[go: up one dir, main page]

JP3230380B2 - 音声符号化装置 - Google Patents

音声符号化装置

Info

Publication number
JP3230380B2
JP3230380B2 JP18325794A JP18325794A JP3230380B2 JP 3230380 B2 JP3230380 B2 JP 3230380B2 JP 18325794 A JP18325794 A JP 18325794A JP 18325794 A JP18325794 A JP 18325794A JP 3230380 B2 JP3230380 B2 JP 3230380B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
code
delay
signal
thinning
adaptive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18325794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0844396A (ja
Inventor
慶一 舟木
一範 小澤
和永 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP18325794A priority Critical patent/JP3230380B2/ja
Priority to CA002144693A priority patent/CA2144693A1/en
Publication of JPH0844396A publication Critical patent/JPH0844396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3230380B2 publication Critical patent/JP3230380B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音声符号化装置に関し、
特に音声信号を8〜4kb/s程度の低いビットレート
で高品質に符号化するCELP方式の音声符号化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無線電波を媒体とした自動車電話
やコードレス電話のディジタル化が急激に進展してい
る。無線電波ではこの種の電話に使用可能な周波数帯域
が少ないため、占有帯域を低減するために低ビットレー
トの音声信号の符号化方式の開発は重要である。ビット
レートが8〜4kb/s程度のこの種の符号化方式とし
て、例えば、1985年アメリカで出版されたアイキャ
スプ・プロシーディング85,(ICASSP pro
ceedings 85)第937〜940頁所載の論
文シュローダおよびアタル,コードエキサイテッド・リ
ニア・プレディクション:ハイクオリティスピーチ・ア
トロウビットレーツ(M.Schroeder and
B.S.Atal,”Code−excited l
iearprediction:High quali
ty speech at lowbit rate
s”)(文献1)等に記載されているCELP(Cod
e Excited LPC Coding)が知られ
ている。
【0003】この文献1記載の従来の第1の音声符号化
装置であるCELPにおいて、送信側では次の手順で符
号化処理が行われる。まず、フレーム毎(例えば20m
s)に、符号化対象の音声信号から音声の周波数特性を
表す短期予測符号を抽出する(短期予測)。次にフレー
ムをさらに小区間のサブフレーム(例えば5ms)に分
割する。上記サブフレーム毎に、過去の音源信号から長
区間相関(ピッチ相関)を表すピッチパラメータを抽出
し、上記ピッチパラメータによりそのサブフレームの音
声信号を長期予測する。この長期予測は、上記過去の音
源信号を各遅延符号に対応する遅延サンプル分遅延させ
たサブフレーム長の音源信号(適応コードベクトル)か
ら成る適応コードブックを用いて、上記ピッチ相関を表
す遅延符号を次の手順で決定することによりなされる。
すなわち、上記遅延符号を適応コードブックのサイズ分
変化させ、各遅延符号に対応する適応コードベクトルを
抽出する。抽出された上記適応コードベクトルを用いて
合成信号を生成し上記音声信号との誤差電力を算出す
る。算出された上記誤差電力が最小になる最適遅延符号
と、この最適遅延符号に対応する適応コードベクトルと
そのゲインとを決定する。
【0004】次に、あらかじめ用意された種類の量子化
符号である雑音信号(音源コードブック)から抽出した
音源コードベクトルから生成した合成信号と、上記長期
予測して求められた残差信号との誤差電力が最小になる
音源コードベクトルとそのゲインとを決定する(音源コ
ードブック探索)。このようにして決定された適応コー
ドベクトルならびに音源コードベクトルの種類を表すイ
ンデックスと各々の音源信号のゲインならびにスペクト
ルパラメータの種類を表すインデックスとを伝送する。
【0005】具体的な適応コードベクトルの遅延符号と
音源コードベクトルの量子化符号の探索法は次の手順で
行われる。先ず、入力された音声信号x[n]に対し聴
感上の重み付けおよび過去の影響信号の減算を行って信
号z[n]を算出する。次に、上述の短期予測で求め、
量子化および逆量子化を行ったスペクトルパラメータで
構成される合成フィルタHを、量子化符号jのコードベ
クトルej[n]で駆動して合成信号Hej[n]を算
出する。次に、次式において、信号z[n]と信号He
j[n]の誤差電力Eが最小になる量子化符号jを求め
る。
【0006】
【0007】ここで、Ns はサブフレーム長を、Hは合
成フィルタを実現する行列を、gejはコードベクトルe
jのゲインをそれぞれ表す。実際には(1)式は、次の
ように展開される。
【0008】
【0009】(2)式の分子Cjは相互相関、分母Gj
は自己相関であり、それぞれ次式で算出できる。
【0010】
【0011】これら自己相関Gjと相互相関Cjの計算
は、合成フィルタの駆動すなわちフィルタリングにより
信号Hej[n]を算出の後、実行される。そのとき、
上記フィルタリング処理の演算は上述のコードブックの
サイズの分にわたり実行するため、処理対象のフレーム
に対する上記演算の演算量(積和の回数)は非常に多く
なる。
【0012】この長期予測の時の演算量低減ための従来
の第2の音声符号化装置として、特願平2−22858
1号公報(文献2)記載の「デジタル音声コーダーおよ
びそのコーダーに用いられるパラメータを求める方法」
に開示された遅延符号のオープン・クローズド探索がよ
く知られている。この方法は、オープンループにより遅
延符号の予備選択を行い、クローズドループにより上記
予備選択により決定された遅延符号の近傍の符号の探索
を行うことにより、長期予測を精度低下なしに低演算量
で実現している。
【0013】従来の第1および第2の音声符号化装置を
含むCELP方式の音声符号化装置をブロックで示す図
5を参照すると、この図に示す音声符号化装置は、音声
入力信号を符号化する符号化部1と、符号化信号を復号
化する復号化部2と、符号化部1と復号化部2とを接続
する伝送路3とを備える。
【0014】符号化部1は、入力端子TIから入力した
音声信号を記憶するバッファ回路11と、音声のスペク
トルパラメータであるLPC係数を抽出するLPC分析
回路12と、LPC係数を量子化するパラメータ量子化
回路13と、音声信号に対し聴感重み付けを行う重み付
け回路14と、過去の音源を蓄えておく適応コードブッ
ク15と、ピッチ相関を表す遅延符号である適応コード
ベクトルを探索する長期予測回路16と、長期予測残差
を表すサブフレーム長の音源コードベクトルが蓄えられ
たコードブックである音源コードブック17と、音源コ
ードブックから最適な音源コードベクトルを決定する音
源コードブック探索回路18と、適応コードベクトルと
音源コードベクトルのゲイン項を表すパラメータが蓄積
されているゲインコードブック19と、適応コードベク
トルと音源コードベクトルの量子化ゲインをゲインコー
ドブックから決定するゲインコードブック探索回路40
と、符号系列を組み合わせて出力するマルチプレクサ4
1とを備える。
【0015】音源コードブック17は、文献1記載の雑
音コードブックでも特願平2−22955号公報や特願
平2−22956号公報等記載のベクトル量子化(V
Q)アルゴリズムにより学習された学習コードブックで
も構わない。
【0016】復号化部2は、供給を受けた伝送符号を所
定の各符号系列にデコードするデマルチプレクサ21
と、適応コードブック15と同一の適応コードブック2
2と、音源コードブック17と同一の音源コードブック
23と、ゲインコードブック19と同一のゲインコード
ブック24と、生成された音源と音声合成フィルタより
音声信号を再生する合成フィルタ25と、出力端子TO
と、音声出力用の出力端子TOとを備える。
【0017】長期予測回路16の構成をブロックで示す
図6を参照すると、この従来の長期予測回路16は、遅
延符号を適応コードブックのサイズ分変化させる遅延符
号可変回路161と、遅延符号可変回路161で設定さ
れた遅延符号dに対応する適応コードベクトルe
d (n)をコードブック166に蓄えられるている過去
の信号より生成する適応コードベクトル生成回路162
と、適応コードベクトルed(n)を入力とする合成信
号である重み付け適応コードベクトルH・ed (n)を
生成する合成フィルタ163と、音声バッファに蓄積さ
れている音声信号と合成信号H・ed (n)の誤差電力
を表す評価関数を算出する評価関数算出回路164と、
全ての可変させた遅延符号dに対応する評価関数を用い
て最適な遅延符号CDを決定する最適遅延符号決定回路
165と、適応コードブック探索のための過去の音源信
号や残差信号や重み付け信号あるいは音声信号などの信
号を蓄積するバッファであるコードブック166と、符
号化処理を行う区間の音声信号を蓄積するバッファであ
り、この音声信号との誤差電力を最小にする遅延コード
が探索される音声バッファ167とを備える。
【0018】次に、図5および図6を参照して、従来の
音声符号化回路の処理の流れについて説明すると、まず
符号化部1は、入力端子TIより、音声信号を入力しバ
ッファ11に格納する。このバッファ11に蓄えられた
一定サンプルの音声信号を用いてLPC分析回路12で
短期予測分析し、この音声信号のLPC係数を算出す
る。LPC分析回路12で求めた上記LPC係数はパラ
メータ量子化回路13で量子化され、上記LPC係数の
量子化符号CLがマルチプレクサ41に送られると共
に、逆量子化され以後の符号化処理に用いられる。
【0019】一方、バッファ11に蓄えられた音声信号
は量子化/逆量子化されたLPC係数を用いて重み付け
回路14で聴感上の重み付けをされた信号SWとして長
期予測回路16,音源コードブック探索回路18,およ
びゲインコードブック探索回路40にそれぞれ供給さ
れ、以降のコードブック探索に用いられる。
【0020】次に、適応コードブック15、音源コード
ブック17、およびゲインコードブック19の各々を用
いて信号SWのそれぞれのコードブック探索を行う。ま
ず、最初に長期予測回路16で長期予測を行い、ピッチ
相関を表す最適の遅延符号CDを後述のように決定し、
その遅延符号CDをマルチプレクサ41に転送するとと
もに、対応の適応コードベクトルの生成を行なう。次
に、上記適応コードベクトルの影響を減算後、音源コー
ドブック探索回路18で音源コードブック探索を行い、
量子化符号CSを決定し、音源コードベクトルを生成す
るとともにこの量子化符号CSをマルチプレクサ41に
転送する。適応コードベクトルと音源コードベクトルと
を求めた後、ゲインコードブック探索回路40でこれら
2つの音源のゲインを算出し、その符号CGをマルチプ
レクサ41に転送する。マルチプレクサ41では、これ
ら符号CL,CD,CS,およびCGを組み合わせて伝
送符号CTに変換し、この符号CTを伝送路3を経由し
て復号化部2に転送する。
【0021】復号化部2は、デマルチプレクサ2で、伝
送路3から入力された伝送符号CTを符号CL,CD,
CS,およびCGの各々に分解する。LPC係数対応の
符号CLよりフィルタ係数をデコードし、合成フィルタ
25に転送する。遅延符号CDより適応コードブック1
5を用いて適応コードベクトルを生成する。音源対応の
量子化符号CSより音源コードブック17を用いて音源
コードベクトルを生成する。ゲイン対応の符号CGより
適応コードベクトルと音源コードベクトルのゲインを算
出し、各音源にゲイン項を掛け合わせて合成フィルタの
入力信号を生成する。最後に入力信号を用いて合成フィ
ルタ25で音声信号の合成を行ない端子TOから出力す
る。
【0022】次に、図6を参照して長期予測回路16の
動作について説明すると、まず、遅延符号可変回路16
1は、信号SW対応の遅延符号を適応コードブックのサ
イズ分変化させ、遅延符号dを設定する。この遅延符号
dは小数点遅延を表す符号が望ましいが、整数遅延を表
す符号でもよい。次に、適応コードベクトル生成回路1
62はこの遅延符号dに対応する適応コードベクトルe
d (n)をコードブック166から生成する。次に、合
成フィルタ163は適応コードベクトルed (n)を入
力とする零状態合成信号である重み付け適応コードベク
トルH・ed (n)を生成する。評価関数算出回路16
4は重み付け適応コードベクトルH・ed (N)と、音
声バッファ167に格納されている符号化区間における
零入力応答減算信号z(n)の相互相関Cd ,自己相関
d をそれぞれ算出し、誤差電力相当の評価関数Cd 2
/Gd を算出する。これら適応コードベクトル生成回路
162,合成フィルタ163,および評価関数算出回路
164の処理を遅延符号可変回路161の可変対象の全
遅延符号に対して行った後、最適遅延符号決定回路16
5で評価関数Cd 2 /Gd を最大にする遅延符号dを最
適遅延符号CDとして決定する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の第1の
音声符号化装置は、長期予測のコードブック探索時の演
算量が非常に多く、低ビットレートで良好な音質の音声
符号化の実現が困難であるという欠点があった。
【0024】上記演算量の低減を図った従来の第2の音
声符号化装置でも、演算量はかなり多く、低ビットレー
トで良好な音質の音声符号化装置の実現にはより一層の
演算量の低減化を要するという問題点があった。
【0025】本発明の目的は、長期予測のときの演算量
を低減化し、4kb/s程度の低ビットレートで音質の
良好な音声符号化装置を実現することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の音声符号化装置
は、予め定めたフレーム長の音声信号を分析しこの音声
信号のスペクトルパラメータを抽出して対応の短期予測
符号を生成する音声分析手段と、前記フレーム長をさら
に予め定めたサブフレーム長に分割しこのサブフレーム
長単位の過去の音源信号を蓄積した適応コードブック格
納手段と、前記適応コードーブック格納手段から読出し
た前記音源信号を予め定めたピッチ周期の範囲で遅延さ
せ評価尺度である重み付け2乗誤差が最小となる遅延値
と遅延させた前記過去の音源に対するゲインとを算出し
て前記音声信号のピッチ相関を表す最適な遅延符号であ
る適応コードベクトルを探索して長期予測を行う長期予
測手段と、前記長期予測後の残差信号を示す量子化符号
である音源コードベクトルを蓄積する音源コードブック
格納手段と、前記音源コードブックから最適な音源コー
ドベクトルを決定する音源コードブック探索手段とを備
える音声符号化装置において、前記長期予測手段が、
記適応コードブック格納手段探索のための前記過去の音
源信号と前記残差信号と重み付け信号を含む信号を蓄積
するバッファであるコードブックと、前記遅延符号を
記コードブックのサイズ内で間引ながら可変させること
により低減した処理対象の遅延符号である間引き遅延符
号を生成する遅延符号間引可変手段と、 前記間引き遅延
符号を入力しこの間引き遅延符号に対応する前記適応コ
ードベクトルの候補を前記コードブックから生成する適
応コードベクトル生成手段と、 前記適応コードベクトル
の候補を入力し零状態合成信号である重み付け適応コー
ドベクトルを生成する合成フィルタ手段と、 符号化処理
を行う区間である符号化区間の音声信号を格納した音声
バッファと、 前記重み付け適応コードベクトルと前記音
声バッファに格納されている前記符号化区間における零
入力応答減算信号との相互相関と自己相関とから符号化
音声信号の前記音声信号に対する誤差電力相当の評価関
数を算出する評価関数算出手 段と、 前記重み付け2乗誤
差の最小化に対応するよう前記評価関数を最大とする前
記間引き遅延符号を前記最適遅延符号と決定する最適遅
延符号決定手段とを備えて構成されている。
【0027】
【実施例】次に、本発明を特徴ずける第1の実施例の長
期予測回路16Aの構成をブロックで示す図1を参照す
ると、この長期予測回路16Aは従来の技術の長期予測
回路16の適応コードベクトル生成回路162と、合成
フィルタ163と、評価関数算出回路164と、最適遅
延符号決定回路165と、コードブック166と、音声
バッファ167とに加えて、遅延符号可変回路161の
代りに適応コードブックの遅延符号を均一に間引きなが
ら変化させる遅延符号均一間引可変回路168を備え
る。
【0028】次に、図1を参照して本実施例の動作につ
いて説明すると、まず、遅延符号均一間引可変回路16
8は遅延符号をコードブックのサイズ内で均一に間引き
ながら変化させ処理対象の遅延符号dを設定し、各遅延
符号d毎に適応コードベクトル生成回路162による適
応コードベクトルed (n)生成処理,合成フィルタ1
63による重み付け適応コードベクトルH・ed (n)
の生成処理,評価関数算出回路164による評価関数C
d 2 /Gd の算出処理を行う。上記均一間引方法とし
て、奇数番目の遅延符号だけを抽出する。これら適応コ
ードベクトル生成処理,重み付け適応コードベクトル生
成処理,および評価関数算出処理,および最適遅延符号
決定処理は従来と共通であるので説明を省略する。
【0029】以上の各処理を可変対象の全ての遅延符号
dに対して行った後、従来と同様に最適遅延符号決定回
路165により評価関数Cd 2 /Gd を最大にする遅延
符号dを最適遅延符号CDとして決定し出力する。
【0030】このように、本実施例では、長期予測時
に、遅延符号を間引くことにより、演算量低減化を実現
する。
【0031】次に、本発明の第2の実施例の長期予測回
路16Bの構成を図1と共通の構成要素には共通の参照
文字/数字を付して同様にブロックで示す図2を参照す
ると、この長期予測回路16Bの第1の実施例の長期予
測回路16Aとの相違点は、遅延符号均一間引可変回路
168の代りに適応コードブックの遅延符号を非均一に
間引きながら遅延変化させる遅延符号非均一間引可変回
路169を備えることである。
【0032】本実施例の動作は、遅延符号非均一間引可
変回路169が、遅延符号をコードブックのサイズ内で
非均一に間引きながら変化させ処理対象の遅延符号dを
設定する他は、上述の第1の実施例と同様である。
【0033】上記非均一間引き方法として、遅延が小さ
い遅延符号は全ての符号を抽出し、遅延が大きい遅延符
号は偶数番目のみを抽出する。
【0034】次に、本発明の第3の実施例の長期予測回
路16Cの構成を図2と共通の構成要素には共通の参照
文字/数字を付して同様にブロックで示す図3を参照す
ると、この長期予測回路16Bの第2の実施例の長期予
測回路16Bとの相違点は、遅延符号非均一間引可変回
路169に加えて、合成フィルタ163および音声バッ
ファ167の各々の出力側に入力信号を1/D(任意の
整数)に間引くサンプル間引回路170,180を備え
ることである。
【0035】本実施例の動作は、第2の実施例と同様に
遅延符号非均一間引可変回路169が、遅延符号をコー
ドブックのサイズ内で非均一に間引きながら変化させ処
理対象の遅延符号dを設定し、各遅延符号d毎に適応コ
ードベクトル生成回路162による適応コードベクトル
d (n)生成処理,合成フィルタ163による重み付
け適応コードベクトルH・ed (n)の生成処理を行な
った後、サンプル間引回路170によりこの重み付け適
応コードベクトルH・ed (n)を1/D(例えばD=
2)にサンプル間引を行い間引コードベクトルH・ed
(n)’を生成する。サンプル間引回路180は音声バ
ッファ167に格納されている符号化区間における零入
力応答減算信号z(n)を同様に1/Dにサンプル間引
を行い間引零入力応答減算信号z(n)’を生成する。
評価関数算出回路164はこれら間引コードベクトルH
・ed (n)’と間引零入力応答減算信号z(n)’と
の相互相関Cd ,自己相関Gd をそれぞれ算出し、これ
ら相互,自己相関Cd ,Gd から実施例2と同様に評価
関数Cd 2 /Gd を算出する。上記サンプル間引の実行
は、ロウパスフィルタによるダウンサンプリングによる
か単純な間引により行う。以上の他の処理は、上述の第
2の実施例と同様に行う。
【0036】本実施例では、相関計算の実行時に、サン
プルを間引いた信号を用いることにより更なる演算量低
減化を実現する。
【0037】次に、本発明の第4の実施例の長期予測回
路16Dの構成を図3と共通の構成要素には共通の参照
文字/数字を付して同様にブロックで示す図4を参照す
ると、この長期予測回路16Dの第3の実施例の長期予
測回路16Cとの相違点は、評価関数算出回路164の
出力の評価関数Cd 2 /Gd を基準としてM個の最適遅
延符号CDに対する候補すなわち遅延符号候補を予備選
択する遅延符号候補決定回路171と、最適遅延符号決
定回路165に代りこれらM個の遅延符号候補から最適
遅延符号CDを決定する最終遅延符号決定回路172と
を備える。
【0038】本実施例の動作について説明すると、遅延
符号非均一間引回路169の可変対象の遅延符号dの全
てについての第3の実施例と同様の処理結果得られた評
価関数評価関数Cd 2 /Gd は遅延符号候補決定回路1
71に供給される。遅延符号候補決定回路171は、評
価関数評価関数Cd 2 /Gd を基準にM(例えばM=
5)個の遅延符号候補D1〜DM(=5)を予備選択す
る。最終遅延符号決定回路172は、これら遅延符号候
補D1〜D5の中から、従来と同様の探索手法で最適遅
延符号CDを決定する。
【0039】本実施例では、サンプルの間引きを最適遅
延符号の予備選択に用い、予備選択された遅延符号候補
対応の遅延符号を用いて、従来と同様の探索を行うこと
により、精度を保持したまま演算量低減化を実現でき
る。
【0040】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限られることなく種々の変形が可能で
ある。
【0041】例えば、評価関数として相互相関2 /自己
相関を用いたが、相互相関2 でも同様の効果が得られ
る。また、適応コードベクトルを合成した重み付け適応
コードベクトルを用いているが、合成処理を行わないま
まの適応コードベクトルそのものを用いても同様の効果
が得られる。さらに、音声バッファに格納する信号を零
状態減算信号とする代りに入力音声信号や残差信号や聴
感上の重み付け信号を用いてもよい。さらにまた、コー
ドブックとして過去の音源信号を用いる代りに、過去の
入力音声信号や残差信号や聴感上の重み付け信号を用い
ても同様の効果が得られる。さらに、相互相関や自己相
関の算出に合成フィルタHでまともにフィルタリングす
る方法を用いたが、近似式を用いる方法でも同様の効果
が得られる。この近似法は、例えば、1986年アメリ
カで出版されたアイキャスプ86・プロシーディング
(ICASSP proceedings 86)第2
375〜2378頁所載の論文トランスコおよびアタ
ル,エフィシエントプロセジャーズ・フォー・ファイン
ディング・ジ・オプチマムイノベーション・イン・スト
キャスティックコーダ(IM.Transco,B.
S.Atal,”EFFICIENTPROCEDUR
ES FOR FINDING THE OPTIMU
MINNOVATION IN STOCASTIC
CODERS”)等を参照できる。また、最適遅延符号
を1個に絞る代りに複数候補を求め次のステップで本選
択を行うことや、以後のコードブック探索で同時最適探
索を行うことも同様の効果が得られる。さらに、LPC
分析回路を用いて説明を行ったが、スペクトルパラメー
タを抽出するBURG法等の他の分析法を用いても同様
の効果が得られる。また、LPC係数を用いて説明した
が、PARCOR係数やLSP係数のような他のスペク
トルパラメータでも同様な効果が得られることは明白で
ある。さらにまた、音源コードブック探索回路を1段構
成とする代りに、多段構成にすることも、本発明の主旨
を逸脱しない限り適用できることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音声符号
化装置は、長期予測手段が遅延符号を間引ながら可変さ
せる遅延符号間引可変手段を備えるので、上記遅延符号
を間引くことにより探索対象の遅延符号数が低減される
ため、適応コードブック探索における演算量が低減化さ
れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声符号化装置の第1の実施例を示す
長期予測回路のブロック図である。
【図2】本発明の音声符号化装置の第2の実施例を示す
長期予測回路のブロック図である。
【図3】本発明の音声符号化装置の第3の実施例を示す
長期予測回路のブロック図である。
【図4】本発明の音声符号化装置の第4の実施例を示す
長期予測回路のブロック図である。
【図5】音声符号化装置の全体を示すブロック図であ
る。
【図6】従来の音声符号化装置の一例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 符号化部 2 復号化部 3 伝送路 11 バッファ回路 12 LPC分析回路 13 パラメータ量子化回路 14 重み付け回路 15,22 適応コードブック 16 長期予測回路 17,23 音源コードブック 18 音源コードブック探索回路 19,24 ゲインコードブック 40 ゲインコードブック探索回路 41 マルチプレクサ 21 デマルチプレクサ 25 合成フィルタ 161 遅延符号可変回路 162 適応コードベクトル生成回路 163 合成フィルタ 164 評価関数算出回路 165 最適遅延符号決定回路 166 コードブック 167 音声バッファ 168 遅延符号均一間引可変回路 169 遅延符号非均一間引可変回路 170,180 サンプル間引回路 171 遅延符号候補決定回路 172 最終遅延符号決定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−301900(JP,A) 特開 平5−11799(JP,A) 特開 平5−61499(JP,A) 特開 平5−158497(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 19/00 - 9/14 H04B 14/04 H03M 7/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定めたフレーム長の音声信号を分析
    しこの音声信号のスペクトルパラメータを抽出して対応
    の短期予測符号を生成する音声分析手段と、前記フレー
    ム長をさらに予め定めたサブフレーム長に分割しこのサ
    ブフレーム長単位の過去の音源信号を蓄積した適応コー
    ドブック格納手段と、前記適応コードーブック格納手段
    から読出した前記音源信号を予め定めたピッチ周期の範
    囲で遅延させ評価尺度である重み付け2乗誤差が最小と
    なる遅延値と遅延させた前記過去の音源に対するゲイン
    とを算出して前記音声信号のピッチ相関を表す最適な遅
    延符号である適応コードベクトルを探索して長期予測を
    行う長期予測手段と、前記長期予測後の残差信号を示す
    量子化符号である音源コードベクトルを蓄積する音源コ
    ードブック格納手段と、前記音源コードブックから最適
    な音源コードベクトルを決定する音源コードブック探索
    手段とを備える音声符号化装置において、前記長期予測
    手段が、前記適応コードブック格納手段探索のための前
    記過去の音源信号と前記残差信号と重み付け信号を含む
    信号を蓄積するバッファであるコードブックと、 前記遅延符号を前記コードブックのサイズ内で間引なが
    ら可変させることにより低減した処理対象の遅延符号で
    ある間引き遅延符号を生成する遅延符号間引可変手段
    と、 前記間引き遅延符号を入力しこの間引き遅延符号に対応
    する前記適応コードベクトルの候補を前記コードブック
    から生成する適応コードベクトル生成手段と、 前記適応
    コードベクトルの候補を入力し零状態合成信号である重
    み付け適応コードベクトルを生成する合成フィルタ手段
    と、 符号化処理を行う区間である符号化区間の音声信号を格
    納した音声バッファと、 前記重み付け適応コードベクトルと前記音声バッファに
    格納されている前記符号化区間における零入力応答減算
    信号との相互相関と自己相関とから符号化音声信号の前
    記音声信号に対する誤差電力相当の評価関数を算出する
    評価関数算出手段と、 前記重み付け2乗誤差の最小化に対応するよう前記評価
    関数を最大とする前記 間引き遅延符号を前記最適遅延符
    号と決定する最適遅延符号決定手段と を備えることを特
    徴とする音声符号化装置。
  2. 【請求項2】前記遅延符号間引可変手段が、予め定めた
    数毎に均一に前記遅延符号を間引く均一間引手段を備え
    ることを特徴とする請求項1記載の音声符号化装置。
  3. 【請求項3】前記遅延符号間引可変手段が、予め定めた
    非均一な間引対象符号の決定方法に従い前記遅延符号を
    間引く非均一間引手段を備えることを特徴とする請求項
    1記載の音声符号化装置。
  4. 【請求項4】前記長期予測手段が、前記重み付け2乗誤
    差を計算する評価関数算出手段に供給する前記音声信号
    と前記遅延符号対応の重み付け適応コードベクトルとの
    各々をそれぞれ予め定めた率で間引く第1および第2の
    サンプル間引手段をさらに備えることを特徴とする請求
    項1記載の音声符号化装置。
  5. 【請求項5】前記長期予測手段が、予め定めた数の前記
    適応コードベクトルの候補である遅延候補を選択する遅
    延候補決定手段と、前記遅延候補の中から前記適応コー
    ドベクトル対応の最適遅延符号を決定する最終遅延符号
    決定手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1記
    載の音声符号化装置。
JP18325794A 1994-08-04 1994-08-04 音声符号化装置 Expired - Lifetime JP3230380B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18325794A JP3230380B2 (ja) 1994-08-04 1994-08-04 音声符号化装置
CA002144693A CA2144693A1 (en) 1994-08-04 1995-03-15 Speech decoder

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18325794A JP3230380B2 (ja) 1994-08-04 1994-08-04 音声符号化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0844396A JPH0844396A (ja) 1996-02-16
JP3230380B2 true JP3230380B2 (ja) 2001-11-19

Family

ID=16132509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18325794A Expired - Lifetime JP3230380B2 (ja) 1994-08-04 1994-08-04 音声符号化装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3230380B2 (ja)
CA (1) CA2144693A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9911737D0 (en) * 1999-05-21 1999-07-21 Philips Electronics Nv Audio signal time scale modification

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3249144B2 (ja) * 1991-03-29 2002-01-21 株式会社東芝 音声符号化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0844396A (ja) 1996-02-16
CA2144693A1 (en) 1996-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0443548B1 (en) Speech coder
JP3196595B2 (ja) 音声符号化装置
EP1339040A1 (en) Vector quantizing device for lpc parameters
CA2061830C (en) Speech coding system
JPH08272395A (ja) 音声符号化装置
JP3180786B2 (ja) 音声符号化方法及び音声符号化装置
JP2002268686A (ja) 音声符号化装置及び音声復号化装置
JP2970407B2 (ja) 音声の励振信号符号化装置
JP2003044099A (ja) ピッチ周期探索範囲設定装置及びピッチ周期探索装置
JP3174733B2 (ja) Celp型音声復号化装置、およびcelp型音声復号化方法
JPH08292797A (ja) 音声符号化装置
JPH0830299A (ja) 音声符号化装置
JP3230380B2 (ja) 音声符号化装置
JP2979943B2 (ja) 音声符号化装置
JPH06282298A (ja) 音声の符号化方法
JP3319396B2 (ja) 音声符号化装置ならびに音声符号化復号化装置
JP3153075B2 (ja) 音声符号化装置
JP3299099B2 (ja) 音声符号化装置
JP3249144B2 (ja) 音声符号化装置
JPH0519795A (ja) 音声の励振信号符号化・復号化方法
JPH08185199A (ja) 音声符号化装置
JP3024467B2 (ja) 音声符号化装置
JP3192051B2 (ja) 音声符号化装置
JP3226180B2 (ja) 音声のピッチ周期符号化法
JP3471542B2 (ja) 音声符号化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010814

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term