JP3217142B2 - 生分解性光学活性ポリマー、その中間体プレポリマー、およびそれらの製造方法 - Google Patents
生分解性光学活性ポリマー、その中間体プレポリマー、およびそれらの製造方法Info
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- JP3217142B2 JP3217142B2 JP22655492A JP22655492A JP3217142B2 JP 3217142 B2 JP3217142 B2 JP 3217142B2 JP 22655492 A JP22655492 A JP 22655492A JP 22655492 A JP22655492 A JP 22655492A JP 3217142 B2 JP3217142 B2 JP 3217142B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性光学活性ポリ
マーおよびその製造方法、並びにそのポリマーの中間体
であるプレポリマーおよびその製造方法に関する。更に
詳しく言えば、(R)−3−ヒドロキシアルカン酸エス
テル(以下、(R)−3HAと略記する。)ユニットを
有する光学活性オリゴマーとジイソシアン酸エステル類
を反応させて得られるプレポリマーとその製造方法およ
び前記プレポリマーとモノマーを付加重合させて得られ
る生分解性光学活性ポリマーとその製造方法に関する。
マーおよびその製造方法、並びにそのポリマーの中間体
であるプレポリマーおよびその製造方法に関する。更に
詳しく言えば、(R)−3−ヒドロキシアルカン酸エス
テル(以下、(R)−3HAと略記する。)ユニットを
有する光学活性オリゴマーとジイソシアン酸エステル類
を反応させて得られるプレポリマーとその製造方法およ
び前記プレポリマーとモノマーを付加重合させて得られ
る生分解性光学活性ポリマーとその製造方法に関する。
【0002】本発明によるポリエステル−ポリウレタ
ン、ポリエステル−ポリウレタン−ポリウレアは、光学
活性、生分解性、加水分解性を有する熱可塑性樹脂であ
り、土壌または水中に存在する微生物により分解される
ので環境を汚染しないクリーンプラスチックとして広く
利用できる機能性ポリマーとして有用である。
ン、ポリエステル−ポリウレタン−ポリウレアは、光学
活性、生分解性、加水分解性を有する熱可塑性樹脂であ
り、土壌または水中に存在する微生物により分解される
ので環境を汚染しないクリーンプラスチックとして広く
利用できる機能性ポリマーとして有用である。
【0003】
【従来の技術およびその課題】近年、本発明光学活性ポ
リマーの一部構成部分に対応する(R)−3−ヒドロキ
シ酪酸のポリマーを菌体内に蓄積する微生物が知られて
おり(P.A. Holmes, Phys. Technol., 1985 (16), 32ペ
ージ参照)、このポリマーは生分解性すなわち酵素分解
性、加水分解性、生体適合性の特性を持つために新しい
タイプの機能性材料として注目されている(生分解性高
分子材料、19頁、土肥義治著、工業調査会1990年発行
参照)。
リマーの一部構成部分に対応する(R)−3−ヒドロキ
シ酪酸のポリマーを菌体内に蓄積する微生物が知られて
おり(P.A. Holmes, Phys. Technol., 1985 (16), 32ペ
ージ参照)、このポリマーは生分解性すなわち酵素分解
性、加水分解性、生体適合性の特性を持つために新しい
タイプの機能性材料として注目されている(生分解性高
分子材料、19頁、土肥義治著、工業調査会1990年発行
参照)。
【0004】また、D−(+)−β−ブチロラクトンの
開環重合による光学活性ポリエステルがPolymer Letter
s, 9, 173 (1970)に報告されている。しかし、微生物学
的合成法では微生物または酵素反応を利用するため、菌
体からのポリマーの分離などの繁雑な工程を必要とし、
D−(+)−β−ブチロラクトンの開環重合法について
は、原料の光学活性D−(+)−β−ブチロラクトンを
簡便に合成する方法がなく、いずれも製造原価が高いこ
となど工業的には多くの問題点がある。
開環重合による光学活性ポリエステルがPolymer Letter
s, 9, 173 (1970)に報告されている。しかし、微生物学
的合成法では微生物または酵素反応を利用するため、菌
体からのポリマーの分離などの繁雑な工程を必要とし、
D−(+)−β−ブチロラクトンの開環重合法について
は、原料の光学活性D−(+)−β−ブチロラクトンを
簡便に合成する方法がなく、いずれも製造原価が高いこ
となど工業的には多くの問題点がある。
【0005】従って、本発明の目的は、生分解性、加水
分解性に優れた(R)−3HAユニットを有する新規な
生分解性光学活性ポリマー、およびその工業的に有利な
製造方法を提供することにある。
分解性に優れた(R)−3HAユニットを有する新規な
生分解性光学活性ポリマー、およびその工業的に有利な
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行なった結果、(R)−3HAユ
ニットを有する光学活性なプレポリマー(ジイソシアン
酸エステル誘導体)がモノマー(ジオール、ジアミンあ
るいはアミノアルコール)と容易に付加重合して対応す
る光学活性なポリマーとなることを見出し本発明を完成
するに至った。
解決すべく鋭意研究を行なった結果、(R)−3HAユ
ニットを有する光学活性なプレポリマー(ジイソシアン
酸エステル誘導体)がモノマー(ジオール、ジアミンあ
るいはアミノアルコール)と容易に付加重合して対応す
る光学活性なポリマーとなることを見出し本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は 1)一般式(IV)
【0008】
【化7】
【0009】(式中、R1 は炭素数1〜5のアルキル基
を表わし、R3 およびR5 は各々独立して炭素数2〜6
の分枝または直鎖アルキレン基、炭素数4〜6の直鎖ア
ルケニレン基あるいは直鎖アルキニレン基、炭素数5〜
8のオキシアルキレン基または1,4−フェニレンジメ
チレン基を表わし、R4 は炭素数1〜10のアルキレン
基、置換されていてもよいフェニレン基、置換されてい
てもよいビフェニリレン基または置換されていてもよい
メチレンビフェニル基を表わし、Y1 、Y2 、Y3 およ
びY4 は各々独立してOまたはNHを表わし、mおよび
nは0または1〜20の整数を表わし、xは 0.5〜2の
数を表わす。ただし、mおよびnは同時に0を表さない
ものとする。)で示される光学活性ポリマー、 2) 一般式(I)
を表わし、R3 およびR5 は各々独立して炭素数2〜6
の分枝または直鎖アルキレン基、炭素数4〜6の直鎖ア
ルケニレン基あるいは直鎖アルキニレン基、炭素数5〜
8のオキシアルキレン基または1,4−フェニレンジメ
チレン基を表わし、R4 は炭素数1〜10のアルキレン
基、置換されていてもよいフェニレン基、置換されてい
てもよいビフェニリレン基または置換されていてもよい
メチレンビフェニル基を表わし、Y1 、Y2 、Y3 およ
びY4 は各々独立してOまたはNHを表わし、mおよび
nは0または1〜20の整数を表わし、xは 0.5〜2の
数を表わす。ただし、mおよびnは同時に0を表さない
ものとする。)で示される光学活性ポリマー、 2) 一般式(I)
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1 、R3 、R4 、Y1 、Y2 、
m、nおよびxは前記と同じ意味を表わす。)で示され
る光学活性プレポリマーと、式(V) H−Y3 −R5 −Y4 −H (V) (式中、R5 、Y3 およびY4 は前記と同じ意味を表わ
す。)で示される少なくとも1種類以上の化合物とを付
加重合させることを特徴とする一般式(IV)
m、nおよびxは前記と同じ意味を表わす。)で示され
る光学活性プレポリマーと、式(V) H−Y3 −R5 −Y4 −H (V) (式中、R5 、Y3 およびY4 は前記と同じ意味を表わ
す。)で示される少なくとも1種類以上の化合物とを付
加重合させることを特徴とする一般式(IV)
【0012】
【化9】
【0013】(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表
わす。)で示される1)に記載の光学活性ポリマーの製
造方法、 3) 一般式(I)
わす。)で示される1)に記載の光学活性ポリマーの製
造方法、 3) 一般式(I)
【0014】
【化10】
【0015】(式中、R1 、R3 、R4 、Y1 、Y2 、
m、nおよびxは前記と同じ意味を表わす。)で示され
る光学活性プレポリマー、および 4) 一般式(II)
m、nおよびxは前記と同じ意味を表わす。)で示され
る光学活性プレポリマー、および 4) 一般式(II)
【0016】
【化11】
【0017】(式中、R1 、R3 、Y1 、Y2 、mおよ
びxは前記と同じ意味を表わす。)で示される光学活性
オリゴマーと下記一般式(III) OCN−R4 −NCO (III) (式中、R4 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
少なくとも1種類の化合物 1.5〜3倍モル量とを付加重
合させることを特徴とする一般式(I)
びxは前記と同じ意味を表わす。)で示される光学活性
オリゴマーと下記一般式(III) OCN−R4 −NCO (III) (式中、R4 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
少なくとも1種類の化合物 1.5〜3倍モル量とを付加重
合させることを特徴とする一般式(I)
【0018】
【化12】
【0019】(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表
わす。)で示される3)に記載の光学活性プレポリマー
の製造方法を提供したものである。以下、本発明を詳細
に説明する。本発明において、プレポリマー(I) の原料
の1つである式(II)で示されるオリゴマーは本出願人が
特願平4-26262 号に開示している方法、すなわち以下の
工程式にしたがって製造することができる。
わす。)で示される3)に記載の光学活性プレポリマー
の製造方法を提供したものである。以下、本発明を詳細
に説明する。本発明において、プレポリマー(I) の原料
の1つである式(II)で示されるオリゴマーは本出願人が
特願平4-26262 号に開示している方法、すなわち以下の
工程式にしたがって製造することができる。
【0020】
【化13】
【0021】(式中、R2 は炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、R1 、R3 、Y1 、Y2 、mおよびnは前記
と同じ意味を表わす。) 上記の工程において、出発原料の式(VI)で示される光学
活性な3−ヒドロキシアルカン酸アルキルエステルは本
出願人が特開昭63-310847 号公報に開示している方法、
すなわち一般式
を表わし、R1 、R3 、Y1 、Y2 、mおよびnは前記
と同じ意味を表わす。) 上記の工程において、出発原料の式(VI)で示される光学
活性な3−ヒドロキシアルカン酸アルキルエステルは本
出願人が特開昭63-310847 号公報に開示している方法、
すなわち一般式
【0022】
【化14】
【0023】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味
を表わす。)で示されるβ−ケトエステル類をルテニウ
ム−光学活性ホスフィン錯体を触媒として不斉水素化を
行なうことにより容易に得ることができる。また、本発
明ポリマーの原料となる本発明のプレポリマーは、前記
一般式(II)
を表わす。)で示されるβ−ケトエステル類をルテニウ
ム−光学活性ホスフィン錯体を触媒として不斉水素化を
行なうことにより容易に得ることができる。また、本発
明ポリマーの原料となる本発明のプレポリマーは、前記
一般式(II)
【0024】
【化15】
【0025】(式中、R1 、R3 、Y1 、Y2 、mおよ
びnは前記と同じ意味を表わす。)で示されるオリゴマ
ーを窒素またはアルゴン等の不活性気体存在下で反応容
器に仕込み、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド(D
MF)等の溶媒に45〜50℃にて溶かし、一般式(II
I) OCN−R4 −NCO (III) (式中、R4 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
ジイソシアン酸エステル類を加え20〜50℃で1〜2
時間反応させて得ることができる。
びnは前記と同じ意味を表わす。)で示されるオリゴマ
ーを窒素またはアルゴン等の不活性気体存在下で反応容
器に仕込み、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド(D
MF)等の溶媒に45〜50℃にて溶かし、一般式(II
I) OCN−R4 −NCO (III) (式中、R4 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
ジイソシアン酸エステル類を加え20〜50℃で1〜2
時間反応させて得ることができる。
【0026】この反応においては、一般式(II)で示され
るオリゴマーに対して一般式 (III)で示されるジイソシ
アン酸エステル類を 1.5〜3倍モル、好ましくは2〜2.
5 倍モル使用して、一般式(I) におけるx(平均値)が
0.5 〜2のプレポリマーを得る。ジイソシアン酸エステ
ル類を2倍モル以上使用したとき、すなわちxが0.5 以
上1未満のときは、一般式(I) で示されるプレポリマー
は未反応のジイソシアン酸エステル類を含むことを意味
するが、本発明のプレポリマーは一部に未反応のジイソ
シアン酸エステル類を含有する組成物をもその範囲に含
むものである。なお、ここで過剰分のジイソシアン酸エ
ステル類は、後の付加重合工程でポリマーの構成成分
(ハードセグメント)となる。ジイソシアン酸エステル
類の割合が3倍モル以上(すなわち、xが0.5 以下)で
は、後の付加重合工程で得られる本発明ポリマーにおい
て、光学活性オリゴマー部分が少なくなり、生分解性が
低下する。一方、ジイソシアン酸エステル類の割合が1.
5 モル未満(すなわち、xが2以上)ではポリマー中の
光学活性オリゴマー構成部分が増すが、ジオール、ジア
ミン、あるいはアミノアルコールユニットで構成される
部分が減少し、ポリマーの強度等が劣ってくるので好ま
しくない。かくして得られるプレポリマーは単離精製す
ることなく、次の付加重合工程に使用することができ
る。
るオリゴマーに対して一般式 (III)で示されるジイソシ
アン酸エステル類を 1.5〜3倍モル、好ましくは2〜2.
5 倍モル使用して、一般式(I) におけるx(平均値)が
0.5 〜2のプレポリマーを得る。ジイソシアン酸エステ
ル類を2倍モル以上使用したとき、すなわちxが0.5 以
上1未満のときは、一般式(I) で示されるプレポリマー
は未反応のジイソシアン酸エステル類を含むことを意味
するが、本発明のプレポリマーは一部に未反応のジイソ
シアン酸エステル類を含有する組成物をもその範囲に含
むものである。なお、ここで過剰分のジイソシアン酸エ
ステル類は、後の付加重合工程でポリマーの構成成分
(ハードセグメント)となる。ジイソシアン酸エステル
類の割合が3倍モル以上(すなわち、xが0.5 以下)で
は、後の付加重合工程で得られる本発明ポリマーにおい
て、光学活性オリゴマー部分が少なくなり、生分解性が
低下する。一方、ジイソシアン酸エステル類の割合が1.
5 モル未満(すなわち、xが2以上)ではポリマー中の
光学活性オリゴマー構成部分が増すが、ジオール、ジア
ミン、あるいはアミノアルコールユニットで構成される
部分が減少し、ポリマーの強度等が劣ってくるので好ま
しくない。かくして得られるプレポリマーは単離精製す
ることなく、次の付加重合工程に使用することができ
る。
【0027】本発明のポリマーは上記の方法で得られた
プレポリマーと式(V) H−Y3 −R5 −Y4 −H (V) (式中、R5 、Y3 およびY4 は前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるジオール類、ジアミン類またはアミノ
アルコール類を窒素またはアルゴン等の不活性気体存在
下、常圧で45〜50℃の温度で、12〜24時間反応
させることによって製造することができる。
プレポリマーと式(V) H−Y3 −R5 −Y4 −H (V) (式中、R5 、Y3 およびY4 は前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるジオール類、ジアミン類またはアミノ
アルコール類を窒素またはアルゴン等の不活性気体存在
下、常圧で45〜50℃の温度で、12〜24時間反応
させることによって製造することができる。
【0028】ここで、前記式(III) で示されるジイソシ
アン酸エステル類としては、例えば、ジイソシアン酸ヘ
キサメチレン(HMDI)、2,4−ジイソシアン酸ト
ルエン、ジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメタン、
ジイソシアン酸o−キシリレン、ジイソシアン酸m−キ
シリレン等が挙げられる。
アン酸エステル類としては、例えば、ジイソシアン酸ヘ
キサメチレン(HMDI)、2,4−ジイソシアン酸ト
ルエン、ジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメタン、
ジイソシアン酸o−キシリレン、ジイソシアン酸m−キ
シリレン等が挙げられる。
【0029】また、前記式(V) および式(VII) で示され
るジオール類、ジアミン類またはアミノアルコールとし
ては以下のものが挙げられる。ジオール類としては、例
えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジオール、cis −2−ブテン−1,4−ジ
オール、trans −2−ブテン−1,4−ジオール、2−
ブチン−1,4−ジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオール、キシリレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,4−フェニレンジメタノール、2,2−ビス(4′
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)
等が挙げられ、ジアミン類としては、例えば、p−フェ
ニレンジアミン、エチレンジアミン、4,4’−メチレ
ンビス(2−クロロアニリン)等が挙げられ、アミノア
ルコール類としては、例えば、エタノールアミン、プロ
パノールアミン等が挙げられる。これらは少なくとも1
種を使用し、必要に応じ数種を併用することができる。
付加重合に付す式(I) のプレポリマーと式(V) のモノマ
ーとの割合は、目的とするポリマーの物性(分子量、融
点、ガラス転移温度、分解温度など)によって異なる
が、一般的に、プレポリマーに対して式(V) のモノマー
が 0.5〜2.0 モルである。
るジオール類、ジアミン類またはアミノアルコールとし
ては以下のものが挙げられる。ジオール類としては、例
えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジオール、cis −2−ブテン−1,4−ジ
オール、trans −2−ブテン−1,4−ジオール、2−
ブチン−1,4−ジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,10−デカンジオール、キシリレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,4−フェニレンジメタノール、2,2−ビス(4′
−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)
等が挙げられ、ジアミン類としては、例えば、p−フェ
ニレンジアミン、エチレンジアミン、4,4’−メチレ
ンビス(2−クロロアニリン)等が挙げられ、アミノア
ルコール類としては、例えば、エタノールアミン、プロ
パノールアミン等が挙げられる。これらは少なくとも1
種を使用し、必要に応じ数種を併用することができる。
付加重合に付す式(I) のプレポリマーと式(V) のモノマ
ーとの割合は、目的とするポリマーの物性(分子量、融
点、ガラス転移温度、分解温度など)によって異なる
が、一般的に、プレポリマーに対して式(V) のモノマー
が 0.5〜2.0 モルである。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、(R)−3HAユニッ
トを有する光学活性なプレポリマー(ジイソシアン酸エ
ステル誘導体)とモノマー(ジオール、ジアミンあるい
はアミノアルコール)との付加重合により、光学活性で
生分解性、加水分解性という特長を持つ有用な機能性材
料である新規なポリマーを、工業的に有利な方法で容易
に製造することができる。
トを有する光学活性なプレポリマー(ジイソシアン酸エ
ステル誘導体)とモノマー(ジオール、ジアミンあるい
はアミノアルコール)との付加重合により、光学活性で
生分解性、加水分解性という特長を持つ有用な機能性材
料である新規なポリマーを、工業的に有利な方法で容易
に製造することができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例および試験例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、実施例で使用した分析機器お
よび生分解性試験で使用した機器は下記のとおりであ
る。
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、実施例で使用した分析機器お
よび生分解性試験で使用した機器は下記のとおりであ
る。
【0032】示差走査熱量計(DSC):DSC50
(島津製作所(株)製); 熱重量測定装置(TGA):TGA50(島津製作所
(株)製); 分子量:D−2520GPC Integrator(日立製作所
(株)製); 生分解性試験:高砂香料工業株式会社の活性汚泥を使用
して、「新規化学物質に係る試験の方法について」(環
保業第5号,薬発第615 号,49基第392 号,昭和49年 7
月13日)に規定する「微生物等による化学物質による分
解度試験」並びに“Y.Doi, A.Segawa, and M.Kunioka,
Int. J.Biol. Macromol.,1990, Vol.12.April, 106
頁”に記載の内容に準拠して行なった。
(島津製作所(株)製); 熱重量測定装置(TGA):TGA50(島津製作所
(株)製); 分子量:D−2520GPC Integrator(日立製作所
(株)製); 生分解性試験:高砂香料工業株式会社の活性汚泥を使用
して、「新規化学物質に係る試験の方法について」(環
保業第5号,薬発第615 号,49基第392 号,昭和49年 7
月13日)に規定する「微生物等による化学物質による分
解度試験」並びに“Y.Doi, A.Segawa, and M.Kunioka,
Int. J.Biol. Macromol.,1990, Vol.12.April, 106
頁”に記載の内容に準拠して行なった。
【0033】実施例1:1,4−ブタンジオールに12
倍モル量の(R)−3−ヒドロキシ酪酸メチル(以下、
3HBと略記する。)を縮合させてえられたテレケリッ
クオリゴマーとジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメ
タン(以下、MDIと省略する。)からの付加重合によ
るプレポリマー(Ia)の合成 100mlの反応容器にオリゴマー13.33 g(11.9ミリ
モル)を入れ窒素置換した後、塩化メチレン20mlを
入れて溶解させ、45℃でMDI5.94g(23.7ミリモ
ル)を加えて1時間反応させてプレポリマー(Ia)を得
た。
倍モル量の(R)−3−ヒドロキシ酪酸メチル(以下、
3HBと略記する。)を縮合させてえられたテレケリッ
クオリゴマーとジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメ
タン(以下、MDIと省略する。)からの付加重合によ
るプレポリマー(Ia)の合成 100mlの反応容器にオリゴマー13.33 g(11.9ミリ
モル)を入れ窒素置換した後、塩化メチレン20mlを
入れて溶解させ、45℃でMDI5.94g(23.7ミリモ
ル)を加えて1時間反応させてプレポリマー(Ia)を得
た。
【0034】実施例2:実施例1で得られたプレポリマ
ー(Ia)とp−キシリレングリコールからの付加重合によ
るポリウレタン−ポリエステル(IVa) の合成 実施例1で得られたプレポリマー(Ia)を単離することな
く、その100ml容器にp−キシリレングリコール1.
64g(11.9ミリモル)を加え45℃で12時間撹拌し
た。反応容器に塩化メチレン30mlを入れ、500m
lメタノールに加えて沈殿を生じさせ、500mlエー
テルで洗浄して、標題のポリマー(IVa) 20.8g(収率9
9.6%)を得た。 重量平均分子量(Mw):60000 ; 数平均分子量(Mn):32000 ; ガラス転移温度:13℃; 融点:84℃; 分解温度:277℃。
ー(Ia)とp−キシリレングリコールからの付加重合によ
るポリウレタン−ポリエステル(IVa) の合成 実施例1で得られたプレポリマー(Ia)を単離することな
く、その100ml容器にp−キシリレングリコール1.
64g(11.9ミリモル)を加え45℃で12時間撹拌し
た。反応容器に塩化メチレン30mlを入れ、500m
lメタノールに加えて沈殿を生じさせ、500mlエー
テルで洗浄して、標題のポリマー(IVa) 20.8g(収率9
9.6%)を得た。 重量平均分子量(Mw):60000 ; 数平均分子量(Mn):32000 ; ガラス転移温度:13℃; 融点:84℃; 分解温度:277℃。
【0035】実施例3:1,4−ブタンジオールに12
倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリックオ
リゴマーとジイソシアン酸2,4−トリレン(以下、T
DIと省略する。)からの付加重合によるプレポリマー
(Ib)の合成 オリゴマー11.34 g(10.1ミリモル)を反応容器にい
れ、TDI3.52g(20.2ミリモル)を加えて実施例1と
同様の方法によってプレポリマー(Ib)を得た。
倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリックオ
リゴマーとジイソシアン酸2,4−トリレン(以下、T
DIと省略する。)からの付加重合によるプレポリマー
(Ib)の合成 オリゴマー11.34 g(10.1ミリモル)を反応容器にい
れ、TDI3.52g(20.2ミリモル)を加えて実施例1と
同様の方法によってプレポリマー(Ib)を得た。
【0036】実施例4:実施例3で得られたプレポリマ
ー(Ib)とp−キシリレングリコールからの付加重合によ
るポリウレタン−ポリエステル(IVb) の合成 実施例3で得られたプレポリマー(Ib)を単離することな
く、その100ml容器にp−キシリレングリコール1.
40g(10.1ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の
方法によって標題のポリマー(IVb) 13.43 g(収率82.6
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):66000 ; 数平均分子量(Mn):35000 ; ガラス転移温度:28℃; 融点:130〜144℃; 分解温度:276℃。
ー(Ib)とp−キシリレングリコールからの付加重合によ
るポリウレタン−ポリエステル(IVb) の合成 実施例3で得られたプレポリマー(Ib)を単離することな
く、その100ml容器にp−キシリレングリコール1.
40g(10.1ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の
方法によって標題のポリマー(IVb) 13.43 g(収率82.6
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):66000 ; 数平均分子量(Mn):35000 ; ガラス転移温度:28℃; 融点:130〜144℃; 分解温度:276℃。
【0037】実施例5:実施例1で得られたプレポリマ
ー(Ia)と1,4−ブタンジオールからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル(IVc) の合成 実施例1で得られたプレポリマー(Ia)15.26 g(9.4 ミ
リモル)を単離することなく、その100ml容器に
1,4−ブタンジオール0.85g(9.4 ミリモル)を用い
たほかは実施例2と同様の方法によって標題のポリマー
(IVc) 15.37 g(収率93.3%)を得た。 重量平均分子量(Mw):60000 ; 数平均分子量(Mn):35000 ; ガラス転移温度:23℃; 融点:126℃; 分解温度:279℃。
ー(Ia)と1,4−ブタンジオールからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル(IVc) の合成 実施例1で得られたプレポリマー(Ia)15.26 g(9.4 ミ
リモル)を単離することなく、その100ml容器に
1,4−ブタンジオール0.85g(9.4 ミリモル)を用い
たほかは実施例2と同様の方法によって標題のポリマー
(IVc) 15.37 g(収率93.3%)を得た。 重量平均分子量(Mw):60000 ; 数平均分子量(Mn):35000 ; ガラス転移温度:23℃; 融点:126℃; 分解温度:279℃。
【0038】実施例6:1,4−ブタンジオールに12
倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリックオ
リゴマーとMDIからの付加重合によるプレポリマー(I
c)の合成 オリゴマー16.13 g(14.36 ミリモル)を反応容器にい
れ、MDI5.39g(21.54 ミリモル)を加えて実施例1
と同様の方法によってプレポリマー(Ic)を得た。
倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリックオ
リゴマーとMDIからの付加重合によるプレポリマー(I
c)の合成 オリゴマー16.13 g(14.36 ミリモル)を反応容器にい
れ、MDI5.39g(21.54 ミリモル)を加えて実施例1
と同様の方法によってプレポリマー(Ic)を得た。
【0039】実施例7:実施例6で得られたプレポリマ
ー(Ic)と1,4−ブタンジオールからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル(IVd) の合成 実施例6で得られたプレポリマー(Ic)を単離することな
く、その100ml容器に1,4−ブタンジオール0.65
g(7.18ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の方
法によって標題のポリマー(IVd) 20.61 g(収率93.0
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):51000 ; 数平均分子量(Mn):26000 ; ガラス転移温度:19℃; 分解温度:279℃。
ー(Ic)と1,4−ブタンジオールからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル(IVd) の合成 実施例6で得られたプレポリマー(Ic)を単離することな
く、その100ml容器に1,4−ブタンジオール0.65
g(7.18ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の方
法によって標題のポリマー(IVd) 20.61 g(収率93.0
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):51000 ; 数平均分子量(Mn):26000 ; ガラス転移温度:19℃; 分解温度:279℃。
【0040】実施例8:実施例3で得られたプレポリマ
ー(Ib)とエチレングリコールからの付加重合によるポリ
ウレタン−ポリエステル(IVe) の合成 実施例3で得られたプレポリマー(Ib)14.45 g(9.82ミ
リモル)を単離することなく、その100ml容器にエ
チレングリコール0.61g(9.82ミリモル)を用いたほか
は実施例2と同様の方法によって標題のポリマー(IVe)
10.74 g(収率71.3%)を得た。 重量平均分子量(Mw):33000 ; 数平均分子量(Mn):20000 ; ガラス転移温度:28℃; 融点:127〜141℃; 分解温度:280℃。
ー(Ib)とエチレングリコールからの付加重合によるポリ
ウレタン−ポリエステル(IVe) の合成 実施例3で得られたプレポリマー(Ib)14.45 g(9.82ミ
リモル)を単離することなく、その100ml容器にエ
チレングリコール0.61g(9.82ミリモル)を用いたほか
は実施例2と同様の方法によって標題のポリマー(IVe)
10.74 g(収率71.3%)を得た。 重量平均分子量(Mw):33000 ; 数平均分子量(Mn):20000 ; ガラス転移温度:28℃; 融点:127〜141℃; 分解温度:280℃。
【0041】実施例9:実施例3で得られたプレポリマ
ー(Ib)と1,4−ブタンジオールからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル(IVf) の合成 実施例3で得られたプレポリマー(Ib)14.88 g(10.1ミ
リモル)を単離することなく、その100ml容器に
1,4−ブタンジオール0.91g(10.1ミリモル)を用い
たほかは実施例2と同様の方法によって標題のポリマー
(IVf) 11.94 g(収率83.8%)を得た。 重量平均分子量(Mw):59000 ; 数平均分子量(Mn):34000 ; ガラス転移温度:21℃; 融点:141℃; 分解温度:276℃。
ー(Ib)と1,4−ブタンジオールからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル(IVf) の合成 実施例3で得られたプレポリマー(Ib)14.88 g(10.1ミ
リモル)を単離することなく、その100ml容器に
1,4−ブタンジオール0.91g(10.1ミリモル)を用い
たほかは実施例2と同様の方法によって標題のポリマー
(IVf) 11.94 g(収率83.8%)を得た。 重量平均分子量(Mw):59000 ; 数平均分子量(Mn):34000 ; ガラス転移温度:21℃; 融点:141℃; 分解温度:276℃。
【0042】実施例10:2,2−ジメチル−1,3−
プロパンジオールに14倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとMDIからの付加重
合によるプレポリマー(Id)の合成 オリゴマー13.15 g(10.04 ミリモル)を反応容器にい
れ、MDI5.56g(22.2ミリモルを加えて実施例1と同
様の方法によってプレポリマー(Id)を得た。
プロパンジオールに14倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとMDIからの付加重
合によるプレポリマー(Id)の合成 オリゴマー13.15 g(10.04 ミリモル)を反応容器にい
れ、MDI5.56g(22.2ミリモルを加えて実施例1と同
様の方法によってプレポリマー(Id)を得た。
【0043】実施例11:実施例10で得られたプレポ
リマー(Id)と1,4−ブタンジオールからの付加重合に
よるポリウレタン−ポリエステル(IVg) の合成 実施例10で得られたプレポリマー(Id)を単離すること
なく、その100ml容器に1,4−ブタンジオール1.
10g(12.18 ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様
の方法によって標題のポリマー(IVg) 17.05 g(収率8
6.1%)を得た。 重量平均分子量(Mw):40000 ; 数平均分子量(Mn):21000 ; ガラス転移温度:32℃; 融点:78℃; 分解温度:290℃。
リマー(Id)と1,4−ブタンジオールからの付加重合に
よるポリウレタン−ポリエステル(IVg) の合成 実施例10で得られたプレポリマー(Id)を単離すること
なく、その100ml容器に1,4−ブタンジオール1.
10g(12.18 ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様
の方法によって標題のポリマー(IVg) 17.05 g(収率8
6.1%)を得た。 重量平均分子量(Mw):40000 ; 数平均分子量(Mn):21000 ; ガラス転移温度:32℃; 融点:78℃; 分解温度:290℃。
【0044】実施例12:2,2−ジメチル−1,3−
プロパンジオールに20倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとMDIからの付加重
合によるプレポリマー(Ie)の合成 オリゴマー18.26 g(10.0ミリモル)を反応容器にい
れ、MDI5.01g(20.0ミリモル)を加えて実施例1と
同様の方法によってプレポリマー(Ie)を得た。
プロパンジオールに20倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとMDIからの付加重
合によるプレポリマー(Ie)の合成 オリゴマー18.26 g(10.0ミリモル)を反応容器にい
れ、MDI5.01g(20.0ミリモル)を加えて実施例1と
同様の方法によってプレポリマー(Ie)を得た。
【0045】実施例13:実施例12で得られたプレポ
リマー(Ie)と1,4−ブタンジオールからの付加重合に
よるポリウレタン−ポリエステル(IVh) の合成 実施例12で得られたプレポリマー(Ie)を単離すること
なく、その100ml容器に1,4−ブタンジオール0.
90g(10.0ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の
方法によって標題のポリマー(IVh) 21.21 g(収率87.7
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):24000 ; 数平均分子量(Mn):14000 ; ガラス転移温度:23℃; 融点:126℃; 分解温度:279℃。
リマー(Ie)と1,4−ブタンジオールからの付加重合に
よるポリウレタン−ポリエステル(IVh) の合成 実施例12で得られたプレポリマー(Ie)を単離すること
なく、その100ml容器に1,4−ブタンジオール0.
90g(10.0ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の
方法によって標題のポリマー(IVh) 21.21 g(収率87.7
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):24000 ; 数平均分子量(Mn):14000 ; ガラス転移温度:23℃; 融点:126℃; 分解温度:279℃。
【0046】実施例14:2,2−ジメチル−1,3−
プロパンジオールに20倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとTDIからの付加重
合によるプレポリマー(If)の合成 オリゴマー17.26 g(9.45ミリモル)を反応容器にい
れ、TDI3.29g(18.9ミリモル)を加えて実施例1と
同様の方法によってプレポリマー(If)を得た。
プロパンジオールに20倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとTDIからの付加重
合によるプレポリマー(If)の合成 オリゴマー17.26 g(9.45ミリモル)を反応容器にい
れ、TDI3.29g(18.9ミリモル)を加えて実施例1と
同様の方法によってプレポリマー(If)を得た。
【0047】実施例15:実施例14で得られたプレポ
リマー(If)とp−キシリレングリコールからの付加重合
によるポリウレタン−ポリエステル(IVi) の合成 実施例14で得られたプレポリマー(If)を単離すること
なく、その100ml容器にp−キシリレングリコール
1.31g(9.45ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様
の方法によって標題のポリマー(IVi) 17.99 g(収率8
2.3%)を得た。 重量平均分子量(Mw):27000 ; 数平均分子量(Mn):17000 ; ガラス転移温度:27℃; 融点:116〜145℃; 分解温度:282℃。
リマー(If)とp−キシリレングリコールからの付加重合
によるポリウレタン−ポリエステル(IVi) の合成 実施例14で得られたプレポリマー(If)を単離すること
なく、その100ml容器にp−キシリレングリコール
1.31g(9.45ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様
の方法によって標題のポリマー(IVi) 17.99 g(収率8
2.3%)を得た。 重量平均分子量(Mw):27000 ; 数平均分子量(Mn):17000 ; ガラス転移温度:27℃; 融点:116〜145℃; 分解温度:282℃。
【0048】実施例16:1,4−ブタンジオールに1
2倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリック
オリゴマーとヘキサメチレンジイソシアネート(以下、
HMDIと省略する。)からの付加重合によるプレポリ
マー(Ig)の合成 オリゴマー10.14 g(9.03ミリモル)を反応容器にい
れ、HMDI3.04g(18.1ミリモル)を加えて実施例1
と同様の方法によってプレポリマー(Ig)を得た。
2倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリック
オリゴマーとヘキサメチレンジイソシアネート(以下、
HMDIと省略する。)からの付加重合によるプレポリ
マー(Ig)の合成 オリゴマー10.14 g(9.03ミリモル)を反応容器にい
れ、HMDI3.04g(18.1ミリモル)を加えて実施例1
と同様の方法によってプレポリマー(Ig)を得た。
【0049】実施例17:実施例16で得られたプレポ
リマー(Ig)とp−フェニレンジアミンからの付加重合に
よるポリウレタン−ポリエステル−ポリウレア(IVj) の
合成 実施例16で得られたプレポリマー(Ig)を単離すること
なく、その100ml容器にp−フェニレンジアミン0.
98g(9.03ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の
方法によって標題のポリマー(IVj) 12.82 g(収率90.6
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):23000 ; 数平均分子量(Mn):16000 ; ガラス転移温度:0℃; 分解温度:267℃。
リマー(Ig)とp−フェニレンジアミンからの付加重合に
よるポリウレタン−ポリエステル−ポリウレア(IVj) の
合成 実施例16で得られたプレポリマー(Ig)を単離すること
なく、その100ml容器にp−フェニレンジアミン0.
98g(9.03ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の
方法によって標題のポリマー(IVj) 12.82 g(収率90.6
%)を得た。 重量平均分子量(Mw):23000 ; 数平均分子量(Mn):16000 ; ガラス転移温度:0℃; 分解温度:267℃。
【0050】実施例18:1,4−ブタンジオールに1
2倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリック
オリゴマーとHMDIからの付加重合によるプレポリマ
ー(Ih)の合成 オリゴマー12.24 g(10.9ミリモル)を反応容器にい
れ、HMDI2.75g(16.35 ミリモル)を加えて実施例
1と同様の方法によってプレポリマー(Ih)を得た。
2倍モル量の3HBを縮合させて得られたテレケリック
オリゴマーとHMDIからの付加重合によるプレポリマ
ー(Ih)の合成 オリゴマー12.24 g(10.9ミリモル)を反応容器にい
れ、HMDI2.75g(16.35 ミリモル)を加えて実施例
1と同様の方法によってプレポリマー(Ih)を得た。
【0051】実施例19:実施例18で得られたプレポ
リマー(Ih)とエチレンジアミンからの付加重合によるポ
リウレタン−ポリエステル−ポリウレア(IVk) の合成 実施例18で得られたプレポリマー(Ih)を単離すること
なく、その100ml容器にエチレンジアミン0.33g
(5.45ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の方法
によって標題のポリマー(IVk) 8.04g(収率52.5%)を
得た。 重量平均分子量(Mw):25000 ; 数平均分子量(Mn):15000 ; ガラス転移温度:−3℃; 融点:80℃; 分解温度:262℃。
リマー(Ih)とエチレンジアミンからの付加重合によるポ
リウレタン−ポリエステル−ポリウレア(IVk) の合成 実施例18で得られたプレポリマー(Ih)を単離すること
なく、その100ml容器にエチレンジアミン0.33g
(5.45ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の方法
によって標題のポリマー(IVk) 8.04g(収率52.5%)を
得た。 重量平均分子量(Mw):25000 ; 数平均分子量(Mn):15000 ; ガラス転移温度:−3℃; 融点:80℃; 分解温度:262℃。
【0052】実施例20:2,2−ジメチル−1,3−
プロパンジオールに14倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとHMDIからの付加
重合によるプレポリマー(Ii)の合成 オリゴマー13.09 g(10.0ミリモル)を反応容器にい
れ、HMDI3.36g(20.0ミリモル)を加えて実施例1
と同様の方法によってプレポリマー(Ii)を得た。
プロパンジオールに14倍モル量の3HBを縮合させて
得られたテレケリックオリゴマーとHMDIからの付加
重合によるプレポリマー(Ii)の合成 オリゴマー13.09 g(10.0ミリモル)を反応容器にい
れ、HMDI3.36g(20.0ミリモル)を加えて実施例1
と同様の方法によってプレポリマー(Ii)を得た。
【0053】実施例21:実施例20で得られたプレポ
リマー(Ii)とプロパノールアミンからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル−ポリウレア(IVl) の合成 実施例20で得られたプレポリマー(Ii)を単離すること
なく、その100ml容器にプロパノールアミン0.75g
(10.0ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の方法
によって標題のポリマー(IVl) 13.83 g(収率80.2%)
を得た。 重量平均分子量(Mw):22000 ; 数平均分子量(Mn):14000 ; ガラス転移温度:1℃; 融点:75〜103℃; 分解温度:263℃。
リマー(Ii)とプロパノールアミンからの付加重合による
ポリウレタン−ポリエステル−ポリウレア(IVl) の合成 実施例20で得られたプレポリマー(Ii)を単離すること
なく、その100ml容器にプロパノールアミン0.75g
(10.0ミリモル)を用いたほかは実施例2と同様の方法
によって標題のポリマー(IVl) 13.83 g(収率80.2%)
を得た。 重量平均分子量(Mw):22000 ; 数平均分子量(Mn):14000 ; ガラス転移温度:1℃; 融点:75〜103℃; 分解温度:263℃。
【0054】実施例1〜実施例21で調製した本発明に
よるプレポリマーおよびポリマーの構造式を下記にまと
めて示す。
よるプレポリマーおよびポリマーの構造式を下記にまと
めて示す。
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】試験例1 :実施例8のポリマー(IVe) の生分解性試験 高砂香料工業(株)平塚工場の返送汚泥の馴養種(好気
性汚泥)を、500ppm(600ml)、pH 6.0〜
7.0 、30℃の条件で用い、実施例8で得られたポリマ
ーの1cm×2cm、厚さ0.05〜0.1 mmの薄膜(ポリ
マーを、塩化メチレンまたはクロロホルムまたはヘキサ
フルオロイソプロパノールに溶かし、シャーレ等に流し
込み、溶媒を蒸発させることによってフィルム化したも
の)20〜30mgを50mlのフラスコに入れ、タイ
テック(株)社製、振盪恒温水槽を用いて試験を行なっ
た。4週間経過後ポリマーの重量を測定することにより
残存重量率を求めた。その結果を図1に示す。この結果
より実施例8で得られたポリマーフィルムは4週間後に
14.3%分解していることがわかった。
性汚泥)を、500ppm(600ml)、pH 6.0〜
7.0 、30℃の条件で用い、実施例8で得られたポリマ
ーの1cm×2cm、厚さ0.05〜0.1 mmの薄膜(ポリ
マーを、塩化メチレンまたはクロロホルムまたはヘキサ
フルオロイソプロパノールに溶かし、シャーレ等に流し
込み、溶媒を蒸発させることによってフィルム化したも
の)20〜30mgを50mlのフラスコに入れ、タイ
テック(株)社製、振盪恒温水槽を用いて試験を行なっ
た。4週間経過後ポリマーの重量を測定することにより
残存重量率を求めた。その結果を図1に示す。この結果
より実施例8で得られたポリマーフィルムは4週間後に
14.3%分解していることがわかった。
【0061】試験例2 :実施例19のポリマー(IVk) の生分解性試験 実施例19で得られたポリマー(IVk) につき、試験例1
と同様にして生分解試験を行なった。その結果は図1に
示すとおりであり、4週間後に26.5%分解していること
がわかった。
と同様にして生分解試験を行なった。その結果は図1に
示すとおりであり、4週間後に26.5%分解していること
がわかった。
【0062】試験例3 :実施例21のポリマー(IVl) の生分解性試験 実施例21で得られたポリマー(IVl) につき、試験例1
と同様にして生分解試験を行なった。その結果は図1に
示すとおりであり、4週間後に37.9%分解していること
がわかった。
と同様にして生分解試験を行なった。その結果は図1に
示すとおりであり、4週間後に37.9%分解していること
がわかった。
【図1】試験例1〜3におけるポリマーの残存重量率の
経時変化を示すグラフである。
経時変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 基城 東京都港区高輪3丁目19番22号 高砂香 料工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−189818(JP,A) 特開 平5−194697(JP,A) 特開 平5−214082(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C08G 63/00 - 63/91
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(IV) 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜5のアルキル基を表わし、R
3 およびR5 は各々独立して炭素数2〜6の分枝または
直鎖アルキレン基、炭素数4〜6の直鎖アルケニレン基
あるいは直鎖アルキニレン基、炭素数5〜8のオキシア
ルキレン基または1,4−フェニレンジメチレン基を表
わし、R4 は炭素数1〜10のアルキレン基、置換され
ていてもよいフェニレン基、置換されていてもよいビフ
ェニリレン基または置換されていてもよいメチレンビフ
ェニル基を表わし、Y1 、Y2 、Y3 およびY4 は各々
独立してOまたはNHを表わし、mおよびnは0または
1〜20の整数を表わし、xは 0.5〜2の数を表わす。
ただし、mおよびnは同時に0を表わさないものとす
る。)で示される光学活性ポリマー。 - 【請求項2】 一般式(I) 【化2】 (式中、R1 、R3 、R4 、Y1 、Y2 、m、nおよび
xは請求項1の記載と同じ意味を表わす。)で示される
光学活性プレポリマーと、式(V) H−Y3 −R5 −Y4 −H (V) (式中、R5 、Y3 およびY4 は請求項1の記載と同じ
意味を表わす。)で示される少なくとも1種類の化合物
とを付加重合させることを特徴とする一般式(IV) 【化3】 (式中、全ての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示
される請求項1に記載の光学活性ポリマーの製造方法。 - 【請求項3】 一般式(I) 【化4】 (式中、R1 、R3 、R4 、Y1 、Y2 、m、nおよび
xは請求項1の記載と同じ意味を表わす。)で示される
光学活性プレポリマー。 - 【請求項4】 一般式(II) 【化5】 (式中、R1 、R3 、Y1 、Y2 、mおよびnは請求項
1の記載と同じ意味を表わす。)で示される光学活性オ
リゴマーと下記一般式(III) OCN−R4 −NCO (III) (式中、R4 は請求項1の記載と同じ意味を表わす。)
で示される少なくとも1種類の化合物 1.5〜3倍モル量
とを付加重合させることを特徴とする一般式(I) 【化6】 (式中、全ての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示
される請求項3に記載の光学活性プレポリマーの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22655492A JP3217142B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 生分解性光学活性ポリマー、その中間体プレポリマー、およびそれらの製造方法 |
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