JP3137449B2 - 調節装置 - Google Patents
調節装置Info
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Description
(P:比例,I:積分,D:微分)演算動作を実行しつ
つ制御対象をフィードバック制御する調節装置に係わ
り、特に速度形演算方式を用いたときの比例演算動作の
適正機能の実現および比例ゲインの変更に伴う応答特性
の改善を図る調節装置に関する。
目標値SVn と制御対象から得られる制御量PVn とを
偏差演算手段に導き、ここで en =SVn −PVn
し、速度形調節演算手段に導入する。この調節演算手段
は、所定のサンプリング周期ごとに偏差信号en に対す
るP,PI等の演算動作を実行し、速度形調節演算信号
△MVn を求めた後、この調節演算信号△MVn を信号
変換手段に導入する。ここで、信号変換手段は、 MVn =MVn-1 +△MVn
に変換し、この位置形調節信号を操作信号MVn として
制御対象に印加し、偏差信号en =SVn −PVn =0
となるように制御する。つまり、目標値SVn =制御量
PVn となるように制御する。
ジタル制御システムでは、前述したような速度形調節演
算方式が多用されているが、このときの基本的な速度形
演算式は以下のような式で表される。つまり、P制御の
時には、 △MVn ′=K(en −en-1 ) ……(1) で表され、一方、PI制御の時には、 △MVn ″=K{(en −en-1 )+(1/TI )en }……(2) で表される。
度形調節演算信号、K:比例ゲイン、en =SVn −P
Vn :現時点の偏差、en-1 :前回の偏差、TI :積分
時間である。しかしながら、以上のような演算式をとっ
た場合、次のような問題が生じてくる。
ような定常偏差が発生するが、このとき例えば偏差信号
のサンプリング時点△tn-1 ,△tn の各偏差en-1 ,
enは同じ値となり、その結果、各サンプリング時点で
は零以外のほぼ一定の偏差が継続し、(en −en-1 )
=0となるので、前記(1)式から明らかなように比例
ゲインKを変化させても△MVn ′=K(en −
en-1 )=0となり、P制御のみの調節装置は実現でき
なくなる。
て、定常偏差があるとき、比例ゲインKを変更しても、
前述したように比例演算動作の出力は不変状態となり、
そのゲイン変更による効果が比例演算動作に何ら現れず
に積分演算動作だけの修正となる。そのため、制御の応
答が非常に遅くなるばかりでなく、過度に比例ゲインK
を修正して積分演算動作を効かせることも可能である
が、その後、プロセスの負荷状態が変化したり、或いは
制御特性が変化したとき、逆に(en −en-1 )が効き
過ぎて非常に危険な状態となり、事故を誘発する原因と
もなる。
で、定常偏差の発生時でも比例ゲインの変更によって応
答性を改善でき、P制御,PI制御およびPID制御の
何れか1の速度形演算方式を実現可能とする調節装置を
提供することを目的とする。
は上記課題を解決するために、目標値と制御対象からの
制御量との偏差に基づいて速度形調節演算動作を行い、
得られた速度形調節演算信号を位置形調節信号に変換し
て操作信号として制御対象に印加する調節装置におい
て、前記速度形調節演算動作として、 △MVn =Kn ・en −Kn-1 ・en-1 ……(3) または△MVn =Pn −Pn-1 ……(4) なるP(比例)演算動作を行う速度形調節演算手段を設
けた調節装置である。次に、請求項2に対応する発明
は、前記速度形調節演算動作として、 △MVn =(Kn ・en −Kn-1 ・en-1 )+(1/TI )Kn ・en ……(5) または△MVn =(Pn −Pn-1 )+(1/TI )Pn ……(6) なるPI(P:比例,I:積分)演算動作を行う速度形
調節演算手段を設けた物である。
MVn :速度形調節演算信号、Kn:現時点の比例ゲイ
ン、Kn−1 :前回の比例ゲイン(Kn−1 ≠Kn
)、en :現時点の偏差、en−1 :は前回の偏
差、Pn =Kn ・en :現時点の比例演算動作出
力、Pn−1 :前回の比例演算動作出力。
な手段を講じたことにより、目標値と制御量との偏差に
基づいて前記(5)式および(6)式のP演算動作を行
うことにより、前回の比例ゲインと今回の比例ゲインと
を変えることにより前回の比例演算動作出力よりも今回
の比例演算動作出力が大きくなり、定常偏差を除去する
方向に働くので、比例ゲインの変更により制御の応答性
を改善でき、かつ、P制御だけの速度形演算方式を実現
することが可能となる。
も同様であって、速度形調節演算動作として前記(7)
式および(8)式のPI演算動作を行えば、比例ゲイン
の変更により前回の比例演算動作出力よりも今回の比例
演算動作出力が大きくなり、制御の応答性を改善でき、
PI制御の速度形演算方式を実現できる。
て説明する。この調節装置は、図1に示すように従来と
同様な構成を有する。すなわち、目標値SVn と制御対
象11から得られる制御量PVn とを偏差演算手段12
に導き、ここで、 en =SVn −PVn ……(7) なる演算を行って偏差信号en を取り出し、速度形調節
演算手段13に導入する。
サンプリング(演算)周期ごとに偏差信号en に対する
P,PI等の演算動作を実行するが、このときの演算方
式としては後記するように定常偏差の発生時でも比例ゲ
インKの変更を行ったときに直ちに変化する比例演算動
作を実行して速度形調節演算信号△MVn を求めるもの
である。そして、この速度形調節演算手段13によって
得られた速度形調節演算信号△MVn を信号変換手段1
4に導き、ここで MVn =MVn-1 +△MVn ……(8)
MVn に変換し、操作信号MVn として制御対象11に
印加し、偏差信号en =SVn −PVn =0となるよう
に制御する構成である。次に、本発明装置の要部となる
速度形調節演算手段13の演算動作について、例えばP
I制御を例に上げて説明する。先ず、PI制御系全体の
基本的な演算式は、 MV=K{e+(1/TI )edt}+MV0 ……(9) で表される。但し、MV:位置形調節信号、MV0 :位
置形調節信号の初期値、e:偏差(SV−PV)、
TI :積分時間である。
手段13の調節演算出力は、偏差eに比例した比例演算
動作出力と偏差eの積分に比例した積分演算動作出力と
を加算合成したものとなる。そこで、前記(9)式に基
づいて数式の解析を行い、従来装置と本発明装置との違
いについて説明する。従来装置の場合には比例ゲインK
を1つの定数として取り扱っているが、この考えに基づ
いて前記(9)式を時間微分すると、 dMV/dt=K{(de/dt)+(1/TI )e}……(10) で表される。ここで、上式について時間軸の微小区間△
tで近似すると、
−1は前回時点を示している。さらに、前記(11)式
を前記(10)式に代入すると、 △MVn ″=K{(en −en-1 )+(1/TI )en }…(12) となり、これは従来装置において説明した(2)式と同
様な演算式となる。一方、本発明装置においては、比例
ゲインKを1つの変数として取り扱い、従来装置と同様
に時間微分を行うと、 dMV/dt={d(K・e)/dt} +(1/TI )・(K・e)…(13) となる。そこで、この(13)式について時間軸の微小
区間で近似すると、
に代入すると、 △MVn =(K・e)n −(K・e)n-1 +(1/TI )・(K・e)n ……(15) で表される。そして、この(15)式は、
式に代入すると、 △MVn =Kn ・en −Kn-1 ・en-1 +(1/T I )Kn ・en ……(17) となる。さらに、Kn ・en =Pn とおき、その前回値
をPn-1 とおくと、 △MV=Pn −Pn-1 +(1/TI )Pn ……(18) のようになる。従って、以上のような実施例の構成によ
れば、従来装置の問題点イ,ロを解消することができ
る。先ず、問題点イについては、P制御のみの場合には
前記(17)式から、 △MVn =Kn ・en −Kn-1 ・en-1 ……(19)
いると考えると、en およびen-1 はともに零以外のほ
ぼ一定値であるが、比例ゲインKを演算周期ごとに可変
すれば、前記(19)式から比例ゲインKを大きくする
と、 Kn ・en >Kn-1 ・en-1 ……(20)
御に反映されることになる。つまり、速度形調節演算手
段13においてP制御単独の速度形演算方式を実現する
ことができる。
は言うまでもない。すなわち、比例ゲインKを定数と考
えたとき、各演算時点の比例ゲインはK=Kn =Kn-1
となり、それぞれ等価の関係となるが、定常偏差が発生
しているとき、つまりen およびen-1 が零以外の一定
値のとき、nとn+1の時間区間内で比例ゲインKを増
加方向に変化させると、Kn >Kn-1 となり、ひいては
Kn ・en >Kn-1 ・en-1 なる関係となる。従って、
定常偏差時、比例ゲインKを変更したとき、直ちに比例
演算動作が働き、定常偏差を除去する方向に機能するの
で、積分演算動作を含めて制御の速応化を図ることがで
き、比例ゲインを過度に修正して思わぬ事故を引き起こ
す問題を解消することができる。なお、上記実施例で
は、P制御,PI制御について述べたが、P演算動作を
含むPID演算動作についても同様に適用できることは
言うまでもない。その他、本発明はその要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施できる。
常偏差時、比例ゲインを変更すればPまたはPI演算動
作出力が定常偏差を除去する方向に機能し、よって比例
ゲインの変更による制御特性の速応化を図ることがで
き、P制御、PI制御およびPID制御の何れか1つの
速度形演算方式で実現できる。従って、かかる調節装置
をプラントの随所に適用すれば、プラントの運転性能を
高度化でき、種々の制御分野において大きく貢献するも
のである。
系の構成図。
示す図。
節演算手段、14…信号変換手段。
Claims (2)
- 【請求項1】目標値と制御対象からの制御量との偏差に
基づいて速度形調節演算動作を行い、得られた速度形調
節演算信号を位置形調節信号に変換して操作信号として
前記制御対象に印加する調節装置において、 前記速度形調節演算動作として、 △MVn =Kn ・en −Kn−1 ・en−1 また
は△MVn =Pn −Pn−1 なるP(比例)演算動作を行う速度形調節演算手段を設
けたことを特徴とする調節装置。 但し、上式において△MVn :速度形調節演算信号、
Kn :現時点の比例ゲイン、Kn−1 :前回の比例ゲ
イン(Kn−1 ≠Kn )、en :現時点の偏差、e
n−1 :は前回の偏差、Pn =Kn ・en :現時点
の比例演算動作出力、Pn−1 :前回の比例演算動作
出力。 - 【請求項2】目標値と制御対象からの制御量との偏差に
基づいて速度形調節演算動作を行い、得られた速度形調
節演算信号を位置形調節信号に変換して操作信号として
前記制御対象に印加する調節装置において、 前記速度形調節演算動作として、 △MVn =(Kn ・en −Kn−1 ・en )+
(1/TI )Kn ・en または △MVn =(Pn −Pn−1 )+(1/TI )Pn なるPI(P:比例,I:積分)演算動作を行う速度形
調節演算手段を設けたことを特徴とする調節装置。 但し、上式において△MVn :速度形調節演算信号、
Kn :現時点の比例ゲイン、Kn−1 :前回の比例ゲ
イン(Kn−1 ≠Kn )、en :現時点の偏差、e
n−1 :は前回の偏差、TI :積分時間、Pn =Kn
・en :現時点の比例演算動作出力、Pn−1 :前
回の比例演算動作出力。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04210400A JP3137449B2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 調節装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04210400A JP3137449B2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 調節装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0659705A JPH0659705A (ja) | 1994-03-04 |
JP3137449B2 true JP3137449B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=16588694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04210400A Expired - Lifetime JP3137449B2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 調節装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3137449B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-06 JP JP04210400A patent/JP3137449B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0659705A (ja) | 1994-03-04 |
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