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JP3194624B2 - 研削方法及び装置 - Google Patents

研削方法及び装置

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JP3194624B2
JP3194624B2 JP17915492A JP17915492A JP3194624B2 JP 3194624 B2 JP3194624 B2 JP 3194624B2 JP 17915492 A JP17915492 A JP 17915492A JP 17915492 A JP17915492 A JP 17915492A JP 3194624 B2 JP3194624 B2 JP 3194624B2
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JP
Japan
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grinding
work
grindstone
oxide film
abrasive grains
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優 佐伯
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Olympus Optic Co Ltd
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Publication date
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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス、セラミックス
等の高脆性材料を電解インプロセスドレッシング研削法
により研削加工する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電解インプロセスドレッシング研
削法を用いた光学素材の球面創成の研削加工方法及び装
置としては、例えば特開平3−60973号公報に開示
されている。図5は、上記研削装置の主要部を一部断面
にして示す平面図で、回転自在なチャック1に保持され
たワーク2の回転軸心に対して、スイベル角αに配置し
たカップ状の導電性砥石4が回転自在に設けられてい
る。導電性砥石4の外周部には、ブラシ5を介して直流
電源装置6の(+)極が電気的に接続されている。直流
電源装置の(−)極は、ドレス電極7に接続されてい
る。ドレス電極7は、ワーク2の研削仕上げ曲率RA と
近似形状に形成され、導電性砥石4の研削面4aに対し
て僅かな間隙Lを有して対向配置されている。さらに、
図示しないクーラント供給装置に接続されたノズル8が
配設され、導電性砥石4の研削面4aとドレス電極7と
の間隙Lに弱電性クーラント9を供給し得るようになっ
ている。
【0003】上記研削装置による研削方法は、チャック
1を回動してワーク2を回動しつつ、導電性砥石4を回
動し研削面4aをワーク2に当接して研削加工を行な
う。この際、弱電性クーラント9をノズル8から研削面
4aとドレス電極7との間に供給しながら、ドレス電極
7とブラシ5に直流電源装置6によって電圧を印加し、
研削面4aを常時電解ドレッシングしつつワーク2の研
削加工を行なう。
【0004】次に、電解ドレッシングによる導電性砥石
4の研削面4aのドレッシングの進行状態を図6を用い
て説明する。Aで示すように、ワーク2の研削仕上げ面
の曲率RA に形成された研削面4aを有する導電性砥石
4を準備し、これに対して弱電性クーラントを介在させ
ながら電圧を印加して研削面4aの電解ドレッシングを
行なうと、Bで示すように、研削面4aのボンド材が電
解溶出し、砥粒10の目立てが進行すると同時に、研削
面4aにボンド材の絶縁酸化膜11が生成される。そし
て、ボンド材の電解溶出が進行し、絶縁酸化膜11の厚
さが徐々に厚くなってある厚さに達すると、絶縁状態と
なってドレス電極7と導電性砥石4との間に電流が通じ
なくなり、ボンド材の溶出が停止し、その厚さ以上に絶
縁酸化膜11は生成されなくなり、砥粒10の目立てが
完了する。生成された絶縁酸化膜11は、ボンド材より
も硬度が低いものであるために、研削加工時の研削抵抗
によって絶縁酸化膜のなくなるのが速くなり、Cに示す
ように、砥粒10の磨耗と同時に除去されて薄くなって
ゆく。そして、この絶縁酸化膜11が除去されて薄くな
ることにより、ドレス電極7と導電性砥石4との導電性
が回復し、研削面4aの電解ドレッシングが行なわれ、
ボンド材の溶出が進行することによって新たな絶縁酸化
膜11が前記の残っている絶縁酸化膜11の下側に生成
されるようにして研削面4aがワークの研削加工中に生
成され、その際にこの絶縁酸化膜の硬度がボンド材より
も低いので砥粒の保持力が弱くなることから、酸化膜中
の砥粒が脱落しやすい状態でDに示すように、導電性砥
石4の目立て状態が維持される。上記のように、ボンド
材よりも硬度が低くかつ研削抵抗によってなくなるのが
速い絶縁酸化膜11の生成と除去とが繰り返され、研削
面4aのボンド材は、絶縁酸化膜11の生成と電解溶出
によって除去されていく。従って、研削加工によって磨
耗した砥粒10は、研削抵抗によってなくなるのが速く
なった絶縁酸化膜11と共に除去される。これにより、
研削面4aは目立てられ、加工可能な状態を常に維持す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の研
削方法及び装置にあっては、常時、導電性砥石4とドレ
ス電極7との間に通電して電圧を印加し、溶出したボン
ド材の絶縁酸化膜11の生成によってある厚さに達した
ときにボンド材の電解溶出を停止した状態となるが、以
下のような問題が生じていた。すなわち、常に電圧を印
加している電解インプロセスドレッシング研削におい
て、使用する導電性砥石4の研削能力を十分に発揮させ
て最大の研削比を得るためには、砥粒10が摩滅による
目つぶれを起こす直前に、絶縁酸化膜11の除去によっ
て目つぶれしそうな砥粒が脱落するように加工条件を設
定することが必須である。このような加工条件を得るに
は、砥粒10の摩滅速度と絶縁酸化膜の除去速度(研削
抵抗によってなくなる速度)との関係が重要となる。し
かしながら、従来の電解インプロセスドレッシング研削
方法によると、例えば低メッシュ砥粒(粗い砥粒)にて
研削加工を行なう際、通常、砥石4をワーク2に対して
高速度で切り込むため、研削抵抗が大きくなり、ボンド
材よりも硬度が低くなった絶縁酸化膜11の除去速度は
大きくなる。絶縁酸化膜11の除去速度が早い(大き
い)と、ボンド材の溶出に伴って研削面4a側の絶縁酸
化膜11中にある砥粒10の脱落する速度も早くなり、
結果として、研削加工による砥粒10の摩滅がごく僅か
であるにもかかわらず、依然として使用可能な砥粒10
でさえ、研削面4aより脱落してしまい、前記砥粒10
の摩滅速度と絶縁酸化膜のなくなる速度との関係を考慮
する以前の課題として、砥石4を有効に使用することが
困難であった。また、ワーク2の研削加工を続けた場
合、ワーク2と当接するカップ状の導電性砥石4の内周
及び外周での加工抵抗が大きいため、当該部分における
硬度が低くなっている絶縁酸化膜11の除去速度が速く
なる。さらに、一般に球面創成加工は高速で行なわれる
ため、研削加工中に研削面4aとワーク2の接触によっ
て、硬度が低くなっている絶縁酸化膜11が除去されや
すくなる。このため、必要以上にボンド材の溶出が進行
することになり、導電性砥石4の形状くずれが速くな
り、ワーク2の研削仕上げ面の形状精度が維持できない
という欠点があった。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、電解インプロセスドレッシング研削法
による光学素子等の球面創成加工において、導電性砥石
の形状くずれを少なく維持しながら、精度のよい光学素
子等を安定して連続的に加工し得る研削方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の研削方法は、研削装置に導電性砥石を装着
した後、ワークホルダに保持されたワークを回動しつつ
導電性砥石を回動して研削面をワークに当接し、ノズル
から弱電性クーラントを研削面とドレス電極との間に供
給しながらドレス電極に電源装置から(−)電圧を印加
し、導電性砥石に(+)電圧を印加して、該砥石の研削
面を電解ドレッシングしつつワークの研削加工を行う研
削方法において、前記研削装置に装着した導電性砥石の
研削面を電解ドレッシングをして該研削面のボンド材を
電解溶出し、砥粒の目立てを進行させるとともに該研削
面にボンド材の絶縁酸化膜を生成して該酸化膜で砥粒を
保持し、次いで電源装置からの通電を切りまたはドレス
電極を離して電解ドレッシングが行われない状態で前記
砥石でワークを研削加工し、前記絶縁酸化膜がなくなっ
た後も研削面に突出している砥粒で研削加工を続け、前
記砥粒が摩耗進行したところで、ワークの研削加工中に
電解ドレッシングをして砥粒の目立てを進行させるとと
もに絶縁酸化膜を生成して該酸化膜で砥粒を保持し、そ
の後、電源装置からの通電を切りまたはドレス電極を離
して電解ドレッシングが行われない状態で前記砥石でワ
ークを研削加工し、前記絶縁酸化膜がなくなった後も研
削面に突出している砥粒で研削加工をし、前記ワークの
研削加工中に砥石の電解ドレッシングと、電解ドレッシ
ングが行われない状態を交互に行うこととした。そし
て、本発明の研削装置は、ワークを保持する回転自在な
ワークホルダと、前記ワークホルダに保持されたワーク
表面に当接して回転駆動する導電性砥石と、前記導電性
砥石の研削面に対して一定距離を維持して配置したドレ
ス電極と、前記電極に(−)電圧を印加し前記砥石に
(+)電圧を印加する電源装置と、前記電極と前記砥石
との間に弱電性クーラントを供給するノズルと、を有す
る研削装置において、前記導電性砥石の研削面を、砥粒
が目立てされてボンド材の絶縁酸化膜で保持された状態
にするよう電解ドレッシングするために前記砥石と電極
とを通電させ、また前記電解ドレッシング後のワーク研
削中に電解ドレッシングが行われないようにするために
前記砥石と電極との通電を切るための、通電の切替手段
を設けて構成した。
【0008】
【作用】上記の例示した概念図で説明する研削方法によ
れば、図2のAで示す状態に作成してある導電性砥石4
を準備し、この砥石4の研削面4aに対して初期ドレッ
シング工程のために電源装置6からの通電を行うことに
よって、研削面4aの電解ドレッシングを行い、ボンド
材を電解溶出させて、Bで示すように絶縁酸化膜の生成
と砥粒10の目立てを行なう。次に、電源装置からの通
電を切り、電解ドレッシングが行われていない状態であ
る通常の砥石によるワークの研削法で加工を行なう。こ
のことにより、電解電流によるボンド材の溶出が押さえ
られ、Cに示すように砥石4によるワークの研削加工時
の研削抵抗によってボンド材により保持されている砥粒
10の磨耗と絶縁酸化膜11の除去のみが行なわれてい
く。従って、従来のように、ボンド材の溶出による末だ
使用可能な砥粒10の脱落が防止される。そして、砥粒
10の磨耗が進行したところで、電源装置からの通電を
行わせて電解インプロセスドレッシング研削を所定量行
なうことで、即ち研削面4aのボンド材を溶出すること
で摩耗した砥粒を脱落しやすくするとともに、Dに示す
ように砥粒10を突出させて研削面4aの目立てを行な
わせることにより、導電性砥石4の形状くずれが防止さ
れ、安定した研削加工が持続できるようになる。そし
て、本発明の研削装置にあっては、通電の切替手段15
の操作により、砥石の研削面を、砥粒が目立てされて絶
縁酸化膜で保持された状態と、砥粒がボンド材で保持さ
れた状態とにできるので、研削面4aの使用可能な砥粒
が目つぶれを起こすまで研削加工を行えるから砥石を有
効に使用することができ、またボンド材の溶出が少なく
なるから砥石の形状くずれも遅くなる。また、ドレス電
極7を研削面4aから退避することによっても、砥石の
研削面を、砥粒が目立てされて絶縁酸化膜を保持された
状態と、砥粒がボンド材で保持された状態とにできるの
で、前述のように、研削面4aの使用可能な砥粒が目つ
ぶれを起こすまで研削加工を行えるから、砥石を有効に
使用することができ、またボンド材の溶出が少なくなる
から砥石の形状くずれも遅くなる。
【0009】
【実施例1】図3は、本発明に係る研削方法を実施する
ための研削装置の実施例1を一部切り欠いて示す平面図
である。ワーク2はチャック1に保持され、図示しない
駆動装置によって回転されるようになっている。ワーク
2の被加工面2aと当接自在に設けられた導電性砥石4
は、ワーク2の回転軸心に対してスイベル角αを有する
カップ状に形成され、図示しない駆動装置によって軸心
mを中心に回転駆動されるようになっている。導電性砥
石4の研削面4aは、ワーク2の研削仕上げ曲率R
同一曲率Rの形状に形成され、その研削部分4bは、
ダイヤモンド粉末等の砥粒(#400程度)とCu,S
n,Fe等の金属粉末を特殊配合して熱処理した焼結合
金により形成されている。
【0010】導電性砥石4は、その外周部において、電
源装置6の(+)極とブラシ5を介して電気的に接続さ
れている。(+)極とブラシ5との間には、電源装置6
からの電力の供給をON,OFFするための切替スイッ
チ20が設けられている。一方、電源装置6の(−)極
は、ドレス電極7に接続されている。ドレス電極7は、
ワーク2の研削仕上げ曲率Rと近似形状に形成され、
導電性砥石4の研削面4aに対して僅かな間隙Lを有し
て対向配置されている。さらに、図示しないクーラント
供給装置に接続したノズル8が配設され、研削面4aと
ドレス電極7との間隙Lに弱電性クーラント9を供給し
得るようになっている。
【0011】次に、上記構成の装置を用いた本発明の研
削方法の実施例を説明する。まず、導電性砥石(研削面
が図2Aの状態になっている)4を研削装置に装着後、
図示しない駆動装置により導電性砥石4を回転し、弱電
性クーラント9をノズル8から供給しながら、ドレス電
極7とブラシ5を介して導電性砥石4に電源装置6から
電圧を印加して初期電解ドレッシング(初期ドレッシン
グ工程)を行う。これにより、導電性砥石4の研削面4
aが電解ドレッシングされ、砥粒が突出した状態(砥粒
の目立て状態)となり球面創成加工が可能な状態(図2
Bの状態)となる。
【0012】初期ドレッシングが完了した時点で、切替
スイッチ20をOFF状態とし、導電性砥石4への電源
装置6からの電力の供給を停止し、この状態で導電性砥
石4をワーク2の被加工面2aに当接するとともに、導
電性砥石4及びワーク2を回転しつつ、ワーク2の球面
創成加工を行なう。#400の砥粒を有する導電性砥石
4を用いた場合、この通常の研削工程では、すなわち、
導電性砥石4に通電することなく、この砥石4とワーク
2とを回転しつつ行う球面創成の研削加工工程では、数
百個程度のワーク2の連続加工を安定して行なうことが
できる。かかる通常の研削加工においては、砥粒の摩擦
とボンド材の絶縁酸化膜の除去が進行する。この進行中
では、砥石4の研削面は、前記図2Cの状態になって、
砥粒10は硬度の高いボンド材で保持されている。
【0013】そして、この研削工程において、所定の数
量のワーク2の球面創成加工が終了、もしくは砥粒が摩
滅により目つぶれを起こす直前に、切替スイッチ20を
ON状態にして、ブラシ5と電源装置6とを接続して導
電性砥石4への電力供給を再開し、電解インプロセスド
レッシング研削(即ち、ワーク2の加工中に、砥石4を
研削装置から取り外すことなく電解ドレッシングしつつ
この砥石4でワーク2を研削加工すること)による球面
創成加工を数個のワーク2に対して行なう。そして、こ
の電解インプロセスドレッシング研削工程において、電
解ドレッシングによりボンド材が電解溶出されて導電性
砥石4の研削面4aの砥粒の目立て状態が回復する(図
2Dの状態になる)。その後、通常の研削と電解インプ
ロセスドレッシング研削を交互に行いつつ多数個のワー
ク2の研削加工を行なう。
【0014】本実施例においては、上記初期ドレッシン
グ工程後、通常研削工程→電解インプロセスドレッシン
グ研削工程→通常研削工程→電解インプロセスドレッシ
ング研削工程のサイクルを繰り返し、導電性砥石4を構
成するボンド材の不必要な溶出を防ぎながら安定した加
工が持続できるので、導電性砥石4の形状くずれを防止
でき多数個のワーク2のそれぞれの研削仕上げ面の形状
精度も高精度に維持することができる。さらに、砥粒が
摩滅により目つぶれを起こす前に、通常研削から電解イ
ンプロセスドレッシング研削に切り替えるため砥粒の能
力を十分に利用することができるとともに、通常研削に
よって導電性砥石4のボンド材の不必要な溶出を防ぎ、
まだ使用できる砥粒の落下を防止できるので、高い研削
比を得ることができる。
【0015】
【実施例2】図4は、本発明に係る研削方法を実施する
ための研削装置の実施例2を一部切り欠いて示す平面図
である。本実施例の研削装置は、上記実施例1と同様に
形成したドレス電極21をエアシリンダ22に連結し、
導電性砥石4の研削面4aと対向する配置及び研削面4
aから退避できるように進退自在(図中、矢印Y方向)
に設けられている。すなわち、エアシリンダ22は、研
削加工時にドレス電極21を退避させ、非研削加工時に
ドレス電極21を研削面4aに対向配置させ得るように
なっている。その他の構成は、切替スイッチ20を設け
ず構成した点を除いて、上記実施例1と同様である。
【0016】本実施例においては、ドレス電極21と導
電性砥石4の研削面4aとの距離を遠ざけることで、研
削面4aとドレス電極21との間に電流が流れなくな
り、研削面4aが電解ドレッシングされなくなる。すな
わち、エアシリンダ22を駆動してドレス電極21を移
動することで、電圧の印加のON,OFFと同じ状態に
することを行なっている。
【0017】次に、上記構成からなる研削装置を用いた
研削方法の実施例を説明する。なお、実施例にあって
は、導電性砥石4と曲率がほぼ等しい大きさのワーク2
を研削加工した。まず、研削装置にワーク2を装着する
前に、導電性砥石4を研削装置に装着後、導電性砥石4
を回転する。エアシリンダ22によって、ドレス電極2
1を研削面4aに接近させ、このドレス電極21と研削
面4aとの間に弱電性クーラント9を供給し、導電性砥
石4を電解ドレッシング(初期ドレッシング工程)す
る。そして、研削面4aに対する初期ドレッシングが完
了した時点で、ドレス電極21をエアシリンダ22によ
り後退する。これにより、ドレス電極21は研削面4a
から遠ざかり、ドレス電極21と導電性砥石4との通電
が停止し、研削面4aの電解ドレッシングが行われない
状態となる。
【0018】ドレス電極21の後退が終了した後、研削
装置のワークホルダー1にワーク2を装着し、導電性砥
石4をワーク2に対して当接させ、通常研削加工を行な
う。以後、順次に研削装置のワークホルダー1に装着し
た複数のワーク2に対して研削加工を施し、所定の数量
の球面創成の研削加工を終了したのち、もしくは砥粒が
摩滅により目つぶれをおこす直前にこの通常研削加工を
終了する。通常研削加工を終了後、ワーク2を研削装置
のワークホルダー1より取り外し、エアシリンダ22に
よってドレス電極21を前進して、導電性砥石4の研削
面4aに接近させ、前記初期ドレッシングと同様に、導
電性砥石4の研削面4aを電解ドレッシングする。以
後、上記電解インプロセスドレッシング研削と通常研削
を繰り返し、多数個のワーク2を研削加工する。
【0019】本実施例においては、上記初期ドレッシン
グ以降、通常研削と電解インプロセスドレッシング研削
とを繰り返すことにより、導電性砥石4を構成する砥粒
およびボンド材の不必要な流出を防ぎながら安定した加
工が維持できるので、ワーク2の研削仕上げ面の形状精
度を高精度に維持することができる。
【0020】なお、本実施例のように導電性砥石4の大
きさと曲率がほぼ等しい大きさのワーク2を研削加工す
る場合、もしくは球面創成するワーク2の曲率が非常に
小さい場合、もしくは球面創成するワーク2の曲率が非
常に大きい場合など、実施例1のように、ワーク2の加
工中にドレス電極21を導電性砥石4の研削面4aに接
近させて予め配置しておくことが不可能となる場合があ
るが、そのような場合には、ワーク2を加工しつつ導電
性砥石4を電解ドレッシングすることができなくなる。
しかし、本実施例においては、球面創成するワークの曲
率が非常に小さい場合、あるいは導電性砥石4と比較し
て、ワーク2の形状が大きい場合、初期電解ドレッシン
グが完了した後、エアシリンダ22を駆動させ、ドレス
電極21をワーク2と干渉しない位置まで退避させるこ
とにより、ワーク2の形状に関係なく安定した球面創成
の研削加工を行なうことができる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の研削方法と装置
によれば、弱電性クーラントを供給しながら、電解ドレ
ッシングにより導電性砥石の研削面の砥粒の目立てと同
時に絶縁酸化膜を生成させ、この絶縁酸化膜による砥粒
の保持状態と、ボンド材による砥粒の保持状態と、を砥
石によるワークの研削加工中に存在するようにして、電
解インプロセスドレッシング研削と通常の研削を行なう
ので、砥粒の目立てが良好に行えるとともに摩滅のごく
僅かな砥粒を研削面から除去することなく使用できるこ
とになり、必要以上のボンド材の電解溶出を防止できて
導電性砥石の形状くずれを少なくできる。これにより、
導電性砥石の研削面の形状精度とドレッシング状態を維
持しながら、研削加工を連続的に行なうことができるの
で、精度の高い光学素子等を安定して加工することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の研削方法を実施するための研削装置
を例示して示す概念図である。
【図2】 導電性砥石の研削面の電解ドレッシング状態
を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明に係る研削方法を実施するための研削
装置の実施例1を示す平面図である。
【図4】 本発明に係る研削方法を実施するための研削
装置の実施例2を示す平面図である。
【図5】 従来の研削装置を示す平面図である。
【図6】 導電性砥石の研削面の電解ドレッシング状態
を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 チャック 2 ワーク 4 導電性砥石 4a 研削面 6 電源装置 7 21 ドレス電極 9 クーラント 15 切替手段 20 切替スイッチ 22 エアシリンダ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削装置に導電性砥石を装着した後、ワ
    ークホルダに保持されたワークを回動しつつ導電性砥石
    を回動して研削面をワークに当接し、ノズルから弱電性
    クーラントを研削面とドレス電極との間に供給しながら
    ドレス電極に電源装置から(−)電圧を印加し、導電性
    砥石に(+)電圧を印加して、該砥石の研削面を電解ド
    レッシングしつつワークの研削加工を行う研削方法にお
    いて、 前記研削装置に装着した導電性砥石の研削面を電解ドレ
    ッシングをして該研削面のボンド材を電解溶出し、砥粒
    の目立てを進行させるとともに該研削面にボンド材の絶
    縁酸化膜を生成して該酸化膜で砥粒を保持し、 次いで電源装置からの通電を切りまたはドレス電極を離
    して電解ドレッシングが行われない状態で前記砥石でワ
    ークを研削加工し、前記絶縁酸化膜がなくなった後も研
    削面に突出している砥粒で研削加工を続け、 前記砥粒が摩耗進行したところで、ワークの研削加工中
    に電解ドレッシングをして砥粒の目立てを進行させると
    ともに絶縁酸化膜を生成して該酸化膜で砥粒を保持し、 その後、電源装置からの通電を切りまたはドレス電極を
    離して電解ドレッシングが行われない状態で前記砥石で
    ワークを研削加工し、前記絶縁酸化膜がなくなった後も
    研削面に突出している砥粒で研削加工をし、 前記ワークの研削加工中に砥石の電解ドレッシングと、
    電解ドレッシングが行われない状態を交互に行うことを
    特徴とする研削方法。
  2. 【請求項2】 ワークを保持する回転自在なワークホル
    ダと、前記ワークホルダに保持されたワーク表面に当接
    して回転駆動する導電性砥石と、前記導電性砥石の研削
    面に対して一定距離を維持して配置したドレス電極と、
    前記電極に(−)電圧を印加し前記砥石に(+)電圧を
    印加する電源装置と、前記電極と前記砥石との間に弱電
    性クーラントを供給するノズルと、を有する研削装置に
    おいて、 前記導電性砥石の研削面を、砥粒が目立てされてボンド
    材の絶縁酸化膜で保持された状態にするよう電解ドレッ
    シングするために前記砥石と電極とを通電させ、また前
    記電解ドレッシング後のワーク研削中に電解ドレッシン
    グが行われないようにするために前記砥石と電極との通
    電を切るための、通電の切替手段を設けたことを特徴と
    する研削装置。
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