JP3113833U - 燃料電池単セルとその組立用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立て作業の難度緩和と能率向上・高性能で安定した組み立て・燃料電池の性能評価の信頼性・高精度・低コストなどを満足させることのできる燃料電池単セルを提供する。当該燃料電池単セルの組み立てが合理的に実施できる治具も提供する。
【解決手段】MEA11を挟んで順次外方へ配置された一対のガスケット21と一対のセパレータ31と一対のシールリング41と一対の集電板51と一対の絶縁シート61と一対の締付板71とが面対称をなしてMEA11の両面に集積している。集積された各構成部品がボルト91とナット92とを介して35〜45kgf・cmの締付トルクで締め付けられている。複数組の整列孔19・29・39・59・69・79が、両締付板とその間の介在物とにわたって一直線状に形成されている。ラバーヒータ81が締付板71の外面に貼り付けられている。ガスケット21の厚さをT1とし、MEA11の電極12の厚さをT2とした場合に、T1≦T2+10μmである。
【選択図】図2
【解決手段】MEA11を挟んで順次外方へ配置された一対のガスケット21と一対のセパレータ31と一対のシールリング41と一対の集電板51と一対の絶縁シート61と一対の締付板71とが面対称をなしてMEA11の両面に集積している。集積された各構成部品がボルト91とナット92とを介して35〜45kgf・cmの締付トルクで締め付けられている。複数組の整列孔19・29・39・59・69・79が、両締付板とその間の介在物とにわたって一直線状に形成されている。ラバーヒータ81が締付板71の外面に貼り付けられている。ガスケット21の厚さをT1とし、MEA11の電極12の厚さをT2とした場合に、T1≦T2+10μmである。
【選択図】図2
Description
本考案は性能評価をするのに適した燃料電池単セルとこれの組立に至便な組立用治具に関する。
燃料電池については性能・小型化・コスト・その他の面から多角的な検討が加えられ、改良品がつぎつぎと提供されている。ちなみに下記特許文献1の発明は燃料電池装置について小型で軽量なものが提供できる技術を開示しており、下記特許文献2の発明は燃料電池スタックについて締め付け荷重特性が改善できる技術を開示している。
この種の改良が加えられる燃料電池については性能評価するのが一般である。評価の結果、レベル以上の性能を発揮するものは実用化の運びとなり、レベル未満の性能であれば検討や改良がさらに加えられたりする。
燃料電池の性能評価では、MEA(Membrane Electrode Assembly=膜・電極接合体)やその構成材料、燃料電池の発電に必要となる水素の品質等が燃料電池の発電性能に及ぼす影響、燃料電池の発電条件(セル温度・ガス流量・ガス圧力・供給ガス露点・その他)が発電性能に及ぼす影響などを調査したりする。
燃料電池の性能評価は燃料電池単セルを用いて実施される。理由は自明のとおり、燃料電池単セルを用いた場合に評価対象材料や使用する燃料が少なくて済み、評価装置の規模も小さくできるからである。
燃料電池の性能評価においてその信頼性を高めるときは、単セルの組立状態を高性能の安定状態にしておくことが重要である。それゆえ燃料電池単セルには、高性能安定状態を確保するための組み立て再現性が要求される。一部の燃料電池単セル(市販品)には、このような試験研究用のために開発されたもの もある。
しかしながら試験研究用の燃料電池単セルで既存のものには、つぎのような課題が残されている。
(1) 単セルの組み立てが難しく手数を多く要するため作業能率が悪くなる。
(2) 作業員の技能や熟練度によって組立精度がばらつくため、単セルを高性能で安定した組立状態にするための組み立て再現性が確立しがたい。組立精度のばらつきは異なる作業員間だけでなく、同じ作業員の場合でも生じる。
(3) 部品の形状や機能に対する技術的な裏づけが十分でないため、評価についての信頼性が乏しい。
(4) 構成部品が複雑で高価なものであるため、単セルのコストが高い。
(1) 単セルの組み立てが難しく手数を多く要するため作業能率が悪くなる。
(2) 作業員の技能や熟練度によって組立精度がばらつくため、単セルを高性能で安定した組立状態にするための組み立て再現性が確立しがたい。組立精度のばらつきは異なる作業員間だけでなく、同じ作業員の場合でも生じる。
(3) 部品の形状や機能に対する技術的な裏づけが十分でないため、評価についての信頼性が乏しい。
(4) 構成部品が複雑で高価なものであるため、単セルのコストが高い。
本考案は上記のような技術課題に鑑み、組み立て作業難度の緩和・組み立て作業能率の向上・高性能で安定した状態の組み立て・燃料電池の性能評価の信頼性・高精度・低コストなどを満足させることのできる燃料電池単セルを提供しようとするものである。本考案は、また、当該燃料電池単セルの組み立てを合理的に実施することのできる治具を提供しようとするものである。
本考案に係る燃料電池単セルは所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴とする。すなわち本考案の燃料電池単セルは、単一のMEAと一対のガスケットと一対のセパレータと二対のシールリングと一対の集電板と一対の絶縁シートと一対の締付板と一対のラバーヒータと[4×n]対のボルト・ナットとを備えているとともに[4×n]におけるnが2〜4までの整数であること、および、一対の締付板が他の部品よりも大きな面積を有する四角形の板材からなること、および、一対のセパレータがそれぞれの周側面から内部に向けて形成された温度測定孔や電圧測定孔を有していること、および、一対の集電板がそれぞれの周側面から外向きに突出する端子取付片を有していること、および、各部品の集合配列構造について、MEAを挟んで順次外方へ配置された一対のガスケットと一対のセパレータと一対のシールリングと一対の集電板と一対の絶縁シートと一対の締付板とが面対称をなしてMEAの両面に集積していること、および、4n対のボルト・ナットによる締付構造について、4n本のうちの全ボルトが回転対称型に分布して最外側の両締付板を貫通しているとともにそのうちの2本が中間位置の集電板をも貫通しており、かつ、これら各ボルトと該各ボルトの端部にねじ込まれたナットとが35〜45kgf・cmの締付トルクで締め付けられて両締付板とその間にある介在物とを締め付け固定していること、および、各ボルトについて、両締付板の間に介在している中間部が絶縁チューブで被覆されていること、および、各ボルトの頭部と一方の締付板との間に絶縁ワッシャが介在されているとともに各ナットと他方の締付板との間に絶縁ワッシャが介在されていること、および、それぞれの締付板側からMEAの両面に向けて燃料や酸化剤を供給するための流路と発電で生じた流体をMEA側から締付板側へ排出するための流路とが、両セパレータ・両集電板・両絶縁シート・両締付板に形成されていること、および、各シールリングがセパレータと集電板との間において流路の周囲をシールしていること、および、両締付板間にある介在物のうちでシールリング以外のものについて、両締付板とその間の介在物とを整列させるための複数組の整列孔が、両締付板とその間の介在物とにわたって一直線状に形成されていること、および、各集電板の端子取付片が周方向において互いにずれた位置に突出していること、および、各ラバーヒータがそれぞれの締付板外面に貼り付けられていること、および、ガスケットの厚さをT1とし、MEAの電極の厚さをT2とした場合に、T1≦T2+10μmであることを特徴としている。
本考案に係る燃料電池単セルの組立用治具は所期の目的を達成するために下記の課題解決手段を特徴する。すなわち本考案に係る燃料電池単セルの組立用治具は、請求項1に記載された燃料電池単セルを組み立てるためのものであって集積台と整列棒との組み合わせからなること、および、上端部側に水平な座部が形成された4本のアングル型支柱とこれら4本のアングル型支柱を連結固定するための固定部材とを集積台が備えていること、および、集積台における4本のアングル型支柱が、それぞれの角部内面を内向きにした垂直姿勢と燃料電池単セルの締付板四隅部に対応した間隔とを保持した四点配置で固定部材により連結固定されているとともに、この固定された各アングル型支柱の座部で締付板四隅部の受け支えができるものであること、および、燃料電池単セルの所定部品に形成された整列孔を貫通することのできる外径を整列棒が有していることを特徴とする。
本考案に係る燃料電池単セルはつぎのような効果を有する。
(1) 部品集積構造がMEAを中心にした対称型である。このようなものは対称構成部分が同種・同形・同数の集合部品でよいのであるから、必要な部品種を部品総数のほぼ半分にまで約めることができる。部品種が半減したりするときは部品の製造コストが低減し、それが燃料電池単セルをコストダウンさせることにもなる。
(2) 部品種が少ないためこれらの準備や管理が容易に行える。
(3) 部品種が少ない上、それを単純明快な対称型に組み立てるのであるから、高性能安定状態の組立が熟練を要せず簡単に行え、その分解についても同じく容易に行える。とくに整列孔を利用して組み立てることで燃料電池単セルの組立構造が高精度化する。こうして燃料電池単セルの組立や分解が行えるときは作業能率が向上し、燃料電池単セルの組み立て再現性も確立する。
(4) 部品集積構造が対称型であるから、仮に組み立て上のミス(非対称状態)が生じたとしてもそれを容易に発見することができる。したがって燃料電池単セルについての組立不良が発生しがたい。
(5) 発電電流を取り出すべく集電板に電流端子を取り付けるときに電流端子を集電板の端子取付片に取り付ければよく、その場合の電流端子が互いに位置ずれした干渉しがたい相対配置となっているので、性能評価装置への配線接続作業が容易になる。
(6) セパレータ中心温度を温度測定孔のところで測定したり、それに基づいてラバーヒータの加熱出力を調整したりすることで、電池反応が起こる電極部の温度を均一かつ正確に制御することができる。したがって運転温度を正確に制御して燃料電池の発電性能を高位に保持することができる。
(7) [T1(ガスケット厚さ)]:[T2(MEAの電極の厚さ)]において、ガスケットの厚さT1がT1≦T2+10μmであり、かつ、ボルト・ナットによる締付トルクが35〜45kgf・cmであるから、単なるガスシール性にとどまらず、セパレータと電極層との接触電気抵抗も電極破損のない良好な状態に保たれる。したがって、ガスシール性が確保できると同時にセル内部抵抗も再現性高く管理できるなど、二つの技術的事項が両立する。
(8) MEAの両面に集積される各部品は既述の対称型をなすように特定された安定形状のもので、機能面でも技術的に裏づけられている。これは、また、燃料電池単セルを高性能安定状態に組み立てることができるものである。したがって、これらに依存して高性能かつ高精度の燃料電池単セルを得ることができる。
(9) 高精度の燃料電池単セルであるから、これを用いて燃料電池を性能評価したときの信頼性も高い。
(1) 部品集積構造がMEAを中心にした対称型である。このようなものは対称構成部分が同種・同形・同数の集合部品でよいのであるから、必要な部品種を部品総数のほぼ半分にまで約めることができる。部品種が半減したりするときは部品の製造コストが低減し、それが燃料電池単セルをコストダウンさせることにもなる。
(2) 部品種が少ないためこれらの準備や管理が容易に行える。
(3) 部品種が少ない上、それを単純明快な対称型に組み立てるのであるから、高性能安定状態の組立が熟練を要せず簡単に行え、その分解についても同じく容易に行える。とくに整列孔を利用して組み立てることで燃料電池単セルの組立構造が高精度化する。こうして燃料電池単セルの組立や分解が行えるときは作業能率が向上し、燃料電池単セルの組み立て再現性も確立する。
(4) 部品集積構造が対称型であるから、仮に組み立て上のミス(非対称状態)が生じたとしてもそれを容易に発見することができる。したがって燃料電池単セルについての組立不良が発生しがたい。
(5) 発電電流を取り出すべく集電板に電流端子を取り付けるときに電流端子を集電板の端子取付片に取り付ければよく、その場合の電流端子が互いに位置ずれした干渉しがたい相対配置となっているので、性能評価装置への配線接続作業が容易になる。
(6) セパレータ中心温度を温度測定孔のところで測定したり、それに基づいてラバーヒータの加熱出力を調整したりすることで、電池反応が起こる電極部の温度を均一かつ正確に制御することができる。したがって運転温度を正確に制御して燃料電池の発電性能を高位に保持することができる。
(7) [T1(ガスケット厚さ)]:[T2(MEAの電極の厚さ)]において、ガスケットの厚さT1がT1≦T2+10μmであり、かつ、ボルト・ナットによる締付トルクが35〜45kgf・cmであるから、単なるガスシール性にとどまらず、セパレータと電極層との接触電気抵抗も電極破損のない良好な状態に保たれる。したがって、ガスシール性が確保できると同時にセル内部抵抗も再現性高く管理できるなど、二つの技術的事項が両立する。
(8) MEAの両面に集積される各部品は既述の対称型をなすように特定された安定形状のもので、機能面でも技術的に裏づけられている。これは、また、燃料電池単セルを高性能安定状態に組み立てることができるものである。したがって、これらに依存して高性能かつ高精度の燃料電池単セルを得ることができる。
(9) 高精度の燃料電池単セルであるから、これを用いて燃料電池を性能評価したときの信頼性も高い。
本考案に係る燃料電池単セルの組立用治具はつぎのような効果を有する。
(10)所定の部品を所定順序で集積台上に積み重ねる作業(操作)と、その際に各部品の整列孔を整列棒で貫通する作業(操作)を行うだけで、燃料電池単セルの部品集合状態が得られる。すなわち、この二つの作業(操作)を実施するだけで燃料電池単セルの各部品が精密集合状態になる。したがって高精度かつ高性能の燃料電池単セルが簡単な作業で合理的に得られるようになる。
(11)集積台・整列棒とも構成が簡潔安価で使い勝手がよい。したがって高精度かつ高性能の燃料電池単セルを簡単に得る上で有用かつ有益な治具となる。
(10)所定の部品を所定順序で集積台上に積み重ねる作業(操作)と、その際に各部品の整列孔を整列棒で貫通する作業(操作)を行うだけで、燃料電池単セルの部品集合状態が得られる。すなわち、この二つの作業(操作)を実施するだけで燃料電池単セルの各部品が精密集合状態になる。したがって高精度かつ高性能の燃料電池単セルが簡単な作業で合理的に得られるようになる。
(11)集積台・整列棒とも構成が簡潔安価で使い勝手がよい。したがって高精度かつ高性能の燃料電池単セルを簡単に得る上で有用かつ有益な治具となる。
はじめに本考案に係る燃料電池単セルの実施形態について、図1・図2を参照して説明する。
図1・図2に例示された燃料電池単セル10において、11はMEA、21は一対のガスケット、31は一対のセパレータ、41は一対のシールリング、51は一対の集電板、61は一対の絶縁シート、71は一対の締付板、81は一対のラバーヒータ、91はボルト、92はナットをそれぞれ示す。
MEA11は Membrane Electrode Assemblyの略語で、「膜・電極接合体」を意味するものである。このような意味合いについては周知である。図2を参照してMEA11は、アノード側とカソード側など一対の電極12が膜13の両面に接合されたものである。この場合の膜13は一例として、表面積80mm×80mm、厚さ0.02〜0.2mmの四角形の固体高分子電解質膜(水素イオン交換膜)からなる。一方、膜13の両面中央に設けられた電極12は図示例において外形が四角形である。この電極12については金属その他の材質からなる電極のほか、公知ないし周知の電極触媒からなることもある。したがって電極12は電極や電極触媒を含めた上位概念語である。MEA11の両面に貼り付けられた一対の電極12のうちで、片面の電極(アノード)12の厚さT2は0.15〜0.3mmであり、他の片面の電極(カソード)12の厚さもこれと同じである。MEA11には、膜13の両側部を貫通する整列孔19が形成されている。
一対のガスケット21は図2から理解できるように、中央に開口部を有する四角形の枠形である。したがってガスケット21は、その開口部にMEA11の電極が嵌り込んだとき、当該電極12の外周部と密接して両者間をシールするものとなっている。ガスケット21はプラスチック製である。その一例は心材部分がPENで、シール部分がシリコンやEPDMからなる。ガスケット21の大きさは一例として、外形が80mm×80mm、開口部が52mm×52mm、厚さT1が0.15〜0.3mmである。ただしガスケット21の厚さT1は、MEA11の厚さT2との相対関係でT1≦T2+10μmに設定される。これら二つのガスケット21にもそれぞれの両側部を貫通する整列孔29が形成されている。
図2を参照して、外形が四角形で一対のセパレータ31には細密に屈曲蛇行した流路用溝32がその内面に形成されているとともに当該流路用溝32の両端末に通じる二つの連通口33がその隅部に貫通形成されている。この流路用溝32や連通口33は発電に必要な燃料(水素)や酸化剤(空気など)をMEA両面の電極12に送るためのものである。セパレータ31の外面側であって連通口33の周囲には、後述するシールリング41の嵌め込むための環状の凹部34が形成されている。さらにパレータ31の周側面には、ここから内部に向けて穿たれた温度測定部35や電圧測定孔36がある。温度測定部35には温度測定用の熱電対をセットすることができ、電圧測定孔36には電圧端子(俗称:バナナ端子)をセットすることができる。このセパレータ31は、発生した電気を後述の集電板51に伝えるものであるため、黒鉛系材料のような電気伝導性のよい材料からなる。その具体的一例としてセパレータ31は、樹脂を含浸させてガス不透過性を高めた黒鉛からなる。セパレータ31の大きさは、一例として80mm×80mm×10mmである。流路用溝32は一例として幅1mm、深さ1mmである。温度測定孔34の深さは一例として40mm、電圧測定孔36の深さは一例として15mmである。これら二つのセパレータ31にも、それぞれの両側部を貫通する整列孔39が形成されている。
図2に例示された二対のシールリング41は、ゴム・プラスチックなどの周知材料でO形に形成されたものである。これはパレータ31と集電板51との間に介在されたときに前記連通口33と後記連通口53など、これらの流路を周囲からシールするものである。したがってシールリング41の内径はこれら連通口33・53の外径を上回る。
図2に明示された一対の集電板51は上面の片側から上向きに突出した端子取付片52を有するものである。各集電板51における端子取付片52の下部やその対角側の隅部には小さな連通口53が形成されている。端子取付片52には、先端部側に端子取付孔54が形成されていて基端部側にボルト挿通孔55が形成されている。さらに、これら二つの集電板51にもそれぞれの両側部を貫通する整列孔59が形成されている。集電板51は周知の電気良導体からなり、その一例は金メッキされた銅板である。集電板51の大きさは一例として、端子取付孔54の突出していない二辺の寸法がそれぞれ80mm、端子取付片52の突出している側の辺で長い方が120mm、端子取付片52の突出している側の辺で短い方が[端子取付片幅(30mm)+50mm]である。
図2に明示された一対の絶縁シート61はゴム・プラスチックなど周知の電気絶縁材料たとえばシリコンゴムシートからなり、四角形の外形をしている。絶縁シート61の板面において、一つの対角線上で向き合う二つの隅部には連通口62が形成されている。絶縁シート61の寸法は一例として80mm×80mm×0.5mmである。これら二つの絶縁シート61にもそれぞれの両側部を貫通する整列孔69が形成されている。
一対の締付板71は図1・図2で明らかなように、四隅部が面取りされた四角形(正方形)の板からなる。締付板71は金属製である。その代表的一例としてSUS304が採用される。とくに図2を参照して、締付板71には等間隔で隣接する三つのボルト挿通孔72がそれぞれ四辺部に近接して形成されている(一つの締付板71におけるボルト挿通孔72の合計数は12)。締付板71において互いに向き合う二つの隅部には連通口73が形成されている。締付板71の大きさは一例として110mm×110mm×12mmである。さらに、これら二つの締付板71にもそれぞれの両側部を貫通する整列孔79が形成されている。
図1において、口金タイプの接続具を締付板71の連通口73に装着することで設けられるポート74は周知のものである。これには燃料や酸化剤を供給するための配管が脱着自在に接続される。図1・図2に例示されたラバーヒータ81は、たとえばシリコーンゴムからなるシート状物内に電気抵抗エレメント(発熱線)が埋め込まれたものである。この種のラバーヒータ81は周知であって市販されている。ラバーヒータ81には図1に示すようなリード線82が付帯する。図1・図2に例示されたボルト91・ナット92も周知である。一例としてこれらの材質はSUSである。このうちで各ボルト91のボルト軸部中間(頭部と端末部とを除いた部分)には、プラスチックたとえばテトラフルオルエチレン[商品名テフロン(登録商標)]のようなフッ素樹脂からなる絶縁チューブ93が施される。このボルト91・ナット92とともに使用されるワッシャ94・95について、締付板71に直接接触しない一方のワッシャ94は、たとえばSUSなどの金属製であるが、締付板71に直接接触する他方のワッシャ95は、たとえばベークライトのような絶縁体製である。ボルト91に関するその他の事項として、ボルト軸部の中間が絶縁チューブ93で被覆されたときの被覆外径は、集電板51のボルト挿通孔55や締付板71のボルト挿通孔72と対応するものである。
図1・図2に例示された燃料電池単セル10の部品集合配列構造(部品集積構造)を以下に説明する。図2を参照して明らかなように、燃料電池単セル10の中心部位を占めるのはMEA11である。このMEA11を集積の第1順位とすると、MEA11の両面にあてがわれた一対のガスケット21は第2順位、そのつぎにあてがわれた一対のセパレータ31は第3順位、そのつぎにあてがわれた一対のシールリング41は第4順位、そのつぎにあてがわれた一対の集電板51は第5順位、そのつぎにあてがわれた一対の絶縁シート61は第6順位、そのつぎにあてがわれた一対の締付板71すなわち最外側の両締付板71は第7順位(最終順位)となる。このように集合配列される各部品は、後述するとおり、2組の整列孔19・29・39・59・69・79がそれぞれ一直線状に並ぶように保持されるため、望ましい高精度の部品集積状態を呈する。かかる部品集積状態においては、ボルト軸部の中間部を絶縁チューブ93で被覆された各ボルト91が、一方の締付板71の各ボルト挿通孔72から他方の締付板71の各ボルト挿通孔72にわたりそれぞれ挿通される。このときボルト91の頭部と一方の締付板71との間には金属ワッシャ94と絶縁ワッシャ95とが介在され、絶縁ワッシャ95が該締付板71の外面に接触する。このときは、また、一部のボルト91は集電板51のボルト挿通孔55をも貫通する。これに引き続いて各ボルト91の端部にナット92がねじ込まれて両締付板71間が締め付けられる。このときもナット92と他方の締付板71との間には金属ワッシャ94と絶縁ワッシャ95とが介在され、絶縁ワッシャ95が該締付板71の外面に接触する。ちなみに各ボルト91と各ナットとによる締付トルクは35〜45kgf・cm、望ましいくは40kgf・cmである。かくて両締付板71が締め付けられたとき、当該両締付板71とその間にある介在物とが固定されて図1のような部品集合構造に仕上がり、それが燃料電池単セル10にとなる。ただしラバーヒータ81については、部品集積前にあらかじめ締付板71の外面に貼り付けておいてもよく、または、部品集積後に締付板71の外面に貼り付けてもよい。ポート74となる接続具も同様に、部品集積前または部品集積後のいずれかにおいて締付板71の外面に取り付けられる。図1の部品集合構造に仕上がった燃料電池単セル10においては、さらに、セパレータ31の流路用溝32の端末側にある連通口33と、集電板51の連通口53と、絶縁シート61の連通口62と、締付板71の連通口73に設けられたポート74とが、互いに緊密に連なり合って一連の流路を形成するものである。こうして形成された複数の流路はつぎのような役割をたはす。すなわち一つの流路はMEA11の片面側にある電極(アノード=水素極)へ燃料を供給するためのものとなり、他の一つの流路はMEA11の他の片面側にある電極(カソード=酸素極)へ酸化剤を供給するためのものとなり、さらに他の一つの流路は発電にともなってMEA11の酸素極側で発生した流体(水)を締付板71側へ排出するためのものとなる。こうして形成される流路のうちで連通口33・53を含むものについては、セパレータ31と集電板51との間に介在されたシールリング41、すなわち、凹部34内に嵌め込まれて連通口33・53と同心状になるシールリング41が、これら流路の周囲を流体漏洩のないようにシールしている。
両締付板71とその間の介在物(部品)とを締め付けるためのボルト91・ナット92については、図示例のケースに比して増減されることがある。その一例としてボルト91とナット92の対が8組に減数されたり16組に増数されたりする。これは図示例のケースをも含めた場合に、[4×n]対のボルト・ナット(ただしnは2〜4までの整数)を備えることになる。ボルト91とナット92の対がこのように増減される場合も、各ボルト・ナットは図示例に準じた回転対称型の配列で分布するようになる。
図1・図2に例示された燃料電池単セル10で発電するときは、アノード(水素極)側にある締付板71のポート74に燃料供給系を、カソード(酸素極)側にある締付板71のポート74に酸化剤供給系をそれぞれ接続し、両集電板51の端子取付片52に電気的な負荷をボルト・ナットなどで接続した後、常法にしたがい運転状態にする。これで発生した電気は、両集電板51の端子取付片52から外部回路に取り出される。この場合にガスケット21は、高分子膜13に電極12が接合したMEA11の電極周辺部からの供給ガスのリークを防止する。ガスケット21は、また、単セル締付時におけるセパレータ31と電極12との接触圧力を適切にしたりする。ちなみにガスケットが電極部に対して薄すぎると、セル組立時に電極部が破損しやすくなる上、電極周辺部からのガスリークが起こりやすくもなる。逆にガスケットが電極部に対して厚すぎると、電極とセパレータとの接触が悪くなり、セルの内部抵抗が大きくなってしまう。これに対し、ガスケット21の厚さT1が[T1≦T2+10μm]で、セルの締付トルクが35〜45kgf・cmであるときは、かかる不具合がほとんどといってよいほど生じない。一方で、集電板51の外側にある絶縁シート61は締付板71側への電流漏洩を防止する。上記のような締付トルクで締め付けられた両締付板71が各部品を締結しているときは、さらに、各部品間からのガスリークを防止するだけでなく、セルの内部抵抗を良好かつ再現性高く保つ機能をも発揮する。
燃料電池単セル10の発電性能を測定評価するとき、たとえば、I−V特性・カレントインターラプト・交流インピーダンス・パルス負荷応答性・入出力シーケンスなどを測定評価するときは、当該燃料電池単セル10をその種の性能測定装置(図示せず)に接続して所定の項目についてデータ採取し、その採取データをたとえばコンピュータ処理にかけて評価結果を出力する。この測定時における燃料電池単セル10の運転温度については、セパレータ31に温度測定孔34に挿入されたセパレータ中心部の熱電対と締付板71の外面にあるラバーヒータ81とが協働して所定温度に保持する。すなわち、熱電対を利用した温度測定結果に基づいてラバーヒータ81の加熱出力が制御されるとともに当該制御加熱出力で燃料電池単セル10が適切に加熱されるため、燃料電池単セル10の運転温度が所定温度に保持される。ちなみにセパレータ31の他部(電極12と重なり合わない部分)とか他部品などでセル温度を測定したりするときは、発電する電極12との温度差が大きくなるために運転温度を正確に設定することができない。これは燃料電池の発電性能がセルの運転温度に大きく左右されるということである。それに対し、セパレータ中心部の熱電対とラバーヒータ81との協働でセル運転温度を所定温度に保持するときは、電池反応の起こる電極部の温度を均一かつ正確に制御することが可能になる。このほか、電圧測定孔36には電圧端子がセットされて電圧が測定される。
つぎに本考案に係る燃料電池単セルの組立用治具について、これの実施形態を図3に基づき説明する。
図3に例示された組立用治具100は、1基の集積台111と2本の整列棒121とを組み合わせたものからなる。
図3を参照して明らかなように、集積台111は4本のアングル型支柱112と各アングル型支柱112を連結固定するための固定部材114とを備えている。各アングル型支柱112には、これらの上端部側であってそれぞれの内面に水平な座部113が形成されている。一方で図示の固定部材114は、水平な取付面(上面)を有する基板からなる。4本のアングル型支柱112は角部内面を内向きにした垂直姿勢で固定部材114の取付面(上面)に四点配置され、かつ、そこに固定されて取付面から立ち上がるものである。これら4本の各アングル型支柱112で囲われる平面四角形の空間部には燃料電池単セル10の締付板71が過不足なく納まるものである。したがって各アングル型支柱112の上端部側からその空間内に入れた締付板71の場合、その四隅部を各アングル型支柱112の座部113で受け支えることができるものである。この集積台111を構成しているアングル型支柱112・座部113・固定部材114などは、金属・合成樹脂(FRPを含む)・それらの複合体・その他、機械的強度のある材質のものからなる。その代表的一例としてアングル型支柱112・座部113・固定部材114などはスチールのような金属からなる。集積台111における各部品の固定・結合・連結などは、これらの材質に応じ、溶接・接着・止め金具などの一つ以上が採用される。
図3に例示された2本の整列棒121は、燃料電池単セル10の所定部品に形成された整列孔19・29・39・59・69・79の孔径と対応する外径を有するものである。したがって整列棒121は、各整列孔19・29・39・59・69・79と嵌め合い対偶をなすものである。整列棒121も金属・合成樹脂(FRPを含む)・その複合体など機械的強度のある材質のものからなる。その代表的一例として整列棒121はスチールのような金属からなる。
図3に例示された組立用治具100を用いて燃料電池単セル10を組み立てるときは、図4を参照してつぎのとおりである。
図4において組立用治具100を用いて燃料電池単セル10を組み立てるとき、はじめは4本ある各アングル型支柱112の座部113上に締付板71を載せる。このようにして一枚目の締付板71を集積台111にセットした後は、そのセットされた締付板71の二つの整列孔79にそれぞれ整列棒121を突き立てる。すなわち2本の整列棒121の下端を固定部材114の上面に衝突させてこれらを垂直に突き立てる。以下、セット後の締付板71の上には、絶縁シート61→集電板51→シールリング41→セパレータ31→ガスケット21→MEA11→ガスケット21→セパレータ31→シールリング41→集電板51→絶縁シート61→二枚目の締付板71という順序でこれらを積層(集積)していき、その際、シールリング41以外の部品については、これらにあるそれぞれ二つの整列孔69・59・39・29・19・29・39・59・69・79内に上記突き立て状態の両整列棒121を嵌め通すようにする。これで各部品が図4のように集積集合されたときは、積層上位側締付板71の各ボルト挿通孔72から積層下位側締付板71の各ボルト挿通孔72にわたり、またはこれとは逆に、積層下位側締付板71の各ボルト挿通孔72から積層上位側締付板71の各ボルト挿通孔72にわたり、それぞれボルト91を挿通して該各ボルト91の端部にナット92をねじ込み、これらを所定の締付トルクで締め付ける。かくて図1にしめすところの燃料電池単セル10が得られる。
ラバーヒータ81については、上記の組立前または組立後、そのいずれかの時点で締付板71の外面に貼り付ければよく、ポート74となる接続具も、上記の組立前または組立後、そのいずれかの時点で締付板71の外面に取り付ければよい。
図4において所定の組立作業が完了したならば、2本の整列棒121を組立集合部品の各整列孔19・29・39・59・69・79から抜き取り、燃料電池単セル10を集積台111から取り外す。
上記のように組立用治具100を介して燃料電池単セル10を組み立てるときは、整列孔19・29・39・59・69・79と整列棒121とを嵌め合いながらそれぞれの部品を単純に積層(集積)するだけであるので、作業難度をともなうことなく能率のよい組立作業が行える。しかも整列孔と整列棒とを嵌め合いによって各部品を高精度の組立集合状態できるから、得られる燃料電池単セル10も高精度のものになる。
組立用治具100については、集積台111における固定部材114として四角形の枠状したものが採用されることがある。この四角形枠の固定部材114は単数でも複数でもよい。この四角形枠の固定部材114を採用したときは、固定部材114の四隅部内面にそれぞれアングル型支柱112があてがわれて固定される。その場合に、固定部材114が一つであれば、これがアングル型支柱112の上端部・上下中間部・下端部と相対固定され、固定部材114が二つであれば、これらがアングル型支柱112の上端部・上下中間部・下端部うちの任意二箇所と相対固定され、さらに固定部材114が三つであれば、これらがアングル型支柱112の上端部・上下中間部・下端部と相対固定される。固定部材114については、また、横に長い板状のものであってもよいものである。この場合は四点配置された各アングル型支柱112において、前後・左右・両側など、それぞれ隣接する二つの各アングル型支柱112にわたり固定部材114が取り付け固定される。一方で整列棒121についても、内部が充実した棒のほか、パイプ状のような中空棒が採用されることがある。断面形状が多角形の整列棒121も採用することができる。あるいは、また、互いに同形の多角形整列棒121と多角形整列孔19・29・39・59・69・79とが採用されることもある。
本考案に係る燃料電池単セルは、組み立て作業難度の緩和や組み立て作業能率の向上をはかりながら高性能で安定した状態の組み立てや性能評価の信頼性、さらには、高精度や低コストなどを満足させるから、産業上の利用可能性が高い。
本考案に係る燃料電池単セルの組立用治具は、上記のように有用かつ有益な燃料電池単セルの組み立てが合理的に実施できるので、産業上の利用可能性が高い。
10 燃料電池単セル
11 MEA
12 電極
13 膜
19 整列孔
21 ガスケット
29 整列孔
31 セパレータ
32 流路用溝
33 連通口
34 温度測定孔
35 電圧測定孔
39 整列孔
41 シールリング
51 集電板
52 端子取付片
53 連通口
54 端子取付孔
55 ボルト挿通孔
59 整列孔
61 絶縁シート
62 連通口
69 整列孔
71 締付板
72 ボルト挿通孔
73 連通口
74 ポート
79 整列孔
81 ラバーヒータ
82 リード線
91 ボルト
92 ナット
93 絶縁チューブ
94 ワッシャ
95 ワッシャ
100 組立用治具
111 集積台
112 アングル型支柱
113 座部
114 固定部材
121 整列棒
11 MEA
12 電極
13 膜
19 整列孔
21 ガスケット
29 整列孔
31 セパレータ
32 流路用溝
33 連通口
34 温度測定孔
35 電圧測定孔
39 整列孔
41 シールリング
51 集電板
52 端子取付片
53 連通口
54 端子取付孔
55 ボルト挿通孔
59 整列孔
61 絶縁シート
62 連通口
69 整列孔
71 締付板
72 ボルト挿通孔
73 連通口
74 ポート
79 整列孔
81 ラバーヒータ
82 リード線
91 ボルト
92 ナット
93 絶縁チューブ
94 ワッシャ
95 ワッシャ
100 組立用治具
111 集積台
112 アングル型支柱
113 座部
114 固定部材
121 整列棒
Claims (2)
- 単一のMEAと一対のガスケットと一対のセパレータと二対のシールリングと一対の集電板と一対の絶縁シートと一対の締付板と一対のラバーヒータと[4×n]対のボルト・ナットとを備えているとともに[4×n]におけるnが2〜4までの整数であること、および、一対の締付板が他の部品よりも大きな面積を有する四角形の板材からなること、および、一対のセパレータがそれぞれの周側面から内部に向けて形成された温度測定孔や電圧測定孔を有していること、および、一対の集電板がそれぞれの周側面から外向きに突出する端子取付片を有していること、および、各部品の集合配列構造について、MEAを挟んで順次外方へ配置された一対のガスケットと一対のセパレータと一対のシールリングと一対の集電板と一対の絶縁シートと一対の締付板とが面対称をなしてMEAの両面に集積していること、および、4n対のボルト・ナットによる締付構造について、4n本のうちの全ボルトが回転対称型に分布して最外側の両締付板を貫通しているとともにそのうちの2本が中間位置の集電板をも貫通しており、かつ、これら各ボルトと該各ボルトの端部にねじ込まれたナットとが35〜45kgf・cmの締付トルクで締め付けられて両締付板とその間にある介在物とを締め付け固定していること、および、各ボルトについて、両締付板の間に介在している中間部が絶縁チューブで被覆されていること、および、各ボルトの頭部と一方の締付板との間に絶縁ワッシャが介在されているとともに各ナットと他方の締付板との間に絶縁ワッシャが介在されていること、および、それぞれの締付板側からMEAの両面に向けて燃料や酸化剤を供給するための流路と発電で生じた流体をMEA側から締付板側へ排出するための流路とが、両セパレータ・両集電板・両絶縁シート・両締付板に形成されていること、および、各シールリングがセパレータと集電板との間において流路の周囲をシールしていること、および、両締付板間にある介在物のうちでシールリング以外のものについて、両締付板とその間の介在物とを整列させるための複数組の整列孔が、両締付板とその間の介在物とにわたって一直線状に形成されていること、および、各集電板の端子取付片が周方向において互いにずれた位置に突出していること、および、各ラバーヒータがそれぞれの締付板外面に貼り付けられていること、および、ガスケットの厚さをT1とし、MEAの電極の厚さをT2とした場合に、T1≦T2+10μmであることを特徴とする燃料電池単セル。
- 請求項1に記載された燃料電池単セルを組み立てるためのものであって集積台と整列棒との組み合わせからなること、および、上端部側に水平な座部が形成された4本のアングル型支柱とこれら4本のアングル型支柱を連結固定するための固定部材とを集積台が備えていること、および、集積台における4本のアングル型支柱が、それぞれの角部内面を内向きにした垂直姿勢と燃料電池単セルの締付板四隅部に対応した間隔とを保持した四点配置で固定部材により連結固定されているとともに、この固定された各アングル型支柱の座部で締付板四隅部の受け支えができるものであること、および、燃料電池単セルの所定部品に形成された整列孔を貫通することのできる外径を整列棒が有していることを特徴とする燃料電池単セルの組立用治具
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005004562U JP3113833U (ja) | 2005-06-17 | 2005-06-17 | 燃料電池単セルとその組立用治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005004562U JP3113833U (ja) | 2005-06-17 | 2005-06-17 | 燃料電池単セルとその組立用治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3113833U true JP3113833U (ja) | 2005-09-22 |
Family
ID=43276178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005004562U Expired - Lifetime JP3113833U (ja) | 2005-06-17 | 2005-06-17 | 燃料電池単セルとその組立用治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3113833U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111640716A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-09-08 | 苏州庚泽新材料科技有限公司 | 电极组件及垫圈组 |
-
2005
- 2005-06-17 JP JP2005004562U patent/JP3113833U/ja not_active Expired - Lifetime
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CN111640716A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-09-08 | 苏州庚泽新材料科技有限公司 | 电极组件及垫圈组 |
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