JP3146614B2 - 光磁気記録媒体の記録方法と記録装置 - Google Patents
光磁気記録媒体の記録方法と記録装置Info
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- JP3146614B2 JP3146614B2 JP10692692A JP10692692A JP3146614B2 JP 3146614 B2 JP3146614 B2 JP 3146614B2 JP 10692692 A JP10692692 A JP 10692692A JP 10692692 A JP10692692 A JP 10692692A JP 3146614 B2 JP3146614 B2 JP 3146614B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部磁界印加の下で、
レーザ光照射による加熱によって光磁気記録媒体に情報
ピット即ち磁区を形成する光磁気記録媒体の記録方法と
記録装置に係わる。
レーザ光照射による加熱によって光磁気記録媒体に情報
ピット即ち磁区を形成する光磁気記録媒体の記録方法と
記録装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、未記録の磁気記録媒体に、或いは
例えばすでに記録がなされた磁気記録媒体の記録(即ち
情報ピット)を一旦消去した磁気記録媒体に、垂直記録
バイアス印加の下でレーザ光照射による局部的加熱によ
って情報の書き込みを行う熱磁気記録方法がある。
例えばすでに記録がなされた磁気記録媒体の記録(即ち
情報ピット)を一旦消去した磁気記録媒体に、垂直記録
バイアス印加の下でレーザ光照射による局部的加熱によ
って情報の書き込みを行う熱磁気記録方法がある。
【0003】或いは、既記録状態の磁気記録媒体に、記
録情報に応じた垂直変調記録磁界を与えると共に例えば
レーザ光照射による局部的加熱を行って情報の書き換え
いわゆるオーバーライトを行う熱磁気記録方法がある。
録情報に応じた垂直変調記録磁界を与えると共に例えば
レーザ光照射による局部的加熱を行って情報の書き換え
いわゆるオーバーライトを行う熱磁気記録方法がある。
【0004】このようにして記録された記録媒体から情
報の読み出し(再生)は、レーザ光照射によって行われ
る。即ちレーザ光の情報ピットにおける光磁気相互作
用、即ちカー効果による偏光面の回転の検出によって行
われる。
報の読み出し(再生)は、レーザ光照射によって行われ
る。即ちレーザ光の情報ピットにおける光磁気相互作
用、即ちカー効果による偏光面の回転の検出によって行
われる。
【0005】このような記録態様を採る磁気記録媒体即
ち光磁気記録媒体(以下MO媒体という)、例えば上述
の磁界変調によるオーバーライト用のMO媒体におい
て、低磁界化が進んで来ており、±100(Oe)程度
の変調磁界での記録が可能となり、これに伴って消費電
力の低減化がはかられて来ている。
ち光磁気記録媒体(以下MO媒体という)、例えば上述
の磁界変調によるオーバーライト用のMO媒体におい
て、低磁界化が進んで来ており、±100(Oe)程度
の変調磁界での記録が可能となり、これに伴って消費電
力の低減化がはかられて来ている。
【0006】しかしながら、図8中曲線1及び2で、キ
ャリアCとノイズNの各出力の印加磁界(記録磁界)と
の関係を示すように、±100(Oe)以下の小さい磁
界ではキャリアCの低下、変調ノイズNの増加がみられ
る。
ャリアCとノイズNの各出力の印加磁界(記録磁界)と
の関係を示すように、±100(Oe)以下の小さい磁
界ではキャリアCの低下、変調ノイズNの増加がみられ
る。
【0007】したがって±100(Oe)程度以下の間
で磁界反転による変調磁界によってその記録を行うと
き、そのC/N比は、本来図9中実線曲線をもって示す
べきものが、ノイズNの存在によって破線図示のように
低下してしまう。
で磁界反転による変調磁界によってその記録を行うと
き、そのC/N比は、本来図9中実線曲線をもって示す
べきものが、ノイズNの存在によって破線図示のように
低下してしまう。
【0008】そして、このような低磁界の範囲で、ノイ
ズが大となるのは、情報ピットとなる本来単一であるべ
き磁区内に、更に細かい磁区が発生することに因るもの
であることが究明されている。
ズが大となるのは、情報ピットとなる本来単一であるべ
き磁区内に、更に細かい磁区が発生することに因るもの
であることが究明されている。
【0009】即ち、情報の記録は、図10Aに矢印をも
って模式的に示すように、膜面に垂直一方向に磁化され
た磁性膜3に対し、同図Bに示すように、逆向きの外部
磁界Hrecを与えてレーザ光Lを照射して領域Iにお
いて局部的に磁性膜3のキュリー温度Tcないしはこれ
に近い温度とすると、領域Iにおいて保磁力Hcが低下
し、この状態からレーザ光Lが他部に移行することか
ら、或いはレーザ光Lの照射が停止されることによって
この領域Iが室温に向かって冷却する過程で外部磁界H
recの方向に磁区を生じさせることによって図10C
に示すように、情報ピット4の形成を行うものである。
って模式的に示すように、膜面に垂直一方向に磁化され
た磁性膜3に対し、同図Bに示すように、逆向きの外部
磁界Hrecを与えてレーザ光Lを照射して領域Iにお
いて局部的に磁性膜3のキュリー温度Tcないしはこれ
に近い温度とすると、領域Iにおいて保磁力Hcが低下
し、この状態からレーザ光Lが他部に移行することか
ら、或いはレーザ光Lの照射が停止されることによって
この領域Iが室温に向かって冷却する過程で外部磁界H
recの方向に磁区を生じさせることによって図10C
に示すように、情報ピット4の形成を行うものである。
【0010】ところが実際には、図11に模式的に一部
を断面とした斜視図を示すように、情報ピット4の生成
に当たっては、その周辺部から降温が生じ磁化が発生し
て来て、周囲の磁化による浮遊磁界と、上述した外部磁
界Hrecによって、周囲とは、逆向きの磁化が生じて
来る。ところがこのような磁化が発生するとこれによる
浮遊磁界が生じ、特に外部磁界Hrecを小さくする場
合には、この浮遊磁界の影響によって、情報ピット4内
に不要な磁区5が不安定に生じ、これが変調ノイズの増
加を来す。
を断面とした斜視図を示すように、情報ピット4の生成
に当たっては、その周辺部から降温が生じ磁化が発生し
て来て、周囲の磁化による浮遊磁界と、上述した外部磁
界Hrecによって、周囲とは、逆向きの磁化が生じて
来る。ところがこのような磁化が発生するとこれによる
浮遊磁界が生じ、特に外部磁界Hrecを小さくする場
合には、この浮遊磁界の影響によって、情報ピット4内
に不要な磁区5が不安定に生じ、これが変調ノイズの増
加を来す。
【0011】このような不要磁区5の発生を抑制して低
ノイズ化をはかるものとして種々の記録方法が提案され
ている。
ノイズ化をはかるものとして種々の記録方法が提案され
ている。
【0012】例えば用いるMO媒体として、上述の不要
磁区発生に影響を与える浮遊磁界を小さくするために、
図12に保磁力Hcと飽和磁化Msの温度特性を示すよ
うにMsが室温近傍でも小さい値を示す磁性材によって
構成することが知られている。
磁区発生に影響を与える浮遊磁界を小さくするために、
図12に保磁力Hcと飽和磁化Msの温度特性を示すよ
うにMsが室温近傍でも小さい値を示す磁性材によって
構成することが知られている。
【0013】また、他の方法としては図13に同様のH
c及びMsの温度特性を示すように、室温近傍で補償点
を有する磁性材を用いることによって磁化の向きを逆向
きとして浮遊磁界が相殺できるようにするなどの方法を
採ることが知られている。
c及びMsの温度特性を示すように、室温近傍で補償点
を有する磁性材を用いることによって磁化の向きを逆向
きとして浮遊磁界が相殺できるようにするなどの方法を
採ることが知られている。
【0014】また、或いは図14にMO媒体の磁性膜3
の模式的構成図を示すように、矢印a及びbで遷移金属
及び希土類金属の各副格子磁化を示し、これらによる総
合的磁化を矢印Cをもって示すように、希土類優勢の第
1の磁性膜3Aと、遷移金属優勢の第2の磁性膜3Bと
が磁気的に交換結合した多層構造として、矢印Cで示す
総合的磁化が逆向きとなるようにして浮遊磁界の相殺を
はかるなどの構成も知られている。
の模式的構成図を示すように、矢印a及びbで遷移金属
及び希土類金属の各副格子磁化を示し、これらによる総
合的磁化を矢印Cをもって示すように、希土類優勢の第
1の磁性膜3Aと、遷移金属優勢の第2の磁性膜3Bと
が磁気的に交換結合した多層構造として、矢印Cで示す
総合的磁化が逆向きとなるようにして浮遊磁界の相殺を
はかるなどの構成も知られている。
【0015】しかしながら、いずれの場合も、実際上、
磁性膜の材料選定の制約が生じるのみならず、このよう
にしてもなお充分に確実な変調ノイズの低減化がはから
れていない。
磁性膜の材料選定の制約が生じるのみならず、このよう
にしてもなお充分に確実な変調ノイズの低減化がはから
れていない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、MO媒体の
構成材料の選定の自由度を阻害することなく、しかも確
実に変調ノイズの低減化をはかることができ、C/Nの
向上をはかる。
構成材料の選定の自由度を阻害することなく、しかも確
実に変調ノイズの低減化をはかることができ、C/Nの
向上をはかる。
【0017】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明において
は、レーザ光照射によるキュリー点記録を行うものであ
るが、そのキュリー点記録時の即ち熱磁気記録時の磁気
記録媒体の磁性膜の保磁力Hcが低下した状態で面内外
部磁界を与えてこの記録部、即ち情報ピットの形成部内
を一旦膜面方向に関して磁化を飽和させて、降温過程
で、垂直磁気異方性磁界と、垂直記録バイアス磁界或い
は変調記録磁界とをもって垂直磁化による情報ピットの
形成、つまり情報の記録を行う。
は、レーザ光照射によるキュリー点記録を行うものであ
るが、そのキュリー点記録時の即ち熱磁気記録時の磁気
記録媒体の磁性膜の保磁力Hcが低下した状態で面内外
部磁界を与えてこの記録部、即ち情報ピットの形成部内
を一旦膜面方向に関して磁化を飽和させて、降温過程
で、垂直磁気異方性磁界と、垂直記録バイアス磁界或い
は変調記録磁界とをもって垂直磁化による情報ピットの
形成、つまり情報の記録を行う。
【0018】即ち本発明は、レーザ光照射による熱磁気
記録時に、光磁気記録媒体に印加する垂直記録バイアス
磁界より大きく、かつ光磁気記録媒体(MO媒体)の垂
直磁気異方性磁界より充分小さい磁界を、MO媒体の膜
面方向に印加する。
記録時に、光磁気記録媒体に印加する垂直記録バイアス
磁界より大きく、かつ光磁気記録媒体(MO媒体)の垂
直磁気異方性磁界より充分小さい磁界を、MO媒体の膜
面方向に印加する。
【0019】また、本発明は、レーザ光照射による熱磁
気記録時に、光磁気記録媒体に印加する垂直変調記録磁
界より大きく、かつ光磁気記録媒体(MO媒体)の垂直
磁気異方性磁界より充分小さい磁界を、MO媒体の膜面
方向に印加する。
気記録時に、光磁気記録媒体に印加する垂直変調記録磁
界より大きく、かつ光磁気記録媒体(MO媒体)の垂直
磁気異方性磁界より充分小さい磁界を、MO媒体の膜面
方向に印加する。
【0020】本発明では、光(熱)磁気記録に当たって
その情報ピットが形成部を面内方向に飽和状態で磁化さ
せるが、この場合磁性膜は薄膜であることから、形状異
方性を有し、面内方向の反磁界係数はゼロであるので、
この面内方向の磁化はし易い。そしてこの状態で垂直記
録外部磁界、即ち垂直バイアス磁界ないしは記録情報に
よる変調磁界が与えられることから、この垂直記録外部
磁界の向きで決まる方向の垂直磁化、即ち情報ピットの
形成は、極めて安定良好に行われる。
その情報ピットが形成部を面内方向に飽和状態で磁化さ
せるが、この場合磁性膜は薄膜であることから、形状異
方性を有し、面内方向の反磁界係数はゼロであるので、
この面内方向の磁化はし易い。そしてこの状態で垂直記
録外部磁界、即ち垂直バイアス磁界ないしは記録情報に
よる変調磁界が与えられることから、この垂直記録外部
磁界の向きで決まる方向の垂直磁化、即ち情報ピットの
形成は、極めて安定良好に行われる。
【0021】図1を参照して説明すると、今同図Aで一
部を断面として模式的に示す領域e内が、レーザ光照射
で局部的にキュリー点Tc近くに加熱された状態になっ
たとすると、その保磁力Hcが低下することによって、
膜面方向に上述した特定の大きさの面内磁界Hsubが
印加されているとすると、領域e内で一旦面内磁化が生
じこれが飽和する。このとき、面内磁化が飽和している
ことから垂直方向に関する浮遊磁界は各部で相殺される
ことによって少なくとも領域e内では殆ど生じない。し
たがってこの状態で領域eが、レーザ光照射の他部への
移動或いは照射停止によって室温へと降温していくと、
面内磁界Hsubは、垂直磁気異方性より小に選定され
ていることから、磁化の向きが垂直方向へと移行する
が、このとき記録磁界Hrecによってこれが磁界Hr
ecと同方向に向けられて図1Bに示すように情報ピッ
ト4が形成されて情報の書き込みが行われる。
部を断面として模式的に示す領域e内が、レーザ光照射
で局部的にキュリー点Tc近くに加熱された状態になっ
たとすると、その保磁力Hcが低下することによって、
膜面方向に上述した特定の大きさの面内磁界Hsubが
印加されているとすると、領域e内で一旦面内磁化が生
じこれが飽和する。このとき、面内磁化が飽和している
ことから垂直方向に関する浮遊磁界は各部で相殺される
ことによって少なくとも領域e内では殆ど生じない。し
たがってこの状態で領域eが、レーザ光照射の他部への
移動或いは照射停止によって室温へと降温していくと、
面内磁界Hsubは、垂直磁気異方性より小に選定され
ていることから、磁化の向きが垂直方向へと移行する
が、このとき記録磁界Hrecによってこれが磁界Hr
ecと同方向に向けられて図1Bに示すように情報ピッ
ト4が形成されて情報の書き込みが行われる。
【0022】このときの面内磁化の垂直方向への磁化へ
の移行は、一様化された面内方向からの回転であるの
で、安定、確実に行われる。
の移行は、一様化された面内方向からの回転であるの
で、安定、確実に行われる。
【0023】したがって、この情報ピットの形成に伴う
変調ノイズは、効果的に改善され、C/Nは、図9の実
線で示したすぐれた特性を示す。したがって高いC/N
の記録を例えば±100(Oe)程度の小なる変調磁界
で行うことができ、これに伴って消費電力の低減化をは
かることができることになる。
変調ノイズは、効果的に改善され、C/Nは、図9の実
線で示したすぐれた特性を示す。したがって高いC/N
の記録を例えば±100(Oe)程度の小なる変調磁界
で行うことができ、これに伴って消費電力の低減化をは
かることができることになる。
【0024】
【実施例】本発明による熱磁気記録方法は、前述したよ
うに、熱磁気記録時に、このとき与える磁気記録媒体に
印加する垂直記録バイアス磁界或いは垂直変調記録磁界
より大きく、かつMO媒体の垂直磁気異方性磁界より充
分小さい磁界を、MO媒体の膜面方向に印加する。
うに、熱磁気記録時に、このとき与える磁気記録媒体に
印加する垂直記録バイアス磁界或いは垂直変調記録磁界
より大きく、かつMO媒体の垂直磁気異方性磁界より充
分小さい磁界を、MO媒体の膜面方向に印加する。
【0025】今、変調記録磁界をもってオーバーライト
可能な光(熱)磁気記録方法を採る場合の本発明方法と
これを実施する本発明装置の実施例について説明する。
可能な光(熱)磁気記録方法を採る場合の本発明方法と
これを実施する本発明装置の実施例について説明する。
【0026】この場合の熱磁気記録を行う装置の一例の
概略構成を図2に示す。
概略構成を図2に示す。
【0027】この場合、MO媒体11例えばMOディス
クがスピンドルモータ(図示せず)によって回転駆動す
るようになされ、この媒体11を挟んで光ヘッド12と
磁界発生手段13とを配置する。
クがスピンドルモータ(図示せず)によって回転駆動す
るようになされ、この媒体11を挟んで光ヘッド12と
磁界発生手段13とを配置する。
【0028】光ヘッド12は、光源例えば半導体レーザ
ダイオードLDよりのレーザ光を、光学系(レンズ)1
4を介してMO媒体11の磁性膜3にフォーカシングす
るようになされる。15はレーザダイオードLDの駆動
用ドライバである。
ダイオードLDよりのレーザ光を、光学系(レンズ)1
4を介してMO媒体11の磁性膜3にフォーカシングす
るようになされる。15はレーザダイオードLDの駆動
用ドライバである。
【0029】記録されるべき情報、即ちデータは、信号
CPU16に入力され、これにより磁界発生手段13の
磁界変調ドライバ17を制御して、磁界発生手段13よ
り磁性膜3に垂直変調記録磁界を印加するようになされ
る。
CPU16に入力され、これにより磁界発生手段13の
磁界変調ドライバ17を制御して、磁界発生手段13よ
り磁性膜3に垂直変調記録磁界を印加するようになされ
る。
【0030】磁界発生手段13は、図3にその一例の略
線的斜視図を示すように、コ字状磁気ヨーク18が設け
られ、その相対向する両端に例えば対の永久磁石19A
及び19Bがその異極同士が対向するように配置されて
両者間に所要の面内磁界Hsubが生じるようにする。
そして、この磁石19A及び19B間の磁気ギャップ
に、例えば中心コアに、コイル19が巻装されたコア2
0を設け、上述の磁界変調ドライバ17からのドライブ
電流によって垂直変調記録磁界Hrecが生じるように
なされる。
線的斜視図を示すように、コ字状磁気ヨーク18が設け
られ、その相対向する両端に例えば対の永久磁石19A
及び19Bがその異極同士が対向するように配置されて
両者間に所要の面内磁界Hsubが生じるようにする。
そして、この磁石19A及び19B間の磁気ギャップ
に、例えば中心コアに、コイル19が巻装されたコア2
0を設け、上述の磁界変調ドライバ17からのドライブ
電流によって垂直変調記録磁界Hrecが生じるように
なされる。
【0031】MO媒体11の磁性膜3に与える面内磁界
Hsubは、例えば2kOe程度で、垂直変調記録磁界
Hrecは±100(Oe)程度に選定し得る。
Hsubは、例えば2kOe程度で、垂直変調記録磁界
Hrecは±100(Oe)程度に選定し得る。
【0032】このような構成において、MO媒体11を
回転させ、光ヘッド12を媒体11の半径方向の所定位
置に持ち来して、媒体11の、記録すべき部分にレーザ
光照射を行って磁性膜3のキュリー点もしくはこれに近
い温度に局部的に加熱する。一方図1で示すようにこの
加熱領域eに、磁界発生手段13から、一定の面内磁界
Hsubを与えると共に、記録情報に応じて垂直変調記
録磁界Hrecを与える。このようにすると、図1A及
びBで説明した過程をとって単磁区による情報ピット4
が形成される。
回転させ、光ヘッド12を媒体11の半径方向の所定位
置に持ち来して、媒体11の、記録すべき部分にレーザ
光照射を行って磁性膜3のキュリー点もしくはこれに近
い温度に局部的に加熱する。一方図1で示すようにこの
加熱領域eに、磁界発生手段13から、一定の面内磁界
Hsubを与えると共に、記録情報に応じて垂直変調記
録磁界Hrecを与える。このようにすると、図1A及
びBで説明した過程をとって単磁区による情報ピット4
が形成される。
【0033】尚、ここにMO媒体11の磁性膜3は、垂
直磁化膜であって、膜面に垂直方向及び膜面の各磁化M
−磁界H曲線は、図4及び図5に示すようになり、膜面
方向には殆ど保磁力Hcがない。
直磁化膜であって、膜面に垂直方向及び膜面の各磁化M
−磁界H曲線は、図4及び図5に示すようになり、膜面
方向には殆ど保磁力Hcがない。
【0034】一方、異方性エネルギーは、ほぼMsHc
s/2で示されるように、この磁性膜3を膜面方向に飽
和磁化させるための磁界Hcsは、垂直方向のHcとほ
ぼ等しい磁界を印加させれば良い。
s/2で示されるように、この磁性膜3を膜面方向に飽
和磁化させるための磁界Hcsは、垂直方向のHcとほ
ぼ等しい磁界を印加させれば良い。
【0035】つまり、用いる磁性膜によって印加する磁
界Hsubは、次のように決められる。
界Hsubは、次のように決められる。
【0036】先ず、カーループによる垂直方向のヒステ
リシスループを温度変化させることによって図6に示す
ように、磁性膜3について保磁力Hcの温度特性を測定
する。この場合上述したように、HcとHcsとはほぼ
等しいと考えると、図6は、Hcsについての温度特性
ともなる。
リシスループを温度変化させることによって図6に示す
ように、磁性膜3について保磁力Hcの温度特性を測定
する。この場合上述したように、HcとHcsとはほぼ
等しいと考えると、図6は、Hcsについての温度特性
ともなる。
【0037】一方、今、磁性膜3に、図2で説明した光
ヘッド12によってレーザ光が照射されて、図7中実線
図示の温度分布が得られたとし、レベルfが、この磁性
膜3におけるキュリー点Tcであるとすると、この磁性
膜3に形成される記録情報ピットはキュリー点Tc以上
とされた領域eとなる。
ヘッド12によってレーザ光が照射されて、図7中実線
図示の温度分布が得られたとし、レベルfが、この磁性
膜3におけるキュリー点Tcであるとすると、この磁性
膜3に形成される記録情報ピットはキュリー点Tc以上
とされた領域eとなる。
【0038】そして、このレーザ光が照射された部位か
らレーザ光スポットが例えば他へと移動することによっ
てこの部位での温度は室温(外囲温度の例えば−20°
〜60°)へと降温するが、今、最も温度が高い位置x
0 が、キュリー点Tcに達したときの温度分布を図7中
破線で示すと、領域eの全域で面内磁化を飽和させるた
めに必要な面内磁界Hsubは、このときの領域eの周
縁部での温度差ΔTをもとに、図6の曲線から求めるこ
とができ、例えば2〜1kOe以上となる。
らレーザ光スポットが例えば他へと移動することによっ
てこの部位での温度は室温(外囲温度の例えば−20°
〜60°)へと降温するが、今、最も温度が高い位置x
0 が、キュリー点Tcに達したときの温度分布を図7中
破線で示すと、領域eの全域で面内磁化を飽和させるた
めに必要な面内磁界Hsubは、このときの領域eの周
縁部での温度差ΔTをもとに、図6の曲線から求めるこ
とができ、例えば2〜1kOe以上となる。
【0039】そして、このときのHsubの上限は、記
録信号磁界を劣化させることがなく、磁性膜3の垂直磁
気異方性磁界より充分小さい大きさとする。
録信号磁界を劣化させることがなく、磁性膜3の垂直磁
気異方性磁界より充分小さい大きさとする。
【0040】上述したように、本発明方法では、情報の
書き込み即ち記録情報ピット4の形成において、一旦面
内磁化に飽和させ、その後垂直に磁化させるという態様
をとったことによってピット4内の全域を単磁区構成と
することができるので、小さい変調磁界領域での変調ノ
イズの低減化をはかることができることから、図9中実
線で示したようなC/Nの向上をはかることができる。
書き込み即ち記録情報ピット4の形成において、一旦面
内磁化に飽和させ、その後垂直に磁化させるという態様
をとったことによってピット4内の全域を単磁区構成と
することができるので、小さい変調磁界領域での変調ノ
イズの低減化をはかることができることから、図9中実
線で示したようなC/Nの向上をはかることができる。
【0041】そして、このように本発明では、一旦膜面
方向に磁化させる構成を採るので、図12で示したよう
なMsの低い材料によって磁性膜3を構成する必要がな
いことからMsの高い、したがってカー効果の大きい磁
性膜とすることができる。
方向に磁化させる構成を採るので、図12で示したよう
なMsの低い材料によって磁性膜3を構成する必要がな
いことからMsの高い、したがってカー効果の大きい磁
性膜とすることができる。
【0042】尚、上述した例では、磁界変調による例え
ばオーバーライトが可能な記録態様を採る場合について
説明したが、記録バイアス磁界が一定の値とされて、例
えば記録消去がなされているMO媒体への記録を行う場
合は、磁界発生手段13の垂直磁界Hrecの磁界発生
部においてコイル19を省略し、これに代えて永久磁石
を用いることもできる。
ばオーバーライトが可能な記録態様を採る場合について
説明したが、記録バイアス磁界が一定の値とされて、例
えば記録消去がなされているMO媒体への記録を行う場
合は、磁界発生手段13の垂直磁界Hrecの磁界発生
部においてコイル19を省略し、これに代えて永久磁石
を用いることもできる。
【0043】また、記録装置や磁界発生手段13の構成
等は、図2及び図3の例に限られるものではなく種々の
構成を採り得る。
等は、図2及び図3の例に限られるものではなく種々の
構成を採り得る。
【0044】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、C/N
向上がはかられると共に、小さい記録磁界Hrecをも
ってこの記録を行うことができるので消費電力の低減化
がはかられる。
向上がはかられると共に、小さい記録磁界Hrecをも
ってこの記録を行うことができるので消費電力の低減化
がはかられる。
【0045】また、図12〜14で説明したような特別
の特性、構成を有する磁性膜を用いる必要がないことか
ら、材料の選定の自由度が大となり、また、光磁気効果
による再生を行う場合の再生出力を高めることのできる
例えばカー回転角の大きい材料を選定し易いなどの多く
の利益を得ることができる。
の特性、構成を有する磁性膜を用いる必要がないことか
ら、材料の選定の自由度が大となり、また、光磁気効果
による再生を行う場合の再生出力を高めることのできる
例えばカー回転角の大きい材料を選定し易いなどの多く
の利益を得ることができる。
【図1】本発明方法による情報ピットの発生過程の説明
図である。
図である。
【図2】本発明装置の一例の概略構成図である。
【図3】磁界発生手段の一例の斜視図である。
【図4】MO媒体の垂直方向の磁化曲線図である。
【図5】MO媒体の膜面方向の曲線図である。
【図6】保磁力の温度特性曲線図である。
【図7】磁性膜上の温度分布図である。
【図8】キャリアC及びノイズNの磁界依存性を示す曲
線図である。
線図である。
【図9】C/Nの磁界との関係を示す曲線図である。
【図10】情報ピットの形成過程を示す図である。
【図11】情報ピットの形成状態を示す図である。
【図12】磁性膜の飽和磁化及び保磁力の温度特性図で
ある。
ある。
【図13】磁性膜の飽和磁化及び保磁力の温度特性図で
ある。
ある。
【図14】磁性膜の模式的構成図である。
3 磁性膜 4 情報ピット 11 MO媒体 12 光ヘッド 13 磁界発生手段
Claims (3)
- 【請求項1】 光磁気記録媒体の記録方法であって、 レーザ光を照射して光磁気記録媒体を局部的に加熱しな
がら、上記光磁気記録媒体に印加する垂直記録バイアス
磁界より大きく、かつ上記光磁気記録媒体の垂直磁気異
方性磁界より充分小さい磁界を、上記光磁気記録媒体の
膜面方向に印加して一旦面内方向に磁化を飽和させ、 その後に上記垂直記録バイアス磁界により磁化を垂直方
向に移行させることを特徴とする光磁気記録媒体の記録
方法。 - 【請求項2】 光磁気記録媒体の記録方法であって、 レーザ光を照射して光磁気記録媒体を局部的に加熱しな
がら、上記光磁気記録媒体に印加する垂直変調記録磁界
より大きく、かつ上記光磁気記録媒体の垂直磁気異方性
磁界より充分小さい磁界を、上記光磁気記録媒体の膜面
方向に印加して一旦面内方向に磁化を飽和させ、 その後に上記垂直変調記録磁界により磁化を垂直方向に
移行させることを特徴とする光磁気記録媒体の記録方
法。 - 【請求項3】 光磁気記録媒体の記録装置であって、 光磁気記録媒体に対してレーザ光を照射する光ヘッド
と、 上記光磁気記録媒体に対して、垂直および水平磁界を印
加する磁界発生手段と、 上記光磁気記録媒体に対するレーザ光の照射位置を相対
的に移行する機構を有し、 上記光ヘッドは、上記レーザ光照射によって上記光磁気
記録媒体を局部的に加熱し、 上記磁界発生手段は、上記局部的加熱部において垂直記
録バイアス磁界もしくは垂直変調記録磁界の印加と、該
垂直記録バイアス磁界もしくは垂直変調記録磁界より大
きく、上記光磁気記録媒体の垂直磁気異方性磁界より充
分小さい磁界を上記光磁気記録媒体の面内方向に印加し
て上記光磁気記録媒体に対する垂直記録に先立って一旦
面内方向に磁化を飽和させる水平の磁界印加とを行う磁
界発生手段であることを特徴とする光磁気記録媒体の記
録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10692692A JP3146614B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 光磁気記録媒体の記録方法と記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10692692A JP3146614B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 光磁気記録媒体の記録方法と記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05303702A JPH05303702A (ja) | 1993-11-16 |
JP3146614B2 true JP3146614B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=14446022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10692692A Expired - Fee Related JP3146614B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 光磁気記録媒体の記録方法と記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3146614B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-24 JP JP10692692A patent/JP3146614B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05303702A (ja) | 1993-11-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |