JP3123867B2 - グリオキシル酸の製造方法 - Google Patents
グリオキシル酸の製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は触媒量のパラジウムとP
b、Sn、Bi、Inからなる群から選んだ一種以上の
元素の存在下、グリオキサール水溶液の酸素による触媒
酸化によるグリオキシル酸の新規な製造方法に関する。
b、Sn、Bi、Inからなる群から選んだ一種以上の
元素の存在下、グリオキサール水溶液の酸素による触媒
酸化によるグリオキシル酸の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アモキシリンやバニリンなどを合成する
中間体として非常に有用な化合物であるグリオキシル酸
を製造する方法については種々の提案がある。例えば、
グリオキサールの硝酸酸化によって現在得られている。
この酸化を塩素、過酸化水素によって行うこともでき
る。また、グリオキサールの酸化は電解の陽極部におけ
る電気化学的手段によっても行うことができる。
中間体として非常に有用な化合物であるグリオキシル酸
を製造する方法については種々の提案がある。例えば、
グリオキサールの硝酸酸化によって現在得られている。
この酸化を塩素、過酸化水素によって行うこともでき
る。また、グリオキサールの酸化は電解の陽極部におけ
る電気化学的手段によっても行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
はグリオキサール、蓚酸の分離精製を必要とし、連続作
業に適しないという問題があった。又、マレイン酸のオ
ゾン酸化や蓚酸の電解還元による製造方法も公知である
が、高価な試薬や装置を使用したり選択性が良好でない
などの欠点があった。
はグリオキサール、蓚酸の分離精製を必要とし、連続作
業に適しないという問題があった。又、マレイン酸のオ
ゾン酸化や蓚酸の電解還元による製造方法も公知である
が、高価な試薬や装置を使用したり選択性が良好でない
などの欠点があった。
【0004】一方、パラジウムを触媒としてアルコール
を酸化してカルボン酸を得ることは公知である。例えば
Pd系多元触媒によるアルコールの接触酸化は「触媒」誌
vol.33 No.2 p111(1991) に記載されていたり、特公昭
54-138886 ではPt叉はPd系多元触媒によるアルコールか
らカルボン酸の製造方法が記載されている。
を酸化してカルボン酸を得ることは公知である。例えば
Pd系多元触媒によるアルコールの接触酸化は「触媒」誌
vol.33 No.2 p111(1991) に記載されていたり、特公昭
54-138886 ではPt叉はPd系多元触媒によるアルコールか
らカルボン酸の製造方法が記載されている。
【0005】また、貴金属触媒を用いてジオールの一方
だけのOH基を酸化し、αーヒドロキシカルボン酸を得
ることは特公昭60ー10016、特公昭60ー390
63に記載されている。又、αーヒドロキシカルボン酸
あるいはαーヒドロキシカルボン酸エステルのOH基を
酸化してαーケトカルボン酸あるいはαーケトカルボン
酸エステルを得ることは特公昭61ー16263、特公
平1ー11011及び特開平5ー255189などに記
載されている。
だけのOH基を酸化し、αーヒドロキシカルボン酸を得
ることは特公昭60ー10016、特公昭60ー390
63に記載されている。又、αーヒドロキシカルボン酸
あるいはαーヒドロキシカルボン酸エステルのOH基を
酸化してαーケトカルボン酸あるいはαーケトカルボン
酸エステルを得ることは特公昭61ー16263、特公
平1ー11011及び特開平5ー255189などに記
載されている。
【0006】しかし、ジアルデヒドにおいて一方だけの
アルデヒド基を酸化してαーケトカルボン酸を得る例は
唯一 Jornal of Catarlysis,133,479-485(1992) (特公
平4ー352743)のみであり、しかも触媒コスト的
に有利なPdはPtに較べ触媒活性が低い結果しか得られて
いない。
アルデヒド基を酸化してαーケトカルボン酸を得る例は
唯一 Jornal of Catarlysis,133,479-485(1992) (特公
平4ー352743)のみであり、しかも触媒コスト的
に有利なPdはPtに較べ触媒活性が低い結果しか得られて
いない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、α−ヒド
ロキシカルボン酸あるいはα−ヒドロキシカルボン酸エ
ステルを酸化してα−ケトカルボン酸あるいはα−ケト
カルボン酸エステルを製造する方法を鋭意検討を重ねた
結果、グリオキサールのグリオキシル酸への分子状酸素
による直接触媒酸化の製造方法において、Pd触媒の活
性を向上できる方法を見いだし本発明を完成したもので
ある。即ち本発明のグリオキシル酸の製造方法は、触媒
量のパラジウムと鉛、錫、ビスマス、インジウムからな
る群から選んだ一種以上の元素の存在下、グリオキサー
ル水溶液を酸素により触媒酸化することである。
ロキシカルボン酸あるいはα−ヒドロキシカルボン酸エ
ステルを酸化してα−ケトカルボン酸あるいはα−ケト
カルボン酸エステルを製造する方法を鋭意検討を重ねた
結果、グリオキサールのグリオキシル酸への分子状酸素
による直接触媒酸化の製造方法において、Pd触媒の活
性を向上できる方法を見いだし本発明を完成したもので
ある。即ち本発明のグリオキシル酸の製造方法は、触媒
量のパラジウムと鉛、錫、ビスマス、インジウムからな
る群から選んだ一種以上の元素の存在下、グリオキサー
ル水溶液を酸素により触媒酸化することである。
【0008】本発明における触媒は、パラジウムのみを
担持した触媒を使用する場合には効率良く反応しなかっ
た原料に対しても、効率良く反応する触媒であり、パラ
ジウムの活性を大幅に向上させ、単位時間、単位触媒あ
たりの反応処理量を増加させ、触媒コストを低減できる
触媒である。すなわち、パラジウムを主触媒として鉛、
錫、ビスマス、インジウムからなる群から選んだ一種以
上の元素を助触媒として添加した触媒組成物である。従
来これらの助触媒成分はいずれもパラジウムにたいして
触媒毒となることが一般に言われていた。ところが、グ
リオキサール水溶液を酸素により酸化してグリオキシル
酸にする反応においては驚くべきことに反応が効率良く
進行し、選択率のみか転化率も大幅に上昇する事を見い
だした。
担持した触媒を使用する場合には効率良く反応しなかっ
た原料に対しても、効率良く反応する触媒であり、パラ
ジウムの活性を大幅に向上させ、単位時間、単位触媒あ
たりの反応処理量を増加させ、触媒コストを低減できる
触媒である。すなわち、パラジウムを主触媒として鉛、
錫、ビスマス、インジウムからなる群から選んだ一種以
上の元素を助触媒として添加した触媒組成物である。従
来これらの助触媒成分はいずれもパラジウムにたいして
触媒毒となることが一般に言われていた。ところが、グ
リオキサール水溶液を酸素により酸化してグリオキシル
酸にする反応においては驚くべきことに反応が効率良く
進行し、選択率のみか転化率も大幅に上昇する事を見い
だした。
【0009】本発明における触媒はPdを主触媒とし
て、Pb、Sn、Bi、Inからなる群から選んだ一種
以上の元素を助触媒として用いるが、これらを組み合わ
せたものを担体に担持して用いる。担体としては反応に
対して不活性な固体、アルミナ、シリカ、マグネシア、
炭酸カルシウムなどやグラファイト、カーボンブラック
及び活性炭などが用いられる。触媒を高分散付着させる
ためには担体の表面積は大きいことが好ましく、100
m2/g以上、さらに好ましくは500m2/g以上の表面
積を有する担体が用いられる。
て、Pb、Sn、Bi、Inからなる群から選んだ一種
以上の元素を助触媒として用いるが、これらを組み合わ
せたものを担体に担持して用いる。担体としては反応に
対して不活性な固体、アルミナ、シリカ、マグネシア、
炭酸カルシウムなどやグラファイト、カーボンブラック
及び活性炭などが用いられる。触媒を高分散付着させる
ためには担体の表面積は大きいことが好ましく、100
m2/g以上、さらに好ましくは500m2/g以上の表面
積を有する担体が用いられる。
【0010】担体へのPb、Sn、Bi、Inからなる
群から選んだ一種以上の元素の担持量は0.1〜20.
0wt%、好ましくは0.5〜10.0wt%である。ま
た、パラジウムの担持量は0.1〜10.0wt%、好ま
しくは0.5〜5.0wt%である。
群から選んだ一種以上の元素の担持量は0.1〜20.
0wt%、好ましくは0.5〜10.0wt%である。ま
た、パラジウムの担持量は0.1〜10.0wt%、好ま
しくは0.5〜5.0wt%である。
【0011】本発明における触媒は常法、例えば触媒担
体を塩化パラジウム水溶液あるいは塩化テトラアンミン
パラジウム水溶液に懸濁し、ホルマリン、ヒドラジン叉
は水素で還元処理を行った後、Pb、Sn、Bi、Inからなる
群から選んだ一種以上の元素の化合物水溶液を含浸する
方法で調製できる。また、パラジウム化合物溶液とPb、
Sn、Bi、Inからなる群から選んだ一種以上の元素の化合
物水溶液に担体を浸漬し、そのまま乾燥し焼成、還元処
理を行ったり、あるいは浸漬後、中和加水分解し担体に
沈着させて調製することができる。あるいはパラジウム
担持触媒をグリオキサール水溶液に懸濁し、助触媒成分
の水溶性化合物を水に溶解させた水溶液を添加しても調
製できる。
体を塩化パラジウム水溶液あるいは塩化テトラアンミン
パラジウム水溶液に懸濁し、ホルマリン、ヒドラジン叉
は水素で還元処理を行った後、Pb、Sn、Bi、Inからなる
群から選んだ一種以上の元素の化合物水溶液を含浸する
方法で調製できる。また、パラジウム化合物溶液とPb、
Sn、Bi、Inからなる群から選んだ一種以上の元素の化合
物水溶液に担体を浸漬し、そのまま乾燥し焼成、還元処
理を行ったり、あるいは浸漬後、中和加水分解し担体に
沈着させて調製することができる。あるいはパラジウム
担持触媒をグリオキサール水溶液に懸濁し、助触媒成分
の水溶性化合物を水に溶解させた水溶液を添加しても調
製できる。
【0012】本発明のグリオキサール水溶液の酸素酸化
反応は中性付近すなわちpH5.0〜9.0で行う。p
Hが低いとグリオキサールの酸化反応が進行しにくく、
またpHが高いとグリコール酸の生成などの副反応が起
こり好ましくない。反応が進行してグリオキシル酸が生
成するとpHは低下するので、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、アンモニア水などのアルカリを添加してp
Hを中性付近に制御することが望ましい。また反応圧力
は30kg/cm2G 以下、反応温度は10〜80℃において
有利に実施できる。
反応は中性付近すなわちpH5.0〜9.0で行う。p
Hが低いとグリオキサールの酸化反応が進行しにくく、
またpHが高いとグリコール酸の生成などの副反応が起
こり好ましくない。反応が進行してグリオキシル酸が生
成するとpHは低下するので、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、アンモニア水などのアルカリを添加してp
Hを中性付近に制御することが望ましい。また反応圧力
は30kg/cm2G 以下、反応温度は10〜80℃において
有利に実施できる。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に例示
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0014】比較例1 塩化テトラアンミンパラジウム水溶液に比表面積125
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し5.2wt
%のパラジウム担持活性炭触媒を調製した。5wt%グリ
オキサール水溶液200mlに5.2wt%のパラジウム担
持活性炭触媒10gr懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウ
ム水溶液でpH8.2にした。400rpm で撹拌し、温
度45C 、空気1リットル/min を供給し、20wt%水
酸化ナトリウム水溶液でpH8.2に制御し、反応を2
時間行った。反応の結果は、グリオキサール転化率65
%、グリオキシル酸選択率29%、蓚酸選択率18%、
グリコール酸選択率3%、蟻酸選択率3%であった。
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し5.2wt
%のパラジウム担持活性炭触媒を調製した。5wt%グリ
オキサール水溶液200mlに5.2wt%のパラジウム担
持活性炭触媒10gr懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウ
ム水溶液でpH8.2にした。400rpm で撹拌し、温
度45C 、空気1リットル/min を供給し、20wt%水
酸化ナトリウム水溶液でpH8.2に制御し、反応を2
時間行った。反応の結果は、グリオキサール転化率65
%、グリオキシル酸選択率29%、蓚酸選択率18%、
グリコール酸選択率3%、蟻酸選択率3%であった。
【0015】実施例1 5wt%グリオキサール水溶液200mlにエヌ・イー ケ
ムキャット(株)製の3wt%Pd−5wt%Pbカーボン粉末
10grを懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水溶液で
pH8.2にした。400rpm で撹拌し、温度45C 、
空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH8.2に制御し、反応を2時間行っ
た。反応の結果は、グリオキサール転化率80%、グリ
オキシル酸選択率65%、蓚酸選択率17%、グリコー
ル酸選択率1%以下、蟻酸選択率1%以下であった。
ムキャット(株)製の3wt%Pd−5wt%Pbカーボン粉末
10grを懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水溶液で
pH8.2にした。400rpm で撹拌し、温度45C 、
空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH8.2に制御し、反応を2時間行っ
た。反応の結果は、グリオキサール転化率80%、グリ
オキシル酸選択率65%、蓚酸選択率17%、グリコー
ル酸選択率1%以下、蟻酸選択率1%以下であった。
【0016】実施例2 塩化テトラアンミンパラジウム水溶液に比表面積150
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し、3wt%
のPd担持活性炭触媒を調製した。この担持触媒をビスマ
スに換算して3wt%になるように硝酸ビスマスを水に溶
解した水溶液に懸濁し、水酸化ナトリウム溶液で中和
し、パラジウムービスマス担持活性炭触媒を調製した。
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し、3wt%
のPd担持活性炭触媒を調製した。この担持触媒をビスマ
スに換算して3wt%になるように硝酸ビスマスを水に溶
解した水溶液に懸濁し、水酸化ナトリウム溶液で中和
し、パラジウムービスマス担持活性炭触媒を調製した。
【0017】5wt%グリオキサール水溶液200mlにこ
のパラジウム(3wt%)ーBi(3wt%)の担持活性炭触
媒10gr懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水溶液で
pH8.0にした。400rpm.で撹拌し、温度20C 、
空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH8.0に制御し、反応を4時間行っ
た。反応の結果は、グリオキサール転化率79%、グリ
オキシル酸選択率66%、蓚酸選択率15%、グリコー
ル酸選択率2%、蟻酸選択率2%であった。
のパラジウム(3wt%)ーBi(3wt%)の担持活性炭触
媒10gr懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水溶液で
pH8.0にした。400rpm.で撹拌し、温度20C 、
空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH8.0に制御し、反応を4時間行っ
た。反応の結果は、グリオキサール転化率79%、グリ
オキシル酸選択率66%、蓚酸選択率15%、グリコー
ル酸選択率2%、蟻酸選択率2%であった。
【0018】実施例3 塩化テトラアンミンパラジウム水溶液に比表面積150
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し、4wt%
のPd担持活性炭触媒を調製した。この担持触媒を錫に換
算して2wt%になるように塩化第2錫を水に溶解した水
溶液に懸濁し、水酸化ナトリウム溶液で中和し、PdーSn
担持活性炭触媒を調製した。5wt%グリオキサール水溶
液200mlにこのPd(4wt%)ーSn(2wt%)の担持活
性炭触媒8grを懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水
溶液でpH8.0にした。400rpm で撹拌し、温度2
0C 、空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化
ナトリウム水溶液でpH8.0に制御し、反応を3時間
行った。反応の結果は、グリオキサール転化率83%、
グリオキシル酸選択率70%、蓚酸選択率12%、グリ
コール酸選択率1%以下、蟻酸選択率1%以下であっ
た。
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し、4wt%
のPd担持活性炭触媒を調製した。この担持触媒を錫に換
算して2wt%になるように塩化第2錫を水に溶解した水
溶液に懸濁し、水酸化ナトリウム溶液で中和し、PdーSn
担持活性炭触媒を調製した。5wt%グリオキサール水溶
液200mlにこのPd(4wt%)ーSn(2wt%)の担持活
性炭触媒8grを懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水
溶液でpH8.0にした。400rpm で撹拌し、温度2
0C 、空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化
ナトリウム水溶液でpH8.0に制御し、反応を3時間
行った。反応の結果は、グリオキサール転化率83%、
グリオキシル酸選択率70%、蓚酸選択率12%、グリ
コール酸選択率1%以下、蟻酸選択率1%以下であっ
た。
【0019】実施例4 塩化テトラアンミンパラジウム水溶液に比表面積150
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し、3wt%
のPd担持活性炭触媒を調製した。この担持触媒をインジ
ウムに換算して3wt%になるように塩化インジウムを水
に溶解した水溶液中に懸濁し、水酸化ナトリウム溶液で
中和し、PdーIn担持活性炭触媒を調製した。
0m2/gの活性炭を浸漬し、ホルマリンで還元し、3wt%
のPd担持活性炭触媒を調製した。この担持触媒をインジ
ウムに換算して3wt%になるように塩化インジウムを水
に溶解した水溶液中に懸濁し、水酸化ナトリウム溶液で
中和し、PdーIn担持活性炭触媒を調製した。
【0020】5wt%グリオキサール水溶液200mlにこ
のPd(3wt%)ーIn(3wt%)の担持活性炭触媒10gr
を懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH
7.5にした。400rpm で撹拌を行い、温度60C 、
空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH7.5に制御し、反応を1時間行っ
た。反応の結果は、グリオキサール転化率80%、グリ
オキシル酸選択率63%、蓚酸選択率18%、グリコー
ル酸選択率3%、蟻酸選択率3%であった。
のPd(3wt%)ーIn(3wt%)の担持活性炭触媒10gr
を懸濁させ、20wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH
7.5にした。400rpm で撹拌を行い、温度60C 、
空気1リットル/min を供給し、20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpH7.5に制御し、反応を1時間行っ
た。反応の結果は、グリオキサール転化率80%、グリ
オキシル酸選択率63%、蓚酸選択率18%、グリコー
ル酸選択率3%、蟻酸選択率3%であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、グリオキサール
水溶液を酸素により酸化してグリオキシル酸を製造する
にあたり、安価なパラジウム触媒により高収率で、しか
も副生成物の生成を抑えることができて産業に利すると
ころ極めて大である。
水溶液を酸素により酸化してグリオキシル酸を製造する
にあたり、安価なパラジウム触媒により高収率で、しか
も副生成物の生成を抑えることができて産業に利すると
ころ極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩根 伸久 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東 圧化学株式会社内 審査官 穴吹 智子 (56)参考文献 特開 平7−51567(JP,A) 特開 昭55−28989(JP,A) 特開 昭54−132523(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/235 B01J 23/62 C07C 59/153 B01J 23/644 C07B 61/00 300
Claims (4)
- 【請求項1】Pb、Sn、Bi、Inからなる群から選
んだ一種以上の元素とパラジウムを触媒として、グリオ
キサール水溶液を酸素により酸化することを特徴とする
グリオキシル酸の製造方法。 - 【請求項2】Pb、Sn、Bi、Inからなる群から選
んだ一種以上の元素を不活性担体に対して0.1〜2
0.0wt%、およびパラジウムを不活性担体に対して
0.1〜10.0wt%担持させたものを触媒として、グ
リオキサール水溶液を酸素により酸化する請求項1記載
のグリオキシル酸の製造方法。 - 【請求項3】グリオキサール水溶液を酸素と反応させる
際のpHが5.0〜9.0の範囲である請求項1記載の
グリオキシル酸の製造方法。 - 【請求項4】グリオキサール水溶液を酸素と反応させる
際の反応温度が10〜80℃である請求項1記載のグリ
オキシル酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05297741A JP3123867B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | グリオキシル酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05297741A JP3123867B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | グリオキシル酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07149689A JPH07149689A (ja) | 1995-06-13 |
JP3123867B2 true JP3123867B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=17850581
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---|---|---|---|
JP05297741A Expired - Fee Related JP3123867B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | グリオキシル酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3123867B2 (ja) |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP05297741A patent/JP3123867B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07149689A (ja) | 1995-06-13 |
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