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JP3191727B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法

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JP3191727B2
JP3191727B2 JP13144197A JP13144197A JP3191727B2 JP 3191727 B2 JP3191727 B2 JP 3191727B2 JP 13144197 A JP13144197 A JP 13144197A JP 13144197 A JP13144197 A JP 13144197A JP 3191727 B2 JP3191727 B2 JP 3191727B2
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Japan
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toner
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area
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JP13144197A
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俊明 相良
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
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Publication date
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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成方法、およびその画像形成方法を採用したプリン
タや複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置とし
ては、アナログ方式とディジタル方式との2方式がある
が、最近は高速でかつ高品質の画像を得ることのできる
ディジタル方式の画像形成装置の方がより多く用いられ
るようになりつつある。ディジタル方式の画像形成装置
では、文字データあるいは画像データに基づきトナー像
担持体上の予め決められた場所に対する2次元情報とし
て、オン/オフの2値情報が与えられる。この2値情報
を用いて中間調画像を記録する方法の一つとして、網点
構造や万線構造を用いた面積変調法がある。この方法は
アルゴリズムも比較的簡易であり、また低コストでもあ
るため、多くのディジタル方式の画像形成装置に採用さ
れてきている。
【0003】このディジタル方式の画像形成装置、例え
ば、感光体上に静電潜像を形成しそれを乾式トナーで現
像してトナー像とした後そのトナー像を用紙などの記録
媒体に静電的に転写し定着する画像形成装置において、
画像に濃度むらを生じたり、あるいは、転写部において
トナー飛散を生じたりすることがあり、高い解像力やド
ット再現性を得ることが難しいという問題がある。この
ような濃度むらやトナー飛散は、主として、トナー像担
持体上のトナー像が用紙に静電的に転写される際のトナ
ーの転写過程で発生する。すなわち、静電転写方式によ
る転写においては、トナー転写効率はトナー層に印加さ
れる電界(以降Etと表す)に比例して増加するが、あ
る程度以上に強い電界になるといわゆるパッシェン放電
が生じEtが低下するため転写効率がかえって減少す
る。つまり、転写効率はあるEt値でピークを示す。一
般に、転写効率のピーク値は100%に達することはな
く最大でも95%程度である。
【0004】このように、トナー層の転写効率はEtに
依存するので、トナー層厚の不均一性、紙などの記録媒
体の表面凹凸あるいは電気物性ムラなどによりEtが変
動すると転写効率も変動することとなる。用紙上に形成
されるトナー像が単色でかつ層厚が薄い場合は、主に用
紙の凹凸などの表面性状または電気物性ムラによってE
tが変動し画像ムラが起こる。像担持体上にそれぞれ独
立に形成された単色のトナー像を用紙上に重ね転写する
場合も同様に用紙の表面性状または電気物性ムラによっ
て画像ムラが起こる。静電転写方式では、複数のトナー
像が重ね合わされて転写された高層厚の部分と、単色の
トナー像が転写された低層厚の部分との間の転写効率の
差は小さいが、用紙の表面性状または電気物性ムラによ
り転写効率は大きく変動し画像ムラを発生させやすい。
【0005】これに対して、像担持体上にそれぞれ独立
に形成された複数のトナー像を、表面性状および電気物
性ムラの少ない中間転写体上に重ね合わせるように一次
転写し、次いで中間転写体上に形成された多色トナー像
を用紙に二次転写する、いわゆる中間転写方式の画像形
成装置では、転写効率の変動が少なく、画像ムラの少な
い画像を得ることができる。
【0006】トナー像を紙などの記録媒体に静電的に均
一に転写するためには一定の電界を印加する必要がある
が、中間転写体上に形成される多色トナー像は、多いと
ころでは3層以上のトナー像が形成されているが、少な
いところには1層のトナー像も形成されておらず、この
ように層厚の変動の多いトナー像に一定の電界を印加す
ることは難しくEtは不均一となり勝ちである。従っ
て、静電転写方式では、中間転写体上に形成された多色
トナー像が用紙にすべて転写されずに、一部中間転写体
上に残留することがある。中間転写体上へのトナー残留
量は中間転写体上のトナー層厚に応じて異なっているの
で、用紙上に得られるカラー画像の色バランスがずれて
しまい、所望のカラー画像を得ることは難しい。その
上、用紙の表面凹凸のために、用紙と中間転写体とが完
全に密着せずに不均一なギャップが生じて転写電界が乱
れたり、トナー同士のクーロン反発力により転写効率が
低下したりして画像の品質が劣化することがある。
【0007】このような問題に対して、特公昭46−4
1679号公報には、感光体上に形成したトナー像を弾
性を有する中間転写体表面に粘着転写し、次いで、加熱
ローラを用いて中間転写体と加熱ローラとの間に供給さ
れた用紙と中間転写体を加熱し中間転写体上のトナー像
を溶融して用紙上に熱転写する画像形成方法が開示され
ている。この方法では、用紙へのトナー像の転写は非静
電的に行われるので、前述の静電転写方式におけるよう
な画像品質の劣化は生じにくい。
【0008】また、特開昭51−94939号公報に
は、複数色のトナー像を中間転写体に静電的に重ね合わ
せるように一次転写し、中間転写体上に形成された多色
トナー像を加熱溶融することにより用紙に多重トナー像
を転写定着させてカラーコピーを得る画像形成方法が開
示されている。以下、この方法を転写定着同時方式とい
う。この転写定着同時方式でも、用紙へのトナー像転写
は非静電的に行われるので、前述の静電転写方式におけ
るような画像品質の劣化が生じることは少ない。
【0009】この転写定着同時方式を改良したものとし
て、米国特許第2990278号明細書、特開平5−1
9642号公報、および特開平5−249798号公報
を挙げることができる。これらの公報には、中間転写体
から用紙へのトナー像の移行を完全に行わせるために中
間転写体と用紙を加熱および加圧してトナー像を用紙に
転写させるとともにトナー間の凝集力がトナーと中間転
写体との接着力より大きくなるまで密着状態のまま搬送
して冷却後、用紙を中間転写体から剥離するという画像
形成方法が開示されている。
【0010】図7は、従来の転写定着同時方式の画像形
成装置の概略構成図である。この画像形成装置4には、
表面に静電潜像が形成される黒、イエロー、マゼンタ、
シアンの各色に対応する感光体ドラム41a,41b,
41c,41d、これら各感光体ドラムを一様に帯電す
る一次帯電器42a,42b,42c,42d、各感光
体ドラム表面に上記各色の画像に対応する露光光を照射
して各感光体ドラムそれぞれに静電潜像を形成する光走
査装置43、各感光体ドラム上に形成された静電潜像を
上記各色のトナーで現像して上記各色に対応するトナー
像を形成する現像器44a,44b,44c,44d、
各感光体ドラム上に形成されたトナー像が転写される矢
印A方向に循環移動する中間転写ベルト45、各感光体
ドラム上のトナー像を重ね合わせるように中間転写ベル
ト45に静電的に転写するコロトロン転写器46a,4
6b,46c,46d、中間転写ベルト45上に重ね転
写された各色のトナー像を間に挟むように用紙Pと重ね
合わせて、加熱するとともに加圧する加熱加圧ロール4
7a,47b、用紙Pを収容するトレイ49、および加
熱加圧された用紙P上のトナー像を冷却する冷却装置5
0が示されている。
【0011】このような画像形成装置4を用い、加熱加
圧ロール47a,47bにより中間転写ベルト45と用
紙Pを密着させて加熱および加圧して中間転写ベルト4
5上のトナー像を用紙P上に転写させるとともに定着さ
せた後、トナー像が用紙Pに十分接着するまで冷却装置
50で冷却することにより、トナーの転写効率が高めら
れ、画像ムラが少なく色バランスが良好な画像が得られ
る。しかも、このように、トナー像を用紙Pに密着させ
て加熱および加圧することによりトナー像の光沢度およ
び透明度が向上し高画質の画像を得ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者が、
網点構造や万線構造を用いた面積変調法により中間調画
像を形成するディジタル方式の画像形成装置に、上記の
転写定着同時方式を取り入れて画像形成テストを重ねた
結果、次のような問題があることがわかった。すなわ
ち、画像密度が高い場合は、面積変調法による画像形成
方法においても、高濃度部領域ではディジタル化したト
ナー像の網点構造や万線構造の密度が高く、特に最高濃
度が得られる面積率100%の領域では、アナログ方式
と同じトナー像となり、このトナー像に対して転写定着
同時方式の利点がさらに有効に作用し、トナー像の乱れ
やトナー同士のクーロン反発力に起因すると考えられる
画像品質を劣化させる要因が排除され、画像ムラがほと
んど認められず色バランスが良好で光沢度および透明度
に優れた高画質のカラー画像を得ることができる。
【0013】しかし、画像密度があるレベル以下の場合
には、ディジタル化したトナー像の網点構造や万線構造
が乱れやすく、通常の静電転写方式と比較して画像劣化
を十分に抑制できない場合もあることが確かめられてい
る。従来の転写定着同時方式を用いた画像形成装置、例
えば前述の特開平5−19642号公報、特開平5−2
49798号公報などでは、中間転写体と用紙を加熱お
よび加圧することにより密着させた状態で搬送を行い冷
却後に用紙を中間転写体から剥離する方式が採用されて
おり、この方式では溶融状態のトナーの接着力を利用し
て中間転写体と用紙を密着させているので、中間転写体
と用紙を密着状態で所定の距離搬送するためには十分な
接着力が必要である。中間転写体と用紙との密着性が悪
い場合は、次に示すような種々の不具合を招くことがあ
る。
【0014】図8は、従来の転写定着同時方式の画像形
成装置において用紙が中間転写体から剥離する様子を示
す模式図であり、図9は、従来の転写定着同時方式の画
像形成装置において中間転写体と用紙との間に隙間がで
きる様子を示す模式図である。図8に示すように、加熱
加圧ロール47a,47bにより加熱加圧された後の中
間転写ベルト45上のトナー像Tの間に非画像領域が存
在しているとその部分の中間転写ベルト45と用紙Pと
の密着性が失われ、中間転写ベルト45と用紙Pとの間
に隙間Gができて画像の乱れを招くこととなる。
【0015】また、図9に示すように、中間転写ベルト
45上に大きい非画像領域が存在している場合は、用紙
P上にトナー像が転写されない非画像領域ができて、用
紙Pが中間転写ベルト45と密着して搬送されなければ
ならない冷却過程の途中で、溶融トナーによる接着力が
不足して、用紙Pの自重により中間転写ベルト45から
剥離してしまうことがある。
【0016】また、用紙の表面性状によっても、溶融時
のトナーの接着力に違いが生じることが確認されてい
る。すなわち、表面に繊維による凹凸を有する普通紙
と、コーティングによる滑らかな表面を有するいわゆる
コート紙とでは、コート紙の方がより強い接着力を有し
ていることも確認されている。これは、普通紙では、溶
融トナーが凹凸部を流動したり隙間にしみ込んだりする
ためと考えられる。なお、中間転写体と用紙とを密着さ
せる方法として、中間転写体と用紙とを機械的に挟み込
んで密着させる方法、あるいは静電気的に密着させる方
法を採用することも不可能ではないが、これらのいずれ
の方法においても構成が複雑化するため装置が大型化し
コストアップが避けられない。
【0017】本発明は、上記の事情に鑑み、画像ムラが
少なく光沢度および透明度に優れた高画質の画像を得る
ことのできる画像形成装置及び画像形成方法を提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の画像形成装置は、所定のトナー像担持体上に、画
像情報に基づくトナー像を形成するトナー像形成手段
と、トナー像形成手段によりトナー像が形成されたトナ
ー像担持体上に、トナー像担持体上のトナー像を間に挟
むように所定の用紙を重ね合わせて、これらトナー像担
持体および用紙に挟まれたトナー像を加熱するとともに
加圧する加熱加圧手段とを備え、用紙上に、定着された
トナー像からなる画像を形成する画像形成装置におい
て、上記トナー像担持体上の、上記用紙が重ね合わされ
る重ね合わせ領域に対する、上記トナー像形成手段によ
りトナー像担持体上にトナーが乗せられる画素の集合か
らなる画像領域の面積比率が所定の閾値以下であるか否
かを判定もしくは推定する比率演算手段と、上記比率演
算手段により上記面積比率が上記閾値以下であると判定
もしくは推定された場合に、上記トナー像担持体上の上
記重ね合わせ領域内の、上記画像領域を除く非画像領域
に透明トナーを散布する透明トナー散布手段とを備え、
上記加熱加圧手段が、上記透明トナー散布手段により上
記トナー像担持体上に透明トナーが散布された場合に、
上記トナー像形成手段により上記トナー像担持体上に形
成されたトナー像と上記透明トナー散布手段によりトナ
ー像担持体上に散布された透明トナーとの双方を間に挟
むようにトナー像担持体上に用紙を重ね合わせて、これ
らトナー像担持体および用紙に挟まれたトナー像および
透明トナーを加熱するとともに加圧するものであること
を特徴とする。
【0019】また、上記の目的を達成する本発明の画像
形成方法は、所定のトナー像担持体上に、画像情報に基
づくトナー像を形成し、トナー像が形成されたトナー像
担持体上に、トナー像担持体上のトナー像を間に挟むよ
うに所定の用紙を重ね合わせて、これらトナー像担持体
および用紙に挟まれたトナー像を加熱するとともに加圧
することにより、用紙上に、定着されたトナー像からな
る画像を形成する画像形成方法において、上記トナー像
担持体上の、上記用紙が重ね合わされる重ね合わせ領域
に対する、上記トナー像形成手段によりトナー像担持体
上にトナーが乗せられる画素の集合からなる画像領域の
面積比率が所定の閾値以下であるか否かを判定もしくは
推定し、上記面積比率が上記閾値以下であると判定もし
くは推定された場合には、上記トナー像担持体上の上記
重ね合わせ領域内の、上記画像領域を除く非画像領域に
透明トナーを散布し、上記トナー像担持体上に透明トナ
ーが散布された場合に、上記トナー像担持体上に形成さ
れたトナー像とトナー像担持体上に散布された透明トナ
ーとの双方を間に挟むようにトナー像担持体上に用紙を
重ね合わせて、これらトナー像担持体および用紙に挟ま
れたトナー像および透明トナーを加熱するとともに加圧
することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の画像形成方法においては、結像光
学系により所定のスポット径に調整された光ビームを用
いてトナー像担持体表面の感光体層を光走査し、パルス
幅変調手段で決定された画像濃度信号に応じた光ビーム
のオンオフ時間により感光体層に画像濃度信号に対応し
て面積変調された静電潜像が形成される。この静電潜像
はトナーにより顕像化されてトナー像担持体上にトナー
像が形成される。なお、トナー像形成工程は、上記の電
子写真方式に限られるものではなく、例えば、所定のト
ナー像担持体上に、ディジタル処理された画像データに
基づいて、トナーを直接飛翔させることにより、トナー
像担持体上にトナー像を形成する方式であってもよく、
また、所定のトナー像担持体上に、ディジタル処理され
た画像データに基づいて、磁気潜像を形成し、その磁気
潜像に基づいてトナー像担持体上にトナー像を形成する
方式であってもよく、また、所定のトナー像担持体上
に、ディジタル処理された画像データに基づく電荷像を
直接書き込み、静電潜像を形成した後、その静電潜像に
基づきトナーで現像してトナー像担持体上にトナー像を
形成する方式であってもよい。こうして、トナー像が形
成されたトナー像担持体上に、トナー像担持体上のトナ
ー像を間に挟むように所定の用紙を重ね合わせて、これ
らトナー像担持体および用紙に挟まれたトナー像を加熱
するとともに加圧することにより、用紙上に、定着され
たトナー像からなる画像が形成される。
【0021】なお、本発明にいうトナー像担持体は、最
初にトナー像が形成される第1のトナー像担持体、およ
び、第1のトナー像担持体からトナー像の転写を受ける
第2のトナー像担持体、すなわち中間転写方式の画像形
成装置における中間転写体の双方が対象となる。以下に
説明する第1の実施形態は、中間転写体を用いずに感光
体から直接用紙に転写する方式の画像形成装置および画
像形成方法に関するものである。
【0022】図1は、本発明の画像形成装置をディジタ
ルカラープリンタに適用した第1の実施形態を示す概略
構成図である。図1に示した画像形成装置1には、表面
に静電潜像が形成される感光体ベルト11、感光体ベル
ト11を一様に帯電する一次帯電器12、感光体ベルト
11上に透明、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各色
の画像に対応する露光光を照射してそれぞれの静電潜像
を形成する光走査装置13、感光体ベルト11上に形成
された静電潜像を上記各色のトナーで現像して上記各色
に対応するトナー像を形成する現像器14a,14b,
14c,14d,14e、感光体ベルト11上に形成さ
れたトナー像を間に挟むように用紙Pと重ね合わせて加
熱するとともに加圧する加熱加圧ロール17a,17
b、感光体ベルト11を張架するロール17c,17
d,17e、用紙P上のトナー像を定着する熱定着器1
8、用紙Pを収容するトレイ19、および、感光体ベル
ト11上の用紙Pとの重ね合わせ領域に対する画像領域
の面積比率が所定の閾値以下であるか否かを判定する比
率演算手段10が備えられている。
【0023】この実施形態における感光体ベルト11は
本発明にいうトナー像担持体に相当するものであり、現
像器14aは本発明にいう透明トナー散布手段に相当す
るものであり、現像器14b,14c,14d,14e
は本発明にいうトナー像形成手段に相当するものであ
り、加熱加圧ロール17a,17bは本発明にいう加熱
加圧手段に相当するものである。
【0024】感光体ベルト11は、ベルト状の感光体の
基材表面にシリコンゴムなどの耐熱性の弾性体層を被覆
したものが用いられる。この弾性体層は加熱加圧領域C
における感光体ベルト11、トナー像、および用紙Pの
密着性を向上させるために設けられるものである。弾性
体層の硬度は、ゴム硬度10度〜70度、弾性体層の厚
さは30μm〜300μm程度であることが望ましい。
感光体ベルト11は、加熱加圧ロール17a、ロール1
7c,17d,17eにより張架されて矢印A方向に回
転する。
【0025】透明トナーとしては、色素を含有しない熱
可塑性のバインダで構成されたものを用いることができ
る。また、透明トナー以外のカラートナーとしては、イ
エロー、マゼンタ、シアンなどの色素を含有した熱可塑
性のバインダで構成されたものを用いることができる。
【0026】加熱加圧ロール17aとしては、金属ロー
ルが用いられ、その内部にハロゲンランプなどの熱源が
配置されている。加熱加圧ロール17a,17bによる
加熱は、加熱加圧領域Cにおけるトナーの温度がトナー
の軟化温度以上かつ溶融温度以下となるように設定され
ることが望ましく、本実施形態においては、感光体ベル
ト11側の加熱加圧ロール17aの温度は80°C程度
に、用紙P側の加熱加圧ロール17bの温度は100°
C程度に設定されている。なお、加熱加圧ロール17a
の熱源として、耐熱性支持体の上に通電発熱体層を設け
その表面を耐熱耐磨耗性材料で被覆して構成した発熱部
材を用いてもよい。
【0027】加熱加圧ロール17bには用紙Pおよび感
光体ベルト11を加熱加圧ロール17aに押圧するため
の加圧機構が備えられている。加熱加圧ロール17a,
17bによる加熱加圧領域Cのニップ圧が1kg/cm
2 以下の場合は感光体ベルト11、トナー像および用紙
Pの密着が不十分となり前述のような不具合が発生し、
また、加熱加圧領域Cのニップ圧が10kg/cm2
上の場合は感光体ベルト11、用紙Pへの応力が強くな
り過ぎて用紙Pにしわが発生したり、高ニップ圧力を支
えるための機構が複雑になり装置が大型化するという問
題が起こるので、加熱加圧領域Cのニップ圧は1kg/
cm2 以上10kg/cm2 以下であることが望まし
い。
【0028】加熱加圧ロール17a,17bによる加圧
機構はリトラクト可能に構成されており、感光体ベルト
11上に各色のトナー像を形成している間は加熱加圧ロ
ール17bをリトラクト位置に待避させて加熱加圧ロー
ル17a,17bを互いに離間させておき、感光体ベル
ト11上への多色トナー像の形成が完了して用紙Pがト
レイ19から加熱加圧領域Cに供給されるタイミングに
合わせて加熱加圧ロール17a,17bを互いに圧接し
合う加熱加圧位置にセットするよう構成されている。
【0029】熱定着器18としては、ソフトロールタイ
プの熱定着器が用いられ、定着速度は80mm/s、定
着ロールの表面温度は150°C程度に設定される。な
お、本実施形態では、用紙として富士ゼロックス社製J
紙を用いている。次に、この画像形成装置1を用いた画
像形成方法について説明する。先ず、比率演算手段10
が、感光体ベルト11上の用紙Pが重ね合わされる重ね
合わせ領域に対する、トナー像形成手段により感光体ベ
ルト11上にトナーが乗せられる画素の集合からなる画
像領域の面積比率を計算し、画像領域の面積比率が所定
の閾値以下であるか否かを判定する。
【0030】図2は、第1の実施形態における比率演算
手段の処理手順を示す流れ図である。本実施形態におけ
る比率演算手段10は、上記画像領域の面積比率が所定
の閾値以下であるか否かを、トナー像形成の基になる画
像情報に基づいて判定している。すなわち、光走査装置
13により感光体ベルト11上に静電潜像を形成する前
の画像情報に基づいて画像領域の面積比率の判定を行っ
ている。
【0031】図2に示すように、入力された画像情報の
各画素毎に、その画素がいずれかの色のトナーが乗せら
れる画素であるか否かを判定しトナーが乗せられる画素
数をカウントする(ステップS11)。すなわち、画像
領域の面積を計算する。こうして求められた画像領域の
面積と、感光体ベルト11上の用紙Pが重ね合わされる
重ね合わせ領域の面積とから画像領域の面積比率を計算
する(ステップS12)。次に、この画像領域の面積比
率が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップ
S13)。本実施形態ではこの閾値を60%と設定して
いる。ステップS13による判定の結果、画像領域の面
積比率が60%以下である場合はステップS14に進む
が、画像領域の面積比率が60%を越えている場合はス
テップS14をスキップする。ステップS14では、光
走査装置13に対して感光体ベルト11上に上記の画像
領域を除く非画像領域に露光光を照射すべきことを指示
するとともに、透明トナー散布手段、すなわち現像器1
4aに対して透明トナー散布を行うべきことを指示す
る。こうすることにより、重ね合わせ領域に対する画像
領域の面積比率が閾値以下の場合に非画像領域に透明ト
ナー像を形成することができる。
【0032】なお、ここで、ステップS14での光走査
装置13に対する指示を、非画像領域のみでなく感光体
ベルト11上の重ね合わせ領域全体に露光光を照射すべ
きことを指示するものとしてもよい。このようにした場
合は、感光体ベルト11上の重ね合わせ領域全面に透明
トナー像が形成された後、その重ね合わせ領域のうちの
画像領域に各色のトナー像が形成される。なお、本実施
形態では、透明トナーによる現像器14aが各カラート
ナーによる現像器14b,14c,14d,14eの先
頭に配置されているので、重ね合わせ領域全面に透明ト
ナー像を形成する場合には、透明トナー像の上に各色の
トナー像が形成されるが、透明トナーによる現像器を、
黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の現像器の後方
に配置してもよく、そのようにした場合は、感光体ベル
ト11上に各色のトナー像が形成された上を透明トナー
像で覆うようにすることができる。
【0033】図1に戻り、画像形成装置1を用いた画像
形成方法についての説明を続ける。矢印A方向に循環移
動する感光体ベルト11の表面が、先ず、一次帯電器1
2により一様に帯電される。次に、上記の比率演算手段
10による処理の結果、透明トナーの散布が指示されて
いる場合は、光走査装置13からの露光光により感光体
ベルト11表面が光走査されて透明トナーに対応する静
電潜像が形成される。次いで現像器14aにより感光体
ベルト11表面に透明トナーが散布され透明トナーによ
り上記静電潜像が顕像化されて散布領域に透明トナー像
が形成される。、次いで現像器14aによりその静電潜
像に透明トナーが散布され透明トナー像が形成される。
感光体ベルト11は矢印A方向に循環移動し、感光体ベ
ルト11のトナー像形成開始点が再び一次帯電器12と
の対向位置に戻ってきたタイミングに合わせて第1色目
(黒)の画像形成サイクルが開始される。すなわち、一
次帯電器12により感光体ベルト11表面が一様に帯電
され、次に、光走査装置13により感光体ベルト11表
面の透明トナー像に重ね合わせて黒の画像に対応する露
光光が照射されて黒の画像に対応する静電潜像が形成さ
れる。次いでその静電潜像は現像器14bにより黒のト
ナーで現像されて感光体ベルト11上に黒のトナー像が
形成される。
【0034】感光体ベルト11が循環移動して感光体ベ
ルト11のトナー像形成開始点が再び一次帯電器12と
の対向位置に戻ってきたタイミングに合わせて第2色目
(イエロー)の画像形成サイクルが開始される。第1色
目と同様、一次帯電器12による一様帯電、光走査装置
13による露光光照射、静電潜像形成、次いで現像器1
4cによるトナー像形成が行われる。同様に、第3色
目、第4色目のトナー像形成が行われる。
【0035】こうして、感光体ベルト11上に透明、
黒、イエロー、マゼンタ、シアン色のトナー像が重ね合
わされて多重トナー像が形成された後、感光体ベルト1
1がさらに循環移動して多重トナー像の先頭部分が加熱
加圧ロール17a,17bにより感光体ベルト11が挟
まれて構成される加熱加圧領域Cに達すると、これとタ
イミングを合わせて用紙Pが加熱加圧領域Cに供給され
てくる。
【0036】図3は、本実施形態における加熱加圧ロー
ルによりトナー像が用紙に転写仮定着される様子を示す
模式図であり、図4は、本実施形態における加熱加圧ロ
ールにより転写仮定着されたトナー像が冷却される様子
を示す模式図である。図3および図4に示すように、感
光体ベルト11と用紙Pは加熱加圧領域Cにおいて加熱
加圧ロール17a,17bにより加熱されるとともに加
圧される。感光体ベルト11は基材11a上に弾性体層
11bが被覆された構成となっており、この弾性体層1
1b上に形成された透明トナー像T1およびカラートナ
ー像T2が用紙P上に転写される。トナー像T1,T2
は用紙P上に転写されるものの、完全には溶融せず感光
体ベルト11と用紙Pはトナー像T1,T2を挟んで密
着したままでロール17cに向かって移動し移動中の放
熱により冷却される。この密着状態での移動距離は、本
実施形態では用紙の最大長である420mmに設定され
ている。この密着状態での移動中にトナー像は用紙P上
に徐々に仮定着され、トナー像T1,T2の用紙P側へ
の付着強さの方が、感光体ベルト11への付着強さより
強くなる。そのため、曲率の小さいロール17cに達す
ると、用紙Pは用紙自体の腰の強さにより感光体ベルト
11から剥離される。感光体ベルト11から剥離された
用紙Pはロール型の熱定着器18を通され、用紙P上に
仮定着されたトナー像T1,T2は完全に定着され高光
沢なカラー画像が得られる。
【0037】トナー像担持体(感光体ベルト11)とし
ては、耐熱性を有するSe、a−Si、a−SiC、C
dSなどの各種感光体を用いることができる。トナー像
担持体は、紙などのように温湿度などの環境条件の影響
を受けることが少なく、表面性状や電気抵抗値などが安
定しているので、安定した静電転写を行うことができ
る。また、適切な物性値を付与することにより、前述の
ような転写電界の乱れなどによるトナー像の乱れや画像
ムラはほとんど生じない。静電転写時のトナー像担持体
に要求される重要な因子は、その表面抵抗率Rs(Ω/
□)および体積抵抗率Rv(Ω・cm)であり、Rsお
よびRvはそれぞれ次の範囲内にあることが望ましい。
【0038】108 Ω/□<Rs<1016Ω/□ 107 Ω・cm<Rv<1015Ω・cm 図1に示す加熱加圧領域Cにおいては、加熱加圧手段1
7a,17bによる加熱とニップ圧力とによりトナー像
担持体(感光体ベルト11)、トナー像、および用紙P
は一体的に加熱されるとともに加圧され、粉体トナーは
溶融状態となりトナーどうしが融着してフィルムF状と
なっている(図4参照)。この時、トナー像に効率的に
熱を伝達させるためにはトナー像の凹凸形状に沿ってト
ナー像担持体と用紙とが密着した状態に保持されている
必要がある。しかし、トナー像の形成されていない非画
像領域では、ニップ圧力が解除されると用紙とトナー像
担持体との密着性が低下しところどころ用紙がトナー像
担持体から浮き上がり微小な隙間G(図8参照)が生じ
る。このような微小な隙間の発生はニップ圧力解除後お
よそ50msという短い時間無いで観測される。こうし
て生じた微小な隙間に空気が入り込み、空気がある所と
空気のない所とでは熱容量が異なるためトナー像は均一
に溶融せず、転写定着ムラやいわゆるオフセット現象な
どを起こしたり、または、こうして生じた微小な隙間に
溶融状態にあるトナーが毛細管力により流れ込むなどし
て網点構造や万線構造からなるトナー像を乱すものと考
えられる。従来の転写定着同時方式の画像形成装置(図
7参照)では、画像領域の面積比率の低い画像の場合
に、上記のように、トナーの接着力不足によりトナー像
が乱れ画像構造の崩れによる画像ムラが発生するが、本
実施形態の画像形成装置においては、画像領域の面積比
率が60%以下の画像の場合には、比率演算手段10の
作用により、非画像領域に透明トナーが散布され溶融状
態の透明トナー像T1(図4参照)による接着力がカラ
ートナー像T2の接着力にプラスされるのでトナー像担
持体(感光体ベルト11)と用紙Pとの密着度が増加し
トナー像の乱れ、画像ムラの発生が防止され、光沢度お
よび透明度に優れた光画質のカラー画像を得ることがで
きる。
【0039】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図5は、第2の実施形態における比率演算手段
の処理手順を示す流れ図である。この比率演算手段は、
トナー像形成の基になる画像情報が文字情報を含むか否
かを判定し、文字情報を含むことをもって前述の面積比
率が閾値以下であると推定するものである。すなわち、
入力された画像信号の各画素がオン/オフされて形成さ
れる画像のエッジ部分を検出し(ステップS21)、エ
ッジ部分が検出された場合は画像情報が文字情報を含む
ものと判定し(画像領域の面積比率が閾値以下であると
推定し)ステップS22に進む。ステップS21におい
てエッジ部分が検出されなかった場合はステップS22
をスキップする。ステップS22では光走査装置13に
対して感光体ベルト11上に上記の画像領域を除く非画
像領域に露光光を照射すべきことを指示するとともに、
透明トナー散布手段、すなわち現像器14aに対して透
明トナー散布を行うべきことを指示する。
【0040】一般に、画像情報が文字情報を含むもので
ある場合は、画像領域の面積比率が閾値以下であること
が多いので、第1の実施形態におけるような複雑な演算
処理(図2参照)を行う代わりに、図5に示すような簡
単な処理を行うことにより、比率演算手段を簡略化する
ことができる。次に、本発明の第3の実施形態について
説明する。第3の実施形態は、中間転写方式の画像形成
装置および画像形成方法に関するものである。
【0041】図6は、本発明の画像形成装置を中間転写
方式のディジタルカラープリンタに適用した第3の実施
形態を示す概略構成図である。図6に示した画像形成装
置2には、表面に静電潜像が形成される黒、イエロー、
マゼンタ、シアンの各色に対応する感光体ドラム21
a,21b,21c,21d、これら各感光体ドラムを
一様に帯電する一次帯電器22a,22b,22c,2
2d、各感光体ドラムそれぞれの表面に上記各色の画像
に対応する露光光を照射して各感光体ドラム上に静電潜
像を形成する光走査装置23、感光体ドラム21a上に
透明トナー像を形成する透明トナー用現像器24a、感
光体ドラム21a,21b,21c,21d上に形成さ
れた静電潜像を上記各色のカラートナーで現像して上記
各色に対応するトナー像を形成する現像器24b,24
c,24d,24e、各感光体ドラム上に形成されたト
ナー像が転写される矢印A方向に循環移動する中間転写
ベルト25、各感光体ドラム上のトナー像を重ね合わせ
るように中間転写ベルト25に静電的に転写するコロト
ロン転写器26a,26b,26c,26d、中間転写
ベルト25上に重ね転写された各色のトナー像を間に挟
むように用紙Pと重ね合わせて、加熱するとともに加圧
する加熱加圧ロール27a,27b、用紙P上のトナー
像を定着する熱定着器28、用紙Pを収容するトレイ2
9、加熱加圧された用紙P上のトナー像を冷却する冷却
装置30、および中間転写ベルト25上の用紙Pとの重
ね合わせ領域に対する画像領域の面積比率が所定の閾値
以下であるか否かを判定する比率演算手段10が備えら
れている。比率演算手段10は第1の実施形態における
ものと同様のものである。
【0042】この実施形態における中間転写ベルト25
は本発明にいうトナー像担持体に相当するものであり、
現像器24aは本発明にいう透明トナー散布手段に相当
するものであり、現像器24b,24c,24d,24
eは本発明にいうトナー像形成手段に相当するものであ
り、加熱加圧ロール27a,27bは本発明にいう加熱
加圧手段に相当するものである。
【0043】次に、この画像形成装置2を用いた画像形
成方法について説明する。先ず、比率演算手段10が、
中間転写ベルト25上の用紙Pが重ね合わされる重ね合
わせ領域に対する、中間転写ベルト25上にトナーが乗
せられる画素の集合からなる画像領域の面積比率を計算
し、画像領域の面積比率が所定の閾値以下であるか否か
を判定する。
【0044】比率演算手段10により画像領域の面積比
率が所定の閾値以下であると判定された場合には、透明
トナー用現像器24aによるバイアス現像によって感光
体ドラム21a上に透明トナー層を形成し、次に一次帯
電器22aにより感光体ドラム21a表面を一様に帯電
し次に光走査装置23により黒の画像に対応する露光光
を照射して感光体ドラム21a上に黒の画像に対応する
静電潜像を形成した後、黒用の現像器24bによる黒の
現像が行われる。この時に黒用の現像器24bにより感
光体ドラム21a上の透明トナーを掃き取らないような
考慮がなされている。こうして感光体ドラム21a上の
透明トナー層と黒色トナー像はコロトロン転写器26a
によって中間転写ベルト25へ転写される。その後、イ
エロー、マゼンタ、シアン色のトナー像が感光体ドラム
21b,21c,21d上に順次形成され、それらのト
ナー像がコロトロン転写器26b,26c,26dによ
り、中間転写ベルト25に転写され、中間転写転写ベル
ト25上に透明トナー像を含む多色トナー像が形成され
る。
【0045】次に、トレイ29から送紙されてきた用紙
Pと、多色トナー像を担持した中間転写ベルト25がタ
イミングを合わせて加熱加圧領域Cに供給され、加熱加
圧ロール27a,27bにより加熱されると加圧され
る。この時の加熱加圧条件は第1の実施形態と同様であ
る。こうして透明トナー像を含む多色トナー像が用紙P
上に転写される。用紙Pは中間転写ベルト25とトナー
を挟んで密着した状態のままロール27cに向かって移
動し、移動中に冷却装置30により冷却され、トナー像
の用紙P側への付着強さの方が中間転写ベルト25への
付着強さより徐々に強くなり、トナー像は徐々に用紙P
上に仮定着される。その後、曲率の小さいロール27c
に至り用紙Pは用紙自体の腰の強さにより中間転写ベル
ト25からトナー像とともに剥離される。用紙Pは、次
にロール型の熱定着器28により最終的に定着されてカ
ラー画像が完成する。
【0046】本実施形態における中間転写ベルト25
は、ベース層と表面層とからなる2層構造のものが用い
られる。ベース層には、カーボンブラックを添加して体
積抵抗率を適切な値に調整した厚さ70μmのポリイミ
ドフィルムが用いられる。なお、ベース層としては、例
えば厚さ10〜300μmの耐熱性の高いシートを用い
ることが可能であり、ポリエステル、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケ
トン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリアミドなどのポリマーシートなどを用いること
ができる。
【0047】また、表面層には、ゴム硬度40度、厚さ
50μmのシリコン共重合体を用いることができる。シ
リコン共重合体は、常温ではトナーに対して粘着性を示
し、溶融して流動化したトナーとは離れやすい特性を示
すので、中間転写ベルト25から用紙Pへトナー像を効
率的に移行させるためには最適である。なお、表面層に
は、上記のシリコン共重合体のほかに、例えば、厚さ1
〜100μmの離型性の高い樹脂層、例えば、テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体、ポリテトラフルオロエチレンなどを用いるこ
とができる。
【0048】なお、本実施形態では透明のトナー像形成
手段は黒のトナー像形成手段と併設されているが、本実
施形態はこの態様のみに限定されるるものではなく、例
えば、透明のトナー像形成手段を他の色のトナー像形成
手段と併設してもよく、また、透明のトナー像形成手段
を他の色のトナー像形成手段と同様独立して設けてもよ
い。あるいは第1の実施形態1と同様、光走査装置23
により感光体ドラム上に非画像領域に対する露光を行っ
て静電潜像を形成しそれを透明トナーで現像する構成と
してもよい。
【0049】なお、上記の各実施形態では、欠陥の少な
い画像を得るために加熱加圧ロールによりトナー像を用
紙上に転写仮定着し、熱定着器により最終的に定着する
方式を採用しているが、本発明はこの方式のみに限定さ
れるものではなく、例えば、加熱加圧ロールによりトナ
ー像の定着を完了させるようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置および画像形成方法によれば、転写定着同時方式に
よる画像形成装置に比率演算手段と透明トナー散布手段
とを備えたことにより、トナー像担持体上の用紙との重
ね合わせ領域に対する画像領域の面積比率が所定の閾値
以下であると判定もしくは推定された場合に、非画像領
域に散布され加熱加圧手段により溶融された透明トナー
がトナー像担持体と用紙との密着度を補うので、トナー
像担持体と用紙との間に隙間が生じることが防止され、
画像ムラが少なく光沢度および透明度に優れた高画質の
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置をディジタルカラープリ
ンタに適用した第1の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】第1の実施形態における比率演算手段の処理手
順を示す流れ図である。
【図3】本実施形態における加熱加圧ロールによりトナ
ー像が用紙に転写仮定着される様子を示す模式図であ
る。
【図4】本実施形態における加熱加圧ロールにより転写
仮定着されたトナー像が冷却される様子を示す模式図で
ある。
【図5】第2の実施形態における比率演算手段の処理手
順を示す流れ図である。
【図6】本発明の画像形成装置を中間転写方式のディジ
タルカラープリンタに適用した第3の実施形態を示す概
略構成図である。
【図7】従来の転写定着同時方式の画像形成装置の概略
構成図である。
【図8】従来の転写定着同時方式の画像形成装置におい
て用紙が中間転写体から剥離する様子を示す模式図であ
る。
【図9】従来の転写定着同時方式の画像形成装置におい
て中間転写体と用紙との間に隙間ができる様子を示す模
式図である。
【符号の説明】
1,2 画像形成装置 10,10’ 比率演算手段 11 感光体ベルト 11a 基材 11b 弾性体層 12 一次帯電器 13 光走査装置 14a,14b,14c,14d,14e 現像器 17a,17b 加熱加圧ロール 17c,17d,17e ロール 18 熱定着器 19 トレイ 21a,21b,21c,21d 感光体ドラム 22a,22b,22c,22d 一次帯電器 23 光走査装置 24a 透明トナー用現像器 24b,24c,24d,24e 現像器 25 中間転写ベルト 26a,26b,26c,26d コロトロン転写器 27a,27b 加熱加圧ロール 28 熱定着器 29 トレイ 30 冷却装置 41a,41b,41c,41d 感光体ドラム 42a,42b,42c,42d 一次帯電器 43 光走査装置 44a,44b,44c,44d 現像器 45 中間転写ベルト 46a,46b,46c,46d コロトロン転写器 47a,47b 加熱加圧ロール 49 トレイ 50 冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−55089(JP,A) 特開 平4−338984(JP,A) 特開 平9−200551(JP,A) 特開 平10−55085(JP,A) 特開 平7−266614(JP,A) 特開 平4−283756(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 15/00 303 H04N 1/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のトナー像担持体上に、画像情報に
    基づくトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナ
    ー像形成手段によりトナー像が形成されたトナー像担持
    体上に、該トナー像担持体上のトナー像を間に挟むよう
    に所定の用紙を重ね合わせて、これらトナー像担持体お
    よび用紙に挟まれたトナー像を加熱するとともに加圧す
    る加熱加圧手段とを備え、該用紙上に、定着されたトナ
    ー像からなる画像を形成する画像形成装置において、 前記トナー像担持体上の、前記用紙が重ね合わされる重
    ね合わせ領域に対する、前記トナー像形成手段により該
    トナー像担持体上にトナーが乗せられる画素の集合から
    なる画像領域の面積比率が所定の閾値以下であるか否か
    を判定もしくは推定する比率演算手段と、 前記比率演算手段により前記面積比率が前記閾値以下で
    あると判定もしくは推定された場合に、前記トナー像担
    持体上の前記重ね合わせ領域内の、前記画像領域を除く
    非画像領域に透明トナーを散布する透明トナー散布手段
    とを備え、 前記加熱加圧手段が、前記透明トナー散布手段により前
    記トナー像担持体上に透明トナーが散布された場合に、
    前記トナー像形成手段により前記トナー像担持体上に形
    成されたトナー像と前記透明トナー散布手段により該ト
    ナー像担持体上に散布された透明トナーとの双方を間に
    挟むように該トナー像担持体上に用紙を重ね合わせて、
    これらトナー像担持体および用紙に挟まれたトナー像お
    よび透明トナーを加熱するとともに加圧するものである
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記比率演算手段が、前記面積比率が前
    記閾値以下であるか否かを、トナー像形成の基になる画
    像情報に基づいて判定するものであることを特徴とする
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記比率演算手段が、前記面積比率が6
    0%以下であるか否かを判定するものであることを特徴
    とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記比率演算手段が、トナー像形成の基
    になる画像情報が文字情報を含むか否かを判定し、文字
    情報を含むことをもって、前記面積比率が前記閾値以下
    であると推定するものであることを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 所定のトナー像担持体上に、画像情報に
    基づくトナー像を形成し、トナー像が形成されたトナー
    像担持体上に、該トナー像担持体上のトナー像を間に挟
    むように所定の用紙を重ね合わせて、これらトナー像担
    持体および用紙に挟まれたトナー像を加熱するとともに
    加圧することにより、該用紙上に、定着されたトナー像
    からなる画像を形成する画像形成方法において、 前記トナー像担持体上の、前記用紙が重ね合わされる重
    ね合わせ領域に対する、前記トナー像形成手段により該
    トナー像担持体上にトナーが乗せられる画素の集合から
    なる画像領域の面積比率が所定の閾値以下であるか否か
    を判定もしくは推定し、前記面積比率が前記閾値以下で
    あると判定もしくは推定された場合には、前記トナー像
    担持体上の前記重ね合わせ領域内の、前記画像領域を除
    く非画像領域に透明トナーを散布し、前記トナー像担持
    体上に透明トナーが散布された場合に、前記トナー像担
    持体上に形成されたトナー像と該トナー像担持体上に散
    布された透明トナーとの双方を間に挟むように該トナー
    像担持体上に用紙を重ね合わせて、これらトナー像担持
    体および用紙に挟まれたトナー像および透明トナーを加
    熱するとともに加圧することを特徴とする画像形成方
    法。
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