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JP3141448B2 - 自動伴奏装置 - Google Patents

自動伴奏装置

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Publication number
JP3141448B2
JP3141448B2 JP03274284A JP27428491A JP3141448B2 JP 3141448 B2 JP3141448 B2 JP 3141448B2 JP 03274284 A JP03274284 A JP 03274284A JP 27428491 A JP27428491 A JP 27428491A JP 3141448 B2 JP3141448 B2 JP 3141448B2
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JP
Japan
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chord
accompaniment
variable
pattern
pitch
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JP03274284A
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JPH05143075A (ja
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昭 戸塚
靖 鞍掛
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Publication date
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Publication of JPH05143075A publication Critical patent/JPH05143075A/ja
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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器において楽
音に自動的に伴奏音を付与する自動伴奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子楽器においては、演奏者によ
って入力された演奏情報に対して自動的に伴奏音を付与
する自動伴奏装置が設けられているものがある。ここで
伴奏に用いられている和音種類のうち主なものを列挙す
ると、M,m,7th,Mm7,m7-5,7sus4な
どがある。これらはメジャー系,マイナー系,7th系
などという様にグループ化することができる。理想的に
は前記和音種類毎に伴奏パターンを記憶しておき、検出
和音にしたがって再生するのがよいが、それは膨大な記
憶容量を必要とする。そこで、グループ毎に基本の伴奏
パターンを記憶しておき検出された和音の属するグルー
プの基本伴奏パターンを読出し、それを検出和音に従っ
て音程変換して再生する方法がある。この音程変換のた
めに、各々の基本の伴奏パターンにおいて、それぞれの
和音種類に対応した度数に変換するための音程変換デー
タを記憶した音程変換データをもっている。このような
技術は、例えば特開平1−179191号公報等におい
て開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な方法においては、予め決められた和音種類毎のデータ
を音程変換テーブルに記憶しているため、それ以外の和
音種類(通常検出されない和音も含む)に対しては和音
が検出されなかったものとして、直前に検出された和音
種類の処理を続行していた。従って多くの和音種類につ
いても音程変換できるようにすると、音程変換テーブル
のための大きな記憶容量を必要とする問題があった。本
発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、少な
い記憶容量で演奏者の意思に忠実な伴奏を可能とする自
動伴奏装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明は、演奏情報を入力する演奏情
報入力手段と、複数の伴奏パターンが記憶された伴奏パ
ターン記憶手段と、前記複数の伴奏パターンの中から読
み出すべきものを選択する伴奏パターン選択手段と、前
記伴奏パターン選択手段によって選択された伴奏パター
ンを読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段によっ
て読み出された伴奏パターンを音程変換するための変換
量を各音名毎に示す音程変換データを作成する音程変換
データ作成手段であって、前記音程変換データは前記演
奏情報入力手段によって入力された演奏情報に基づいて
作成される12音名分の音程変換データであるものと、
前記音程変換データ作成手段で作成された音程変換デー
タを用いて、前記伴奏パターン記憶手段から読み出され
た伴奏パターンを音程変換する音程変換手段と、前記音
程変換手段によって作成された伴奏パターンによって、
自動的に自動伴奏する自動伴奏手段とを具備することを
特徴とする。また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の自動伴奏装置において、前記自動伴奏装置が、
前記演奏情報入力手段から入力された演奏情報から和音
を検出する和音検出手段と、前記自動伴奏手段を制御す
る制御手段であって、前記和音検出手段により和音が検
出された場合には、前記検出された和音に応じた変更テ
ーブルに基づいて前記読み出し手段で読み出される伴奏
パターンを変更して自動伴奏するよう制御するととも
に、前記和音検出手段により和音が検出されなかった場
合には、前記音程変換手段において音程変換を行った伴
奏パターンに従って自動伴奏するよう制御するものとを
さらに備え、前記変更テーブルは予め和音毎に用意され
たものであることを特徴とする。
【0005】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、音程変換テー
ブルを入力された演奏情報に基づいて作成して伴奏パタ
ーンを変換するので、演奏者の意志を反映した伴奏パタ
ーンに変換することができる。また、請求項2に記載の
発明によれば、和音検出手段により和音が検出された場
合には、検出された和音に応じた変更テーブルに基づい
て読み出し手段で読み出される伴奏パターンを変更して
自動伴奏するように制御し、和音検出手段により和音が
検出されなかった場合には、音程変換手段において音程
変換を行った伴奏パターンに従って自動伴奏するように
制御するようにしたので、演奏者の意志を反映した伴奏
パターンに変換することができる。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例に
ついて説明する。A.実施例の構成 図1は、この発明の一実施例に係る自動伴奏装置を適用
した電子楽器のハードウエア構成を示す。
【0007】図において、鍵盤回路10は、図示しない
鍵盤における押鍵を検出し、押下鍵を表わす鍵情報(キ
ーコード)を発生する。このキーコードは、MIDI(M
usical Instrument Disital Interface) 規格に準拠し
たもので、押下鍵(キー)の位置C1,C#1,D1‥
‥B1,C2‥‥C6に対応して各C音に12(10進
表示)の倍数36,48,‥‥,96を、そして他のキ
ーには半音上るごとに1ずつ増加する値を割り当てたも
のである。また、休符すなわちいずれのキーも押下され
てない状態を表わす(キー)コードは「FFH」(16
進数)である。なお、以下においては特に断わらない限
り、キーコード等の数値データは10進数で表わすもの
とする。
【0008】図1の電子楽器は、その全体動作を中央処
理装置(CPU)20を用いて制御するように構成され
ており、このCPU20には双方向バスライン22を介
して、上記鍵盤回路10の他、プログラムメモリ24、
レジスタ群26、パターンメモリ30、各種テーブル3
2、テンポクロック発生器40、スイッチ群50および
トーンジェネレータ60が接続されている。ここで、ス
イッチ群50には、自動伴奏のオン/オフを指示するた
めのスタート/ストップスイッチ50aと、和音スタイ
ル(詳細は後述する)を指定するためのスタイル選択操
作子50bとが設けられている。
【0009】次に、トーンジェネレータ60には、図示
しない6つのトラックが設けられており、各トラック毎
にキーコード等の演奏情報、あるいはリズム音の指定情
報等を入力可能になっており、各トラックを介して供給
された演奏情報に基づいて楽音信号を発生するように構
成されている。さらに、トーンジェネレータ60には図
示しない増幅器やスピーカ等からなるサウンドシステム
が接続され、このサウンドシステムを介して楽音が発音
されるように構成されている。また、テンポクロック発
生器40のクロックパルス出力端子は、信号ライン70
を介してCPU20の割込信号入力端子に接続されてい
る。
【0010】プログラムメモリ24は、ROM(読出し
専用メモリ)で構成され、図6〜13に示すフローチャ
ートに対応したメインルーチン処理およびテンポ割込処
理等の各制御プログラムが格納されている。レジスタ群
26は、CPU20が上記制御プログラムを実行する際
に発生する各種のデータを一時記憶するためのもので、
例えば下記のレジスタ類がRAM内に設定されている。
なお、以下の説明においては各レジスタ群およびその内
容(データ等)は、特に断わらない限り同一のラベル名
で表わすものとする。
【0011】CLK: テンポクロック オートリズムの1小節内における進行位置を示す、0〜
63。 RUN: リズムランフラグ リズムが走行中(=1)か、停止中(=0)かを示す。 STYL:和音スタイル ビッグバンド、スイング、16ビート等のスタイルを示
す。 RT: 伴奏の根音コード
【0012】TP: 和音タイプ(和音種類) M(メジャ)、m(マイナ)、7th(セブンス)、M
7(メジャセブンス)、m7(マイナセブンス)等の和
音種類を示す。 GRP: 和音グループ M(メジャ)系、m(マイナ)系および7th(セブン
ス)系の何れかを示す。 CTBL:音程変換テーブル M(メジャ)系,m(マイナ)系および7th(セブン
ス)系の基本伴奏パターンを、検出された和音種類に対
応した伴奏パターンに音程変換するためのテーブルであ
る。
【0013】パターンメモリ30は、ROMで構成され
ており、リズムパターンおよび伴奏パターン(コードパ
ターンおよびベースパターン等)を記憶している。リズ
ムパターンとしては各和音スタイルSTYLごとにノー
マルおよび単数または複数のバリエーションパターンを
記憶している。伴奏パターンは、図4に示すように、各
和音スタイルに対応して、M(メジャ)系、m(マイ
ナ)系および7th(セブンス)系の3種類ずつを記憶
している。なお、この伴奏パターンは根音をCとしたと
きの度数のデータで記憶されている。
【0014】各種テーブル32としては、和音グループ
テーブル、音程変換テーブルCTBLが用意されてい
る。ここで、和音グループテーブルは、図2に一例を示
すように、図1の電子楽器で検出可能なM(メジャ)、
m(マイナ)および7th(セブンス)等、7種類の和
音種類コードTPをM(メジャ)系、m(マイナ)系お
よび7th(セブンス)系の3つの和音グループGRP
に対応させたものである。初期の自動伴奏装置において
は、和音種類TPと和音グループGRPとを和音スタイ
ルSTYLにかかわらず1対1に対応させていたが、こ
こでは各和音種類TPを和音スタイルSTYLごとに最
適のグループGRPに対応させてある。
【0015】例えば和音種類のM7は、和音スタイルS
TYLとしてビッグバンドまたはスイングが選択された
ときはM系に分類され、16ビートが選択されたときは
7th系に分類される。また、m7ー5は、ビッグバンド
および16ビートではm系とされ、スイングでは7th
系とされる。音程変換テーブルは、パターンメモリ30
に根音をCとしたときの度数で記憶されている伴奏パタ
ーンの音程をそれぞれの和音種類TPに対応した音程に
変換するためのものである。図3にその一例を示す。
【0016】テンポクロック発生器40は、可変周波数
発振器、または周波数固定の発振器と分周率可変の分周
器とを組合せたもの等で構成され、予め設定されたテン
ポに応じ、「1/16」拍すなわち64分音符の周期で
クロックパルスを発生する。このクロックパルスは、信
号ライン70を介してCPU20に割込信号として入力
される。
【0017】B.実施例の動作 実施例の全体動作 次に、図6〜図13を参照し本実施例の動作について説
明する。まず、本実施例の電子楽器の電源が投入される
と、図6に示すメインルーチンが起動される。図におい
て処理が開始されると、まず、ステップSP1において
所定の初期設定が行なわれる。
【0018】次に、処理がステップSP2に進むと、鍵
盤回路10において鍵盤のキーイベントが検出されたか
否かが判定される。ここで、「NO」と判定された場合
には処理がステップSP7に進む一方、「YES」と判
定された場合には処理がステップSP3に進み、ステッ
プSP3〜6において、当該キーイベントに応じた処理
が行われる。
【0019】まず、ステップSP3においては、リズム
ランフラグRUNが“1”であるか否か、すなわちリズ
ムが走行中であるか否かが判定される。なお、「リズム
が走行中」とは、本実施例においては、自動伴奏、ベー
ス音の自動付加およびリズム音の自動付加が行われてい
ることをいう。
【0020】ここで、リズムランフラグRUNが“0”
である場合には「NO」と判定され、処理がステップS
P5に進み、キーイベントの有ったキーに係る発音処理
が行われる。このステップSP5における発音処理は周
知の電子楽器と同様である。すなわち、キーイベントが
キーオンであった場合には、トーンジェネレータ60に
おいてトラックあるいはチャンネルが割当てられ、当該
キーオンイベントに応じたキーコード、ベロシティ等の
データがCPU20からトーンジェネレータ60に供給
され、これらのデータに基づいてトーンジェネレータ6
0において楽音信号が形成される。
【0021】そして、形成された楽音信号はサウンドシ
ステム(図示せず)を介して発音される。また、キーイ
ベントがキーオフであった場合には、上記タイマ割込ル
ーチンが実行された際、CPU20からトーンジェネレ
ータ60の割当てチャンネルにキーオフ信号が供給さ
れ、楽音信号が減衰される。なお、本実施例において
は、所定時間毎に実行されるタイマ割込ルーチンが設け
られており、トーンジェネレータ60に対する各種デー
タの転送等の処理は、このタイマ割込ルーチンにおいて
行われる(詳細は後述する)。
【0022】一方、ステップSP3において「YES」
と判定された場合、すなわちリズムランフラグRUNが
“1”である場合には、さらにステップSP4におい
て、キーイベントのあったキーが左鍵域に属するか否か
が判定される。ここで、「YES」と判定されると処理
がステップSP6に進み、伴奏鍵処理が行われる一方、
「NO」と判定された場合には処理がステップSP5に
進む。ここで、ステップSP6においては、まず、当該
キーイベントにおいて指定された伴奏音のスタイルに基
づいて伴奏パターンデータ等が決定される。次に、これ
らのデータはトーンジェネレータ60に供給されること
によって、サウンドシステムを介して伴奏音が発生され
る(詳細は後述する)。
【0023】このように、ステップSP3〜5の処理に
よれば、リズムランフラグRUNが“1”であって左鍵
域のキーイベントが有った場合にのみ伴奏鍵処理(ステ
ップSP6)が実行され、その他の場合にはステップS
P5を介して、キーイベントの有ったキーに係る発音処
理が行われる。次に、上記ステップSP3〜6の処理が
終了し、あるいはステップSP2において「NO」と判
定された場合には処理がステップSP7に進む。
【0024】ステップSP7においては、スタート/ス
トップスイッチ50aのオンイベントが有ったか否かが
判定される。ここで、「YES」と判定された場合には
処理がステップSP8に進み、リズムランフラグRUN
が反転される。次に、処理がステップSP9に進むと、
反転されたリズムランフラグRUNが“1”であるか否
か、すなわちリズムが走行中であるか否かが判定され
る。ここで、「YES」と判定されると、処理がステッ
プSP10に進み、伴奏スタート処理が行われる。すな
わち、上述した伴奏鍵処理(ステップSP6)を後に実
行するために、種々のフラグの初期設定等が行われる。
【0025】上記ステップSP10の処理が終了し、あ
るいは上記ステップSP7,9において「NO」と判定
された場合には処理がステップSP11に進む。ステッ
プSP11においては、スタイル選択操作子50bが操
作されたか否かが判定される。ここで、操作された場合
には「YES」と判定され、処理がステップSP12に
進む。ステップSP12においては、和音のスタイルが
スタイル選択操作子50bで指定されたスタイルに変更
され、さらに指定されたスタイルのスタイル番号が変数
STYLに格納される。
【0026】そして、上記処理が終了すると処理がステ
ップSP14に進む。なお、ステップSP11において
「NO」と判定された場合には、処理はステップSP1
2,13をスキップしてステップSP14に進む。ステ
ップSP14においては、上記以外の種々の処理が行わ
れ、以下、ステップSP2〜14の処理が同様に繰返さ
れる。
【0027】伴奏鍵処理(ステップSP6) 次に、上記ステップSP6における伴奏鍵処理の詳細を
説明する。メインルーチンにおいてステップSP6が実
行されると、図7に示す伴奏鍵処理サブルーチンが呼出
される。図7において処理が開始されると、まず、ステ
ップSP21において、キーイベント(先にステップS
P2において検出されたキーイベント)がキーオンであ
るか否かが判定される。ここで、「NO」と判定された
場合には、処理がメインルーチンに戻る一方、「YE
S」と判定された場合には処理がステップSP22に進
む。
【0028】ステップSP22においては、押鍵された
キーのキーコードに応じて和音が検出される。すなわ
ち、本実施例にあっては、上述したように、フィンガー
モードあるいはワンフィンガーモード等の指定方法に基
づいて、演奏者が左鍵域のキーを押鍵することによって
和音が指定されるのであるが、演奏者が押鍵したキーは
必ずしも予め記憶した和音を指定しない場合があり、こ
の場合には和音は検出されない。
【0029】次に、処理がステップSP23に進むと、
先にステップSP22において和音が検出されたか否か
が判定される。ここで、和音が検出された場合には「Y
ES」と判定され、処理がステップSP24に進む。ス
テップSP24においては、検出された和音の根音コー
ドが変数RTに代入され、同和音の種類に応じた和音種
類コード(図8(b)参照)が変数TPに代入され、処
理がメインルーチンに戻る。これにより、次にタイマ割
込ルーチンが実行されると、これら変数RT、TP等に
基づいて和音を構成する各キーコードがトーンジェネレ
ータ60に供給され、当該和音が発音される(詳細は後
述する)。
【0030】一方、ステップSP23において「NO」
と判定された場合、すなわち和音が検出できなかった場
合には処理がステップSP25に進む。ステップSP2
5においては、最低音の音名コードが変数RTに転送さ
れる。ここで、音名コードとは、図8(a)に示すよう
に、音名C,C#,D,……,Bに対して一対一に対応
する「0」〜「11」の整数である。これにより、押鍵
されたキーのうち最低音が和音の根音に指定されること
になる。
【0031】次に、処理がステップSP26に進むと、
データ「FFH」(16進表示)が変数TPに代入され
る。なお、このデータ「FFH」は、和音が検出されな
かったことを表示するデータである。次に、処理がステ
ップSP27に進むと、変換テーブル作成サブルーチン
(図9)が呼出され、変換テーブル作成処理が実行され
る。その詳細を以下説明する。
【0032】変換テーブル作成処理(ステップSP2
7) 図9において処理が開始されると、まず、ステップSP
41において、左鍵域の押鍵音の音名に対応した変数C
HDのビットが“1”に設定され、他のビットが“0”
に設定される。ここで、変数CHDとは2進12桁の変
数であり、その各桁(ビット)は、図10(a)に示す
ように音名「C」,「C#」,「D」,……,「B」に
一対一に対応している。従って、例えば押鍵された鍵の
音名が「D」,「G#」,「G」であったとすると、図
10(a)に示すように、変数CHDの第2,第7およ
び第8ビットが“1”に設定され、他のビットが“0”
に設定される。
【0033】次に、処理がステップSP42に進むと、
変数CHDの第0ビットに最低音の音名に対応するビッ
トのデータが入るまで、変数CHDがローテートで右シ
フトされる。すなわち、各ビットの内容が図上右方向に
シフトするとともに、第0ビットから溢れ出たデータが
第11ビットに格納される。従って、図10(a)に示
す例にあっては、最低音の音名をDとすると変数CHD
が2桁右にローテートでシフトしている。なお、ステッ
プSP42が実行される前に既に変数CHDの第0ビッ
トが“1”である場合、すなわち「C」音が押鍵された
場合には、変数CHDは全くシフトされず、変数RTに
は「0」が代入される。
【0034】次に、処理がステップSP43に進むと、
変換値代入処理が行われる。ここで、変換値代入処理と
は、シフトされた後の変数CHD(図10(b)参照)
に基づいて、同図(c)に示すような変数VTBL
(m)(但しm=0,1,2,……11)を求める処理
である。ここで、変数CHDと変数VTBL(m)との
関係を説明する。まず、変数CHDの第iビットが
“0”であれば、変数VTBL(i)は「0」である。
上記例においては、変数CHDの第0,第5および第6
ビットが“0”であるから、変数VTBL(0),VT
BL(5)およびVTBL(6)が「0」に設定されて
いる。これ以外の変数VTBL(m)は、「変数CHD
の第mビットが、“1”になっている桁のうち最も近い
桁から何桁右に離れているか」を示す値が代入される。
【0035】上記例においては、変数CHDの第4ビッ
トは、“1”である桁(すなわち第0,第5および第6
ビット)のうち第5ビットに最も近い。そして、第4ビ
ットは第5ビットから1桁だけ右に離れている。従っ
て、変数VTBL(4)には「+1」が代入される。次
に、変数CHDの第3ビットは、“1”である桁のうち
第5ビットに最も近い。そして、第3ビットは第5ビッ
トから2桁だけ右に離れている。従って、変数VTBL
(3)には「+2」が代入される。
【0036】また、“1”になっている桁が変数CHD
の第mビットから見て右側にある場合には、変数VTB
L(m)の符号は「−」になる。上記例においては、変
数CHDの第1および第2ビットに最も近い“1”であ
る桁は第0ビットである。そして、第1および第2ビッ
トはそれぞれ第0ビットに対して左に1桁および2桁離
れている。従って、変数VTBL(1),VTBL
(2)には、それぞれ「−1」および「−2」が代入さ
れる。
【0037】同様に、変数CHDの第7および第8ビッ
トに最も近い“1”である桁は第6ビットであり、第7
および第8ビットはそれぞれ第6ビットに対して左に1
桁および2桁離れている。従って、変数VTBL
(7),VTBL(8)には、それぞれ「−1」および
「−2」が代入される。次に、変数CHDの第11ビッ
トの左隣には第0ビットが位置するものと考える。従っ
て、変数CHDの第11および第10ビットは、それぞ
れ第0ビットに対して右に1桁および2桁離れているこ
とになり、変数VTBL(11),VTBL(10)に
はそれぞれ「+1」および「+2」が代入される。
【0038】次に、変数CHDの第9ビットは、第6ビ
ットから見ると左に3ビット離れており、第0ビットか
ら見ると右に3ビット離れている。この場合、本実施例
においては、「−」の値を優先して代入することとして
いる。従って、変数VTBL(9)は「−3」に設定さ
れる。ステップSP43にあっては、以上述べた関係に
従って、変数CHDに基づいて変数VTBL(m)を設
定する。次に、その具体的なプログラムの動作を図11
のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0039】変換値代入処理(ステップSP43) 図11において処理が開始されると、ステップSP61
において変数VTBL(0)に「0」が代入されるとと
もに、変数BTに「1」が代入される。なお、変数VT
BL(0)を「0」にする理由は、上述したステップS
P42が実行されたことにより、変数CHDの第0ビッ
トが常に“1”になるからである。 次に、処理がステ
ップSP62に進むと、変数CHDの第BTビットが
“0”であるか否かが判定される。ここで、変数BTは
「1」であるから、変数CHDの第1ビットが“0”で
あるか否かが判定される。
【0040】図10(b)を例として説明すると、変数
CHDの第1ビットは“0”であるから「YES」と判
定され、処理がステップSP65に進む。ステップSP
65においては、変数OFSから「1」が減算される。
ここで、変数OFSは初期設定時(ステップSP1)に
おいて「0」に設定されており、この結果、変数OFS
は「−1」になる。次に、処理がステップSP66に進
むと、変数VTBL(BT)に変数OFSの値が代入さ
れる。従って、変数VTBL(1)に「−1」が代入さ
れ、図10(c)に示した通りの値になる。
【0041】次に、処理がステップSP67に進むと、
変数BTが「11」であるか否かが判定される。現時点
においては変数BTは「1」であるから、「NO」と判
定され、処理がステップSP72に進む。ステップSP
72においては、変数BTに「1」が加算され、この結
果変数BTが「2」になる。
【0042】次に、処理がステップSP62に進むと、
変数CHDの第2ビットが“0”であるか否かが判定さ
れる。第2ビットは“0”であるから、「YES」と判
定され、ステップSP65を介して、「−2」が変数O
FSおよび変数VTBL(2)に代入される。以下、同
様に、ステップSP72およびSP62〜67が繰返さ
れ、変数VTBL(1)〜VTBL(4)に順次「−
1」〜「−4」が代入される。
【0043】次に、変数BTが「4」であるときにステ
ップSP72が実行されると、変数BTが「5」に設定
され、ステップSP62において、変数CHDの第5ビ
ットが“0”であるか否かが判定される。図10(b)
に示す例にあっては、ここで「NO」と判定され、処理
がステップSP63に進む。ステップSP63にあって
は、変数VTBL(BT)すなわち変数VTBL(5)
に「0」が代入され、処理がステップSP64に進む。
ステップSP64にあっては、変数iに「1」が代入さ
れ、変数mに「BT−1」すなわち「4」が代入され
る。
【0044】次に、処理がステップSP69に進むと、
変数iすなわち「1」が「|OFS|/2」以下である
か否かが判定される。この時点で変数OFSは「−4」
であるから、「|OFS|/2」は「2」である。従っ
て、「YES」と判定され、処理がステップSP72に
進む。ステップSP72にあっては、変数VTBL
(m)に変数iが代入される。すなわち変数VTBL
(4)に「1」が代入される。次に、処理がステップS
P73に進むと、変数iに「1」が加算され、変数mか
ら「1」が減算される。これにより、上記例において
は、変数iが「2」になり、変数mが「3」になる。次
に、処理がステップSP69を介してステップSP72
に進むと、変数VTBL(3)に「2」が代入される。
【0045】次に、ステップSP73を介して変数iが
「3」にインクリメントされると、ステップSP69に
おいて「NO」と判定され、処理がステップSP70に
進む。ステップSP70においては、変数OFSが
「0」に初期化される。次に、処理がステップSP71
に進むと、変数BTが「11」であるか否かが判定され
る。この時点においては、変数BTは「5」であるから
「NO」と判定され、処理がステップSP72に進む。
ステップSP72においては、変数BTがインクリメン
トされて「6」になる。
【0046】ところで、この時点における変数VTBL
(0)〜VTBL(5)の値は図10(c)に示した値
に一致している。従って、以下、ステップSP62以降
の処理が同様に繰返されることにより、変数VTBL
(0)〜VTBL(11)が図10(c)に示した通り
に設定されることが判る。そして、変数BTが「11」
になり、ステップSP71において「YES」と判定さ
れると、処理が変換テーブル作成サブルーチン(図9)
に戻る。
【0047】タイマ割込処理 本実施例においては、上述したように、テンポクロック
発生器40により、「1/16」拍の周期でCPU20
にタイマ割込を発生させる。次に、このタイマ割込が発
生した場合の処理を図12を参照して説明する。図にお
いて処理が開始されると、ステップSPA1においてリ
ズムランフラグRUNが“1”であるか否かが判定され
る。ここで、リズムランフラグRUNが“0”である場
合には「NO」と判定され、特に処理が行われることな
く、割込処理が終了する。
【0048】次に、処理がステップSPA2に進むと、
変数TRが「1」に設定される。ここで、変数TRは処
理の対象となるトーンジェネレータ60のトラックの番
号を示す変数であり、以下、トラックナンバと呼ぶ。ス
テップSPA3〜SPA7においては、このトラックナ
ンバTRに応じて、それぞれ異なった処理が行われる
(詳細は後述する)。そして、処理がステップSPA8
に進むと、トラックナンバTRに「1」が加算され、ス
テップSPA9において、トラックナンバTRが「7」
であるか否かが判定される。ここで、「NO」と判定さ
れた場合には処理がステップSPA3に進み、先にステ
ップSPA8において設定された新たなトラックナンバ
TRに対してステップSPA3〜SPA8の処理が行わ
れる。
【0049】一方、ステップSPA9において「YE
S」と判定された場合には、既に「1」〜「6」の各ト
ラックナンバTRに対してステップSPA3〜SPA8
の処理が行われたことになるから、処理がステップSP
A10に進み、テンポクロックが歩進され、割込処理が
終了する。以下、ステップSPA3〜SPA7の処理を
トラックナンバTRの値に応じて場合を分けて説明す
る。
【0050】(i)トラックナンバTRが「1」〜「3」
の場合における処理 処理がステップSPA3に進むと、トラックナンバTR
が「5」以下であるか否かが判定される。この場合、ト
ラックナンバTRは「1」〜「3」であるから「YE
S」と判定され、処理がステップSP4に進む。の場合
において処理がステップSPA3に進むと、コード・ベ
ース音処理サブルーチン(図13)が呼出される。
【0051】図13において処理が開始されると、ステ
ップSPA20において和音種類コードTPが「FF
H」であるか否か、すなわち先のステップSP23(図
7参照)において和音が検出されたか否かが判定され
る。この判定結果に応じて以下の処理が異なるので、さ
らに場合を分けて説明する。
【0052】(i−i)和音が検出された場合の処理 和音が検出された場合には、ステップSPA20におい
て「YES」と判定され、処理がステップSPA21に
進む。ステップSPA21においては、スタイルSTY
L、検出された和音のタイプTPに基づいて、和音テー
ブルが参照される。これにより、発生すべき和音の属す
る和音グループ(図4参照)が決定される。
【0053】次に、処理がステップSPA22に進む
と、和音スタイルSTYL、和音グループ、トラックナ
ンバTRおよびテンポクロックCLKに基づいて、伴奏
パターンが参照され、対応するキーコードがキーコード
KCに代入される。すなわち、和音スタイルSTYL、
和音グループトラックナンバTRおよびテンポクロック
CLKに基づいて、発音すべき和音のキーコードが決定
される。なお、出力すべきキーコードが存在しない場合
には、キーコードKCには「FFH」が代入される。
【0054】次に、処理がステップSPA23に進む
と、キーコードKCが「FFH」であるか否かが判定さ
れる。発音すべきキーコードがあるときはキーコードK
Cが「FFH」にはならないから、「YES」と判定さ
れ、処理がステップSPA24に進む。次に、処理がス
テップSPA24に進むと、和音種類コードTPが
「0」、「1」または「2」の何れかであるか否かが判
定され、「YES」と判定されると処理がステップSP
A28に進む一方、「NO」と判定されると、処理がス
テップSPA25に進む。
【0055】ここで、図8(b)を参照すると、ここで
「YES」と判定される条件を満たす和音種類コード
は、M(メジャー)、m(マイナ)および7th(セブ
ンス)である。従って、これらの場合には処理がステッ
プSPA28に進み、キーオン信号、トラックナンバT
RとともにキーコードKCがトーンジェネレータ60に
出力され、処理が割込処理ルーチン(図12)に戻る。
【0056】従って、トラックナンバTRが「1」〜
「3」にインクリメントされる間にステップSPA22
およびステップSPA28が3回実行され、発音すべき
キーコードが順次キーコードKCに代入され、トーンジ
ェネレータ60に供給される。これにより、サウンドシ
ステム(図示せず)を介して当該和音が発音される。次
に、検出された和音がM(メジャー)、m(マイナ)お
よび7th(セブンス)以外の場合の動作について説明
する。
【0057】まず、この場合においても、ステップSP
A21およびSPA22の処理が実行されることによ
り、トラックナンバTRのインクリメントに伴ってキー
コードKCに発音すべきキーコードが順次代入される。
そして、処理がステップSPA23,SPA24を介し
てステップSPA25に進むと、キーコードKCと和音
の根音RTとの差を「12」で除算した余りが計算さ
れ、計算結果が変数DGに代入される。次に、処理がス
テップSPA26に進むと、和音スタイルSTYL、和
音種類コードTPおよび変数DGをパラメータとして和
音変換テーブルCTBLが読出され、読出されたデータ
が変数Kに代入される。
【0058】ここで、和音変換テーブルCTBLの内容
を図5を参照して説明する。和音変換テーブルCTBL
は、基準となる和音に対して、その系列の和音がどのよ
うに異なるかを示すテーブルである。例えば、図5にお
いては、m7、m7ー5およびm7sus4の各和音が7th
(図示せず)に比較してどのように相違するかが示され
ている。
【0059】図5において、変数DGは、その音が根音
に対して半音階でどれだけ離れているかを示しており、
DG=0の欄が根音の欄である。次に、7thの3度音
(以下、「3°」と表示する)音は根音に対して半音で
4音階離れているから、DG=4の欄において、7th
系列の各和音の3°音が、7thの3°音に対して半音
で何音階だけ相違するかが示されている。すなわち、m
7およびm7ー5にあっては半音下がるから「−1」が表
示される。一方、m7sus4にあっては半音上がるから
「+1」と表示されている。
【0060】同様に、7thの5°音は根音に対して半
音で7音階離れており、m7ー5の5°音は7thに対し
て半音下がるから、m7ー5についてのDG=7の欄に
「−1」が表示される。また、7°音については、m
7、m7ー5およびm7sus4の全てについて7thから半
音下がることが判る。
【0061】和音変換テーブルCTBLのうち図5に具
体的に示した部分は和音スタイルSTYLが「1」の場
合すなわち「ビッグバンド」に対応する部分であるが、
他の和音スタイルSTYLについても同様に設けられて
いる。このように、和音変換テーブルCTBLは、和音
スタイルSTYL、和音種類コードTPおよび和音の根
音コードRTをパラメータとし、これら三のパラメータ
が決定した場合にキーコードを何音階変更すればよいの
かを表示するテーブルであることが判る。
【0062】次に、図13に戻って、ステップSPA2
7において上記読出し結果が変数Kに代入されると、処
理がステップSPA27に進む。ステップSPA27に
おいては、キーコードKCに変数Kおよび和音の根音コ
ードRTが加算される。これにより、変数Kに基づいて
キーコードKCが変更される。そして、処理がステップ
SPA28に進むと、変更されたキーコードKCが他の
データとともにCPU20からトーンジェネレータ60
に供給される。
【0063】このように、ステップSP27(図7参
照)において検出された和音がM(メジャー)、m(マ
イナ)および7th(セブンス)以外の場合にあって
は、ステップSPA25〜27が実行されることによっ
て、キーコードKCが適宜変更されてトーンジェネレー
タ60に供給されるから、検出された和音に基づいた伴
奏音がトーンジェネレータ60を介してサウンドシステ
ム(図示せず)から出力されることが判る。
【0064】(i−ii)和音が検出されなかった場合の処
次に、和音が検出されなかった(予め決められた和音以
外の演奏パターンであった)場合の処理について説明す
る。和音が検出されなかった場合には、先に図7のステ
ップSP24、25を参照して説明したように、和音の
根音コードRTに最低音の音名コードが代入され、和音
種類コードTPに「FFH」が代入される。従って、図
13のステップSPA20においては「NO」と判定さ
れ、処理がステップSPA29に進む。
【0065】ステップSPA29においては、メジャー
グループパターンの和音スタイルSTYL、トラックナ
ンバTRおよびテンポクロックCLKに基づいて伴奏パ
ターンが参照され、キーコードが求められる。出力すべ
きキーコードが存在しない場合には、ステップSPA2
2と同様にキーコードKCには「FFH」が代入され
る。ここでは、読み出されたキーコードは例えば
「E1」を示す「40」であるとする。また、ステップ
SPA29以下の処理においては、変数VTBL(0)
〜(11)を参照してこれらのキーコードを変換する
が、ここでは一例として、変数VTBL(0)〜(1
1)が図10(c)に示すように設定されていることと
する。
【0066】すなわち、鍵盤の左鍵域で押鍵されたキー
が例えば「D1」,「G1 #」,「G1」であって、変数C
HDが図10(a)に示す状態から同図(b)に示す状
態に変換され、その結果として変数VTBL(0)〜
(11)が同図(c)のように設定されたものと仮定し
て以下の動作を説明する。
【0067】まず、処理がステップSPA30に進む
と、キーコードKCが「FFH」以外の値であるか否か
が判定される。ここで、「NO」と判定された場合に
は、処理が割込処理ルーチン(図12)に戻る。一方、
「YES」と判定された場合には、処理がステップSP
A31に進む。上記例においては、キーコードKCに
「36」が代入されているから、「YES」と判定さ
れ、処理がステップSPA31に進む。次に、ステップ
SPA31においては、トラックナンバTRが「4」で
あるか否かが判定される。現時点においては、トラック
ナンバTRが「1」であることとしているから、ここで
は「NO」と判定され、処理がステップSPA32に進
む。
【0068】ステップSPA32においては、キーコー
ドKCを「12」で除算した余りが計算され、計算結果
が変数DGに代入される。従ってキーコードKCの「4
0」を「12」で除算した余りの「4」が変数DGに代
入される。次に、処理がステップSPA33に進むと、
変数VTBL(DG)の内容が変数Kに代入される。図
10(c)を参照すると、変数VTBL(DG)すなわ
ち変数VTBL(4)の内容は「+1」である。従っ
て、変数Kには「+1」が代入される。
【0069】次に、処理がステップSPA27に進む
と、キーコードKCと変数Kと和音の根音コードRTと
が加算され、この加算結果がキーコードKCに代入され
る。左鍵域で押鍵されたキーが「D」,「G#」,
「G」であるから、先に図7のステップSP25が実行
された際に、最低音の「D」を示す「2」(図8(a)
参照)が和音の根音コードRTに代入されており、上記
例においては、キーコードKCが「40」、変数Kが
「1」であるから、「G1」を示す「43」がキーコー
ドKCに代入される。
【0070】次に、処理がステップSPA28に進む
と、トラックナンバTR(現時点では「1」)等ととも
に、キーコードKC(すなわち「40」)がトーンジェ
ネレータ60に出力され、処理が割込処理ルーチンに戻
る。以下、トラックナンバTRが「2」または「3」で
ある場合についても、上記と同様の処理が繰返される。
この結果、左鍵域の演奏情報に適した伴奏音がトーンジ
ェネレータ60を介して、サウンドシステムから出力さ
れることが判る。
【0071】(ii)トラックナンバTRが「4」の場合に
おける処理 トラックナンバTRが「4」である場合には、図12の
ステップSPA3において「NO」と判定され、図13
のコード・ベース音処理サブルーチンが呼出される。ス
テップSPA20においては、上述したように、和音種
類コードTPが「FFH」であるか否かを判定すること
によって和音が検出されたか否かが判定されるが、この
判定結果に応じて以下の処理が異なるので、場合を分け
て説明する。
【0072】(ii−i)和音が検出された場合の処理 この場合においては、上述した「(i)トラックナンバT
Rが「1」〜「3」の場合における処理」における、
「(i−i)和音が検出された場合の処理」と同様の処理が
行われる。すなわち、ステップSPA21において和音
テーブルが参照され、和音グループが求められ、ステッ
プSPA22を介して伴奏パターンが参照される。次
に、処理がステップSPA22に進むと、伴奏パターン
が参照され次に、ステップSPA23〜SPA27を介
してキーコードKCに変換が施され、処理がステップS
PA28に進むと、トーンジェネレータ60にトラック
ナンバTR(=「4」)等とともに、音程変換されたキ
ーコードKCが出力される。
【0073】(ii−ii)和音が検出されなかった場合の処
和音が検出されなかった場合には処理がステップSPA
29に進む。当該ステップにおいては、メジャーグルー
プパターンに基づいてキーコードKCに所定のキーコー
ドが代入される旨述べたが、これはトラックナンバTR
が「1」〜「3」の場合における動作であって、トラッ
クナンバTRが「4」である場合には、ベース音が算出
されキーコードKCに代入される。
【0074】次に、処理がステップSPA34に進む
と、キーコードKCから和音の根音コードRTが減算さ
れ、減算結果を「12」で除算した余りが変数DGに代
入される。次に、処理がステップSPA35に進むと、
キーコードKCから変数DGが減算され、この減算結果
が新たにキーコードKCに代入される。これによって、
キーコードKCは根音RTと同じ音名でキーコードKC
に最も近い低い音に変換される。そして、処理がステッ
プSPA28に進むと、トーンジェネレータ60にトラ
ックナンバTR(=「4」)等とともに、ベース音を示
すキーコードKCが出力される。従って、トーンジェネ
レータ60を介して、サウンドシステムからは、和音を
構成する各キーコードとともに、ベース音が発音され
る。
【0075】(iii)トラックナンバTRが「5」、
「6」の場合における処理 トラックナンバTRが「5」あるいは「6」の場合にあ
っては、図12のステップSPA3において「YES」
と判定され、処理がステップSPA5に進む。ステップ
SPA5においては、和音スタイルSTYLのリズムパ
ターンが参照され、当該リズムパターンを示す番号が変
数RNに代入される。
【0076】なお、本実施例においては、トーンジェネ
レータ60の内部に数種類のリズムパターンを予め設定
しており、このリズムパターンを指定することによって
リズム音を発生させることを可能としている。従って、
本ステップが実行されることにより、和音スタイルST
YLに対応するリズムパターンが選択されることとな
る。ここで、当該和音スタイルSTYLにおいて対応す
るリズムパターンが存在しない場合には、変数RNに
「FFH」が代入される。
【0077】次に、処理がステップSPA6に進むと、
変数RNが「FFH」以外の値であるか否か、すなわち
リズムパターンが存在するか否かが判定される。ここ
で、「NO」と判定されると、処理がステップSPA8
に進み、トラックナンバTRがインクリメントされ、次
の処理が行われる。
【0078】一方、ステップSPA6において「YE
S」と判定されると、処理がステップSPA7に進み、
リズムナンバを示す変数RN、キーオン信号およびトラ
ックナンバ(「5」または「6」)がトーンジェネレー
タ60に供給される。これにより、伴奏に係る和音とと
もに、指定されたリズムパターンがサウンドシステムを
介して発音される。
【0079】C.変形例 なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、例えば以下に例示するように種々の変形が可能であ
ることは言うまでもない。
【0080】伴奏パターンのフォーマットは実施例に
限定されるものではなく、イベント方式を用いてもよ
い。すなわち、キーオン、キーオフ等のイベントデータ
を所定のタイミング毎にサーチし、これらイベントを検
出した場合に検出結果とタイミングとを記憶して必要な
処理を行う方式を採用してもよい。
【0081】和音不成立時の伴奏パターンは変換テー
ブルは図10(c)に示したものに限定されるものでは
なく、所定のパターン(実施例にあってはメジャー)の
和音を演奏者の指定したパターンに変換できるものであ
れば良い。
【0082】和音の指定方法は、和音の各構成音を押
鍵するフィンガーモードを採用してもよく、和音の根音
と他の白鍵または黒鍵を用いて和音指定するシングルフ
ィンガーモードを採用してもよい。ここで、フィンガー
モードを採用する場合においては、実施例における「和
音が検出されたか否かを判定する処理」および「和音が
検出された場合に行われる処理」を省略し、「和音が検
出されなかった場合の処理」を常に実行するようにして
ソフトウエア構成を簡略化してもよい。すなわち、図7
におけるステップSP22〜SP24を省略して処理が
ステップSP21から直接SP25に進むようにし、図
13においてはステップSPA20〜SPA27を省略
して、当該サブルーチンにおける処理がステップSPA
29から開始するようにしてもよい。
【0083】一実施例においては、各和音グループす
なわちM(メジャ)系、m(マイナ)系および7th
(セブンス)系に対して和音テーブルを作成しておき、
7th以外の7th系列の和音パターンについては、7
thの和音パターンを和音変換テーブルCTBLによっ
て変換して得ていた。これは、装置に必要な記憶容量を
縮小するためであるが、記憶容量に充分な余裕がある場
合には、各和音種類毎に和音テーブルを設けてもよい。
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
自動伴奏装置によれば、音程変換データ作成手段と音程
変換手段とによって基本伴奏パターンの音程変換が行わ
れるから、少ない記憶容量で演奏者の意思に忠実な伴奏
を行うことが可能である。また、請求項2に記載の自動
伴奏装置によれば、和音検出手段により和音が検出され
た場合には、検出された和音に応じた変更テーブルに基
づいて読み出し手段で読み出される伴奏パターンを変更
して自動伴奏するように制御し、和音検出手段により和
音が検出されなかった場合には、音程変換手段において
音程変換を行った伴奏パターンに従って自動伴奏するよ
うに制御するようにしたため、演奏者の意志を反映した
伴奏パターンに変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】 和音スタイルと和音グループとの対応関係を
示す図である。
【図3】 音程変換テーブルを示す図である。
【図4】 伴奏パターンと和音スタイルとの対応関係を
示す図である。
【図5】 和音変換テーブルを示す図である。
【図6】 一実施例の制御プログラムのメインルーチン
のフローチャートである。
【図7】 伴奏鍵処理サブルーチンのフローチャートで
ある。
【図8】 音名コードおよび和音種類コードの説明図で
ある。
【図9】 変換テーブル作成処理サブルーチンのフロー
チャートである。
【図10】 変換値代入処理サブルーチンの動作説明図
である。
【図11】 変換値代入処理サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図12】 割込処理ルーチンのフローチャートであ
る。
【図13】 コード・ベース音処理サブルーチンのフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10 鍵盤回路(演奏情報入力手段) 20 CPU(演奏パターン検出手段、音程変換データ
作成手段、音程変換手段) 24 プログラムメモリ(演奏パターン検出手段、音程
変換データ作成手段、音程変換手段) 26 レジスタ群(音程変換データ作成手段、音程変換
手段) 30 パターンメモリ(基本伴奏パターン記憶手段) 32 各種テーブル(演奏パターン検出手段、音程変換
データ作成手段、音程変換手段) 40 テンポクロック発生器(自動伴奏手段) 60 トーンジェネレータ(自動伴奏手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−179087(JP,A) 特開 昭63−85600(JP,A) 特開 昭63−318598(JP,A) 特開 平2−83591(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/36 - 1/42 G10H 1/00 101 - 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏情報を入力する演奏情報入力手段
    と、 複数の伴奏パターンが記憶された伴奏パターン記憶手段
    と、 前記複数の伴奏パターンの中から読み出すべきものを選
    択する伴奏パターン選択手段と、 前記伴奏パターン選択手段によって選択された伴奏パタ
    ーンを読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段 によって読み出された伴奏パターンを
    音程変換するための変換量を各音名毎に示す音程変換デ
    ータを作成する音程変換データ作成手段であって、前記
    音程変換データは前記演奏情報入力手段によって入力さ
    れた演奏情報に基づいて作成される12音名分の音程変
    換データであるものと、 前記音程変換データ作成手段で作成された音程変換デー
    タを用いて、前記伴奏パターン記憶手段から読み出され
    た伴奏パターンを音程変換する音程変換手段と、 前記音程変換手段によって作成された伴奏パターンによ
    って、自動的に自動伴奏する自動伴奏手段と、 を具備することを特徴とする自動伴奏装置。
  2. 【請求項2】 前記自動伴奏装置は、 前記演奏情報入力手段から入力された演奏情報から和音
    を検出する和音検出手段と、前記自動伴奏手段を制御する制御手段であって、 a)前記和音検出手段により和音が検出された場合に
    は、前記検出された和 音に応じた変更テーブルに基づい
    て前記読み出し手段で読み出される伴奏 パターンを変更
    して自動伴奏するよう制御するとともに、 b)前記和音検出手段により和音が検出されなかった場
    合には、前記音程変 換手段において音程変換を行った伴
    奏パターンに従って自動伴奏するよう 制御するものと、 をさらに備え、前記変更テーブルは予め和音毎に用意さ
    れたものである ことを特徴とする請求項1に記載の自動
    伴奏装置。
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