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JP3150915B2 - 成形品 - Google Patents

成形品

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JP3150915B2
JP3150915B2 JP1151897A JP1151897A JP3150915B2 JP 3150915 B2 JP3150915 B2 JP 3150915B2 JP 1151897 A JP1151897 A JP 1151897A JP 1151897 A JP1151897 A JP 1151897A JP 3150915 B2 JP3150915 B2 JP 3150915B2
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JP
Japan
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compound
monomer
reaction product
reaction
product mixture
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JP1151897A
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安弘 松田
伸彦 湯川
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、その表面
に例えば御影石模様や大理石模様、斑点状模様等の各種
模様を有する成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生地となる合成樹脂に、いわゆる筋状や
雲状の模様を形成する柄出し材料を混合してなる大理石
或いはメノウ調の外観を有する人工石(成形品)を製造
する方法として、本願発明者らは、以前に、以下に示す
方法を提案した。即ち、硬化性樹脂を有機過酸化物等の
硬化剤を用いて3次元架橋させて得た、特定の粘度(外
力が掛かると変形する程度の粘度)を有する半硬化ゲル
状重合物を上記の柄出し材料として用い、この半硬化ゲ
ル状重合物を所定の大きさに破砕した後、生地となる合
成樹脂に混合して硬化・成形することにより、該人工石
を製造する(特開平2-157146号公報)。つまり、上記従
来の人工石は、上記の半硬化ゲル状重合物によって該人
工石表面に模様を発現するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
半硬化ゲル状重合物は、硬化性樹脂をラジカル重合反応
により重合させて得るため、その粘度や硬度等を好適な
値に制御することが難しい。このため、半硬化ゲル状重
合物を生地となる合成樹脂に混合し、両者を混練機等を
用いて混練すると、粘度や硬度等が所定の範囲内の値に
調節されていない場合には、半硬化ゲル状重合物の表面
が溶けてしまう。つまり、半硬化ゲル状重合物の一部分
が合成樹脂に溶け込んで、半硬化ゲル状重合物と合成樹
脂との境界(模様)がぼやけてしまう。このため、該半
硬化ゲル状重合物が有する破砕面の形状が維持されなく
なり、所望の模様が発現された人工石が得られなくな
る。
【0004】また、花崗岩や御影石等の天然石に似せた
外観を有する人工石を製造する際には、生地となる合成
樹脂に、これらの模様を発現させるために異なる色調に
着色した数種類の樹脂粒子を分散させて硬化させる方法
が一般的である。上記の樹脂粒子は、該樹脂粒子となる
べき合成樹脂硬化物の塊をハンマー等を用いて大まかに
粉砕した後、ジョークラッシャやロール粉砕機、ハンマ
ーミル等の粉砕機を用いて細かく粉砕し、さらに、該粉
砕物を分級し、所定の粒子径に揃えることにより製造さ
れている。
【0005】しかしながら、上記の方法では、粉砕に手
間が掛かると共に、所望する粒子径よりも細かく粉砕さ
れた樹脂粒子が多量に生成するため、上記合成樹脂硬化
物の塊から人工石を製造する際に用いることができる樹
脂粒子を得る際の収率(いわゆる粉砕収率)が低くなっ
てしまう。また、生地となる合成樹脂に樹脂粒子を分散
させて硬化させると、該合成樹脂と、既に硬化が終了し
ている樹脂粒子との界面での接着強度が低くなるので、
得られる人工石の機械的強度等の物性が劣ってしまう。
さらに、通常、上記の樹脂粒子は多孔性であり、生地と
なる合成樹脂に混合すると該合成樹脂を吸収してしまう
ため、該合成樹脂の粘度が上昇して樹脂粒子の分散性が
低下し、樹脂粒子が偏る。つまり、上記従来の方法で
は、機械的強度等の物性が良好で、かつ、所望の模様が
発現された人工石を製造することが困難であるという問
題点を有している。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、機械的強度等の物性が良好
で、かつ、その表面に例えば御影石模様や大理石模様、
斑点状模様等の各種模様が発現された成形品を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記目
的を達成すべく、成形品について鋭意検討した結果、例
えば、筋状または雲状の模様が形成された斑点状の模様
を表面に有してなる成形品や、例えば、ラジカル重合反
応により形成された硬化物中に、ラジカル反応以外の反
応により形成された一次反応生成混合物が分散して混在
されており、該一次反応生成混合物の周りに、ラジカル
反応以外の反応により形成された二次反応生成混合物が
存在しており、かつ、硬化物の表面の一部に上記一次反
応生成混合物および二次反応生成混合物が存在している
成形品が、機械的強度等の物性が良好で、かつ、その表
面に所望の模様を発現することができることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、請求項1記載の発明の成形品は、上
記の課題を解決するために、化合物Aが水酸基およびカ
ルボキシル基から選ばれる複数の反応性置換基を有する
化合物であり、化合物Bが多官能ポリイソシアネート化
合物、有機アルミニウム化合物およびアルカリ土類金属
酸化物の少なくとも一つである化合物であって、ラジカ
ル重合反応により重合する液体状の単量体Aの存在下、
化合物Aおよび化合物Bを、該反応性置換基と化合物B
との反応により結合させて、単量体Aによって膨潤した
3次元架橋構造を備えた反応化合物を形成し、次いで、
該単量体Aとラジカル重合反応によって重合する単量体
Bに該膨潤した反応化合物を添加した後、該膨潤した反
応化合物を所定の大きさに破砕して成形用材料を得て、
該単量体Aと該単量体Bとをラジカル重合反応によって
共重合させることによって該成形用材料を成形して得ら
れることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明の成形品は、上記の課
題を解決するために、化合物Aが水酸基およびカルボキ
シル基から選ばれる複数の反応性置換基を有する化合物
であり、化合物Bが多官能ポリイソシアネート化合物、
有機アルミニウム化合物およびアルカリ土類金属酸化物
の少なくとも一つである化合物であり、化合物Cが水酸
基およびカルボキシル基から選ばれる複数の反応性置換
基を有する化合物であり、化合物Dが多官能ポリイソシ
アネート化合物、有機アルミニウム化合物およびアルカ
リ土類金属酸化物の少なくとも一つである化合物であっ
て、ラジカル重合反応により重合する液体状の単量体A
の存在下、化合物Aおよび化合物Bを、該反応性置換基
と化合物Bとの反応により結合させて、単量体Aによっ
て膨潤した3次元架橋構造を備えた反応生成混合物Pを
形成する工程を行った後、該膨潤した反応生成混合物P
と、該化合物Cと、該化合物Dと、該単量体Aと共重合
する液体状の単量体Cとを混合した後、該膨潤した反応
生成混合物Pを所定の大きさに破砕すると共に、両化合
物C、Dを、化合物Cの反応性置換基と化合物Dとの反
応により結合させて、破砕された反応生成混合物Pを含
む、単量体Cによって膨潤した別の反応生成混合物Qを
形成する工程を1回以上繰り返し、次いで、該単量体
A、Cとラジカル重合反応によって重合する単量体Bに
該膨潤した反応生成混合物Qを添加した後、該膨潤した
反応生成混合物Qを所定の大きさに破砕して成形用材料
を得て、該単量体A、該単量体Bおよび該単量体Cをラ
ジカル重合反応によって共重合させることによって該成
形用材料を成形して得られることを特徴としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】上記の方法によれば、機械的強度等の物性
が良好で、かつ、その表面に、いわゆるシャープなエッ
ジ面が形成された斑点状の所望の模様を発現することが
できる成形用材料を容易にかつ簡単に製造することがで
きる。そして、成形用材料の中にいわゆる筋状や雲状等
の多彩な模様が形成されるので、上記の方法により得ら
れる成形用材料を成形することにより、立体感に富んだ
成形品、例えば花崗岩や御影石、大理石等の天然石に似
せた外観を有する人工石等を容易にかつ簡単に製造する
ことができる。
【0014】以下に本発明を詳しく説明する。尚、以下
の説明においては、便宜上、反応生成混合物を区別する
必要がある場合には、化合物A・Bをラジカル反応以外
の反応により結合させて得られる反応生成混合物を一
次反応生成混合物と称し、該一次反応生成混合物を含有
し、化合物C・Dをラジカル反応以外の反応により結合
させて得られる反応生成混合物(別の反応生成混合物
)を二次反応生成混合物と称することとする。
【0015】本発明にかかる成形用材料の製造方法にお
いて原料として用いられる化合物Aは、化合物Bとラジ
カル反応以外の反応により結合する化合物であれば、特
に限定されるものではない。また、本発明にかかる成形
用材料の製造方法において原料として用いられる化合物
Cは、化合物Dとラジカル反応以外の反応により結合す
る化合物であれば、特に限定されるものではない。上記
の化合物A・Cとしては、反応性置換基としての水酸基
やカルボキシル基等を1分子中に2つ以上有する単量
体、およびその重合体(つまり、熱可塑性樹脂)が挙げ
られ、具体的には、例えば、単量体としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパ
ン、ビスフェノールA等の多価アルコール;マロン酸、
アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多価カル
ボン酸等が挙げられる。また、重合体としては、ビニル
エステル;不飽和ポリエステル;飽和ポリエステル;2-
ヒドロキシエチルメタクリレート等のアクリル酸系化合
物の重合体;スチレンやα−メチルスチレン等の芳香族
ビニル化合物とアクリル酸系化合物との共重合体等が挙
げられる。
【0016】尚、化合物Aと化合物Cは、互いに同じで
あってもよく、また、互いに異なっていてもよい。さら
に、二次反応生成混合物からさらに別の二次反応生成混
合物を形成する工程を複数回繰り返す場合には、各工程
で用いられる化合物Cは、互いに同じであってもよく、
また、互いに異なっていてもよい。
【0017】本発明にかかる成形用材料の製造方法にお
いて原料として用いられる化合物Bは、いわゆる増粘用
化合物であり、上記の化合物Aとラジカル反応以外の反
応により結合する化合物であれば、特に限定されるもの
ではない。また、本発明にかかる成形用材料の製造方法
において原料として用いられる化合物Dは、いわゆる増
粘用化合物であり、上記の化合物Cとラジカル反応以外
の反応により結合する化合物であれば、特に限定される
ものではない。上記の化合物B・Dとしては、具体的に
は、例えば、トリレンジイソシアネート、水添トリレン
ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート等の多官能ポリイソシアネー
ト化合物;アルミニウムイソプロポキシド等の有機アル
ミニウム化合物;酸化マグネシウム等のアルカリ土類金
属酸化物等が挙げられる。
【0018】尚、化合物Bと化合物Dは、互いに同じで
あってもよく、また、互いに異なっていてもよい。さら
に、二次反応生成混合物からさらに別の二次反応生成混
合物を形成する工程を複数回繰り返す場合には、各工程
で用いられる化合物Dは、互いに同じであってもよく、
また、互いに異なっていてもよい。
【0019】本発明にかかる成形用材料の製造方法にお
いて原料として用いられる単量体Aは、ラジカル重合反
応により重合する液体状の単量体であれば、特に限定さ
れるものではない。本発明にかかる成形用材料の製造方
法において原料として用いられる単量体Cは、単量体A
と共重合する液体状の単量体であれば、特に限定される
ものではない。また、本発明にかかる成形用材料の製造
方法において原料として用いられる単量体Bは、単量体
Aや単量体Cと共重合する単量体、即ち、ラジカル重合
反応により重合する単量体であれば、特に限定されるも
のではない。
【0020】上記の単量体A・B・Cとしては、従来よ
り用いられている各種単量体、およびその重合体が挙げ
られ、具体的には、例えば、スチレンやα−メチルスチ
レン等の芳香族ビニル化合物およびその重合体;不飽和
ポリエステル;(メタ)アクリル酸やメチルメタクリレ
ート、イソブチルメタクリレート、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート等のアクリル酸系化合物およびそ
の重合体;芳香族ビニル化合物とアクリル酸系化合物と
の共重合体等が挙げられる。これら例示の化合物のう
ち、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートやトリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官
能(メタ)アクリレートが反応性に特に優れているた
め、好ましい。
【0021】尚、単量体A、単量体Bおよび単量体C
は、互いに同じであってもよく、また、互いに異なって
いてもよい。さらに、二次反応生成混合物からさらに別
の二次反応生成混合物を形成する工程を複数回繰り返す
場合には、各工程で用いられる単量体Cは、互いに同じ
であってもよく、また、互いに異なっていてもよい。
【0022】また、単量体A〜Cと共に、ポリ酢酸ビニ
ルやポリブタジエン等の熱可塑性樹脂を成形用材料の原
料として用いてもよい。単量体A〜Cに熱可塑性樹脂を
配合することにより、成形用材料の成形硬化時における
収縮が小さくなり、かつ、得られる成形品の表面が平滑
になると共に、クラックを防止することができる。尚、
熱可塑性樹脂を使用する場合には、単量体A、単量体B
若しくは単量体C 100重量部に対して、熱可塑性樹脂を
5重量部〜50重量部の範囲内で配合すればよい。熱可塑
性樹脂を50重量部よりも多く配合すると、得られる成形
品の透明性や耐熱性、耐水性が低下するおそれがあるの
で、好ましくない。
【0023】そして、一次反応生成混合物は、化合物A
・Bを周知の方法によって反応させることにより得られ
る。また、二次反応生成混合物は、化合物C・Dを周知
の方法によって反応させることにより得られる。これら
化合物A・B・C・Dは、例えば、成形用材料を成形し
て得られる成形品の用途、該成形品に要求される物性、
成形時に要求される物性等に応じて、適宜組み合わせて
用いればよい。つまり、成形用材料における一次反応生
成混合物となるべき上記化合物A・Bの配合組成や、両
者の使用量等、並びに、成形用材料における二次反応生
成混合物となるべき上記化合物C・Dの配合組成や、両
者の使用量等は、特に限定されるものではない。また、
化合物A・Bを反応させる際の反応条件等、並びに、化
合物C・Dを反応させる際の反応条件等は、特に限定さ
れるものではない。従って、化合物A・B・C・Dは、
ラジカル反応以外の反応により結合するあらゆる化合物
を使用することができる。尚、化合物A・B・C・D
は、ラジカル反応する官能基、例えば二重結合等を有し
ていてもよい。
【0024】上記の化合物Aおよび化合物Bを反応によ
り結合(いわゆる、増粘)させる際、並びに、上記の化
合物Cおよび化合物Dを反応により結合させる際には、
増粘用触媒を用いることができる。上記の増粘用触媒と
しては、例えば、ジラウリル酸ジブチル錫等の化合物が
挙げられるが、特に限定されるものではない。上記増粘
用触媒の使用量は、特に限定されるものではない。化合
物Aおよび化合物Bを結合させることにより、3次元架
橋構造を備えた一次反応生成混合物が得られる。また、
化合物Cおよび化合物Dを結合させることにより、3次
元架橋構造を備えた二次反応生成混合物が得られる。
【0025】また、上記の一次反応生成混合物および/
または二次反応生成混合物に、雲母や着色雲母、炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム等の充填剤;着色剤;金
属セッケンやリン酸エステル化合物、ワックス等の内部
離型剤;1mm〜6mm程度の長さのガラス繊維、ポリエス
テルやアラミド等の各種合成繊維、炭素繊維等の補強
剤;酸化マグネシウム等の金属酸化物、ジイソシアネー
ト化合物等の増粘剤;等の各種添加剤、或いは、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂や、着色
されたPETフィルム片等を添加することができる。例
えば、反応生成混合物に着色剤を添加することにより、
得られる成形用材料の色調や透明度を適宜変更すること
ができる。また、例えば、反応生成混合物に充填剤を添
加することにより、得られる成形用材料に透明性や難燃
性を付与することができると共に、成形用材料の成形硬
化時における収縮が小さくなり、かつ、得られる成形品
の表面硬度が向上すると共に、クラックを防止すること
ができる。このように、反応生成混合物に上記の各種添
加剤等を添加することにより、所定の物性を備え、か
つ、所望の模様が発現された成形用材料を製造すること
ができる。尚、添加剤等の添加方法は、特に限定される
ものではない。
【0026】上記の着色剤は、特に限定されるものでは
なく、上記の化合物A・B・C・D、つまり、反応生成
混合物に対して一般的に用いられている有機および無機
顔料等を用いることができるが、耐候性等の各種性質に
優れ、かつ、化合物A〜Dの反応等に対して悪影響を及
ぼさない着色剤が好ましい。また、着色剤の色は、特に
限定されるものではなく、所望する模様の色に応じて適
宜調整すればよい。着色剤を所望する模様に応じて適宜
調整することにより、例えば御影石模様や大理石模様、
斑点状模様等の各種模様を形成することができる。さら
に、より一層複雑かつ微妙な模様を発現する場合には、
色調の異なる数種類の着色剤を併用すればよい。そし
て、着色剤を反応生成混合物に添加する際には、該着色
剤を反応生成混合物に対して均一に混合してもよく、ま
た、いわゆる筋状や雲状の模様を形成することができる
ように、該着色剤を反応生成混合物に対して不均一に混
合してもよい。つまり、反応生成混合物に着色剤を添加
する際には、着色剤が反応生成混合物に完全に混ざり合
うように攪拌してもよく、また、着色剤が反応生成混合
物に完全に混ざり合わない程度に攪拌してもよい。
【0027】尚、二次反応生成混合物は、一次反応生成
混合物に由来する所定の模様を有することになるので、
該二次反応生成混合物を用いて得られる成形用材料を用
いて成形品、例えば人工石を製造すると、該人工石は、
より一層複雑かつ綺麗な模様を備えることとなる。
【0028】一次反応生成混合物に対する単量体Aの使
用量は、特に限定されるものではなく、該一次反応生成
混合物が充分に膨潤することができる量であればよい。
また、二次反応生成混合物に対する単量体Cの使用量
は、特に限定されるものではなく、該二次反応生成混合
物が充分に膨潤することができる量であればよい。さら
に、化合物Aと化合物Bと単量体Aとの混合(添加)方
法等、並びに、一次反応生成混合物と化合物Cと化合物
Dと単量体Cとの混合(添加)方法等は、特に限定され
るものではない。
【0029】一次反応生成混合物は、例えば、中・低速
攪拌機や、ニーダー等の混練機、或いはいわゆる回転式
カッターを備えた容器内に単量体B或いは単量体Cと共
に投入された後、攪拌されることにより、所定の大きさ
に破砕される。また、二次反応生成混合物は、例えば、
上記の容器内に単量体B或いは単量体Cと共に投入され
た後、攪拌されることにより、所定の大きさに破砕され
る。反応生成混合物は適度に軟らかいために、破砕する
と、破砕面の形状がいわゆる鋭角的となる。尚、破砕さ
れた反応生成混合物の粒子径は、特に限定されるもので
はなく、所望する模様に応じてその範囲を適宜設定すれ
ばよい。また、単量体B或いは単量体Cに反応生成混合
物を添加する添加方法は、特に限定されるものではな
い。
【0030】反応生成混合物は、所定の大きさに簡単に
破砕することができ、しかも、単量体B或いは単量体C
に添加した場合において、破砕面の形状を維持すること
ができる程度(外力が掛かっても変形しない程度)の粘
度や硬度を備えていればよい。上記の粘度は、例えば単
量体A・C等の組成にもよるが、ヘリパス粘度計を用い
て測定した値が10,000 poise以上であればよく、また、
上記の硬度は、タイプDのデュロメータ硬度計を用いて
測定した値が HDD 100未満であればよい。反応生成混合
物は適度に軟らかいために、比較的小さな力で簡単に破
砕することができる。また、反応生成混合物は適度な粘
性を有しているために、所望する粒子径よりも細かく破
砕された粒子が殆ど生成されない。
【0031】また、反応生成混合物は充分に膨潤してい
るので、単量体B或いは単量体Cに添加しても該単量体
B・Cを吸収することはない。従って、単量体B・Cの
粘度が所定の値に維持され、添加・混合等の作業性が良
好となると共に、反応生成混合物の分散性が良好とな
り、模様が偏らない。
【0032】上記の単量体Aおよび単量体Bを共重合さ
せる際、或いは、単量体A、単量体Bおよび単量体Cを
共重合させる際には、つまり、成形用材料を成形して成
形品を得る際には、硬化剤(即ち、重合開始剤)を用い
ることができる。上記の硬化剤としては、例えば、ベン
ゾイルパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t-ブチルパー
オキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシオクトエー
ト、t-ブチルパーオキシピバレート、ビス (4-t-ブチル
シクロヘキシル) パーオキシジカーボネート、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、1,1-ビス (t-ブチル
パーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,4,4-
トリメチルペンチルパーオキシネオデカネート等の有機
過酸化物が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。上記の硬化剤は、単量体Aおよび単量体Bの合計量
100重量部、または、単量体A、単量体Bおよび単量体
Cの合計量 100重量部に対して、 0.5重量部〜 2.0重量
部の範囲内で用いればよい。単量体A〜Cを共重合させ
ることにより、3次元架橋構造を備えた成形品が得られ
る。尚、硬化剤の添加方法は、特に限定されるものでは
なく、例えば、単量体Aや単量体C、即ち反応生成混合
物に予め添加しておいてもよく、また、単量体Bに添加
してもよい。
【0033】そして、単量体Bに雲母や着色雲母、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム等の充填剤;着色剤;
金属セッケンやリン酸エステル化合物、ワックス等の内
部離型剤;1mm〜6mm程度の長さのガラス繊維、ポリエ
ステルやアラミド等の各種合成繊維、炭素繊維等の補強
剤;酸化マグネシウム等の金属酸化物、ジイソシアネー
ト化合物等の増粘剤;β−メルカプトプロピオン酸オク
チル等の重合調整剤;等の各種添加剤、或いは、PET
等の合成樹脂や、着色されたPETフィルム片等を添加
することができる。例えば、単量体Bに着色剤を添加す
ることにより、得られる成形品の色調や透明度を適宜変
更することができる。また、例えば、単量体Bに充填剤
を添加することにより、成形用材料の成形硬化時におけ
る収縮が小さくなり、かつ、得られる成形品の表面硬度
が向上すると共に、透明性や難燃性を付与することがで
き、しかもクラックを防止することができる。このよう
に、単量体Bに上記の各種添加剤等を添加することによ
り、所定の物性を備え、かつ、所望の模様が発現された
成形用材料を製造することができる。尚、添加剤等の添
加方法は、特に限定されるものではない。また、上記の
着色剤は、特に限定されるものではなく、前述の着色剤
を用いることができる。
【0034】反応生成混合物と単量体Bとの混合(添
加)比率は、特に限定されるものではなく、例えば所望
する模様等に応じて、適宜設定すればよいが、単量体B
100重量部に対して、凡そ5重量部〜 500重量部の範囲
内で反応生成混合物を用いればよい。また、より一層複
雑かつ綺麗な模様を発現する場合には、色調の異なる数
種類の反応生成混合物を併用すればよい。
【0035】本発明にかかる製造方法によって製造され
る成形用材料を成形することにより、成形品が得られ
る。つまり、上記の成形用材料は、圧縮成形や射出成形
等の周知の成形方法によって所望の形状に加熱・加圧成
形することにより、容易に成形品とすることができる。
そして、成形用材料を硬化・成形させると、単量体A〜
Cが共重合反応するので、反応生成混合物と単量体Bと
の界面での接着強度が高くなる。このため、得られる成
形品の機械的強度等の物性が良好となる。尚、成形用材
料の成形方法や成形条件等は、特に限定されるものでは
ない。また、成形品の形状等は、特に限定されるもので
はない。
【0036】以上のように、本実施例にかかる成形用材
料の製造方法は、単量体Aの存在下、化合物Aおよび化
合物Bをラジカル反応以外の反応により結合させて、単
量体Aによって膨潤した一次反応生成混合物を形成し、
次いで、上記単量体Aと共重合する単量体Bに該膨潤し
た一次反応生成混合物を添加した後、膨潤した一次反応
生成混合物を所定の大きさに破砕する方法である。ま
た、本実施例にかかる成形用材料の製造方法は、上記膨
潤した一次反応生成混合物、化合物C、化合物Dおよび
単量体Cを添加した後、上記膨潤した一次反応生成混合
物を所定の大きさに破砕すると共に、上記両化合物C・
Dをラジカル反応以外の反応により結合させて、単量体
A・Cによって膨潤した二次反応生成混合物を形成する
工程を1回以上繰り返し、次いで、上記単量体A・Cと
共重合する単量体Bに上記膨潤した二次反応生成混合物
を添加した後、該膨潤した二次反応生成混合物を所定の
大きさに破砕する方法である。反応生成混合物は適度に
軟らかいために、比較的小さな力で簡単に破砕すること
ができる。また、反応生成混合物は適度な粘性を有して
いるために、所望する粒子径よりも細かく破砕された粒
子が殆ど生成されない。
【0037】反応生成混合物は充分に膨潤しているの
で、単量体B或いは単量体Cに添加しても該単量体B・
Cを吸収することはない。従って、単量体B・Cの粘度
が所定の値に維持され、添加・混合等の作業性が良好と
なると共に、反応生成混合物の分散性が良好となり、模
様が偏らない。そして、反応生成混合物は、単量体B或
いは単量体Cに添加した場合において、破砕面の形状を
維持することができる程度の粘度や硬度を備えているの
で、所望の模様を発現することができる。それゆえ、例
えば、上記の方法(二次反応生成混合物を形成する工程
を有する方法)により得られる成形用材料は、反応生成
混合物の中にいわゆる筋状や雲状の模様が形成されてい
る。つまり、模様を有する一次反応生成混合物を用いる
ため、上記構成の成形用材料は、多彩な模様を発現する
ことができる。従って、上記の方法により得られる成形
用材料を成形することにより、立体感に富んだ成形品、
例えば花崗岩や御影石、大理石等の天然石に似せた外観
を有する人工石を容易にかつ簡単に製造することができ
る。また、成形用材料を硬化・成形させると、単量体A
〜Cが共重合反応するので、反応生成混合物と単量体B
との界面での接着強度が高くなる。このため、得られる
成形品の機械的強度等の物性が良好となる。上記の方法
により得られる成形用材料は、様々な分野に応用可能で
あり、特に、所望の模様が発現された上記人工石等の成
形品の大量生産に好適である。
【0038】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもの
ではない。尚、実施例に記載の「部」は、「重量部」を
示す。
【0039】〔実施例1〕単量体Aとしてのメチルメタ
クリレート70.9部に、化合物Aとしてのスチレン−2-ヒ
ドロキシエチルメタクリレート共重合体(積水化学工業
株式会社製:商品名 LMSH200)25部を混合して
シラップを形成した。このシラップに、化合物Bとして
のヘキサメチレンジイソシアネート3量体(日本ポリウ
レタン工業株式会社製:商品名 コロネートHX) 4.1
部、増粘用触媒としてのジラウリル酸ジブチル錫0.01
部、硬化剤としての1,1-ビス (t-ブチルパーオキシ)-3,
3,5-トリメチルシクロヘキサン(日本油脂株式会社製:
商品名 パーヘキサ3M) 0.5部、および、充填剤とし
ての水酸化アルミニウム(住友化学工業株式会社製:商
品名 CW−325B) 160部を加え、混合機を用いて
攪拌・混合して混合物を得た。
【0040】次に、上記の混合物を3等分し、それぞれ
の分割混合物に異なる着色剤(大日精化工業株式会社
製)を添加した。即ち、第一の分割混合物に、着色剤と
しての白色トナー(商品名 AT−3) 1.0部を添加・
攪拌することにより、該分割混合物を白色に着色した。
同様に、第二の分割混合物に、着色剤としての黒色トナ
ー(商品名 AT−256) 1.8部を添加して黒色に着
色すると共に、第三の分割混合物に、着色剤としての茶
色トナー(商品名 AT−96) 0.8部を添加して茶色
に着色した。そして、これら分割混合物が含有する気泡
を、所定の方法で減圧・脱泡した。
【0041】次いで、上記の分割混合物を、互いの色が
完全に混ざり合わない程度に混合した後、所定形状の型
枠に流し込んで、60℃で30分間加熱した。これにより、
スチレン−2-ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体
をヘキサメチレンジイソシアネート3量体で増粘し、上
記3色によっていわゆる筋状や雲状の模様が発現された
一次反応生成混合物、即ち、メチルメタクリレートにて
膨潤したゴム状の一次反応生成混合物を得た。タイプA
のデュロメータ硬度計を用いて測定した上記一次反応生
成混合物の硬度は、HDA 25であった。
【0042】次に、単量体Cとしてのメチルメタクリレ
ート70.9部に、化合物Cとしてのスチレン−2-ヒドロキ
シエチルメタクリレート共重合体(積水化学工業株式会
社製:商品名 LMSH200)25部を混合してシラッ
プを形成した。次いで、刃長25mmの回転式カッター(テ
スコム電気株式会社製:商品名 TM−800)を備え
た容器内に、上記のシラップ、上記の一次反応生成混合
物50部、化合物Dとしてのヘキサメチレンジイソシアネ
ート3量体(日本ポリウレタン工業株式会社製:商品名
コロネートHX) 4.1部、増粘用触媒としてのジラウ
リル酸ジブチル錫0.01部、硬化剤としての1,1-ビス (t-
ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン
(日本油脂株式会社製:商品名 パーヘキサ3M) 0.5
部、および、充填剤としての水酸化アルミニウム(住友
化学工業株式会社製:商品名 CW−325B) 130部
を投入した。その後、これら混合物を攪拌し、上記回転
式カッターの刃を 1,000 rpmで10秒間回転させることに
より、一次反応生成混合物の破砕を行った。
【0043】次いで、上記の混合物が含有する気泡を、
所定の方法で減圧・脱泡した後、該混合物を所定形状の
型枠に流し込んで、60℃で30分間加熱した。これによ
り、一次反応生成混合物によっていわゆる斑点状の模様
が発現されたゴム状の二次反応生成混合物を得た。
【0044】次に、ポリメチルメタクリレート30部と、
単量体Bとしてのメチルメタクリレート70部およびエチ
レングリコールジメタクリレート(共栄社油脂化学工業
株式会社製:商品名 ライトエステルEG) 3.0部とを
混合して、シラップを形成した。次いで、上記の回転式
カッターを備えた容器内に、上記のシラップ、上記の二
次反応生成混合物 100部、重合調整剤としてのβ−メル
カプトプロピオン酸オクチル(淀化学株式会社製:商品
名 β−MPA−2EH) 0.5部、充填剤としての水酸
化アルミニウム(住友化学工業株式会社製:商品名 C
W−325LV) 130部、硬化剤としての2,4,4-トリメ
チルペンチルパーオキシネオデカネート(化薬アクゾ株
式会社製:商品名 トリゴノックス151) 0.3部を投
入した。その後、これら混合物を攪拌し、上記回転式カ
ッターの刃を 1,000 rpmで10秒間回転させることによ
り、二次反応生成混合物の破砕を行った。
【0045】次いで、上記の混合物が含有する気泡を、
所定の方法で減圧・脱泡した。これにより、御影石調の
模様を有する成形用材料を得た。
【0046】そして、上記の成形用材料を所定形状の型
枠に流し込んで、60℃で2時間硬化させた後、さらに 1
20℃で1時間硬化させた。これにより、御影石調の模様
が発現された厚さ13mmの成形品を得た。次いで、上記成
形品の表面を、所定の粗さの紙ヤスリを用いて研磨した
ところ、御影石に似た外観を有する意匠性の高い人工石
が得られた。
【0047】上記の人工石は、図1に示すように、単量
体Bの硬化物からなる生地3に、破砕された二次反応生
成混合物2…が分散されており、該二次反応生成混合物
2…によっていわゆる斑点状の模様が発現されていた。
また、上記二次反応生成混合物2…には、破砕された一
次反応生成混合物1…が適当に分散されており、該一次
反応生成混合物1…によって斑点状の模様が発現されて
いた。
【0048】〔実施例2〕化合物Aとしてのメタクリル
酸−メチルメタクリレート部分共重合体 100部に、化合
物Bとしての酸化マグネシウム 1.0部、硬化剤としての
1,1-ビス (t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシク
ロヘキサン 0.5部、および、充填剤としての水酸化アル
ミニウム(住友化学工業株式会社製:商品名 CW−3
25LV)160部を加え、混合機を用いて攪拌・混合し
て混合物を得た。
【0049】次に、上記の混合物を2等分し、一方の分
割混合物に、着色剤としての白色トナー(商品名 AT
−3) 1.0部を添加して白色に着色すると共に、他方の
分割混合物に、着色剤としての黒色トナー(商品名 A
T−256) 0.6部を添加して黒色に着色した。そし
て、これら分割混合物が含有する気泡を、所定の方法で
減圧・脱泡した。上記分割混合物の粘度は、両方とも45
poiseであった。
【0050】次いで、上記の分割混合物を、それぞれ別
個に所定形状の型枠に流し込んで、23℃で17時間放置し
て増粘させた。これにより、白色および黒色のゴム状の
一次反応生成混合物を得た。上記一次反応生成混合物の
粘度は、両方とも740,000 poise であり、表面がべたつ
くことはなかった。尚、これら一次反応生成混合物は、
増粘されなかったメタクリル酸−メチルメタクリレート
部分共重合体(単量体A)によって膨潤していた。
【0051】次に、ポリメチルメタクリレート30部と、
単量体Bとしてのメチルメタクリレート70部およびエチ
レングリコールジメタクリレート 3.0部とを混合して、
シラップを形成した。次いで、前記回転式カッターを備
えた容器内に、上記のシラップと、上記の一次反応生成
混合物を合計50部と、重合調整剤としてのβ−メルカプ
トプロピオン酸オクチル 0.5部と、充填剤としての水酸
化アルミニウム(住友化学工業株式会社製:商品名 C
W−325LV) 130部とを投入した。その後、これら
混合物を攪拌し、回転式カッターで一次反応生成混合物
の破砕を行った。
【0052】次に、上記の混合物に、硬化剤としての2,
4,4-トリメチルペンチルパーオキシネオデカネート 0.3
部をさらに加え、攪拌・混合した後、該混合物が含有す
る気泡を、所定の方法で減圧・脱泡した。これにより、
御影石調の模様を有する成形用材料を得た。
【0053】そして、上記の成形用材料を所定形状の型
枠に流し込んで、60℃で2時間硬化させた後、さらに 1
20℃で1時間硬化させた。これにより、御影石調の模様
が発現された厚さ13mmの成形品を得た。次いで、上記成
形品の表面を、所定の粗さの紙ヤスリを用いて研磨した
ところ、御影石に似た外観を有する意匠性の高い人工石
が得られた。
【0054】上記実施例1・2の結果から明らかなよう
に、反応生成混合物は適度に軟らかいために、比較的小
さな力で簡単に破砕することができることがわかる。ま
た、得られる反応生成混合物は適度な粘性を有している
ために、所望する粒子径よりも細かく破砕された粒子が
殆ど生成されないことがわかる。また、本実施例の方法
により得られる成形用材料を成形することにより、機械
的強度等の物性が良好で、かつ、天然石に似せた外観を
有する人工石等の成形品を容易にかつ簡単に製造するこ
とができることがわかる。つまり、本実施例の方法によ
り製造される成形用材料は、所望の模様が発現された成
形品の製造に好適に供することができることがわかる。
【0055】
【発明の効果】上記の方法によれば、機械的強度等の物
性が良好で、かつ、その表面に、いわゆるシャープなエ
ッジ面が形成された斑点状の所望の模様を発現すること
ができる成形用材料を容易にかつ簡単に製造することが
できる。そして、成形用材料の中にいわゆる筋状や雲状
等の多彩な模様が形成されるので、上記の方法により得
られる成形用材料を成形することにより、立体感に富ん
だ成形品、例えば花崗岩や御影石、大理石等の天然石に
似せた外観を有する人工石等を容易にかつ簡単に製造す
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における製造方法により得ら
れた人工石(成形品)の要部の正面図である。
【符号の説明】
1 一次反応生成混合物(反応生成混合物) 2 二次反応生成混合物(反応生成混合物) 3 生地(単量体Bの硬化物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04F 13/08 E04F 13/08 E 13/18 13/18 C //(C04B 26/02 16:04) 111:54 C08L 101:00 (56)参考文献 特開 平2−157147(JP,A) 特開 昭62−197346(JP,A) 特開 平8−199078(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 C04B 16/04 C08F 2/44 C08L 101/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物Aが水酸基およびカルボキシル基か
    ら選ばれる複数の反応性置換基を有する化合物であり、
    化合物Bが多官能ポリイソシアネート化合物、有機アル
    ミニウム化合物およびアルカリ土類金属酸化物の少なく
    とも一つである化合物であって、 ラジカル重合反応により重合する液体状の単量体Aの存
    在下、化合物Aおよび化合物Bを、該反応性置換基と化
    合物Bとの反応により結合させて、単量体Aによって膨
    潤した3次元架橋構造を備えた反応化合物を形成し、 次いで、該単量体Aとラジカル重合反応によって重合す
    る単量体Bに該膨潤した反応化合物を添加した後、 該膨潤した反応化合物を所定の大きさに破砕して成形用
    材料を得て、 該単量体Aと該単量体Bとをラジカル重合反応によって
    共重合させることによって該成形用材料を成形して得ら
    れる ことを特徴とする成形品。
  2. 【請求項2】化合物Aが水酸基およびカルボキシル基か
    ら選ばれる複数の反応性置換基を有する化合物であり、
    化合物Bが多官能ポリイソシアネート化合物、有機アル
    ミニウム化合物およびアルカリ土類金属酸化物の少なく
    とも一つである化合物であり、 化合物Cが水酸基およびカルボキシル基から選ばれる複
    数の反応性置換基を有する化合物であり、化合物Dが多
    官能ポリイソシアネート化合物、有機アルミニウム化合
    物およびアルカリ土類金属酸化物の少なくとも一つであ
    る化合物であって、 ラジカル重合反応により重合する液体状の単量体Aの存
    在下、化合物Aおよび化合物Bを、該反応性置換基と化
    合物Bとの反応により結合させて、単量体Aによって膨
    潤した3次元架橋構造を備えた反応生成混合物Pを形成
    する工程を行った後、 該膨潤した反応生成混合物Pと、該化合物Cと、該化合
    物Dと、該単量体Aと共重合する液体状の単量体Cとを
    混合した後、 該膨潤した反応生成混合物Pを所定の大きさに破砕する
    と共に、両化合物C、Dを、化合物Cの反応性置換基と
    化合物Dとの反応により結合させて、破砕された反応生
    成混合物Pを含む、単量体Cによって膨潤した別の反応
    生成混合物Qを形成する工程を1回以上繰り返し、 次いで、該単量体A、Cとラジカル重合反応によって重
    合する単量体Bに該膨潤した反応生成混合物Qを添加し
    た後、該膨潤した反応生成混合物Qを所定の大きさに破
    砕して成形用材料を得て、 該単量体A、該単量体Bおよび該単量体Cをラジカル重
    合反応によって共重合させることによって該成形用材料
    を成形して得られる ことを特徴とする成形品。
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