JP3152746B2 - 合成樹脂ライニング管 - Google Patents
合成樹脂ライニング管Info
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として給水、給湯、
空調、排水等に用いられる、金属管の内周面が合成樹脂
管でライニングされた合成樹脂ライニング管に関する。
空調、排水等に用いられる、金属管の内周面が合成樹脂
管でライニングされた合成樹脂ライニング管に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管等の金属管の耐蝕性等を向上させる
目的で、その内周面を塩化ビニル管等の合成樹脂管でラ
イニングした、いわゆる合成樹脂ライニング管として
は、図3に管の半径方向に切断した部分断面図を示すよ
うに、金属管100の内周面に接着剤層300によって
合成樹脂管200を接着した構造のものが広く用いられ
ている。
目的で、その内周面を塩化ビニル管等の合成樹脂管でラ
イニングした、いわゆる合成樹脂ライニング管として
は、図3に管の半径方向に切断した部分断面図を示すよ
うに、金属管100の内周面に接着剤層300によって
合成樹脂管200を接着した構造のものが広く用いられ
ている。
【0003】このような合成樹脂ライニング管では、金
属管100と合成樹脂管200との線膨張係数の差が大
きいために、ライニング管内に高温流体を断続的に流し
たとき、金属管100と合成樹脂管200との間に相対
的な伸縮が繰り返され、これによって接着剤層300に
は繰り返し応力が作用して、合成樹脂管200が剥離し
たり、あるいは軸方向に収縮してしまう等の問題があっ
た。
属管100と合成樹脂管200との線膨張係数の差が大
きいために、ライニング管内に高温流体を断続的に流し
たとき、金属管100と合成樹脂管200との間に相対
的な伸縮が繰り返され、これによって接着剤層300に
は繰り返し応力が作用して、合成樹脂管200が剥離し
たり、あるいは軸方向に収縮してしまう等の問題があっ
た。
【0004】このような問題を解決するため、従来、合
成樹脂管内に無機充填材を添加することにより、合成樹
脂管の線膨張係数を抑制したり(特開昭55−1616
39号)、あるいは、合成樹脂管として、熱可塑性樹脂
からなる内層と、補強繊維を含む熱可塑性樹脂からなる
外層とが相互に熱融着により一体化されたものを用いる
ことにより、合成樹脂管の線膨張係数を抑制する(特願
平3−250638号)、等の対策が提案されている。
成樹脂管内に無機充填材を添加することにより、合成樹
脂管の線膨張係数を抑制したり(特開昭55−1616
39号)、あるいは、合成樹脂管として、熱可塑性樹脂
からなる内層と、補強繊維を含む熱可塑性樹脂からなる
外層とが相互に熱融着により一体化されたものを用いる
ことにより、合成樹脂管の線膨張係数を抑制する(特願
平3−250638号)、等の対策が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の対
策のうち、特開昭55−161639号に基づくもので
は、被搬送流体と接するライニング管の最内層が、無機
ないしは金属系充填材を多量に含んだ合成樹脂で形成さ
れているため、特に熱湯/冷水が繰り返し流される条件
下で使われた場合、ライニング管への水分の浸透と、充
填材の溶出等の恐れがある。
策のうち、特開昭55−161639号に基づくもので
は、被搬送流体と接するライニング管の最内層が、無機
ないしは金属系充填材を多量に含んだ合成樹脂で形成さ
れているため、特に熱湯/冷水が繰り返し流される条件
下で使われた場合、ライニング管への水分の浸透と、充
填材の溶出等の恐れがある。
【0006】一方、特願平3−250638号に基づく
ものでは、ライニング管の最内層が充填材を含まない通
常に使用される樹脂によって形成されているため、上記
のような恐れはないものの、外層にのみ繊維補強を施し
た合成樹脂管を成形する工程が複雑であり、コストも高
くなるという欠点がある。
ものでは、ライニング管の最内層が充填材を含まない通
常に使用される樹脂によって形成されているため、上記
のような恐れはないものの、外層にのみ繊維補強を施し
た合成樹脂管を成形する工程が複雑であり、コストも高
くなるという欠点がある。
【0007】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、被搬送流体の浸透等の恐れがなく、かつ、簡単
な工程のもとに安価に製造でき、しかも熱湯/冷水が繰
り返し流されるような使用条件下においてもライニング
層の破壊が生じにくく、長期にわたって使用可能な耐久
性に優れた合成樹脂ライニング管の提供を目的としてい
る。
もので、被搬送流体の浸透等の恐れがなく、かつ、簡単
な工程のもとに安価に製造でき、しかも熱湯/冷水が繰
り返し流されるような使用条件下においてもライニング
層の破壊が生じにくく、長期にわたって使用可能な耐久
性に優れた合成樹脂ライニング管の提供を目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの構成を、実施例図面である図1を参照しつつ説明す
ると、本発明の合成樹脂ライニング管は、金属管10の
内周面を接着剤層30を介してライニングする合成樹脂
管20が、最内層の内側合成樹脂層21とその外側の外
側合成樹脂層22を持ち、外側合成樹脂層22は、金属
管10と内側合成樹脂層21の各線膨張係数の略中間の
線膨張係数を有するとともに、内側合成樹脂層21の厚
さt1 と外側樹脂層22の厚さt2 が、それぞれのヤン
グ率E1とE2 に概略反比例するような関係、すなわち
t1:t2 ≒E2 : E1 となっていることによって特徴づ
けられる。
めの構成を、実施例図面である図1を参照しつつ説明す
ると、本発明の合成樹脂ライニング管は、金属管10の
内周面を接着剤層30を介してライニングする合成樹脂
管20が、最内層の内側合成樹脂層21とその外側の外
側合成樹脂層22を持ち、外側合成樹脂層22は、金属
管10と内側合成樹脂層21の各線膨張係数の略中間の
線膨張係数を有するとともに、内側合成樹脂層21の厚
さt1 と外側樹脂層22の厚さt2 が、それぞれのヤン
グ率E1とE2 に概略反比例するような関係、すなわち
t1:t2 ≒E2 : E1 となっていることによって特徴づ
けられる。
【0009】
【作用】被搬送流体に接する最内層の内側合成樹脂層2
1と金属管10との間に、これらの線膨張係数の略中間
の線膨張係数を持つ外側合成樹脂層22を介在させるこ
とにより、それぞれ隣接する層間における線膨張係数の
差は、このような中間層(外側合成樹脂層22)を持た
ない通常の構造のライニング管に比してそれぞれ約1/
2に緩和される。
1と金属管10との間に、これらの線膨張係数の略中間
の線膨張係数を持つ外側合成樹脂層22を介在させるこ
とにより、それぞれ隣接する層間における線膨張係数の
差は、このような中間層(外側合成樹脂層22)を持た
ない通常の構造のライニング管に比してそれぞれ約1/
2に緩和される。
【0010】このような状況下で、内側合成樹脂層21
と外側合成樹脂層22の厚さt1 とt2 を、それぞれの
層のヤング率E 1 とE 2 に概略反比例した関係、すなわ
ちt 1 :t 2 ≒E 2 : E 1 とすることで、温度変化時にこ
の2層間の線膨張係数の違いにより発生する応力は、上
述の通常の構造のライニング管において金属管と樹脂層
の間に発生する応力の約1/2となり、これに伴って外
側合成樹脂層22と金属管10間の間に発生する応力は
同様に約1/2となって、温度変化時に線膨張係数の差
によって発生する力は各層間にほぼ均等に分散される。
と外側合成樹脂層22の厚さt1 とt2 を、それぞれの
層のヤング率E 1 とE 2 に概略反比例した関係、すなわ
ちt 1 :t 2 ≒E 2 : E 1 とすることで、温度変化時にこ
の2層間の線膨張係数の違いにより発生する応力は、上
述の通常の構造のライニング管において金属管と樹脂層
の間に発生する応力の約1/2となり、これに伴って外
側合成樹脂層22と金属管10間の間に発生する応力は
同様に約1/2となって、温度変化時に線膨張係数の差
によって発生する力は各層間にほぼ均等に分散される。
【0011】
【実施例】図1は本発明実施例の構造を示す図で、管の
半径方向に沿う面で切断した部分断面図である。
半径方向に沿う面で切断した部分断面図である。
【0012】金属管10の内周面に、内側合成樹脂層2
1と外側合成樹脂層22からなる2層構造の合成樹脂管
20が接着剤層30によって相互に接合されている。内
側合成樹脂層21は当該ライニング管の最内周に位置し
て被搬送流体と接して管の防蝕機能を発揮させるための
層であって、外側合成樹脂層22は、この内側合成樹脂
層21と金属管10の中間に位置して加熱または冷却時
にこれらの線膨張係数の差に基づいて発生する応力を緩
和させることを目的とする層である。すなわち、この外
側合成樹脂層22は、その線膨張係数が金属管10と内
側合成樹脂層21の線膨張係数のほぼ中間の値で、ま
た、その厚さt2 は、この外側合成樹脂層22のヤング
率をE2 とし、内側合成樹脂層21のヤング率をE1 と
したとき、内側合成樹脂層21の厚さt1 との関係が、 t1:t2 ≒E2:E1 を満足するように設定されている。
1と外側合成樹脂層22からなる2層構造の合成樹脂管
20が接着剤層30によって相互に接合されている。内
側合成樹脂層21は当該ライニング管の最内周に位置し
て被搬送流体と接して管の防蝕機能を発揮させるための
層であって、外側合成樹脂層22は、この内側合成樹脂
層21と金属管10の中間に位置して加熱または冷却時
にこれらの線膨張係数の差に基づいて発生する応力を緩
和させることを目的とする層である。すなわち、この外
側合成樹脂層22は、その線膨張係数が金属管10と内
側合成樹脂層21の線膨張係数のほぼ中間の値で、ま
た、その厚さt2 は、この外側合成樹脂層22のヤング
率をE2 とし、内側合成樹脂層21のヤング率をE1 と
したとき、内側合成樹脂層21の厚さt1 との関係が、 t1:t2 ≒E2:E1 を満足するように設定されている。
【0013】このような構造のライニング管において、
金属管10としては鋼管が一般的であるが、水道用メッ
キ鋼管、銅管、あるいはアルミ管を用いることもでき
る。また、内側合成樹脂層21の材質としては、ライニ
ング管において内面防蝕用として広く用いられている塩
化ビニル管が一般的であるが、塩素化塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリブテン等を採用することもできる。
金属管10としては鋼管が一般的であるが、水道用メッ
キ鋼管、銅管、あるいはアルミ管を用いることもでき
る。また、内側合成樹脂層21の材質としては、ライニ
ング管において内面防蝕用として広く用いられている塩
化ビニル管が一般的であるが、塩素化塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリブテン等を採用することもできる。
【0014】そして、外側合成樹脂層22の材質として
は、金属管10と内側合成樹脂層21の線膨張係数の略
中間の線膨張係数を持つ材質、すなわち、金属は一般に
合成樹脂に対して線膨張係数が1桁程度小さいので、実
質的には、内側合成樹脂層21と異なる材質で線膨張係
数がその約1/2のものを使用するか、あるいは、内側
合成樹脂層21と同じ材質の樹脂内に炭酸カルシウム、
タルク、カオリン等の無機充填材を混練し、線膨張係数
を約1/2にしたものでもよい。
は、金属管10と内側合成樹脂層21の線膨張係数の略
中間の線膨張係数を持つ材質、すなわち、金属は一般に
合成樹脂に対して線膨張係数が1桁程度小さいので、実
質的には、内側合成樹脂層21と異なる材質で線膨張係
数がその約1/2のものを使用するか、あるいは、内側
合成樹脂層21と同じ材質の樹脂内に炭酸カルシウム、
タルク、カオリン等の無機充填材を混練し、線膨張係数
を約1/2にしたものでもよい。
【0015】このような内側合成樹脂層21と外側合成
樹脂層22を持つ2層構造の合成樹脂管20は、2層押
出成形等により図1のように一体成形したものを用いて
もよいし、個別に成形して両者を接着剤で接着してもよ
い。
樹脂層22を持つ2層構造の合成樹脂管20は、2層押
出成形等により図1のように一体成形したものを用いて
もよいし、個別に成形して両者を接着剤で接着してもよ
い。
【0016】また、接着剤層30の材質としては、通常
のゴム系接着剤のほか、ホットメルト系接着剤や反応性
接着剤等を用いることもできる。金属管10と2層合成
樹脂管20とを接着剤層30を介して接合するための成
形方法としては、金属管10および合成樹脂管20の少
なくともいずれか一方に接着剤を塗布した後、合成樹脂
管20を金属管10内に挿入し、金属管10を縮径成形
するか、あるいは合成樹脂管を加熱膨張させる方法のい
ずれをもちいていもよい。
のゴム系接着剤のほか、ホットメルト系接着剤や反応性
接着剤等を用いることもできる。金属管10と2層合成
樹脂管20とを接着剤層30を介して接合するための成
形方法としては、金属管10および合成樹脂管20の少
なくともいずれか一方に接着剤を塗布した後、合成樹脂
管20を金属管10内に挿入し、金属管10を縮径成形
するか、あるいは合成樹脂管を加熱膨張させる方法のい
ずれをもちいていもよい。
【0017】次に、本発明を適用して実際に合成樹脂ラ
イニング管を製造した例を、比較例とともに具体的に述
べる。 (実施例)外径28.2mm、肉厚2.6mmの鋼管の
内周面に、ゴム系接着剤を30μmの厚さで塗布し、3
時間乾燥させた。
イニング管を製造した例を、比較例とともに具体的に述
べる。 (実施例)外径28.2mm、肉厚2.6mmの鋼管の
内周面に、ゴム系接着剤を30μmの厚さで塗布し、3
時間乾燥させた。
【0018】内側層と外側層を持つ2層構造の塩化ビニ
ル製の合成樹脂管の外周面に、同じくゴム系接着剤を5
μmの厚さで塗布し、同様に3時間乾燥させた。この2
層構造の塩化ビニル管は、2層押出成形によって製管さ
れたもので、内側合成樹脂層として硬質塩化ビニルを、
外側合成樹脂層として、同じ硬質塩化ビニル内に樹脂1
00重量部に対して無機充填材として炭酸カルシウムを
30重量部を添加し、均一混練したものを用いた。この
ときの外側合成樹脂層は線膨張係数が4.2×10-5/
°C,ヤング率E2 が50,000kgf/cm2 であ
り、内側合成樹脂層は線膨張係数が7.5×10-5/°
C,ヤング率E1 が30,000kgf/cm2 であ
る。
ル製の合成樹脂管の外周面に、同じくゴム系接着剤を5
μmの厚さで塗布し、同様に3時間乾燥させた。この2
層構造の塩化ビニル管は、2層押出成形によって製管さ
れたもので、内側合成樹脂層として硬質塩化ビニルを、
外側合成樹脂層として、同じ硬質塩化ビニル内に樹脂1
00重量部に対して無機充填材として炭酸カルシウムを
30重量部を添加し、均一混練したものを用いた。この
ときの外側合成樹脂層は線膨張係数が4.2×10-5/
°C,ヤング率E2 が50,000kgf/cm2 であ
り、内側合成樹脂層は線膨張係数が7.5×10-5/°
C,ヤング率E1 が30,000kgf/cm2 であ
る。
【0019】また、外側合成樹脂層の肉厚t2 を0.6
mm、内側合成樹脂層の肉厚t1 を1.0mmとして、
2層合成樹脂管としての全肉厚を1.6mmとし、この
合成樹脂管の外径は22.2mmとした。
mm、内側合成樹脂層の肉厚t1 を1.0mmとして、
2層合成樹脂管としての全肉厚を1.6mmとし、この
合成樹脂管の外径は22.2mmとした。
【0020】そして、接着剤塗布乾燥後の鋼管内に上記
の2層合成樹脂管を挿入し、鋼管の外径が27.2mm
になるように縮径成形することにより、図1に示した構
造のライニング管を得た。
の2層合成樹脂管を挿入し、鋼管の外径が27.2mm
になるように縮径成形することにより、図1に示した構
造のライニング管を得た。
【0021】このライニング管において、鋼管と外側合
成樹脂層との間の剪断接着強度は、50kgf/cm2
であった。また、このライニング管4,000mmを6
0°Cに10分間、続いて20°Cに10分間さらすサ
イクルを10,000サイクルにわたって繰り返すとい
う加熱〜冷却繰り返しテストを行った。テスト終了後に
管端部を観察したところ、図2に軸方向の部分断面図を
示すように鋼管と外側合成樹脂層との間をはじめとし
て、各層間のずれは生じていなかった。
成樹脂層との間の剪断接着強度は、50kgf/cm2
であった。また、このライニング管4,000mmを6
0°Cに10分間、続いて20°Cに10分間さらすサ
イクルを10,000サイクルにわたって繰り返すとい
う加熱〜冷却繰り返しテストを行った。テスト終了後に
管端部を観察したところ、図2に軸方向の部分断面図を
示すように鋼管と外側合成樹脂層との間をはじめとし
て、各層間のずれは生じていなかった。
【0022】また、このテスト終了後の管端部分での鋼
管と外側合成樹脂層との間の剪断接着強度は45kgf
/cm2 であり、テスト前に対して殆ど変化はなかっ
た。 (比較例)上記した実施例と同じ鋼管の内周面に同じゴ
ム系接着剤を30μmの厚さで塗布して3時間乾燥させ
るとともに、肉厚1.6mm、外径22.2mmの単層
の硬質塩化ビニル管の外周面にも同じゴム系接着剤を5
μmの厚さで塗布して3時間乾燥させて鋼管内に挿入
し、上記と全く同じ縮径成形によって図3に示した構造
のライニング管を得た。
管と外側合成樹脂層との間の剪断接着強度は45kgf
/cm2 であり、テスト前に対して殆ど変化はなかっ
た。 (比較例)上記した実施例と同じ鋼管の内周面に同じゴ
ム系接着剤を30μmの厚さで塗布して3時間乾燥させ
るとともに、肉厚1.6mm、外径22.2mmの単層
の硬質塩化ビニル管の外周面にも同じゴム系接着剤を5
μmの厚さで塗布して3時間乾燥させて鋼管内に挿入
し、上記と全く同じ縮径成形によって図3に示した構造
のライニング管を得た。
【0023】このライニング管の鋼管と硬質塩化ビニル
管との間の剪断接着強度は50kfg/cm2 であっ
た。このライニング管4,000mmに対して、60°
C×10分間、20°C×10分間の同じ加熱〜冷却繰
り返しテストを10,000サイクルにわたって施した
後、管端部を観察したところ、図4に示すように鋼管と
硬質塩化ビニル管との間には管端部分で0.5mmのず
れが生じていた。
管との間の剪断接着強度は50kfg/cm2 であっ
た。このライニング管4,000mmに対して、60°
C×10分間、20°C×10分間の同じ加熱〜冷却繰
り返しテストを10,000サイクルにわたって施した
後、管端部を観察したところ、図4に示すように鋼管と
硬質塩化ビニル管との間には管端部分で0.5mmのず
れが生じていた。
【0024】また、このテスト終了後の管端部分におけ
る鋼管と硬質塩化ビニル管との間の剪断接着強度は15
kgf/cm2 に低下していた。
る鋼管と硬質塩化ビニル管との間の剪断接着強度は15
kgf/cm2 に低下していた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属管および合成樹脂管の少なくともいずれか一方に接
着剤が塗布された後、合成樹脂管が金属管内に挿入さ
れ、金属管が縮径成形されるか、あるいは合成樹脂管が
加熱膨張されることにより、金属管の内周面に接着剤層
を介して合成樹脂管が接着されてなり、金属管とその内
面防蝕用の合成樹脂管(内側合成樹脂層)との間に、こ
れらと略中間の線膨張係数を持つ中間層(外側合成樹脂
層)を介在させるとともに、この内側および外側合成樹
脂層の厚さt 1 とt 2 を、これら両者のヤング率E 1 と
E 2 に概略反比例した関係、すなわちt 1 :t 2 ≒
E 2 :E 1 としているので、加熱と冷却が繰り返される
条件下で使用しても、接着剤層に作用する応力がこのよ
うな中間層を持たないものに比して大幅に小さくなり、
管端部における金属管と合成樹脂管とのずれを防止でき
ると同時に、接着力の低下も少なくすることができる。
金属管および合成樹脂管の少なくともいずれか一方に接
着剤が塗布された後、合成樹脂管が金属管内に挿入さ
れ、金属管が縮径成形されるか、あるいは合成樹脂管が
加熱膨張されることにより、金属管の内周面に接着剤層
を介して合成樹脂管が接着されてなり、金属管とその内
面防蝕用の合成樹脂管(内側合成樹脂層)との間に、こ
れらと略中間の線膨張係数を持つ中間層(外側合成樹脂
層)を介在させるとともに、この内側および外側合成樹
脂層の厚さt 1 とt 2 を、これら両者のヤング率E 1 と
E 2 に概略反比例した関係、すなわちt 1 :t 2 ≒
E 2 :E 1 としているので、加熱と冷却が繰り返される
条件下で使用しても、接着剤層に作用する応力がこのよ
うな中間層を持たないものに比して大幅に小さくなり、
管端部における金属管と合成樹脂管とのずれを防止でき
ると同時に、接着力の低下も少なくすることができる。
【0026】また、被搬送流体と接する内側樹脂層に
は、従来の対策のように無機充填材等を混入する必要が
なく、防蝕性の高い樹脂を選定することができるため、
水や熱水等の被搬送流体の浸透や充填材の溶出等の恐れ
がないとともに、その製造方法も、合成樹脂管の外周の
みに繊維強化を施す従来の構造のものに比して簡単であ
り、安価に製造することができる。
は、従来の対策のように無機充填材等を混入する必要が
なく、防蝕性の高い樹脂を選定することができるため、
水や熱水等の被搬送流体の浸透や充填材の溶出等の恐れ
がないとともに、その製造方法も、合成樹脂管の外周の
みに繊維強化を施す従来の構造のものに比して簡単であ
り、安価に製造することができる。
【図1】本発明実施例を半径方向に沿って切断した部分
断面図
断面図
【図2】本発明実施例に加熱〜冷却繰り返しテストを施
した後の管端部の状況を示す軸方向断面図
した後の管端部の状況を示す軸方向断面図
【図3】従来の合成樹脂ライニング管を半径方向に沿っ
て切断した部分断面図
て切断した部分断面図
【図4】比較例に加熱〜冷却繰り返しテストを施した後
の管端部の状況を示す軸方向断面図
の管端部の状況を示す軸方向断面図
【符号の説明】 10 金属管 20 合成樹脂管 21 内側樹脂層 22 外側樹脂層 30 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 7/02 105 B32B 7/02 105 F16L 9/14 F16L 9/14 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 B21C 37/06 B29C 63/34 B32B 1/08 F16L 9/14
Claims (1)
- 【請求項1】 金属管および合成樹脂管の少なくともい
ずれか一方に接着剤が塗布された後、合成樹脂管が金属
管内に挿入され、金属管が縮径成形されるか、あるいは
合成樹脂管が加熱膨張されることにより、金属管の内周
面に接着剤層を介して合成樹脂管が接着されてなるライ
ニング管において、上記合成樹脂管が、最内層の内側合
成樹脂層と、その外側の外側合成樹脂層を有し、この外
側合成樹脂層は、上記金属管と内側合成樹脂層の各線膨
張係数の略中間の線膨張係数を有するとともに、内側合
成樹脂層の厚さt 1 と外側合成樹脂層の厚さt 2 が、そ
れぞれのヤング率E 1 とE 2 に概略反比例するような関
係、すなわちt 1 :t 2 ≒E 2 :E 1 となっていること
を特徴とする合成樹脂ライニング管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15214892A JP3152746B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 合成樹脂ライニング管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15214892A JP3152746B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 合成樹脂ライニング管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05338077A JPH05338077A (ja) | 1993-12-21 |
JP3152746B2 true JP3152746B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=15534088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15214892A Expired - Fee Related JP3152746B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 合成樹脂ライニング管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3152746B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101710799B1 (ko) * | 2015-09-14 | 2017-02-27 | 최병강 | 정수리를 보는 반사거울장치 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3558422B2 (ja) * | 1995-09-07 | 2004-08-25 | 三井化学株式会社 | 多層管 |
JP5306066B2 (ja) * | 2009-06-04 | 2013-10-02 | 三洋電機株式会社 | 太陽電池モジュール及びその形成方法 |
CN103615603A (zh) * | 2013-11-29 | 2014-03-05 | 上海普川机电有限公司 | 一种耐磨蚀管道的制造工艺 |
-
1992
- 1992-06-11 JP JP15214892A patent/JP3152746B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101710799B1 (ko) * | 2015-09-14 | 2017-02-27 | 최병강 | 정수리를 보는 반사거울장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05338077A (ja) | 1993-12-21 |
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---|---|---|---|
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