JP3151386B2 - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents
光ファイバ母材の製造方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01466—Means for changing or stabilising the diameter or form of tubes or rods
-
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ母材の製
造方法、特には光ファイバ母材インゴットをこれより小
径の母材ロッドに延伸する工程において、延伸後の光フ
ァイバ母材ロッドの曲がりを低減化する光ファイバ母材
の製造方法に関するものである。
造方法、特には光ファイバ母材インゴットをこれより小
径の母材ロッドに延伸する工程において、延伸後の光フ
ァイバ母材ロッドの曲がりを低減化する光ファイバ母材
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】母材インゴットをこれより小径の母材ロ
ッドに延伸して光ファイバ母材を製造する方法について
は、従来から光ファイバ母材インゴットを酸水素火炎や
電気炉で加熱し、軟化させながら加熱溶融部の外径を外
径測定器などで測定し、その測定値に基づいて引取り速
度を制御するという方法がとられている。しかし、母材
インゴットは多孔質ガラス母材から透明ガラス化すると
きに収縮し、この収縮の度合は円周方向でバラツキが生
ずるので、透明ガラス化時には母材インゴットが曲がっ
てしまうことがある。
ッドに延伸して光ファイバ母材を製造する方法について
は、従来から光ファイバ母材インゴットを酸水素火炎や
電気炉で加熱し、軟化させながら加熱溶融部の外径を外
径測定器などで測定し、その測定値に基づいて引取り速
度を制御するという方法がとられている。しかし、母材
インゴットは多孔質ガラス母材から透明ガラス化すると
きに収縮し、この収縮の度合は円周方向でバラツキが生
ずるので、透明ガラス化時には母材インゴットが曲がっ
てしまうことがある。
【0003】このように曲がってしまった母材インゴッ
トをより小径の母材ロッドに延伸するために延伸装置に
セットすると、母材インゴットが延伸装置の中心に位置
せず、この状態で昇温すると母材インゴットの周方向に
温度分布が生じ、この周方向の温度分布が母材インゴッ
トを延伸する際に粘度の差として現われるので、これが
母材インゴットより製作される母材ロッドの曲がりの原
因となる。
トをより小径の母材ロッドに延伸するために延伸装置に
セットすると、母材インゴットが延伸装置の中心に位置
せず、この状態で昇温すると母材インゴットの周方向に
温度分布が生じ、この周方向の温度分布が母材インゴッ
トを延伸する際に粘度の差として現われるので、これが
母材インゴットより製作される母材ロッドの曲がりの原
因となる。
【0004】また、母材インゴットに曲がりがある場合
には、母材インゴットの把持角度が鉛直方向からずれる
ことがあり、引き取るときの力の方向が鉛直方向からず
れていることがある。このように引き取る方向が鉛直で
ない場合には、母材インゴットに働く力は水平方向の力
成分を持つので、母材インゴットを延伸して製作される
母材ロッドに曲がりが生じ易くなり、母材インゴットの
曲がりの量が長手方向で変化している場合には、母材イ
ンゴットに働く上記水平方向の力成分が変化して、母材
ロッドの曲がりがより複雑な形状を有することになり、
製造工程上好ましくない現象が発生する。
には、母材インゴットの把持角度が鉛直方向からずれる
ことがあり、引き取るときの力の方向が鉛直方向からず
れていることがある。このように引き取る方向が鉛直で
ない場合には、母材インゴットに働く力は水平方向の力
成分を持つので、母材インゴットを延伸して製作される
母材ロッドに曲がりが生じ易くなり、母材インゴットの
曲がりの量が長手方向で変化している場合には、母材イ
ンゴットに働く上記水平方向の力成分が変化して、母材
ロッドの曲がりがより複雑な形状を有することになり、
製造工程上好ましくない現象が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように母材ロッド
に曲がりが一旦発生すると、延伸装置の吊り下げ機構お
よび引き取り機構の中心軸が精度よく一致している場合
でも、延伸中にその曲がりが解消されることは少なく、
延伸の最後まで一旦生じた曲がりの影響が及んでしまい
がちである。このため、母材ロッドの引取り開始側の部
分に曲がりが生じてしまうと、その曲がりが次の曲がり
を誘発させ易く、次々に曲がりを生ずる可能性があり、
母材ロッド全長にわたって曲がりが生じてしまうことと
なる。
に曲がりが一旦発生すると、延伸装置の吊り下げ機構お
よび引き取り機構の中心軸が精度よく一致している場合
でも、延伸中にその曲がりが解消されることは少なく、
延伸の最後まで一旦生じた曲がりの影響が及んでしまい
がちである。このため、母材ロッドの引取り開始側の部
分に曲がりが生じてしまうと、その曲がりが次の曲がり
を誘発させ易く、次々に曲がりを生ずる可能性があり、
母材ロッド全長にわたって曲がりが生じてしまうことと
なる。
【0006】したがって、母材インゴットより延伸され
曲がりの生じた母材ロッドは、曲がりを修正する必要が
あるため、母材ロッドを光ファイバに線引きするに当っ
ては予めこの曲がりを修正するという工程が必要で、こ
れが作業効率を大きく低下させるという不利があるの
で、生産性向上のために母材インゴット自身が曲がって
いても、この母材インゴットを延伸した場合にも曲がり
の少ない母材ロッドを得る方法が求められている。
曲がりの生じた母材ロッドは、曲がりを修正する必要が
あるため、母材ロッドを光ファイバに線引きするに当っ
ては予めこの曲がりを修正するという工程が必要で、こ
れが作業効率を大きく低下させるという不利があるの
で、生産性向上のために母材インゴット自身が曲がって
いても、この母材インゴットを延伸した場合にも曲がり
の少ない母材ロッドを得る方法が求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、問題点を解決した光ファイバ母材の製造方法に関す
るものであり、これは母材インゴットをこれより小径の
母材ロッドに延伸して光ファイバ母材を製造する方法に
おいて、母材インゴットを延伸装置にセットした状態に
て、加熱源付近における母材インゴットの中心と延伸装
置の軸中心とのずれ量を測定し、そのずれ量に基づいて
母材インゴットの中心が延伸装置の軸中心と一致するよ
う、母材インゴットの把持角度を変更することにより母
材インゴットの位置を移動させることを特徴とするもの
である。
利、問題点を解決した光ファイバ母材の製造方法に関す
るものであり、これは母材インゴットをこれより小径の
母材ロッドに延伸して光ファイバ母材を製造する方法に
おいて、母材インゴットを延伸装置にセットした状態に
て、加熱源付近における母材インゴットの中心と延伸装
置の軸中心とのずれ量を測定し、そのずれ量に基づいて
母材インゴットの中心が延伸装置の軸中心と一致するよ
う、母材インゴットの把持角度を変更することにより母
材インゴットの位置を移動させることを特徴とするもの
である。
【0008】本発明による光ファイバ母材の製造方法
は、上記したように曲がりをもつ母材インゴットを延伸
装置にセットし、加熱源付近における母材インゴットの
中心と延伸装置の軸中心とのずれ量を測定し、このずれ
量に基づいて母材インゴットの中心が延伸装置の軸中心
と一致するように、母材インゴットの把持角度を変更し
て母材インゴットの位置を移動させるものである。すな
わち、母材インゴットの把持用ダミー棒の位置に芯ずれ
がある場合や母材インゴットに曲がりがある場合に、母
材インゴットをそのまま延伸装置にセットすると母材イ
ンゴットの軸中心と延伸装置の軸中心が一致しないの
で、これについては、まず加熱源付近における母材イン
ゴットの軸中心と延伸装置の軸中心との位置のずれ量お
よび母材インゴットの傾きを位置測定手段で測定する。
なお、母材インゴットと延伸装置との軸ずれおよび母材
インゴットの傾きは、延伸装置の加熱源より上部の母材
インゴットの延伸されていない位置で測定するのが好ま
しい。
は、上記したように曲がりをもつ母材インゴットを延伸
装置にセットし、加熱源付近における母材インゴットの
中心と延伸装置の軸中心とのずれ量を測定し、このずれ
量に基づいて母材インゴットの中心が延伸装置の軸中心
と一致するように、母材インゴットの把持角度を変更し
て母材インゴットの位置を移動させるものである。すな
わち、母材インゴットの把持用ダミー棒の位置に芯ずれ
がある場合や母材インゴットに曲がりがある場合に、母
材インゴットをそのまま延伸装置にセットすると母材イ
ンゴットの軸中心と延伸装置の軸中心が一致しないの
で、これについては、まず加熱源付近における母材イン
ゴットの軸中心と延伸装置の軸中心との位置のずれ量お
よび母材インゴットの傾きを位置測定手段で測定する。
なお、母材インゴットと延伸装置との軸ずれおよび母材
インゴットの傾きは、延伸装置の加熱源より上部の母材
インゴットの延伸されていない位置で測定するのが好ま
しい。
【0009】ついで、この位置ずれ量および母材インゴ
ットの傾きに応じて母材インゴットの把持部チャック機
構の角度を調整して、加熱源付近における母材インゴッ
トの軸中心と延伸装置の軸中心と一致させる。この把持
角度の調整は、加熱源近傍の母材インゴットの軸中心が
延伸装置の軸中心に一致するように、把持チャック機構
が母材インゴットの中心部から上側把持部チャック機構
までの距離を半径とした球面上を移動することにより母
材インゴットの把持角度、ひいては母材インゴットの傾
きを変更するようにすればよい。このとき、加熱源近傍
の母材インゴットの中心部すなわち加熱軟化部が自在継
ぎ手のように作用し、母材インゴットの曲り部分は鉛直
方向に正され、母材インゴットと延伸装置との軸中心が
一致する。
ットの傾きに応じて母材インゴットの把持部チャック機
構の角度を調整して、加熱源付近における母材インゴッ
トの軸中心と延伸装置の軸中心と一致させる。この把持
角度の調整は、加熱源近傍の母材インゴットの軸中心が
延伸装置の軸中心に一致するように、把持チャック機構
が母材インゴットの中心部から上側把持部チャック機構
までの距離を半径とした球面上を移動することにより母
材インゴットの把持角度、ひいては母材インゴットの傾
きを変更するようにすればよい。このとき、加熱源近傍
の母材インゴットの中心部すなわち加熱軟化部が自在継
ぎ手のように作用し、母材インゴットの曲り部分は鉛直
方向に正され、母材インゴットと延伸装置との軸中心が
一致する。
【0010】そして、この状態で昇温を行ない、所定時
間経過後に延伸を開始すればよいが、延伸時の外径制御
については従来と同じ延伸中のテーパー部の外径を測定
して、その外径が一定値になるように制御すればよい。
しかし、これについては延伸開始後においても、一定時
間間隔で母材インゴットと延伸装置の軸ずれ量および母
材インゴットの傾きを測定し、これに基づいて、把持角
度の調整を行なって母材インゴットの位置調整を繰返し
実施すれば、母材ロッド全長にわたって母材インゴット
の軸中心と延伸装置の軸中心を一致させつつ延伸を行な
うことができる。
間経過後に延伸を開始すればよいが、延伸時の外径制御
については従来と同じ延伸中のテーパー部の外径を測定
して、その外径が一定値になるように制御すればよい。
しかし、これについては延伸開始後においても、一定時
間間隔で母材インゴットと延伸装置の軸ずれ量および母
材インゴットの傾きを測定し、これに基づいて、把持角
度の調整を行なって母材インゴットの位置調整を繰返し
実施すれば、母材ロッド全長にわたって母材インゴット
の軸中心と延伸装置の軸中心を一致させつつ延伸を行な
うことができる。
【0011】母材インゴットの軸中心と延伸装置の軸中
心がずれた場合には、母材インゴットの周方向の位置に
よって、母材インゴットと加熱熱源であるヒーターとの
距離に差が生じ、母材インゴットの温度に差が生じて母
材インゴットの粘度に差が生じ、母材ロッドに曲がりが
生じるおそれがあるが、これについては、母材インゴッ
トを周方向から均一に加熱できるように、母材インゴッ
トと延伸装置、特に加熱熱源であるヒーターとの軸ずれ
を抑えれば、この母材インゴットの粘度差による曲がり
の発生を抑えることができる。
心がずれた場合には、母材インゴットの周方向の位置に
よって、母材インゴットと加熱熱源であるヒーターとの
距離に差が生じ、母材インゴットの温度に差が生じて母
材インゴットの粘度に差が生じ、母材ロッドに曲がりが
生じるおそれがあるが、これについては、母材インゴッ
トを周方向から均一に加熱できるように、母材インゴッ
トと延伸装置、特に加熱熱源であるヒーターとの軸ずれ
を抑えれば、この母材インゴットの粘度差による曲がり
の発生を抑えることができる。
【0012】なお、本発明では上記したように、母材イ
ンゴットの位置調整は母材インゴットの把持角度の調整
によって行われ、加熱ヒーター付近における母材インゴ
ットは常に鉛直方向に向くことになるので、母材インゴ
ットの軟化部においては常に鉛直方向のみに力が作用す
ることになり、曲がりの発生が抑えられる。さらにこの
方法においては、延伸中に母材インゴットの移動につれ
て繰返し母材インゴットの位置調整と調芯が行なわれ、
母材インゴットは常に延伸装置の中心に位置するので、
この方法は母材インゴットの一部のみに曲がりがあるよ
うな場合にも対応できることになる。
ンゴットの位置調整は母材インゴットの把持角度の調整
によって行われ、加熱ヒーター付近における母材インゴ
ットは常に鉛直方向に向くことになるので、母材インゴ
ットの軟化部においては常に鉛直方向のみに力が作用す
ることになり、曲がりの発生が抑えられる。さらにこの
方法においては、延伸中に母材インゴットの移動につれ
て繰返し母材インゴットの位置調整と調芯が行なわれ、
母材インゴットは常に延伸装置の中心に位置するので、
この方法は母材インゴットの一部のみに曲がりがあるよ
うな場合にも対応できることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態を実施
例、比較例をあげて説明する。 実施例 図1に示したように、外径 115mm、有効部長 800mmの透
明ガラス化時に曲がりの発生した母材インゴット1の上
下に把持用ダミー棒3を溶着し、その母材インゴット1
の上側を把持用ダミー棒3で球面状移動ステージ6に取
りつけた吊り下げ用チャック5に吊り下げ、これを加熱
ヒーター7で加熱し、吊り下げ用チャック5を引き下げ
てこれより径の小さい母材ロッド2を作製するが、この
場合、加熱前に母材インゴット1の位置を位置測定器9
で測定し、引き取った母材ロッド2の外径を外径測定器
8で測定し、これらのデータを演算処理用C.P.U.10に入
力する。
例、比較例をあげて説明する。 実施例 図1に示したように、外径 115mm、有効部長 800mmの透
明ガラス化時に曲がりの発生した母材インゴット1の上
下に把持用ダミー棒3を溶着し、その母材インゴット1
の上側を把持用ダミー棒3で球面状移動ステージ6に取
りつけた吊り下げ用チャック5に吊り下げ、これを加熱
ヒーター7で加熱し、吊り下げ用チャック5を引き下げ
てこれより径の小さい母材ロッド2を作製するが、この
場合、加熱前に母材インゴット1の位置を位置測定器9
で測定し、引き取った母材ロッド2の外径を外径測定器
8で測定し、これらのデータを演算処理用C.P.U.10に入
力する。
【0014】この場合、母材インゴットの曲がり量を図
4に示した装置を用いて、下記により測定したところ、
曲がり量3.1mmで母材インゴットとしてはかなり大きな
曲がりであることが認められた。そこで、この母材イン
ゴット1を延伸炉4内にセットした状態で、位置測定器
9−a、9−bにより母材インゴットの中心と延伸装置
の軸中心とのずれ量および母材インゴットの傾きを測定
したところ、 1.1mmの軸ずれと、加熱ヒーター7近傍に
おいて母材インゴットに0.9度の傾きがみられた[図2
−(a)参照]。
4に示した装置を用いて、下記により測定したところ、
曲がり量3.1mmで母材インゴットとしてはかなり大きな
曲がりであることが認められた。そこで、この母材イン
ゴット1を延伸炉4内にセットした状態で、位置測定器
9−a、9−bにより母材インゴットの中心と延伸装置
の軸中心とのずれ量および母材インゴットの傾きを測定
したところ、 1.1mmの軸ずれと、加熱ヒーター7近傍に
おいて母材インゴットに0.9度の傾きがみられた[図2
−(a)参照]。
【0015】よって、この母材インゴット1の傾きに応
じて、吊り下げ用チャック5を母材インゴット1の中心
部から上側把持用ダミー棒3までの距離を半径とする球
面上において、母材インゴットの傾き量と同じ角度だけ
母材インゴットの傾きを補正する方向に移動させ、その
状態で再度母材インゴットの軸中心と延伸装置の軸中心
とのずれ量を測定し、この再測されたずれ量に基づいて
母材インゴットを把持している上部吊り下げ用チャック
を上記球面上に再度位置調整し、補正した[図2−
(b)参照]。
じて、吊り下げ用チャック5を母材インゴット1の中心
部から上側把持用ダミー棒3までの距離を半径とする球
面上において、母材インゴットの傾き量と同じ角度だけ
母材インゴットの傾きを補正する方向に移動させ、その
状態で再度母材インゴットの軸中心と延伸装置の軸中心
とのずれ量を測定し、この再測されたずれ量に基づいて
母材インゴットを把持している上部吊り下げ用チャック
を上記球面上に再度位置調整し、補正した[図2−
(b)参照]。
【0016】このようにして角度および位置の補正をし
たのち、昇温して延伸を行ない、延伸後の母材ロッドの
最終外径が40mmになるように引き取り速度を制御した。
この場合、延伸を開始してから母材インゴットと延伸装
置の軸ずれ量を1分ごとに測定し、母材インゴットを調
芯しながら延伸を行なったところ、図3に示したように
軸ずれ量を非常に小さいレベルに抑えることができた。
また、この方法で延伸を行なった母材ロッドを1mずつ
切り分けて、図4に示した装置でその曲がり量を測定し
たところ、後記する表1に示したように、母材ロッドの
各分割における曲がり量は 0.6mm未満と十分に小さくす
ることができた。 曲がり量の測定方法 母材ロッド2を図4のように台12上に置き、その上方に
ダイアルゲージを設置して、母材ロッドを長手軸を中心
に一回転させたときのダイアルゲージの目盛の値を場所
を変えて求め、その振れ幅の最大の値をもって曲がり量
(mm)とした。
たのち、昇温して延伸を行ない、延伸後の母材ロッドの
最終外径が40mmになるように引き取り速度を制御した。
この場合、延伸を開始してから母材インゴットと延伸装
置の軸ずれ量を1分ごとに測定し、母材インゴットを調
芯しながら延伸を行なったところ、図3に示したように
軸ずれ量を非常に小さいレベルに抑えることができた。
また、この方法で延伸を行なった母材ロッドを1mずつ
切り分けて、図4に示した装置でその曲がり量を測定し
たところ、後記する表1に示したように、母材ロッドの
各分割における曲がり量は 0.6mm未満と十分に小さくす
ることができた。 曲がり量の測定方法 母材ロッド2を図4のように台12上に置き、その上方に
ダイアルゲージを設置して、母材ロッドを長手軸を中心
に一回転させたときのダイアルゲージの目盛の値を場所
を変えて求め、その振れ幅の最大の値をもって曲がり量
(mm)とした。
【0017】比較例 図1に示したように、外径 117mm、有効部長 800mmの透
明ガラス化時に曲がりの発生した母材インゴット1に、
把持用ダミー棒3を母材インゴット両端面の中心に上下
の把持用ダミー棒3が一直線状に配置されるように溶着
接続した。この母材インゴット1を延伸炉4内にセット
した状態で、位置測定器9−a、9−bにより母材イン
ゴットの中心と延伸装置の軸中心とのずれ量および母材
インゴットの傾きを測定したところ、 1.1mmの軸ずれと
1.1度の傾きが見られたけれども、これについては母材
インゴットが延伸装置に対してずれた状態のままで昇温
して延伸を開始させ、延伸中における外径制御は実施例
と同じように従来通りとし、母材ロッドの最終外径が40
mmになるように引き取り速度を制御した。
明ガラス化時に曲がりの発生した母材インゴット1に、
把持用ダミー棒3を母材インゴット両端面の中心に上下
の把持用ダミー棒3が一直線状に配置されるように溶着
接続した。この母材インゴット1を延伸炉4内にセット
した状態で、位置測定器9−a、9−bにより母材イン
ゴットの中心と延伸装置の軸中心とのずれ量および母材
インゴットの傾きを測定したところ、 1.1mmの軸ずれと
1.1度の傾きが見られたけれども、これについては母材
インゴットが延伸装置に対してずれた状態のままで昇温
して延伸を開始させ、延伸中における外径制御は実施例
と同じように従来通りとし、母材ロッドの最終外径が40
mmになるように引き取り速度を制御した。
【0018】この場合、母材インゴットの位置ならびに
傾きの補正は行なわなかったが、その位置ずれ量につい
ては延伸中を通じて測定を行なったところ、図3に示し
たとおりの結果が得られ、この場合には実施例に比べて
軸ずれ量が大きくなっており、この方法で延伸を行なっ
た母材ロッドを1mずつ切り分けて、図4に示した装置
で上記により母材ロッドの曲がり量の測定をしたとこ
ろ、つぎの表1に示したように、母材ロッドの各分割に
おける曲がり量は 0.7〜1.5mm と延伸開始側の一本を除
いて曲がりが大きくなっていることが確認された。
傾きの補正は行なわなかったが、その位置ずれ量につい
ては延伸中を通じて測定を行なったところ、図3に示し
たとおりの結果が得られ、この場合には実施例に比べて
軸ずれ量が大きくなっており、この方法で延伸を行なっ
た母材ロッドを1mずつ切り分けて、図4に示した装置
で上記により母材ロッドの曲がり量の測定をしたとこ
ろ、つぎの表1に示したように、母材ロッドの各分割に
おける曲がり量は 0.7〜1.5mm と延伸開始側の一本を除
いて曲がりが大きくなっていることが確認された。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明は光ファイバ母材の製造方法に関
するものであるが、本発明では母材インゴットに曲がり
がある場合でも、この曲がりにもとづく母材インゴット
の中心と延伸装置の中心軸のずれが母材インゴットの把
持角度の変更により補正されるので、延伸後の光ファイ
バ母材ロッドを曲がりの少ないものとすることができる
という有利性が与えられる。
するものであるが、本発明では母材インゴットに曲がり
がある場合でも、この曲がりにもとづく母材インゴット
の中心と延伸装置の中心軸のずれが母材インゴットの把
持角度の変更により補正されるので、延伸後の光ファイ
バ母材ロッドを曲がりの少ないものとすることができる
という有利性が与えられる。
【図1】 本発明で使用した光ファイバ延伸装置の一例
を示す概略縦断面図を示したものである。
を示す概略縦断面図を示したものである。
【図2】 (a)は本発明による曲がり母材インゴット
のセット状態図、(b)はその位置修正工程での状態を
示す概略縦断面図を示したものである。
のセット状態図、(b)はその位置修正工程での状態を
示す概略縦断面図を示したものである。
【図3】 本発明の実施例、比較例による、延伸中の母
材インゴット軸中心の延伸装置の軸中心に対するずれ量
のグラフを図示したものである。
材インゴット軸中心の延伸装置の軸中心に対するずれ量
のグラフを図示したものである。
【図4】 母材ロッドの曲がり測定器の概略縦断面図を
示したものである。
示したものである。
1…母材インゴット 2…延伸後の母材ロッド 3…把持用ダミー棒 4…延伸炉 5…吊り下げ用チャック 6…球面状移動ステージ 7…加熱用ヒーター 8…外径測定器 9…位置測定器 10…演算処理用C.P.U. 11…延伸引取り用チャック 12…台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (56)参考文献 特開 平8−40741(JP,A) 実開 平3−99731(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 37/00 - 37/16
Claims (3)
- 【請求項1】 母材インゴットをこれより小径の母材ロ
ッドに延伸して光ファイバ母材を製造する方法におい
て、母材インゴットを延伸装置にセットした状態にて、
加熱源付近における母材インゴットの中心と延伸装置の
軸中心とのずれ量を測定し、そのずれ量に基づいて母材
インゴットの中心が延伸装置の軸中心と一致するよう、
母材インゴットの把持角度を変更することにより母材イ
ンゴットの位置を移動させることを特徴とする光ファイ
バ母材の製造方法。 - 【請求項2】 母材インゴットを把持するための上側把
持部チャック機構を、加熱源付近における母材インゴッ
トの中心部から上側把持部チャック機構までの距離を半
径とした球面上を移動させることにより母材インゴット
の把持角度を変更し、その角度変更によって母材インゴ
ットと延伸装置の軸中心を一致させる請求項1に記載し
た光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項3】 母材インゴットと延伸装置の軸ずれおよ
び母材インゴットの傾きを、延伸装置の加熱源より上部
の母材インゴットの延伸されていない位置にて測定し、
そのずれ量に基づいて母材インゴットの中心と延伸装置
の軸中心を一致させる請求項1または2に記載した光フ
ァイバ母材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17973295A JP3151386B2 (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | 光ファイバ母材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17973295A JP3151386B2 (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | 光ファイバ母材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0930825A JPH0930825A (ja) | 1997-02-04 |
JP3151386B2 true JP3151386B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=16070907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17973295A Expired - Fee Related JP3151386B2 (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | 光ファイバ母材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3151386B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3437480B2 (ja) * | 1999-03-12 | 2003-08-18 | 信越化学工業株式会社 | ガラス母材延伸装置の調整方法 |
US20020020193A1 (en) * | 1999-12-01 | 2002-02-21 | Tadakatsu Shimada | Method for manufacturing base material for optical fiber, apparatus therefor, and base material manufactured by the same |
CN1960951B (zh) * | 2004-05-28 | 2011-09-14 | 信越化学工业株式会社 | 玻璃母材及其制造方法以及光纤的制造方法 |
-
1995
- 1995-07-17 JP JP17973295A patent/JP3151386B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0930825A (ja) | 1997-02-04 |
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