JP3189473B2 - 湯水混合装置 - Google Patents
湯水混合装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度によってばね定数
が変化する素材からなるばねを用いて弁体を付勢して湯
水の混合を行なう湯水混合装置に関する。
が変化する素材からなるばねを用いて弁体を付勢して湯
水の混合を行なう湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、浴室や台所などに使用する湯水混
合装置として、例えば、給湯機から湯側流量調節弁を介
して流出する高温水と、水道管から水側流量調節弁を介
して流出する低温水とを混合すると共に、湯側および水
側の流量調節弁の手動ハンドルの操作によって高温水と
低温水との流量を別々に調節して目標の吐水温度で混合
湯水を吐水するものがある。こうした手動式の湯水混合
装置では、給湯機からの高温水や水道水の温度変化に応
じて吐水温度が変動し、再度の調節を要するから、使い
勝手がよくない。
合装置として、例えば、給湯機から湯側流量調節弁を介
して流出する高温水と、水道管から水側流量調節弁を介
して流出する低温水とを混合すると共に、湯側および水
側の流量調節弁の手動ハンドルの操作によって高温水と
低温水との流量を別々に調節して目標の吐水温度で混合
湯水を吐水するものがある。こうした手動式の湯水混合
装置では、給湯機からの高温水や水道水の温度変化に応
じて吐水温度が変動し、再度の調節を要するから、使い
勝手がよくない。
【0003】この問題を解決する湯水混合装置として、
湯と水の混合比を左右する可動弁体を、温度によって形
状が変化する形状記憶合金を用いて付勢することによ
り、湯水混合物の温度を一定に制御する自動温度調節式
湯水混合栓が提案されている(実公昭61−4406
2)。これは、形状記憶合金からなる感温ばねが、特定
の温度下で一定の形状にセットしておくと、その他の温
度下で物理的に形状を変化させても当初のセット温度を
与えることにより、再びセット時の形状に復元するもの
である。
湯と水の混合比を左右する可動弁体を、温度によって形
状が変化する形状記憶合金を用いて付勢することによ
り、湯水混合物の温度を一定に制御する自動温度調節式
湯水混合栓が提案されている(実公昭61−4406
2)。これは、形状記憶合金からなる感温ばねが、特定
の温度下で一定の形状にセットしておくと、その他の温
度下で物理的に形状を変化させても当初のセット温度を
与えることにより、再びセット時の形状に復元するもの
である。
【0004】この湯水混合装置では、可動弁体の一方を
混合湯水に晒される感温ばねで付勢し、他方をバイアス
ばねで付勢するように構成されており、感温ばねの温度
に伴う荷重変化によって可動弁体を移動させて、該可動
弁体の移動により湯側ポートおよび水側ポートの流路開
口の面積を変更することにより、混合湯水の温度を調節
するものである。
混合湯水に晒される感温ばねで付勢し、他方をバイアス
ばねで付勢するように構成されており、感温ばねの温度
に伴う荷重変化によって可動弁体を移動させて、該可動
弁体の移動により湯側ポートおよび水側ポートの流路開
口の面積を変更することにより、混合湯水の温度を調節
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記湯水混合
装置では、可動弁体に対して湯側ポートおよび水側ポー
トの開口面積が同時に変化するように形成されているの
で、可動弁体の傾きなどによってシール性が低下する
と、湯側ポートおよび水側ポートからの湯および水の混
合比が急激に変動して温度調節機能が著しく損なわれる
という問題があった。しかも、感温ばねは、大きな荷重
を発生することができず、可動弁体を大きな力で安定し
て駆動することができないので、こうした可動弁体の傾
きにより生じるシール性の低下の問題は顕著であった。
装置では、可動弁体に対して湯側ポートおよび水側ポー
トの開口面積が同時に変化するように形成されているの
で、可動弁体の傾きなどによってシール性が低下する
と、湯側ポートおよび水側ポートからの湯および水の混
合比が急激に変動して温度調節機能が著しく損なわれる
という問題があった。しかも、感温ばねは、大きな荷重
を発生することができず、可動弁体を大きな力で安定し
て駆動することができないので、こうした可動弁体の傾
きにより生じるシール性の低下の問題は顕著であった。
【0006】本発明は、上記従来の技術の問題を解決す
るものであり、高温水と低温水とを混合した混合湯水を
吐水する装置であり、目標温度への優れた温度調節機能
を有する湯水混合装置を提供することを目的とする。
るものであり、高温水と低温水とを混合した混合湯水を
吐水する装置であり、目標温度への優れた温度調節機能
を有する湯水混合装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、高温水を通す湯側一次側流路と湯
側二次側流路との間に設けられた流路開口を開閉する湯
側調圧弁と、低温水を通す水側一次側流路と水側二次側
流路との間に設けられた流路開口を有する水側調圧弁
と、を備え、湯側調圧弁から流出される高温水と水側調
圧弁から流出される低温水とを混合して目標温度で混合
湯水を吐水する湯水混合装置において、上記湯側調圧弁
は、上記流路開口を開閉するように設けられ、湯側一次
側流路の水圧を両面に受ける基部と、湯側一次側流路の
水圧を一方の面に受け大気圧を他方の面に受ける上部支
持部とを有し、上記基部の一方の面と上部支持部の一方
の面とにより湯側一次側流路の水圧を相殺し、基部の他
方の面が受ける湯側一次側流路の水圧に応じて流路開口
の流路面積を増減することにより、流路開口を流れる高
温水の水量を調整する高温側弁体と、高温水に晒されて
高温水の温度と目標温度との偏差と高温水の流量との積
で表わされる熱量が一定値に向かうように上記高温側弁
体を開度調節するよう付勢する第1感温付勢手段と、を
備え、上記水側調圧弁は、上記流路開口を開閉するよう
に設けられ、水側一次側流路の水圧を両面に受ける基部
と、水側一次側流路の水圧を一方の面に受け大気圧を他
方の面に受ける上部支持部とを有し、上記基部の一方の
面と上部支持部の一方の面とにより水側一次側流路の水
圧を相殺し、基部の他方の面が受ける水側一次側流路の
水圧に応じて流路開口の流路面積を増減することによ
り、流路開口を流れる低温水の水量を調節する低温側弁
体と、低温水に晒されて目標温度と低温水の温度との偏
差と低温水の流量との積で表わされる熱量が一定値に向
かうように低温側弁体を開度調節するよう付勢する第2
感温付勢手段と、を備えたこと特徴とする。
になされた本発明は、高温水を通す湯側一次側流路と湯
側二次側流路との間に設けられた流路開口を開閉する湯
側調圧弁と、低温水を通す水側一次側流路と水側二次側
流路との間に設けられた流路開口を有する水側調圧弁
と、を備え、湯側調圧弁から流出される高温水と水側調
圧弁から流出される低温水とを混合して目標温度で混合
湯水を吐水する湯水混合装置において、上記湯側調圧弁
は、上記流路開口を開閉するように設けられ、湯側一次
側流路の水圧を両面に受ける基部と、湯側一次側流路の
水圧を一方の面に受け大気圧を他方の面に受ける上部支
持部とを有し、上記基部の一方の面と上部支持部の一方
の面とにより湯側一次側流路の水圧を相殺し、基部の他
方の面が受ける湯側一次側流路の水圧に応じて流路開口
の流路面積を増減することにより、流路開口を流れる高
温水の水量を調整する高温側弁体と、高温水に晒されて
高温水の温度と目標温度との偏差と高温水の流量との積
で表わされる熱量が一定値に向かうように上記高温側弁
体を開度調節するよう付勢する第1感温付勢手段と、を
備え、上記水側調圧弁は、上記流路開口を開閉するよう
に設けられ、水側一次側流路の水圧を両面に受ける基部
と、水側一次側流路の水圧を一方の面に受け大気圧を他
方の面に受ける上部支持部とを有し、上記基部の一方の
面と上部支持部の一方の面とにより水側一次側流路の水
圧を相殺し、基部の他方の面が受ける水側一次側流路の
水圧に応じて流路開口の流路面積を増減することによ
り、流路開口を流れる低温水の水量を調節する低温側弁
体と、低温水に晒されて目標温度と低温水の温度との偏
差と低温水の流量との積で表わされる熱量が一定値に向
かうように低温側弁体を開度調節するよう付勢する第2
感温付勢手段と、を備えたこと特徴とする。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の湯水混合装置において、上記第1感温付勢手段および
第2感温付勢手段の少なくとも一方に、所定の温度範囲
において温度に応じてばね定数が変化する材料からなる
ばねを用いたものである。
の湯水混合装置において、上記第1感温付勢手段および
第2感温付勢手段の少なくとも一方に、所定の温度範囲
において温度に応じてばね定数が変化する材料からなる
ばねを用いたものである。
【0009】
【作用】本発明に係る湯水混合装置では、湯側一次側流
路340から湯側調圧弁300を介して流出する高温水
と、水側一次側流路440から水側調圧弁を介して流出
する低温水とを、混合して混合湯水を吐水する。このと
き、高温水の流量は湯側調圧弁により、低温水の流量は
水側調圧弁により、それぞれ調圧されて混合湯水が目標
温度で吐水される。
路340から湯側調圧弁300を介して流出する高温水
と、水側一次側流路440から水側調圧弁を介して流出
する低温水とを、混合して混合湯水を吐水する。このと
き、高温水の流量は湯側調圧弁により、低温水の流量は
水側調圧弁により、それぞれ調圧されて混合湯水が目標
温度で吐水される。
【0010】こうした高温側流量調節弁は、第1感温付
勢手段によって付勢される高温側高温側弁体が弁流路に
対して開閉することにより、その流量を調節する。第1
感温付勢手段は、高温水に晒されておりその温度に応じ
て高温側弁体への付勢力を変更して開度調節する。第1
感温付勢手段は、高温水の温度と目標温度との偏差と高
温水の流量との積で表わされる熱量が一定値に向かうよ
うに高温側弁体を開度調節する。すなわち、高温側流量
調節弁は、混合湯水が目標温度に向かうようにその温度
上昇のために作用する高温水の熱量を一定値になるよう
に補償する。
勢手段によって付勢される高温側高温側弁体が弁流路に
対して開閉することにより、その流量を調節する。第1
感温付勢手段は、高温水に晒されておりその温度に応じ
て高温側弁体への付勢力を変更して開度調節する。第1
感温付勢手段は、高温水の温度と目標温度との偏差と高
温水の流量との積で表わされる熱量が一定値に向かうよ
うに高温側弁体を開度調節する。すなわち、高温側流量
調節弁は、混合湯水が目標温度に向かうようにその温度
上昇のために作用する高温水の熱量を一定値になるよう
に補償する。
【0011】また、低温側流量調節弁は、上記高温側流
量調節弁と同様に、第2感温付勢手段によって付勢され
た低温側弁体によって弁流路を開閉することによりその
流量を変更するが、第2感温付勢手段の付勢力は、目標
温度と低温水の温度との偏差と低温水の流量との積で表
わされる熱量が一定値に向かうように低温側弁体を開度
制御する。すなわち、低温側流量調節弁は、混合湯水が
目標温度に向かうように、その温度低下のために作用す
る低温水の熱量を一定値になるように補償する。
量調節弁と同様に、第2感温付勢手段によって付勢され
た低温側弁体によって弁流路を開閉することによりその
流量を変更するが、第2感温付勢手段の付勢力は、目標
温度と低温水の温度との偏差と低温水の流量との積で表
わされる熱量が一定値に向かうように低温側弁体を開度
制御する。すなわち、低温側流量調節弁は、混合湯水が
目標温度に向かうように、その温度低下のために作用す
る低温水の熱量を一定値になるように補償する。
【0012】したがって、高温水または低温水の温度変
化があっても、湯側調圧弁および水側調圧弁にそれぞれ
設けられた第1および第2感温付勢手段の付勢力に基づ
いて、高温水または低温水の流量が調節されて、混合湯
水が目標温度で吐水される。また、湯側調圧弁は、高温
側弁体の基部および上部支持部の一方の面でそれぞれ受
ける湯側一次側流路の水圧を相殺し、基部の他方の面で
受ける湯側一次側流路の水圧に応じて流路開口の流路面
積を増減することにより高温水の水量を調整する調圧弁
として作用する。また、水側調圧弁も、同様に調圧作用
を有する。よって、別途、調圧弁が不要となり、構成が
簡単にできる。
化があっても、湯側調圧弁および水側調圧弁にそれぞれ
設けられた第1および第2感温付勢手段の付勢力に基づ
いて、高温水または低温水の流量が調節されて、混合湯
水が目標温度で吐水される。また、湯側調圧弁は、高温
側弁体の基部および上部支持部の一方の面でそれぞれ受
ける湯側一次側流路の水圧を相殺し、基部の他方の面で
受ける湯側一次側流路の水圧に応じて流路開口の流路面
積を増減することにより高温水の水量を調整する調圧弁
として作用する。また、水側調圧弁も、同様に調圧作用
を有する。よって、別途、調圧弁が不要となり、構成が
簡単にできる。
【0013】また、請求項2の発明では、第1感温付勢
手段および第2感温付勢手段の少なくとも一方に、温度
に応じてばね定数が変化する、例えば形状記憶合金から
なるばねを用いてそのばね定数の変化に基づく付勢力の
変化で弁体の開度を調節する。
手段および第2感温付勢手段の少なくとも一方に、温度
に応じてばね定数が変化する、例えば形状記憶合金から
なるばねを用いてそのばね定数の変化に基づく付勢力の
変化で弁体の開度を調節する。
【0014】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
【0015】図1は本実施例に係る浴室や台所などに用
いる湯水混合装置を示す断面図である。本湯水混合装置
10は、給湯機などから供給される高温水を流通させる
高温水側管路20と、水道水管に直接接続され低温水を
流通させる低温水側管路30と、両管路20,30を接
続しかつ上記高温水と低温水とを混合した混合湯水を吐
水する混合管路40と、を備えている。
いる湯水混合装置を示す断面図である。本湯水混合装置
10は、給湯機などから供給される高温水を流通させる
高温水側管路20と、水道水管に直接接続され低温水を
流通させる低温水側管路30と、両管路20,30を接
続しかつ上記高温水と低温水とを混合した混合湯水を吐
水する混合管路40と、を備えている。
【0016】上記高温水側管路20には、高温水の流量
を調節する高温側流量調節弁100が接続されており、
また、低温水側管路30には、低温水の流量を調節する
低温側流量調節弁200が接続されている。
を調節する高温側流量調節弁100が接続されており、
また、低温水側管路30には、低温水の流量を調節する
低温側流量調節弁200が接続されている。
【0017】上記高温側流量調節弁100は、上部開口
112を有するケーシング110と、上記上部開口11
2を螺着封止する蓋体120と、ケーシング110内に
形成された弁流路130と、弁流路130の流路を感温
ばね170およびバイアスばね180のばね力と液圧と
の釣合いで開閉する弁体160と、を主要な構成として
いる。
112を有するケーシング110と、上記上部開口11
2を螺着封止する蓋体120と、ケーシング110内に
形成された弁流路130と、弁流路130の流路を感温
ばね170およびバイアスばね180のばね力と液圧と
の釣合いで開閉する弁体160と、を主要な構成として
いる。
【0018】さらに高温側流量調節弁100の構成を詳
細に説明すると、ケーシング110内に形成された弁流
路130は、流入口142を有する一次側流路140
と、流出口152を有する二次側流路150と、一次側
流路140と二次側流路150との間に形成されかつ弁
座部116の開口である流路開口118とを備えてお
り、この弁座部116に弁体160が着座または離反す
ることにより流路開口118が開閉される。
細に説明すると、ケーシング110内に形成された弁流
路130は、流入口142を有する一次側流路140
と、流出口152を有する二次側流路150と、一次側
流路140と二次側流路150との間に形成されかつ弁
座部116の開口である流路開口118とを備えてお
り、この弁座部116に弁体160が着座または離反す
ることにより流路開口118が開閉される。
【0019】上記弁体160は、基部162と、この基
部162の外周に形成された円板状の着座部164と、
基部162の下部から突設されたばね受け環状段部16
6と、基部162の上部から突設されたばね支持突部1
68とを備え、これらが一体的に形成されている。この
弁体160は、ばね受け環状段部166と上記ケーシン
グ110の下側段部114との間に架設されたバイアス
ばね180によって支持されると共に、ばね支持突部1
68と蓋体120の上部段部122との間に架設された
感温ばね170とによって支持されている。
部162の外周に形成された円板状の着座部164と、
基部162の下部から突設されたばね受け環状段部16
6と、基部162の上部から突設されたばね支持突部1
68とを備え、これらが一体的に形成されている。この
弁体160は、ばね受け環状段部166と上記ケーシン
グ110の下側段部114との間に架設されたバイアス
ばね180によって支持されると共に、ばね支持突部1
68と蓋体120の上部段部122との間に架設された
感温ばね170とによって支持されている。
【0020】この感温ばね170は、温度に応じてばね
定数が変化する金属によって形成されており、バイアス
ばね180は、温度に関して一定のばね定数を有する通
常のばね材料によって形成されている。温度に応じてば
ね定数が変化する金属材料としては、ニッケル・チタン
合金からなる形状記憶合金(SMA)の範疇に属する合
金が知られている。この種のSMAは、温度に応じて弾
性係数が変化し、その結果、SMAからなる感温ばね1
70のばね定数が温度に応じて変化する。
定数が変化する金属によって形成されており、バイアス
ばね180は、温度に関して一定のばね定数を有する通
常のばね材料によって形成されている。温度に応じてば
ね定数が変化する金属材料としては、ニッケル・チタン
合金からなる形状記憶合金(SMA)の範疇に属する合
金が知られている。この種のSMAは、温度に応じて弾
性係数が変化し、その結果、SMAからなる感温ばね1
70のばね定数が温度に応じて変化する。
【0021】ここで、感温ばね170の荷重は、バイア
スばね180のばね力で歪ませて使用した場合には、図
2に示す各温度に対して歪および荷重の関係を有してい
る。図2は縦軸が荷重で横軸が歪を示し、実線が感温ば
ね170の各温度の対する荷重特性、一点鎖線がバイア
スばね180による荷重である。図2から分かるよう
に、感温ばね170では、各温度に対する荷重特性が歪
に応じて変化し、バイアスばね180の荷重と一致する
値で釣り合うことになる。
スばね180のばね力で歪ませて使用した場合には、図
2に示す各温度に対して歪および荷重の関係を有してい
る。図2は縦軸が荷重で横軸が歪を示し、実線が感温ば
ね170の各温度の対する荷重特性、一点鎖線がバイア
スばね180による荷重である。図2から分かるよう
に、感温ばね170では、各温度に対する荷重特性が歪
に応じて変化し、バイアスばね180の荷重と一致する
値で釣り合うことになる。
【0022】すなわち、弁流路130を流れる高温水に
応じて感温ばね170のばね定数の変化に応じて、バイ
アスばね180に対する荷重が変化して、弁体160が
バイアスばね180と釣り合う位置までストロークST
(図2参照)の範囲で移動して、高温側流量調節弁10
0の流量が調節されることになる。ここでは、高温水の
温度が上昇すると、感温ばね170の荷重が増大して、
バイアスばね180の荷重を増大させる方向へ弁体16
0が移動する。これにより、弁体160が弁座部116
を閉じる方向へ移動することになるから流量が減少す
る。一方、高温水の温度が下降すると、温度上昇した場
合と逆の動作を行なって、逆に弁体160が開き方向へ
移動するから、流量が増大する。
応じて感温ばね170のばね定数の変化に応じて、バイ
アスばね180に対する荷重が変化して、弁体160が
バイアスばね180と釣り合う位置までストロークST
(図2参照)の範囲で移動して、高温側流量調節弁10
0の流量が調節されることになる。ここでは、高温水の
温度が上昇すると、感温ばね170の荷重が増大して、
バイアスばね180の荷重を増大させる方向へ弁体16
0が移動する。これにより、弁体160が弁座部116
を閉じる方向へ移動することになるから流量が減少す
る。一方、高温水の温度が下降すると、温度上昇した場
合と逆の動作を行なって、逆に弁体160が開き方向へ
移動するから、流量が増大する。
【0023】また、上記蓋体120には、流量止水ハン
ドル190が一体的に固定されており、その下端部から
調節突部192が弁流路130内に向けて延びている。
この調節突部192の先端部は、上記弁体160のばね
支持突部168に形成された凹所169内に挿入されて
いる。したがって、流量止水ハンドル190を回転する
と、蓋体120と共に進退し、感温ばね170および弁
体160を介して180の予荷重を変化させることか
ら、弁体160による流路開口118の開口面積が変化
して高温水の流量が増減し、そして、調節突部192の
先端が凹所169の底面に当接し、さらに押し込むと流
量止水ハンドル190の回転に連動して弁体160が閉
じ方向へ移動し、弁座部116に着座したときに止水す
る。
ドル190が一体的に固定されており、その下端部から
調節突部192が弁流路130内に向けて延びている。
この調節突部192の先端部は、上記弁体160のばね
支持突部168に形成された凹所169内に挿入されて
いる。したがって、流量止水ハンドル190を回転する
と、蓋体120と共に進退し、感温ばね170および弁
体160を介して180の予荷重を変化させることか
ら、弁体160による流路開口118の開口面積が変化
して高温水の流量が増減し、そして、調節突部192の
先端が凹所169の底面に当接し、さらに押し込むと流
量止水ハンドル190の回転に連動して弁体160が閉
じ方向へ移動し、弁座部116に着座したときに止水す
る。
【0024】一方、低温側流量調節弁200は、高温側
流量調節弁100とほぼ同様な構成であるが、弁体26
0を可動させる感温ばね270とバイアスばね280が
上下逆の配置になっている。こうした低温側流量調節弁
200の構成により、弁流路230を流れる低温水によ
って感温ばね270のばね定数の変化にしたがってバイ
アスばね280に対する荷重が変化して弁体260がバ
イアスばね280と釣り合う位置まで移動して、低温側
流量調節弁200の流量が調節されることになる。ここ
で、低温水の温度が上昇すると、感温ばね270の荷重
が増大して、バイアスばね180の荷重を増大させる方
向へ弁体260が移動する。これにより、弁体260が
弁座部216に対して開く方向へ移動することになるか
ら流量が増大する。一方、低温水の温度が下降すると、
温度上昇した場合と逆の動作を行なって、弁体260が
閉じ方向へ移動するから、流量が減少する。なお、流量
止水ハンドル290の回転による予荷重の調節および設
定温度の調節は、高温側流量調節弁100と同様な構成
であり、同じ動作で行なわれる。
流量調節弁100とほぼ同様な構成であるが、弁体26
0を可動させる感温ばね270とバイアスばね280が
上下逆の配置になっている。こうした低温側流量調節弁
200の構成により、弁流路230を流れる低温水によ
って感温ばね270のばね定数の変化にしたがってバイ
アスばね280に対する荷重が変化して弁体260がバ
イアスばね280と釣り合う位置まで移動して、低温側
流量調節弁200の流量が調節されることになる。ここ
で、低温水の温度が上昇すると、感温ばね270の荷重
が増大して、バイアスばね180の荷重を増大させる方
向へ弁体260が移動する。これにより、弁体260が
弁座部216に対して開く方向へ移動することになるか
ら流量が増大する。一方、低温水の温度が下降すると、
温度上昇した場合と逆の動作を行なって、弁体260が
閉じ方向へ移動するから、流量が減少する。なお、流量
止水ハンドル290の回転による予荷重の調節および設
定温度の調節は、高温側流量調節弁100と同様な構成
であり、同じ動作で行なわれる。
【0025】次に、上記湯水混合装置10による混合湯
水の温度調節動作について説明する。いま、給湯機から
の給湯温度、水道水温度または流量などの条件が定常状
態にあり、湯水混合装置10の混合管路40から目標温
度で吐水されているときには、高温側流量調節弁100
の感温ばね170とバイアスばね180が釣り合って静
止し、また、低温側流量調節弁200の感温ばね270
とバイアスばね280も釣り合って静止している。
水の温度調節動作について説明する。いま、給湯機から
の給湯温度、水道水温度または流量などの条件が定常状
態にあり、湯水混合装置10の混合管路40から目標温
度で吐水されているときには、高温側流量調節弁100
の感温ばね170とバイアスばね180が釣り合って静
止し、また、低温側流量調節弁200の感温ばね270
とバイアスばね280も釣り合って静止している。
【0026】ここで、高温側流量調節弁100に流入す
る高温水の温度をTH 、その流量をQH とし、低温側流
量調節弁200に流入する低温水の温度をTC 、その流
量をQC とし、混合管路40から流出する混合湯水の温
度をTM 、その流量をQM とすると、混合温度TM は、
熱量の関係に基づいて次式(1)で表わされる。 TM =(TH・QH +TC・QC)/(QH+QC) …(1) この式(1)を次式(2)に変形する。 QH(TH−TM)=QC(TM−TC) …(2)
る高温水の温度をTH 、その流量をQH とし、低温側流
量調節弁200に流入する低温水の温度をTC 、その流
量をQC とし、混合管路40から流出する混合湯水の温
度をTM 、その流量をQM とすると、混合温度TM は、
熱量の関係に基づいて次式(1)で表わされる。 TM =(TH・QH +TC・QC)/(QH+QC) …(1) この式(1)を次式(2)に変形する。 QH(TH−TM)=QC(TM−TC) …(2)
【0027】上式(2)から明らかなように、右辺にお
ける低温水の温度TC および流量QC が一定の場合にお
いて、左辺の高温水の温度TH の変動したときに、混合
湯水の温度TM を一定にするには、高温水の温度上昇に
よって高温水の流量QH が減少し、高温水の温度TH の
低下によって高温水の流量QH が増大すればよい。
ける低温水の温度TC および流量QC が一定の場合にお
いて、左辺の高温水の温度TH の変動したときに、混合
湯水の温度TM を一定にするには、高温水の温度上昇に
よって高温水の流量QH が減少し、高温水の温度TH の
低下によって高温水の流量QH が増大すればよい。
【0028】また、同様に、式(2)の左辺における高
温水の温度TH および流量QH が一定の場合において、
右辺の低温水の温度TC の変動したときに、混合湯水の
温度TM を一定にするには、低温水の温度TC の上昇に
よって低温水の流量QC が増大し、低温水の温度TC の
下降によって低温水の流量QC が減少すればよい。
温水の温度TH および流量QH が一定の場合において、
右辺の低温水の温度TC の変動したときに、混合湯水の
温度TM を一定にするには、低温水の温度TC の上昇に
よって低温水の流量QC が増大し、低温水の温度TC の
下降によって低温水の流量QC が減少すればよい。
【0029】こうした原理に基づいた上記湯水混合装置
10では、高温側流量調節弁100の感温ばね170が
高温水の温度変動を受けてその荷重を変化させることに
より、高温水の温度上昇に対して流量を減少し、高温水
の温度低下に対して流量を増加するように作用し、ま
た、低温側流量調節弁200の感温ばね270が低温水
の温度変動を受けてその荷重を変化させることにより、
低温水の温度上昇に対して流量を増加し、高温水の温度
低下に対して流量を減少するよう作用する。よって、湯
水混合装置10は、高温水または低温水の温度の変動が
あっても、高温側流量調節弁100および低温側流量調
節弁の流量制御により、混合湯水の温度を一定に維持す
ることができる。
10では、高温側流量調節弁100の感温ばね170が
高温水の温度変動を受けてその荷重を変化させることに
より、高温水の温度上昇に対して流量を減少し、高温水
の温度低下に対して流量を増加するように作用し、ま
た、低温側流量調節弁200の感温ばね270が低温水
の温度変動を受けてその荷重を変化させることにより、
低温水の温度上昇に対して流量を増加し、高温水の温度
低下に対して流量を減少するよう作用する。よって、湯
水混合装置10は、高温水または低温水の温度の変動が
あっても、高温側流量調節弁100および低温側流量調
節弁の流量制御により、混合湯水の温度を一定に維持す
ることができる。
【0030】また、湯水混合装置10の混合湯水の温度
調節は、別体に形成された高温側流量調節弁100およ
び低温側流量調節弁200のぞれぞれの弁体160,2
60により行なわれ、従来の技術で説明したように、1
つの可動弁体の移動によって湯と水の流量を変更するも
のでないので、弁体の傾きによって湯と水の混合比の急
激な変動がなく、安定した温度調節を行なうことができ
る。
調節は、別体に形成された高温側流量調節弁100およ
び低温側流量調節弁200のぞれぞれの弁体160,2
60により行なわれ、従来の技術で説明したように、1
つの可動弁体の移動によって湯と水の流量を変更するも
のでないので、弁体の傾きによって湯と水の混合比の急
激な変動がなく、安定した温度調節を行なうことができ
る。
【0031】次に、他の実施例に係る湯水混合装置10
Bについて図3を用いて説明する。本湯水混合装置10
Bは、混合湯水の温度の調節に加えて調圧機能を有する
ものである。
Bについて図3を用いて説明する。本湯水混合装置10
Bは、混合湯水の温度の調節に加えて調圧機能を有する
ものである。
【0032】図3において、湯水混合装置10Bは、ケ
ーシング310内に湯側調圧弁300および水側調圧弁
400を収納しており、湯側調圧弁300の湯側一次側
流路340から湯側二次側流路350へ流出する高温水
と、水側調圧弁400の水側一次側流路440から水側
二次側流路450へ流出する低温水とを混合通路314
で混合して、混合湯水を排出口315から吐水するもの
である。
ーシング310内に湯側調圧弁300および水側調圧弁
400を収納しており、湯側調圧弁300の湯側一次側
流路340から湯側二次側流路350へ流出する高温水
と、水側調圧弁400の水側一次側流路440から水側
二次側流路450へ流出する低温水とを混合通路314
で混合して、混合湯水を排出口315から吐水するもの
である。
【0033】上記湯側調圧弁300は、ケーシング31
0内に設けられた弁流路330を備えており、該弁流路
330は、湯側一次側流路340から弁座部316に設
けた流路開口318を経て湯側二次側流路350に接続
されている。上記流路開口318は、弁体360により
開閉される。弁体360は、弁室332を区画する基部
362と、この基部362に装着されたゴム製の着座部
材364と、基部362に固定された連結棒365と、
連結棒365の上端に形成された上部支持部366とを
備え、該上部支持部366は、押え部材368と共にダ
イヤフラム367を固定している。この弁体360は、
その基部362の周縁部で感温ばね370により付勢さ
れており、上部支持部366にて押え部材368を介し
て通常のばね380により付勢されている。
0内に設けられた弁流路330を備えており、該弁流路
330は、湯側一次側流路340から弁座部316に設
けた流路開口318を経て湯側二次側流路350に接続
されている。上記流路開口318は、弁体360により
開閉される。弁体360は、弁室332を区画する基部
362と、この基部362に装着されたゴム製の着座部
材364と、基部362に固定された連結棒365と、
連結棒365の上端に形成された上部支持部366とを
備え、該上部支持部366は、押え部材368と共にダ
イヤフラム367を固定している。この弁体360は、
その基部362の周縁部で感温ばね370により付勢さ
れており、上部支持部366にて押え部材368を介し
て通常のばね380により付勢されている。
【0034】上記感温ばね370は、形状記憶合金から
なるばねであり、図4の温度と荷重特性との関係にて示
すように、60℃から80℃の範囲で温度の上昇にした
がって荷重が減少する特性を有している。
なるばねであり、図4の温度と荷重特性との関係にて示
すように、60℃から80℃の範囲で温度の上昇にした
がって荷重が減少する特性を有している。
【0035】一方、水側調圧弁400は、感温ばね47
0と荷重特性が異なる他は、湯側調圧弁300とほぼ同
様な構成である。すなわち、弁体460は、基部462
および上部支持部466を有し、ばね480および感温
ばね470の付勢力と弁室432の液圧との釣合で、弁
座部416に対して着座または離反して流路開口418
の開口面積を変更する。
0と荷重特性が異なる他は、湯側調圧弁300とほぼ同
様な構成である。すなわち、弁体460は、基部462
および上部支持部466を有し、ばね480および感温
ばね470の付勢力と弁室432の液圧との釣合で、弁
座部416に対して着座または離反して流路開口418
の開口面積を変更する。
【0036】また、感温ばね470は、図5に示すよう
に、10℃から30℃の温度範囲で温度の上昇にしたが
って荷重が増加する特性を有している。
に、10℃から30℃の温度範囲で温度の上昇にしたが
って荷重が増加する特性を有している。
【0037】次に、湯水混合装置10Bの動作について
説明する。なお、湯水混合装置10Bでは、湯側調圧弁
300と水側調圧弁400とがほぼ同様な動作をするの
で、湯側調圧弁300の動作について詳細に説明し、水
側調圧弁400については簡単に説明する。
説明する。なお、湯水混合装置10Bでは、湯側調圧弁
300と水側調圧弁400とがほぼ同様な動作をするの
で、湯側調圧弁300の動作について詳細に説明し、水
側調圧弁400については簡単に説明する。
【0038】いま、図3に示すように、湯側調圧弁30
0の弁体360が開弁しているときには、弁体360
は、湯側一次側流路340から弁体360の着座部材3
64への液圧、ばね380および感温ばね370の付勢
力を合わせた力を開弁方向へ受け、一方、上部支持部3
66に加わる力と弁室332の二次側液圧とを合わせた
力を閉弁方向へ受け、これらの力の釣合により開閉す
る。ところが、着座部材364などに加わる力と上部支
持部366などに加わる力とは、ほぼ等しく相殺される
ので、弁体360は、弁室332の液圧とばね380お
よび感温ばね370の力との釣合で開閉することにな
る。
0の弁体360が開弁しているときには、弁体360
は、湯側一次側流路340から弁体360の着座部材3
64への液圧、ばね380および感温ばね370の付勢
力を合わせた力を開弁方向へ受け、一方、上部支持部3
66に加わる力と弁室332の二次側液圧とを合わせた
力を閉弁方向へ受け、これらの力の釣合により開閉す
る。ところが、着座部材364などに加わる力と上部支
持部366などに加わる力とは、ほぼ等しく相殺される
ので、弁体360は、弁室332の液圧とばね380お
よび感温ばね370の力との釣合で開閉することにな
る。
【0039】したがって、湯側一次側流路340の液圧
が上昇したときには、弁室332の液圧も増加するか
ら、弁体360は、ばね380および感温ばね370に
抗して閉じ方向へ移動し、流路開口318の開度を小さ
くして二次側液圧を減少させる。逆に、弁体360は、
湯側一次側流路340の液圧が低下したときには、弁室
332の液圧の低下により開き方向へ移動して、流路開
口318の開度を大きくして二次側液圧を増大させる。
こうして、湯側調圧弁300は、ばね380と感温ばね
370によって設定された圧力で混合湯水を吐水するよ
うに調圧する。
が上昇したときには、弁室332の液圧も増加するか
ら、弁体360は、ばね380および感温ばね370に
抗して閉じ方向へ移動し、流路開口318の開度を小さ
くして二次側液圧を減少させる。逆に、弁体360は、
湯側一次側流路340の液圧が低下したときには、弁室
332の液圧の低下により開き方向へ移動して、流路開
口318の開度を大きくして二次側液圧を増大させる。
こうして、湯側調圧弁300は、ばね380と感温ばね
370によって設定された圧力で混合湯水を吐水するよ
うに調圧する。
【0040】いま、湯側一次側流路340からの高温水
の温度が上昇したときには、ばね380の荷重は温度に
依存せずにほぼ一定であるが、感温ばね370は、その
ばね定数が小さくなり弁体360に加わる荷重が減少す
る。よって、弁体360は閉じ方向へ移動して、高温水
の流量が減少する。逆に高温水の温度が下降したときに
は、感温ばね370は、その荷重が増大し、弁体360
を開弁方向へ移動させて、高温水の流量が増大する。
の温度が上昇したときには、ばね380の荷重は温度に
依存せずにほぼ一定であるが、感温ばね370は、その
ばね定数が小さくなり弁体360に加わる荷重が減少す
る。よって、弁体360は閉じ方向へ移動して、高温水
の流量が減少する。逆に高温水の温度が下降したときに
は、感温ばね370は、その荷重が増大し、弁体360
を開弁方向へ移動させて、高温水の流量が増大する。
【0041】一方、水側調圧弁400では、湯側調圧弁
300と同様に、水側一次側流路440からの液圧変動
に対して弁体460の開度を変更してばね480の設定
圧力に応じた調圧動作を行なう。また、感温ばね470
は、低温水の温度の低下にしたがってその荷重を減少さ
せるから、低温水の流量が減少し、一方、低温水の温度
の上昇にしたがってその荷重を増加させるから、低温水
の流量が増加する。
300と同様に、水側一次側流路440からの液圧変動
に対して弁体460の開度を変更してばね480の設定
圧力に応じた調圧動作を行なう。また、感温ばね470
は、低温水の温度の低下にしたがってその荷重を減少さ
せるから、低温水の流量が減少し、一方、低温水の温度
の上昇にしたがってその荷重を増加させるから、低温水
の流量が増加する。
【0042】したがって、こうした湯側調圧弁300お
よび水側調圧弁400を用いた湯水混合装置10Bによ
り、図1と同様な混合湯水の吐水温度の調節を行なうこ
とができる。
よび水側調圧弁400を用いた湯水混合装置10Bによ
り、図1と同様な混合湯水の吐水温度の調節を行なうこ
とができる。
【0043】また、湯水混合装置10Bでは、吐水温度
の調節に加えて、調圧動作も行なうことができ、しか
も、湯側調圧弁300では、弁体360がばね380と
感温ばね370の両ばね力によってその位置が決まり、
弁自体も1つで済む。また、水側調圧弁400も同様で
ある。よって、別途調圧弁を設ける必要がなく、構成が
簡単になるという効果もある。
の調節に加えて、調圧動作も行なうことができ、しか
も、湯側調圧弁300では、弁体360がばね380と
感温ばね370の両ばね力によってその位置が決まり、
弁自体も1つで済む。また、水側調圧弁400も同様で
ある。よって、別途調圧弁を設ける必要がなく、構成が
簡単になるという効果もある。
【0044】上記実施例では、高温側流量調節弁および
低温側流量調節弁に、形状記憶合金からなる感温ばねを
用いて目標温度で吐水するよう構成したが、これに限ら
ず、温度に応じて弁体の開度を調節できる手段であれば
よく、例えば、いわゆるワックスサーモを用いてもよ
い。
低温側流量調節弁に、形状記憶合金からなる感温ばねを
用いて目標温度で吐水するよう構成したが、これに限ら
ず、温度に応じて弁体の開度を調節できる手段であれば
よく、例えば、いわゆるワックスサーモを用いてもよ
い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の湯水混合装
置によれば、高温側調圧弁の第1感温付勢手段が高温水
の温度変動を受けてその荷重を変化させ、高温水の温度
上昇に対して流量を減少し、高温水の温度低下に対して
流量を増加するように作用し、また、低温側調圧弁の第
2感温付勢手段が低温水の温度変動を受けてその荷重を
変化させ、低温水の温度上昇に対して流量を増加し、高
温水の温度低下に対して流量を減少するよう作用する。
よって、湯水混合装置の混合湯水の温度調節は、別体に
形成された高温側調圧弁および低温側調圧弁により行な
われ、従来の技術で説明したように、1つの可動弁体の
移動によって湯と水の流量を変更するものでないので、
弁体の傾きによって湯と水の混合比の急激な変動がな
く、安定した温度調節を行なうことができる。
置によれば、高温側調圧弁の第1感温付勢手段が高温水
の温度変動を受けてその荷重を変化させ、高温水の温度
上昇に対して流量を減少し、高温水の温度低下に対して
流量を増加するように作用し、また、低温側調圧弁の第
2感温付勢手段が低温水の温度変動を受けてその荷重を
変化させ、低温水の温度上昇に対して流量を増加し、高
温水の温度低下に対して流量を減少するよう作用する。
よって、湯水混合装置の混合湯水の温度調節は、別体に
形成された高温側調圧弁および低温側調圧弁により行な
われ、従来の技術で説明したように、1つの可動弁体の
移動によって湯と水の流量を変更するものでないので、
弁体の傾きによって湯と水の混合比の急激な変動がな
く、安定した温度調節を行なうことができる。
【図1】本発明の一実施例に係る湯水混合装置を示す概
略断面図。
略断面図。
【図2】感温ばねの歪と荷重との関係を示すグラフ。
【図3】他の実施例に係る湯水混合装置を示す概略断面
図。
図。
【図4】湯側調圧弁の感温ばねの温度と荷重との関係を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図5】水側調圧弁の感温ばねの温度と荷重との関係を
示すグラフ。
示すグラフ。
10…湯水混合装置 10B…湯水混合装置 20…高温水側管路 30…低温水側管路 40…混合管路 100…高温側流量調節弁 110…ケーシング 112…上部開口 114…下側段部 116…弁座部 118…流路開口 120…蓋体 122…上部段部 130…弁流路 140…一次側流路 142…流入口 150…二次側流路 152…流出口 160…弁体 162…基部 164…着座部 166…ばね受け環状段部 168…ばね支持突部 169…凹所 170…感温ばね 180…バイアスばね 190…流量止水ハンドル 192…調節突部 200…低温側流量調節弁 216…弁座部 230…弁流路 260…弁体 270…感温ばね 280…バイアスばね 290…流量止水ハンドル 300…湯側調圧弁 310…ケーシング 314…混合通路 315…排出口 316…弁座部 318…流路開口 330…弁流路 332…弁室 340…湯側一次側流路 350…湯側二次側流路 360…弁体 362…基部 364…着座部材 365…連結棒 366…上部支持部 367…ダイヤフラム 368…押え部材 370…感温ばね 380…ばね 400…水側調圧弁 418…流路開口 440…水側一次側流路 450…水側二次側流路 460…弁体 470…感温ばね 480…ばね
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−5576(JP,A) 特開 昭62−220788(JP,A) 特開 昭56−150680(JP,A) 特開 昭64−86215(JP,A) 特開 平4−282081(JP,A) 特開 平2−266177(JP,A) 実開 昭59−105660(JP,U) 実公 昭45−26550(JP,Y1) 実公 昭61−44062(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/64 - 31/70 F16K 11/10 - 11/24 G05D 23/02
Claims (2)
- 【請求項1】 高温水を通す湯側一次側流路(340)
と湯側二次側流路(350)との間に設けられた流路開
口(318)を開閉する湯側調圧弁(300)と、低温
水を通す水側一次側流路(440)と水側二次側流路
(450)との間に設けられた流路開口(418)を有
する水側調圧弁(400)と、を備え、湯側調圧弁(3
00)から流出される高温水と水側調圧弁(400)か
ら流出される低温水とを混合して目標温度で混合湯水を
吐水する湯水混合装置において、 上記湯側調圧弁(300)は、上記流路開口(318)を開閉するように設けられ、湯
側一次側流路(340)の水圧を両面に受ける基部(3
62)と、湯側一次側流路(340)の水圧を一方の面
に受け大気圧を他方の面に受ける上部支持部(366)
とを有し、上記基部(362)の一方の面と上部支持部
(366)の一方の面とにより湯側一次側流路(34
0)の水圧を相殺し、基部(362)の他方の面が受け
る湯側一次側流路(340)の水圧に応じて流路開口
(318)の流路面積を増減することにより、流路開口
(318)を流れる高温水の水量を調整する高温側弁体
(360)と、 高温水に晒されて高温水の温度と目標温度との偏差と高
温水の流量との積で表わされる熱量が一定値に向かうよ
うに上記高温側弁体(360)を開度調節するよう付勢
する第1感温付勢手段(370)と、 を備え、 上記水側調圧弁(400)は、上記流路開口(418)を開閉するように設けられ、水
側一次側流路(440)の水圧を両面に受ける基部(4
62)と、水側一次側流路(440)の水圧を一方の面
に受け大気圧を他方の面に受ける上部支持部(466)
とを有し、上記基部(462)の一方の面と上部支持部
(466)の一方の面とにより水側一次側流路(44
0)の水圧を相殺し、基部(462)の他方の面が受け
る水側一次側流路(440)の水圧に応じて流路開口
(418)の流路面積を増減することにより、流路開口
(418)を流れる低温水の水量を調節する低温側弁体
(460)と、 低温水に晒されて目標温度と低温水の温度との偏差と低
温水の流量との積で表わされる熱量が一定値に向かうよ
うに低温側弁体(460)を開度調節するよう付勢する
第2感温付勢手段(460)と、 を備えたことを特徴とする湯水混合装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の湯水混合装置におい
て、上記第1感温付勢手段および第2感温付勢手段の少
なくとも一方は、所定の温度範囲において温度に応じて
ばね定数が変化する材料からなるばねである湯水混合装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05781893A JP3189473B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 湯水混合装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05781893A JP3189473B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 湯水混合装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249361A JPH06249361A (ja) | 1994-09-06 |
JP3189473B2 true JP3189473B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=13066507
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP05781893A Expired - Fee Related JP3189473B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 湯水混合装置 |
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JP (1) | JP3189473B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6122541B1 (ja) * | 2016-11-22 | 2017-04-26 | 伸和コントロールズ株式会社 | 流量制御用二方弁及びこれを用いた温度制御装置 |
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1993
- 1993-02-22 JP JP05781893A patent/JP3189473B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160140351A (ko) | 2015-05-29 | 2016-12-07 | 글로브라이드 가부시키가이샤 | 낚시용 소프트 루어 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH06249361A (ja) | 1994-09-06 |
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