JP3193829B2 - エンジンの電食防止構造 - Google Patents
エンジンの電食防止構造Info
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- JP3193829B2 JP3193829B2 JP10352094A JP10352094A JP3193829B2 JP 3193829 B2 JP3193829 B2 JP 3193829B2 JP 10352094 A JP10352094 A JP 10352094A JP 10352094 A JP10352094 A JP 10352094A JP 3193829 B2 JP3193829 B2 JP 3193829B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- immersion member
- main body
- grounded
- propeller shaft
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶搭載用のエンジン
において、プロペラシャフトやプロペラシャフトケース
等の水に浸漬される浸漬部材が電食を生ずることを防止
するようにしたエンジンの電食防止構造に関する。
において、プロペラシャフトやプロペラシャフトケース
等の水に浸漬される浸漬部材が電食を生ずることを防止
するようにしたエンジンの電食防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】陸上で使用される通常のエンジンにおい
ては、このエンジンに設けられている電装部品をエンジ
ンのボディ本体にアースすることにより、配線構造の簡
略化と電装部品の動作の安定化とを図っている。
ては、このエンジンに設けられている電装部品をエンジ
ンのボディ本体にアースすることにより、配線構造の簡
略化と電装部品の動作の安定化とを図っている。
【0003】しかし、船舶搭載用のエンジンにおいて
は、電装部品をボディ本体にアースすると、ボディ本体
に取り付けられている水に浸漬される浸漬部材、例え
ば、プロペラシャフトやプロペラ及びプロペラシャフト
ケース等に電流が流れ易くなり、電食を生ずるようにな
る。特に、アルミニウムや亜鉛を使用している浸漬部材
においては、電食が激しくなる。
は、電装部品をボディ本体にアースすると、ボディ本体
に取り付けられている水に浸漬される浸漬部材、例え
ば、プロペラシャフトやプロペラ及びプロペラシャフト
ケース等に電流が流れ易くなり、電食を生ずるようにな
る。特に、アルミニウムや亜鉛を使用している浸漬部材
においては、電食が激しくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、船舶搭載用の
エンジンにおいては、電装部品をボディ本体にアースす
るということは行なわず、+極と−極との2極の端子を
有する電装部品を使用し、電装部品の2極の端子をそれ
ぞれ電源の2極の端子に接続している。このため、配線
構造が複雑になっている。
エンジンにおいては、電装部品をボディ本体にアースす
るということは行なわず、+極と−極との2極の端子を
有する電装部品を使用し、電装部品の2極の端子をそれ
ぞれ電源の2極の端子に接続している。このため、配線
構造が複雑になっている。
【0005】さらに、エンジンに使用される電装部品は
−極をボディ本体にアースすることを前提として製造さ
れており、所定の取付位置へ取り付けることにより自動
的にアースされる。このため、エンジンに使用される電
装部品は+極の端子のみを有するものが普通であり、+
極と−極との2極の端子を有する電装部品は特別仕様と
なり、コストアップとなっている。
−極をボディ本体にアースすることを前提として製造さ
れており、所定の取付位置へ取り付けることにより自動
的にアースされる。このため、エンジンに使用される電
装部品は+極の端子のみを有するものが普通であり、+
極と−極との2極の端子を有する電装部品は特別仕様と
なり、コストアップとなっている。
【0006】また、スタータはボディ本体又はボディ本
体に接触する金属(例えば、スタータ取付用プレート)
に取り付けざるをえなく、従って、必然的にボディ本体
にアースされた状態となる。ところで、このスタータは
エンジン始動時のみ電流が流れればよく、かつ、上記の
電食を防止するため、ボディ本体と電源との間にアース
リレーを設ける必要が生じ、部品点数が増大している。
体に接触する金属(例えば、スタータ取付用プレート)
に取り付けざるをえなく、従って、必然的にボディ本体
にアースされた状態となる。ところで、このスタータは
エンジン始動時のみ電流が流れればよく、かつ、上記の
電食を防止するため、ボディ本体と電源との間にアース
リレーを設ける必要が生じ、部品点数が増大している。
【0007】
【課題を解決するための手段】水に浸漬される浸漬部材
をボディ本体に取り付けた船舶搭載用のエンジンにおい
て、このエンジンに設けられている電装部品を前記ボデ
ィ本体にアースし、前記浸漬部材と前記ボディ本体との
間に絶縁部材を介装した。
をボディ本体に取り付けた船舶搭載用のエンジンにおい
て、このエンジンに設けられている電装部品を前記ボデ
ィ本体にアースし、前記浸漬部材と前記ボディ本体との
間に絶縁部材を介装した。
【0008】
【作用】浸漬部材とボディ本体との間に絶縁部材が介装
されているため、エンジンに設けられている電装部品を
ボディ本体にアースしても、浸漬部材には電流が流れ
ず、浸漬部材の電食が防止される。
されているため、エンジンに設けられている電装部品を
ボディ本体にアースしても、浸漬部材には電流が流れ
ず、浸漬部材の電食が防止される。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図面は船舶搭載用のエンジンを示したもので、この
エンジンのボディ本体1にはフライホイールカバー2が
取り付けられ、このフライホイールカバー2には水に浸
漬される浸漬部材であるドライブギヤケース3,4が取
り付けられ、ドライブギヤケース4には浸漬部材である
プロペラシャフトケース5が取り付けられている。プロ
ペラシャフトケース5内には浸漬部材であるプロペラシ
ャフト6が収納され、プロペラシャフトケース5から外
方へ突出したプロペラシャフト6の先端部に浸漬部材で
あるプロペラ7が取り付けられている。
る。図面は船舶搭載用のエンジンを示したもので、この
エンジンのボディ本体1にはフライホイールカバー2が
取り付けられ、このフライホイールカバー2には水に浸
漬される浸漬部材であるドライブギヤケース3,4が取
り付けられ、ドライブギヤケース4には浸漬部材である
プロペラシャフトケース5が取り付けられている。プロ
ペラシャフトケース5内には浸漬部材であるプロペラシ
ャフト6が収納され、プロペラシャフトケース5から外
方へ突出したプロペラシャフト6の先端部に浸漬部材で
あるプロペラ7が取り付けられている。
【0010】つぎに、前記エンジンには水温センサ8や
油圧センサ(図示せず)等の電装部品が設けられてお
り、これらの水温センサ8等は電源であるバッテリ(図
示せず)に接続される+極の端子のみを有し、−極側は
前記ボディ本体1にアースされている。なお、前記ボデ
ィ本体1からアース線9が引き出され、このアース線9
の先端部がバッテリの−極に接続されている。
油圧センサ(図示せず)等の電装部品が設けられてお
り、これらの水温センサ8等は電源であるバッテリ(図
示せず)に接続される+極の端子のみを有し、−極側は
前記ボディ本体1にアースされている。なお、前記ボデ
ィ本体1からアース線9が引き出され、このアース線9
の先端部がバッテリの−極に接続されている。
【0011】ここで、前記ドライブギヤケース3は前記
フライホイールカバー2に対して締付ボルト10により
締め付け固定されているが、これらのフライホイールカ
バー2とドライブギヤケース3との間には樹脂製又はゴ
ム製の絶縁部材であるガスケット11が介装されてい
る。また、前記ドライブギヤケース3に形成されている
締付ボルト10を挿通させるボルト孔12内には樹脂製
又はゴム製の絶縁部材であるカラー13が挿入されてお
り、さらに、締付ボルト10の座面と前記ドライブギヤ
ケース3との間には樹脂製又はゴム製の絶縁部材である
ワッシャ14が介装されている。従って、フライホイー
ルカバー2とドライブギヤケース3との間は、ガスケッ
ト11とカラー13とワッシャ14とにより確実な絶縁
構造とされている。
フライホイールカバー2に対して締付ボルト10により
締め付け固定されているが、これらのフライホイールカ
バー2とドライブギヤケース3との間には樹脂製又はゴ
ム製の絶縁部材であるガスケット11が介装されてい
る。また、前記ドライブギヤケース3に形成されている
締付ボルト10を挿通させるボルト孔12内には樹脂製
又はゴム製の絶縁部材であるカラー13が挿入されてお
り、さらに、締付ボルト10の座面と前記ドライブギヤ
ケース3との間には樹脂製又はゴム製の絶縁部材である
ワッシャ14が介装されている。従って、フライホイー
ルカバー2とドライブギヤケース3との間は、ガスケッ
ト11とカラー13とワッシャ14とにより確実な絶縁
構造とされている。
【0012】このような構成において、このエンジンの
使用時においては、プロペラ7、プロペラシャフト6、
プロペラシャフトケース5及びドライブギヤケース3,
4等は水に浸漬された状態となり、電流が流れ易くなっ
ている。
使用時においては、プロペラ7、プロペラシャフト6、
プロペラシャフトケース5及びドライブギヤケース3,
4等は水に浸漬された状態となり、電流が流れ易くなっ
ている。
【0013】しかし、フライホイールカバー2とドライ
ブギヤケース3との間は、ガスケット11とカラー13
とワッシャ14とにより確実に絶縁されている。従っ
て、ボディ本体1へ水温センサ8等をアースしても、ボ
ディ本体1からドライブギヤケース3,4やプロペラシ
ャフトケース5側への電流の流れが阻止され、ドライブ
ギヤケース3,4、プロペラシャフトケース5、プロペ
ラシャフト6及びプロペラ7の電食が確実に防止され
る。
ブギヤケース3との間は、ガスケット11とカラー13
とワッシャ14とにより確実に絶縁されている。従っ
て、ボディ本体1へ水温センサ8等をアースしても、ボ
ディ本体1からドライブギヤケース3,4やプロペラシ
ャフトケース5側への電流の流れが阻止され、ドライブ
ギヤケース3,4、プロペラシャフトケース5、プロペ
ラシャフト6及びプロペラ7の電食が確実に防止され
る。
【0014】このため、水温センサ8等の電装部品のア
ースを陸上で使用するエンジンの場合と同様にボディ本
体1に対して行なえるため、電装部品とのバッテリとの
間の配線構造が簡単化されると共に各電装部品の動作が
安定する。しかも、+極のみを有して−極を省略した構
造の普通の水温センサ8等を使用できるため、コストア
ップが抑えられる。さらに、スタータ用のアースリレー
及びアースリレーの取付部材等が不要となり、部品点数
が減少する。
ースを陸上で使用するエンジンの場合と同様にボディ本
体1に対して行なえるため、電装部品とのバッテリとの
間の配線構造が簡単化されると共に各電装部品の動作が
安定する。しかも、+極のみを有して−極を省略した構
造の普通の水温センサ8等を使用できるため、コストア
ップが抑えられる。さらに、スタータ用のアースリレー
及びアースリレーの取付部材等が不要となり、部品点数
が減少する。
【0015】
【発明の効果】本発明は上述のように、水に浸漬される
浸漬部材をボディ本体に取り付けた船舶搭載用のエンジ
ンにおいて、このエンジンに設けられている電装部品を
前記ボディ本体にアースし、前記浸漬部材と前記ボディ
本体との間に絶縁部材を介装したので、エンジンに設け
られている電装部品をボディ本体にアースしても浸漬部
材に電流が流れるということを防止することができ、従
って、浸漬部材の電食を防止することができ、また、電
装部品をボディ本体にアースすることにより電装部品の
配線構造を簡単化することができると共に電装部品の動
作を安定させることができ、しかも、エンジンで使用す
る電装部品としては普通のものである+極のみを有する
電装部品を使用できるために部品コストの低減を図るこ
とができ、さらに、スタータ用のアースリレー等が不要
となるために部品点数の低減を図ることができる等の効
果を有する。
浸漬部材をボディ本体に取り付けた船舶搭載用のエンジ
ンにおいて、このエンジンに設けられている電装部品を
前記ボディ本体にアースし、前記浸漬部材と前記ボディ
本体との間に絶縁部材を介装したので、エンジンに設け
られている電装部品をボディ本体にアースしても浸漬部
材に電流が流れるということを防止することができ、従
って、浸漬部材の電食を防止することができ、また、電
装部品をボディ本体にアースすることにより電装部品の
配線構造を簡単化することができると共に電装部品の動
作を安定させることができ、しかも、エンジンで使用す
る電装部品としては普通のものである+極のみを有する
電装部品を使用できるために部品コストの低減を図るこ
とができ、さらに、スタータ用のアースリレー等が不要
となるために部品点数の低減を図ることができる等の効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】ボディ本体と浸漬部材との間の絶縁構造を拡大
して示す縦断正面図である。
して示す縦断正面図である。
【符号の説明】 1 ボディ本体 3,4,5,6,7 浸漬部材 8 電装部品 11,13,14 絶縁部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−127387(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 59/00 C23F 15/00
Claims (1)
- 【請求項1】 水に浸漬される浸漬部材をボディ本体に
取り付けた船舶搭載用のエンジンにおいて、このエンジ
ンに設けられている電装部品を前記ボディ本体にアース
し、前記浸漬部材と前記ボディ本体との間に絶縁部材を
介装したことを特徴とするエンジンの電食防止構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10352094A JP3193829B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | エンジンの電食防止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10352094A JP3193829B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | エンジンの電食防止構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07309290A JPH07309290A (ja) | 1995-11-28 |
JP3193829B2 true JP3193829B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=14356220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10352094A Expired - Fee Related JP3193829B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | エンジンの電食防止構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3193829B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4632581B2 (ja) * | 2001-07-02 | 2011-02-16 | 株式会社鶴見製作所 | 水中回転機械における羽根車固定端面の腐食溶解防止構造 |
WO2006015421A1 (en) * | 2004-08-11 | 2006-02-16 | Vector Marine Pty Ltd | Developments relating to corrosion protection |
JP4757853B2 (ja) | 2007-10-10 | 2011-08-24 | 大同メタル工業株式会社 | すべり軸受 |
JP5671366B2 (ja) * | 2011-02-19 | 2015-02-18 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗り型車両 |
-
1994
- 1994-05-18 JP JP10352094A patent/JP3193829B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07309290A (ja) | 1995-11-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010515 |
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