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JP3211365B2 - 流体伝動装置 - Google Patents

流体伝動装置

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JP3211365B2
JP3211365B2 JP11196592A JP11196592A JP3211365B2 JP 3211365 B2 JP3211365 B2 JP 3211365B2 JP 11196592 A JP11196592 A JP 11196592A JP 11196592 A JP11196592 A JP 11196592A JP 3211365 B2 JP3211365 B2 JP 3211365B2
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JP
Japan
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lock
piston
front cover
oil chamber
friction material
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JP11196592A
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JPH05306742A (ja
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尚久 樅山
秀二 加藤
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Aisin AW Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0289Details of friction surfaces of the lock-up clutch
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体伝動装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、エンジン
が発生したトルクを流体伝動装置を介してトランスミッ
ションに伝達し、該トランスミッションにおいて変速を
行って駆動輪に伝達するようにしている。前記流体伝動
装置のうち、例えばトルクコンバータは、内部を循環す
る流体、例えば油によってトルク変換機として、また、
流体継手として作用し、ポンプインペラ、タービンラン
ナ、ステータ、ワンウェイクラッチ及びロックアップ装
置から成っている。
【0003】すなわち、エンジンからクランクシャフト
を介してトルクコンバータに伝達された回転は、トルク
コンバータのフロントカバーを介してポンプインペラに
伝達される。そして、該ポンプインペラが回転すると、
トルクコンバータ内の油は、遠心力によってポンプイン
ペラ、タービンランナ及びステータ間で循環し、タービ
ンランナを回転させる。
【0004】該タービンランナにはトランスミッション
の入力軸が連結されていて、トルクコンバータからの出
力がトランスミッションに伝達されるようになってい
る。そして、前記ステータは、ポンプインペラとタービ
ンランナ間に設けられ、両者の回転速度の差が大きい時
には、油の流れをポンプインペラの回転を助ける方向に
変換し、トルクを増大させる。
【0005】また、ロックアップ装置は、タービンラン
ナに取り付けられて摺動するとともに、回転方向には固
定されたロックアップピストンを有しており、該ロック
アップピストンをフロントカバーに対して係脱自在に配
設するようにしている。そして、発進時においてはロッ
クアップピストンがフロントカバーから解放され、エン
ジンが発生したトルクを油の流れを介して前記入力軸に
伝達し、車両が設定速度に達するとフロントカバーに係
合させられ、エンジンが発生したトルクを直接トランス
ミッションに伝達する。
【0006】そのため、前記トルクコンバータにはロッ
クアップリレーバルブが接続されていて、該ロックアッ
プリレーバルブを切り換えることによって前記ロックア
ップ装置を係脱するようにしている。すなわち、トルク
コンバータ内には、フロントカバーとロックアップピス
トン間にロックアップ解放側油室が、ロックアップピス
トンとポンプインペラ間にロックアップ係合側油室が形
成され、前記ロックアップリレーバルブからロックアッ
プ解放側油室に油を供給することによってロックアップ
ピストンを解放することができ、また、ロックアップ係
合側油室に油を供給することによってロックアップピス
トンを係合することができる。
【0007】ところが、最近、フロントカバーとロック
アップピストン間をスリップ制御し、連続的に滑らせて
燃費の向上を図ったロックアップ装置が提供されてい
る。この場合、ロックアップピストン上に設けられた摩
擦材がフロントカバーと長時間摺動するため、摩擦材の
温度が上昇して焼けなどが発生することがある。そこ
で、前記ロックアップピストンの摩擦材が固定された位
置に、前記ロックアップ解放側油室とロックアップ係合
側油室間を連通する穴を形成するとともに、該穴と連通
し、該穴から径方向外側に延びる溝を摩擦材に形成した
ロックアップ装置が提供されている。 この場合、ロッ
クアップピストンの係合時において、ロックアップ係合
側油室の油がロックアップ解放側油室内に漏れ出さない
ようにし、かつ、穴から供給された油を前記溝を介して
循環させることによって前記摩擦材を冷却するようにし
ている(特開平3−209045号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の流体伝動装置においては、ロックアップピストン
は、フロントカバーに係合している時又はスリップ制御
で摺動させられている時に高速で回転するため、前記穴
を介してロックアップ係合側油室から供給された油は、
摩擦材の表面に十分に供給されることなく前記溝に沿っ
てそのまま径方向外側に流れ出てしまう。
【0009】したがって、溝の周辺は冷却することがで
きるが、摩擦材の全体を冷却することはできない。本発
明は、前記従来の流体伝動装置の問題点を解決して、ロ
ックアップ装置のロックアップピストンをフロントカバ
ーに係合させ、又は摺動させる場合に、摩擦材の全体を
十分に冷却することができる流体伝動装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の流
体伝動装置においては、エンジンによって発生させられ
たトルクが伝達されるフロントカバーと、該フロントカ
バーと一体的に回転するポンプインペラと、循環する油
の流れによって前記ポンプインペラからのトルクを受
け、該トルクを出力軸に伝達するタービンランナと、該
タービンランナに取り付けられ、前記フロントカバーと
対向する側にロックアップ解放側油室を、その反対側に
ロックアップ係合側油室を区画して形成し、かつ、前記
フロントカバーに対して選択的に係脱及び摺動が行われ
るロックアップピストンと、前記フロントカバーにおけ
るロックアップピストンと対向する面に固定された摩擦
材とを有する。そして、前記ロックアップピストンにお
ける前記摩擦材に対応する位置に、前記ロックアップ解
放側油室とロックアップ係合側油室とを連通させる穴が
形成される。
【0011】本発明の他の流体伝動装置においては、さ
らに、前記穴は、ロックアップピストンの円周方向にお
ける複数箇所に形成され、かつ、径方向における各所に
分布させられる。
【0012】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
流体伝動装置においては、エンジンによって発生させら
れたトルクが伝達されるフロントカバーと、該フロント
カバーと一体的に回転するポンプインペラと、循環する
油の流れによって前記ポンプインペラからのトルクを受
け、該トルクを出力軸に伝達するタービンランナと、該
タービンランナに取り付けられ、前記フロントカバーと
対向する側にロックアップ解放側油室を、その反対側に
ロックアップ係合側油室を区画して形成し、かつ、前記
フロントカバーに対して選択的に係脱及び摺動が行われ
るロックアップピストンと、前記フロントカバーにおけ
るロックアップピストンと対向する面に固定された摩擦
材とを有する。そして、前記ロックアップピストンにお
ける前記摩擦材に対応する位置に、前記ロックアップ解
放側油室とロックアップ係合側油室とを連通させる穴が
形成される。
【0013】この場合、ロックアップ解放側油室に油を
供給することによってロックアップピストンをフロント
カバーから解放し、ロックアップ係合側油室に油を供給
することによって、ロックアップピストンをフロントカ
バーに係合させ、また、スリップ制御を行う場合にはロ
ックアップピストンとフロントカバーとを摺動させるこ
とができる。
【0014】また、前記フロントカバーにおけるロック
アップピストンと対向する面に摩擦材が固定され、前記
ロックアップピストンにおける前記摩擦材に対応する位
置に、前記ロックアップ解放側油室とロックアップ係合
側油室とを連通させる穴が形成される。したがって、前
記ロックアップピストンがフロントカバーに係合させら
れ、又は摺動させられている間に、ロックアップ係合側
油室の油が摩擦材の表面に供給されるので、摩擦材の全
体を冷却することができるとともに、摩擦材の近傍に滞
留している高温の油を排出することができる。
【0015】そして、スリップ制御によってロックアッ
プピストンを摩擦材に対して摺動させると、摩擦材とロ
ックアップピストン間が相対回転する。したがって、ロ
ックアップピストンの穴から供給された油は、相対回転
に伴って摩擦材の表面を移動し、摩擦材の全体に行き渡
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図4は本発明の実施例を示す流
体伝動装置の断面図である。図において、トルクコンバ
ータ11は、該トルクコンバータ11のケースを構成す
る動力伝達ケース12と、該動力伝達ケース12内で油
を介してトルクを伝達する流体伝動部13から成り、動
力伝達ケース12と流体伝動部13間にはロックアップ
装置14が配設されている。
【0017】前記動力伝達ケース12は、ロックアップ
装置14を収容するフロントカバー12a、該フロント
カバー12aに溶接されたリヤカバー12b及び該リヤ
カバー12bに溶接されたスリーブ12cから成る。前
記フロントカバー12aは図示しないドライブプレート
を介してエンジンのクランクシャフトと連結されてい
る。スリーブ12cは、エンジンとトランスミッション
間の隔壁に対して回転自在に支持されており、該スリー
ブ12cの後端は、隔壁内に配設された図示しないオイ
ルポンプに結合されている。
【0018】前記流体伝動部13は、リヤカバー12b
に一体的に形成されるとともに、リヤカバー12bの回
転によって油を遠心力で内周側から外周側に流すポンプ
インペラ15と、該ポンプインペラ15に対向して設け
られ、ポンプインペラ15が外周側に流した油を受け、
再び内周側に流すことによってポンプインペラ15の回
転が伝達されるタービンランナ16と、ポンプインペラ
15と前記タービンランナ16のそれぞれの内周側の間
で油が流れる方向を変更し、ポンプインペラ15からタ
ービンランナ16に伝達されるトルクを増大するステー
タ17から成っている。
【0019】そして、該ステータ17の内周には、一方
向にのみ回転可能なワンウェイクラッチ18のアウタレ
ース18aが固定されている。また、ワンウェイクラッ
チ18のインナレース18bは、オイルポンプに連結さ
れた図示しない固定スリーブの外周にスプライン嵌合さ
れている。また、タービンランナ16を支持するタービ
ンフランジ16aは、リベット19によってタービンハ
ブ20に固定されており、該タービンハブ20は固定ス
リーブの内周において回転可能に支持されているトルク
コンバータ11の出力軸すなわちトランスミッションの
出力軸にスプライン嵌合され、かつ、軸方向に固定され
ている。また、タービンハブ20には軸方向に連通する
油路21が形成されている。
【0020】前記構成のトルクコンバータ11におい
て、エンジンからクランクシャフトを介してトルクコン
バータ11に伝達された回転は、トルクコンバータ11
の動力伝達ケース12に伝えられ、該動力伝達ケース1
2に固定されたポンプインペラ15に伝達される。そし
て、該ポンプインペラ15が回転すると、トルクコンバ
ータ11内の油は、軸部分の周囲を回転する流れを生
じ、この流れは、遠心力によってポンプインペラ15、
タービンランナ16及びステータ17間で循環する。
【0021】前記ポンプインペラ15が回転を初めたば
かりの発進時すなわちストール時においては、ポンプイ
ンペラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速度
との差が大きいため、この間は、タービンランナ16か
ら流れ出した油がポンプインペラ15の回転を妨げる方
向に流れる。そこで、前記ステータ17は、ポンプイン
ペラ15とタービンランナ16間に設けられ、両者の回
転速度の差が大きい時には油の流れをポンプインペラ1
5の回転を助ける方向に変換する。
【0022】この時、ステータ17の羽根が油の流れか
らトルクを受けるため、その分だけトルクが増大する。
そして、ステータ17の羽根が油の流れから受けるトル
クは、タービンランナ16から出力されるトルクとエン
ジンから入力されるトルクの差に等しく、ポンプインペ
ラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速度との
差が小さくなるに従って減小する。
【0023】これは、ステータ17の羽根の表側に当た
っていた油が、タービンランナ16の回転速度が上昇す
るにつれて逆に裏側に当たるようになり、ステータ17
が油の流れを妨げるようになるためであり、ステータ1
7が固定軸に固定されていればかえって邪魔になり、ス
テータ17自身がエネルギを消費するようになってしま
う。
【0024】そこで、ステータ17と固定スリーブ間に
一方向にのみ回転することができるワンウェイクラッチ
18を配設し、油がステータ17の羽根の裏側に当たる
状態、すなわちクラッチポイントになると、ワンウェイ
クラッチ18がフリーになってステータ17が自由に回
転することができるようになっている。このように、ト
ルクコンバータ11は、前記タービンランナ16の回転
速度が低い間はトルク変換機として作用し、タービンラ
ンナ16の回転速度が上昇してポンプインペラ15の回
転速度とほぼ等しくなると、流体継手として作用するよ
うになっているが、流体継手として作用する間はトルク
の増大はなく、単に回転を伝達するだけであるため、油
の攪拌などによる損失の分だけ伝達されるトルクが少な
くなってしまう。
【0025】したがって、車両の速度が設定値に達した
ら前記ロックアップ装置14を作動させ、エンジンの回
転を直接タービンハブ20に伝達し、トルクの伝達効率
を向上するようにしている。ロックアップ装置14は、
内周側筒状部22aと外周側筒状部22bと円環状板部
22cから成るロックアップピストン22を備えてお
り、該ロックアップピストン22の内周側筒状部22a
がタービンハブ20の外周部にシールリング23を介し
て軸方向に摺動自在に外嵌されている。
【0026】また、ロックアップピストン22とタービ
ンハブ20間には、ダンパ機構24が設けられている。
該ダンパ機構24は圧縮コイルスプリングから成る一群
のダンパ24aと、該ダンパ24aを内包して円周方向
に摺動自在に保持する第1ガイドプレート24b及び第
2ガイドプレート24cから成るドリブンプレート24
dと、外周が前記外周側筒状部22bにスプライン嵌合
し、第1ガイドプレート24bと第2ガイドプレート2
4cの間で円周方向に摺動自在に保持されるドライブプ
レート24fを備えている。該ドライブプレート24f
は内部にダンパ24aを配設するとともに、該ダンパ2
4aをドリブンプレート24dの摺動によって付勢する
ダンパ付勢窓を有している。
【0027】そして、前記第1ガイドプレート24bは
タービンランナ16のタービンフランジ16aにリベッ
ト19によって固定されている。また、第1、第2ガイ
ドプレート24b,24cはリベット24gによって互
いに連結されている。さらに、前記フロントカバー12
a上のロックアップピストン22の円環状板部22cに
対応する位置には摩擦材25が固定されている。
【0028】また、このロックアップピストン22はフ
ロントカバー12aと対向する側にロックアップ解放側
油室27を、その反対側にロックアップ係合側油室28
を区画して形成する。ロックアップ解放側油室27の油
圧がロックアップ係合側油室28の油圧より高いときに
は、ロックアップピストン22はフロントカバー12a
から離れた位置にあり、摩擦材25はロックアップピス
トン22に係合しない。
【0029】また、ロックアップ解放側油室27内の油
圧が低下してロックアップ係合側油室28内の油圧に対
して所定の圧力差が生じるようになると、その圧力差に
よってロックアップピストン22がフロントカバー12
aの方に移動して摩擦材25に係合させられる。この状
態では、エンジンからのトルクが直接タービンハブ20
に伝達されるようになる。
【0030】次に、ロックアップ解放側油室27及びロ
ックアップ係合側油室28に油を供給する作動油供給手
段について説明する。作動油供給手段は、ロックアップ
リレーバルブからトルクコンバータ11の出力軸内を通
り、フロントカバー12aとタービンハブ20間のスラ
ストベアリング30の中、及びフロントカバー12aと
タービンハブ20間に形成された油路31を介してロッ
クアップ解放側油室27と連通する第1油路系統Aと、
ロックアップリレーバルブからスリーブ12cとワンウ
ェイクラッチ18間に形成された油路32を介してロッ
クアップ係合側油室28と連通する第2油路系統Bとを
備えている。
【0031】前記構成のロックアップ装置14におい
て、ロックアップ装置14がロックアップオフ状態とな
るようにロックアップリレーバルブが設定されている
と、油が第1油路系統Aを介して動力伝達ケース12内
のロックアップ解放側油室27に供給され、ロックアッ
プ係合側油室28から第2油路系統Bを介して排出され
る。
【0032】この状態では、動力伝達ケース12内への
油の供給がフロントカバー12aとロックアップピスト
ン22間を介して行われるため、ロックアップ解放側油
室27とロックアップ係合側油室28との圧力差によっ
て、ロックアップピストン22が図の右方に移動し、摩
擦材25からロックアップピストン22を引き離した状
態になる。すなわち、摩擦材25とロックアップピスト
ン22間の摺動が行われず、ロックアップ装置14はロ
ックアップオフ状態になる。
【0033】したがって、エンジンが発生したトルク
は、クランクシャフト、ドライブプレート及び動力伝達
ケース12を介してポンプインペラ15に伝達され、ポ
ンプインペラ15が回転する。このポンプインペラ15
の回転によって動力伝達ケース12内の油が、ポンプイ
ンペラ15からタービンランナ16及びステータ17を
経て、再びポンプインペラ15へと循環して流れるよう
になる。この油の流れによってタービンランナ16が力
を受けるので、タービンランナ16が回転するようにな
り、該タービンランナ16に対してステータ17によっ
て増大したトルクが伝達される。
【0034】このタービンランナ16の回転はタービン
ハブ20を介して出力軸に伝えられ、さらに、図示しな
いトランスミッションに伝達される。続いて、タービン
ランナ16の回転速度が所定速度を超えると、タービン
ランナ16から流れ出る油の方向が変化し、ステータ1
7の羽根の傾斜方向を超えて羽根の裏側に当たるように
なるので、ステータ17は空転する。
【0035】この間、ロックアップ装置14を介するト
ルクの伝達は行われない。また、ロックアップ装置14
がロックアップオン状態となるようにロックアップリレ
ーバルブが設定されると、油が第2油路系統Bを介して
動力伝達ケース12内のロックアップ係合側油室28に
供給され、ロックアップ解放側油室27から第1油路系
統Aを介して排出される。これによってロックアップ係
合側油室28内の油圧が高まるとともに、ロックアップ
解放側油室27の油圧が低下し、ロックアップ係合側油
室28とロックアップ解放側油室27間に圧力差が生じ
る。そして、この圧力差によってロックアップピストン
22が図の左方に移動し、摩擦材25がフロントカバー
12aに当接する。すなわち、ロックアップ装置14
は、駆動側である動力伝達ケース12と従動側である出
力軸が直結したロックアップオン状態になる。
【0036】ところで、フロントカバー12aとロック
アップピストン22間をスリップ制御すると、フロント
カバー12a上の摩擦材25がロックアップピストン2
2と長時間摺動し、摩擦材25の温度が上昇して焼けな
どが発生することがある。そこで、前記ロックアップピ
ストン22がフロントカバー12aに係合させられてい
る間及び摺動させられている間にも、十分な量の油で摩
擦材25を冷却することができるようになっている。
【0037】図1は本発明の実施例を示す流体伝動装置
の要部断面図、図2は本発明の実施例を示す流体伝動装
置のロックアップピストンの要部拡大図、図3は本発明
の実施例を示す流体伝動装置におけるロックアップピス
トンの係合状態図である。図において、12aはフロン
トカバー、22はロックアップピストン、22bはロッ
クアップピストン22の外周側筒状部、22cはロック
アップピストン22の円環状板部である。また、25は
前記フロントカバー12aの外周縁部分に貼付されて固
定された環状の摩擦材、27はロックアップ解放側油
室、28はロックアップ係合側油室、35は前記円環状
板部22cの摩擦材25と対応する位置に設けられた穴
である。
【0038】該穴35は、前記ロックアップ解放側油室
27とロックアップ係合側油室28間を連通し、前記ロ
ックアップピストン22がフロントカバー12aに係合
させられている間及び摺動させられている間に、ロック
アップ係合側油室28の油を摩擦材25の表面に供給す
る。すなわち、摩擦材25の近傍に滞留している高温の
油を排出させ、図示しないオイルクーラによって冷却さ
れた油を摩擦材25の表面に供給し、該摩擦材25の全
体を冷却する。
【0039】そして、スリップ制御によってロックアッ
プピストン22を摩擦材25に対して摺動させると、摩
擦材25とロックアップピストン22間が相対回転す
る。したがって、ロックアップピストン22の穴35か
ら供給された油は、相対回転に伴って摩擦材25の表面
を移動し、摩擦材25の全体に行き渡る。しかも、前記
穴35は、図2に示すように、摩擦材25と対応する位
置、すなわちロックアップピストン22の係合時及び摺
動時において摩擦材25と接触する部分F内において円
周方向の複数箇所に形成され、また、摩擦材25の全体
に油を供給するため、径方向の各所に分布させられる。
【0040】一方、摩擦材25の表面には、図3に示す
ようにロックアップピストン22との間の係合力に影響
を与えない程度の微小なうねりGが形成されていて、摩
擦材25の表面に供給された油は、遠心力を受け、前記
うねりGに沿って径方向外側に流れる。したがって、油
は循環し、摩擦材25の表面には常時低温の油が供給さ
れることになる。
【0041】また、スリップ制御時には、摩擦材25と
ロックアップピストン22との間で、ロックアップ係合
側油室28からロックアップ解放側油室27への油の循
環がほとんど行われなくなるために、ポンプインペラ1
5とタービンランナ16とのスリップによって温度が上
昇した油がロックアップ係合側油室28に滞留するが、
タービンハブ20に形成された油路21によって、その
温度が上昇した油が循環可能となり、ロックアップ係合
側油室28には常に低温の油が供給されるために、穴3
5から摩擦材25にも低温の油が供給される。
【0042】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す流体伝動装置の要部断面
図である。
【図2】本発明の実施例を示す流体伝動装置のロックア
ップピストンの要部拡大図である。
【図3】本発明の実施例を示す流体伝動装置におけるロ
ックアップピストンの係合状態図である。
【図4】本発明の実施例を示す流体伝動装置の断面図で
ある。
【符号の説明】
12a フロントカバー 15 ポンプインペラ 16 タービンランナ 22 ロックアップピストン 25 摩擦材 27 ロックアップ解放側油室 28 ロックアップ係合側油室

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンによって発生させられたトルク
    が伝達されるフロントカバーと、該フロントカバーと一
    体的に回転するポンプインペラと、循環する油の流れに
    よって前記ポンプインペラからのトルクを受け、該トル
    クを出力軸に伝達するタービンランナと、該タービンラ
    ンナに取り付けられ、前記フロントカバーと対向する側
    にロックアップ解放側油室を、その反対側にロックアッ
    プ係合側油室を区画して形成し、かつ、前記フロントカ
    バーに対して選択的に係脱及び摺動が行われるロックア
    ップピストンと、前記フロントカバーにおけるロックア
    ップピストン対向する面に固定された摩擦材とを有す
    るとともに、前記ロックアップピストンにおける前記摩
    擦材に対応する位置に、前記ロックアップ解放側油室と
    ロックアップ係合側油室を連通させる穴が形成され
    ことを特徴とする流体伝動装置。
  2. 【請求項2】 前記穴は、ロックアップピストンの円周
    方向における複数箇所に形成され、かつ、径方向におけ
    る各所に分布させられる請求項1に記載の流体伝動装
    置。
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FR2725488B1 (fr) * 1994-10-11 1997-01-10 Fichtel & Sachs Ag Convertisseur hydrodynamique de couple de rotation comportant un accouplement de pontage
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