JP3217402B2 - 排煙脱硫装置の排水の処理設備 - Google Patents
排煙脱硫装置の排水の処理設備Info
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- JP3217402B2 JP3217402B2 JP26936291A JP26936291A JP3217402B2 JP 3217402 B2 JP3217402 B2 JP 3217402B2 JP 26936291 A JP26936291 A JP 26936291A JP 26936291 A JP26936291 A JP 26936291A JP 3217402 B2 JP3217402 B2 JP 3217402B2
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- wastewater
- equipment
- concentrated
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- Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃焼排ガス中の二酸化硫
黄ガス(以下、SOxガスと記す)を環境汚染防止の観
点より石灰石等のアルカリ剤を吸収剤とする装置にて排
ガスよりSOxガスを吸収・分離する排煙脱硫装置から
排出する排水の(減容)処理設備に関する。
黄ガス(以下、SOxガスと記す)を環境汚染防止の観
点より石灰石等のアルカリ剤を吸収剤とする装置にて排
ガスよりSOxガスを吸収・分離する排煙脱硫装置から
排出する排水の(減容)処理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】排煙脱硫装置より放出される排水は該脱
硫装置内で反応生成する石こう及び反応に寄与しなかっ
た石灰石等の固形成分、排ガス中の塩素ガス(以下、C
lガスと記す)と吸収剤中のカルシウム、マグネシウム
などとの反応により生成した塩化カルシウム、塩化マグ
ネシウムなどの塩成分、排ガス中のシリカ、アルミニウ
ムなどの金属の酸化物また、脱硫装置内で捕獲した燃焼
排ガス中の燃焼灰等々種々雑多な成分を含有しているば
かりか、排ガス中のSOxガス、Clガスにより排水の
液性も酸性となっており、同性状のまま公共水域等への
放流はできず、通常以下に述べる如く処理を行ってい
る。
硫装置内で反応生成する石こう及び反応に寄与しなかっ
た石灰石等の固形成分、排ガス中の塩素ガス(以下、C
lガスと記す)と吸収剤中のカルシウム、マグネシウム
などとの反応により生成した塩化カルシウム、塩化マグ
ネシウムなどの塩成分、排ガス中のシリカ、アルミニウ
ムなどの金属の酸化物また、脱硫装置内で捕獲した燃焼
排ガス中の燃焼灰等々種々雑多な成分を含有しているば
かりか、排ガス中のSOxガス、Clガスにより排水の
液性も酸性となっており、同性状のまま公共水域等への
放流はできず、通常以下に述べる如く処理を行ってい
る。
【0003】図2に従来の排水処理設備の流れ図の一態
様を示し、同図に基づき従来の排水処理方法を説明す
る。排水処理設備にて処理する脱硫装置からの排水、す
なわち被処理液はラインaaにより原液タンク01に一
旦貯蔵される。こののち被処理液はラインbbより酸分
解槽02に送られ、こゝで同液中に含有される酸成分を
分解したのち、ラインccを介して固形成分の分離を行
う固形分分離槽03に送られる。被処理液はラインcc
を流通する間、固形分分離槽03での分離効率を上昇す
ることを目的として被処理液の水素イオン濃度(以下、
単にpHと称す)の調節用アルカリ及び凝集剤等をライ
ンddを介して注入される。固形分分離槽03では被処
理液中の石灰石、石こう、燃焼灰等の固形分を分離し、
固形分が希薄となった液(以下、清浄液と称す)と固形
分が濃厚となった液(以下、濃縮懸濁液と称す)を排出
する。
様を示し、同図に基づき従来の排水処理方法を説明す
る。排水処理設備にて処理する脱硫装置からの排水、す
なわち被処理液はラインaaにより原液タンク01に一
旦貯蔵される。こののち被処理液はラインbbより酸分
解槽02に送られ、こゝで同液中に含有される酸成分を
分解したのち、ラインccを介して固形成分の分離を行
う固形分分離槽03に送られる。被処理液はラインcc
を流通する間、固形分分離槽03での分離効率を上昇す
ることを目的として被処理液の水素イオン濃度(以下、
単にpHと称す)の調節用アルカリ及び凝集剤等をライ
ンddを介して注入される。固形分分離槽03では被処
理液中の石灰石、石こう、燃焼灰等の固形分を分離し、
固形分が希薄となった液(以下、清浄液と称す)と固形
分が濃厚となった液(以下、濃縮懸濁液と称す)を排出
する。
【0004】濃厚懸濁液はラインeeを介して脱水器0
4に送られ、該脱水器04にて更に水分と固形分に分離
される。脱水器04にて分離された水分及び固形分は各
々ラインff、ggにより本排水処理設備の系外へ排出
される。
4に送られ、該脱水器04にて更に水分と固形分に分離
される。脱水器04にて分離された水分及び固形分は各
々ラインff、ggにより本排水処理設備の系外へ排出
される。
【0005】一方固形分分離槽03からの清浄液はライ
ンhhを介して砂ろ過器等の精密ろ過器05に送られ、
固形分分離槽03にて分離できなかった固形分を更に被
処理液中より分離し、清浄度を向上したのラインiiを
介して処理液タンク06に貯蔵される。処理液タンク0
6内の処理後の排水は(排水基準に適合することが確認
されたのち)ラインjjを介して公共水域へ放流され
る。
ンhhを介して砂ろ過器等の精密ろ過器05に送られ、
固形分分離槽03にて分離できなかった固形分を更に被
処理液中より分離し、清浄度を向上したのラインiiを
介して処理液タンク06に貯蔵される。処理液タンク0
6内の処理後の排水は(排水基準に適合することが確認
されたのち)ラインjjを介して公共水域へ放流され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の排水処理設備で
は前記説明の如く煩雑な装置構成となり、また各装置の
運転制御法も複雑であり、同運転制御法は排水処理設備
から排出される排水の性状に著しい影響を与え、場合に
よっては前記処理液タンク06内の排水の放流が不可能
となり最悪の場合は排水処理設備全系を停止することと
なる。
は前記説明の如く煩雑な装置構成となり、また各装置の
運転制御法も複雑であり、同運転制御法は排水処理設備
から排出される排水の性状に著しい影響を与え、場合に
よっては前記処理液タンク06内の排水の放流が不可能
となり最悪の場合は排水処理設備全系を停止することと
なる。
【0007】更に上記の如く装置構成が煩雑であるこ
と、運転制御法が複雑であることなどより、装置費並び
に運転維持費が高価となるばかりか排水処理設備の設備
に要する敷地面積が広大となる。
と、運転制御法が複雑であることなどより、装置費並び
に運転維持費が高価となるばかりか排水処理設備の設備
に要する敷地面積が広大となる。
【0008】本発明は上述した従来技術の不具合を解消
しうる排水の処理設備を提供しようとするものである。
しうる排水の処理設備を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の(1)及
び(2)の構成を含むものである。 (1) 石灰石等のアルカリ剤による排煙脱硫装置か
らの排水を、溶質成分を多量に含有する濃縮排水と溶質
成分が希薄となった希釈液とに分離する電気透析装置に
て処理可能な濁質濃度以下となるように濁質成分を除去
するろ過装置と、 該ろ過装置と連通し、1価及び2
価の陽イオンを選択的に透過する陽イオン交換膜と1価
の陰イオンのみを選択的に透過する陰イオン交換膜とが
交互に配列され、両イオン交換膜間に濃縮室と希釈室が
設けられた電気透析装置と、 該電気透析装置の濃縮
室から排出される濃縮液を最終処理工程に送る手段と希
釈室から排出される希釈液は排煙脱硫装置の補給水とし
て使用する手段とを具備する処理設備であって、前記ろ
過装置が多孔質基材上にろ材を膜状に形成させたプレコ
ートフィルタであることを特徴とする排煙脱硫装置の排
水の処理設備。 (2)電気透析装置の濃縮室から排出される濃縮液を蒸
発濃縮する濃縮装置を更に設けてなることを特徴とする
上記(1)記載の排煙脱硫装置の排水の処理設備。
び(2)の構成を含むものである。 (1) 石灰石等のアルカリ剤による排煙脱硫装置か
らの排水を、溶質成分を多量に含有する濃縮排水と溶質
成分が希薄となった希釈液とに分離する電気透析装置に
て処理可能な濁質濃度以下となるように濁質成分を除去
するろ過装置と、 該ろ過装置と連通し、1価及び2
価の陽イオンを選択的に透過する陽イオン交換膜と1価
の陰イオンのみを選択的に透過する陰イオン交換膜とが
交互に配列され、両イオン交換膜間に濃縮室と希釈室が
設けられた電気透析装置と、 該電気透析装置の濃縮
室から排出される濃縮液を最終処理工程に送る手段と希
釈室から排出される希釈液は排煙脱硫装置の補給水とし
て使用する手段とを具備する処理設備であって、前記ろ
過装置が多孔質基材上にろ材を膜状に形成させたプレコ
ートフィルタであることを特徴とする排煙脱硫装置の排
水の処理設備。 (2)電気透析装置の濃縮室から排出される濃縮液を蒸
発濃縮する濃縮装置を更に設けてなることを特徴とする
上記(1)記載の排煙脱硫装置の排水の処理設備。
【0010】
【作用】本発明による排水処理設備では、溶質成分の分
離性能の高い膜分離装置により排水を処理するために、
高性能な分離が可能であり、かつ、蒸発缶と組み合わせ
ることにより排水を高倍率にて濃縮できる。
離性能の高い膜分離装置により排水を処理するために、
高性能な分離が可能であり、かつ、蒸発缶と組み合わせ
ることにより排水を高倍率にて濃縮できる。
【0011】また、1価及び2価の陽イオンを選択的に
透過する陽イオン交換膜及び1価イオンを選択的に透過
する陰イオン交換膜を用いた電気透析装置を用いること
により固形析出物の主成分である石こう分となる硫酸イ
オン(SO4 2-)を除去でき、電気透析装置からの濃縮
排水を更に濃縮する蒸発缶での固形析出物による機器故
障、性能低下が防止できる。
透過する陽イオン交換膜及び1価イオンを選択的に透過
する陰イオン交換膜を用いた電気透析装置を用いること
により固形析出物の主成分である石こう分となる硫酸イ
オン(SO4 2-)を除去でき、電気透析装置からの濃縮
排水を更に濃縮する蒸発缶での固形析出物による機器故
障、性能低下が防止できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施態様を図1に従って詳
細に説明する。図1に本発明の実施態様の1例として、
ろ過装置としてプレコートフィルタ(セラミックスのよ
うな多孔質基材にけいそう土、パーライトなどを膜状に
付着させたフィルタ)を用い、また2次濃縮装置として
蒸発缶を用いた場合の流れ図を示す。
細に説明する。図1に本発明の実施態様の1例として、
ろ過装置としてプレコートフィルタ(セラミックスのよ
うな多孔質基材にけいそう土、パーライトなどを膜状に
付着させたフィルタ)を用い、また2次濃縮装置として
蒸発缶を用いた場合の流れ図を示す。
【0013】図1において、1は脱硫装置(図示省略)
から放出される排水を一旦貯蔵するための原水タンク、
2は後述する電気透析装置3での排水中濁質成分による
分離性能の低下を防止するための排水中の濁質成分除去
装置であるプレコートフィルタ、3は排水を透析膜によ
って溶質成分を多量に含有する濃縮排水(以下1次濃縮
排水)と溶質成分が希薄となった希薄液とに分離する電
気透析装置、4は電気透析装置3で生成した1次濃縮排
水を更に蒸発により2次濃縮排水に濃縮する蒸発缶、5
は蒸発缶4にて生成した2次濃縮排水を貯蔵する2次濃
縮排水タンク、6は蒸発缶4にて蒸発時に生成した蒸気
を冷却水により冷却して、凝縮回収水として回収するコ
ンデンサ、7は原水タンク1より排水をプレコートフィ
ルタ2へ供給するポンプ、8はプレコートフィルタ2の
処理水を電気透析装置3へ供給するポンプ、9は2次濃
縮排水タンク5内の2次濃縮排水を本発明の系外へ供給
するポンプ、10は蒸発缶4内での1次濃縮排水の蒸発
を促進するための蒸発缶4内を負圧とするとともにか
つ、蒸発缶4内で発生した蒸発をコンデンサ6に移動さ
せるための真空排気装置である。
から放出される排水を一旦貯蔵するための原水タンク、
2は後述する電気透析装置3での排水中濁質成分による
分離性能の低下を防止するための排水中の濁質成分除去
装置であるプレコートフィルタ、3は排水を透析膜によ
って溶質成分を多量に含有する濃縮排水(以下1次濃縮
排水)と溶質成分が希薄となった希薄液とに分離する電
気透析装置、4は電気透析装置3で生成した1次濃縮排
水を更に蒸発により2次濃縮排水に濃縮する蒸発缶、5
は蒸発缶4にて生成した2次濃縮排水を貯蔵する2次濃
縮排水タンク、6は蒸発缶4にて蒸発時に生成した蒸気
を冷却水により冷却して、凝縮回収水として回収するコ
ンデンサ、7は原水タンク1より排水をプレコートフィ
ルタ2へ供給するポンプ、8はプレコートフィルタ2の
処理水を電気透析装置3へ供給するポンプ、9は2次濃
縮排水タンク5内の2次濃縮排水を本発明の系外へ供給
するポンプ、10は蒸発缶4内での1次濃縮排水の蒸発
を促進するための蒸発缶4内を負圧とするとともにか
つ、蒸発缶4内で発生した蒸発をコンデンサ6に移動さ
せるための真空排気装置である。
【0014】脱硫装置(図示省略)からの排水はライン
aにより原水タンク1に一旦貯蔵されたのち、ラインb
およびポンプ7を介してプレコートフィルタ2に送られ
る。プレコートフィルタ2はけいそう土、パーライトな
どのろ材を多孔質基材上に膜状に形成させ、同ろ過膜が
濁質成分をろ過するものであり、こゝではラインcから
はプレコートフィルタ2のろ材となるけいそう土を供給
する。けいそう土は1m2 のろ過面積に対して1kgを
付着させた。プレコートフィルタ2によって排水中の濁
質成分を除去された排水はラインd及びポンプ8を介し
て電気透析装置3に送られる。なお、ラインdにおける
排水中の濁質成分濃度は後段の電気透析装置の濃縮性能
が長期に亘って所定以上に維持できるように設定され
る。この実施例では1年間の連続運転が可能となるよ
う、濁質成分濃度は0.2ppmとした。
aにより原水タンク1に一旦貯蔵されたのち、ラインb
およびポンプ7を介してプレコートフィルタ2に送られ
る。プレコートフィルタ2はけいそう土、パーライトな
どのろ材を多孔質基材上に膜状に形成させ、同ろ過膜が
濁質成分をろ過するものであり、こゝではラインcから
はプレコートフィルタ2のろ材となるけいそう土を供給
する。けいそう土は1m2 のろ過面積に対して1kgを
付着させた。プレコートフィルタ2によって排水中の濁
質成分を除去された排水はラインd及びポンプ8を介し
て電気透析装置3に送られる。なお、ラインdにおける
排水中の濁質成分濃度は後段の電気透析装置の濃縮性能
が長期に亘って所定以上に維持できるように設定され
る。この実施例では1年間の連続運転が可能となるよ
う、濁質成分濃度は0.2ppmとした。
【0015】プレコートフィルタ2は排水中の濁質成分
がろ材膜に捕集されるに伴ない圧力損失が増大するた
め、定期的にラインRより捕集した濁質成分を含むろ材
をプレコートフィルタ2より取出し、新しいろ材をライ
ンcより供給した。
がろ材膜に捕集されるに伴ない圧力損失が増大するた
め、定期的にラインRより捕集した濁質成分を含むろ材
をプレコートフィルタ2より取出し、新しいろ材をライ
ンcより供給した。
【0016】この実施例におけるプレコートフィルタ2
にて濁質成分を除去したのちの排水は表1にその組成を
示す如く、塩化カルシウム、塩化マグネシウムを主成分
とし、かつ石こう分が飽和分溶解している性状となって
いる。
にて濁質成分を除去したのちの排水は表1にその組成を
示す如く、塩化カルシウム、塩化マグネシウムを主成分
とし、かつ石こう分が飽和分溶解している性状となって
いる。
【表1】
【0017】電気透析装置3において、陽イオン交換膜
ではカルシウム、マグネシウムの2価陽イオン及び1価
陽イオンを、陰イオン交換膜では塩素イオンの1価陰イ
オンを選択的に透析させ、また、これらの陽イオン交換
膜と陰イオン交換膜を交互に配列して形成した濃縮室と
希釈室から夫々溶質成分を多量に含有する濃縮液(以
下、1次濃縮排水と称す)及び溶質成分が希薄となった
希釈液が得られる。
ではカルシウム、マグネシウムの2価陽イオン及び1価
陽イオンを、陰イオン交換膜では塩素イオンの1価陰イ
オンを選択的に透析させ、また、これらの陽イオン交換
膜と陰イオン交換膜を交互に配列して形成した濃縮室と
希釈室から夫々溶質成分を多量に含有する濃縮液(以
下、1次濃縮排水と称す)及び溶質成分が希薄となった
希釈液が得られる。
【0018】なお、電気透析装置3に用いた陽イオン交
換膜、陰イオン交換膜の膜面積、電流密度、膜面流速な
どの諸条件は表2に示した。
換膜、陰イオン交換膜の膜面積、電流密度、膜面流速な
どの諸条件は表2に示した。
【表2】
【0019】この際、石こう分はこれを形成する硫酸イ
オン(SO4 2-)が陰イオン交換膜を透過し難いために
希釈液中にそのまま残留するこことなる。
オン(SO4 2-)が陰イオン交換膜を透過し難いために
希釈液中にそのまま残留するこことなる。
【0020】1次濃縮排水はラインfを介して蒸発缶4
に供給され、一方、希釈液は本対象排水の発生源である
脱硫装置(図示省略)の補給水としてラインgを介して
送られる。
に供給され、一方、希釈液は本対象排水の発生源である
脱硫装置(図示省略)の補給水としてラインgを介して
送られる。
【0021】1次濃縮排水は蒸発缶4にて蒸発・濃縮さ
れ2次濃縮・排水と蒸気に分離される。蒸発缶4は通常
の外部強制循環型とし、また、蒸発缶4には缶内での蒸
発を促進させるために1次濃縮排水を蒸気等の加熱媒体
にて85℃に加熱すると同時に、同蒸発缶4を約660
mmHgの負圧としている。前記加熱媒体はラインjよ
り供給され熱交換器ラインkにより蒸発缶4より取り出
される。蒸発缶4にて1次濃縮排水を濃縮する際、同排
水中には固形析出成分の主成分の石こうが存在しないた
め、蒸発缶4の機器の故障、配管の閉塞及び性能低下が
防止できる。
れ2次濃縮・排水と蒸気に分離される。蒸発缶4は通常
の外部強制循環型とし、また、蒸発缶4には缶内での蒸
発を促進させるために1次濃縮排水を蒸気等の加熱媒体
にて85℃に加熱すると同時に、同蒸発缶4を約660
mmHgの負圧としている。前記加熱媒体はラインjよ
り供給され熱交換器ラインkにより蒸発缶4より取り出
される。蒸発缶4にて1次濃縮排水を濃縮する際、同排
水中には固形析出成分の主成分の石こうが存在しないた
め、蒸発缶4の機器の故障、配管の閉塞及び性能低下が
防止できる。
【0022】蒸発缶4にて生成した2次濃縮排水はライ
ンhを介して2次濃縮排水タンク5に貯蔵されたのち、
ラインi及びポンプ9を介して排水の最終処分工程へ供
給される。
ンhを介して2次濃縮排水タンク5に貯蔵されたのち、
ラインi及びポンプ9を介して排水の最終処分工程へ供
給される。
【0023】一方、蒸発缶4内で発生した蒸気は真空排
気装置10によりラインlを介してコンデンサ6に移動
し、同コンデンサ6内で20℃の冷却水で冷却凝縮して
液体となり、凝縮回収水としてラインpによりコンデン
サ6より取り出される。同凝縮回収水はその水質に応じ
てボイラ補給水、脱硫装置補給水等の再利用が考えられ
るが、この実施例における測定では塩素濃度で1ppm
以下であった。この実施例のコンデンサ6は通常のシエ
ル・アンド・チューブ型としコンデンサ6には蒸気の凝
縮に必要な20℃の冷却水がラインmにより供給され、
熱交換器ラインnにより系外へ取り出される。コンデン
サ6内に残留する非凝縮性気体はラインq及び真空排気
装置10により系外へ排出される。
気装置10によりラインlを介してコンデンサ6に移動
し、同コンデンサ6内で20℃の冷却水で冷却凝縮して
液体となり、凝縮回収水としてラインpによりコンデン
サ6より取り出される。同凝縮回収水はその水質に応じ
てボイラ補給水、脱硫装置補給水等の再利用が考えられ
るが、この実施例における測定では塩素濃度で1ppm
以下であった。この実施例のコンデンサ6は通常のシエ
ル・アンド・チューブ型としコンデンサ6には蒸気の凝
縮に必要な20℃の冷却水がラインmにより供給され、
熱交換器ラインnにより系外へ取り出される。コンデン
サ6内に残留する非凝縮性気体はラインq及び真空排気
装置10により系外へ排出される。
【0024】この実施例における各機器出口の排水中C
l濃度並びに石こう濃度を表3に示した。
l濃度並びに石こう濃度を表3に示した。
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明は排水の濃縮方法として運転制御
法の安易な電気装置を用いることにより、従来の排水処
理法に比較して運転維持費が安価かつ設置面積が縮少さ
れるとともに、前記電気透析装置からの1次濃縮排水を
固形析出成分を除去したのちに蒸発缶により更に濃縮減
容化するために蒸発缶の安定運転が可能でかつ最終処分
における操作性の向上及び費用の低減化が行える。
法の安易な電気装置を用いることにより、従来の排水処
理法に比較して運転維持費が安価かつ設置面積が縮少さ
れるとともに、前記電気透析装置からの1次濃縮排水を
固形析出成分を除去したのちに蒸発缶により更に濃縮減
容化するために蒸発缶の安定運転が可能でかつ最終処分
における操作性の向上及び費用の低減化が行える。
【図1】本発明による排水処理設備の1実施態様を示す
説明図。
説明図。
【図2】従来の排水処理設備の流れ図を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三輪田 達典 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部 電力株式会社 火力部内 (72)発明者 吉田 弘 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 鳥屋尾 守 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 筒井 浩養 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 小竹 進一郎 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 鵜川 直彦 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 沖野 進 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 中村 積 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 福井 史郎 東京都江東区亀戸二丁目25番14号 旭硝 子株式会社 ケミカルエンジニアリング 部内 (72)発明者 上町 範兼 東京都江東区亀戸二丁目25番14号 旭硝 子株式会社 ケミカルエンジニアリング 部内 (72)発明者 青木 良輔 千葉県市原市五井海岸10番地 旭硝子株 式会社 千葉工場内 (56)参考文献 特開 平5−31483(JP,A) 特開 平3−165814(JP,A) 特開 昭55−81782(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/469 B01D 53/50 B01D 53/77 B01D 61/44
Claims (2)
- 【請求項1】 石灰石等のアルカリ剤による排煙脱
硫装置からの排水を、溶質成分を多量に含有する濃縮排
水と溶質成分が希薄となった希釈液とに分離する電気透
析装置にて処理可能な濁質濃度以下となるように濁質成
分を除去するろ過装置と、 該ろ過装置と連通し、1
価及び2価の陽イオンを選択的に透過する陽イオン交換
膜と1価の陰イオンのみを選択的に透過する陰イオン交
換膜とが交互に配列され、両イオン交換膜間に濃縮室と
希釈室が設けられた電気透析装置と、 該電気透析装
置の濃縮室から排出される濃縮液を最終処理工程に送る
手段と希釈室から排出される希釈液は排煙脱硫装置の補
給水として使用する手段とを具備する処理設備であっ
て、前記ろ過装置が多孔質基材上にろ材を膜状に形成さ
せたプレコートフィルタであることを特徴とする排煙脱
硫装置の排水の処理設備。 - 【請求項2】 電気透析装置の濃縮室から排出される濃
縮液を蒸発濃縮する濃縮装置を更に設けてなることを特
徴とする請求項1記載の排煙脱硫装置の排水の処理設
備。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26936291A JP3217402B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 排煙脱硫装置の排水の処理設備 |
EP19920117490 EP0537694B1 (en) | 1991-10-17 | 1992-10-13 | Process for treating effluent from flue-gas desulfurization system and apparatus thereof |
DK92117490T DK0537694T3 (da) | 1991-10-17 | 1992-10-13 | Fremgangsmåde og indretning til behandling af effluent fra et røggasafsvovlingsanlæg |
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