JP3141749B2 - ゴム変性スチレン系樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
ゴム変性スチレン系樹脂組成物及びその成形品Info
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Description
油性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物に関するも
のであり、更に詳しくは衝撃強度、耐油性が向上してい
ると同時に、他の物性や成形加工性については低下して
いないゴム変性スチレン系樹脂組成物に関するものであ
る。
は、成形時の加工性、加工製品の仕上がり寸法精度、引
っ張り及び曲げなどの機械的物性、耐熱性などの諸物性
のバランスが良いことが必要とされるが、特に成形加工
性や、外装材料ということから衝撃強度の向上が一段と
求められている。かかる要求は近年ますます高水準に及
んでいる。衝撃強度を向上させる方法としてゴム変性ス
チレン系樹脂にスチレン−ブタジエン共重合体などの軟
質成分を添加する方法は良く知られている。しかし、こ
れらの軟質成分はブタジエン部分が耐熱性が低いことか
ら、成形時に高温(約180℃〜250℃)で滞留する
とゲル分が生成してしまい、成形品中にぶつとして残っ
て表面を粗し、外観が低下してしまう問題点があった。
また、これらのゲル分が成形品中に入らないようにする
には多くの樹脂をパージする必要があり、時間と樹脂量
を多く必要とする問題点があった。また、包装材料とし
て用いる際も高水準の衝撃強度が求められる。特に食品
用途に用いられる際には耐油性が求められる場合があ
る。緩衝材として用いる場合には、具備すべき必須の特
性の一つとして、衝撃吸収性に優れることがあげられ
る。ところが、ゴム変性スチレン系樹脂組成物は、上記
のすべての要求を十分に満足するという観点に鑑み、必
ずしも十分であるとはいい難い物であった。
問題点を解決し、衝撃強度、耐油性および成形加工性に
優れ、外装材、包装材、発泡成形体に要求される性能に
優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物およびその成形品
を提供することにある。
題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達したもの
である。すなわち、本発明のうち一の発明は、下記
(A)成分100重量部に対して、(B)成分を10重
量部より多く250重量部以下含有するゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物。 (A):軟質成分粒子を5〜35重量%含有し、該軟質
成分粒子の平均粒子径が0.1〜2.5μmであり、該
軟質成分粒子の膨潤度が3〜30であるゴム変性スチレ
ン系樹脂 (B):エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチ
レン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチ
ルメタクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレンと2
種類以上の異なる不飽和カルボン酸エステルとから成る
共重合体から選択される1種類のポリマーであり、溶解
性パラメータ(SP)が8.45〜8.70であり、か
つポリマー中に芳香族ビニル化合物単位を含有しないポ
リマーまた、本発明のうち、他の発明は、上記のゴム変
性スチレン系樹脂組成物を用いた射出成形品、押し出し
成形品又は発泡成形品に係るものである。
用いる(A)ゴム変性スチレン系樹脂は、ゴム状重合体
の存在下、一種又は二種以上のスチレン系単量体、又は
一種又は二種以上のスチレン系単量体及びこれと共重合
可能な化合物とを重合して得られるゴム変性スチレン系
樹脂である。
ン系樹脂の原料であるスチレン系単量体としては、例え
ばスチレン、α−メチルスチレンなどのα−アルキル置
換スチレン、p−メチルスチレンなどの核置換アルキル
スチレンなどが挙げられる。また、スチレン系単量体と
共重合可能な化合物としては、例えばアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、メタクリル酸、メチルメタク
リレートなどのビニルモノマー、さらには無水マレイン
酸、マレイミド、核置換マレイミドなどがあげられる。
また、ゴム状重合体としては、例えばポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体類、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエンの三元共重合体類等が使用されるが、
その中でもポリブタジエン及びスチレン−ブタジエン共
重合体類が最も好ましい。ポリブタジエンとしては、シ
ス含有率の高いハイシスポリブタジエン、シス含有率の
低いローシスポリブタジエンともに用いることができ
る。
ン系樹脂中の軟質成分粒子の含有量は5〜35重量%で
ある。軟質成分粒子の含有量が5重量%未満であればそ
の樹脂を含む組成物は衝撃強度に劣り、35重量%より
多いと、剛性に劣る。なお、本発明において(A)ゴム
変性スチレン系樹脂中の軟質成分粒子の含有量は、次の
方法により測定される。すなわち、試料であるゴム変性
スチレン系樹脂約0.5gを秤量(重量:W1 )採取
し、該試料を室温(23℃程度)においてメチルエチル
ケトン/メタノール混合溶媒(体積比10/1)50m
lに溶解させる。次に、該溶解時の不溶分を遠心分離に
より単離し、該不溶分を乾燥してその重量(W2 )を測
定する。ゴム変性スチレン系樹脂中の軟質成分粒子の含
有量は(W2 /W1 )×100(%)により求められ
る。また、該軟質成分粒子の平均粒子径は0.1〜2.
5μm、好ましくは0.1μm〜2μmである。軟質成
分粒子の平均粒子径が0.1μm未満であればその樹脂
を含む組成物は衝撃強度に劣り、2.5μmより大であ
れば剛性や外観に劣る。なお、ここで平均粒子径とは次
のように定義される。ゴム変性スチレン系樹脂の超薄切
片を作成し、その透過型電子顕微鏡写真を撮り、写真中
の軟質成分粒子径を測定し、下式によって計算する数平
均粒子径である。
て、(A)ゴム変性スチレン系樹脂中の軟質成分粒子
は、例えば、スチレン系樹脂のみからなる単一の連続相
である核部分および該核部分を内包(occulude
オクルード)するゴム状重合体からなる殻部分により
構成された単一オクルージョン構造(コア/シェル構造
またはカプセル構造ともいう。)を有するもの、もしく
はゴム状重合体からなる連続相中に複数のスチレン系樹
脂の小粒子が分散して存在する、いわゆるサラミ構造を
有するもの等が挙げられるが、特にその構造を限定する
ものではない。なお、軟質成分粒子の構造の観察は、上
記の平均粒子径の測定と同様、透過型電子顕微鏡を用い
て行われる。
スチレン系樹脂中の軟質成分粒子の膨潤度は3〜30、
好ましくは8〜20である。膨潤度が3未満であればそ
の樹脂を含む組成物は衝撃強度に劣り、30より大であ
ると剛性に劣り、実用上好ましくない。なお、本発明の
(A)ゴム変性スチレン系樹脂の軟質成分粒子の膨潤度
は次の方法により求められる。すなわち、試料であるゴ
ム変性スチレン系樹脂約1.0gを50mlのトルエン
に室温で溶解し、一昼夜放置する。得られたトルエン溶
液を遠心分離機(10000rpm×30分間)にか
け、不溶分を分離する。上澄み液を捨て、不溶分を秤量
し、その重量をaとする。次に、該不溶分を真空乾燥機
にて乾燥(70℃×3時間)し、乾燥後の重量をbとす
る。膨潤度は(a−b)/bにより求められる。本発明
において用いられる(A)ゴム変性スチレン系樹脂の製
造方法は、塊状重合法又は塊状・懸濁二段重合法が用い
られる。そして、重合反応時のゴム状重合体濃度、攪拌
速度、温度などを調整することにより、本発明で必要と
される、軟質成分粒子の含有量、該粒子の平均粒子径、
膨潤度等の条件を充足するゴム変性スチレン系樹脂を得
ることができる。
−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタ
クリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレート
共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−
メタクリル酸共重合体、エチレンと2種類以上の異なる
不飽和カルボン酸エステルとから成る共重合体から選択
される1種類のポリマーであり、溶解性パラメータ(S
P)が8.45〜8.70であり、かつ芳香族ビニル化
合物単位を含有しないポリマーを(A)ゴム変性スチレ
ン系樹脂100重量部に対して10重量部より多く、2
50重量部以下含有するが、含有量が10重量部以下で
は衝撃強度、耐油性が十分でなく、250重量部より多
いと剛性等の他の物性が低下し、好ましくない。なお、
本発明の組成物中の(B)成分の含有量は、組成物の超
薄切片を作成し、その透過型電子顕微鏡写真を取り、写
真中に占める(B)成分の面積割合から換算して求める
ことができる。その他に、NMRやIR等の分光器を用
いてその吸収ピークから求める方法、溶媒により分別す
る方法などを用いることができる。また、本発明の
(B)成分の溶解性パラメータ(SP)は8.45〜
8.70であり、8.45より小さいか又は8.70よ
り大きいと衝撃強度改良の効果が十分でない。なお、こ
こで溶解性パラメータとはHildebrand−Sc
atchardの理論によって分子間の引き合う力を定
義したものである。詳しい解説は高分子科学の一般的な
教科書、たとえば”ポリマーブレンド、秋山三郎ら、
(株)シーエムシー、第4刷、125〜144頁(19
91年)”等に記載されている。しかし、この溶解性パ
ラメータは粘度法や膨潤度法等の実験により求める方法
及び分子構造から計算により求める方法等があり、方法
により値が若干異なる。そこで、Smallによって提
案された分子構造から計算により求める方法をここでは
用いた。この方法及び理論は”ジャーナル・オブ・アプ
ライド・ケミストリー(Journal of App
lied Chemistry)、3巻、71〜80頁
(1953年)”に詳しく記載されている。これにより
溶解性パラメータは次式を用いて算出した。
グループのモル吸引力、Vはモル容積、ρは密度、Mは
分子量を示し、高分子の場合は繰り返し単位(つまりモ
ノマー単位)の分子量を示す。Fiの値は、上記2つの
文献に記載されているSmallの値を用いた。共重合
体のρ、ΣFi又はMについては、共重合体を構成する
モノマー単位の各単独重合体のρ、ΣFi又はMの数値
にモノマー単位のモル分率を乗じたものの和を計算して
用いた。また、本発明の(B)成分はポリマー中に芳香
族ビニル化合物単位を含有しないポリマーである。芳香
族ビニル化合物単位を含有するポリマーを用いた組成物
は衝撃強度が劣る。芳香族ビニル化合物としては、たと
えばスチレン、α−メチルスチレンなどのα−アルキル
置換スチレン、p−メチルスチレンなどの核置換アルキ
ルスチレンなどがあげられる。
−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン−エチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチル
アクリレート共重合体、エチレンと2種類以上の異なる
不飽和カルボン酸エステルとから成る共重合体から選択
される1種類のポリマーである。共重合体中の上記ビニ
ルモノマー単位の比率は5〜60重量%が好ましい。ま
た、共重合体中の上記ビニルモノマーとエチレンの結合
様式(たとえばランダム、ブロック、交互)等について
は何等限定されない。また該共重合体のメルトフローレ
ート(JIS K7210に準拠、温度190℃、荷重
2.16kgfによる)は特に限定されないが1〜50
0g/10分程度が好ましい。また、エチレンと2種類
以上の異なる不飽和カルボン酸エステルとから成る共重
合体に用いられる不飽和カルボン酸エステルの具体的な
例としては、エチルアクリレート、メチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアク
リレート、グリシジルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、ステアリルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート等があげられる。
得るには、各成分の所定量を、ヘンシェルミキサー、タ
ンブラーなどの混合装置でドライブレンドするか、一軸
または二軸のスクリュー押し出し機、バンバリーミキサ
ー等の混練機を用い、180〜260℃の温度で十分に
加熱混練し、その後造粒すれば良い。なお、必要に応じ
て、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電
防止剤、ミネラルオイル、シリコンオイルなどの添加剤
を使用することができる。これらの添加剤は、上記ドラ
イブレンド又は混練時に添加してもよいが、ゴム変性ス
チレン系樹脂を重合により合成する際に重合工程で添加
してもよい。
用いた射出成形品は、一般に使用されている射出成形機
を用いて得ることができる。
用いた押し出し成形品は、一般に使用されている押し出
し成形機を用いて得ることができる。本発明のゴム変性
スチレン系樹脂組成物を押し出しして押し出し成形品と
する方法としては、特に制限はないが、たとえば押し出
し機にて溶融した後、Tーダイから押し出す方法、押し
出し機よりシート状に押し出した後、テンター方式ある
いはインフレーション方式により2軸延伸する方法など
をあげることができる。
発泡して発泡体とする方法としては、特に制限はない
が、たとえば分解型発泡剤とゴム変性スチレン系樹脂組
成物を押し出し機にて溶融混練し、発泡させる方法;ゴ
ム変性スチレン系樹脂組成物を押し出し機で溶融させ、
蒸発型発泡剤をシリンダー途中から直接圧入し、混練、
発泡させる方法;ゴム変性スチレン系樹脂組成物からな
る小ペレット又はビーズを押し出し機又は水系懸濁液中
で蒸発型発泡剤を含浸させ、その含浸ペレット又はビー
ズを水蒸気で発泡させる方法;などがあげられる。ここ
で用いられる分解型発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、トリヒドラジノトリアジン、ベンゼンスルホニル
セミカルバジドなどがあげられる。蒸発型発泡剤として
は、プロパン、nーブタン、iーブタン、nーペンタ
ン、iーペンタン、ヘキサン、ヘプタン、フレオンなど
があげられる。
用途は、その特徴を生かした射出成形加工品分野、押し
出しシート加工品分野及び発泡成形加工品分野が適して
いる。即ち、弱電機器、事務機器、電話機、OA機器等
の外装材や食品容器など包装材などが具体的な用途とし
てあげられる。また、ガラス製品や各種の精密機器製品
に加わる外部からの衝撃を吸収し、該製品を保護するい
わゆる緩衝材として、樹脂組成物を発泡して得られる発
泡体を用いることができる。
が、本発明はこれら実施例により何等限定をされるもの
ではない。測定および評価方法は以下の通りである。 (1)成形加工性(ぶつ生成の有無) <射出成形>東芝製IS−150Eを用い、金型温度4
0℃、サンプル形状150×90×2mmの平板射出成
形を行った。その際に樹脂をシリンダー内に240℃で
1時間滞留させた後に、射出成形し、平板表面のぶつの
生成の有無を目視評価した。 <押し出し成形>65mmφのシート加工機(田辺プラ
スチック機械製、V65−S1000型)を用い、樹脂
温度240℃で押し出して厚さ0.6mmのシート加工
を行った。その際に樹脂をシリンダー内に240℃で1
時間滞留させた後にシートを押し出し、シート表面のぶ
つの生成の有無を目視評価した。
/cm2 で加圧5分間の条件で150mm×150mm
×3mmのプレスシートを成形し、これから20mm×
150mm×3mmの試験片を切り出して測定に用い
た。耐油性の測定法は、治具に試験片の一端を固定し、
固定したところから100mmの場所を10mm歪ませ
た状態で試験片表面にマーガリン(雪印乳業社製 ネオ
ソフト)を塗布し、室温で24時間静置した後、試験片
に発生するストレスクラックの有無をもって評価した。
ストレスクラック無しを○、ストレスクラックの発生し
たものを×と評価した。 (3)落錘衝撃強度 厚さ2mmの平板を射出成形し、東洋精機製作所の「落
錘型グラフィックインパクトテスター」を用いて、高さ
80cmより質量7.5kgの重錘を試験片平面上へ自
然落下させ、重錘下部に設けてあるストライカによって
試験片を完全破壊または貫通させる。この際に要したエ
ネルギーを求めた。測定温度23℃とした。なお、成形
機は東芝製IS−150Eを用い、金型温度40℃、サ
ンプル形状150mm×90mm×2mmとした。
10に準拠して測定した。なお、試験片厚み3.0m
m、ノッチ付き、測定温度23℃とした。 (5)光沢(表面外観) 厚さ2mmの平板を射出成形し、その中央部をJIS
K7105の45度鏡面光沢度測定法の規格に準拠して
測定した。なお、成形機は東芝製IS−150Eを用
い、金型温度40℃、サンプル形状150mm×90m
m×2mmとした。 (6)曲げ弾性率(剛性) 射出成形により得られたテストピースをJIS K72
03に準拠して測定した。なお、測定温度23℃とし
た。
て220℃で溶融させ、混練、造粒してペレットを得
た。得られたペレットをテストピースもしくは平板に射
出成形するかまたはプレス成形し、評価を行った。ま
た、表1、2及び3に示した成分をドライブレンドし、
押し出しシート加工機にて押し出し、成形加工性を評価
した。なお、用いた(A)ゴム変性スチレン系樹脂は、
連続塊状重合法により、次のようにして合成し、その構
造を表4に示した。A1:攪拌型重合槽に、スチレン8
0重量%、スチレンーブタジエンブロック共重合体(ス
チレン含量40重量%)12重量%、エチルベンゼン5
重量%及びミネラルオイル3重量%からなる混合液を送
液し、温度140℃、攪拌速度35rpmの条件にて転
化率37.5%まで重合させた。続いて、得られた混合
液を満液型重合槽に移送しそこで転化率77%まで重合
させ、次いで内容物を240℃の脱気槽に移送しそこで
揮発成分を除去し、次いで得られた重合物を溶融押し出
し機及びペレタイザーに通し、ペレット状のゴム変性ス
チレン系樹脂を得た。A2:攪拌型重合槽に、スチレン
89.8重量%、ポリブタジエン5.6重量%、エチル
ベンゼン3.6重量%及びミネラルオイル1重量%から
なる混合液を送液し、温度140℃、攪拌速度60rp
mの条件にて転化率23%まで重合させた。続いて、得
られた混合液を満液型重合槽に移送しそこで転化率70
%まで重合させ、次いで内容物を240℃の脱気槽に移
送しそこで揮発成分を除去し、次いで得られた重合物を
溶融押し出し機及びペレタイザーに通し、ペレット状の
ゴム変性スチレン系樹脂を得た。A3:攪拌型重合槽
に、スチレン88.3重量%、ポリブタジエン5.4重
量%、エチルベンゼン3.9重量%及びミネラルオイル
2.41重量%からなる混合液を送液し、温度140
℃、攪拌速度45rpmの条件にて転化率17%まで重
合させた。続いて、得られた混合液を満液型重合槽に移
送しそこで転化率71%まで重合させ、次いで内容物を
240℃の脱気槽に移送しそこで揮発成分を除去し、次
いで得られた重合物を溶融押し出し機及びペレタイザー
に通し、ペレット状のゴム変性スチレン系樹脂を得た。
おりである。B1:エチレン−メチルメタクリレート共
重合体(住友化学工業製、商品名アクリフトWM40
3、メチルメタクリレート含量38重量%、メルトフロ
ーレート15g/10分)、B4:ポリプロピレン(住
友化学工業製、商品名ノーブレンAD571、メルトフ
ローレート0.2g/10分)、B5:ポリエチレン
(住友化学工業製、商品名スミカセンα FZ103−
0、メルトフローレート0.9g/10分)、B6:ス
チレン−メチルメタクリレート共重合体(新日鐵化学工
業製、商品名エスチレンMS200、メチルメタクリレ
ート含量20重量%、メルトフローレート0.2g/1
0分)、B7:エチレン−メチルメタクリレート共重合
体(住友化学工業製、商品名アクリフトWK402、メ
チルメタクリレート含量25重量%、メルトフローレー
ト20g/10分)メルトフローレートはJIS K7
210に従い、温度190℃、荷重2.16kgfで測
定した。また、これらの(B)成分の溶解性パラメータ
(SP)を表5に示した。
例の組成物による成形品は、衝撃強度および耐油性に優
れる。一方、(B)成分の量が少ない比較例1、5〜7
のものは、耐油性と衝撃強度に劣る。SPが規定範囲外
のポリマーを(B)成分として含む比較例2〜4のもの
は、衝撃強度に劣る。(B)成分を含有せず、(C)成
分を含有する比較例8のものは、成形加工性と耐油性に
劣る。
共重合体(C1:ブタジエン含量=60%、旭化成製、
商品名タフプレンA)
Claims (6)
- 【請求項1】下記(A)成分100重量部に対して、
(B)成分を10重量部より多く250重量部以下含有
するゴム変性スチレン系樹脂組成物。 (A):軟質成分粒子を5〜35重量%含有し、該軟質
成分粒子の平均粒子径が0.1〜2.5μmであり、該
軟質成分粒子の膨潤度が3〜30であるゴム変性スチレ
ン系樹脂 (B):エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチ
レン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチ
ルメタクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレンと2
種類以上の異なる不飽和カルボン酸エステルとから成る
共重合体から選択される1種類のポリマーであり、溶解
性パラメータ(SP)が8.45〜8.70であり、か
つポリマー中に芳香族ビニル化合物単位を含有しないポ
リマー - 【請求項2】(B)成分がエチレン−メチルメタクリレ
ート共重合体である請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】(B)成分がエチレンと2種類以上の異な
る不飽和カルボン酸エステルとから成る共重合体である
請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3記載のゴ
ム変性スチレン樹脂組成物を用いた射出成形品。 - 【請求項5】請求項1、請求項2又は請求項3記載のゴ
ム変性スチレン樹脂組成物を用いた押し出し成形品。 - 【請求項6】請求項1、請求項2又は請求項3記載のゴ
ム変性スチレン樹脂組成物を用いた発泡成形品。
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