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JP3219790B2 - 船載型流出油拡散防止装置 - Google Patents

船載型流出油拡散防止装置

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Publication number
JP3219790B2
JP3219790B2 JP22125491A JP22125491A JP3219790B2 JP 3219790 B2 JP3219790 B2 JP 3219790B2 JP 22125491 A JP22125491 A JP 22125491A JP 22125491 A JP22125491 A JP 22125491A JP 3219790 B2 JP3219790 B2 JP 3219790B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ship
oil
membrane
film
hull
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22125491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0569881A (ja
Inventor
雅義 久保
健司 淺木
信康 生駒
充喜 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibata Industrial Co Ltd
Original Assignee
Shibata Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shibata Industrial Co Ltd filed Critical Shibata Industrial Co Ltd
Priority to JP22125491A priority Critical patent/JP3219790B2/ja
Publication of JPH0569881A publication Critical patent/JPH0569881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3219790B2 publication Critical patent/JP3219790B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原油や燃料油を積載し
た船舶が座礁したり衝突事故を起こしたときに積載した
原油や燃料油が漏れて流出拡散することを防止し、また
その船舶の停止距離を短縮させる船載型流出油拡散防止
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原油や燃料油を積載した船舶に
は、その船舶が衝突や座礁を起こした場合、それから流
出した油の流出防止や拡散防止をする機能は一切なく、
座礁等によって一旦流出が起こると、船内の油を抜き取
るまで流出を止めることができず、その間に流出した油
は海流によって広範囲に拡散してしまう。大型のオイル
タンカーの場合、シュミレーションによると事故発生時
の油の流出量は最初の数分間で流出してしまう(例えば
10万トンのオイルタンカーの場合、船底に直径1mの
穴があいた場合の油流出時間は約2分である。)。そこ
で初期の流出時にそれを拡散しないようにすることがで
きればよいがそれができない。そこで、流出が起こると
地上に収納してあるオイルフェンスを事故発生現場に運
んで流出拡散したオイルの回りに張り巡らしてそれ以上
の油の拡散を防いでいる。ところが、上記のオイルフェ
ンスによると、事故発生して油が流出し始めてからオイ
ルフェンスを張り巡らすまでに非常に長い時間がかか
り、汚染範囲が広大となる問題があり、また、油の回収
作業については、船舶からある程度距離をおいた場所に
油が展張しているために波浪の影響を受け易く作業が難
作業となる問題がある。さらに、船舶が座礁や衝突等の
事故を起こした場合、その停止距離を少なくすることが
油の拡散には有効であるがその具体的方法がないのが現
状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、油の流出初期に油の拡散を防ぐことができない点
と、船舶の停止距離を短くすることができない点であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、船舶の上部周
囲に周囲方向に二つ以上に分割した膜状体を上端を固
着した状態にし、下端が落下するように係止設置し、こ
の膜状体の高さを船底より下方に入る高さに設定してあ
り、緊急時に選択した膜状体の係止状態を解除すること
により、膜状体が船舶の必要個所もしくは周囲の船体面
および船底より下方を包囲することを特徴とし油流出
初期に直ちに流出個所を包囲してしまうものである。
【0005】
【作用】以上の構成によると、座礁や衝突によって油が
流出した場合、選択した膜状体下端を水面に降下させ
て展張させることにより、流出初期において膜状体で直
ちに流出個所を包囲してしまい、流出する油を船体面と
膜状体との間に納めて拡散を防ぐようにし、回収の際に
も小さい面積から容易に回収可能となる。しかも、膜状
体は水面下まで展張するため膜状体によって包囲された
海水が付加質量となると共に船体抵抗増加にもなる。こ
のため、機関停止後の前進距離を減少させることが可能
となる。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。 第実施例 図は膜状体を展張した状態の平面図、図は断面図、
は側面図であり、船体の周囲全周を二つに分割した
膜状体で覆うことができるようにした実施例であり、船
体1の船首1a、船側1b、船尾1cの船上に、船体1
の半分以上の領域を覆うようにした膜状体2a、2bを
上端を固着して両方の膜状体2a、2bを展張したとき
に互いの両端が重なる状態にして下端が落下するように
係止設置し、この膜状体2a、2bの高さを船体1の船
底より下方に入る高さに設定したものである。なお、膜
状体2a、2bのそれぞれの端部は船体1の側面に沿っ
て開口ができないようにしておくとよい。このような構
成によると、座礁や衝突等の緊急時に、油が流出した下
流側の船体にある膜状体2aまたは2bの係止状態を解
除することにより、膜状体2aまたは2bの下端を水面
に落として展張し、船体1の流出側の船体面を覆うこと
により油流出初期に直ちに流出個所を包囲してしまうこ
とが可能である。このようにすることにより、流出する
油は船体と膜状体2aまたは2bとの間に溜まって拡散
することがなく、しかもその溜まった油は容易に回収す
ることができる。油の回収が終わったら膜状体2aまた
は2bは再び船上に収納する。また、船体の下流側の反
対の周囲の膜状体2bまたは2aを着水して展張させ
ために、膜状体による船体抵抗が加わって船速は急激に
減速して停止距離を短くすることもできる。
【0007】第実施例 図は膜状体を展張した状態の平面図、図は断面図、
は側面図であり、船体の周囲全周を三つ以上に分割
した膜状体で覆うことができるようにした実施例であ
り、船体1の船首1a、船側1b、船尾1cの船上に、
船体1を複数に区分けをし、そのそれぞれの領域を覆う
ようにした膜状体2a、2b・・・2nを上端を固着し
てそれぞれの膜状体2a、2b・・・2nを展張させた
ときに互いに連続する程度の配置にして下端が落下する
ように係止設置し、これらの膜状体2a、2b・・・2
nの高さを船体1の船底より下方に入る高さに設定した
ものである。なお、各膜状体2a、2b・・・2nのそ
れぞれの端部は船体1の側面に沿って開口ができないよ
うにしておくとよい。このような構成によると、座礁や
衝突等の緊急時に、油が流出した個所の船体にある膜状
体の係止状態を解除することにより、その膜状体の下端
を水面に落として展張し、船体1の流出側の船体面を覆
うようにして油流出初期に直ちに流出個所を包囲してし
まうものである。このようにすることにより、流出する
油は船体とその膜状体との間に溜まって拡散することが
なく、しかもその溜まった油は容易に回収することがで
きる。油の回収が終わったらその膜状体は再び船上に収
納する。また、船体の周囲の膜状体を着水して展張する
ために、膜状体による船体抵抗が加わって船速は急激に
減速して停止距離を短くすることができ、これによって
も油の拡散を防ぐことができるもので、必要に応じて他
の個所の膜状体も展張させることにより一層の膜による
船体抵抗を加えることができる。
【0008】第実施例 図は膜状体を展張した状態の平面図、図は断面図、
は側面図であり、船体の油のタンクある個所の側面
を膜状体で覆うことができるようにした実施例であり、
船体1の船側1bの一個所の船上に、その側面を覆うよ
うにした膜状体2を上端を固着して下端が落下するよう
に係止設置し、その膜状体2の高さを船体1の船底より
下方に入る高さに設定したものである。なお、膜状体2
の両端部は船体1の側面に沿って開口ができないように
しておくとよい。このような構成によると、座礁や衝突
等の緊急時に、油が流出したタンク個所の船体にある膜
状体2の係止状態を解除することにより、その膜状体の
下端を水面に落として展張し、船体1の流出側の船体面
を覆うようにして油流出初期に直ちに流出個所を包囲し
てしまうものである。このようにすることにより、流出
する油は船体とその膜状体との間に溜まって拡散するこ
とがなく、しかもその溜まった油は容易に回収すること
ができる。油の回収が終わったらその膜状体は再び船上
に収納する。また、船体の周囲に膜状体が着水して展張
するために、膜による船体抵抗が加わって船速は急激に
減速して停止距離を短くすることができ、これによって
も油の拡散を防ぐことができるものである。以上各実施
例を説明したが、膜状体の配置は以上の実施例に限るも
のではなく他のどのような配置でもよく、また、膜状体
の材質もどのようなものでもよく、天然繊維、合成繊維
の織布、不織布でカーテン状にしてもよく、さらには合
成樹脂板、金属板等によるシャッター状等のようなもの
でもよい。さらに、必要に応じて膜状体の下端に重りを
取り付けておいてもよい。
【0009】
【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、船
舶の上部周囲に周囲方向に二つ以上に分割した膜状体
を上端を固着した状態にし、下端が落下するように係止
設置し、この膜状体の高さを船底より下方に入る高さに
設定してあり、緊急時に選択した膜状体の係止状態を解
除することにより、膜状体が船舶の必要個所もしくは
の船体面および船底より下方を包囲して油流出初期に
直ちに流出個所を包囲してしまうものであり、油の流失
事故による海洋汚染を最小限に防止することが可能とな
る。また、膜状体を展張することにより付加質量が加わ
って船速を急激に落とすことができ、これによっても流
出油の拡散を防ぐことができることになる。さらに、膜
状体は船体と一体であるために、潮流、風、波等の自然
条件に左右されることなく確実に船体と膜状体との間に
流出油を溜めておくことができる効果を有し、ポンプア
ップによる回収が極めて容易となるものである。また、
本発明は、油流出に関する対応以外に他船との衝突や橋
脚および海洋構造物への衝突等を回避するための緊急制
動として使用が可能である。無論停泊中の船舶のオイル
フェンスとして使用することも可能である。さらにま
た、停泊中の船舶においては、膜状体を展張することに
より底部の波の動きを拘束することが可能であるために
動揺の低減が可能となり、円滑な荷役活動が可能となる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す膜状体を展張した状
態の平面図である。
【図2】同背面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す膜状体を展張した状
態の平面図である。
【図5】同背面図である。
【図6】同側面図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す膜状体を展張した状
態の平面図である。
【図8】同背面図である。
【図9】同側面図である。
【符号の説明】
1 船体 1a 船首 1b 船側 1c 船尾 2a,2b,2c 膜状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 淺木 健司 神戸市垂水区清水が丘2丁目4番4− 422号 (72)発明者 生駒 信康 兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバ タ工業株式会社内 (72)発明者 柴田 充喜 兵庫県明石市魚住町中尾1058番地 シバ タ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−86278(JP,A) 特開 昭52−35084(JP,A) 実開 昭49−12689(JP,U) 実開 昭52−17483(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 25/08 B63B 35/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶の上部周囲に周囲方向に二つ以上
    に分割した膜状体を上端を固着した状態にし、下端が落
    下するように係止設置し、この膜状体の高さを船底より
    下方に入る高さに設定してあり、緊急時に選択した膜状
    体の係止状態を解除することにより、膜状体が船舶の
    要個所もしくは周囲の船体面および船底より下方を包囲
    することを特徴とする船載型流出油拡散防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、膜状体を展張したと
    きにそれぞれの膜状体の両端が重なる状態に配置したこ
    とを特徴とする船載型流出油拡散防止装置。
  3. 【請求項3】 船舶の所望箇所の上部に膜状体を上端を
    固着した状態にし、下端が落下するように係止設置し、
    この膜状体の高さを船底より下方に入る高さに設定して
    あり、緊急時に係止状態を解除することにより、船舶の
    その側面およびその船底より下方を包囲することを特徴
    とする船載型流出油拡散防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1もしくは請求項3において、膜
    状体を展張したときにそれぞれの膜状体の両端が船体の
    側面に沿うようにしたことを特徴とする船載型流出油拡
    散防止装置。
JP22125491A 1991-08-07 1991-08-07 船載型流出油拡散防止装置 Expired - Lifetime JP3219790B2 (ja)

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JPH0569881A JPH0569881A (ja) 1993-03-23
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