JP3221088U - 耐力壁 - Google Patents
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Abstract
【課題】縦材と壁面材とを有する耐力壁において、縦材と壁面材との接合部の配置を適正化して、接合部の数の削減を図る。
【解決手段】耐力壁は、上下方向に延びる一対の縦材(縦枠材26)と、一対の縦材にそれぞれ接合され、縁部に環状リブが設けられた開口部54が上下方向に間隔をあけて形成された壁面材50と、縦材と壁面材とを上下方向に間隔をあけて接合する接合部60と、を備えており、接合部が開口部間の側方よりも開口部の側方で密に配置されている。
【選択図】図3
【解決手段】耐力壁は、上下方向に延びる一対の縦材(縦枠材26)と、一対の縦材にそれぞれ接合され、縁部に環状リブが設けられた開口部54が上下方向に間隔をあけて形成された壁面材50と、縦材と壁面材とを上下方向に間隔をあけて接合する接合部60と、を備えており、接合部が開口部間の側方よりも開口部の側方で密に配置されている。
【選択図】図3
Description
本考案は、耐力壁に関する。
特許文献1には、物の上下の水平部材に接合される一対の縦材と、一対の縦材に接合され、複数のバーリング孔が上下に1列に形成された壁面材と、を備える耐力壁が開示されている。この耐力壁では、縦材と壁面材が上下に略一定の間隔をあけてねじ込まれたドリルねじによって接合されている。
ところで、耐力壁の壁面材は、せん断変形の初期段階ではほぼ剛体として挙動すると考えられてきた。すなわち、縦材と壁面材の接合部(ドリルねじによる接合部)にはせん断力が均一に伝達されると考えられてきた。そのため、耐力壁では、縦材と壁面材の接合部が略一定間隔で設けられている。しかし、市場では、縦材と壁面材の接合部の配置を適正化することで、接合部の数量を削減することが望まれている。
本考案は上記事実を考慮し、縦材と壁面材とを有する耐力壁において、縦材と壁面材との接合部の配置を適正化して、接合部の数の削減を図ることを課題とする。
本考案の請求項1に記載の耐力壁は、上下方向に延びる一対の縦材と、一対の前記縦材にそれぞれ接合され、縁部に環状リブが設けられた開口部が前記上下方向に間隔をあけて形成された壁面材と、前記縦材と前記壁面材とを上下方向に間隔をあけて接合する接合部と、を備え、前記接合部は、前記開口部間の側方よりも前記開口部の側方で密に配置されている。
耐力壁のせん断変形時において、縦材と壁面材の接合部のうち、開口部間の側方に位置する接合部に作用するせん断力よりも、開口部側方に位置する接合部に作用するせん断力が大きい。このため、請求項1に記載の耐力壁では、縦材と前記壁面材との接合部を開口部間の側方よりも開口部の側方で密に配置している。これにより、請求項1に記載の耐力壁は、例えば、壁面材と縦材との接合部を一定間隔で設ける構成(従来の構造)と比べて、縦材と壁面材との接合部の配置が適正化されて、接合部の数が削減可能となる。
本考案の請求項2に記載の耐力壁は、請求項1に記載の耐力壁において、前記開口部間の側方に位置する前記接合部の配置間隔は、前記開口部の側方に位置する前記接合部の配置間隔の2倍以上である。
請求項2に記載の耐力壁では、開口部間の側方に位置する接合部の配置間隔を開口部の側方に位置する接合部の配置間隔の2倍以上としていることから、例えば、2倍未満の構成と比べて、接合部の数が削減可能となる。
本考案の請求項3に記載の耐力壁は、請求項1又は請求項2に記載の耐力壁において、前記開口部が、円形である。
請求項3に記載の耐力壁では、壁面材の開口部を円形としていることから、例えば、開口部を多角形状とした構成と比べて、応力集中が緩和されて、せん断変形に対する剛性及び耐力が向上する。
本考案の請求項4に記載の耐力壁は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐力壁において、一方の前記縦材の前記上下方向に隣接する前記接合部の中心を通る第1中心線と前記上下方向に隣接する前記開口部のうち、一方の前記開口部の中心を通り水平方向に延びる第1水平線との第1交点から、他方の前記縦材の前記上下方向に隣接する前記接合部の中心を通る第2中心線と前記上下方向に隣接する前記開口部のうち、他方の前記開口部の中心を通り水平方向に延びる第2水平線との第2交点へ向けて延びる直線が前記上下方向に対して30度〜60度の範囲で傾斜している。
請求項4に記載の耐力壁では、第1交点から第2交点へ向けて延びる直線が上下方向に対して30度〜60度の範囲で傾斜するように、上下方向に隣接する開口部の中心間距離を設定している。これにより、上記耐力壁では、開口部の配置間隔が適正化される。
本考案に係る耐力壁は、縦材と壁面材との接合部の配置が適正化されて、接合部の数が削減可能となる、という優れた効果を有する。
図1〜図6を用いて本考案の実施形態に係る耐力壁について説明する。なお、図中に示された矢印Uは、本実施形態の耐力壁が適用される建物の上方向を示している。また、図中に示された矢印Wは、耐力壁の幅方向を示している。なお、本実施形態では、耐力壁の幅方向と建物の水平方向が一致している。
図1に示されるように、本実施形態の耐力壁20は、枠材22と、壁面材50と、接合部60と、を備えている。
図1及び図2に示されるように、枠材22は、矩形状に形成されている。この枠材22は、水平方向に間隔をあけて配置され、上下方向に延びる縦枠材24、26、28と、縦枠材24、26、28の各々の上端を水平方向につなぐ横枠材30と、縦枠材24、26、28の各々の下端を水平方向につなぐ横枠材32と、備えている。
なお、本実施形態の縦枠材24、26、28は、本考案における縦材の一例である。
(縦枠材24)
図2に示されるように、縦枠材24は、枠材22の幅方向(図中矢印W方向)一方側(図2及び図5では左側)の部分を形成している。なお、本実施形態では、枠材22の幅方向と耐力壁20の幅方向は一致している。
図2に示されるように、縦枠材24は、枠材22の幅方向(図中矢印W方向)一方側(図2及び図5では左側)の部分を形成している。なお、本実施形態では、枠材22の幅方向と耐力壁20の幅方向は一致している。
この縦枠材24は、図5及び図6に示されるように、幅方向外側の外枠部分を形成する角形鋼管34と、幅方向内側の内枠部分を形成し、縦枠材26側(言い換えると、枠材22の幅方向他方側(図2及び図5では右側))が開放された断面がC字形状の形鋼36と、を備えている。
角形鋼管34は、断面が正方形状とされており、枠材22の厚み方向(図中矢印T方向)に2つ並べて配置されている。これらの角形鋼管34は、溶接により接合されている。
形鋼36は、リップ溝形鋼であり、ウェブ部36Aの外面が角形鋼管34の枠内側(枠材22の内側)の面に接合されている。具体的には、形鋼36は、2つの角形鋼管34にドリルねじ38を用いてそれぞれ接合されている。なお、本考案は上記構成に限定されず、例えば、溶接などの他の方法を用いて形鋼36と角形鋼管34を接合してもよい。また、形鋼36の内面には、断面C字状の補強部材40が接合されている。この補強部材40は、溝形鋼であり、ウェブ部40Aの外面及び両フランジ部40Bの外面が形鋼36のウェブ部36Aの内面及び両フランジ部36Bの内面にそれぞれ接合されている。なお、形鋼36と補強部材40の接合方法は、特に限定されない。例えば、溶接で形鋼36と補強部材40を接合してもよい。
(縦枠材26)
図2に示されるように、縦枠材26は、縦枠材24と縦枠材28の間に配置されており、枠材22の幅方向中央部に位置する部分を形成している。
図2に示されるように、縦枠材26は、縦枠材24と縦枠材28の間に配置されており、枠材22の幅方向中央部に位置する部分を形成している。
この縦枠材26は、図5及び図6に示されるように、縦枠材28側(言い換えると、枠材22の幅方向他方側)が開放された断面がC字形状の形鋼42と、を備えている。
(縦枠材28)
図2に示されるように、縦枠材28は、枠材22の幅方向他方側(図2及び図5では右側)の部分を形成している。
図2に示されるように、縦枠材28は、枠材22の幅方向他方側(図2及び図5では右側)の部分を形成している。
この縦枠材28は、図5及び図6に示されるように、縦枠材26を挟んで縦枠材24と対称に構成されている。具体的には、縦枠材28は、外枠部分を形成する角形鋼管34と、内枠部分を形成し、縦枠材26側(言い換えると、枠材22の幅方向一方側(図2及び図5では左側))が開放された形鋼36と、形鋼36を補強する補強部材40とを備えている。
図2に示されるように、横枠材30は、断面が矩形状の角形鋼管によって形成されている。この横枠材30には、縦枠材24、26、28の各々の上端がねじやボルト等のファスナー又は溶接等によって接合されている。
図2に示されるように、横枠材32は、横枠材30と同様に、断面が矩形状の角形鋼管によって形成されている。この横枠材30には、縦枠材24、26、28の各々の下端がねじやボルト等のファスナー又は溶接等によって接合されている。
図2に示されるように、枠材22は、横枠材30と横枠材32の水平方向の相対変位に対する剛性を補強するための補剛部材44、46を備えている。補剛部材44は、縦枠材24と縦枠材26との間で且つ上下方向の略中央部に配置されている。また、補剛部材44は、一端が縦枠材24にドリルねじ48で接合され、他端が縦枠材26にドリルねじ48で接合されている。一方、補剛部材46は、縦枠材24と縦枠材26との間で且つ上下方向の略中央部に配置されている。また、補剛部材46は、一端が縦枠材26に補剛部材44の他端と共にドリルねじ48で接合され、他端が縦枠材28にドリルねじ48で接合されている。なお、枠材22の剛性が確保される場合には、補剛部材44、46を省略してもよい。
(壁面材50)
図1に示されるように、壁面材50は、矩形状に形成された鋼板であり、枠材22に接合されている。本実施形態の耐力壁20では、壁面材50を2枚用いており、一の壁面材50が縦枠材24と縦枠材26に接合され、他の壁面材50が縦枠材26と縦枠材28に接合されている。具体的には、一の壁面材50の幅方向の両端部が一対の縦材である縦枠材24及び縦枠材26にそれぞれ複数のドリルねじ52を用いて接合されている。また、他の壁面材50の幅方向の両端部が一対の縦材である縦枠材26及び縦枠材28にそれぞれ複数のドリルねじ52を用いて接合されている。なお、2枚の壁面材50は、同一寸法であるが、本考案はこの構成に限定されない。
図1に示されるように、壁面材50は、矩形状に形成された鋼板であり、枠材22に接合されている。本実施形態の耐力壁20では、壁面材50を2枚用いており、一の壁面材50が縦枠材24と縦枠材26に接合され、他の壁面材50が縦枠材26と縦枠材28に接合されている。具体的には、一の壁面材50の幅方向の両端部が一対の縦材である縦枠材24及び縦枠材26にそれぞれ複数のドリルねじ52を用いて接合されている。また、他の壁面材50の幅方向の両端部が一対の縦材である縦枠材26及び縦枠材28にそれぞれ複数のドリルねじ52を用いて接合されている。なお、2枚の壁面材50は、同一寸法であるが、本考案はこの構成に限定されない。
なお、一の壁面材50と縦枠材24及び縦枠材26との接合のためにドリルねじ52がねじ込まれた部分、及び、他の壁面材50と縦枠材26及び縦枠材28との接合のためにドリルねじ52がねじ込まれた部分、を接合部60と称する。
また、壁面材50には、図2に示されるように、上下方向に間隔をあけて複数(本実施形態では7つ)の開口部54が形成されている。この開口部54は、円形とされている。また、開口部54の縁部には、壁面材50と一体に形成された環状リブ56が形成されている。また、本実施形態では、壁面材50となる鋼板にバーリング加工を実施して開口部54及び環状リブ56が形成されている。なお、本考案は上記構成に限定されず、例えば、壁面材50となる鋼板に開口を形成し、この開口の縁部に円環状部材を接合して開口部54及び環状リブ56を形成してもよい。
また、本実施形態では、7つの開口部54が上下方向に1列となるように形成されている。そして、1列に並んだ開口部54は、壁面材50の幅方向の中心に対してオフセットしている(すなわち、幅方向の一方側又は他方側に寄っている)。
また、本実施形態では、7つの開口部54が上下方向に1列となるように形成されている。そして、1列に並んだ開口部54は、壁面材50の幅方向の中心に対してオフセットしている(すなわち、幅方向の一方側又は他方側に寄っている)。
また、一の壁面材50の上端部と他の壁面材50の上端部は、横枠材30にそれぞれ複数のドリルねじ52を用いて接合されている。そして、一の壁面材50の下端部と他の壁面材50の下端部は、横枠材32にそれぞれ複数のドリルねじ52を用いて接合されている。
(接合部60)
図3及び図4に示されるように、接合部60は、上下方向に間隔をあけて複数形成されている。これらの接合部60は、開口部54間の側方よりも開口部54の側方で密に配置されている。このため、開口部54間の側方に位置する接合部60の配置間隔L1が、開口部54の側方に位置する接合部60の配置間隔L2よりも広くなっている。なお、配置間隔L1は、配置間隔L2の2倍以上とすることが好ましい。
図3及び図4に示されるように、接合部60は、上下方向に間隔をあけて複数形成されている。これらの接合部60は、開口部54間の側方よりも開口部54の側方で密に配置されている。このため、開口部54間の側方に位置する接合部60の配置間隔L1が、開口部54の側方に位置する接合部60の配置間隔L2よりも広くなっている。なお、配置間隔L1は、配置間隔L2の2倍以上とすることが好ましい。
なお、ここでいう開口部54の側方とは、開口部54の側方領域(図3では、矢印R1)を指し、開口部54間の側方とは、上下方向に隣接する開口部54間の側方領域(図3では、矢印R2)を指している。
また、本実施形態では、開口部54の側方に3つの接合部60が配置され、開口部54間の側方に2つの接合部60が配置されている。
また、本実施形態では、縦枠材24の上下方向に隣接する接合部60の中心を通る第1中心線CL1と上下方向に隣接する開口部54のうち、一方の開口部54の中心を通り水平方向に延びる第1水平線HL1との第1交点P1から、縦枠材26の上下方向に隣接する接合部60の中心を通る第2中心線CL2と上下方向に隣接する開口部54のうち、他方の開口部54の中心を通り水平方向に延びる第2水平線HL2との第2交点P2へ向けて延びる直線SLが上下方向に対して30度〜60度の範囲で傾斜している。なお、図3では、直線SLの上下方向に対する角度をθで示している。
また、上下方向に隣接する開口部54の中心間距離D1は、縦枠材24における接合部60と縦枠材26における接合部60との間の水平距離D2よりも短くなっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
従来から耐力壁のせん断変形の初期段階では、壁面材がほぼ剛体として挙動する(壁面材と縦材の接合部にはせん断力が均一に伝達される)と仮定されてきた。このため、接合部の配置間隔は、最も大きいせん断力に対応する配置間隔を基準として、略一定間隔とされてきた(図7には、接合部60の配置間隔を略一定とした耐力壁70を示す)。しかし、本考案者らは、壁面材と縦材との接合部の数量を削減する(ドリルねじの数量を削減する)ため、接合部60の配置間隔が略一定とされた耐力壁70における壁面材50の面内せん断挙動を分析し、各接合部60に伝達される力(せん断力)を定量化することで、接合部60に必要とされる耐力を見極めた。その結果、耐力壁70のせん断変形の初期段階から、接合部60に作用するせん断力が均一でないことが明らかとなった(図8〜図10参照)。具体的には、図8〜図10に示されるように、壁面材50の開口部54側方に位置する接合部60に作用するせん断力は、上下に隣接する開口部54間側方に位置する接合部60に作用するせん断力を超えることが明らかになった。これらを考慮して本考案者らは、本考案の開発に至った。
本実施形態の耐力壁20では、例えば、地震等によって、耐力壁20の上部と下部を水平方向に相対変位させる力(水平荷重)が入力されると、図4に示されるように、縦枠材24及び縦枠材26の各接合部60にせん断力がそれぞれ伝達される。ここで、比較例の耐力壁70に示されるように、接合部60を略一定間隔で配置した場合、各々の接合部60のうち、開口部54間の側方に位置する接合部60に作用するせん断力よりも、開口部54側方に位置する接合部60に作用するせん断力が大きくなる。このため、耐力壁20では、接合部60を開口部54間の側方よりも開口部54の側方で密に配置している(図3及び図4参照)。これにより、耐力壁20は、例えば、接合部の配置間隔を略一定とする構成(比較例の耐力壁70)と比べて、縦枠材24、26、28と壁面材50との接合部60の配置が適正化されて、接合部60の数が削減可能となる。なお、図4に示されるように、接合部60を開口部54間の側方よりも開口部54の側方で密に配置することで、各々の接合部60に伝達されるせん断力SFが略均等に近づく。
また、耐力壁20では、開口部54間の側方に位置する接合部60の配置間隔L2を開口部54の側方に位置する接合部60の配置間隔L1の2倍以上としていることから、例えば、2倍未満の構成と比べて、接合部の数が削減可能となる。
さらに耐力壁20では、壁面材50の開口部54を円形としていることから、例えば、開口部54を多角形状とした構成と比べて、応力集中が緩和されて、せん断変形に対する剛性及び耐力が向上する。
またさらに耐力壁20では、第1交点P1から第2交点P2へ向けて延びる直線SLが上下方向に対して30度〜60度の範囲で傾斜するように、上下方向に隣接する開口部の中心間距離D1を設定している。これにより、耐力壁20では、開口部54の配置間隔が適正化される。
そして、耐力壁20では、中心間距離D1を水平距離D2よりも短くしていることから、地震による水平荷重が耐力壁20に伝達された際に、壁面材50において、接合部60と開口部54との水平方向の中間部のせん断応力(ミーゼス応力)値を上下方向に隣接する開口部54間の上下方向の中間部のせん断応力値よりも低くすることができる。これにより、一対の縦材(縦枠材24と縦枠材26、または縦枠材26と縦枠材28)に生じる水平方向へのせん断応力が低減される。その結果、壁面材50において上下方向に隣接する開口部54間の上下方向の中間部が変形する前に、壁面材50と一対の縦材との接合部60が変形することが抑制され、地震エネルギーを安定して吸収することが可能となる。
前述の実施形態の耐力壁20では、枠材22と壁面材50との接合にドリルねじ52を用いているが、本考案はこの構成に限定されない。例えば、ドリルねじ52の代わり釘を用いてもよい。また、枠材22と壁面材50をスポット溶接で接合してもよい。スポット溶接を用いた場合は、枠材22と壁面材50の溶接された部分を接合部と称する。
前述の実施形態の耐力壁20では、壁面材50に下孔を形成していないが、本考案はこの構成に限定されず、壁面材50に下孔又は孔開け用の目印を形成してもよい。
前述の実施形態の耐力壁20では、開口部54の側方に3つの接合部60が配置され、開口部54間の側方に2つの接合部60が配置されているが、本考案はこの構成に限定されない。図11に示されるように、開口部54の側方に3つの接合部60が配置され、開口部54間の側方に1つの接合部60が配置される構成でもよいし、図12に示されるように、開口部54の側方に3つの接合部60が配置され、開口部54間の側方に接合部60が配置されない構成でもよい。
前述の実施形態の耐力壁20は、壁面材50が枠材22に接合されて構成されているが、本考案はこの構成に限定されない。例えば、図13に示される耐力壁80のように、上下方向に延びて、上端及び下端が建物の水平部材HM1、HM2に連結される一対の縦材82にドリルねじ52を用いて壁面材84を接合してもよい。なお、壁面材84には、壁面材50と同様に、開口部54と環状リブ56が形成されており、耐力壁20と同様の作用並びに効果が得られる。
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
20 耐力壁
24 縦枠材(縦材)
26 縦枠材(縦材)
28 縦枠材(縦材)
50 壁面材
54 開口部
56 環状リブ
60 接合部
80 耐力壁
82 縦材
84 壁面材
CL1 第1中心線
CL2 第2中心線
HL1 第1水平線
HL2 第2水平線
P1 第1交点
P2 第2交点
R1 開口部の側方領域(開口部の側方)
R2 開口部間の側方領域(開口部間の側方)
SL 直線
24 縦枠材(縦材)
26 縦枠材(縦材)
28 縦枠材(縦材)
50 壁面材
54 開口部
56 環状リブ
60 接合部
80 耐力壁
82 縦材
84 壁面材
CL1 第1中心線
CL2 第2中心線
HL1 第1水平線
HL2 第2水平線
P1 第1交点
P2 第2交点
R1 開口部の側方領域(開口部の側方)
R2 開口部間の側方領域(開口部間の側方)
SL 直線
Claims (4)
- 上下方向に延びる一対の縦材と、
一対の前記縦材にそれぞれ接合され、縁部に環状リブが設けられた開口部が前記上下方向に間隔をあけて形成された壁面材と、
前記縦材と前記壁面材とを上下方向に間隔をあけて接合する接合部と、
を備え、
前記接合部は、前記開口部間の側方よりも前記開口部の側方で密に配置されている、耐力壁。 - 前記開口部間の側方に位置する前記接合部の配置間隔は、前記開口部の側方に位置する前記接合部の配置間隔の2倍以上である、請求項1に記載の耐力壁。
- 前記開口部が、円形である、請求項1又は請求項2に記載の耐力壁。
- 一方の前記縦材の前記上下方向に隣接する前記接合部の中心を通る第1中心線と前記上下方向に隣接する前記開口部のうち、一方の前記開口部の中心を通り水平方向に延びる第1水平線との第1交点から、他方の前記縦材の前記上下方向に隣接する前記接合部の中心を通る第2中心線と前記上下方向に隣接する前記開口部のうち、他方の前記開口部の中心を通り水平方向に延びる第2水平線との第2交点へ向けて延びる直線が前記上下方向に対して30度〜60度の範囲で傾斜している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐力壁。
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JP2019000482U JP3221088U (ja) | 2019-02-13 | 2019-02-13 | 耐力壁 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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- 2019-02-13 JP JP2019000482U patent/JP3221088U/ja active Active
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