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JP3213307B2 - 近赤外スペクトル解析による生物学的材料の特性予知法 - Google Patents

近赤外スペクトル解析による生物学的材料の特性予知法

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JP3213307B2
JP3213307B2 JP24693690A JP24693690A JP3213307B2 JP 3213307 B2 JP3213307 B2 JP 3213307B2 JP 24693690 A JP24693690 A JP 24693690A JP 24693690 A JP24693690 A JP 24693690A JP 3213307 B2 JP3213307 B2 JP 3213307B2
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    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/35Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light
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    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明はある含水量を有する生物学的材料の近赤外
(NIR)スペクトルを用いる、生物由来材料の試料の解
析に関する。生物学的材料を二つの区分、即ち興味の対
象となる特性をもつ一つの区分とそれよりも相応して多
量のあるいは少量の水を含有する第二の区分、を含むよ
うに近似できるので、本方法は興味の対象となる特性の
予知を可能にする。未知試料の解析は、既知試料のNIR
スペクトルトレーニングセツトと、前記トレーニングセ
ツトにおける既知試料の興味の対象となる特性の独立し
た定量化とを用いて開発された、数学的技術の使用によ
り達成される。
本発明はPATH/HEALTHTECH契約番号88−0256の下で政
府援助により行なわれた。政府は本発明に幾つかの権利
をもつ。
課題を解決するための手段 生体中の水の存在は生命共通の特徴である。生物体の
体は、各区分をそれが含む水の量によつて識別できるよ
うに区分化されている。生物体における浸透および逆浸
透の過程はこの区分化を安定化するように作用する。
生物学的材料の種々な区分における水以外の成分の体
積分率あるいは百分率濃度の決定は(例えば、組織また
は血液の)、その生物体の健常であることあるいはホメ
オスタシスの決定にしばしば重要である。植物学、医
学、動物学または獣医学分野のいずれであれ、生物学的
流体の循環あるいは生体におけるある生物学的組織の存
在は生命にとつて必要であるので、このような生物学的
材料の診断は、生物体の恒常性維持を評価する優れた手
段である。
動物の血液は生命に欠くべからざる栄養物を循環させ
ている。血漿中を流れる赤血球は生物体のあらゆる他の
細胞に酸素を運ぶ。ヘマトクリツトは全血中の凝集した
赤血球の容積率である。ヘモグロビンは赤血球中の化学
分子であり、酸素を細胞に運ぶ。ヘモグロビンは酸素の
有無により、あるいはヘモグロビン分子中の活性部位に
結合するかもしれない他の化合物の有無によつて幾つか
の形をとりうる。全血のヘマトクリツトは、その血液が
溶解赤血球を殆どあるいは全く含まない限り、ヘモグロ
ビン濃度と適当な直接の数学的相関をもつことが分かつ
た。
水は全血中どこにでも存在する。ヘモグロビンは赤血
球中に溶けているが、血漿は主として水である。しかし
ヘモグロビンを溶かす水の量、従つて赤血球中の水の量
は血漿中の水の量より比較的少ない。
生物体の臨床的分析は健康状態の現状あるいは変化の
モニターを必要とする。傷害、疾患または他の有害な生
物学的状態の結果として、ヘマトクリツトあるいは生物
体の細胞への酸素運搬に役立つ赤血球中のヘモグロビン
濃度は健康水準以下に、生命を支える臨界レベルの点に
までも減少することがある。また、種々の型の貧血の解
析は、患者の治療を順調に継続させる上で、とりわけ重
篤患者の手当設備、例えば急患室、手術室、あるいは集
中治療部(新生児部を含む)にとつてきわめて重大であ
る。外傷治療ではないが、まさに生命維持に重要な大抵
の血液提供者は、かれらの提供する血液が後の使用に適
したヘモグロビン濃度をもつことを確かめるためにヘマ
トクリツト試験を受けねばならない。
患者を看護する間の血液分析に対し幾つかの型の技術
が知られて来た。ヘモグロビン濃度は従来から時間のか
かる複雑な手順を用いて測定され、この方法は身体から
採つた血液試料の前調整、即ち化学的修飾あるいは成分
の分離を必要とする。これら伝統的方法は血液を破壊す
るのでそれを身体に戻すことができない。
ヘモグロビン定量のための一つの通俗的方法は、
(1)低張衝撃あるいは超音波処理により赤血球を溶か
し、(2)赤血球膜を除去して透明溶液をつくり、
(3)シアン化物イオン試薬を添加してヘモグロビンの
種々の形を標準化し、あるいはヘモグロビンの単一形
(例えば、シアノメツト ヘモグロビン)に変え、
(4)標準化試料のヘモグロビン濃度を導くため分光光
度法による分析を行なうことからなる。
ヘモグロビン濃度決定のための化学的手順の複雑さの
ために、そしてヘマトクリツトとヘモグロビン濃度との
間に公知の直接相関があるために、ヘマトクリツトを独
立して測定する方法が開発された。
ヘマトクリツトの最も一般的測定法は、二つの範ちゆ
う:特別な直径の試験管中での遠心特性およびCoulter
計数法に分けることができる。
遠心特性は、身体から採つた血液を特殊な直径をもつ
管の中で、血液を二つの部分に分離するように働くあら
かじめ選ばれた遠心力と時間で遠心するものである。重
い部分は全血中の赤血球の凝集物である。軽い部分は水
が支配的な血漿である。遠心管中の赤血球の体積対血液
試料の全体積の比がヘマトクリツトである。
Coulter計数法は、赤血球数を物理的に数え、細胞1
個1個について各赤血球の大きさを通じて各々の体積を
決定することによりヘマトクリツトを決定する。前以て
決めておいた赤血球数を数えた後、数えた赤血球の数
に、与えられた血液試料に対する赤血球の平均体積を掛
けることによつてヘマトクリツトを決定する。
このような現行の方法を考えると分かる通り、患者の
身体から採つた各個人の血液試料に対して、相当な手作
業と実験室的分析が必要である。ヘマトクリツトの測定
であれ、ヘモグロビン濃度の測定であれ、血液試料を患
者から採り、そしてこれは血液試料を分析するために、
試料の前調整を必要とする高価な固定された機器構成を
用いて、分析を受ける患者のすぐ近くで試料を処理せざ
るを得ない。
血液試料をスペクトル分析してヘマトクリツトあるい
はヘモグロビン濃度を求める努力が試みられて来た。米
国特許第4,243,883号明細書は、別個の近赤外波長を用
いた流れている血流のモニターを記述している。米国特
許第4,745,279号明細書は、流れている全血の別個の波
長における複行路NIRスペクトル分布を記載している。
米国特許第4,805,623号明細書は、既知濃度の標準成分
と比較して同一物であることが分かつている稀薄成分の
濃度を測定するため、多波長を使用するNIR分光法およ
び装置を記載している。
約680ナノメートルから2700ナノメートルにわたる電
磁波の近赤外(NIR)スペクトル領域は、種々の形のヘ
モグロビンおよび水に対する吸光度ピークを含んでい
る。従来の分光分析研究は、血液試料を通る近赤外線の
拡散透過または反射率の測定に集中していた。しかし、
試料中での光散乱および正確な測定を妨害する他の現象
が、測つた特定のスペクトルに変動を起こす。結果とし
て、敏感な機器構成により行なわれる測定を用いてさえ
も不十分である。全血試料を最もよくモニターできる近
赤外スペクトル中の特定波長の選択も単刀直入の方法で
はない。それなこのようなNIRスペクトルにおける水お
よび種々の形のヘモグロビンの幅広いピークに変動があ
るからである。
最も良いモニター用波長を選んでも、透過あるいは反
射した近赤外線が、血液サンプリングを通して励起と検
知の間をとる有効行路長により起こる変動性を、処理せ
ねばならない。NIR分光分析を使用する従来の研究は、
有効行路を決定するという重要性を度外視したか、ある
いは分光分析を終了する前に有効行路長を確定する手順
を必要とした。前者の場合には再現できる正確さが悪化
し、後者の場合には、複雑な方法論を用いねばならな
い。
従つて、必要なものは、NIR分光分析により生物学的
材料の試料の特性を正確に測定するための、迅速、安
価、精確、精密な方法であり、そして反射光または透過
光の有効行路長といつた分光学的変動性を考慮した方法
であり、あるいはNIRスペクトルにまたがる吸収波長ま
たはその個々の波長における連続的検出または測定に使
用しうる機器構成である。
課題を解決するための手段 本発明は、水を含む生物体由来の材料の特性を、NIR
分光機器構成に対して有用な技術を用いて生物学的材料
の近赤外スペクトルを解析し、試料の前調整をすること
なく特性を予知することにより、迅速、安価、そして正
確に特徴づける方法を提供するものである。この技術は
スペクトル的に解析した波長の最良の比を求め、数学的
回帰解析を用いて観察スペクトルを解析すべき特性の予
知に変換する。
本発明方法は、生物学的材料の試料中の成分の化学変
換や物理的分離を避ける方法である。本法はまた試料の
不適切な変動および測定技術における機器ノイズにより
起きる不正確さも避けている。
本発明方法は、生物学的材料を本質的に二つの区分、
即ち、解析すべき特性と関連づけられる、あるいはその
特性を有する一つの区分と、その区分とは相応して異な
る(より多いか、より少ない)量の水を有するもう一つ
の区分からなるとみなしうるという原理に基礎を置いて
いる。本発明はまた、生物学的材料中の水の容積率ある
いは重量分率を確定することが、解析すべき特性の計算
に対する基礎として役立つという原理にも基づくもので
ある。本発明方法は、生物学的材料の幾つかの試料のNI
Rスペクトルと各試料の解析すべき特性の独立した定量
化とを組合わせたトレーニングセツトを確立することに
より、このような数学的比較を使用して未知追加試料に
おける解析すべき特性を正確に予知するための数学的比
較の基盤を提供するという原理に更に基づいている。
生物学的材料が全血であるとき、他の全血の個個の追
加未知試料に対する数学的比較を行なうためのトレーニ
ングセツトを確立するのに、統計学上十分な数の全血試
料の近赤外スペクトルを得ることにより、ヘマトクリツ
トあるいはヘモグロビン濃度の予知が行なわれる。更
に、全血における解析すべき特性、例えばヘマトクリツ
トあるいはヘモグロビン濃度は、独立した公知の技術、
即ちヘモグロビンの溶解と化学変換ならびにCoulter計
数あるいはヘマトクリツトを求める遠心、を用いること
により独立して定量される。
NIRスペクトルのトレーニングセツトを確立し、そし
てこのトレーニングセツト中の各試料のヘマトクリツト
あるいはヘモグロビン濃度を独立して定量したならば、
ヘマトクリツトまたはヘモグロビンと含水量との間の相
互関数の性質を、統計的に相関して未知試料を予知する
ときの比較の根源を確立する。
トレーニングセツトを確立するときの、また未知試料
について解析される区分の特性を予知するときの変動性
を最小にするため、検知されたスペクトルに対して比率
前処理技術を用いる。
本発明に係るこの比率前処理技術は、未知試料におけ
る解析すべき区分の特性を、正確に予知するための数学
手相関を提供するものとして、数学的回帰解析により同
定された他のNIRスペクトル吸光度測定点に対する生物
学的流体中の水の吸光度ピークの比率を利用する。
数学的回帰解析によるヘマトクリツトあるいはヘモグ
ロビン濃度の測定の場合に、約1150から約1190ナノメー
トル(nm)の範囲のNIRスペクトルに現われる水の吸光
度ピークの使用により、この波長範囲にケイ素検知器を
用いると、検知器効率が低下することが公知であるにも
かかわらず、比率前処理技術に対し正確かつ再現性ある
ピークが得られることが分かつた。この1150〜1190nm範
囲における水の吸収のピークは、ヘモグロビンの吸収か
らそれが酸素化された状態または脱酸素化された状態の
いずれにおいても大きく隔たつている。この領域におけ
る水の吸収ピークは、生物学的材料中に遊離の水として
存在しようが、他の分子に結合していようが、あるいは
他の形をとろうが、主として対称O−H伸縮の同時励
起、O−H変角モード、および水分子の非対称O−H伸
縮の結果である。
数学的回帰分析により、他の吸光度測定点は、オキシ
ヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの吸光係数が等し
い、等吸収点としても知られる約780から約830nmの範囲
にあることが分かつた。
光散乱および機器ノイズの影響を最小にするために、
これら二波長の比を用いることは、ヘマトクリツトおよ
びヘモグロビン濃度予知に対し物理的な意味をもつ。こ
の比は、ヘマトクリツトの値の見積るために使用する
比:赤血球固形分/血漿および赤血球の全体積と競合す
る。この比はまたヘモグロビン濃度(水1dl当りのグラ
ム数で表示):ヘモグロビン吸光度/水吸光度とも競合
する。
生物学的材料の試料に対し、トレーニングセツトスペ
クトルデータを得ることは、用いられる機器構成の型に
より左右される。本発明に対するトレーニングセツトを
確立するため、生物体の身体から生物学的材料を採る。
詳細な開示の目的に対しては、例えば米国特許願連続
第408,890号明細書から優先権主張の特許願に基づいた
欧州特許第 号明細書に開示されているよう
に、生物学的材料を採取する必要がないこともある。
しかし、トレーニングセツト試料からの分析すべき特
性の独立した定量化を得るには、生物学的材料の試料を
生物体から採取せねばならず、そして化学変換あるいは
物理的分離のために生物体に戻すことができない場合が
多い。
解析のための未知試料スペクトルデータを集めること
も、使用すべき機器構成により左右される。本発明に係
る具体例においては、トレーニングセツトからなる生物
学的材料の試料と同様にして未知試料を採取する。
処理および機器構成の変動性は、トレーニングセツト
を確立する方法および未知試料を分析する方法により決
まる。容器内(NIR)分光分析の場合、生物学的流体は
固定されていて、スペクトル分析しつつあるとき静止状
態にある。
生物学的流体が全血であつて、ヘマトクリツトあるい
はヘモグロビン濃度を望むときは、トレーニングセツト
を確立し、そして試料および機器構成の変動性を最小に
するために、比率前処理技術を用いた後、患者から全血
試料を採り、透過検知または反射率検知のいずれかを用
いて固定配置でスペクトル分析する。しかし、用いる検
出法は、トレーニングセツトの確立と未知試料の調査の
両方に対して同じでなければならない。比率前処理技術
を用いるので、サンプリング技術および機器構成因子、
例えば有効行路長による変動は最小になる。
未知試料のNIRスペクトルは、連続的あるいは不連続
的波長測定機器構成のいずれかから得られる。スペクト
ルを得、そして比率前処理にかけた後、興味の対象とな
る特性をトレーニングセツトスペクトルに対する数学的
相関により予知しうる。
全血の未知試料におけるヘマトクリツトまたはヘモグ
ロビン濃度の測定の場合、未知試料のNIRスペクトルを
得、そして比率前処理にかけた後、そのヘマトクリツト
またはヘモグロビン濃度に対するトレーニングセツトデ
ータを、未知試料のスペクトルと比較する数学的技術の
応用によつて、未知試料におけるヘマトクリツトまたは
ヘモグロビン濃度の予知を可能にする。
本発明の範囲を更に明確にするために、図面を引用し
た本発明の一層詳細な記述を次に示す。
図面の簡単な記述 第1図は、本発明に従つて実施される方法に役立つ機
器構成の概略のブロツクダイヤグラムである。
第2図は、数学的相関との比較により、未知試料中の
目指す特性の予知を可能にするため、スペクトルデータ
の変動を数学的に最小にしそして既知試料とトレーニン
グセツトスペクトルとの間に数学的相関を確立する方法
の概略流れ図である。
第3図は、スペクトルデータの比率前処理および回帰
分析をヘマトクリツトに対して実行した後、相関係数対
ヘマトクリツトに対する波長の相関図のグラフ表示であ
る。
第4図は、スペクトルデータの比率前処理および回帰
分析をヘマトクリツトに対して実行した後、相関係数対
ヘモグロビンに対する波長の相関図のグラフ表示であ
る。
第5図は、先行技術による方法で測定された実際のヘ
マトクリツトと比較した本発明方法を用いるヘマトクリ
ツト予知の精度を示すグラフである。
本発明の具体例 本発明の一具体例は、全血のヘマトクリツトの解析で
ある。本発明のもう一つの具体例は、全血中のヘモグロ
ビン濃度の解析である。いずれかの解析が好ましい場合
がある。しかし、一般に、ヘマトクリツトの測定は、全
血におけるヘモグロビン濃度とすぐれた相関があること
が認識されている。しかし、系の万能性を求めて、分析
すべき特性の独立した定量化の一つ以上の方法を使用し
て、患者の症状の別の臨床的診断が得られることを認識
すべきである。
また、分析すべき生物学的材料の特性は、本発明に従
い数学的相関を開発するために、生物学的材料中の含水
量と明確にでもまたは消極的にでも何らかの相関をもた
ねばならないことを認識すべきである。最小体積分率あ
るいは濃度で存在する他成分は、邪魔にならないかもし
れない。例えば、全血中の白血球、血小板、炭化水素性
脂質などの存在は、見出された数学的相関の妥当性を破
壊する程の量ではない。
第1図は、最初のトレーニングセツトを確立し、その
後一つ以上の未知追加試料における分析すべき区分の特
性を予知するのに役立つ、分光機器構成の概略ブロツク
ダイヤグラムを示している。
第1図は、全血のような生物学的流体の近赤外スペク
トルを得るために使用できる、入手可能な典型的機器構
成システムを示す。更に詳しく言えば、第1図は、Near
Infrared Systems of Silver Spring、マリーランド州
により製造されたモデル6250分光光度計を示し、このも
のは以前Pacific Scientificによりつくられたモデル62
50として知られていたものである。タングステンランプ
100から出た放射線は、反射器101およびレンズ102によ
つてモノクロメーターの入口スリツト103に集められ、
その後、オーダー選別フイルター104を通過した後凹面
ホログラフイー回折格子105を照らし、タングステンラ
ンプ100からの放射線を試料113上に分散させる。回折格
子105は波長分散が起こるところである。回折格子は、
望む波長範囲、典型的には680から1235ナノメートルを
通じて、回転するカムベアリング106(連結組立て107に
より回折格子に結合)により掃引される。選別された波
長は出口スリツト108を通り、ミラー109、アイリス11
1、およびレンズ110と112により試料セル113中に導かれ
る。試料を通過後、残りの放射線は検知器114により電
気信号に変換される。
他の型の機器構成も本発明方法での使用に満足でき
る。Instruments S.A.から入手できるモデルHR320とい
つたモノクロメーターが有用である。American Hologra
phから入手できるChemspec Model 100s、あるいはInstr
uments S.A.から入手できるModel JY 320のようなポリ
クロメーターは、トレーニングセツトを確立するために
使用してスペクトルデータを集める。
検知器類は、市販の拡散透過率検知装置あるいは反射
率装置のいずれを用いてもよい。モデル6250分光光度計
は拡散透過率または拡散反射率のいずれかを検知するよ
うに適合できる。コスト、望む波長範囲などといつた因
子により、検知器114はケイ素検知器、ヒ化ガリウム検
知器、硫化鉛検知器、ヒ化インジウムガリウム検知器、
セレン検知器、またはゲルマニウム検知器のいずれでも
よい。
どの検知器を選ぶにせよ、トレーニングセツトスペク
トルの確立と、未知試料のスペクトルの測定に対して、
同じ検知器を一貫して使用するのがよい。
別法として、透過光あるいは反射光をそのスペクトル
成分中に分散させるため、逆ビーム形を用いた多色アナ
ライザーを使用でき、出力スペクトル面に沿つた種々な
位置における分散光を検知する、あるいは測定するた
め、フオトダイオード配列を使用できる。
他の型の検知器配列には、チヤージカツプル装置、チ
ヤージインジエクシヨン装置、ケイ素ターゲツトビジコ
ンなどがある。多色アナライザーは、望むスペクトル解
像力と一致した光のバンド幅を定める入口スリツトを含
むことが望ましい。本発明に対して有用な一つの市販フ
オトダイオード配列は、Reticon,Inc.から入手できるモ
デル1024Sフオトダイオード配列であり、そしてこのも
のは幅25ミクロン、高さ2.5ミリメートルの1024個のダ
イオードから成り立つている。このフオトダイオード配
列は、Princeton Instrumentsから入手できるモデルST1
20のような完全スペクトル検知方式に使用できる。例え
ば、適当な検知器の前で、一時に一つずつ一連の不連続
波長を干渉フイルターに通すことにより、スペクトルア
ナライザーとして干渉フイルターを使用することもでき
る。また、拡散光を分析するため、干渉計あるいはHada
mard変換分光計を用いることもできる。
上記の検知手段は、広帯域光源からのスペクトルの検
知に基づく。しかし、もしNIR光の狭帯域光源、例えば
干渉フイルターの付いたタングステンランプ、光放射ダ
イオード、あるいはレーザー(固定周波数で、単一波長
可変レーザーあるいは多波長可変レーザーのいずれか)
を用いようとするならば、他の検知技術を使用できる。
例えば、入力信号を時間で(各波長を順番に配列する)
または波長で(多数の波長の順序を用いて)多重系と
し、その後変調し、集められた信号を複調し、多重系を
解くことにより光学瀘波の必要なく個々の波長信号を得
ることができる。
選ばれた機器構成に関係なく、スペクトルデータを受
け取り、下記の分析計算を実行し、予知された特性の値
をプリントアウトするあるいは読み出すために、装置に
つないだコンピユーターを用いるのがよい。分光分析機
器、例えば前述のモデル6250分光計を使用する場合に
は、IBM of Boca Raton、フロリダ州から入手できる「P
S/2」モデル50コンピユーターのようなパーソナルコン
ピユーターが使用され、これが特に適当である。
第2図は、未知試料の解析すべき特性を予知するため
に、試料および機器構成の変動性を最小にするため使用
した比率前処理技術、および生物学的材料における最初
の区分の解析すべき特性と含水量との間の数学的相関の
性質を同定する回帰分析の概略の流れ図である。
生物学的材料の興味の対象となる特性、例えばヘマト
クリツトまたはヘモグロビン濃度を測定する際に含まれ
る処理段階の概略の流れは、一般に二つの部分、即ち解
析のトレーニング相からなる工程120から127と未知試料
の特性の予知からなる工程128から132とに分割できる。
トレーニング相あるいは校正発達段階は、同種の一つ
以上の動物から試料を採ることにより一連の血液試料12
0を得ることからなる。各トレーニング試料を二つの平
行した経路で分析する。
最初の経路は、興味の対象となる特性の独立した定量
化、段階121からなる。この独立した定量化は正確に行
なうことが重要である。本発明方法の正確さは、独立し
た定量化工程121の精度によつて左右されるが、それは
数学的相関の確認が、興味の対象となる特性の独立して
定量化された値に基づくからである。
第二の経路は、試料を赤外線で照射し、各試料に対し
近赤外スペクトルを検知し(工程122)、次にこのスペ
クトル中の二つの波長のあらゆる可能な比率を計算する
(工程123)ことからなる。近赤外スペクトルを検知す
ることの標準は、拡散透過あるいは反射したスペクトル
の測定およびこのスペクトルから吸光度スペクトルへの
変換の両方である。この変換は校正の目的に対して空気
だけを含むセルのスペクトルをとることに基づく。
近赤外スペクトルをNear Infrared Systems Model 62
50分光光度計で検知したとき、680から1235ナノメート
ルまでの近赤外スペクトルは700の各個の吸光度測定か
らなる。二つの波長のあらゆる可能な比率を計算する前
処理段階は700ポイントのスペクトルから700*700即ち4
90,000比率対に拡大する。近赤外スペクトルは幅広いゆ
つくり変化する吸収バンドからなるので、各50データポ
イント、140ポイントスペクトルを用いて比率項を計算
すると、全体の計算必要量140*140即ち19,600個の比率
項の有意な減少を伴ない等価な性能が得られる。
計算された比率(工程123)からなるトレーニング試
料のセツトに対し前処理したスペクトルは、数学的回帰
技術(工程124)、例えば直線回帰を使用することによ
り、独立した定量化工程121で得られた値と相互に関係
づける。計算値と実際の値との最も良い相関を与える対
は、一般に数学的相関において比率に対して選ばれた波
長の対である。
この回帰工程の出力の一つは相関図、工程125であつ
て、この図は最も有用な比率の対が見出されるスペクト
ル領域をグラフで示したものである。最良の比率対(工
程126)は高い相関の領域を同定することにより選ば
れ、そしてこれはまた選ばれた実際の波長における小さ
い変化と無関係である。選ばれた比率の対に相当する回
帰係数をとつておき(工程127)、興味の対象となる特
性を予知するための、個々の試料の解析に対する将来の
適用に備える。
第2図中の工程128から132は、個々の未知試料中のヘ
マトクリツト(第2図でHCTと略記)あるいはヘモグロ
ビン(第2図でHBと略記)濃度を予知するために従うべ
き手順を示す。ヘマトクリツトあるいはヘモグロビン濃
度未知の血液試料を得(工程128)、この試料の近赤外
スペクトルを検知する、あるいは測定する(工程12
9)。
追加未知試料の近赤外スペクトルを、トレーニング試
料を測定したのと正確に同じ機器で検知し、それからト
レーニングセツトを調製する一方、最良の比率対をつく
るために選ばれた二つだけの波長で吸光度を与える同様
な機器を用いることも容認できる。
工程126で測定した波長の選ばれた対に対する吸光度
の読みの比を未知試料に対して計算する(工程130)。
次にトレーニング手順で測定し工程127でとつておいた
数学的相関に含まれる回帰係数を、予知されたヘマトク
リツトまたはヘモグロビン濃度を得るため、追加の個々
の未知血液試料131に対して得た比に適用する(工程13
2)。
この比率前処理技術は、トレーニングセツトおよび各
未知試料両方の種々な試料の各々における、散乱または
他の複合誤差により起こるスペクトルデータの変動を除
く働きをする。さもなければこの散乱によつてトレーニ
ングセツトスペクトルの検知精度および未知試料におけ
る特性予知能力に混乱を起こすであろう。比率に用いた
波長の最良の選ばれた対における両方の波長は、同じ行
路長を経験するので、散乱による有効行路長における変
動は最小となる。
もし近赤外スペクトルがN個の個々の波長からなると
すると、波長の各対のあらゆる可能な比率を計算すると
Nの新しいスペクトルの特徴が得られる。第2図で
あらゆる可能な比率のこのような計算を工程123に示し
ている。波長の最良の可能な比率の対は、第2図に工程
124として示したように、工程125に相関図として描いた
数学的回帰技術を用いて、無数の組み合わせから抽出せ
ねばならず、そして工程127において最良の可能な回帰
係数を決定するための使用に向けて、また工程130で各
未知試料に対して使用するために工程126で選ばねばな
らない。
幾つかの回帰技術、例えば直線回帰、多重直線回帰、
段階回帰、部分最小二乗回帰、あるいは主成分回帰のい
ずれかを用いて、比率スペクトルの特徴と定量化される
特性の変数との間の統計的相関の開発をすることができ
る。このような回帰技術は次の文献: Draper and Smith,Applied Reqression Analysis,Wil
ey and Sons,New York,1982およびGeladi and Kowalsk
i,Analytica Chimica Acta,Volume 185,pp 1−17 and 1
9−32,1986を参照することにより入手できる。
与えられた応用に対して最良の比率を決定するため、
波長のあらゆる可能な比率の対に対して回帰モデルを計
算する。
各回帰モデルは受け入れられた統計学上の尺度により
評価される。例えば、一つの有用な尺度は、独立した定
量化から得られる実際のヘマトクリツト値および、第2
図の工程126に示したように、回帰モデルから得られる
予知ヘマトクリツト値から計算された単純相関係数であ
る。
第2図工程125に示したように、どの波長比率が最高
の相関を与えるかを、視覚的に示すため相関図を作成で
きる。ヘマトクリツトに対する代表的相関図を第3図と
して、またヘモグロビンに対する代表的な図を第4図と
して示す。高い相関と、実際の波長における小さい変化
を測定するため、得られる相関の感度との両方を考える
ことが重要である。全体を通じての最良の比率は、高い
相関を与えかつ相関図の合理的に平坦な領域に存在する
波長の対を選ぶことにより見出される。
第1図に描かれた前記の分光分析機器構成と第2図に
描かれた前記数学的方法の使用により、興味の対象とな
る特性の独立した定量化、試料のスペクトル、および変
動性を最小にする比率前処理技術を使用してトレーニン
グセツトを確立するとき、前記特性と水との間に数学的
相関をつくり出すことが可能である限り、水を含む生物
学的材料中の興味ある特性の解析ができる。
あるモデルの数学的相関の決定は、多数の直線回帰式
の直線関数関係に基づく: B0+B1(A1)+B2(A2)+…Bn(An)=C ただし、B0は切片であり、Bnはn番目の独立変数に対す
る回帰係数であり、Anはn番目の独立変数であり、Cは
解析すべき興味の対象となる特性の値である。
この直線関数関係が余り複雑でなければ、この式はし
ばしは直線回帰式:Y=mx+b(ただし、Yは解析すべき
興味の対象となる特性の値であり、mは線の傾きを示す
回帰係数であり、bは線の切片であり、xは単一独立変
数である)として表わされる。このように、数学的相関
は二つの最良の吸光度対の比である単一の独立変数と測
定すべき興味の対象となる特性との間に直線関係をつく
り出す。
いつたん数学的相関が独立したならばそれを確認す
る。構成と実行の精度を再検討して再現性を確かめる。
数学的相関の精度と正確さは選ばれたスペクトルの特徴
の物理的解析により、あるいは独立した定量化により分
析した追加試料を使用し(工程121)、次に試料が未知
であるかのようにこれら試料を工程128から132にかける
ことにより確認できる。次に、統計学的方法を用いて、
予知した特性の値(工程132)と、独立した定量化によ
り決定した値(工程121)とを比較し、再現性を確認す
る。
校正の一つの統計学的標準偏差は、トレーニングセツ
トのモデルの構成の正確さ、即ちトレーニングセツトを
つくるために用いたデータに対して回帰解析がいかによ
く働くかの尺度となる。校正の標準偏差(SEC)は次
式: (ただし、NTはトレーニング試料の数であり、nは用い
た回帰技術における吸光度項の数であり、は直線回
帰を通じて計算したi番目の試料のヘマトクリツトまた
はヘモグロビン値であり、Ciは独立して決定されたi番
目のヘマトクリツトまたはヘモグロビン値である)から
計算できる。SECが小さい程、より正確なモデルの数学
的相関がつくられる。
更に重要なことに、もう一つの統計学的予知の標準偏
差(SEP)は、再現性ある実行の確実さを評価するもの
である。SEPは、公知の受け入れられた技術を用いる、
独立した定量化により決定した特性に対する実際の値
で、本発明方法を用いて得られた予知の結果の精度を、
定量的に確認する試験の尺度となり、分布される特性の
正確さあるいは精度を定量的に表現するために信頼限界
と共に使用できる。予知の標準偏差は数学的に次式: (式中、Npは確認試料の数であり、Ciはi番目の確認試
料に対する独立して定量化された値であり、は工程
131の数学的相関を用いて得られたi番目の試料に対す
る値である)から計算できる。また、SEPが小さい程そ
の予知は一層精密であり正確である。
偏りは、解いた数学式中の与えられたデータセツト内
のあらゆる点の、予知値と実際の値との間の正確な相関
の線からの偏差の程度の尺度となる。定性的には、低い
偏りは、トレーニングセツトスペクトルが、可能な誤差
に耐える確固そがあることを示す。換言すれば、トレー
ニングセツトサンプリングの確固とした力によつて、未
知試料に対するサンプリングの可能性の多様性を予想
し、その影響を最小にできるのである。
下記の例は全血中のヘモグロビンおよびヘマトクリツ
トの分析に用いた本発明方法を説明するものであるか
ら、これらの例に、あるいはこれら例によつて本発明が
限定されることはない。
例 1 五つの別々の場合について、異なる個人個人から幾つ
かの全血試料を採取し、第1図に関して述べた機器構成
を用いて、NIRスペクトル照射に付し、各試料の吸収ス
ペクトルを得た。また、ブランクの比較スペクトルを、
空のセルを用いて得た。拡散透過した光を、セル113中
の各試料通過後に集めた。これら測定のすべては室温で
行なつた。これは約3℃の範囲にわたり不規則に変動し
た。
個々のセツシヨンをセツトA〜Eとして次の表Iに示
し、分析した試料の数は得られたスペクトルの数として
示す。この数は1セツト当り36から45の試料にわたる。
Coulter計数法の使用により、5セツトの各々に対す
るヘマトクリツトを、下記表Iに17パーセントといつた
低い値から50%のような高い値まで変化する範囲として
表示した。同様に、ただし値が得られなかつたセツトA
に関しては除外して、セツトの各々のヘモグロビン濃度
範囲は、細胞溶解、シアン化物との反応、シアノメツト
ヘモグロビンのスペクトル測定により決定した。セツト
B〜Eに対するヘモグロビンの範囲は約6.7から約17.0
グラム/デシリツトル(g/dl)であつた。
下記の表Iはヘモグロビンに対するヘマトクリツトの
相関を更に詳しく示すもので、5セツトの各々で得られ
たスペクトルに対する相関が実証された。
本例に対し5セツトで206の個々の試料とスペクトル
を得たが、一般に25個といつた少ない試料から、無限数
の試料の独立した定量化によつてトレーニングセツトを
つくり出すことが可能である。
比較および予知の目的のためのトレーニングセツト確
立の目的は、種々の個人個人に、種々の回数で存在する
かも知れないサンプリング差を、予想しようと試みるこ
とである。換言すれば、トレーニングセツトは、興味の
対象となる特性の測定に影響を及ぽす因子の各々の中
に、多くの変動を含めるようできるだけ広くすべきであ
る。
理想的には、トレーニングセツトは未知試料で出会い
そうな値の全範囲にわたるヘマトクリツトおよびヘモグ
ロビン濃度の種々な種類の変化のすべてを、また血液サ
ンプリングに影響を及ぼしそうな各因子、例えば温度、
液量、光散乱の細部、他成分の存在、および患者の生物
学的状態の中の他の種類の変化のすべてを表わす試料を
含む。
これらセツトにおけるヘマトクリツトおよびヘモグロ
ビンのこのような範囲にも拘らず、ヘマトクリツトとヘ
モグロビンとの間の相関はあらゆる場合に0.99以上でき
わめて正確であることがわかつた。
トレーニングセツトA〜Eを確立し、これらセツトの
各々の中でヘマトクリツトおよびヘモグロビンの範囲を
独立して定量化したならば、第2図に示した数学的解析
をここで実行する。第一に比率前処理技術を5セツトの
各々に対して実行した。フオートランで書かれコンピユ
ーターと共に用いる次のルーチンソフトウエアを使用し
て、あらゆる可能な比を計算し、直線回帰を実行し、最
良の比を選び、回帰係数を保存した(工程123、124、12
6および127、第2図)。Research Systems Ins.(著作
枢1982−1988)から入手できる“VAX IDL Interactive
Data Language"の手順をコンピユーターにより使用し
て、未知試料に対して比率前処理を実行し、回帰モデル
を適用し、特性を予知し(第2図の工程130、131および
132)、そして確認の目的でSEC−SEPおよび偏りを計算
した。
フオートランソフトウエアプログラム(ANSIフオート
ラン77に従う)著作枢1989、 Minnesota Mining and Manufacturing Company REAL DATA(200,500),YVAL(200),TEMP(1500) REAL DOUT(500,500),NSPEC,NWAVE CHARACTER30FILEN WRITE(6,100) 100 FORMAT(′ENTER THE SPECTRAL DATA FILE NAM
E:′) READ(5,101)FILEN 101 FORMAT(A) OPEN(20,FILE=FILEN,STATUS=′OLD′,1FORM=′UN
FORMATTED′,ERR=9999) READ(20)NSPEC,NWAVE 10 WRITE(6,102) 102 FORMAT(′ENTER SPACING BETWEEN SPECTRAL POINT
S:′) READ(5,)NSKIP IF(NWAVE/NSKIR.GT.500)GOTO 10 DO 20 I=1,NSPEC READ(20)(TEMP(J),J=1,NWAVE) DO 20 J=0,NWAVE/NSKIP−1 20 DATA(I,J+1)=TEMP(NSKIPJ+1) CLOSE(20) WRITE(6,103) 103 FORMAT(′ENTER THE PROPERTY DATA FILE NAM
E:′) READ(5,101)FILEN OPEN(20,FILE=FILEN,STATUS=′OLD′,1FORM=′UN
FORMATTED′,ERR=9999) READ(20)NSPEC DO 30 I=1,NSPEC 30 READ(20)YVAL(I) CLOSE(20) AVEY=YVAL(1) DO 40 I=2,NSPEC 40 AVEY=AVEY+YVAL(I) AVEY=AVEY/NSPEC YFACT=0.0 DO 50 I=1,NSPEC 50 YFACT=YFACT+(YVAL(I)−AVEY)(YVAL
(I)−AVEY) IF(YFACT.LT.1.OE−06)GO TO 9999 ZCORR=0.0 DO 80 I=1,NWAVE/NSKIP DO 80 J=1,NWAVE/NSKIP AVEX=0.0 DO 60 K=1,NSPEC TEMP(K)=DATA(K,J)/(DATA(K,I)+1.0E−
6) 60 AVEX=AVEX+TEMP(K) AVEX=AVEX/NSPEC XFACT=0.0 XYFACT=0.0 DO 70 K=1,NSPEC XFACT=XFACT+(TEMP(K)−AVEX)(TEMP(K)
−AVEX) 70 XYFACT=XYFACT+(TEMP(K)−AVEX)(YVAL
(K)−AVEY) IF(ABS(XFACT).LT.1E−6)DOUT(J,I)=0.0 IF(ABS(XFACT).GE.1E−6) 1DOUT(J,I)=(XYFACT/XFACT)(XYFACT/YFACT) IF(DOUT(J,I).LE.ZCORR)GO TO 80 ZCORR=DOUT(J,I) ZXCOL=J ZYCOL=I ZAVEX=AVEX ZXFACT=XFACT ZXY=XYFACT 80 CONTINUE WRITE(6,104)INT(I+(ZXCOL−1)NSKIP),IN
T(1+(ZYCOL−1)NSKIP) 104 FORMAT(/,′NUMERATOR WAVELENGTH:′,I4,1/,′DE
NOMINATOR WAVELENGTH:′,I4) SLOPE=ZXY/ZXFACT WRITE(6,105)ZCORR,SLOPE,AVEY−SLOPEZAVEX 105 FORMAT(/,′CORRELATION COEFF.:′1PE11.4,1/,′
SLOPE:′,E10.3,/,′INTERCEPT:′,E10.3) WRITE(6,106) 106 FORMAT(′ENTER THE OUTPUT FILE NAME:′) READ(5,101)FILEN OPEN(20,FILE=FILEN,FORM=′UNFORMA−TTED′,STA
TUS=′NEW′) WRITE(20)NWAVE/NSKIP,NWAVE/NSKIP,0.0,0.0 DO 90 I=1,NWAVE/NSKIP 90 WRITE(20)(DOUT(J,I),J=1,NWAVE/NSKIP) 9999 CLOSE(20) STOP END この比率前処理技術は、最良の比率関係を見出すた
め、波長の対のあらゆる可能な組み合わせを比較した。
下記表IIは5セツトの各々に対して見出された最良の波
長の対、各セツトのフアイルモデルに対する対応した多
重相関係数、および傾きと切片の相関係数を示す。
表から分かるように、セツトCは波長の最良の比が、
互に非常に接近した二つの吸収波長であることを示して
いるのに対して、セツトA、B、DおよびEは最良の比
の波長対が、約810から約820nmと約1169から約1181nmの
範囲にあることを示している。これらのセツトに対し、
またこれら機器構成設置下で、約810から825nmにおける
吸光度は、オキシヘモグロビンおよびデオキシヘモグロ
ビンの等吸収点と相関するが、オキシヘモグロビンおよ
びデオキシヘモグロビンの等吸収点は、文献に約780か
ら約830nmの間にあるといろいろ報告されて来た。約115
0から約1190nm、そして特に1150から1170nmの範囲内の
吸光度は、水に対する強い吸光度ピークに一致する。こ
のように、比率前処理技術の適用により、血液中の水分
の波長の比を、ヘモグロビンの酸素化状態または脱酸素
状態による変動特性が最小となるヘモグロビンの吸光度
と共に使用するとき、変動性が最小となる、 五つのデータセツトの各々に対する多重相関係数は少
なくとも0.95であり、そしてこれはヘマトクリツトの予
知と、もつと高価なかつ迅速でない技術を用いて測定さ
れる実際の値との間に、少なくともほぼ直線的な相関が
あるという仮説に対し、少なくとも定性的な確証を可能
にするということに注目することが大切である。
例 2 例1で用いたものと同じ列記されたVAX IDUソフトウ
エアを用い、ただし最良の波長対の比の決定に、すべて
の五つのデータセツトA〜Eを合わせることにより、表
Iのデータを同じ比率前処理技術および解析にかけた。
このような比率前処理技術は、スペクトルデータポイン
タの数の平方に等しい数の可能性を与え、第2図に関し
て述べたもののような数学的回帰分析を用いて、未知試
料のスペクトルを比較する数学的相関を確立し比率化す
るための、吸収波長の最良の対を決定しなければならな
い。ヘマトクリツトを測定しようとする全血未知試料と
の比較のために、トレーニングセツトを確立するのに下
記の数学的相関式を導いた: ヘマトクリツト%=−158.7+168.8(Abs820/Abs1161) 合併したセツトA〜Eに対する全体を通じての相関係
数は0.971であり、校正の標準偏差(SEC)は1.62パーセ
ントであつた。このようにして、合併セツトA〜Eを定
性的に使用すると、分析値と他の公知の方法により決定
された実際の値との間に、ほぼ直線性の相関関係がある
とする仮説の確証が可能となる。更に、未知試料の予知
に、即ち既知の方法により測つた実際の値の2%以内
で、使用するのにこの相関が良いモデルであることを、
定量的に標準偏差により確定した。
Research Systems Inc.,著作枢1982〜1988から入手で
きる「VAX IDL,Interactive Data Language」と題した
ソフトウエアを用いてグラフ的に波長対の相関をつくり
出した。第3図は相関地図を示すもので、これは本例の
すべてのデータセツトを合わせたものであり、前処理技
術により決定した比の種々の対に対し、多重相関係数の
平方を使用して0.80、0.85、0.90および0.925における
等しい相関の線をトポグラフ的に測定した。第3図のグ
ラフの45度軸周りの高度の対称性は、波長の対の比の逆
転により同様な結果を与えることを示す。この高度の対
称性は表IIに示した結果に見出される。セツトA、Bお
よびDは水対ヘモグロビンの比を選び、セツトEはヘモ
グロビン対水の比を選んだ。
本例においては、二つの有意な相関区域が観察され、
約820対1160nmの比を用いたとき最高の相関が生ずる。
しかし、余り精密でない分析が容認できる状況に対して
は、線が記録するのと同じ許容内でトポグラフ領域が容
認レベルを示した。
例 3 同じスペクトルデータを使用してヘモグロビン濃度の
独立した定量化と比較した。セツトAはヘモグロビンの
独立した定量化を行なわなかつたので、例1および例2
におけるヘマトクリツトに対するのと同じ分析工程を、
セツトB〜Eについて行なつた。この分析は、例1記載
の同じ列記されたソフトウエアおよび同じVAX IDLソフ
トウエアを用いた。最良の可能な波長の対を決定する回
帰分析の結果、820nmおよび1153nmが得られ、この場合
もまたそれぞれオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロ
ビンの等吸収点の領域および水の強い吸収ピークの領域
にあつた。
式IIIはセツト、選ばれた波長比、多重相関係数、各
セツトに対して見出された傾き、および切片を示す。
合併したセツトB〜Eに対する全体を通じた相関係数
は0.9772であり、校正の標準偏差(SEC)は0.504g/dlで
あつた。両方の結果は、例2のヘマトクリツトパーセン
トに対する数学的相関と同じ精確さのモデルの存在を示
した。
例 4 例2のヘマトクリツトと例3のヘモグロビンとの間の
最良の波長対の選択の間での偏差のため、ヘマトクリツ
トに対して例2で選んだ波長の対に相当する、第4図で
グラフ化した相関図の上の第二の点を用いてヘモグロビ
ンを測定した。前記のVAX IDLソフトウエアにおける手
順を用いて、また前に示した波長の対を用いて傾きと切
片を計算した。このようにして、この数学的相関を決定
することにより、同じ波長の対を用いることにより必要
に応じヘモグロビンおよびヘマトクリツト両方を決定で
きる。
このようにして測定された数学的相関は次のようであ
つた: ヘモグロビンの濃度=−56.42+56.75(Abs820/Abs1161) 全体を通じての相関係数は0.9764、SECは0.514g/dlで
あつた。両方の結果は、例3のモデルと同じ位精密で、
予知に良いモデルの作成を示した。これは容認できるト
レーニングセツトの確立した広い平坦な領域に、これら
波長の対を適切に選択した更にもう一つの証拠である。
第4図は、例3および例4から得られた多重相関係数
の平方を用いて、0.80、0.85、0.90、0.925、および0.9
50における等しい相関の線で表わしたヘモグロビン濃度
の相関図である。第3図および第4図を重ね合わせる
と、本発明方法を用いたヘマトクリツトおよびヘモグロ
ビン濃度の相関が実証される。
例 5 未知試料の予知をシミユレートするため、五セツトの
各々を未知セツトのように処理し、五つのすべてのデー
タセツトの組み合わせのトレーニングセツトと比較し
た。前記例2の同じ数学式と例1で前述した同じVAX ID
Lソフトウエアを用いて結果を計算した。下記表IVはす
べて五つの合わせたデータセツトと比較した五つのデー
タセツトの各々に対してヘマトクリツトを予知するため
の結果を示す。
表IIおよびIV中の各セツトに対する多重相関係数の結
果を比較することにより分かる通り、相関係数は非常に
類似していて、ある場合には同一であつた。
校正の標準偏差(SEC)は2.3%以内であり、予知され
た値と公知の方法で測定した実際の値との間の相関が、
すべての場合0.94であり大の相関係数を与えることを定
量的に実証している。
ここで、偏りは−0.72から0.87%にわたり、機器構成
あるいはサンプリング差による変動性が、ヘマトクリツ
ト百分率の広い範囲をもつトレーニング試料の確固とし
た数について、第2図に関して記述した比率前離技術の
使用により殆ど除かれたことを示う。
このデータから、第2図に示した数学的回帰分析と組
み合わせた比率前処理技術は、ヘマトクリツトを決定す
るための容認できる分光分析法を確立したことが決定さ
れた。
例6〜例7 例2のデータの例5中の予知に対する対位的手法とし
て、これら例は例3および例4で用いたのと同じ式とソ
フトウエアを使用して、それぞれ二つのヘモグロビン例
3および例4に対する同じ予知を実行した。表Vおよび
表VIに示した結果はヘマトクリツトと同程度であつた。
例 8 未知試料との比較のためのスペクトルデータ源を確立
する本発明方法の能力のこれ以上の証拠として、五セツ
トの各々を、未知試料としてシミユレートした他のセツ
トの若干またはすべてを予知することを目的として、ト
レーニングセツトとして個々に分析した。例4で用いた
のと同じVAX IDLリフトウエアを使用し、例2および例
5に対して用いたのと同じ比率前処理技術および数学的
回帰分析を本例で用いた。各予知に用いた式は、820nm
および1161nmにおける吸光度の比を、下記表VIIに見ら
れるように、適用できる切片に加えた適用できる傾きと
掛け合わせたものであつた。
表VIIは2,6パーセントといつた小さい予知標準偏差お
よび1.65パーセント未満の偏りを実証する予知結果を示
す。これら結果は、トレーニングセツトを確立し、未知
サンプリングをシミユレートする目的のために分離した
ので、未知全血のヘマトクリツトおよびヘモグロビンを
正確に予知する本発明方法の能力を実証する例5の結果
より良い徴候であつた。
表VIIに見られる例8の結果は、血液の未知試料のヘ
マトクリツトを予知するのに、比率前処理技術および数
学的回帰解析法が勝れた能力を有することを実証した。
SEPの結果は、3%未満の一貫した精度と、直線的相関
からいずれかの方向の偏りの影響が2%未満であること
を実証した。
例9〜例10 本発明方法が、未知試料との比較のためのスペクトル
データ源を確立する能力についてのもう一つの証拠とし
て、未知試料としてシミユレートした他のセツトの若干
あるいは全部を予知する目的のため、セツトA〜Eの各
々をトレーニングセツトとして個々に分析した。例3、
例6および例7に対して使用したのと同じ比率前処理技
術および数学的回帰解析法を、例4で用いたものと同じ
VAX IDLソフトウエアを用いて、本例に使用した。それ
ぞれの予知に用いた式は、820nmおよびそれぞれ1153nm
か1161nmかのいずれかにおける吸光度の適用可能な比×
下記表VIIIおよびIXに見られるように、適用可能な切片
に加えた適用可能な傾きである。
表VIIIおよびIXは予知結果を示し、これは予知を1153
nmの比率対を用いて行なつたか、1161nmの比率対を用い
て行なつたかに関係なく、1g/dl未満といつた小さい予
知標準偏差および0.8g/dl未満の偏りを実証した。これ
らの結果は、トレーニングセツトの確立および未知サン
プリングをシミユレートする目的に対して、データセツ
トが分離されたので、未知全血中のヘモグロビンを正確
に予知する本発明方法の能力を実証する示度として、例
6〜例7の結果より良好であつた。
例を用いて本発明の具体例を述べたが、これら例に、
あるいはこれら例によつて本発明の範囲が制限されない
ことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法に役立つ機器構成のブロツクダイ
ヤグラムである。 100……タングステンランプ、105……回折格子 113……試料セル、114……検知器 第2図は、数学的相関との比較により、未知試料の目指
す特性の予知を可能にするため、スペクトルデータの変
動を最小にし、かつ既知試料とトレーニングセツトスペ
クトルとの間に数学的相関を確立する方法の概略流れ図
であり、 第3図は、スペクトルデータの比率前処理および回帰分
析をヘマトクリツトに対して実行した後、相関係数対ヘ
マトクリツトに対する波長の相関図であり、 第4図は、スペクトルデータの比較前処理および回帰分
析をヘマトクリツトに対して実行した後、相関係数対ヘ
モグロビンに対する波長の相関図であり、 第5図は、先行技術による方法で測定された実際のヘマ
トクリツトと比較した本発明方法を用いるヘマトクリツ
ト予知の精度を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビッド ウオルター オステン アメリカ合衆国ミネソタ州セント ポー ル,3エム センター(番地なし) (72)発明者 ジェームス バートラム カリス アメリカ合衆国ワシントン州,シアトル (番地なし),ユニバーシティ オブ ワシントン 気付 (56)参考文献 特開 昭63−24143(JP,A) 農林水産技術会議事務局編「食品の非 破壊評価法の確率及び装置の開発に関す る研究」(1987.11)p40 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 G01N 33/49 G01N 33/72 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解析すべき特性と関連づけられる第一の区
    分および第一の区分とは相応に異なる量の水を含む第二
    の区分を含むものとみなされる、ある含水量をもった生
    物学的材料の特性を解析する方法において、 (a)与えられた種の少なくとも1種の既知生物から生
    物学的材料の複数の試料を得、 (b)同複数の試料に近赤外線を照射し、 (c)同複数の試料の各々について吸収強度からなるス
    ペクトルデータとして近赤外線スペクトルを検出し、 (d)同複数の試料の各々のスペクトル吸収強度のスペ
    クトルデータに比率予備処理技術を適用して、複数の波
    長対における複数のスペクトル吸収強度の比率を同定
    し、 (e)同複数の試料の各々について解析すべき特性を独
    立に定量化し、 (f)同複数の波長対における複数のスペクトル吸収強
    度の比率を用いて、工程(d)の同複数の試料の近赤外
    線スペクトルからトレーニングセットを設定し、 (g)工程(e)で得られた値と工程(f)で得られ
    た値との相関を求め、そして 一つの波長は水分含量の近赤外線波長吸収ピークであ
    り、その比率の第二の波長は、解析すべき特性の変動を
    最小にする第一の区分における吸収度を有するもう一つ
    の近赤外線波長吸収測定点である吸収速度の比率を選択
    することにより、第一の区分の解析すべき特性と生物学
    的材料の水分含量間の最良の二区分の数学的相関性を統
    計的に同定し、 (h)与えられた種の生物から生物学的材料の未知試料
    を得て、 (i)同未知試料に近赤外線を照射し、 (j)水分含量の上記近赤外線波長吸収ピークと上記も
    う一つの近赤外線波長吸収測定点での同未知試料の近赤
    外線吸収を、吸収強度から構成されるスペクトルデータ
    として検出し、 (k)工程(g)で選択された比率を用いて、比率予備
    処理技術を、水分含量の上記近赤外線波長吸収ピークと
    上記もう一つの近赤外線波長吸収測定点の吸収強度のス
    ペクトルデータに適用し、そして (l)統計的同定工程(g)で得た上記最良の二区分の
    数学的相関を利用して、同未知試料中の解析すべき特性
    を予測する、ことを含む、上記方法。
  2. 【請求項2】工程(g)と工程(h)と間に、さらに次
    の工程: (イ)与えられた種の生物からの生物学的材料の追加の
    試料を得、 (ロ)同追加の試料に関して工程(b)、(c)、
    (d)、(e)を行い、 (ハ)統計的同定工程(g)で得た数学的相関性を利用
    して、同追加の試料中の解析すべき特性を予測し、次い
    で (ニ)工程(iii)で予測した特性を、工程(e)で独
    立に定量化した特性と比較することにより数学的相関性
    を確認する、 ことを包含する、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】生物の生物学的液体を解析する方法におい
    て、 (a)一つの区分が、解析すべき特性を有するもう一つ
    の区分とは相応に異なる水分含量を有する、二区分を含
    むものとみなしうる、少なくとも1種の生物から、生物
    学的液体の複数の試料を得、 (b)同複数の試料に近赤外線を照射し、 (c)同複数の試料の各々について吸収強度からなるス
    ペクトルデータとして近赤外線スペクトルを検出し、 (d)同複数の試料の各々のスペクトル吸収強度のスペ
    クトルデータに比率予備処理技術を適用して、複数の波
    長対における複数のスペクトル吸収強度の比率を同定
    し、 (e)同複数の試料の各々について解析すべき特性を独
    立に定量化し、 (f)同複数の波長対における複数のスペクトル吸収強
    度の比率を用いて、同複数の試料の工程(d)の近赤外
    線スペクトルからトレーニングセットを設定し、 (g)工程(e)で得られた値と、工程(f)で得られ
    た値を相関させることによって、生物学的材料の第一の
    区分の解析すべき特性と水分量との間の数学的相関の最
    良の性質を統計的に同定し、次いで (h)未知試料の近赤外線スペクトルに対して上記数学
    的相関性を適用することにより、同生物学的液体の上記
    未知試料を解析し、上記未知試料の解析すべき特性を予
    測する、ことを含む、上記方法。
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