JP3235854B2 - 動力伝達装置用油圧ポンプ - Google Patents
動力伝達装置用油圧ポンプInfo
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- Rotary Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、動力伝達装置用油圧
ポンプに関し、より詳細には、四輪駆動車用の一対の駆
動軸間に介在して、駆動力を伝達する四輪駆動車用駆動
力伝達装置に最適な動力伝達装置用油圧ポンプに関する
ものである。
ポンプに関し、より詳細には、四輪駆動車用の一対の駆
動軸間に介在して、駆動力を伝達する四輪駆動車用駆動
力伝達装置に最適な動力伝達装置用油圧ポンプに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の油圧ポンプは、主として
四輪車の旋回性能の悪化を防止するために、所定の差回
転を許容した状態で四輪車の前後輪を連結するための動
力伝達装置に採用されるものである。その構造では、図
4に示すように、駆動部材及び被駆動部材の何れか一方
と連動回転するロータ100と、ロータ100を収容し
た状態で他方と連動回転するケーシング101とを備え
ている。ケーシング101は、ロータ100の側面と摺
接するサイドプレート102と、ロータ100の外周側
に配置される環状のカムリング103とを備えている。
そしてケーシング101のサイドプレート102、カム
リング103およびロータ100に囲まれる空間には、
ポンプ室104が形成されており、このポンプ室104
に、ロータ100とケーシング101との回転速度差に
応じて油圧を発生させ、この油圧を介して両者間にトル
クを伝達するようにしている。
四輪車の旋回性能の悪化を防止するために、所定の差回
転を許容した状態で四輪車の前後輪を連結するための動
力伝達装置に採用されるものである。その構造では、図
4に示すように、駆動部材及び被駆動部材の何れか一方
と連動回転するロータ100と、ロータ100を収容し
た状態で他方と連動回転するケーシング101とを備え
ている。ケーシング101は、ロータ100の側面と摺
接するサイドプレート102と、ロータ100の外周側
に配置される環状のカムリング103とを備えている。
そしてケーシング101のサイドプレート102、カム
リング103およびロータ100に囲まれる空間には、
ポンプ室104が形成されており、このポンプ室104
に、ロータ100とケーシング101との回転速度差に
応じて油圧を発生させ、この油圧を介して両者間にトル
クを伝達するようにしている。
【0003】また回転速度差に応じた油圧をポンプ室1
04に発生させるために、ケーシング101のサイドプ
レート102には、チェック弁A10が介在する作動油
路110が形成されている。上記作動油路110は、一
端がポンプ室104に連通し、他端がサイドプレート1
02の略径方向に延びて、ロータ100との摺接面に開
口しており、このロータ100に臨んだ状態で、チェッ
ク弁A10が配設されている。
04に発生させるために、ケーシング101のサイドプ
レート102には、チェック弁A10が介在する作動油
路110が形成されている。上記作動油路110は、一
端がポンプ室104に連通し、他端がサイドプレート1
02の略径方向に延びて、ロータ100との摺接面に開
口しており、このロータ100に臨んだ状態で、チェッ
ク弁A10が配設されている。
【0004】作動油路110内にチェック弁Aを配設す
るために、作動油路110の他端側には、弁ユニット収
容部110aが形成されており、この弁ユニット収容部
110a内に、ユニット部材からなるチェック弁A10
が収容されている。上記チェック弁A10は、金属製の
ケースA101と、ケースA101内に収容されるボー
ル弁A102と、ボール弁A102がロータ100の側
面と干渉するのを防止するためのピンA103とを備え
ており、上記ケースA101内に、弁座A104が形成
されている。
るために、作動油路110の他端側には、弁ユニット収
容部110aが形成されており、この弁ユニット収容部
110a内に、ユニット部材からなるチェック弁A10
が収容されている。上記チェック弁A10は、金属製の
ケースA101と、ケースA101内に収容されるボー
ル弁A102と、ボール弁A102がロータ100の側
面と干渉するのを防止するためのピンA103とを備え
ており、上記ケースA101内に、弁座A104が形成
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の油圧
ポンプにおけるチェック弁A10は、弁座を構成するケ
ースA101を備えたユニット部材によって構成されて
いたので、部品点数が多くなり、しかも組み立て作業に
も手間がかかることから、コスト高になるという不具合
があった。
ポンプにおけるチェック弁A10は、弁座を構成するケ
ースA101を備えたユニット部材によって構成されて
いたので、部品点数が多くなり、しかも組み立て作業に
も手間がかかることから、コスト高になるという不具合
があった。
【0006】またケースA101を挿入するための弁ユ
ニット収容部110aを形成する必要があったので、そ
の分、余分なスペースを必要とし、サイドプレート10
2が大型化するという不具合があった。本発明は、上記
不具合に鑑みてなされたもので、組み立て作業を簡素化
し、装置全体をコンパクトにまとめることのできる動力
伝達装置用油圧ポンプを提供することを目的としてい
る。
ニット収容部110aを形成する必要があったので、そ
の分、余分なスペースを必要とし、サイドプレート10
2が大型化するという不具合があった。本発明は、上記
不具合に鑑みてなされたもので、組み立て作業を簡素化
し、装置全体をコンパクトにまとめることのできる動力
伝達装置用油圧ポンプを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明に係る動力伝達装置用油圧ポンプは、駆動
部材及び被駆動部材の何れか一方と連動回転するロータ
と、ロータの側面と摺接する環状のサイドプレートを一
体的に含み、上記ロータを収容した状態で他方と連動回
転するケーシングと、ケーシングと上記ロータとの間に
形成されたポンプ室と、上記サイドプレートに形成さ
れ、一端が上記ポンプ室に連通し、他端が上記ロータと
の摺接面に開口する複数の作動油路とを備え、上記ロー
タとケーシングとの回転速度差に応じて発生させた上記
ポンプ室内の油圧を介して両者間にトルクを伝達する動
力伝達装置用油圧ポンプにおいて、上記サイドプレート
に直接形成された複数の弁座と、所定の方向にのみ作動
油が流れるのを許容した状態で各弁座に着座自在に配設
され、上記ロータの側面に臨むボール弁と、サイドプレ
ートのポンプ室側端面であって各作動油路の他端開口部
側に各弁座間を結ぶ環状に形成され、環状の径が溝底に
近づくにしたがって大きくなる環状溝と、環状溝の溝底
に嵌入され、ボール弁の作動を許容した状態でそれがロ
ータの側面と干渉するのを阻止するスナップリングとを
備えていることを特徴とするものである。
め、この発明に係る動力伝達装置用油圧ポンプは、駆動
部材及び被駆動部材の何れか一方と連動回転するロータ
と、ロータの側面と摺接する環状のサイドプレートを一
体的に含み、上記ロータを収容した状態で他方と連動回
転するケーシングと、ケーシングと上記ロータとの間に
形成されたポンプ室と、上記サイドプレートに形成さ
れ、一端が上記ポンプ室に連通し、他端が上記ロータと
の摺接面に開口する複数の作動油路とを備え、上記ロー
タとケーシングとの回転速度差に応じて発生させた上記
ポンプ室内の油圧を介して両者間にトルクを伝達する動
力伝達装置用油圧ポンプにおいて、上記サイドプレート
に直接形成された複数の弁座と、所定の方向にのみ作動
油が流れるのを許容した状態で各弁座に着座自在に配設
され、上記ロータの側面に臨むボール弁と、サイドプレ
ートのポンプ室側端面であって各作動油路の他端開口部
側に各弁座間を結ぶ環状に形成され、環状の径が溝底に
近づくにしたがって大きくなる環状溝と、環状溝の溝底
に嵌入され、ボール弁の作動を許容した状態でそれがロ
ータの側面と干渉するのを阻止するスナップリングとを
備えていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記の構成の動力伝達装置用油圧ポンプによれ
ば、サイドプレートの作動油路に直接弁座を設けている
ので、弁座を形成するために別部材のケースを設ける必
要がなくなり、当該ケースを組み付ける工程も省略する
ことができる。加えて、各作動油路の他端開口部側に形
成され、各弁座間を結ぶ環状溝と、環状溝に嵌入され、
ボール弁の作動を許容した状態でそれがロータの側面と
干渉するのを阻止するスナップリングとを備えているの
で、同一円周上に配設された複数のボール弁の脱落防止
を、一つの部材の一度の装着作業で図ることができ
る。。
ば、サイドプレートの作動油路に直接弁座を設けている
ので、弁座を形成するために別部材のケースを設ける必
要がなくなり、当該ケースを組み付ける工程も省略する
ことができる。加えて、各作動油路の他端開口部側に形
成され、各弁座間を結ぶ環状溝と、環状溝に嵌入され、
ボール弁の作動を許容した状態でそれがロータの側面と
干渉するのを阻止するスナップリングとを備えているの
で、同一円周上に配設された複数のボール弁の脱落防止
を、一つの部材の一度の装着作業で図ることができ
る。。
【0009】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図2は、この発明の一実施例としての油圧ポン
プを採用した四輪駆動車用の駆動力伝達装置を示す断面
図であり、以下の説明において、図の左右を左右とい
う。
明する。図2は、この発明の一実施例としての油圧ポン
プを採用した四輪駆動車用の駆動力伝達装置を示す断面
図であり、以下の説明において、図の左右を左右とい
う。
【0010】同図を参照して、この駆動力伝達装置は、
ハウジング1と、このハウジング1に対して相対回転自
在であって且つ軸方向に移動自在な中空の回転筒軸2
と、ハウジング1と回転筒軸2との間にそれぞれ介在し
た、上記油圧ポンプとしてのベーンポンプ3および多板
クラッチ4とを有している。上記ハウジング1は、プロ
ペラシャフト等の前輪側駆動軸(図示せず)と入力ギア
部11aを介して連動回転するためのものであり、第1
ハウジング11、第2ハウジング12及び第3ハウジン
グ13からなる。第1ハウジング11と第2ハウジング
12は、ボルト1aによって一体回転可能に連結されて
いる。第1ハウジング11と第3ハウジング13は、ボ
ルト1bによって一体回転可能に連結されている。第1
ハウジング11、第2ハウジング12、第3ハウジング
13および回転筒軸2等により囲まれた空間によって、
ベーンポンプ3および多板クラッチ4を収容する収容室
8が形成されている。作動部材43の内周に設けたスプ
ライン部43dは、デファレンシャル側軸等の後輪側駆
動軸(図示せず)と連動回転される。
ハウジング1と、このハウジング1に対して相対回転自
在であって且つ軸方向に移動自在な中空の回転筒軸2
と、ハウジング1と回転筒軸2との間にそれぞれ介在し
た、上記油圧ポンプとしてのベーンポンプ3および多板
クラッチ4とを有している。上記ハウジング1は、プロ
ペラシャフト等の前輪側駆動軸(図示せず)と入力ギア
部11aを介して連動回転するためのものであり、第1
ハウジング11、第2ハウジング12及び第3ハウジン
グ13からなる。第1ハウジング11と第2ハウジング
12は、ボルト1aによって一体回転可能に連結されて
いる。第1ハウジング11と第3ハウジング13は、ボ
ルト1bによって一体回転可能に連結されている。第1
ハウジング11、第2ハウジング12、第3ハウジング
13および回転筒軸2等により囲まれた空間によって、
ベーンポンプ3および多板クラッチ4を収容する収容室
8が形成されている。作動部材43の内周に設けたスプ
ライン部43dは、デファレンシャル側軸等の後輪側駆
動軸(図示せず)と連動回転される。
【0011】上記ベーンポンプ3は、図外の上記前輪側
駆動軸と連動回転するケーシング30と、このケーシン
グ30内に収容されたロータ31とを備えており、ケー
シング30とロータ31との間の回転速度差に応じたト
ルクを伝達するためのものである。ベーンポンプ3のケ
ーシング30は、右側のサイドプレートとして兼用され
る上記第3ハウジング13と、上記第3ハウジング13
と共にロータ31を挟持するサイドプレート9と、ロー
タ31の外周に配設され、ロータ31との間に複数のポ
ンプ室CHを区画するカムリング32とにより主要部が
構成されている。第3ハウジング13、カムリング32
及びサイドプレート9は、ボルト37によって一体回転
可能に連結されている。
駆動軸と連動回転するケーシング30と、このケーシン
グ30内に収容されたロータ31とを備えており、ケー
シング30とロータ31との間の回転速度差に応じたト
ルクを伝達するためのものである。ベーンポンプ3のケ
ーシング30は、右側のサイドプレートとして兼用され
る上記第3ハウジング13と、上記第3ハウジング13
と共にロータ31を挟持するサイドプレート9と、ロー
タ31の外周に配設され、ロータ31との間に複数のポ
ンプ室CHを区画するカムリング32とにより主要部が
構成されている。第3ハウジング13、カムリング32
及びサイドプレート9は、ボルト37によって一体回転
可能に連結されている。
【0012】ロータ31は、中空の回転筒軸2、カム機
構5、及び作動部材43を介して、図外の上記後輪側駆
動軸と連動して回転される。回転筒軸2の外周中間部に
は、ベーンポンプ3のロータ31にスプライン結合され
る雄スプライン部2hが形成されている。ロータ31の
外周の収容溝からは、圧縮コイルばね33によってカム
リング32の内面に押圧され、上記ポンプ室CHを二つ
の作動室H1、H2(図3参照)に仕切る複数のベーン
34が突出している。
構5、及び作動部材43を介して、図外の上記後輪側駆
動軸と連動して回転される。回転筒軸2の外周中間部に
は、ベーンポンプ3のロータ31にスプライン結合され
る雄スプライン部2hが形成されている。ロータ31の
外周の収容溝からは、圧縮コイルばね33によってカム
リング32の内面に押圧され、上記ポンプ室CHを二つ
の作動室H1、H2(図3参照)に仕切る複数のベーン
34が突出している。
【0013】ベーン34には、図1及び図3にも示すよ
うに、当該ベーン34によって仕切られた二つの作動室
H1、H2間のオイルの流通を許容するオリフィス34
aが設けられている。また、各ベーン34の収容溝の下
部を互いに連通させるように、ロータ31の両側面に溝
部31a、31bが設けられている。これらの溝部31
a、31bは、サイドプレート9に内蔵された各別の作
動油路38a、38bを介して、二つの作動室H1、H
2と連通されている。すなわち、二つの作動室H1、H
2のうちの高圧となった側の作動室H1(H2)からの
圧油が、ベーン34をカムリング32の内周壁に向かっ
て押し付けるように働き、カムリング32内周壁に対す
るベーン34の密着性が高められている。そして各作動
油路38a、38bには、ベーン下部側へのオイルの流
通のみを許容するチェック弁Aがそれぞれ配設されてい
る(図1では1個のみ図示)ので、二つの作動室H1、
H2のうちの低圧側の作動室H2(H1)と溝部31
a、31bとを結ぶ作動油路に設けられている方のチェ
ック弁は閉じ、低圧側の作動室H2(H1)の圧力が高
くなるのを防止する。
うに、当該ベーン34によって仕切られた二つの作動室
H1、H2間のオイルの流通を許容するオリフィス34
aが設けられている。また、各ベーン34の収容溝の下
部を互いに連通させるように、ロータ31の両側面に溝
部31a、31bが設けられている。これらの溝部31
a、31bは、サイドプレート9に内蔵された各別の作
動油路38a、38bを介して、二つの作動室H1、H
2と連通されている。すなわち、二つの作動室H1、H
2のうちの高圧となった側の作動室H1(H2)からの
圧油が、ベーン34をカムリング32の内周壁に向かっ
て押し付けるように働き、カムリング32内周壁に対す
るベーン34の密着性が高められている。そして各作動
油路38a、38bには、ベーン下部側へのオイルの流
通のみを許容するチェック弁Aがそれぞれ配設されてい
る(図1では1個のみ図示)ので、二つの作動室H1、
H2のうちの低圧側の作動室H2(H1)と溝部31
a、31bとを結ぶ作動油路に設けられている方のチェ
ック弁は閉じ、低圧側の作動室H2(H1)の圧力が高
くなるのを防止する。
【0014】次に図1を参照して、本実施例におけるチ
ェック弁Aについて詳述する。このチェック弁Aは、サ
イドプレート9の同一円周上に直接形成された複数個の
弁座A1と、後述する所定の方向にのみ作動油が流れる
のを許容した状態で各弁座A1に着座自在に配設され、
上記ロータ31の側面に臨むボール弁A2と、ボール弁
A2の作動を許容した状態でボール弁A2がロータ31
の側面と干渉するのを阻止するスナップリングA3とに
より主要部が構成されている。
ェック弁Aについて詳述する。このチェック弁Aは、サ
イドプレート9の同一円周上に直接形成された複数個の
弁座A1と、後述する所定の方向にのみ作動油が流れる
のを許容した状態で各弁座A1に着座自在に配設され、
上記ロータ31の側面に臨むボール弁A2と、ボール弁
A2の作動を許容した状態でボール弁A2がロータ31
の側面と干渉するのを阻止するスナップリングA3とに
より主要部が構成されている。
【0015】上記弁座A1は、作動油路380aのロー
タ31側を大径に設定することによりテーパ状に形成さ
れている。上記ボール弁A2は、このテーパ状の弁座A
1に着座することにより、作動油路38aを閉塞すると
共に、図1の二点鎖線aで示すように、作動油路380
aのロータ31側へ僅かに移動することにより、高圧と
なった作動室H1(H2)からの作動油の流通のみを許
容するようにしている。上記スナップリングA3は、環
状溝A4内に圧入されて、サイドプレート9と略同心に
配置されており、上記ボール弁A2の移動を許容可能な
状態でボール弁A2がロータ31と干渉するのを防止し
ている。上記環状溝A4は、作動油路380aのロータ
31側から作動油路380a側へ切欠いて形成されてお
り、各弁座A1間を結んでいる。
タ31側を大径に設定することによりテーパ状に形成さ
れている。上記ボール弁A2は、このテーパ状の弁座A
1に着座することにより、作動油路38aを閉塞すると
共に、図1の二点鎖線aで示すように、作動油路380
aのロータ31側へ僅かに移動することにより、高圧と
なった作動室H1(H2)からの作動油の流通のみを許
容するようにしている。上記スナップリングA3は、環
状溝A4内に圧入されて、サイドプレート9と略同心に
配置されており、上記ボール弁A2の移動を許容可能な
状態でボール弁A2がロータ31と干渉するのを防止し
ている。上記環状溝A4は、作動油路380aのロータ
31側から作動油路380a側へ切欠いて形成されてお
り、各弁座A1間を結んでいる。
【0016】図2を参照して、多板クラッチ4は、第1
ハウジング11の内周面にスプライン結合された複数の
アウタプレート41と、後輪側駆動軸とスプライン結合
され且つ軸方向に移動自在な上記作動部材43と、この
作動部材43に加工されたインボリュート溝などのスプ
ライン溝43eに嵌め合わされ、上記アウタプレート4
1に交互に組み合わされたインナプレート42と、第2
ハウジング12と作動部材43との間に介在し、両プレ
ート41、42が離反する方向に付勢する皿ばね44と
により構成されている。作動部材43の内周部には、図
外の上記後輪側駆動軸にスプライン結合される出力側の
雌スプライン部43dが形成されている。作動部材43
のスプライン溝43eには、外周部にスプライン部を有
する止め輪40が嵌め合わされており、スプライン溝4
3eの右方の行き止まりの部分に当接している。この止
め輪40は、第2ハウジング12との間で、上記交互に
組み合わされたインナプレート42およびアウタプレー
ト41を挟持しており、作動部材43の左方への移動に
伴って、インナプレート42およびアウタプレート41
の両者を圧接させるためのものである。
ハウジング11の内周面にスプライン結合された複数の
アウタプレート41と、後輪側駆動軸とスプライン結合
され且つ軸方向に移動自在な上記作動部材43と、この
作動部材43に加工されたインボリュート溝などのスプ
ライン溝43eに嵌め合わされ、上記アウタプレート4
1に交互に組み合わされたインナプレート42と、第2
ハウジング12と作動部材43との間に介在し、両プレ
ート41、42が離反する方向に付勢する皿ばね44と
により構成されている。作動部材43の内周部には、図
外の上記後輪側駆動軸にスプライン結合される出力側の
雌スプライン部43dが形成されている。作動部材43
のスプライン溝43eには、外周部にスプライン部を有
する止め輪40が嵌め合わされており、スプライン溝4
3eの右方の行き止まりの部分に当接している。この止
め輪40は、第2ハウジング12との間で、上記交互に
組み合わされたインナプレート42およびアウタプレー
ト41を挟持しており、作動部材43の左方への移動に
伴って、インナプレート42およびアウタプレート41
の両者を圧接させるためのものである。
【0017】作動部材43は、カム機構5を介して回転
筒軸2と連結されている。ここで作動部材43は、回転
筒軸2に対し、軸方向に移動自在且つ所定の捩じり角だ
け相対回転自在の状態で連結されている。図1も参照し
て、カム機構5は、作動部材43側に円周溝51と、回
転筒軸2の左端部に一体形成されたフランジ状のカム部
材52とを備えており、両者の間に複数個のボール55
を配置している。円周溝51とカム部材52とは、それ
ぞれ円周上に沿って波形に形成されており、両者に円周
方向の相対変位が発生することにより、両者間でボール
55がこじれて作動部材43を軸方向左方に移動させる
ように作用する。なおカム機構5として、円周上に沿っ
て波形に凹入形成された一対のカム面で構成してもよ
い。またその場合には、作動部材43および回転筒軸2
の互いの当接面に直接形成してもよい。
筒軸2と連結されている。ここで作動部材43は、回転
筒軸2に対し、軸方向に移動自在且つ所定の捩じり角だ
け相対回転自在の状態で連結されている。図1も参照し
て、カム機構5は、作動部材43側に円周溝51と、回
転筒軸2の左端部に一体形成されたフランジ状のカム部
材52とを備えており、両者の間に複数個のボール55
を配置している。円周溝51とカム部材52とは、それ
ぞれ円周上に沿って波形に形成されており、両者に円周
方向の相対変位が発生することにより、両者間でボール
55がこじれて作動部材43を軸方向左方に移動させる
ように作用する。なおカム機構5として、円周上に沿っ
て波形に凹入形成された一対のカム面で構成してもよ
い。またその場合には、作動部材43および回転筒軸2
の互いの当接面に直接形成してもよい。
【0018】65、66、67はそれぞれ摺動抵抗を減
ずるためのメタル部材である。上記メタル66は、ボル
ト37によって回り止めされている。68はシール部材
である。次に図3を参照してベーンポンプ3の働きにつ
いて説明する。例えば、制動時に前輪がロックしかけた
状態で、後輪側駆動軸が前輪側駆動軸よりも早く回転し
た場合、ロータ31が、カムリング32に対して相対的
に早く回転することになる。すなわち、ロータ31が、
図3(3A)に示すように相対的に時計周りに回転し
て、ベーン34が一方の作動室H1の方向に進んでい
く。このとき、ベーン34に設けられたオリフィス34
aが小径のため、オイルは一方の作動室H1から他方の
作動室H2に流出抵抗をもって移動する。その結果、一
方の作動室H1内に高圧力が発生し、この高圧力は、ベ
ーン34とカムリング32とで囲まれた一方の作動室H
1にピストン圧として作用し、トルク伝達媒体となって
ロータ31からカムリング32へトルクが伝達される。
したがって、ロックしていない側の後輪からのブレーキ
トルクが、ロックしそうな側の前輪にも伝達されること
になり、路面に対する制動力が確保される。
ずるためのメタル部材である。上記メタル66は、ボル
ト37によって回り止めされている。68はシール部材
である。次に図3を参照してベーンポンプ3の働きにつ
いて説明する。例えば、制動時に前輪がロックしかけた
状態で、後輪側駆動軸が前輪側駆動軸よりも早く回転し
た場合、ロータ31が、カムリング32に対して相対的
に早く回転することになる。すなわち、ロータ31が、
図3(3A)に示すように相対的に時計周りに回転し
て、ベーン34が一方の作動室H1の方向に進んでい
く。このとき、ベーン34に設けられたオリフィス34
aが小径のため、オイルは一方の作動室H1から他方の
作動室H2に流出抵抗をもって移動する。その結果、一
方の作動室H1内に高圧力が発生し、この高圧力は、ベ
ーン34とカムリング32とで囲まれた一方の作動室H
1にピストン圧として作用し、トルク伝達媒体となって
ロータ31からカムリング32へトルクが伝達される。
したがって、ロックしていない側の後輪からのブレーキ
トルクが、ロックしそうな側の前輪にも伝達されること
になり、路面に対する制動力が確保される。
【0019】なお、上記の圧力は、ロータ31とカムリ
ング32との間の回転速度差が大きいほど大きく、前輪
側駆動軸と後輪側駆動軸との間には、両者間の回転速度
差に応じたトルクが伝達される。一方、図3(3B)
は、前輪がスリップして前輪側駆動軸が後輪側駆動軸よ
りも早く回転した場合に、カムリング32が、ロータ3
1に対して相対的に時計周りに回転する状態を示してい
る。この場合、ベーン34が他方の作動室H2の方向に
進んでいくので、他方の作動室H2内に高圧力が発生
し、この高圧力を介して、前輪側駆動軸から後輪側駆動
軸へトルクが伝達される。すなわち、スリップした側の
前輪側駆動軸から、スリップしていない側の後輪側駆動
軸へ、トルクが伝達され、自動的にトルク配分が行われ
て、路面に対するグリップ力が確保される。
ング32との間の回転速度差が大きいほど大きく、前輪
側駆動軸と後輪側駆動軸との間には、両者間の回転速度
差に応じたトルクが伝達される。一方、図3(3B)
は、前輪がスリップして前輪側駆動軸が後輪側駆動軸よ
りも早く回転した場合に、カムリング32が、ロータ3
1に対して相対的に時計周りに回転する状態を示してい
る。この場合、ベーン34が他方の作動室H2の方向に
進んでいくので、他方の作動室H2内に高圧力が発生
し、この高圧力を介して、前輪側駆動軸から後輪側駆動
軸へトルクが伝達される。すなわち、スリップした側の
前輪側駆動軸から、スリップしていない側の後輪側駆動
軸へ、トルクが伝達され、自動的にトルク配分が行われ
て、路面に対するグリップ力が確保される。
【0020】以上の動作において、ボール弁A2は、ス
ナップリングA3によってロータ31の側面に干渉しな
くなるので、作動油路380aに直接弁座A1を設け、
これにボール弁A2を装着することができる。したがっ
て本実施例においては、弁座を形成するために別部材の
ケースを設ける必要がなくなる結果、部品点数が少なく
なり、しかも組み立て作業の手間も省け、コストを大幅
に低減することができるという固有の効果を奏すること
ができる。
ナップリングA3によってロータ31の側面に干渉しな
くなるので、作動油路380aに直接弁座A1を設け、
これにボール弁A2を装着することができる。したがっ
て本実施例においては、弁座を形成するために別部材の
ケースを設ける必要がなくなる結果、部品点数が少なく
なり、しかも組み立て作業の手間も省け、コストを大幅
に低減することができるという固有の効果を奏すること
ができる。
【0021】特にこの実施例によれば、環状溝A4に圧
入されるスナップリングA3を採用しているので、同一
円周上に配設された複数個のボール弁A2の脱落防止
を、一つの部材の一度の装着作業で図ることができる結
果、一層組立作業の手間を省略し、製造コストの低減に
寄与するという利点がある。また弁座A1を直接作動油
路380aに形成することができるので、その分、余分
なスペースをとる必要がなくなり、サイドプレート9の
小型化を図ることができるという利点もある。
入されるスナップリングA3を採用しているので、同一
円周上に配設された複数個のボール弁A2の脱落防止
を、一つの部材の一度の装着作業で図ることができる結
果、一層組立作業の手間を省略し、製造コストの低減に
寄与するという利点がある。また弁座A1を直接作動油
路380aに形成することができるので、その分、余分
なスペースをとる必要がなくなり、サイドプレート9の
小型化を図ることができるという利点もある。
【0022】次にカム機構5の働きについて説明する。
前輪側駆動軸および後輪側駆動軸の両者間の回転速度
差、すなわち、ハウジング1と回転筒軸2との間の回転
速度差が小さい状態では、ハウジング1と一体に回転す
るケーシング30と、回転筒軸2と一体に回転するロー
タ31との差動も小さいので、作動室H1、H2間の油
圧差も小さいため、ケーシング30とロータ31との差
動を制限しようとする力も小さくなる。この結果、回転
筒軸2と差動部材43とが相対的に捩じれようとする力
に対して、皿ばね44が作動部材43を多板クラッチ4
の遮断方向に押し付ける力が打ち勝ち、多板クラッチ4
は遮断されたままの状態である。この結果、ベーンポン
プ3によって、両者間のトルク伝達が行われている。
前輪側駆動軸および後輪側駆動軸の両者間の回転速度
差、すなわち、ハウジング1と回転筒軸2との間の回転
速度差が小さい状態では、ハウジング1と一体に回転す
るケーシング30と、回転筒軸2と一体に回転するロー
タ31との差動も小さいので、作動室H1、H2間の油
圧差も小さいため、ケーシング30とロータ31との差
動を制限しようとする力も小さくなる。この結果、回転
筒軸2と差動部材43とが相対的に捩じれようとする力
に対して、皿ばね44が作動部材43を多板クラッチ4
の遮断方向に押し付ける力が打ち勝ち、多板クラッチ4
は遮断されたままの状態である。この結果、ベーンポン
プ3によって、両者間のトルク伝達が行われている。
【0023】他方、上記回転速度差が所定よりも大きく
なると、ケーシング30とロータ31との差動も大きく
なるので、作動室H1、H2間の油圧差も大きくなるた
め、ケーシング30とロータ31との差動を制限しよう
とする力も大きくなる。この結果、回転筒軸2と差動部
材43とが相対的に捩じれようとする力が皿ばね44の
付勢力に打ち勝ち、作動部材43がカム機構5によって
多板クラッチ4の接続方向に押し付けられる。これによ
り、前輪側駆動軸及び後輪側駆動軸を直結状態とするこ
とができ、回転速度差の増大に対して伝達トルクを比例
的に立ち上がらせ、伝達トルクを急激に増大させること
ができる。したがって、リミテッド・スリップド・デフ
としても使用することができる。
なると、ケーシング30とロータ31との差動も大きく
なるので、作動室H1、H2間の油圧差も大きくなるた
め、ケーシング30とロータ31との差動を制限しよう
とする力も大きくなる。この結果、回転筒軸2と差動部
材43とが相対的に捩じれようとする力が皿ばね44の
付勢力に打ち勝ち、作動部材43がカム機構5によって
多板クラッチ4の接続方向に押し付けられる。これによ
り、前輪側駆動軸及び後輪側駆動軸を直結状態とするこ
とができ、回転速度差の増大に対して伝達トルクを比例
的に立ち上がらせ、伝達トルクを急激に増大させること
ができる。したがって、リミテッド・スリップド・デフ
としても使用することができる。
【0024】しかも、上記トルクの急激な増大は、カム
機構5を介して機械的に行われ、ビスカス・カップリン
グのような爆発的な内圧上昇によって行われるものでは
ないので、ビスカス・カップリングが有していた過度な
内圧上昇に起因した耐久性の劣化という問題を解消する
ことができる。このように、ビスカス・カップリング及
び油圧ポンプ型の装置が有していた欠点を一挙に解決す
ることができる。
機構5を介して機械的に行われ、ビスカス・カップリン
グのような爆発的な内圧上昇によって行われるものでは
ないので、ビスカス・カップリングが有していた過度な
内圧上昇に起因した耐久性の劣化という問題を解消する
ことができる。このように、ビスカス・カップリング及
び油圧ポンプ型の装置が有していた欠点を一挙に解決す
ることができる。
【0025】特に、本実施例では、高いトルクの伝達
が、ベーンポンプ3を完全にバイパスした状態で行われ
るので、ベーンポンプ3の負荷を低減することができ、
これにより、ベーンポンプ3の構成部材、例えばサイド
プレートなどの薄肉化が図れ、装置の一層小型化、軽量
化を図ることができる。加えて、カム機構5の伝達特性
や皿ばね44の付勢力の変更によって、多板クラッチ4
への押圧力を可変することができ、これにより、伝達ト
ルクの立ち上がりが回転速度差の比較的小さな領域で始
まるように、調整することができる。
が、ベーンポンプ3を完全にバイパスした状態で行われ
るので、ベーンポンプ3の負荷を低減することができ、
これにより、ベーンポンプ3の構成部材、例えばサイド
プレートなどの薄肉化が図れ、装置の一層小型化、軽量
化を図ることができる。加えて、カム機構5の伝達特性
や皿ばね44の付勢力の変更によって、多板クラッチ4
への押圧力を可変することができ、これにより、伝達ト
ルクの立ち上がりが回転速度差の比較的小さな領域で始
まるように、調整することができる。
【0026】また、多板クラッチ4の、両プレート4
1、42を、ベーンポンプ3の外方位置に配置している
ので、装置全体の軸方向の寸法を短くすることができ
る。しかも、メタル部材65、66、67によって摺動
抵抗を低減でき、これにより、摩擦トルクを低減して、
両駆動軸間の伝達トルクを、特に低速回転域において、
大幅に低減できる。また、大きなトルクを伝達する部材
は、第1ハウジング11および作動部材43のみであ
り、第2ハウジング12および第3ハウジング13など
の材質を鋳物やアルミ材などに低級化したり、ぬすみな
どを形成してリブ形状化して強度を低下させたりするこ
とができ、装置の軽量化やコストダウンが図れる。
1、42を、ベーンポンプ3の外方位置に配置している
ので、装置全体の軸方向の寸法を短くすることができ
る。しかも、メタル部材65、66、67によって摺動
抵抗を低減でき、これにより、摩擦トルクを低減して、
両駆動軸間の伝達トルクを、特に低速回転域において、
大幅に低減できる。また、大きなトルクを伝達する部材
は、第1ハウジング11および作動部材43のみであ
り、第2ハウジング12および第3ハウジング13など
の材質を鋳物やアルミ材などに低級化したり、ぬすみな
どを形成してリブ形状化して強度を低下させたりするこ
とができ、装置の軽量化やコストダウンが図れる。
【0027】なお、この発明は、上記実施例に限定され
るものではなく、例えば左側前輪駆動軸と右側前輪駆動
軸との間のトルク伝達に用いたり、左側後輪駆動軸と右
側後輪駆動軸と間のトルク伝達に用いてもよい。さらに
四輪駆動車用駆動力伝達装置以外の動力伝達装置に本発
明の油圧ポンプを採用すること等、この発明の要旨を変
更しない範囲で種々の設計変更を施すことができる。
るものではなく、例えば左側前輪駆動軸と右側前輪駆動
軸との間のトルク伝達に用いたり、左側後輪駆動軸と右
側後輪駆動軸と間のトルク伝達に用いてもよい。さらに
四輪駆動車用駆動力伝達装置以外の動力伝達装置に本発
明の油圧ポンプを採用すること等、この発明の要旨を変
更しない範囲で種々の設計変更を施すことができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明の動力伝達装置用油
圧ポンプによれば、サイドプレートの作動油路に直接弁
座を設けているので、弁座を形成するために別部材のケ
ースを設ける必要がなくなる。したがって本発明におい
ては、部品点数が少なくなり、しかも組み立て作業の手
間も省けることから、コストを大幅に低減することがで
きるという固有の効果を奏することができる。
圧ポンプによれば、サイドプレートの作動油路に直接弁
座を設けているので、弁座を形成するために別部材のケ
ースを設ける必要がなくなる。したがって本発明におい
ては、部品点数が少なくなり、しかも組み立て作業の手
間も省けることから、コストを大幅に低減することがで
きるという固有の効果を奏することができる。
【0029】また環状溝に圧入されるスナップリングを
採用しているので、同一円周上に配設された復数個のボ
ール弁の脱落防止を、一つの部材の一度の装着作業で図
ることができる結果、一層組立作業の手間を省略し、製
造コストの低減に寄与するという利点がある。また弁座
を直接作動油路に形成することができるので、その分、
余分なスペースをとる必要がなくなり、サイドプレート
の小型化を図ることができるという利点もある。
採用しているので、同一円周上に配設された復数個のボ
ール弁の脱落防止を、一つの部材の一度の装着作業で図
ることができる結果、一層組立作業の手間を省略し、製
造コストの低減に寄与するという利点がある。また弁座
を直接作動油路に形成することができるので、その分、
余分なスペースをとる必要がなくなり、サイドプレート
の小型化を図ることができるという利点もある。
【図1】この発明の一実施例における油圧ポンプとして
のベーンポンプの要部拡大断面図である。
のベーンポンプの要部拡大断面図である。
【図2】本発明の一実施例の動力伝達装置用油圧ポンプ
の断面図である。
の断面図である。
【図3】ベーンポンプの働きを示す模式的断面図であ
る。
る。
【図4】従来例の要部拡大断面図である。
3 ベーンポンプ(油圧ポンプ) 30 ケーシング A チェック弁 A1 弁座 A2 ボール弁 A3 スナップリング A4 環状溝
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 41/00 - 47/06 F04C 2/30 - 2/352 B60K 17/28 - 17/36
Claims (1)
- 【請求項1】駆動部材及び被駆動部材の何れか一方と連
動回転するロータと、 ロータの側面と摺接する環状のサイドプレートを一体的
に含み、上記ロータを収容した状態で他方と連動回転す
るケーシングと、 ケーシングと上記ロータとの間に形成されたポンプ室
と、 上記サイドプレートに形成され、一端が上記ポンプ室に
連通し、他端が上記ロータとの摺接面に開口する複数の
作動油路とを備え、上記ロータとケーシングとの回転速
度差に応じて発生させた上記ポンプ室内の油圧を介して
両者間にトルクを伝達する動力伝達装置用油圧ポンプに
おいて、 上記サイドプレートに直接形成された複数の弁座と、 所定の方向にのみ作動油が流れるのを許容した状態で各
弁座に着座自在に配設され、上記ロータの側面に臨むボ
ール弁と、サイドプレートのポンプ室側端面であって 各作動油路の
他端開口部側に各弁座間を結ぶ環状に形成され、環状の
径が溝底に近づくにしたがって大きくなる環状溝と、 環状溝の溝底に嵌入され、ボール弁の作動を許容した状
態でそれがロータの側面と干渉するのを阻止するスナッ
プリングとを備えていることを特徴とする動力伝達装置
用油圧ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30077891A JP3235854B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 動力伝達装置用油圧ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30077891A JP3235854B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 動力伝達装置用油圧ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05141452A JPH05141452A (ja) | 1993-06-08 |
JP3235854B2 true JP3235854B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=17888983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30077891A Expired - Fee Related JP3235854B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 動力伝達装置用油圧ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3235854B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP30077891A patent/JP3235854B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05141452A (ja) | 1993-06-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |