JP3219962U - 射出成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高粘度の溶融PET樹脂を短い成形サイクルタイムで射出成形した際に、ゲートを開閉するバルブステムが芯振れしてもノズルチップの内周面に欠けが生じ難く、成形品に異物の混入を抑制できる射出成形装置を提供する。【解決手段】PETからなる溶融樹脂の流路13を有するノズル本体10と、本体に巻き付けたバンドヒータ9と、流路内の中心部を軸方向に沿って進退するバルブステム6と、流路内の先端側に配置され流路と同軸心の中空部を内設するノズルチップ15と、チップの中空部内に密嵌されノズル本体の流路と連通する流路を内設したノズルブッシュ18とを含み、ブッシュは、チップよりも硬質の金属からなり、チップの先端よりも先端側に突出しバルブステムの外周面に接近する先端部21と、チップの中空部に密嵌する薄い筒形部19と、筒形部の後端に位置しチップの後端面に当接する後端部20と、からなる。【選択図】図1
Description
本考案は、ホットランナー方式によりポリエチレンテレフタレート(PET)からなる高粘性の溶融樹脂を短い成形サイクルタイムにより射出成形した際に、ゲートを開閉するバルブステムが芯振れしても、ノズルチップの内周面に欠けが生じ難く、射出成形品に不要な異物の混入を防止できる射出成形装置に関する。
例えば、厚肉円筒状のバルブボディー内の軸方向に沿って流動化した射出成形材料の供給路を設け、該供給路内における軸方向に沿って往復動して金型ゲート部を開閉する細長円柱形のバルブピンを有し、上記バルブボディー先端の供給路における内周面に、複数の対称な突起部をからなる振れ止め部を一体に形成した射出成形用バルブゲートシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記射出成形用バルブゲートシステムによれば、上記バルブピンの径方向における芯振れが、振れ止め部を形成する複数の突起部により抑制されるため、制作当初では、射出成形材料流入時の圧力でバルブピンの芯振れによる上記バルブボディー先端の内周面側の欠けを抑制し得る。
上記射出成形用バルブゲートシステムによれば、上記バルブピンの径方向における芯振れが、振れ止め部を形成する複数の突起部により抑制されるため、制作当初では、射出成形材料流入時の圧力でバルブピンの芯振れによる上記バルブボディー先端の内周面側の欠けを抑制し得る。
前記射出成形用バルブゲートシステムでは、前記振れ止め部を形成する複数の突起部が前記バルブボディー先端の供給路における内周面に一体に形成されている。しかし、円筒形状の前記バルブボディーは、加熱部材(ヒータ)を内設するので、例えば、銅合金などの比較的軟質で且つ高伝熱材料により構成されている。そのため、射出成形材料流入時の流速や圧力などにより、前記バルブピンが芯振れした場合、上記複数の突起部が摩耗していくため、前記バルブボディーの内周面側で欠けの発生を抑制できなくなる。その結果、PETボトルのブロー成形に用いるプリフォーム内に異物が混入するため、安全なPETボトルを提供し難くなる、という問題があった。
本考案は、背景技術で説明した問題点を解決し、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、溶融した際に高粘度を有する溶融樹脂を短い成形サイクルタイムにて射出成形した際に、金型側のゲートを開閉するバルブステムが芯振れしても、ノズルチップの内周面側に欠けが生じ難く、射出される成形品に不要な異物の混入を防止できる射出成形装置を提供する、ことを課題とする。
本考案は、前記課題を解決するため、溶融PET樹脂の流路を内設するノズル本体の先端側に装着するノズルチップの流路側に、該ノズルチップよりも高硬度で且つ薄肉のノズルブッシュを密嵌する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本考案の射出成形装置(請求項1)は、円筒形状で且つ軸方向に沿ってポリエチレンテレフタレートからなる溶融樹脂の流路を内設したノズル本体と、該ノズル本体の外周側に巻き付けたバンドヒータと、前記ノズル本体の流路内の中心部を軸方向に沿って進退するバルブステムと、前記ノズル本体の流路内の先端側に配置され且つ該流路と同軸心の中空部を内設したノズルチップと、該ノズルチップの中空部内に密嵌され且つ上記ノズル本体の流路と連通する流路を内設したノズルブッシュと、を含む射出成形装置であって、前記ノズルブッシュは、上記ノズルチップよりも硬質の金属からなり、該ノズルチップの先端よりも先端側に突出し且つ上記バルブステムの外周面に接近する先端部と、上記ノズルチップの中空部に密嵌される比較的薄肉の筒形部と、該筒形部の後端に位置し且つ上記ノズルチップの後端面に当接する後端部と、からなる、ことを特徴とする。
前記射出成形装置によれば、以下の効果(1),(2)を得ることができる。
(1)前記ノズルブッシュは、前記ノズルチップよりも硬質で、該ノズルチップの先端よりも先端側に突出し且つ前記バルブステムの外周面に接近する先端部と、上記ノズルチップの中空部に沿って密嵌される筒形部と、該筒形部の後端に位置し且つ上記ノズルチップの後端面に当接する後端部とを備えている。そのため、粘度の高いポリエチレンテレフタレートからなる溶融樹脂が前記ノズル本体の流路に流入した際の圧力や高い流速に起因して、前記バルブステムの先端部が径方向に芯振れした際に、係る先端部が比較的硬い上記ノズルブッシュの流路における先端部の内周面に衝突しても、該内周面側で欠けが生じ難くなる。
(2)前記効果(1)に伴って、前記欠けによる金属片の異物が混入していないポリエチレンテレフタレート製の射出成形品(プリフォーム)を比較的短い成形サイクルタイムにより確実且つ安定して成形できる。
(1)前記ノズルブッシュは、前記ノズルチップよりも硬質で、該ノズルチップの先端よりも先端側に突出し且つ前記バルブステムの外周面に接近する先端部と、上記ノズルチップの中空部に沿って密嵌される筒形部と、該筒形部の後端に位置し且つ上記ノズルチップの後端面に当接する後端部とを備えている。そのため、粘度の高いポリエチレンテレフタレートからなる溶融樹脂が前記ノズル本体の流路に流入した際の圧力や高い流速に起因して、前記バルブステムの先端部が径方向に芯振れした際に、係る先端部が比較的硬い上記ノズルブッシュの流路における先端部の内周面に衝突しても、該内周面側で欠けが生じ難くなる。
(2)前記効果(1)に伴って、前記欠けによる金属片の異物が混入していないポリエチレンテレフタレート製の射出成形品(プリフォーム)を比較的短い成形サイクルタイムにより確実且つ安定して成形できる。
尚、前記溶融樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のボトルをブロー成形により製造するための透明な有底管材(プリフォーム)を射出成形するために用いるポリエチレンテレフタレート樹脂である。
また、前記ノズルブッシュの先端部における外周面は、前記ノズルチップの先端部の外周面と連続した傾斜面を有している。
更に、前記ノズル本体は、熱間ダイス鋼(例えば、SKD61)からなる。
また、前記バルブステムは、耐摩耗性の非常に硬い(例えば、HRC50〜60)金属、例えばスチールからなり、前記ノズル本体や前記ノズルチップよりも硬質の金属材料からなる。
更に、近年、ポリエチレンテレフタレート製の射出成形品(プリフォーム)の成形サイクルタイムは、大凡10秒前後に短くなり、その流速も高速化している。
加えて、前記ノズルブッシュの硬度は、前記ノズルチップの硬度よりも少なくともHRC10以上高い。
また、前記ノズルブッシュの先端部における外周面は、前記ノズルチップの先端部の外周面と連続した傾斜面を有している。
更に、前記ノズル本体は、熱間ダイス鋼(例えば、SKD61)からなる。
また、前記バルブステムは、耐摩耗性の非常に硬い(例えば、HRC50〜60)金属、例えばスチールからなり、前記ノズル本体や前記ノズルチップよりも硬質の金属材料からなる。
更に、近年、ポリエチレンテレフタレート製の射出成形品(プリフォーム)の成形サイクルタイムは、大凡10秒前後に短くなり、その流速も高速化している。
加えて、前記ノズルブッシュの硬度は、前記ノズルチップの硬度よりも少なくともHRC10以上高い。
また、本考案には、前記ノズルチップは、ベリリウム銅からなり、且つ前記ノズルブッシュは、スチールからなる、射出成形装置(請求項2)も含まれる。
これらの射出成形装置によれば、前記ノズルチップが熱伝導率の高いベリリウム銅からなり、且つ前記ノズルブッシュは、前記ノズルチップよりも熱伝導率の低いスチールからなっているので、前記バンドヒータからの熱を、前記ノズルチップにおける比較的薄肉の筒形部を介して、上記ノズルブッシュの流路内を圧送される溶融樹脂に対して、効果的に伝熱することができる。従って、前記効果(1)を容易に得られると共に、前記効果(2)を保証することも可能となる。
これらの射出成形装置によれば、前記ノズルチップが熱伝導率の高いベリリウム銅からなり、且つ前記ノズルブッシュは、前記ノズルチップよりも熱伝導率の低いスチールからなっているので、前記バンドヒータからの熱を、前記ノズルチップにおける比較的薄肉の筒形部を介して、上記ノズルブッシュの流路内を圧送される溶融樹脂に対して、効果的に伝熱することができる。従って、前記効果(1)を容易に得られると共に、前記効果(2)を保証することも可能となる。
尚、前記ノズルブッシュのスチールには、熱処理によって硬度を高められる各種の鋼種、あるいは、ステンレス鋼(例えば、SUS420J2)が含まれる。
また、前記ノズルチップの熱伝導率は、前記ノズルブッシュの熱伝導率よりも少なくとも4倍高いことが推奨される。
更に、前記ノズルチップを構成するベリリウム銅は、高熱伝導性で且つ比較的軟質(例えば、HRC20)である。
また、前記ノズルチップの熱伝導率は、前記ノズルブッシュの熱伝導率よりも少なくとも4倍高いことが推奨される。
更に、前記ノズルチップを構成するベリリウム銅は、高熱伝導性で且つ比較的軟質(例えば、HRC20)である。
更に、本考案には、前記ノズルブッシュの筒形部における径方向の厚みは、0.6mm以下である、射出成形装置(請求項3)も含まれる。
これによれば、前記ノズルブッシュの筒形部における径方向の厚みは、0.6mm以下であるため、前記バンドヒータからの熱を、前記ノズルチップの筒形部を介して、上記ノズルブッシュの流路内を圧送される熱伝達が低い溶融PET樹脂に対して、効果的に伝熱することができる。従って、前記効果(1)をより確実に得られる。
尚、前記ノズルブッシュの筒形部における径方向の厚みは、望ましくは、0.5mm、乃至これ以下である。
これによれば、前記ノズルブッシュの筒形部における径方向の厚みは、0.6mm以下であるため、前記バンドヒータからの熱を、前記ノズルチップの筒形部を介して、上記ノズルブッシュの流路内を圧送される熱伝達が低い溶融PET樹脂に対して、効果的に伝熱することができる。従って、前記効果(1)をより確実に得られる。
尚、前記ノズルブッシュの筒形部における径方向の厚みは、望ましくは、0.5mm、乃至これ以下である。
以下において、本考案を実施するための形態について説明する。尚、以下において、ポリエチレンテレフタレートは、PETと略して記載する。
図1は、本考案による一形態の射出成形装置1を示す断面図である。尚、図1においては、上方を後端側または基端側と称し、且つ下方を先端側と称する。
上記射出成形装置1は、図1に示すように、互いに直角状に連結された流路3,4を内設したマニホールド2と、該マニホールド2の先端面に基端部11が固定され、且つ前記流路4と直線状に連通する流路12,13を内設した円筒形状のノズル本体10と、該ノズル本体10の外周面に巻き付けたバンドヒータ9と、上記マニホールド2の流路4および前記ノズル本体10の流路12,13の中心部をそれらの軸方向に沿って進退可能とされたバルブステム6と、上記ノズル本体10の流路13内の先端側にネジ止めされ、且つ上記流路13と同軸心の中空部15aが軸方向に沿って貫通するノズルチップ15と、該ノズルチップ15の中空部15a内に密嵌され、且つ上記流路13と連通する流路18aが軸方向に沿って貫通するノズルブッシュ18と、を備えている。
図1は、本考案による一形態の射出成形装置1を示す断面図である。尚、図1においては、上方を後端側または基端側と称し、且つ下方を先端側と称する。
上記射出成形装置1は、図1に示すように、互いに直角状に連結された流路3,4を内設したマニホールド2と、該マニホールド2の先端面に基端部11が固定され、且つ前記流路4と直線状に連通する流路12,13を内設した円筒形状のノズル本体10と、該ノズル本体10の外周面に巻き付けたバンドヒータ9と、上記マニホールド2の流路4および前記ノズル本体10の流路12,13の中心部をそれらの軸方向に沿って進退可能とされたバルブステム6と、上記ノズル本体10の流路13内の先端側にネジ止めされ、且つ上記流路13と同軸心の中空部15aが軸方向に沿って貫通するノズルチップ15と、該ノズルチップ15の中空部15a内に密嵌され、且つ上記流路13と連通する流路18aが軸方向に沿って貫通するノズルブッシュ18と、を備えている。
前記マニホールド2の流路3は、図示しないスプルーノズルから圧送されたPETからなる溶融樹脂の供給路における一つの分岐流路であり、前記流路3,4のコーナー部には、前記バルブステム6が摺動可能に進退する貫通孔5が位置している。
また、前記バルブステム6は、硬質(HRC50〜60)の棒鋼からなり、その後端側に図示しないエアーシリンダー(流体圧シリンダー)のピストンが固定され、該ピストンの前進および後退に応じて、その軸方向に進退可能とされている。該バルブステム6は、先端側に面取り部8を含む先端部7を有している。
更に、前記ノズル本体10は、銅合金などの熱良導体からなり、やや太径の前記流路12とやや細径の前記流路13とを同軸心で内設し、該流路13の内周面の一部には、前記ノズルチップ15とネジ結合するための雌ネジ部(図示せず)を有している。該ノズル本体10の先端部14は、キャビティ入子(一方の金型)23の後端面側に開口する凹部24内に挿入されている。
また、前記バルブステム6は、硬質(HRC50〜60)の棒鋼からなり、その後端側に図示しないエアーシリンダー(流体圧シリンダー)のピストンが固定され、該ピストンの前進および後退に応じて、その軸方向に進退可能とされている。該バルブステム6は、先端側に面取り部8を含む先端部7を有している。
更に、前記ノズル本体10は、銅合金などの熱良導体からなり、やや太径の前記流路12とやや細径の前記流路13とを同軸心で内設し、該流路13の内周面の一部には、前記ノズルチップ15とネジ結合するための雌ネジ部(図示せず)を有している。該ノズル本体10の先端部14は、キャビティ入子(一方の金型)23の後端面側に開口する凹部24内に挿入されている。
前記ノズルチップ18は、比較的軟質(HRC20)で且つ高伝熱材料のベリリウム銅からなり、図1,図2(A),(B)に示すように、全体が円筒形状を呈し、軸方向に沿って貫通する中空部15aと、円錐形状の外周面を有する先端部16と、外周面の前後2箇所(複数箇所)に刻設され、且つ前記ノズル本体10の前記雌ネジ部とネジ結合するための雄ネジ部15nとを有している。
また、前記ノズルブッシュ18は、比較的硬質(HRC30以上)のスチールまたはステンレス鋼からなり、図1,図2(A),(B)に示すように、細長い円筒形で且つ薄肉の筒形部19と、その後端側に位置し、且つ前記ノズルチップ15の後端面に当接する若干厚肉の後端部20と、前記筒形部19の先端側に位置し、且つ前記ノズルチップ15の先端部16と連続した傾斜の円錐形状を形成するやや厚保肉の先端部21と、これらの軸方向に沿って貫通する流路18aと、を有している。該流路18aの先端部21側の中空部21aは、やや細径とされている。
また、前記ノズルブッシュ18は、比較的硬質(HRC30以上)のスチールまたはステンレス鋼からなり、図1,図2(A),(B)に示すように、細長い円筒形で且つ薄肉の筒形部19と、その後端側に位置し、且つ前記ノズルチップ15の後端面に当接する若干厚肉の後端部20と、前記筒形部19の先端側に位置し、且つ前記ノズルチップ15の先端部16と連続した傾斜の円錐形状を形成するやや厚保肉の先端部21と、これらの軸方向に沿って貫通する流路18aと、を有している。該流路18aの先端部21側の中空部21aは、やや細径とされている。
尚、図2(B)で示す前記筒形部19の厚みtは、0.5mmである。
上記ノズルブッシュ18は、図2(A),(B)中の各矢印で示すように、予め、前記ノズルチップ15の中空部15a内に軸方向に沿って圧入されている。即ち、図2(C)に示すように、上記ノズルブッシュ18の後端部20がノズルチップ18の後端面に当接して停止し、且つ該ノズルブッシュ18の先端部21がノズルチップ18の先端部16よりも先端側に突出し、且つ係る先端部16,21の円錐形の外周面は連続すると共に、前記筒形部19は、ノズルブッシュ18の中空部18aの内周面に密着するように、予め嵌合(密嵌)されている。
上記ノズルブッシュ18は、図2(A),(B)中の各矢印で示すように、予め、前記ノズルチップ15の中空部15a内に軸方向に沿って圧入されている。即ち、図2(C)に示すように、上記ノズルブッシュ18の後端部20がノズルチップ18の後端面に当接して停止し、且つ該ノズルブッシュ18の先端部21がノズルチップ18の先端部16よりも先端側に突出し、且つ係る先端部16,21の円錐形の外周面は連続すると共に、前記筒形部19は、ノズルブッシュ18の中空部18aの内周面に密着するように、予め嵌合(密嵌)されている。
図1に示すように、前記キャビティ入子23の凹部24における先端側には、例えば、ポリイミド(PI)などの耐熱性樹脂からなる円錐形状のチップインシュレーター22が配置され、該チップインシュレーター22の中心部の前方には、上記キャビティ入子23における丸孔のゲート25が隣接している。
上記ゲート25は、キャビティ28内に連通し、該キャビティ28は、前記キャビティ入子23に形成された半球形状の外型面26、およびこれと相似形の内型部(他方の金型の一部)27に挟まれている。上記キャビティ28は、追ってブロー成形によりPETボトルを得るためのプリフォーム(成形品)の一部である。
上記ゲート25は、キャビティ28内に連通し、該キャビティ28は、前記キャビティ入子23に形成された半球形状の外型面26、およびこれと相似形の内型部(他方の金型の一部)27に挟まれている。上記キャビティ28は、追ってブロー成形によりPETボトルを得るためのプリフォーム(成形品)の一部である。
前述した構成からなる前記射出成形装置1の作用について以下に説明する。
図3(A)は、該射出成形装置1のゲート25付近を示す拡大断面図である。
予め、図3(B)に示すように、前記マニホールド2の流路3,4および前記ノズル本体10の流路12,13内に、PETからなる溶融したPET樹脂Jを充填すると共に、前記バンドヒータ9に給電して、上記流路12,13内の溶融樹脂Jを所定の温度域に保温状態としておく。
次に、図3(B)中の破線の矢印で示すように、前記バルブステム6を軸方向に沿って後端側に後退させる。すると、該バルブステム6の面取り部8を含む先端部7と、ノズルブッシュ18の先端部21における開口部21aとの隙間が拡大すると共に、前記キャビティ入子23のゲート25が開放される。
図3(A)は、該射出成形装置1のゲート25付近を示す拡大断面図である。
予め、図3(B)に示すように、前記マニホールド2の流路3,4および前記ノズル本体10の流路12,13内に、PETからなる溶融したPET樹脂Jを充填すると共に、前記バンドヒータ9に給電して、上記流路12,13内の溶融樹脂Jを所定の温度域に保温状態としておく。
次に、図3(B)中の破線の矢印で示すように、前記バルブステム6を軸方向に沿って後端側に後退させる。すると、該バルブステム6の面取り部8を含む先端部7と、ノズルブッシュ18の先端部21における開口部21aとの隙間が拡大すると共に、前記キャビティ入子23のゲート25が開放される。
その結果、図3(B)中の実線のカーブした矢印で示すように、前記溶融PET樹脂Jは、前記ゲート25を通過してキャビティ28内に流入し始める。
更に、前記溶融樹脂Jが前記キャビティ28内の全体に充填されたタイミングで、図3(C)中の実線の矢印で示すように、前記バルブステム6を軸方向に沿って先端側に前進させる。その結果、該バルブステム6の面取り部8を含む先端部7と、前記キャビティ入子23のゲート25とが、接近することによって、該ゲート25が閉鎖される。これにより、一端側に半球形状の底部を含み、且つ全体が円筒形状である透明なプリフォーム(射出成形品)wを得ることができる。
前記ノズルブッシュ18は、ノズルチップ15よりも硬質で、該チップ15の先端部16よりも先端側に突出し且つバルブステム6の外周面に接近する先端部21と、ノズルチップ15の中空部15aの内面に密嵌された筒形部19と、該筒形部19の後端に位置し且つノズルチップ15の後端面に当接する後端部20とを備えている。
更に、前記溶融樹脂Jが前記キャビティ28内の全体に充填されたタイミングで、図3(C)中の実線の矢印で示すように、前記バルブステム6を軸方向に沿って先端側に前進させる。その結果、該バルブステム6の面取り部8を含む先端部7と、前記キャビティ入子23のゲート25とが、接近することによって、該ゲート25が閉鎖される。これにより、一端側に半球形状の底部を含み、且つ全体が円筒形状である透明なプリフォーム(射出成形品)wを得ることができる。
前記ノズルブッシュ18は、ノズルチップ15よりも硬質で、該チップ15の先端部16よりも先端側に突出し且つバルブステム6の外周面に接近する先端部21と、ノズルチップ15の中空部15aの内面に密嵌された筒形部19と、該筒形部19の後端に位置し且つノズルチップ15の後端面に当接する後端部20とを備えている。
前述した成形プロセスにおいて、高粘度の溶融PET樹脂jが前記ノズル本体10の流路12,13に流入した際の圧力や高い流速によって、バルブステム6の先端部7が径方向に芯振れした場合でも、係る先端部7は、比較的硬いノズルブッシュ18の流路18aにおける先端部21の中空部21aに接触する。その際に、該先端部7がノズルブッシュ18における先端部21の内周面に衝突しても欠けや割れ生じない。従って、該欠けなどによって生じ得る金属片の異物が、前記ゲート25から前記キャビティ28内に射出して充填される前記溶融樹脂jに混入する事態を防止でき、且つ短い成形サイクルタイムに対しても確実に対応できる。尚、前記バルブステム6の先端部7の芯振れは、前記圧力などが収まると解消される。
図3(D)は、比較例(従来)の射出成形装置におけるゲート25付近を示す部分断面図である。係る比較例の射出成形装置は、図示のように、前記同様のバルブステム6、ノズル本体10、キャビティ入子23、およびキャビティ28などを備えている。該比較例の射出成形装置のノズルチップ15xは、前記同様の比較的軟質の銅合金からなり、ノズル本体10の流路13内にネジ結合されているが、前記ノズルブッシュ18を内側に密嵌しておらず、該ノズルチップ15xの先端部16xがバルブステム6の先端部7の外周面に接近するように配置されている。
前記と同じPETの溶融樹脂jを射出成形する場合、該溶融樹脂jの前記流路12,13内への流入圧力や高い流速によって、バルブステム6が径方向に芯振れを生じる。この際、図3(D)に示すように、該バルブステム6が先端部7がノズルチップ15xの先端部16xの内周面に衝突すると、該衝突部分に欠けkが生じ、微細な金属片の異物が発生し得る。係る金属片の異物は、上記溶融樹脂j内に混入して、該溶融樹脂jと共にキャビティ28内に射出して充填されるため、得られるプリフォーム(射出成形品)wの内部に混在することになる。従って、該プリフォームwは、PETボトルをブロー成形する際などにおいて不良品となり得る。
本考案による前記射出成形装置1は、以上のような比較例の射出成形装置において生じ得る問題点を確実に解消したものである。
本考案による前記射出成形装置1は、以上のような比較例の射出成形装置において生じ得る問題点を確実に解消したものである。
本考案は、前述した形態に限定されるものではない。
例えば、前記ノズルブッシュ18は、前記ノズルチップ15よりも硬度がHRCで10度以上硬い材料であれば、熱処理可能な鋼材、あるいはステンレス鋼に限らず、適宜の金属材料を適用しても良い。
また、前記ノズルチップ15は、前記ノズルブッシュ18よりも熱伝導率が4倍以上であれば、前記ベリリウム銅以外の金属材料を適用しても良い。
例えば、前記ノズルブッシュ18は、前記ノズルチップ15よりも硬度がHRCで10度以上硬い材料であれば、熱処理可能な鋼材、あるいはステンレス鋼に限らず、適宜の金属材料を適用しても良い。
また、前記ノズルチップ15は、前記ノズルブッシュ18よりも熱伝導率が4倍以上であれば、前記ベリリウム銅以外の金属材料を適用しても良い。
本考案によれば、溶融粘度の高いPETの溶融樹脂を短い成形サイクルタイムで射出成形した際に、ゲートを開閉するバルブステムが芯振れして、前記ノズルチップの内周面に衝突しても、金属片の異物の発生を防止できる射出成形装置を確実に提供できる。
1……………射出成形装置
6……………バルブステム
9……………バンドヒータ
10…………ノズル本体
12,13…ノズル本体の流路
15…………ノズルチップ
15a………中空部
18…………ノズルブッシュ
18a………流路
19…………筒形部
20…………後端部
21…………先端部
j……………PETの溶融樹脂
t……………厚み
6……………バルブステム
9……………バンドヒータ
10…………ノズル本体
12,13…ノズル本体の流路
15…………ノズルチップ
15a………中空部
18…………ノズルブッシュ
18a………流路
19…………筒形部
20…………後端部
21…………先端部
j……………PETの溶融樹脂
t……………厚み
Claims (3)
- 円筒形状で且つ軸方向に沿ってポリエチレンテレフタレートからなる溶融樹脂(j)の流路(12,13)を内設したノズル本体(10)と、
上記ノズル本体(10)の外周側に巻き付けたバンドヒータ(9)と、
上記ノズル本体(10)の流路(12,13)内の中心部を軸方向に沿って進退するバルブステム(6)と、
上記ノズル本体(10)の流路(13)内の先端側に配置され且つ該流路(13)と同軸心の中空部(15a)を内設したノズルチップ(15)と、
上記ノズルチップ(15)の中空部(15a)内に密嵌され且つ上記ノズル本体(10)の流路(13)と連通する流路(18a)を内設したノズルブッシュ(18)と、を含む射出成形装置(1)であって、
上記ノズルブッシュ(18)は、上記ノズルチップ(15)よりも硬質の金属からなり、該ノズルチップ(15)の先端よりも先端側に突出し且つ上記バルブステム(6)の外周面に接近する先端部(21)と、上記ノズルチップ(15)の中空部(15a)に密嵌される比較的薄肉の筒形部(19)と、該筒形部(19)の後端に位置し且つ上記ノズルチップ(15)の後端面に当接する後端部(20)と、からなる、
ことを特徴とする射出成形装置(1)。 - 前記ノズルチップ(15)は、ベリリウム銅からなり、且つ前記ノズルブッシュ(18)は、スチールからなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形装置(1)。 - 前記ノズルブッシュ(18)の筒形部(19)における径方向の厚みは、0.6mm以下である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形装置(1)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018004505U JP3219962U (ja) | 2018-11-20 | 2018-11-20 | 射出成形装置 |
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JP3219962U true JP3219962U (ja) | 2019-01-31 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110126224A (zh) * | 2019-04-26 | 2019-08-16 | 合肥鑫飞亚模塑有限公司 | 一种环保注塑机的注塑机构 |
JP2020203456A (ja) * | 2019-06-19 | 2020-12-24 | 株式会社尾関ホットランナープラン | 射出成形装置 |
-
2018
- 2018-11-20 JP JP2018004505U patent/JP3219962U/ja not_active Ceased
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