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JP3223193B2 - インドール誘導体およびそれらを有効成分とする抗癌剤耐性克服物質 - Google Patents

インドール誘導体およびそれらを有効成分とする抗癌剤耐性克服物質

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Publication number
JP3223193B2
JP3223193B2 JP20046691A JP20046691A JP3223193B2 JP 3223193 B2 JP3223193 B2 JP 3223193B2 JP 20046691 A JP20046691 A JP 20046691A JP 20046691 A JP20046691 A JP 20046691A JP 3223193 B2 JP3223193 B2 JP 3223193B2
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JP
Japan
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indole
pyridyl
ethyl
phenylsulfonyl
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JP20046691A
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伸一 秋山
進一郎 坂井
憲義 末田
浩樹 加藤
敏博 高橋
正徳 杉田
千華子 鈴木
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Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
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Publication date
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なインドール誘導
体、およびその薬理学的に許容されうる酸との塩、さら
にそれらを有効成分として含有する抗癌および抗癌活性
増強剤に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする問題点】最近、
白血病、悪性リンパ腫などの制癌剤あるいは抗癌剤が種
々開発されている。しかしながら、いずれの薬剤も癌を
完全に治療させるものではない。
【0003】例えば、アドリアマイシンはその抗癌スペ
クトルの広いことが特徴であり、乳癌、膀胱癌、肺癌、
睾丸腫瘍、悪性リンパ腫そして急性白血病などに対する
抗腫瘍効果が知られている。しかしながら、これらの薬
剤にも限界があり、また薬剤耐性の問題、すなわち使用
したアドリアマイシンに対して耐性を示す癌細胞が発現
し始め、しかも厄介なことには、このアドリアマイシン
耐性癌細胞は、他の薬剤に対しても耐性を示す(多剤耐
性)という様な問題が生じてくる。かかる問題は、アド
リアマイシンに限った事ではなく、他の薬剤に対しても
同様である。
【0004】この多剤耐性は化学療法剤の流出増大に基
づく薬剤蓄積の減少に関連している。この作用は170
Kダルトンのp−糖蛋白と呼ばれる膜タンパクの過剰発
現によるものである。p−糖蛋白は抗癌剤結合部位とA
TP結合部位を有し、能動的排出によって抗癌剤の細胞
外への排出を行なうポンプとして機能している。このp
−糖蛋白の機能を抑制する化合物としては、ベラパミル
やニフェジピン等のカルシウム拮抗剤、トリフロペラジ
ン等のカルモジュリン阻害剤、セファランチン、レセル
ピン等のアルカロイドなどが知られている。その作用メ
カニズムはこれらの化合物がp−糖蛋白の抗癌剤結合部
位に結合することによって、p−糖蛋白への抗癌剤の結
合を抑制するというものである。
【0005】この抗癌剤に対する耐性を克服する手段と
して、抗癌剤と上記した化合物を同時に投与する試みが
なされている。たとえば、ベラパミルを抗癌剤と同時に
投与することにより耐性癌細胞の抗癌剤の能動的排出機
能を阻害し、癌細胞内の抗癌剤濃度を上昇させて癌細胞
の耐性を克服しようとするものである。
【0006】しかしながら、抗癌剤とベラパミルなどの
カルシウム拮抗剤との併用療法では、カルシウム拮抗剤
の主作用である血圧降下作用が副作用として現われるた
めに、またいずれの化合物もp−糖蛋白抑制作用が不充
分でその耐性克服作用が弱いために臨床使用が著しく制
限されていた。
【0007】
【問題を解決するための手段】前述した問題点を解決す
るため、血圧降下作用等の副作用を有さずP−糖蛋白の
機能を強力に抑制する化合物を見い出すべく鋭意研究の
結果、下記するインドール誘導体がp−糖蛋白の機能を
強力に抑制する作用を有することを見い出して本発明を
完成させるに至った。
【0008】本発明は、次の一般式(I)で表わされる
新規なインドール誘導体およびその薬理学的に許容され
うる酸との付加塩に関するものである。
【0009】
【化4】 (式中、R1は水素または次の式:
【化5】 で表わされる基であって、式中、Rは水素、低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン原子またはニトロ基を、
Xは−CH2−、−SO2−または−CO−を表わし、R
2は水素および次の式の基:
【化6】 から成る群から選ばれる基であり、R3はジベンジルア
ミノエチルまたは次の式:−(CH2)l−Ym−(CH2)n
−Pyで表わされる基であって、式中、Yは−O−、−
S−、−NH−、−NMe−または−N(CO2Et)−で
あり、Pyはピリジルまたはピリドニル基であり、lは
1、2または3、mは0または1、nは0または1を表
し、そしてMeはメチル、Etはエチルを表わす)。
【0010】本発明の一般式(I)で示される化合物、
およびその薬理学的に許容されうる酸との塩は、抗癌お
よび抗癌活性増強作用を示すことが後述の試験において
示される。従ってこの式(I)で示される化合物は、抗
癌および抗癌活性増強剤として有用である。生理活性に
ついての詳細は後記の実施例に記載されている。
【0011】本発明の一般式(I)で示される化合物
は、そのインドール環上の置換基R1、R2およびR3
種類に応じて種々の方法によって合成することができ、
合成ルートの典型例は次のスキーム1およびスキーム2
で示すことができる)。
【0012】スキーム1
【化7】
【0013】〔上記式中、R′およびR″は水素、M
e、n−Bu、Ph、
【化8】 および−COOMeから選ばれ、R′′′はAc、−C
2−S−Meである。〕
【0014】スキーム2
【化9】 〔上記式中、l、m、Y、Pyは上記で定義した通りで
ある。〕
【0015】本発明の一般式(I)で示される化合物は
所望によって薬理学的に許容されうる酸との付加塩に変
換することができ、これらの酸付加塩も本発明の範囲に
包含されるものである。そして、酸付加塩としては、例
えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などの無機酸の塩
類、酢酸、コハク酸、酪酸、シュウ酸、リンゴ酸、フマ
ール酸、マレイン酸、ステアリン酸、くえん酸、酒石
酸、乳酸などの有機酸の塩類が挙げられる。
【0016】この一般式(I)で表わされる化合物を医
薬としての用途に使用する場合には種々の投与形態の製
剤とすることが出来る。すなわちこの製剤は経口的に錠
剤、糖衣錠、硬質カプセル剤、軟質カプセル剤、溶剤、
エマルジョンまたは懸濁液の形の液剤の形で投与するこ
とが出来る。また非経口的投与の場合には注射溶液の形
で投与される。これらの製剤の調製に当たっては、製剤
化のための周知の添加剤、例えば賦形剤、安定剤、防腐
剤、溶解剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味剤、着色
剤、香味剤、張度調整剤、緩衝剤、酸化防止剤などを添
加して製剤化することが出来る。
【0017】本発明の抗癌および抗癌活性増強剤の投与
方法、投与量に特に制限はなく、各種製剤形態、患者の
性別、疾患の程度により適宜選択されるが、有効成分の
一日あたりの投与量は好ましくは1mg〜2000mgであ
る。
【0018】以下に本発明を実施例によってさらに詳細
に説明するが、これは本発明を単に説明するだけのもの
であって、実施例の記載は何等本発明を限定するもので
はない。
【0019】実施例1 1−フェニルスルホニル−3−(2−(2−ピリジル)
エチル)インドール
【化10】
【0020】i) 3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドールの製造
【化11】 インドール(23.4g)および2−ビニルピリジン
(23.1g)を酢酸に溶解し、8時間加熱還流した。
酢酸を減圧留去した後残渣をクロロホルムに溶解し、1
0%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄、乾燥(無水硫酸ナ
トリウム)したあと溶媒を留去した。シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製後、得られた粗結晶をジクロ
ルメタン−n−ヘキサンから再結晶して標題の化合物
(26.8g)を得た。
【0021】ii) 1−フェニルスルホニル−3−(2
−(2−ピリジル)エチル)インドールの製造 上記i)で得られた3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール(20g)をベンゼン(150ml)に溶
解し、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム(2
g)を加えた後、氷冷下激しく撹拌しつつ水酸化ナトリ
ウム水溶液(50%、50ml)およびフェニルスルホニ
ルクロライド(24g)を滴下した。室温で2時間反応
させた後、水を加えて有機層を分取し、乾燥(無水硫酸
ナトリウム)、溶媒留去して得た残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製した。エーテル−n−ヘ
キサンで再結晶して標題の化合物(31g)を得た。
【0022】mp.88.0° IR(cm-1,nujol) 1590、 1185、 1180、 1120、 980、 755、
7201 H-NMR(CDCl3, δ) 3.14(br, 4H)、 7.03(d, 1H)、 7.0
5-7.55(9H)、 7.78(m,2H)、 7.98(d, 1H)、 8.57(d, 1H)
【0023】実施例2 1−(4−メチルフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール
【化12】 工程ii)においてフェニルスルホニルクロライドに代え
て4−メチルフェニルスルホニルクロライドを使用する
以外は実施例1の操作を繰返して標題の化合物を収率9
2%で得た。
【0024】実施例3 1−(4−メトキシフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール
【化13】 工程ii)においてフェニルスルホニルクロライドに代え
て4−メトキシフェニルスルホニルクロライドを使用す
る以外は実施例1の操作を繰返して標題の化合物を収率
94%で得た。
【0025】実施例4 1−(4−クロロフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール
【化14】 工程ii)においてフェニルスルホニルクロライドに代え
て4−クロロフェニルスルホニルクロライドを使用する
以外は実施例1の操作を繰返して標題の化合物を収率8
8%で得た。
【0026】実施例5 1−(4−ブロモフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール
【化15】 工程ii)においてフェニルスルホニルクロライドに代え
て4−ブロモフェニルスルホニルクロライドを使用する
以外は実施例1の操作を繰返して標題の化合物を収率5
5%で得た。
【0027】実施例6 1−(4−フルオロフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール
【化16】 工程ii)においてフェニルスルホニルクロライドに代え
て4−フルオロフェニルスルホニルクロライドを使用す
る以外は実施例1の操作を繰返して標題の化合物を収率
57%で得た。
【0028】実施例7 1−(4−ニトロフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール
【化17】 工程ii)においてフェニルスルホニルクロライドに代え
て4−ニトロフェニルスルホニルクロライドを使用する
以外は実施例1の操作を繰返して標題の化合物を得た。
【0029】実施例8 1−ベンジル−3−(2−(2−ピリジル)エチル)イ
ンドール
【化18】 実施例1のi)の操作によって得られた3−(2−(2
−ピリジル)エチル)インドール(0.7g)を乾燥ジ
メチルホルムアミドに溶解し、60%水素化ナトリウム
(0.14g)続いて塩化ベンジル(0.8g)を加えて
室温で2時間反応させた。反応終了後ベンゼンにそそぎ
込み、水洗、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去し
て得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して目的物(0.9g)(収率92%)を得た。
【0030】実施例9 1−ベンゾイル−3−(2−(2−ピリジル)エチル)
インドール
【化19】 塩化ベンジルに代えて塩化ベンゾイルを用いる以外は実
施例8の操作を繰返して標題化合物を88%の収率で得
た。
【0031】上記した実施例2〜9によって得られた化
合物の物性を次に一括して表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】実施例10 1−フェニルスルホニル−3−(2−(4−ピリジル)
エチル)インドール
【化20】
【0034】i) 3−(2−(4−ピリジル)エチ
ル)インドールの製造 実施例1の反応操作のi)において2−ビニルピリジン
に代えて4−ビニルピリジンを用いる以外は実施例1の
反応操作を繰返して標題化合物を得た。
【0035】mp. 149.5° IR(cm-1, KBr) 3160、 1610、 1420、1350、 1220、 1010、
810、 7451 H-NMR(CDCl3,δ) 3.02(m, 2H)、 3.10(m, 2H)、 6.88
(s, 1H)、 7.07-7.26(4H)、 7.37(d, 1H)、 7.61(d, 1H)、
8.09(br, 1H)、 8.48(m, 2H)
【0036】ii) 1−フェニルスルホニル−3−(2
−(4−ピリジル)エチル)インドールの製造 上記したi)の反応操作で得られる3−(2−(4−ピ
リジル)エチル)インドールに実施例1のii)の反応操
作を繰り返して標題化合物を得た。
【0037】mp. 112.5° IR(cm-1, KBr) 1610、 1450、 1365、1180、 1130、 981、 7
55、5801 H-NMR(CDCl3,δ) 3.00(s, 4H)、 7.03(m, 2H)、 7.20-
7.60(7H)、 7.77(m, 2H)、 7.99(d, 1H)、 8.40(m, 2H)
【0038】実施例11 1−フェニルスルホニル−2−(ヒドロキシ−(3−ピ
リジル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール
【化21】 アルゴン気流中、1−フェニルスルホニル−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドール(2.0g)を乾
燥テトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、室温でn−
ブチルリチウム(1.5M、5.5ml)を滴下し5分間反
応させた。−78℃に冷却後ピリジン−3−アルデヒド
(0.89g)を滴下し、徐々に室温に戻した。反応液
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、溶媒を留去した
後、酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥(無水硫酸ナトリ
ウム)、溶媒留去して得た残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製して、標題の化合物を結晶とし
て得た(1.40g)。
【0039】実施例12 1−フェニルスルホニル−2−(ヒドロキシ−(フェニ
ル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチル)イ
ンドール
【化22】 ピリジン−3−アルデヒドに代えてベンズアルデヒドを
用いる以外は実施例11の反応操作を繰返して標題化合
物を42%の収率で得た。
【0040】実施例13 1−フェニルスルホニル−2−(ヒドロキシ−(2−チ
エニル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール
【化23】 ピリジン−3−アルデヒドに代えて2−チオフェンアル
デヒドを用いる以外は実施例11の反応操作を繰返して
標題化合物を39%の収率で得た。
【0041】実施例14 1−フェニルスルホニル−2−(ヒドロキシ−(4−キ
ノリニル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール
【化24】 ピリジンアルデヒドに代えてキノリン−4−アルデヒド
を用いる以外は実施例11の反応操作を繰返して標題化
合物を38%の収率で得た。
【0042】実施例15 1−フェニルスルホニル−2−(ヒドロキシ−(4−ピ
リジル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール
【化25】 3−ピリジンアルデヒドに代えて4−ピリジンアルデヒ
ドを用いる以外は実施例11の反応操作を繰返して標題
化合物を62%の収率で得た。
【0043】実施例16 1−フェニルスルホニル−2−(1−メトキシカルボニ
ル−1−ヒドロキシ)エチル−3−(2−(2−ピリジ
ル)エチル)インドール
【化26】 ピリジンアルデヒドに代えてアセトギ酸メチルを用いる
以外は実施例11の反応操作を繰返して標題化合物を3
5%の収率で得た。
【0044】実施例17 1−フェニルスルホニル−2−(1−ヒドロキシ)ペン
チル−3−(2−(2−ピリジル)エチル)インドール
【化27】 ピリジンアルデヒドに代えてペンチルアルデヒドを用い
る以外は実施例11の反応操作を繰返して標題化合物を
53%の収率で得た。
【0045】実施例18 1−フェニルスルホニル−2−(アセトキシ−(3−ピ
リジル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール
【化28】 1−フェニルスルホニル−2−(ヒドロキシ−(3−ピ
リジル)メチル)−3−(2−(2−ピリジル)エチ
ル)インドール(0.5g)をピリジンに溶解し、無水
酢酸(0.13g)を加えて室温で一夜反応させた。溶
媒を留去した後、残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和食
塩水洗浄、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製して標題の化合物(0.40g)を得た。
【0046】実施例19 1−フェニルスルホニル−2−(1−アセトキシ)ペン
チル−3−(2−(2−ピリジル)エチル)インドール
【化29】 1−フェニルスルホニル−2−(1−ヒドロキシ)ペン
チル−3−(2−(2−ピリジル)エチル)インドール
に実施例18と同様の反応を行ってアセチル基を導入し
て標題化合物を61%の収率で得た。
【0047】実施例20 1−フェニルスルホニル−2−(1−メトキシカルボニ
ル−1−メチルチオメトキシ)エチル−3−(2−(2
−ピリジル)エチル)インドール
【化30】 1−フェニルスルホニル−2−(1−メトキシカルボニ
ル−1−ヒドロキシ)エチル−3−(2−(2−ピリジ
ル)エチル)インドール(N−3630)(0.5g)
をジメチルスルホキシド(5ml)に溶解し、無水酢酸
(6ml)を加えて室温で一夜放置した。反応液をクロロ
ホルムに溶解した後、30%炭酸カリウム水溶液で洗
浄、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去し、得られ
た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して、標題の化合物(0.31g)を得た。
【0048】実施例21 1−フェニルスルホニル−2−(1−オキソ)ペンチル
−3−(2−(2−ピリジル)エチル)インドール
【化31】 実施例17で得られた1−フェニルスルホニル−2−
(1−ヒドロキシ)ペンチル−3−(2−(2−ピリジ
ル)エチル)インドール(0.4g)をジメチルスルホ
キシド(5ml)に溶解し、無水酢酸(6ml)を加えて、
室温で一夜放置した。反応液をクロロホルムに溶解した
後、30%炭酸カリウム水溶液で洗浄、乾燥(無水硫酸
ナトリウム)、溶媒留去し、得られた残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して、標題の化合物
(0.16g)を得た。
【0049】上記した実施例11〜21によって得られ
た化合物の物性を一括して表2、表3に示す。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】実施例22 1−フェニルスルホニル−3−(2−(2−ピリジルオキ
シ)エチル)インドール
【化32】 2−(3−インドール)エタノール(0.5g)をベン
ゼン(50ml)に溶解し、硫酸水素テトラ−n−ブチル
アンモニウム(0.5g)を加え、氷冷下激しく撹拌し
つつ50%水酸化ナトリウム水溶液(25ml)およびフ
ェニルスルホニルクロライド(11.2g)を滴下し
た。室温で30分反応させた後、水を加えて有機層を分
取し、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去して得た
残留物をエーテル−n−ヘキサンから再結晶して1−フ
ェニルスルホニル−3−(2−フェニルスルホニルオキ
シ)エチルインドール(12.2g)を得た。
【0053】2−ヒドロキシピリジン(0.7g)およ
び60%水酸化ナトリウム(0.30g)を乾燥ジメチ
ルホルムアミドに加え室温で10分撹拌した後、1−フ
ェニルスルホニル−3−(2−フェニルスルホニルオキ
シ)エチルインドール(2.8g)を加え、60℃で1
時間反応させた。反応液をベンゼンに注ぎ、水洗、乾燥
(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去し、得られた残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製、エーテ
ルから再結晶して標題の化合物(0.95g)を得た。
【0054】mp. 123° IR(cm-1, nujol) 1610、 1600、 1285、 1180、 1025、 75
01 H-NMR(CDCl3,δ) 3.15(t, 2H)、 4.57(t, 1H)、 6.72
(d, 1H)、 6.88(dd, 1H)、7.24-7.6(8H)、 7.84(m, 2H)、
7.98(d, 1H)、 8.15(d, 1H)
【0055】上記した反応によって同時に、1−フェニ
ルスルホニル−3−(2−(1−(2−ピリドニル))
エチル)インドール(実施例22−2化合物)(0.9
7%)を得た。
【0056】
【化33】 mp. 114.8° IR(cm-1, nujol) 1670、 1600、 1190、 1125、 990、 78
0、 7551 H-NMR(CDCl3,δ) 3.14(t, 2H)、 4.17(t, 2H)、 5.88
(t, 1H)、 6.58(d,1H)、6.81(dd, 1H)、 7.20-7.58(8H)、
7.84(m, 2H)、 8.00(d, 1H)
【0057】実施例23 1−フェニルスルホニル−3−(2−(2−ピリジルチ
オ)エチル)インドール
【化34】 2−ヒドロキシピリジンに代えて2−メルカプトピリジ
ンを用いる以外は実施例22の反応操作を繰返して標題
化合物を得た。
【0058】mp.78.3° IR(cm-1,KBr) 1590、 1455、 1370、 1180、 1130、 75
0、 6051 H-NMR(CDCl3,δ) 3.09(t, 2H)、 3.46(t, 2H)、 6.99(d
d, 1H)、 7.17(d, 1H)、7.2-7.55(7H)、 7.63(d, 1H)、 7.8
6(m, 2H)、 7.98(d, 1H)、 8.46(d, 1H)
【0059】実施例24 1−フェニルスルホニル−3−((2−(N−エトキシ
カルボニル−N−(2−ピリジル))アミノ)エチル)
インドール
【化35】 2−ヒドロキシピリジンに代えてN−エトキシカルボニ
ル−2−アミノピリジンを用いる以外は実施例22の反
応操作を繰返して標題化合物を得た。
【0060】mp.油状 IR(cm-1,neat) 1720、 1595、 1450、 1380、 1280、 11
80、 980、 7501 H-NMR(CDCl3,δ) 1.21(t, 3H)、 3.06(t, 2H)、 4.15
(q, 2H)、 4.26(t,2H)、7.02(t, 1H)、 7.2-7.64(9H)、 7.8
6(m, 2H)、 7.96(d, 1H)、 8.39(d, 1H)
【0061】実施例25 1−フェニルスルホニル−3−(3−(2−ピリジルオ
キシ)プロピル)インドール
【化36】 2−(3−インドール)エタノールに代えて3−(3−
インドール)プロパノールを用いる以外は実施例22の
反応操作を繰返して標題化合物を得た。
【0062】mp.76.8° IR(cm-1,KBr) 1600、 1570、 1480、 1365、 1275、 11
80、 790、 7501 H-NMR(CDCl3,δ) 2.17(m, 2H)、 2.84(t, 2H)、 4.34
(t, 2H)、 6.75(d,1H)、6.88(m, 1H)、 7.20-7.65(8H)、 7.
85(m, 2H)、 7.99(d, 1H)、 8.16(m, 1H)
【0063】上記した反応によって同時に、1−フェニ
ルスルホニル−3−(3−(1−(2−ピリドニル))
プロピル)インドール
【化37】 を得た。
【0064】mp. 136.0° IR(cm-1, KBr) 1660、 1595、 1450、 1380、 1180、 11
35、 980、 7301 H-NMR(CDCl3,δ) 2.17(m, 2H)、 2.73(t, 2H)、 3.98
(t, 2H)、 6.14(t,1H)、6.58(d, 1H)、 7.15-7.52(9H)、 7.
86(m, 2H)、 7.99(d, 1H)
【0065】実施例26 1−フェニルスルホニル−3−(3−(2−ピリジルチ
オ)プロピル)インドール
【化38】 2−(3−インドール)エタノールに代えて3−(3−
インドール)プロパノールを用いる以外は実施例23の
反応操作を繰返して標題化合物を得た。
【0066】mp. 油状 IR(cm-1, neat) 1585、 1455、 1420、 1375、 1180、 11
30、 990、 7601 H-NMR(CDCl3,δ) 2.11(m, 2H)、 2.82(t, 2H)、 3.19
(t, 2H)、 6.98(m,1H)、7.15-7.51(9H)、 7.85(m, 2H)、 7.
99(d, 1H)、 8.45(m, 1H)
【0067】実施例27 1−フェニルスルホニル−3−(2−(N−(2−ピリ
ジル)アミノ)エチル)インドール
【化39】 1−フェニルスルホニル−3−((2−(N−エトキシ
カルボニル−N−(2−ピリジル))アミノ)エチル)
インドール(N−3625)(2.8g)を乾燥テトラ
ヒドロフラン(50ml)に溶解し、水素化リチウムアル
ミニウム(0.48g)を加えて室温で1時間反応させ
た。反応終了後、水(0.5g)、15%水酸化ナトリ
ウム水溶液(0.5ml)、水(1.5ml)を順次加え、精
製した沈殿を濾別し、溶媒を留去して得た残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エーテルよ
り再結晶して標題の化合物を得た(1.20g)。
【0068】mp. 121.5° IR(cm-1, KBr) 3430、 1610、 1510、 1450、 1360、 11
75、 985、 745、 6051 H-NMR(CDCl3,δ) 2.98(t, 2H)、 3.63(q, 2H)、 4.50(b
r, 1H)、 6.33(d, 1H)、6.58(m, 1H)、 7.13-7.53(8H)、 7.
85(m, 2H)、 8.00(d, 1H)、 8.10(d, 1H)
【0069】実施例28 1−フェニルスルホニル−3−(2−ピリジルチオ)メ
チルインドール
【化40】 2−メルカプトピリジン(0.35g)および水素化ナ
トリウム(0.13g)を乾燥ジメチルホルムアミドに
溶解し、室温で10分反応させた後1−フェニルスルホ
ニル−3−クロロメチルインドール(0.90g)を加
え30分反応させた。反応液をベンゼンにそそぎ込み、
水洗、乾燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去して得た
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、エーテルより再結晶して標題の化合物(0.80
g)を得た。
【0070】mp. 94.8° IR(cm-1, KBr) 1585、 1420、 1380、 1190、 1125、 98
5、 755、 6101 H-NMR(CDCl3,δ) 4.52(s, 2H)、 7.02(m, 1H)、 7.12
(d, 1H)、 7.20-7.61(8H)、 7.76(m, 2H)、 7.95(d, 1H)、
8.50(d, 1H)
【0071】実施例29 1−フェニルスルホニル−3−(1−(2−ピリドニ
ル)メチルインドール
【化41】 2−メルカプトピリジンに代えて2−ヒドロキシピリジ
ンを用いる以外は実施例28の反応操作を繰返して標題
化合物を得た。
【0072】mp. 145.3° IR(cm-1, KBr) 1670、 1550、 1450、 1370、 1175、 97
5、 770、 6101 H-NMR(CDCl3,δ) 5.27(s, 2H)、 6.11(t, 1H)、 6.62
(d, 1H)、 7.20-7.63(9H)、 7.89(m, 2H)、 7.97(d, 1H)
【0073】実施例30 1−フェニルスルホニル−3−(2−ピリジル)メチル
チオメチルインドール
【化42】 2−メルカプトピリジンに代えて2−(メルカプトメチ
ル)ピリジンを用いる以外は実施例28の反応操作を繰
返して標題化合物を得た。
【0074】mp. 油状 IR(cm-1, neat) 1600、 1455、 1380、 1180、 1130、 98
0、 7501 H-NMR(CDCl3,δ) 3.68(s, 2H)、 3.78(s, 2H)、 7.15-
7.65(10H)、 7.90(m, 2H)、 7.98(d, 1H)、 8.57(d, 1H)
【0075】実施例31 1−フェニルスルホニル−3−(N−メチル−N−(2
−ピリジル)アミノ)メチルインドール
【化43】 2−(メチルアミノ)ピリジン(0.7g)および1−
フェニルスルホニル−3−クロロメチルインドール
(1.0g)をアセトニトリルに溶解し無水炭酸カリウ
ム(0.5g)を加えて70℃で2時間反応させた。反
応終了後溶媒を留去し、クロロホルムに溶解、水洗、乾
燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去した。シリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製し、エーテルから再結
晶して標題の化合物(0.42g)を得た。
【0076】mp. 123.0° IR(cm-1, KBr) 1600、 1500、 1430、 1365、 1180、 98
0、 770、 6101 H-NMR(CDCl3,δ) 2.98(s, 3H)、 4.90(s, 2H)、 6.50
(d, 1H)、 6.61(dd, 1H)、7.19(t, 1H)、 7.30(t, 1H)、 7.
37-7.53(6H)、 7.79(m, 2H)、 7.97(d, 2H)、 8.22(d, 1H)
【0077】実施例32 1−フェニルスルホニル−3−(2−ピリジル)メチルア
ミノメチルインドール
【化44】 2−(メチルアミノ)ピリジンに代えて2−(アミノメ
チル)ピリジンを用いる以外は実施例31の反応操作を
繰返して標題化合物を得た。
【0078】mp. 油状 IR(cm-1, neat) 3340、 1600、 1455、 1370、 1180、 11
30、 980、 7501 H-NMR(CDCl3,δ) 3.94(s, 2H)、 3.96(s, 2H)、 7.15-
7.67(10H)、 7.87(m, 2H)、 7.99(d, 1H)、 8.57(d, 1H)
【0079】実施例33 1−フェニルスルホニル−3−(2−ピリジル)メチルチ
オメチルインドール
【化45】 2−(メルカプトメチル)ピリジン(0.40g)およ
び1−フェニルスルホニル−3−クロロメチルインドー
ル(0.8g)をエタノールに溶解し、ナトリウムエト
キシド(0.2g)を加えて室温で3時間反応させた。
溶媒を留去し、残留物をクロロホルムに溶解、水洗、乾
燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去して得た残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して標題の
化合物(0.25g)を得た。
【0080】mp. 油状 IR(cm-1, neat) 1600、 1455、 1380、 1180、 1130、 98
0、 7501 H-NMR(CDCl3,δ) 3.68(s, 2H)、 3.78(s, 2H)、 7.15-
7.65(10H)、 7.90(m, 2H)、 7.98(d, 1H)、 8.57(d, 1H)
【0081】実施例34 1−(4−メチルフェニルスルホニル)−2−(ヒドロ
キシ−(4−キノリニル)メチル)−3−(2−(2−
ピリジル)エチル)インドール
【化46】 アルゴン気流中、1−(4−メチルフェニルスルホニ
ル)−3−(2−(2−ピリジル)エチル)インドール
(2.0g)を乾燥テトラヒドロフラン(10ml)に溶
解し、室温でn−ブチルリチウム(1.5M、5.5ml)
を滴下し5分間反応させた。−78℃に冷却後キノリン
−4−アルデヒド(1.44g)を滴下し、徐々に室温
に戻した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加
え、溶媒を留去した後、酢酸エチルで抽出し、水洗、乾
燥(無水硫酸ナトリウム)、溶媒留去して得た残留物を
シリカゲルクロマトグラフィーで精製して標題の化合物
を得た。
【0082】無定形粉末 IR(KBr) 1593、 1453、 1367、 1172、749、 669、 5781 H-NMR(CDCl3,δ) 2.29(3H, s)、 2.84(1H, m)、 2.9-3.1
(3H, m)、 6.80(1H, d,J=7.8Hz)、 6.91(1H, t-like, J=
6.1Hz)、 7.03(2H, d, J=8.3Hz)、 7.23(1H, t,J=7.3Hz)、
7.3-7.5(6H, m)、 7.6-7.7(3H, m)、 7.94(1H, d, J=8.3
Hz)、 8.04(1H,d, J=4.9Hz)、 8.09(1H, d, J=8.3Hz)、 8.
23(1H, d, J=8.3Hz)、 8.68(1H, d, J=4.4Hz)
【0083】実施例35 1−(4−メチルフェニルスルホニル)−2−(ヒドロ
キシ−(4−キノリニル)メチル)−3−ジベンジルア
ミノエチル−インドール
【化47】 1−(4−メチルフェニルスルホニル)−3−(2−
(2−ピリジル)エチル)インドールに代えて、1−
(4−メチルフェニルスルホニル)−3−ジベンジルア
ミノエチル−インドールを用いる以外は実施例34の反
応操作を繰返して標題化合物を得た。
【0084】無定形粉末 IR(KBr) 3398、 1454、 1367、 1193、747、 669、 5801 H-NMR(CDCl3,δ) 2.24(5H, br.s)、 2.48(2H, m)、 3.2
7(2H, d, J=13.2Hz)、3.46(2H, d, J=13.2Hz)、 6.97(3H,
m)、 7.16(11H, m)、 7.26(2H, m)、 7.33(2H,m)、 7.52(2
H, d, J=8.3Hz)、 7.67(1H, m)、 7.79(1H, d, J=8.3Hz)、
8.10(1H, d,J=8.3Hz)、 8.23(1H, d, J=8.8Hz)、 8.67(1
H, d, J=4.4Hz)
【0085】以上、本発明の化合物の合成方法とその物
性を実施例によって詳細に説明したが、次ぎに本発明の
化合物が有するp−糖蛋白の機能抑制作用、および抗癌
活性増強作用について実施例において具体的に説明する
ことにする。
【0086】実施例36 p−糖蛋白の機能抑制作用 p−糖蛋白は、抗癌剤結合部位を有し、細胞内の抗癌剤
を結合した後、能動的に排出する。p−糖蛋白への抗癌
剤の結合を抑制する作用を以下の方法で検討した。
【0087】ヒト鼻腔表皮由来腫瘍細胞(KB)の薬剤
耐性株(KB−C2)細胞を24×24cmのディッシュ
(GIBCO)中で秋山らの報告どおりに培養した後
(Akiyama, S. et al, Somatic Cell Mol. Genet. 1
1:117〜126,1985)、細胞を集め、細胞膜
小胞を秋山らの報告した方法で調製した。(Akiyama,
S.et al, Mol. Pharmacol. 33:144〜147,1
988)。
【0088】細胞膜小胞上のp−糖蛋白の機能抑制作用
は、p−糖蛋白の抗癌剤結合部位に結合する事の確めら
れている〔3H〕アジドピンの、p−糖蛋白への結合を
抑制する作用で検討した。
【0089】細胞膜小胞と0.7μ・M〔3H〕アジドピ
ン(53Ci/mmol)とを15分間室温で薬剤の存在下あ
るいは非存在下で反応させた。その後366nmの光を2
5℃で20分間照射して、p−糖蛋白上に結合した〔3
H〕アジドピンを不可逆的にp−糖蛋白に結合させた。
その後、吉村らの方法(Yoshimura, A. et al. J.B.C.
264,16282〜16291, 1989)に従っ
て、反応液をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
にかけた後、4日間オートラジオグラムを行ない、オー
トラジオグラム上のp−糖蛋白に由来するバンドの密度
を測定する事により、p−糖蛋白に結合した〔3H〕ア
ジドピンの量を測定した。〔3H〕アジドピンのp−糖
蛋白への結合の阻害率を次の式より算出した。
【0090】
【数1】
【0091】結果は表4のとおりである。
【0092】
【表4】
【0093】実施例37 抗癌活性増強作用 ヒト鼻腔表皮由来腫瘍細胞(KB)の薬剤耐性株KB−
C−2細胞1×105個を60mm径のシャーレ中でイー
グル培地にて18時間培養後、ビンクリスチンおよび本
発明のインドール誘導体を、それぞれ0.1μg/ml、
3μg/mlの濃度で単独または組み合わせて添加し、さ
らに2日間培養した。容器底面に接着して増殖した細胞
を0.25%トリプシンで処理して細胞懸濁液とした
後、細胞数を血球計算板で算出した。その結果、アドリ
アマイシン、ビンクリスチンおよび本発明のインドール
誘導体単独では細胞の増殖抑制は認められなかった。こ
れに対し、本発明のインドール誘導体とアドリアマイシ
ンまたはビンクリスチンとを組み合わせたものでは薬剤
耐性細胞に対するこれらの化合物の細胞増殖抑制効果が
増強されることが認められた。以上の結果は表5に示さ
れる。
【0094】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 401/14 C07D 401/14 409/14 409/14 (72)発明者 高橋 敏博 埼玉県川越市岸町1丁目25番地53 (72)発明者 杉田 正徳 埼玉県坂戸市三光町50番地16 (72)発明者 鈴木 千華子 埼玉県富士見市山室2丁目23番22号 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 401/06 C07D 401/12 C07D 401/14 C07D 409/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I) 【化48】 で表わされるインドール誘導体、およびその薬理学的に
    許容されうる酸との付加塩。 上記式中、R1は次の式: 【化49】 で表わされる基であって、式中、Rは水素、低級アルキ
    ル、低級アルコキシ、ハロゲン原子またはニトロ基を、
    Xは−SO2−を表わし、 R2は水素および次の式の基: 【化50】 から成る群から選ばれる基であり、 R3はジベンジルアミノエチルまたは次の式:−(CH2)
    l−Ym−(CH2)n−Pyで表わされる基であって、式
    中、Yは−O−、−S−、−NH−、−NMe−または
    −N(CO2Et)−であり、Pyはピリジルまたはピリ
    ドニル基であり、lは1、2または3、mは0または
    1、nは0または1を表し、そしてMeはメチル、Et
    はエチルを表わす。 但し、Rが水素、 R2が 【化51】 3が 【化52】 の場合を除く。
  2. 【請求項2】 式(I)において、R2が水素、 【化53】 3が 【化54】 で表わされる、請求項1に記載のインドール誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載された一般式
    (I)で表わされるインドール誘導体またはその薬理学的
    に許容されうる酸との付加塩を有効成分として含有する
    抗癌剤。
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