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JP3154564U6 - 試料輸送用ボックス - Google Patents

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JP3154564U6
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Abstract

【課題】内部の温度を15℃〜25℃の範囲に長期間維持するように考案され、温度耐性および機械的耐性を必要とする任意の生成物、特に生体試料に好適な試料輸送用ボックスを提供する。
【解決手段】高容量断熱プラスチック材から製造された気密性の第一の非一次包装2と、高密度ポリスチレンから製造された第二の非一次包装3と、第三の非一次包装4と、1または複数の蓄熱材5とを含む。第一の非一次包装2と第二の非一次包装3との間の空気体積と、ボックスの総体積との比(Rμ)が0.1〜0.6の範囲であり、第二の非一次包装3の厚さが4〜6cmの範囲である。
【選択図】図1

Description

本考案は、内部の温度を15〜25℃の範囲に長時間維持するよう考案された試料輸送用ボックスに関する。
本考案による輸送ボックスは、一般に、極端な温度耐性および機械的耐性を必要とするいずれの物品の輸送にも適用可能であるが、特に、生体試料の輸送に好適である。
ICAO(国際民間航空機関(International Civil Aviation orgaization))によれば、生体試料の具体的定義は、限定されるものではないが、診断目的で送られる、排泄物、分泌物、血液およびその成分、組織およびそれらの液体(生きた感染動物は除く)を含む、ヒトまたは動物起源の任意の材料である。この定義には、臨床または実験研究室で行われる診断または分析に用いられるあらゆる典型的な試料が含まれる(血液、血清、唾液、尿、糞便、CSF、生検、組織、スワブなど)。
一般に、物品の輸送には、温度的および機械的損傷の危険が常に伴う。最適な包装とは、二つの危険を効果的に防ぎ、目的地に着くまで、最初の包装され機械的損傷から保護された状態で、生体試料の温度を最適な範囲内に維持するものである。最適な温度範囲とは、上述のような実験において実現可能性と反復可能性を確保する、物理化学的特性を保証する温度範囲と理解される。
生体試料であるために、包装はまた、ある特定の生物学的保護要件に従わなければならない。試料または生体生成物は一般に、本来、それらが含む生物学的負荷に従った関連の生物学的リスクを伴う。結論として、包装は、機械的損傷を防ぐ他、生物学的リスクの回避のためにも重要である。
一般に、生体試料を輸送するために用いられる容器は、一次包装と1または複数の非一次包装からなる。本明細書を通じ、以下に説明される定義の用語が用いられる。
一次包装は診断用生体生成物を含むものである。この包装は標準化され、包装基準で規定されている要件に合わなければならない。このように通常、一次包装は、生体試料を包み、防水するプラスチック材を含むことと、その内部の標準生体生成物を保証する書面を含むことの2つの要件を満たさなければならない。
非一次包装は、少なくとも一次包装を含むものである。非一次包装は、その内部に1、2またはそれを超える包装を含むかどうかによって第二、第三などであり得る。これらの包装は標準化されている必要はない。
このように、生体試料は試験管または標準容器に直接入れてもよいが、前記試料は通常、安全シール付きの標準プラスチックバッグに入れる。もう1つの可能性としては、機械的および/または温度的保護のための何らかの種類のコーティングを備えたより複雑な標準容器内の、安全シール付きの非標準プラスチックバッグ内に生体試料を入れるというものである。
充填材は、異なる包装間の空間に置かれる材料であると理解される。この材料は基本的に、機械的および温度的ストレスを軽減することをねらいとし、発泡ポリスチレンチップ、または熱可塑性が高く、熱伝導性が極めて低い種々の絶縁材などであり、加えてひと度、所定の温度に加熱または冷却されると、周囲の空間を特定の温度維持を助ける発熱能の低い材料であってもよい。さらに、好適な湿度条件を保証するため、かつ/または不慮の事故の場合にこぼれた液体材料を吸収するたに吸収材を充填(例えば、綿またはバーミキュライト)してもよい。
当該技術分野には、現在、予め設定された温度範囲(通常は低温、−20℃〜4℃)内で生体試料を保存するために考えられた種々の種類の容器がある。これらには、外部電源により供給される電気系を備えた容器、畜冷要素を備えた容器および容器中に一様に冷気を分布させる自律的機械系を備えた容器が含まれる。
従来技術に含まれるこれらの容器には、15℃〜25℃の範囲の温度で試料を輸送するためのそれらの使用に関して、下記のようなある種の欠点がある:
・極端な温度条件では(外部温度(Texternal)<10℃またはTexternal>30℃)、短い期間であっても最適な温度範囲を維持しないこと、および/または
・極端でない温度条件では(15℃<Texternal<25℃)、標準的な時間の間(16〜24時間)、最適な温度範囲を維持しないこと。
もう一方で、試料の輸送中、最適な温度を維持するのに好適であり得る容器は高価なシステムであり、これにより必然的に伴う欠点を有する。
結論として、当該技術分野の先行するシステムが有する経済的不都合なく、その内部の温度を最適な範囲内に長時間維持する、生体試料を輸送するために好適な容器への希求がある。
考案の説明
本考案による輸送ボックスは、これまでに述べた問題を解決するために考案され、その内部の温度を15℃〜25℃の範囲に長時間(本明細書では24時間より長い時間と理解される)維持する。
より具体的には、本考案は、独立クレーム1の輸送ボックスに関する。有利な実施形態は従属クレームにより定義される。
有利にも、本考案による輸送ボックスは、上述の問題に対する最も構造的に簡単で安価な解決法である。
本考案による輸送ボックスは、第一の非一次包装、第二の非一次包装、第三の非一次包装および蓄熱材を含んでなる。第一の非一次包装は高断熱能のプラスチック材、好ましくは、ポリプロピレンまたは同様の特徴のその他のポリマーからなる。その形状に関して、第一の非一次包装は好ましくは、温度勾配の一様な分布に寄与するために円筒状である。好ましい実施形態では、第一の非一次包装は二重層を有し、それにより機密性と、内部を吹き飛びのおそれから保護するよう十分な堅牢性を提供する。本考案の輸送ボックスの可能性のある実施形態では、第一の非一次包装の内部は金属の裏打ちを有する。
第二の非一次包装は、高密度ポリスチレンからなる。本考案の一つの実施形態では、第二の非一次包装の内部は、その断熱能を高めるために、例えばボール紙の層などの断熱材で裏打ちされている。
第三の非一次包装はボール紙からなり、その目的は、その温度耐性を高め、必要な出荷ラベルおよび書類を保持するために第二の非一次包装の構造を支持することである。
第二および第三の非一次包装は好ましくは、直立平行六面体型である。
もう1つの実施形態では、第二および第三の非一次包装は合わさって、ポリスチレン内材とボール紙外材を有する単一の包装となっていてもよい。
本考案の輸送ボックスはまた、外部温度勾配に曝された際にそれらの温度が極めてゆっくり変化する特性を有する1または複数の蓄熱材も含む。これらの生成物は一般に、プラスチック材中に充填されたゲルまたは液体の形態である。
これらの蓄熱材は、出荷される物品の種類によって、第一の非一次包装内に、または第一の非一次包装と第二の非一次包装の間に、またはその双方の場所に配置することができる。
好ましくは、硬質プラスチック材内に包囲された液体形態の蓄熱材または軟質プラスチック材内に包囲されたゲル形態の蓄熱材を用いる。
さらに、ボックスの温度耐性および機械的耐性を高めるために、第一の非一次包装の内部か、第一の非一次包装と第二の非一次包装の間か、またはその双方の場所に充填材を配置してもよい。好ましい実施形態では、前記材料は、体積およそ1cmの多孔質プラスチック材チップからなる。
最初に述べたように、本考案の目的の1つは、その内部に置かれた試料を15℃〜25℃の間の最適な温度範囲内に維持することができる輸送ボックスを提供することである。この目的のためには、種々の包装の材料、寸法および形状を入念に選択しなければならない。第一の非一次包装の内部の温度(T)は種々の因子に依存する変数であるが、要約すれば、本考案者らは、Tは第二の非一次包装の内部の温度(T)に基本的に依存すると結論付けることができた。
しかしながら、Tを定義する変数は次のものである:
・外部の周囲温度、
・第一の非一次包装と第二の非一次包装の間に蓄熱材を含むか含まないか、
・蓄熱材の初期温度、
・用いる非一次包装の材料、
・この包装の形状および寸法、
・充填材を含むか含まないか。
ボックスの種々の要素間に最大の相互関連を有する変数は、本明細書では、第一の非一次包装と第二の非一次包装の間の空気の体積(V12)とボックスの総体積(Vtot)の間の関係(Rμ
μ=V12/Vtot
として定義される(ただし、第二の非一次包装の厚さもまたある一定の範囲内に留まっていなければならない)。
実際、空気は良好な断熱材であることを考えれば、第一の非一次包装と第二の非一次包装の間の空気の体積は、好適な断熱を確保するのに十分なものでなければならない。第一の非一次包装と第二の非一次包装の間の空気の体積は、第一の非一次包装が小さくなるにつれ、また、第二の非一次包装が大きくなるにつれて大きくなる。しかしながら、両包装のサイズは輸送の必要条件によって条件付けられ、第一の非一次包装は、必要に応じて蓄熱要素および/または充填材の他、その内部に生体試料とともに一次包装を含むのに十分大きくなければならず、また、第二の非一次包装は、輸送ボックスの取扱いおよび輸送に障害となるほどの大きさであってはならない。
他方、第二の非一次包装の厚さが増すにつれ、輸送ボックスの絶縁能も増す。しかしながら、厚過ぎると、輸送ボックスが大きくなる、その製造に用いられる材料の量に関連する費用が高くなるなどのある種の欠点を伴う。
結論として、当該技術分野の必要に好適に見合う輸送ボックスを設計する際には双方のサイズの妥協点を見出さなければならない。
有利にも、本考案による輸送ボックスは、Rμパラメーターおよび第二の非一次包装の厚さに関する最適範囲を定義することで、上述の欠点を解決する。具体的には、本考案の輸送ボックスにおいて、ボックスの総体積に対する第一の非一次包装と第二の非一次包装の間の空気の体積の比率Rμは0.1〜0.6の範囲内に含まれ、第二の非一次包装の厚さは4〜6cmの範囲である。
本考案の好ましい実施形態では、パラメーターRμは0.2〜0.5、好ましい実施形態では、0.2〜0.3の範囲に含まれる。
本考案の好ましい実施形態では、第二の非一次包装の厚さは4.5〜5.5cmの範囲に含まれ、好ましくは5cmである。
本考案の好ましい実施形態では、輸送ボックスはさらに、第一の非一次包装の内部、または第一の非一次包装と第二の非一次包装の間、またはその双方の場所に配置された充填材を含む。
以後の説明を補足するため、また、本考案の特徴をさらに説明するために、その好ましい実施形態に従う一連の図面が本明細書の一部として含まれている。以下の図面は例として示したものであって、限定されるものではない。
本考案の輸送ボックスの分解組立図を示す。 本考案の輸送ボックスの第一の非一次包装の2つの実施形態の結果を、当該技術分野の従来技術を代表する第一の非一次包装の実施形態と比較した、外部温度4℃の場合の時間−温度グラフを示す。 2005年2月15日にバルセロナから第一の経路で発送され、2005年2月16日にテブビオ(Tebubio)で受け取られたパッケージの時間−温度グラフを示す。 2005年2月16日にテブビオから第二の経路で発送され、2005年2月17日にリンビイ(Lyngby)で受け取られたパッケージの時間−温度グラフを示す。 図3および4に示されている2つの経路の時間−温度グラフを比較する。
考案の好ましい実施形態
図1に示されるように、本考案の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)は、第一の非一次包装(2)、第二の非一次包装(3)、第三の非一次包装(4)および1または複数の蓄熱材(5)を含んでなる。
第一の非一次包装(2)は、その内部に輸送される生体試料とともに一次包装を含むよう、高容量断熱プラスチック材から製造された密閉容器である。図1の実施形態では、第一の非一次包装(2)は、温度勾配の一様な分布に寄与するために円筒形である。好ましくは、第一の非一次包装(2)は半径およそ11cm、高さは13〜18cmの間である。
第二の非一次包装(3)は、第一の非一次包装(2)を含み、高密度ポリスチレンから製造されている。図1で例示された実施形態では、第二の非一次包装(3)は、6面のポリスチレンシートによって形成された直立平行六面体形、具体的にはプリズム形である。好ましい実施形態では、この平行六面体は幅30cm×長さ30cm×高さ20cmである。もう1つの実施形態では、この平行六面体は幅40cm×長さ40cm×高さ30cmである。
第一と第二の非一次包装(3)の寸法およびその間の比率は、生体試料を24時間を超える時間、所望の温度範囲内に維持することを保証するように選択される。
第三の非一次包装(4)は第二の非一次包装(3)を含み、構造を支持し、その温度耐性を高め、必要なラベルを保持するためのものであり、好ましくはボール紙から製造される。第二および第三の非一次包装(4)は、2つの独立した包装として定義されてはいるが、一体となって、ポリスチレン内材とボール紙または類似の外材を有する単一の包装を形成してもよく、これにより、その上に固定されるステッカーおよびラベルの識別が可能となる。
図1に示されている輸送ボックス(1)は、第一の非一次包装(2)の内部、または第一の非一次包装(2)と第二の非一次包装(3)の間、またはその双方に適切な数および温度で配置された蓄熱要素(5)も含み、第一の非一次包装(2)の内部を最適な温度範囲に維持するために寄与する。
本考案の輸送ボックス(1)が確実かつ安全に生体試料を輸送し、該試料を15℃〜25℃の間の最適な温度範囲内に長時間維持するのに好適であることを確認するため、次の実施例に後述される種々の実験を行った。
実施例1: 一定外部温度4℃に対する対抗
2種類の異なる第一の非一次包装(2)を用いて本考案の輸送ボックス(1)の実験を一定外部温度4℃で行った。
・2型包装(NPT2):プラスチック内材および外材を有する密閉容器
・3型包装(NPT3):プラスチック外材とステンレス鋼内面を有する密閉容器
2型および3型包装は双方とも同じサイズの円筒であり(外径22cm、高さ13.5cm)、唯一の違いは金属内面かプラスチック内面かということである。
第二の非一次包装(3)は、粘着ラベルのためのボール紙外材を有し、その断熱能を高めるためにもう1つのボール紙層でその内部を裏打ちした発泡ポリスチレンボックスであった。第二の非一次包装の寸法は幅40cm、深さ40cm、高さ30cm、厚さ5cmであった。従って、これらの実験のRμパラメーターは0.43であった。さらに、他の容器よりも本考案の輸送ボックス(1)が有利なことを確認するため、当技術分野の現状で通常用いられるものを代表する、第二の非一次包装(3)の特徴と類似しているが、壁は遙かに薄く、体積が小さい、圧縮ボール紙包装内の低密度発泡ポリスチレンシートからなるさらなるタイプの第一の非一次包装(2)に関して実験を行った。この包装は本実験において1型(NPT1)と呼ばれた。
さらに、第一の非一次包装(2)と第二の非一次包装(3)の間に充填材ならびに蓄熱材(5)を配置した。
その後、これら3種類の各包装を第二の非一次包装(3)の内部に配置し、この集合体を一定外部温度4℃に曝し、これら3つの各条件においてその熱容量を計算した。これらの結果は図2の時間−温度グラフに表されており、1型の第一の非一次包装(2)を有する系の熱容量は2型または3型の第一の非一次包装(2)を有する系よりも明らかに高く、このためそれは本考案の目的では好適でないことを示す。
2型および3型包装に関して、これらの結果は、両容器とも、現在まで用いられていた包装よりも大きな温度耐性を示すことを反映した。
さらにまた、2型と3型の第一の非一次包装(2)の間の違いが、3型が、その伝導性の内面のために2型よりも温度変化の大きな内面を有していたことに起因するということが確認された。このように、最適でない温度から最適な温度への変化は、3型よりも2型の第一の非一次包装(2)に速やかに影響を及ぼすであろう。ゆえに、ほとんどの場合、挙げられている必要に最も適合する系が2型の第一の非一次包装(2)を含むものである。
実施例2: 実際の経路で実験した温度耐性および機械的耐性を確認するためのプレート出荷試験
実験を完成させるため、実際の経路での輸送プロセスを経た、Advanced In Vitro Cell Technologies, S.L.によって生産および流通されたバイオテクノロジー製品、すなわち、CacoReady(商標)多孔質膜上で単層として培養したCaco2細胞を含むプレートからなるキットを輸送することにした。この種類の材料を処理することにより、陰性対照(出荷プロセスを受けていないプレート)に対して出荷前および出荷後の品質対照を行った後、結論を導くことができた。このようなプレートの特殊な特徴は、室温で固体であるが、最適な培養温度(37℃)では液体となる培養培地が、出荷される前にこれらの上に置かれることである。この実験は次の段階:バルセロナ−テブビオ(パリ)−バルセロナを含んだ。
試験前のデータは次の通りであった。
・比較的長時間の15℃より低い温度は、細胞単層、特にそのバリア特性に負の影響を及ぼす。
・比較的長時間の25℃より高い温度は、輸送系の物理的条件に影響を及ぼし、細胞単層、特にそのバリア特性に負の影響を及ぼす、密度の異なる不均質な領域を作り出す。
従って、本試験は、出荷時に20〜22℃の温度で維持された、完全に固体の輸送手段を伴うプレートについてのものとした。目的は、本考案の輸送ボックス(1)が外部温度における様々な影響を最小化し、それによりこれらのプレートをできる限り長く最適な温度範囲内に維持することを保証するかどうかを確認することであった。このため、次のように表される2種類の出荷を行った。
・出荷1(2プレート):2005年1月25日発送、2005年1月27日受取り。
Figure 0003154564
・出荷2(2プレート):2005年2月8日発送、2005年2月10日受取り。
Figure 0003154564
両場合とも、同じ種類の第二の非一次包装(3)、同じ充填材、同じ種類の蓄熱材を用い、同じ温度(37℃)、類似の外部温度であった。出荷1では、1型の第一の非一次包装(2)を用い、出荷2では、2型の第一の非一次包装(2)を用いた(1型および2型の第一の非一次包装(2)の定義に関しては実施例1を参照)。
プレートが戻ってきた際に、これらを液化し、TEER(経上皮電気抵抗(Trans-Epithelial Electric Resistance))および21日および23日の品質対照に対する流率(%)を調べた。これらの結果に対し、試料空間内に最大10%の不足ボウル(deficient bowls)(teer>1000ohm・cmおよび流率(%)<1)を可能とする内部プレート満足対照、次いで統計学的分散分析を行った。結果は次の通りであった。
出荷1:
1)21日のteer対照に対して、プレート1および2は十分である(プレート1:24/24、プレート2:23/24)。
2)21日の流率%対照に対して、プレート1は十分であり、プレート2は十分でない(プレート1:11/12、プレート2:0/12)。
3)23日のteer対照に対して、プレート1および2は十分でない(プレート1:7/12、プレート2:4/12)。
4)23日の流率%対照に対してプレート1および2は十分でない(プレート1:7/12、プレート2:7/12)。
5)21日の、プレート1および2のボウル(最適および非最適)の平均teerは、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ35.12%および34.20%低い。
6)23日の、プレート1および2のボウル(最適および非最適)の平均teerは、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ24.37%および57.52%低い。
7)21日の、プレート1および2のボウル(最適および非最適)の平均流率(%)は、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ20%および700.24%高い。
8)23日の、ボウル(最適および非最適)の平均流率(%)は、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ358.3%および566.6%高い。
出荷2:
1’)21日のteer対照に対して、プレート1および2は十分である(プレート1:24/24、プレート2:24/24)。
2’)21日の流率%対照に対して、プレート1および2は十分である(プレート1:12/12、プレート2:12/12)。
3’)23日のteer対照に対してプレート1および2は十分である(プレート1:12/12、プレート2:12/12)。
4’)23日の流率%対照に対してプレート1および2は十分である(プレート1:12/12、プレート2:12/12)。
5’)21日の、プレート1および2のボウル(総て最適)の平均teerは、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ8.5%および4.2%低い。
6’)23日の、プレート1および2のボウル(総て最適)の平均teerは、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ6.18%および10.2%低い。
7’)21日の、プレート1および2のボウル(総て最適)の平均流率(%)は、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ15%および45.45%低い。
8’)23日の、プレート1および2のボウル(総て最適)の平均流率(%)は、陰性バッチ対照(出荷無し)より、それぞれ45.45%および27.27%低い。
結論:
・10℃より高い、また、30℃より低い外部温度では、本考案の輸送ボックス(1)は、96時間より長い時間、最適な内部温度を保証する。
・5℃〜10℃の間の温度では、本考案の輸送ボックス(1)は、12時間、最適な内部温度を保証する。
・0℃〜5℃の間の温度では、本考案の輸送ボックス(1)は、4〜6時間、最適な内部温度を保証する。
・本考案の輸送ボックス(1)は、20〜25℃の外部温度に曝された際に、ボックスの内部の温度を最初の4℃から2時間後に18〜20℃に昇温するような良好な温度回復を有する。
実施例3:バルセロナ−テブビオ−デンマーク−バルセロナ経路でのプレートを伴わない出荷試験
この試験は実施例2で述べた結論を確認するために行った。この理由のため、プレート無しで出荷を行い、バルセロナ−テブビオ−デンマーク−バルセロナ経路での本考案の輸送ボックス(1)の第一の非一次包装(2)の内部の温度を測定することにした。
経路1.バルセロナ−テブビオ:
・2005年2月15日に発送され、2005年2月16日に受け取られたパッケージ。この経路の時間−温度グラフは図3に示されている。
Figure 0003154564
・蓄熱材の最初の温度=37℃。
・移動時間=16時間。
・生成物の最適な温度範囲内での第一の非一次包装(2)内の耐久時間=10時間。
・25℃〜30℃の温度範囲内での第一の非一次包装(2)内の耐久時間=6時間。
・28℃〜30℃の温度範囲内での第一の非一次包装(2)内の耐久時間=2時間。
結論 経路1:
・28℃〜30℃の温度範囲内での第一の非一次包装(2)内の耐久時間は2時間であり、固体輸送媒体の液化の可能性に対して不十分である。
・本考案者らは、全経路中、第一の非一次包装(2)の内部はその最適な温度条件を維持したと結論付けることができる。
2.経路2.テブビオ−リンビイ(デンマーク)
・2005年2月16日に出荷され、2005年2月17日に受け取られたパッケージ。この経路の時間−温度グラフは図4に示されている。
Figure 0003154564
・ゲル(蓄熱材)の最初の温度=30℃。
・移動時間=22時間。
・生成物の最適な温度範囲内での第一の非一次包装(2)内の耐久時間=18時間。
・15℃より低い温度での第一の非一次包装(2)内の耐久時間=4時間。
・この系により達せられる最低温度=12℃。
結論 経路2:
・温度は26℃を超えて上昇しないことから(最高温度=25.9℃)、この固体輸送媒体に伴う液化問題は無かった。
・第一の非一次包装(2)の内部は15℃より低い温度を4時間維持したという事実にもかかわらず、これはこの系に重要であるとは考えられない(しかしながら、10℃より低い温度ではそうである)。
この2つの経路を比較する時間−温度グラフは図5に示されている。

Claims (12)

  1. 高容量断熱プラスチック材から製造された気密性の第一の非一次包装(2)と、
    第一の非一次包装(2)を含む、高密度ポリスチレンから製造された第二の非一次包装(3)と、
    第二の非一次包装(3)を含む、構造を支持し、温度耐性を高め、ラベルを保持するための第三の非一次包装(4)と、
    第一の非一次包装(2)の内部、および/または第一の非一次包装(2)と第二の非一次包装(3)の間に配置された1または複数の蓄熱材(5)と
    を含んでなり、前記第一の非一次包装(2)と前記第二の非一次包装(3)との間の空気体積と、ボックスの総体積との比(Rμ)が0.1〜0.6の範囲であり、第二の非一次包装(3)の厚さが4〜6cmの範囲であることを特徴とする、生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  2. 第一の非一次包装(2)が金属内層を有する、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  3. 第二の非一次包装(3)の内部が断熱材の層で裏打ちされている、請求項1または2に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  4. 第一の非一次包装(2)の内部、または第一の非一次包装(2)と第二の非一次包装(3)の間、またはその双方に配置された充填材をさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  5. 第二の非一次包装(3)と第三の非一次包装(4)とが結合して、ポリスチレン内材とボール紙外材を有する単一の包装を形成している、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  6. Rμが0.2〜0.5の範囲である、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  7. Rμが0.2〜0.3の範囲である、請求項6に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  8. 第二の非一次包装(3)の厚さが4.5〜5.5cmの範囲である、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  9. 第二の非一次包装(3)の厚さが5cmである、請求項8に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  10. 第一の非一次包装(2)が円筒形である、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  11. 第二の非一次包装(3)が、幅30cm×長さ30cm×高さ20cmの平行六面体である、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
  12. 第二の非一次包装(3)が幅40cm×長さ40cm×高さ30の平行六面体である、請求項1に記載の生体生成物を輸送するための輸送ボックス(1)。
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