JP3171629B2 - マルチフォーカル眼用レンズおよびその製作方法 - Google Patents
マルチフォーカル眼用レンズおよびその製作方法Info
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Description
等の眼球或いは眼内に装着または埋殖されるレンズ(以
下、眼用レンズという)であって、同心円上に複数の度
数が存在する同時観察型のマルチフォーカル眼用レンズ
と、その製造方法に関するものである。
眼に適用されて、視力調節力を補うための眼用レンズと
して、一つのレンズ内に多数の度数を存在せしめた、多
焦点の眼用レンズが提案されている。
プに大別することができ、レンズに設定された遠用視力
補正域と近用視力補正域とを、必要に応じて使い分け
て、別々に観察するタイプのものと、遠用視力補正域と
近用視力補正域とを同時に観察し、装用者(観察者)の
脳の判断によって、見たい距離のものを選別して観察す
るタイプのものとが存在するが、眼用レンズの分野で
は、複数の補正域を確実に使い分けて観察することが困
難であるために、同時に各補正域を観察する後者のタイ
プ(同時観察型)のものが、主流となりつつある。
ても、特開昭60−91327号公報に示されているよ
うに,遠用視力補正域と近用視力補正域の二つの焦点を
有する所謂バイフォーカルタイプのものと、特開昭59
−208524号公報に示されているように、遠用視力
補正域から近用視力補正域まで連続的に度数が変化する
多焦点を有する所謂マルチフォーカルタイプのものが存
在する。
用レンズでは、焦点が二つしかないために、装用者が、
遠点と近点との中間距離にある点を視認した際に鮮明な
像が得られず、脳での判断が困難となって、ゴースト或
いは複視といった現象を生じ易いという不具合があっ
た。
用レンズにあっては、中間点でも一応の鮮明像が得られ
るものの、レンズの度数が径方向に略一定の変化率で変
化しており、明確な遠用視力補正域および近用視力補正
域が確保されていないために、特に明瞭な像が要求され
る遠点および近点での視認性が十分に得られず、像がぼ
やけてしまうという不都合を生ずる恐れがあり、実用に
適してはいなかったのである。
域を確保するために、マルチフォーカルレンズを単焦点
の球面レンズと組み合わせたものも、幾つか提案されて
いるが、それらは、何れも、球面レンズ部の球面収差に
よる焦点のズレを無視しており、球面レンズ部とマルチ
フォーカルレンズ部との境界部で滑らかな度数変化が得
られていないために、前述したバイフォーカルタイプの
眼用レンズと同様、ゴースト或いは複視といった現象を
生じさせる恐れを有している。
眼用レンズでは、何れも、レンズの度数が径方向に略一
定の変化率で変化する非球面形状が採用されているため
に、装用者個人の眼屈折力調節能力の程度や生活状態等
に応じて要求される、遠点、近点、中間点の相互間での
明瞭度の調節等を満足に行なうことができず、光学的効
果が限定されるという問題をも、内在していたのであ
る。
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、遠点、近点、中間点の何れにおいてもより
鮮明な像を観察することができ、像のボケやゴースト、
複視等の現象が可及的に防止され得ると共に、装用者各
個人に応じてレンズの光学的調節を行なうことが可能
で、各個人へのフィッティングが容易であるマルチフォ
ーカル眼用レンズと、その製造方法を提供することにあ
る。
発明にあっては、同心円上に複数の度数が存在するマル
チフォーカル眼用レンズであって、遠用視力補正域と近
用視力補正域およびそれらの間の中間視力補正域を、そ
れぞれ径方向に所定幅をもって互いに同心的に設ける一
方、それら各補正域を、各々径方向に連続して変化する
度数分布曲線を示すと共に、各補正域間の境界で度数分
布曲線が連続するレンズ面形状と為し、且つ、前記遠用
視力補正域および近用視力補正域における径方向の度数
変化率を、前記中間視力補正域における径方向の度数変
化率よりも小さくしたマルチフォーカル眼用レンズを、
その要旨とするものである。
カル眼用レンズにおいて、前記遠用視力補正域および近
用視力補正域における径方向の度数変化率を、1D(デ
ィオプター)/mm以下としたものをも、その要旨とする
ものである。
マルチフォーカル眼用レンズを製作するに際して、前記
遠用視力補正域、近用視力補正域および中間視力補正域
における度数分布曲線を決定すると共に、レンズにおけ
る一方の側の面形状を決定した後、該レンズにおける他
方の側の面形状を、前記度数分布曲線に対応した度数が
得られるように、光線追跡法によって定めることを特徴
とするマルチフォーカル眼用レンズの製作方法をも、そ
の要旨とするものである。
カル眼用レンズにおける具体的な形態としては、レンズ
の中心部分に遠用視力補正域が、レンズの外周部分に近
用視力補正域が、それぞれ設けられると共に、それら遠
用視力補正域と近用視力補正域との間に中間視力補正域
が設けられる場合と、レンズの中心部分に近用視力補正
域が、レンズの外周部分に遠用視力補正域が、それぞれ
設けられると共に、それら近用視力補正域と遠用視力補
正域との間に中間視力補正域が設けられる場合との、二
つの形態がある。
視力補正域、近用視力補正域および中間視力補正域は、
相互に同心円上に形成されておれば良い。即ち、かかる
同心円の中心(光軸)が、レンズの中心から偏心してい
ても良く、或いは各補正域が真円形状でなくても良く、
楕円形状等であっても良い。この意味において、各視力
補正域における径方向は、必ずしもレンズ径方向とは一
致しないことが、理解されるべきである。
を、外周部分に近用視力補正域を設定する場合には、遠
用視力補正域を、薄暗い条件下で瞳孔直径と同じか、ま
たはそれ以下となるように設定することが好ましく、具
体的には直径が2〜6mmとなるように設定することが好
ましい。更に、より好ましくは、かかる条件に加え、遠
用視力補正域が、レンズの光学部全体の面積の10〜3
0%を占めるように、且つ近用視力補正域が、レンズの
光学部全体の面積の20〜50%を占めるように、それ
ぞれ設定される。
力補正域および近用視力補正域による観察を可能とし、
遠点から近点に至る各点での像のボケを防止するためで
ある。尤も、薄暗い条件下では、一般に遠点観察が多い
という実情等から、遠用視力補正域を、薄暗い条件下で
瞳孔直径と同じ程度に設定することも許容される。
域を、外周部分に遠用視力補正域を設定する場合には、
近用視力補正域を、薄暗い条件下で瞳孔直径より小さく
設定することが好ましく、具体的には直径が1〜5mmと
なるように設定することが好ましい。更に、より好まし
くは、かかる条件に加え、近用視力補正域が、レンズの
光学部全体の面積の5〜20%を占めるように、且つ遠
用視力補正域が、レンズの光学部全体の面積の60〜9
0%を占めるように、それぞれ設定される。これは、上
述の場合と同様な理由による。
と近用視力補正域との間の移行部として定義され、上述
の如くして決定された遠用視力補正域と近用視力補正域
との間の全領域に亘って、形成されることとなる。
補正域および中間視力補正域は、何れも、径方向におい
て連続して変化する度数分布曲線を示す形状をもって形
成される。換言すれば、それら各視力補正域における度
数分布曲線は、如何なる点においても、一つの接線を有
する曲線形状をもって設定されることとなる。なお、度
数分布曲線とは、レンズの光軸からの距離と、その距離
における度数との関係を示すものである。
いても、各視力補正域における度数分布曲線が連続する
ように、レンズ面形状が決定される。即ち、上記度数分
布曲線は、各視力補正域間においても、一つの接線を有
する曲線形状をもって設定されることとなる。
び近用視力補正域における径方向の度数変化率は、中間
視力補正域における径方向の度数変化率よりも小さく設
定される。より好ましくは、それら遠用視力補正域およ
び近用視力補正域における径方向の度数変化率は、1D
(ディオプター)/mm以下に設定される。それによっ
て、遠点観察時および近点観察時における像の鮮明度を
一層有利に得ることが可能となる。
補正域では、度数が径方向において一定ではないが、そ
の変化率は小さくされており、そして、それら両視力補
正域間をつなぐ形で、径方向の度数変化率が比較的大き
な中間視力補正域が形成されている。それによって、か
かる中間視力補正域は、遠用視力補正域と近用視力補正
域とを補完するような形で、形成されることとなる。
係るマルチフォーカル眼用レンズの好適な製作方法につ
いて、更に説明を加えることとする。
の製作に際しては、始めに、目的とするレンズの度数分
布(度数分布曲線)を決定する。
に応じて、必要な遠用視力補正度数と必要な最高の近用
視力補正度数を、それぞれ、決定する。そして、必要な
最高の遠用視力補正度数に対して、付加度数を加えるこ
とにより、光軸中心或いは外周部において必要な最大の
近用視力補正度数が得られるように、度数分布曲線を設
定する。
いは複数の一次或いは二次以上の多項式によって設定す
ることが可能である。そして、特に2つ乃至は3つの二
次の多項式で度数分布曲線を設定することとすれば、設
定(計算)が容易となり、しかもそれ以上複雑な多項式
を用いた場合と比較しても大差のない光学特性を有する
レンズを得ることができることから、好ましい。
いる如く、遠用視力補正域をレンズ中心部分に有するマ
ルチフォーカル眼用レンズにおいて、遠用視力補正域、
中間視力補正域および近用視力補正域を、各々2次の多
項式によって設定する場合には、先ず、装用者の視力調
節能力等に応じて、以下の各値を決定する。
正度数) Y1 :遠用視力補正域と中間視力補正域との境界におけ
る付加度数 Y2 :中間視力補正域と近用視力補正域との境界におけ
る付加度数 Y3 :必要な最高の近用視力補正度数を得るための付加
度数
数分布曲線を、 Y = A1 ・ X2 とすると、 A1 = Y1 /X1 2 ・・・(1) であるから、かかる(1)より、遠用視力補正域におけ
る度数分布曲線が決定される。
線を、 Y = A2 ・X2 + B2 ・X +C2 とすると、 A2 ・X1 2+B2 ・X1 +C2 = Y1 ・・・(1) A2 ・X2 2+B2 ・X2 +C2 = Y2 ・・・(2) 3A1 ・X1 2=2A2 ・X1 +B2 ・・・(3) であるから、これら(1),(2),(3)より、中間
視力補正域における度数分布曲線が決定される。
線を、 Y = A3 ・X2 + B3 ・X +C3 とすると、 2A2 ・X2 +B2 =2A3 ・X2 +B3 ・・・(1) A3 ・X2 2+B3 ・X2 +C3 = Y2 ・・・(2) A3 ・X3 2+B3 ・X3 +C3 = Y3 ・・・(3) であるから、これら(1),(2),(3)より、近用
視力補正域における度数分布曲線が決定される。
度数分布曲線を決定した後、レンズ面の形状を決定す
る。
側の面を、所望の形状に設定する。なお、特に、コンタ
クトレンズの場合には、装着の容易性および良好性を確
保するために、内面(凹面)を、装用者の眼(角膜)の
形状に合わせた形状にすることが好ましく、それ故、先
ず、かかる内面が、適当な球面乃至は非球面(例えば、
楕円面や楕円面と球面との合成面)として、設定される
こととなる。
状を、上述の如くして決定された度数分布曲線に対応し
た度数が得られるように、光線追跡法を用いて、決定す
る。
いる如き、凹面が所定の形状に設定されたコンタクトレ
ンズ素材10において、凸面上の任意の一点:A
(X1 ,Y1 )における目的とする屈折力をP1 とする
と、かかるA点を通る曲線は、非球面パラメータ:s
(s<−1)を用いて、下式で表される。
為す角度をθ1 とすると、このθ1 は、下式の如く、表
される。
4 とすると、スネルの法則より、下式が成立する。 n′・ sinθ4 = n・ sinθ1 但し、n :空気の屈折率 n′:レンズ素材の屈折率
をθ5 とすると、このθ5 は、下式の如く、表される。 θ5 =θ1 − θ4
表される。 c1 = tanθ5 d1 =Y1 − c1 ・X1
を、B(X11,Y11)とすると、かかる凹面を表す曲線
は、 (X−K11)2 +Y2 = BC2 (BC:凹面の頂点の曲率半径) 但し、K11=BC+TH (TH:レンズ光軸中心の厚さ) と表されるから、B点の座標(X11,Y11)は、それぞ
れ、下式の如く、表される。
をθ11とすると、このθ11は、下式の如く、表される。 tanθ11= Y11/(X11−K11)
あり、B点での入射光がX軸と為す角:θ12は、A点で
の射出光がX軸と為す角:θ5 に等しいから、B点での
入射光が法線と為す角:θ13は、下式の如く、表され
る。 θ13= θ11−θ12
14とすると、スネルの法則より、下式が成立する。 n・ sinθ14= n′・ sinθ13
をθ15とすると、このθ15は、下式の如く、表される。 θ15=θ11− θ14
表される。 c11= tanθ15 d11=Y11− c11・X11
座標:XP0 は、下式の如く、表すことができる。 XP0 = −d11/c11
しくなるまで、非球面パラメータ:sを変化させて計算
する。そして、収束した時の点Aの座標から、その地点
でのレンズ凸面の曲率半径:Rを、下式に基づいて、求
めることができるのである。
ンズの面形状を決定し、その結果に基づいて、数値制御
切削装置等を用いてレンズ材を切削加工することによ
り、前述の如き、目的とするマルチフォーカル眼用レン
ズが製作されることとなる。
ル眼用レンズにあっては、前述の如く、レンズの光軸を
中心とする径方向において、度数分布曲線を連続させた
ことにより、度数の変化点における光学的な不連続性に
起因する観察像のボケやゴースト、複視等が、可及的に
防止され得るのである。
域と近用視力補正域との間が、中間視力補正域によっ
て、連続して滑らかに接続されていることから、中間点
においても鮮明な像を観察することができ、それによっ
て、中間点観察が容易となるのである。
正域の度数変化率が、中間視力補正域よりも小さく設定
されていることから、各種条件下においても、遠点観察
および近点観察時に鮮明な像を有利に得ることができる
のであり、それ故、中間点における像の明瞭度を犠牲に
することなく、特に要求される遠点観察および近点観察
が容易となるという大きな効果を奏し得るのである。
および近用視力補正域に連続した度数分布曲線をもって
形成されていることから、かかる中間視力補正域におけ
る度数分布形態を調節することにより、遠点観察時或い
は近点観察時に得られる像を、中間視力補正域によって
補完し、視認し易くすることもできるのであり、装用者
に応じた中間視力補正域の調節が可能となって、優れた
マルチフォーカル眼用レンズとしての光学特性が発揮さ
れ得るのである。
てレンズの面形状を決定するようにすれば、各種の任意
の度数分布曲線を有するマルチフォーカル眼用レンズ
を、容易に設計、製作することができるのである。
作した一実施例について、具体的な説明を加えることと
する。なお、本発明は、上述の詳細な説明における具体
的な記載、或いは以下の実施例の記載によって、限定し
て解釈されるものでは決してなく、当業者の知識に基づ
いて、種々なる変更、修正、改良等が加えられること、
更に、そのような変更等が加えられた態様のものも、本
発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内
に含まれることは、言うまでもないところである。
補正域を、外周部分に近用視力補正域を、それらの間に
中間視力補正域を、それぞれ有するコンタクトレンズを
製作したものについて説明する。
して、目的とする最高の遠用視力補正度数を−6.00
Dに、付加度数の最大値を+1.6Dに、それぞれ決定
し、且つレンズ凹面には、離心率:0.4の非球面(頂
点の曲率:8.00mm)を採用することを決定した。
視力補正域の半径:X2 ,近用視力補正域の半径:
X3 ,遠用視力補正域と中間視力補正域との境界におけ
る付加度数:Y1 ,中間視力補正域と近用視力補正域と
の境界における付加度数:Y2 ,最大の付加度数:Y3
を、それぞれ、下記の如く、決定した。 (X1 ,Y1 )=(1.5mm,+0.4D) (X2 ,Y2 )=(3.0mm,+1.4D) (X3 ,Y3 )=(4.0mm,+1.6D)
領域および近用視力補正領域における径方向の度数分布
曲線を、それぞれ、二次の多項式によって設定すること
とし、前述の如き手法に従って、それぞれの補正領域に
おける度数分布曲線を求めた。求めた度数分布曲線を、
図3に示すこととする。
いて、前述の如き光線追跡法により、コンタクトレンズ
の凸面側の面形状を、求めた。その結果を、下記表1に
示すこととする。
中心部分(X=0〜0.80mm)においては、表に示さ
れた範囲内での曲率半径:Rの変化は認められないが、
上述の如く、遠用視力補正領域の度数分布曲線が二次の
多項式によって設定されており、それに基づいて曲率半
径が決定されていることから、かかる部分においても、
連続した度数変化が存在すると認識されるべきである。
また、本実施例で、かくの如く、凸面側の曲率半径が中
心部分で一定となったのは、曲率半径の変化量が計算上
の有効数字による誤差の範囲内であったこと、或いは非
球面形状に設定された凹面側における径方向の曲率半径
の変化によってレンズ全体としての度数変化が生じてい
ること等に起因するものと考えられる。
づいて、数値制御切削装置を用いてレンズ材を切削加工
することにより、目的とするマルチフォーカルタイプの
コンタクトレンズを得た。
についての臨床結果を、同時観察型のバイフォーカルタ
イプのコンタクトレンズ(比較例)についての臨床結果
と共に、下記表2に示す。
とされたマルチフォーカルタイプのコンタクトレンズ
は、遠点観察および近点観察の何れの場合でも、極めて
明瞭な像を装用者に与え得るものであり、優れた光学的
効果を有していることが、明らかである。
数分布曲線の一具体例を示すグラフである。
ズ面形状を、光線追跡法を用いて求める操作を説明する
ための説明図である。
フである。
Claims (10)
- 【請求項1】 眼球或いは眼内に装着または埋殖される
レンズであって、同心円上に複数の度数が存在する同時
観察型のマルチフォーカル眼用レンズにして、 遠用視力補正域と近用視力補正域およびそれらの間の中
間視力補正域を、該遠用視力補正域がレンズの中心部分
に位置し、また該近用視力補正域が外周部分に位置する
ように、それぞれ径方向に所定幅をもって互いに同心的
に設け、更に該遠用視力補正域の直径が2〜6mmとなる
ように設定する一方、それら各補正域を、各々径方向に
連続して変化する度数分布曲線を示すと共に、各補正域
間の境界で度数分布曲線が連続するレンズ面形状と為
し、且つ、前記遠用視力補正域および近用視力補正域に
おける径方向の度数変化率を、前記中間視力補正域にお
ける径方向の度数変化率よりも小さくしたことを特徴と
するマルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項2】 前記遠用視力補正域が、レンズの光学部
全体の面積の10〜30%を占めるように、また前記近
用視力補正域が、レンズの光学部全体の面積の20〜5
0%を占めるように、構成されている請求項1に記載の
マルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項3】 前記遠用視力補正域および近用視力補正
域における径方向の度数変化率が、1D(ディオプタ
ー)/mm以下であることを特徴とする請求項1または2
に記載のマルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項4】 前記同心的に設けられた遠用視力補正
域、中間視力補正域及び近用視力補正域の中心が、レン
ズ中心から偏心させられている請求項1乃至3に記載の
マルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載のマルチ
フォーカル眼用レンズを製作するに際して、前記遠用視
力補正域、近用視力補正域および中間視力補正域におけ
る度数分布曲線を決定すると共に、レンズにおける一方
の側の面形状を決定した後、該レンズにおける他方の側
の面形状を、前記度数分布曲線に対応した度数が得られ
るように、光線追跡法によって定めることを特徴とする
マルチフォーカル眼用レンズの製作方法。 - 【請求項6】 眼球或いは眼内に装着または埋殖される
レンズであって、同心円 上に複数の度数が存在する同時
観察型のマルチフォーカル眼用レンズにして、 遠用視力補正域と近用視力補正域およびそれらの間の中
間視力補正域を、該近用視力補正域がレンズの中心部分
に位置し、また該遠用視力補正域が外周部分に位置する
ように、それぞれ径方向に所定幅をもって互いに同心的
に設け、更に該近用視力補正域の直径が1〜5mmとなる
ように設定する一方、それら各補正域を、各々径方向に
連続して変化する度数分布曲線を示すと共に、各補正域
間の境界で度数分布曲線が連続するレンズ面形状と為
し、且つ、前記遠用視力補正域および近用視力補正域に
おける径方向の度数変化率を、前記中間視力補正域にお
ける径方向の度数変化率よりも小さくしたことを特徴と
するマルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項7】 前記近用視力補正域が、レンズの光学部
全体の面積の5〜20%を占めるように、また前記遠用
視力補正域が、レンズの光学部全体の面積の60〜90
%を占めるように、構成されている請求項6に記載のマ
ルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項8】 前記遠用視力補正域および近用視力補正
域における径方向の度数変化率が、1D(ディオプタ
ー)/mm以下であることを特徴とする請求項6または7
に記載のマルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項9】 前記同心的に設けられた近用視力補正
域、中間視力補正域及び遠用視力補正域の中心が、レン
ズ中心から偏心させられている請求項6乃至8に記載の
マルチフォーカル眼用レンズ。 - 【請求項10】 請求項6乃至9の何れかに記載のマル
チフォーカル眼用レンズを製作するに際して、前記遠用
視力補正域、近用視力補正域および中間視力補正域にお
ける度数分布曲線を決定すると共に、レンズにおける一
方の側の面形状を決定した後、該レンズにおける他方の
側の面形状を、前記度数分布曲線に対応した度数が得ら
れるように、光線追跡法によって定めることを特徴とす
るマルチフォーカル眼用レンズの製作方法。
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JP35865191A JP3171629B2 (ja) | 1991-12-28 | 1991-12-28 | マルチフォーカル眼用レンズおよびその製作方法 |
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