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JP3107345B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3107345B2
JP3107345B2 JP06164381A JP16438194A JP3107345B2 JP 3107345 B2 JP3107345 B2 JP 3107345B2 JP 06164381 A JP06164381 A JP 06164381A JP 16438194 A JP16438194 A JP 16438194A JP 3107345 B2 JP3107345 B2 JP 3107345B2
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silicon film
amorphous silicon
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insulating film
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直樹 牧田
尚 船井
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Sharp Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、さらに詳しく言えば、非晶質ケイ素膜を結晶化
した結晶性ケイ素膜を活性領域とする半導体装置の製造
方法に関する。特に、本発明は、絶縁基板上に設けられ
たTFT(薄膜トランジスタ)を有する半導体装置に有
効であり、アクティブマトリクス型の液晶表示装置、密
着型イメージセンサー、三次元ICなどに適用できるも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、大型で高解像度の液晶表示装置、
高速で高解像度の密着型イメージセンサー、三次元IC
などへの実現に向けて、ガラス等の絶縁基板上や、絶縁
膜上に高性能な半導体素子を形成する試みがなされてい
る。これらの装置に用いられる半導体素子には、薄膜状
のケイ素半導体層を用いるのが一般的である。
【0003】この薄膜状のケイ素半導体層としては、非
晶質ケイ素半導体(a−Si)からなるものと、結晶性
を有するケイ素半導体からなるものの2つに大別され
る。非晶質ケイ素半導体は作製温度が低く、気相法で比
較的容易に作製することが可能で量産性に富むため、最
も一般的に用いられているが、導電性等の物性が結晶性
を有するケイ素半導体に比べて劣る。このため今後より
高速特性を得るためには、結晶性を有するケイ素半導体
からなる半導体装置の作製方法の確立が強く求められて
いる。なお、結晶性を有するケイ素半導体としては、多
結晶ケイ素、微結晶ケイ素、結晶成分を含む非晶質ケイ
素、結晶性と非晶質の中間の状態を有するセミアモルフ
ァスケイ素等が知られている。
【0004】これら結晶性を有する薄膜状のケイ素半導
体層を得る方法としては、(1)半導体膜の成膜を、該
半導体膜に結晶性を持たせつつ行う、(2)非晶質の半
導体膜を成膜し、その後レーザー光のエネルギーによ
り、該半導体膜を結晶性を有するものにする、(3)非
晶質の半導体膜を成膜し、その後熱エネルギーを加える
ことにより、該半導体膜を結晶性を有するものとする、
といった方法が知られている。
【0005】しかしながら、(1)の方法では、成膜工
程と同時に結晶化が進行するので、大粒径の結晶性ケイ
素を得るにはケイ素膜の厚膜化が不可欠であり、良好な
半導体物性を有する膜を基板上に全面に渡って均一に成
膜することが技術上困難である。またこの方法では成膜
温度が600℃以上と高いので、安価なガラス基板が使
用できないというコスト面での問題があった。
【0006】また、(2)の方法では、溶融固化過程の
結晶化現象を利用するため、小粒径ながら粒界が良好に
処理され、高品質な結晶性ケイ素膜が得られるが、現在
レーザーとして最も一般的に使用されているエキシマレ
ーザーを例にとると、レーザー光の照射面積が小さくス
ループットが低いという問題がまず有る。またレーザー
光による結晶化処理は、大面積基板の全面を均一に処理
するにはレーザーの安定性が充分ではなく、次世代の技
術という感が強い。
【0007】(3)の方法は、(1)、(2)の方法と
比較すると大面積に対応できるという利点はあるが、結
晶化に際し600℃以上の高温にて数十時間にわたる加
熱処理が必要である。一方、安価なガラス基板の使用と
スループットの向上を考えると、加熱温度を下げ、さら
に短時間で結晶化させなければならない。このため
(3)の方法では、上記のような相反する問題点を同時
に解決する必要がある。
【0008】また、(3)の方法では、固相結晶化現象
を利用するため、結晶粒は基板面に平行に拡がり数μm
の粒径を持つものさえ現れるが、成長した結晶粒同士が
ぶつかり合って粒界が形成されるため、その粒界がキャ
リアに対するトラップ準位として働き、TFTの移動度
を低下させる大きな原因となってしまう。
【0009】上記(3)の方法を利用して、前述の結晶
粒界の問題点を解決する方法が、特開平5−55142
号公報あるいは特開平5−136048号公報で提案さ
れている。これらの方法では、結晶成長の核となる異物
を非晶質ケイ素膜中に導入して、その後熱処理をするこ
とで、その異物を核とした大粒径の結晶性ケイ素膜を得
ている。
【0010】前者では、シリコン(Si+)をイオン注
入法によって非晶質ケイ素膜に導入し、その後熱処理に
より粒径数μmの結晶粒をもつ多結晶ケイ素膜を得る。
後者では、粒径10〜100nmのSi粒子を高圧の窒
素ガスとともに非晶質ケイ素膜に吹きつけて成長核を形
成している。両者とも非晶質ケイ素膜に選択的に異物を
導入し、それを核として結晶成長させた高品質な結晶性
ケイ素膜を利用して半導体素子を形成しているのは同様
である。
【0011】また、高性能なMOS型トランジスタを実
現するためには、その活性領域となる上述の結晶性ケイ
素膜の高品質化だけではなく、ゲート絶縁膜の高品質
化、さらには、活性領域の半導体薄膜とゲート絶縁膜の
界面の高品質化が不可欠である。
【0012】従来のICプロセスでSi基板上に作製さ
れるMOS型トランジスタでは、Si基板表面を熱酸化
し、その熱酸化ケイ素膜をゲート絶縁膜として用いてい
る。したがって、活性層とゲート絶縁膜界面はクリーン
な状態に保たれており、ゲート絶縁膜としても非常に高
品質な酸化ケイ素膜が得られる。
【0013】しかしながら、この熱酸化工程には100
0℃以上の高温が必要で、安価なガラス基板上に作製さ
れるTFTには応用できない。また、石英基板など耐熱
性の高い基板を用いて熱酸化膜を形成したとしても、そ
の元となるケイ素膜は単結晶シリコンではなく結晶性ケ
イ素膜であり、それを酸化することで得られる酸化ケイ
素膜の絶縁特性は劣悪で、とてもゲート絶縁膜として使
用することはできない。
【0014】このため絶縁性を有する基板上に形成され
る結晶性ケイ素膜を用いた半導体装置では、ゲート絶縁
膜をCVD法などの低温成膜法で別に形成する必要があ
る。例えば、特開平3−4564号公報では、半導体層
(非晶質ケイ素膜)とゲート絶縁膜とを低温成膜法で連
続形成し、その後固相結晶化のための熱処理を行うこと
で、半導体層とゲート絶縁膜との界面(以下、半導体層
/ゲート絶縁膜界面と記す。)を清浄に保ち高性能のT
FTを実現している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、絶縁性を有
する基板上に結晶性ケイ素膜を利用してTFTのような
半導体素子を作製する場合、最も問題となるのは、上述
のように活性領域となる結晶性ケイ素膜の結晶性と、半
導体層とゲート絶縁膜との界面の状態である。
【0016】まず、ゲート絶縁膜に関しては、低温成膜
法でゲート絶縁膜を作製した場合、高温酸化法で形成し
たゲート絶縁膜と比較すると膜質が劣り、高性能のTF
Tが実現できないという問題点があった。これは、ゲー
ト絶縁膜中の残留ストレス、ダングリングボンド、不純
物等に起因する欠陥準位が半導体層/ゲート絶縁膜界面
に存在し、空乏層が広がらないことが理由である。この
問題は半導体層/ゲート絶縁膜界面を清浄に保つことで
ほぼ解決でき、特開平3−4564号公報記載の技術が
有効である。
【0017】しかしながら、活性領域となる結晶性ケイ
素膜の作製方法については、大面積基板対応を考える
と、基板内での結晶性がある程度安定している上記の
(3)で述べた固相結晶化法を用いるのが現状最も好ま
しいものの、特開平3−4564号公報に示されている
ような従来の固相結晶化法によって作製された結晶性ケ
イ素膜は、前述のように結晶粒界の影響が大きく、単一
の結晶粒内も結晶欠陥の多い双晶構造を示す。このた
め、特開平3−4564号公報で提案されている方法で
は、半導体層が結晶欠陥の多い双晶構造であるため、半
導体層とゲート絶縁膜とを連続形成した際、下層の半導
体層の劣悪な結晶性が反映され、単結晶ケイ素膜に絶縁
性薄膜を連続形成したときほど半導体層/ゲート絶縁膜
界面の欠陥準位を低減することはできず、半導体層/ゲ
ート絶縁膜界面を清浄に保つことにより得られる効果は
薄れる。したがって、半導体装置の高性能化には、外気
を遮断した状態での半導体層とゲート絶縁膜の連続形成
だけではなく、活性領域となる結晶性ケイ素膜の高品質
化が必要となる。
【0018】この結晶性ケイ素膜の高品質化を目的とし
て提案されている特開平5−55142号公報あるいは
特開平5−136048号公報記載の技術では、注入窓
を通して選択的にSi+イオンやSi粒子を非晶質ケイ
素膜中に導入して結晶成長の核を形成するが、その注入
窓の内部での結晶核の発生は一つではなく、多数の結晶
核が発生し、個々の結晶成長の核から結晶成長が起こ
る。したがって、実際にはSi+イオンあるいはSi粒
子の一つの注入窓を中心とした単一の結晶粒はできず、
注入窓内に発生した多数の核により結晶粒界が形成され
る。
【0019】よって、特開平5−55142号公報ある
いは特開平5−136048号公報では、実際に結晶粒
界を制御することは不可能である。さらに、結晶核とな
るSiイオンあるいはSi粒子を選択導入する際に注
入マスクが必要であることから、本来の半導体装置の製
造プロセスには直接関係のない余分な工程が増えること
になる。よって生産性の面でのデメリットが大きく、結
果として製品の高コスト化につながる。
【0020】さらに、安価なガラス基板を使用する際に
は、結晶化のための加熱処理工程における基板の縮み、
反りなどの問題が発生する。例えば、アクティブマトリ
クス型の液晶表示装置に一般に用いられるコーニング7
059ガラス(コーニング社商品名)はガラス歪点が5
93℃であり、基板の大面積化を考慮した場合、これ以
上の温度による加熱には問題がある。
【0021】それに対して、従来の固相結晶化法を用い
た場合には、その出発a−Si膜の成膜法や条件にもよ
るが、最低600℃の加熱温度で20時間以上の熱処理
が必要である。特開平3−4564号公報では、500
〜700℃の温度で長時間アニールを行うと記載されて
いるが、その実施例で述べられているa−Si膜の固相
結晶化においは、実際には最低600℃の加熱温度で2
0時間以上のアニール時間が必要であると思われる。ま
た、特開平5−55142号公報記載の技術では、温度
600℃で40時間の加熱処理により結晶化を行ってい
る。また、特開平5−136048号公報のものでは、
加熱温度650℃以上の熱処理を行っている。ゆえに、
これらの技術はSOI基板やSOS基板には有効な技術
であるが、これらの技術を用いて安価なガラス基板に結
晶性ケイ素膜を作製し半導体素子を形成することは困難
であった。
【0022】さらに、MOS型トランジスタでは、以上
述べたようにそのチャネリングを行う半導体層とゲート
絶縁膜との界面の特性は、非常に重要な要素ではある
が、薄膜トランジスタの場合には、半導体層/ゲート絶
縁膜界面に対向する側の界面状態も特に重要となる。す
なわち、トランジスタがOFF状態の際、半導体層を挟
んでゲート絶縁膜と対向する界面でバックチャネルが形
成され、これがリーク電流の増大の原因となるからであ
る。したがって、アクティブマトリクス基板の画素スイ
ッチング素子や、メモリー素子など特に電荷保持特性が
必要なTFTでは、バックチャネル効果によるリーク電
流を防ぐため、ゲート絶縁膜と対向する界面の界面特性
を良好に保つことが不可欠であった。
【0023】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、通常の固相成長法で得られる結晶性より
さらに高い結晶性をもつ高品質な結晶性ケイ素膜を、生
産性よく形成できるとともに、半導体層/絶縁膜界面を
清浄な状態に保つことができ、しかもこの際結晶化に要
する加熱温度を580℃以下とし、コーニング7059
ガラスに代表される安価なガラス基板を使用可能とでき
る半導体装置の製造方法を得ることが本発明の目的であ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意研究した結果、非晶質ケイ
素膜の表面にニッケルやパラジウム、さらには鉛等の金
属元素を微量に導入させ、しかる後に加熱処理すること
で、550℃、4時間程度の処理時間で非晶質ケイ素膜
の結晶化が行えることを見い出した。
【0025】このメカニズムは、まず金属元素を核とし
た結晶核発生が加熱処理の早期に起こり、その後その金
属元素が触媒となって結晶成長を助長し、結晶化が急激
に進行すると考えることで理解される。そういった意味
でこれらの金属元素を触媒元素と呼ぶ。これらの触媒元
素により結晶化が助長されて結晶成長した結晶性ケイ素
膜の結晶粒内は、通常の固相成長法で一つの結晶核から
成長した結晶粒が双晶構造であるのに対して、何本もの
針状結晶あるいは柱状結晶が織り込まれて構成されてお
り、しかもそれぞれの針状結晶あるいは柱状結晶内部は
理想的な単結晶状態となっている。
【0026】このような結晶性ケイ素膜を活性領域に用
いてTFTを作製すると、通常の固相成長法で形成した
結晶性ケイ素膜を用いた場合に比べ、電界効果移動度が
1.2倍程度向上する。また加熱処理による結晶化の
後、レーザー光あるいは強光を結晶化したケイ素膜に照
射することで、結晶化に触媒元素を用いたものと、固相
成長法によるものとの電界効果移動度の差はさらに顕著
になる。
【0027】すなわち、結晶性ケイ素膜にレーザー光あ
るいは強光を照射した場合、結晶性ケイ素膜と非晶質ケ
イ素膜との融点の相違から結晶粒界部が集中的に処理さ
れる訳であるが、通常の固相成長法で形成した結晶性ケ
イ素膜では、結晶構造が双晶状態であるため、レーザー
光照射後も結晶粒界内部は双晶欠陥として残る。それに
比べ、触媒元素を導入し結晶化した結晶性ケイ素膜は、
針状結晶あるいは柱状結晶で形成されており、その内部
はほぼ単結晶状態であるため、レーザー光あるいは強光
の照射により結晶粒界部が処理され、さらにその結晶粒
内の結晶性も助長されて、基板全面にわたって非常に良
好な結晶性を示す結晶性ケイ素膜が得られる。
【0028】ところで、半導体素子の中でも特にTFT
などのMOS型トランジスタ素子の安定性を向上し、そ
の高性能化を図るためには、前述のような半導体層/ゲ
ート絶縁膜界面を清浄に保つ技術、すなわち半導体層/
ゲート絶縁膜の真空中での連続形成を行う技術が不可欠
である。さらに、TFTのリーク電流を低減し、電荷保
持特性を向上させるためには、半導体層を挟んでゲート
絶縁膜に対向する界面をも清浄に保つ技術が必要であ
り、下地絶縁膜/半導体層/ゲート絶縁膜の3層を連続
形成することがより望ましい。
【0029】上記触媒を用いて結晶化した半導体層は、
針状結晶あるいは柱状結晶により形成されており、その
内部はほぼ単結晶状態であるため、半導体層とゲート絶
縁膜とを連続形成した際、従来の結晶欠陥の多い双晶構
造の結晶性ケイ素膜を半導体層に用いた場合に比べ、そ
の界面特性を大きく向上できる。
【0030】しかし、本発明者らが見い出した上記の結
晶性ケイ素膜の製造方法では、半導体層に触媒元素を添
加する工程が必要なため、従来の固相成長法に比べ、半
導体層/ゲート絶縁膜の連続形成、さらには下地絶縁膜
/半導体層/ゲート絶縁膜の連続形成が困難であった。
【0031】本発明者らは、上記の触媒元素を添加し5
80℃以下の低温アニールで結晶させた結晶性ケイ素膜
を活性領域に用いるTFTプロセスにおいて、半導体層
/ゲート絶縁膜の連続形成、さらには下地絶縁膜/半導
体層/ゲート絶縁膜の3層連続形成が可能となるプロセ
スを研究した。
【0032】その結果、半導体層/ゲート絶縁膜を連続
形成した後、イオン注入法によって触媒元素をゲート絶
縁膜越しに半導体層に導入し、加熱処理により結晶化、
あるいはその後レーザー光または強光を照射すること
で、本発明の目的を達成できることを発見した。
【0033】その他の方法として、半導体層の下側の領
域に触媒元素を添加しても同様の結晶化の効果があり、
さらに半導体層/ゲート絶縁膜の連続形成が可能である
ことも発見したが、この方法では、半導体層成膜前にそ
の下地膜表面に触媒元素を添加することになり、下地膜
中にも触媒元素が拡散し、半導体層に添加された触媒元
素の濃度をきちんと管理することができない。また、こ
の方法では、下地絶縁膜に触媒元素を打ち込む必要があ
るため、下地絶縁膜/半導体層/ゲート絶縁膜の3層を
連続形成することは構造的に不可能であった。よって下
地絶縁膜/半導体層/ゲート絶縁膜の3層を連続形成
し、触媒元素を導入する方法としては、上述のイオン注
入法しかない。また、この下地絶縁膜に触媒元素を添加
する方法を用いて半導体層/ゲート絶縁膜を連続形成し
作製したTFTは、期待していたような高性能な特性は
示さなかった。
【0034】ここで、非晶質ケイ素膜に導入する触媒元
素の濃度としては、低ければ低いほど良いが、あまりに
低いと非晶質ケイ素膜の結晶化を助長するように機能し
ない。本発明者らが調べた結果、結晶化が起こる触媒元
素の最低濃度は1×1016atoms/cm3であり、
これ以下の濃度では触媒元素による結晶成長は起こらな
い。
【0035】また、触媒元素の濃度が高いと素子への影
響が問題となる。触媒元素が高い場合に起こる現象とし
ては、主にTFTのオフ領域でのリーク電流の増大があ
る。これは、触媒元素がケイ素膜中で形成する不純物準
位が影響しており、その準位を介したトンネル電流によ
るものと理解される。本発明者らが調べた結果、素子へ
の影響が現れない程度の触媒元素の最高濃度は1×10
19atoms/cm3である。よって、触媒元素の膜中
濃度として1×1016〜1×1019atoms/cm3
であれば、最も効果的に触媒元素が機能することにな
る。
【0036】さらに、TFTにおいては、活性層の膜厚
は20〜150nmが適当である。すなわち、膜厚20
nm以下では良好な結晶性が得られないし、膜厚150
nm以上では、活性領域のエッジ部で配線の段切れを起
こす可能性が高くなる。一般的には100nm程度の膜
厚が適当とされており、この膜厚のa−Si膜に触媒元
素を上記の範囲内の濃度で導入するためには、イオン注
入工程におけるドーズ量を1×1011〜1×1014at
oms/cm2の範囲内とする必要がある。
【0037】また、上記触媒元素を用いる結晶化方法
は、触媒元素としてNiを用いた場合に最も顕著な効果
を得ることができる。その他利用できる触媒元素の種類
としては、Co、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、I
n、Sn、Al、Sbが挙げられる。これらの内から選
ばれた一種または複数種類の元素であれば、微量(膜中
濃度1×1016atoms/cm3以上)で結晶化助長
の効果があるため、半導体素子への影響は問題ない。
【0038】本発明は、このような本件発明者等の鋭意
研究の結果得られたものである。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】(1)本発明に係る半導体装置の製造方法
は、外気を遮断した状態で、その表面領域が絶縁性を有
する基板上に非晶質ケイ素膜、及び酸化ケイ素膜などの
絶縁性薄膜を続けて形成する工程と、該非晶質ケイ素膜
に、該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を、
イオン注入法により該絶縁性薄膜を介して導入する工程
と、該触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱によっ
て結晶化させる工程とを含んでおり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0048】(2)本発明に係る半導体装置の製造方法
は、外気を遮断した状態で、その表面領域が絶縁性を有
する基板上に非晶質ケイ素膜、及び酸化ケイ素膜などの
絶縁性薄膜を続けて形成する工程と、該非晶質ケイ素膜
に、該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素を、
イオン注入法により該絶縁性薄膜を介して導入する工程
と、該触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱によっ
て結晶化させる工程と、該結晶化したケイ素膜にレーザ
ー光あるいは強光を照射して結晶を処理する工程とを含
んでおり、そのことにより上記目的が達成される。
【0049】(3)本発明において好ましくは、上記半
導体装置の製造方法は、上記絶縁性薄膜からMOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜を形成する工程を含んでいる。
【0050】(4)この発明に係る半導体装置の製造方
法は、外気を遮断した状態で、基板上に第1の絶縁性薄
膜、非晶質ケイ素膜、及び第2の絶縁性薄膜を3層続け
て形成する工程と、該非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケイ
素膜の結晶化を助長する触媒元素を、イオン注入法によ
り該第2の絶縁性薄膜を介して導入する工程と、該触媒
元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱処理により結晶化
させる工程とを含んでおり、そのことにより上記目的が
達成される。
【0051】(5)この発明に係る半導体装置の製造方
法は、外気を遮断した状態で、基板上に第1の絶縁性薄
膜、非晶質ケイ素膜、第2の絶縁性薄膜を3層続けて形
成する工程と、該非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケイ素膜
の結晶化を助長する触媒元素を、イオン注入法により該
第2の絶縁性薄膜を介して導入する工程と、該触媒元素
を導入した非晶質ケイ素膜を結晶化させる工程と、該結
晶化したケイ素膜にレーザー光あるいは強光を照射して
結晶の処理を行う工程とを含んでおり、そのことにより
上記目的が達成される。
【0052】(6)本発明において好ましくは、上記半
導体装置の製造方法は、上記第2の絶縁性薄膜からMO
S型トランジスタのゲート絶縁膜を形成する工程を含ん
でいる。
【0053】(7)本発明において好ましくは、上記触
媒元素をイオン注入法により上記非晶質ケイ素膜へ導入
する際のドーズ量は、1×1011〜1×1014atom
s/cm2である。
【0054】(8)本発明において好ましくは、触媒元
素として、Ni、Co、Pd、Pt、Cu、Ag、A
u、In、Sn、AlおよびSbの内の一種または複数
種類の元素を用いる。
【0055】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法においては、外
気を遮断した状態で、その表面領域が絶縁性を有する基
板上に非晶質ケイ素膜及び絶縁性薄膜を続けて形成する
ので、これらの膜の界面を清浄な状態に保持することが
できる。
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】また、上記非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケ
イ素膜の結晶化を助長する触媒元素を、イオン注入法に
より上記絶縁性薄膜を介して導入し、その後該触媒元素
を導入した非晶質ケイ素膜を加熱によって結晶化させる
ようにしたので、通常の固相成長法で得られる結晶性よ
りさらに高い結晶性をもつ高品質な結晶性ケイ素膜を、
生産性よく形成できる。
【0063】しかもこの際結晶化に要する加熱温度が5
80℃以下となり、基板として、コーニング7059ガ
ラスに代表される安価なガラス基板を使用できる。
【0064】また、触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜
を加熱によって結晶化させた後、該結晶化したケイ素膜
にレーザー光あるいは強光を照射して、結晶の処理を行
うようにしたので、活性領域を構成する結晶性ケイ素膜
の結晶性をさらに高めることができ、活性領域でのキャ
リアの電界効果移動度を一層向上できる。
【0065】この発明の半導体装置の製造方法において
は、外気を遮断した状態で、基板上に第1の絶縁性薄
膜、非晶質ケイ素膜、及び第2の絶縁性薄膜を3層続け
て形成するようにしたので、該非晶質ケイ素膜上下の絶
縁性薄膜との界面の特性を大きく向上できる。
【0066】
【実施例】[実施例1] 図1は本発明の第1の実施例による薄膜トランジスタの
製造方法を説明するための断面図であり、図1(a)な
いし図1(e)は、本実施例のTFTの製造方法を工程
順に示している。
【0067】図において、100は薄膜トランジスタ
(TFT)10を有する半導体装置で、該TFT10
は、ガラス基板101上に酸化ケイ素膜等の絶縁性下地
膜102を介して形成されている。該絶縁性下地膜10
2上には、上記TFTを構成する島状の結晶性ケイ素膜
103bが形成されている。この結晶性ケイ素膜103
bの中央部分は、チャネル領域108となっており、そ
の両側部分は、ソース,ドレイン領域109,110と
なっている。上記チャネル領域108上には、ゲート絶
縁膜104を介してアルミニウムゲート電極106が設
けられている。このゲート電極106の表面は酸化物層
107により被覆されている。上記TFT10はその全
面が層間絶縁膜111により覆われており、該層間絶縁
膜111の、ソース,ドレイン領域109,110に対
応する部分には、コンタクトホール111aが形成され
ている。上記ソース,ドレイン領域109,110はこ
のコンタクトホール111aを介して電極配線112,
113に接続されている。
【0068】そしてこの実施例では、上記結晶性ケイ素
膜103bは、非晶質ケイ素膜の加熱処理による結晶化
を助長する触媒元素(Ni)を含み、この膜中の結晶粒
がほぼ単結晶状態の針状結晶あるいは柱状結晶からなっ
ているものである。
【0069】この実施例のTFT10は、アクティブマ
トリクス型の液晶表示装置のドライバー回路や画素部分
を構成する素子として用いることができることは勿論、
これらの回路や画素部分と同一基板上に搭載したCPU
を構成する素子としても用いることができる。なお、T
FTの応用範囲としては、液晶表示装置のみではなく、
一般に言われる薄膜集積回路に利用できることは言うま
でもない。
【0070】次に製造方法について説明する。ここで
は、ガラス基板上にN型TFTを作製する工程ついて説
明する。
【0071】まず、ガラス基板101上に例えばスパッ
タリング法によって厚さ200nm程度の酸化ケイ素か
らなる下地膜102を形成する。この酸化ケイ素膜は、
ガラス基板101からの不純物の拡散を防ぐために設け
られる。
【0072】次に、図1(a)に示すように厚さ25〜
100nm、例えば80nmの真性(I型)の非晶質ケ
イ素膜(a−Si膜)103を成膜し、その上に、その
まま大気中に出すことなく引き続いて厚さ20〜150
nm、ここでは100nmの酸化ケイ素膜をゲート絶縁
膜104として成膜する。このように大気中に出すこと
なく、半導体層とゲート絶縁膜とを連続形成することに
より、半導体層/ゲート絶縁膜界面を清浄に保つことが
でき、後に完成するTFTの信頼性の向上や高性能化に
つながる。この半導体層とゲート絶縁膜の連続形成は真
空を破ることなく行うことができればなお良い。
【0073】例えば、半導体層及び絶縁膜を大気中に取
り出さずに連続して形成する方法としては、プラズマC
VD法が一般的であり、その他、スパッタリング法、光
CVD法、電子ビーム蒸着法などがある。本実施例で
は、a−Si膜と酸化ケイ素膜の連続形成をRFプラズ
マCVD法で行った。a−Si膜の形成には、シラン
(SiH4)ガスを原料として、これを基板温度150
〜400℃、好ましくは200〜300℃にて分解,堆
積した。また、酸化ケイ素膜の形成には、TEOS(Te
tra Ethoxy Silan)を原料とし、酸素とともに基板温度
150〜600℃、好ましくは300〜450℃で分
解,堆積した。ちなみに上記TEOSは、Si原子,O
原子などを含む常温では液体の有機材料であり、層間絶
縁膜などの形成に用いられ、段差被覆性に優れた絶縁膜
を得ることができるものである。
【0074】次に図1(b)に示すように、イオン注入
法によって、ニッケルイオン105を、ゲート絶縁膜1
04越しにa−Si膜103に導入する。この際のニッ
ケルのドーズ量は、1×1011〜1×1014atoms
/cm2となるようにする。本実施例では、ニッケルイ
オンの加速電圧を120〜200keV、例えば160
keVとし、ドーズ量を1×1013atoms/cm2
として、ニッケルイオン105をa−Si膜103に導
入した。そして、これを水素還元雰囲気下または不活性
雰囲気下、加熱温度520〜580℃で数時間から数十
時間、ここでは550℃で4時間アニールして結晶化さ
せる。この際、a−Si膜中に注入されたニッケルイオ
ン105が核となり、その後ニッケルが触媒となって結
晶成長を助長し、a−Si膜103の結晶化が効果的に
起こる。これによってa−Si膜103は結晶性ケイ素
膜103aとなる。また同時に膜中にニッケルが均一に
拡散して、結晶性ケイ素膜103a中のニッケル濃度は
1.2×1018atoms/cm3となる。
【0075】次に、図1(c)に示すように、結晶性ケ
イ素膜103aの不要な部分を除去して素子間分離を行
い、TFTの活性領域(ソース,ドレイン領域、及びチ
ャネル領域)となる島状の結晶性ケイ素膜103bを形
成する。このとき結晶性ケイ素膜103a上の酸化ケイ
素膜104は、島状の結晶性ケイ素膜103bと同様の
形状にパターニングされる。
【0076】引き続いて、スパッタリング法によって、
アルミニウムを厚さ400〜800nm、例えば600
nmとなるよう成膜する。そして、アルミニウム膜をパ
ターニングして、ゲート電極106を形成する。さら
に、このアルミニウムゲート電極106の表面を陽極酸
化して、その表面に酸化物層107を形成する(図1
(d))。
【0077】ここで、陽極酸化は、酒石酸が1〜5%含
まれたエチレングリコール溶液中で行い、最初一定電流
で220Vまで電圧を上げ、その状態を1時間保持して
酸化処理を終了する。得られた酸化物層107の厚さは
200nmである。なお、この酸化物層107の厚さ
は、後のイオンドーピング工程において、オフセットゲ
ート領域の長さとなるので、オフセットゲート領域の長
さを上記陽極酸化工程で決めることができる。
【0078】次に、イオンドーピング法によって、ゲー
ト電極106とその周囲の酸化物層107をマスクとし
て活性領域(結晶性ケイ素膜)103bに不純物(リ
ン)を注入する。ドーピングガスとして、フォスフィン
(PH3)を用い、加速電圧を60〜90kV、例えば
80kV、ドーズ量を1×1015〜8×1015cm-2
例えば2×1015cm-2とする。この工程により、不純
物が注入された領域109と110は、後にTFT10
のソース/ドレイン領域となり、ゲート電極106およ
びその周囲の酸化層107にマスクされた不純物が注入
されない領域108は、後にTFT10のチャネル領域
となる。
【0079】その後、図1(d)に示すように、レーザ
ー光115の照射によってアニール行い、イオン注入
した不純物の活性化を行うと同時に、上記の不純物導入
工程で結晶性が劣化した部分の結晶性を改善させる。こ
の際、使用するレーザーとしてはKrFエキシマレーザ
ー(波長248nm、パルス幅20nsec)を用い、
エネルギー密度150〜400mJ/cm2、好ましく
は200〜250mJ/ cm2で照射を行った。こうし
て形成されたN型不純物(リン)領域109、1 10
のシート抵抗は、200〜800Ω/□であった。
【0080】続いて、厚さ600nm程度の酸化ケイ素
膜あるいは窒化ケイ素膜を層間絶縁膜111として形成
する。酸化ケイ素膜を用いる場合には、TEOSを原料
として、これと酸素とのプラズマCVD法、もしくはオ
ゾンとの減圧CVD法あるいは常圧CVD法によって形
成すれば、段差被覆性に優れた良好な層間絶縁膜が得ら
れる。また、SiH4とNH3を原料ガスとしてプラズマ
CVD法で成膜された窒化ケイ素膜を用いれば、活性領
域/ゲート絶縁膜の界面へ水素原子を供給し、TFT特
性を劣化させる不対結合手を低減できる効果がある。
【0081】次に、層間絶縁膜111にコンタクトホー
ル111aを形成して、金属材料、例えば、窒化チタン
とアルミニウムの二層膜によってTFTの電極配線11
2、113を形成する。窒化チタン膜は、ソース,ドレ
イン領域へのアルミニウムの拡散を防止するためのバリ
ア膜として機能する。そして最後に、1気圧の水素雰囲
気で350℃、30分のアニールを行い、図1(e)に
示すTFT10を完成させる。
【0082】本TFTを、画素電極をスイッチングする
素子として用いる場合には電極112及び113の一方
をITOなど透明導電膜からなる画素電極に接続し、も
う一方の電極より信号を入力する。また、本TFTを薄
膜集積回路に用いる場合には、ゲート電極106上にも
コンタクトホールを形成し、必要とする配線を施せばよ
い。
【0083】このようにして作製した本実施例のTFT
10では、電界効果移動は60〜80cm2/Vs、S
値は0.6〜0.8V/桁、閾値電圧2〜3Vという良
好な特性を示した。該S値は、TFTのサブスレッシュ
領域での立ち上がり係数であり、ゲート電圧VGとドレ
イン電流IDとの関係を示すグラフにおいて、ドレイン
電流IDが急峻に立ち上がる地点でのグラフの傾きを、
該ドレイン電流IDが1桁増大したときのゲート電圧の
変化で示している。また基板内におけるTFT特性のば
らつきは、電界効果移動で±12%、閾値電圧で±8%
以内であった。
【0084】このように本実施例では、外気を遮断した
状態で、その表面領域が絶縁性を有する基板上に非晶質
ケイ素膜103及び絶縁性薄膜104を続けて形成する
ので、これらの膜の界面を清浄な状態に保持することが
できる。
【0085】また、上記非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケ
イ素膜の結晶化を助長する触媒元素(Ni)を、イオン
注入法により上記絶縁性薄膜を介して導入し、その後該
触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱によって結晶
化させるようにしたので、通常の固相成長法で得られる
結晶性よりさらに高い結晶性をもつ高品質な結晶性ケイ
素膜103bを、生産性よく形成できる。
【0086】また、結晶性ケイ素膜103bの結晶性が
良好であるため、上記のように非晶質ケイ素膜103と
その上のゲート絶縁膜104との界面を清浄な状態に保
つことにより、該界面での欠陥準位を効果的に低減する
ことができる。
【0087】しかもこの際結晶化に要する加熱温度が5
80℃以下となり、基板として、コーニング7059ガ
ラスに代表される安価なガラス基板を使用できる。
【0088】また、上記結晶性ケイ素膜103b上の酸
化ケイ素膜をMOS型トランジスタのゲート絶縁膜とし
て用いたので、トランジスタのリーク電流を低減するこ
とができる。
【0089】また、上記結晶性ケイ素膜の触媒元素の膜
中濃度を、1×1016〜1×1019atoms/cm3
としているので、触媒元素を効果的に機能させることが
できる。
【0090】[実施例2] 図2は本発明の第2の実施例による薄膜トランジスタの
製造方法を説明するための断面図であり、図2(a)な
いし図2(e)は、本実施例のTFTの製造方法を工程
順に示している。
【0091】図において、200は本実施例の半導体装
置で、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の周辺駆
動回路や、一般の薄膜集積回路を構成するCMOS構成
の回路20を有している。このCMOS構成の回路は、
N型TFT21とP型TFT22とをこれらが相補的な
動作を行うよう接続したものである。
【0092】該N型TFT21とP型TFT22とはそ
れぞれガラス基板201上に酸化ケイ素膜等の絶縁性下
地膜202を介して形成されている。該絶縁性下地膜2
02上には、上記各TFT21,22を構成する島状の
結晶性ケイ素膜203n,203pが隣接して形成され
ている。この結晶性ケイ素膜203n,203pの中央
部分は、それぞれNチャネル領域208,Pチャネル領
域209となっている。上記結晶性ケイ素膜203nの
両側部分はN型TFTのN型ソース,ドレイン領域21
0,211、上記結晶性ケイ素膜203pの両側部分は
P型TFTのP型ソース,ドレイン領域212,213
となっている。
【0093】上記Nチャネル領域208及びPチャネル
領域209上には、ゲート絶縁膜204を介してアルミ
ニウムゲート電極206及び207が配設されている。
また上記TFT21及び22は全面が層間絶縁膜214
により覆われており、該層間絶縁膜214の、N型TF
T21のソース,ドレイン領域210,211に対応す
る部分にはコンタクトホール214nが、また該層間絶
縁膜214の、P型TFT22のソース,ドレイン領域
212,213に対応する部分には、コンタクトホール
214pが形成されている。そして上記N型TFT21
のソース,ドレイン領域210,211はこのコンタク
トホール214nを介して電極配線215,216に接
続されている。また上記P型TFT22のソース,ドレ
イン領域212,213は上記コンタクトホール214
pを介して電極配線216,217に接続されている。
【0094】そして本実施例では、上記結晶性ケイ素膜
203n,203pは、非晶質ケイ素膜の加熱処理によ
る結晶化を助長する触媒元素(Ni)を含み、該膜中の
結晶粒がほぼ単結晶状態の針状結晶あるいは柱状結晶か
らなっているものである。
【0095】次に製造方法について説明する。ここで
は、ガラス基板上に上記CMOS構成の回路を作製する
工程について説明する。
【0096】まず、ガラス基板201上に例えばスパッ
タリング法によって厚さ100nm程度の酸化ケイ素か
らなる下地膜202を形成する。次にプラズマCVD法
によって、厚さ25〜100nm、例えば50nmの真
性(I型)の非晶質ケイ素膜(a−Si膜)203と、
厚さ20〜150nm、ここでは100nmの酸化ケイ
素膜204を連続成膜する(図2(a))。
【0097】次に図2(b)に示すように、イオン注入
法によって、ニッケルイオン205を、ゲート絶縁膜2
04越しにa−Si膜203に導入する。この際ニッケ
ルのドーズ量としては5×1012atoms/cm2
し、加速電圧は140kevとした。そして、これを水
素還元雰囲気下または不活性雰囲気下、加熱温度520
〜580℃で数時間から数十時間、具体的には550℃
で6時間アニールして結晶化させる。
【0098】この際、a−Si膜中に注入されたニッケ
ルイオン205が核となり、その後ニッケルが触媒とな
って結晶成長を助長し、a−Si膜203の結晶化が効
果的に起こる。これによってa−Si膜203は結晶性
ケイ素膜203aとなる。結晶性ケイ素膜203a中の
ニッケル濃度は1×1018atoms/cm3となる。
引き続いて、レーザー光を上記結晶性ケイ素膜に照射
することで該結晶性ケイ素膜203aの結晶性を高め
る。このときのレーザー光としては、XeClエキシマ
レーザー(波長308nm、パルス幅40nsec)を
用いた。レーザー光の照射条件は、照射時に基板を20
0〜450℃、例えば400℃に加熱し、エネルギー密
度200〜400mJ/cm2、例えば300mJ/c
2で照射した。
【0099】その後、図2(c)に示すように、後にT
FTの活性領域(素子領域)203n、203pとなる
結晶性ケイ素膜を残し、それ以外の領域をエッチング除
去して素子間分離を行う。このとき結晶性ケイ素膜の上
の酸化ケイ素膜204は、島状の結晶性ケイ素膜203
n、203pと同様の形状にパターニングされる。
【0100】引き続いて、図2(d)に示すように、ス
パッタリング法によって厚さ400〜800nm、例え
ば500nmのアルミニウム(0.1〜2%のシリコン
を含む)を成膜し、アルミニウム膜をパターニングし
て、ゲート電極206、207を形成する。
【0101】次に、イオンドーピング法によって、活性
領域203nにはゲート電極206をマスクとして不純
物(リン)を、また活性領域203pには、ゲート電極
207をマスクとして不純物(ホウ素)を注入する。こ
のときドーピングガスとして、フォスフィン(PH3
およびジボラン(B26)を用い、前者の場合は、加速
電圧を60〜90kVとし、例えば80kVとし、後者
の場合40kV〜80kV、例えば65kVとし、ドー
ズ量は1×1015〜8×1015cm-2、例えばリンを2
×1015cm-2、ホウ素を5×1015cm-2とする。
【0102】この工程により、ゲート電極206、20
7にマスクされ不純物が注入されない領域は後にTFT
のチャネル領域208、209となる。ドーピングに際
しては、ドーピングが不要な領域をフォトレジストで覆
うことによって、それぞれの元素を選択的にドーピング
を行う。この結果、N型の不純物領域210と211、
P型の不純物領域212と213が形成され、図2
(d)に示すようにNチャネル型TFT(NTFT)2
1とPチャネル型TFT(PTFT)22とを形成する
ことができる。
【0103】その後、図2(d)に示すように、レーザ
ー光の照射によってアニールを行い、イオン注入した不
純物の活性化を行う。レーザー光としては、XeClエ
キシマレーザー(波長308nm、パルス幅40nse
c)を用い、レーザー光の照射条件としては、エネルギ
ー密度250mJ/cm2で1か所につき2ショット照
射した。
【0104】続いて、図2(e)に示すように、厚さ6
00nmの酸化ケイ素膜を層間絶縁膜214としてプラ
ズマCVD法によって形成し、これにコンタクトホール
214n,214pを形成して、金属材料、例えば、窒
化チタンとアルミニウムの二層膜によってTFTの電極
配線215、216、217を形成する。そして最後
に、1気圧の水素雰囲気下で350℃、30分アニール
を行い、各N型及びP型TFT21,22を完成させ
る。
【0105】以上の実施例にしたがって作製したCMO
S構造回路において、それぞれのTFTの電界効果移動
度はNTFTで120〜150cm2/Vs、PTFT
で100〜130cm2/Vsと高く、閾値電圧はNT
FTで1.5〜2V、PTFTで−2〜−3Vと非常に
良好な特性を示した。
【0106】このような構成の第2の実施例では、上記
非晶質ケイ素膜の加熱処理により得られた結晶性ケイ素
膜にレーザ光あるいは強光の照射処理を施すようにした
ので、上記第1実施例の効果に加えて、活性領域を構成
するケイ素膜の結晶性をさらに向上でき、該活性領域で
のキリャアの電界効果移動度を一層向上できる効果があ
る。
【0107】[実施例3] 図3は本発明の第3の実施例による薄膜トランジスタの
製造方法を説明するための断面図であり、図3(a)な
いし図3(e)は、本実施例のTFTの製造方法を工程
順に示している。
【0108】図において、300は薄膜トランジスタ
(TFT)30を有する半導体装置で、該TFT30
は、上記第1の実施例の半導体装置におけるTFT10
と全く同一の断面構造を有している。この実施例では、
下地絶縁膜302としての酸化ケイ素膜、活性領域とな
る半導体層303,及びゲート絶縁膜となる酸化ケイ素
304が大気に曝すことなく連続して成膜したもので
ある点で上記第1の実施例と異なっている。なお、図3
において、300番台の符号を付した本実施例の構成要
素は、図1に示す第1の実施例における100番台の符
号を付した構成要素に対応するものである。
【0109】次に製造方法について説明する。本実施例
においても、ガラス基板上にN型TFT30を作製する
プロセスを例に挙げる。
【0110】まず、図3(a)に示すように、ガラス基
板301上に厚さ100〜300nm、例えば200n
mの酸化ケイ素からなる下地膜302、そして厚さ25
〜100nm、例えば80nmの真性(I型)の非晶質
ケイ素膜(a−Si膜)303、さらに厚さ20〜15
0nm、ここでは100nmの酸化ケイ素膜をゲート絶
縁膜304として連続して成膜する。この工程は、大気
中に出すことなく行われる。このように下地絶縁膜/半
導体層/ゲート絶縁膜を連続形成することで、下地絶縁
膜/半導体層の界面、及び半導体層/ゲート絶縁膜界面
を清浄に保つことができる。
【0111】ここで、上記半導体層/ゲート絶縁膜の連
続形成は、後に完成するTFTの信頼性の向上や高性能
化など主にON特性の向上につながる。さらに下地絶縁
膜/半導体層を連続形成することで、リーク電流の低減
などOFF特性を向上することができる。
【0112】本実施例では、酸化ケイ素膜/a−Si膜
/酸化ケイ素膜の連続形成をRFプラズマCVD法で行
った。a−Si膜の形成には、シラン(SiH4)ガス
を原料とし、基板温度150〜400℃、好ましくは2
00〜300℃にて分解,堆積した。また、酸化ケイ素
膜の形成には、下地絶縁膜およびゲート絶縁膜ともTE
OSを原料とし、酸素とともに基板温度150〜600
℃、好ましくは300〜450℃で分解,堆積した。下
地の酸化ケイ素膜302は、ガラス基板からの不純物の
拡散を防ぐためのバッファ層としても機能している。
【0113】次に図3(b)に示すように、イオン注入
法によって、ニッケルイオン305を、ゲート絶縁膜3
04越しにa−Si膜303に導入する。この際のニッ
ケルのドーズ量は、1×1011〜1×1014atoms
/cm2となるようにする。本実施例では、ニッケルイ
オンの加速電圧を120〜200keV、例えば160
keVとし、ドーズ量を1×1013atoms/cm2
として、ニッケルイオン305をa−Si膜303に導
入した。そして、これを水素還元雰囲気下または不活性
雰囲気下、加熱温度520〜580℃で数時間から数十
時間、550℃で4時間アニールして結晶化させる。こ
の際、a−Si膜中に注入されたニッケルイオン305
が核となり、その後ニッケルが触媒となってa−Si膜
303の結晶化が効果的に起こる。これにより結晶性ケ
イ素膜303aが形成される。同時に膜中にニッケルが
均一に拡散して、結晶性ケイ素膜303a中のニッケル
濃度は1.2×1018atoms/cm3となる。
【0114】次に、図3(c)に示すように、結晶性ケ
イ素膜303aの不要部分を除去して素子間分離を行
い、後にTFTの活性領域(ソース/ドレイン領域、チ
ャネル領域)となる島状の結晶性ケイ素膜303bを形
成する。このとき結晶性ケイ素膜303a上の酸化ケイ
素膜304は、島状の結晶性ケイ素膜303bと同様の
形状にパターニングされる。
【0115】引き続いて、スパッタリング法によって、
厚さ400〜800nm、例えば600nmのアルミニ
ウムを成膜する。そして、アルミニウム膜をパターニン
グして、ゲート電極306を形成する。さらに、このア
ルミニウムの電極の表面を陽極酸化して、表面に酸化物
層307を形成する(図3(d))。ここでの陽極酸化
は、酒石酸が1〜5%含まれたエチレングリコール溶液
中で行い、最初一定電流で220Vまで電圧を上げ、そ
の状態で1時間保持して処理を終了する。得られた酸化
物層307の厚さは200nmである。なお、この酸化
物層307の厚さは、後のイオンドーピング工程におい
て、オフセットゲート領域の長さとなるので、オフセッ
トゲート領域の長さを上記陽極酸化工程で決めることが
できる。
【0116】次に、イオンドーピング法によって、ゲー
ト電極306とその周囲の酸化物層307をマスクとし
て活性領域に不純物(リン)を注入する。ドーピングガ
スとして、フォスフィン(PH3)を用い、加速電圧を
60〜90kV、例えば80kV、ドーズ量を1×10
15〜8×1015cm-2、例えば2×1015cm-2とす
る。
【0117】この工程により、不純物が注入された領域
309と310は後にTFTのソース,ドレイン領域と
なり、ゲート電極306およびその周囲の酸化層307
にマスクされ不純物が注入されない領域308は、後に
TFTのチャネル領域となる。
【0118】その後、図3(d)に示すように、レーザ
ー光の照射によってアニールを行い、イオン注入した不
純物の活性化を行うと同時に、上記の不純物導入工程で
結晶性が劣化した部分の結晶性を改善させる。この際、
使用するレーザーとしてはKrFエキシマレーザー(波
長248nm、パルス20nsec)を用い、エネルギ
ー密度150〜400mJ/cm2、好ましくは200
〜250mJ/cm2で照射を行った。こうして形成さ
れたN型不純物(リン)領域309、310のシート抵
抗は、200〜800Ω/□であった。
【0119】続いて、厚さ600nm程度の酸化ケイ素
膜あるいは窒化ケイ素膜を層間絶縁膜311として形成
する。酸化ケイ素膜を用いる場合には、TEOSを原料
として、これと酸素とのプラズマCVD法、もしくはオ
ゾンとの減圧CVD法あるいは常圧CVD法によって形
成すれば、段差被覆性に優れた良好な層間絶縁膜が得ら
れる。また、SiH4とNH3を原料ガスとしてプラズマ
CVD法で成膜された窒化ケイ素膜を用いれば、活性領
域/ゲート絶縁膜の界面へ水素原子を供給し、TFT特
性を劣化させる不対結合手を低減する効果がある。
【0120】次に、層間絶縁膜311にコンタクトホー
ル311aを形成して、金属材料、例えば、窒化チタン
とアルミニウムの多層膜によってTFTの電極配線31
2、313を形成する。そして最後に、1気圧の水素雰
囲気で350℃、30分のアニールを行い、図3(e)
に示すTFT30を完成させる。
【0121】本TFTを、画素電極をスイッチングする
素子として用いる場合には電極312及び313の一方
をITOなど透明電極膜からなる画素電極に接続し、も
う一方の電極より信号を入力する。また、本TFTを薄
膜集積回路に用いる場合には、ゲート電極306上にも
コンタクトホールを形成し、必要とする配線を施せばよ
い。
【0122】以上の実施例にしたがって作製したNTF
Tは、電界効果移動度は60〜80cm2/Vs、S値
は0.6〜0.8V/桁、閾値電圧2〜3Vという良好
な特性を示した。基板内におけるTFT特性のばらつき
は、電界効果移動度で±12%、閾値電圧で±8%以内
であった。問題のリーク電流は、2〜6×10-12A/
cm2であり、下地絶縁膜/半導体層を連続形成しない
ものに比べ均一桁低減す ることができた。
【0123】特に第3の実施例では、下地絶縁膜/半導
体層/ゲート絶縁膜を3層連続形成することで、ON特
性の向上のみならず、OFF領域でのリーク電流の低減
を図ることができた。
【0124】なお、上記説明では本発明の実施例とし
て、3つの実施例を挙げたが、本発明は上述の実施例に
限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく
各種の変形が可能である。
【0125】例えば、前述の各実施例においては、非晶
質ケイ素膜の結晶化を助長する触媒元素としてニッケル
を用いたが、ニッケル以外にコバルト、パラジウム、白
金、銅、銀、金、インジウム、スズ、アンチモン、アル
ミニウムを用いても同様の効果が得られる。
【0126】また、実施例2では結晶性ケイ素膜の結晶
性を助長する手段として、パルスレーザーであるエキシ
マレーザー照射による加熱法を用いたが、それ以外のレ
ーザー(例えば連続発振Arレーザーなど)でも同様の
処理が可能である。
【0127】また、上記加熱処理は、レーザー光の代わ
りに、赤外光、フラッシュランプからの出射光(強光)
を使用して短時間に1000〜1200℃(シリコンモ
ニターの温度)まで上昇させ試料を加熱する、いわゆる
RTA(ラピッド・サーマル・アニール)あるいはRT
P(ラピッド・サーマル・プロセス)などといわれる加
熱処理でもよい。
【0128】さらに、本発明は、液晶表示用のアクティ
ブマトリクス型基板以外に、例えば、密着型イメージセ
ンサー、ドライバー内蔵型のサーマルヘッド、有機系E
L(Electroluminescence)素子等を発光素子としたド
ライバー内蔵型の光書き込み素子や表示素子、三次元I
C等に適用可能である。ここで、有機系EL素子とは、
有機材料を発光素材とした電界発光素子である。本発明
を適用することにより、これらの素子の高速、高解像度
化等の高性能化が実現される。
【0129】またさらに本発明は、上述の実施例で説明
した薄膜トランジスタに限らず、MOS型トランジスタ
を利用する半導体プロセス全般に幅広く適用可能であ
る。
【0130】
【発明の効果】以上のように本発明に係る半導体装置の
製造方法によれば、外気を遮断した状態で、その表面領
域が絶縁性を有する基板上に非晶質ケイ素膜及び絶縁性
薄膜を続けて形成するので、これらの膜の界面を清浄な
状態に保持することができる。
【0131】
【0132】また、上記非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケ
イ素膜の結晶化を助長する触媒元素を、イオン注入法に
より上記絶縁性薄膜を介して導入し、その後該触媒元素
を導入した非晶質ケイ素膜を加熱によって結晶化させる
ようにしたので、通常の固相成長法で得られる結晶性よ
りさらに高い結晶性をもつ高品質な結晶性ケイ素膜を、
生産性よく形成できる。
【0133】しかもこの際結晶化に要する加熱温度を5
80℃以下となり、基板として、コーニング7059ガ
ラスに代表される安価なガラス基板を使用できる。
【0134】また、触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜
を加熱によって結晶化させた後、該結晶化したケイ素膜
にレーザー光あるいは強光を照射するようにしたので、
活性領域を構成する結晶性ケイ素膜の結晶性をさらに高
めることができ、活性領域でのキャリアの電界効果移動
度を一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるTFT及びその製
造方法を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例によるTFT及びその製
造方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例によるTFT及びその製
造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10、21、30 N型TFT 20 CMOS回路 22 P型TFT 100、200、300 半導体装置 101、201、301 ガラス基板 102、202、302 下地絶縁膜 103,203、303 非晶質ケイ素膜 103a,203a、303a 結晶性ケイ素膜 103b,203n、203p、303b 活性領域 104、204、304 ゲート絶縁膜 105、205、305 触媒元素 106、206、207、306 ゲート電極 107、307 陽極酸化層 108、208、209、308 チャネル領域 109、110、210、211、212、213、3
09、310 ソース,ドレイン領域 111、214、311 層間絶縁層 111a、214n、214p、311a コンタクト
ホール 112、113、215、216、217、312、3
13 電極配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/20 H01L 21/265 H01L 21/324 H01L 21/336

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気を遮断した状態で、その表面領域が
    絶縁性を有する基板上に非晶質ケイ素膜及び絶縁性薄膜
    を続けて形成する工程と、 該非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長
    する触媒元素を、イオン注入法により該絶縁性薄膜を介
    して導入する工程と、 該触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱処理によっ
    て結晶化させる工程とを含む半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 外気を遮断した状態で、その表面領域が
    絶縁性を有する基板上に非晶質ケイ素膜及び絶縁性薄膜
    を続けて形成する工程と、 該非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長
    する触媒元素を、イオン注入法により該絶縁性薄膜を介
    して導入する工程と、 該触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱によって結
    晶化させる工程と、 該結晶化したケイ素膜にレーザー光あるいは強光を照射
    して結晶の処理を行う工程とを含む半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性薄膜からMOSトランジスタ
    のゲート絶縁膜を形成する工程を含む請求項または
    記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 外気を遮断した状態で、基板上に第1の
    絶縁性薄膜、非晶質ケイ素膜、及び第2の絶縁性薄膜を
    3層続けて形成する工程と、 該非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長
    する触媒元素を、イオン注入法により該第2の絶縁性薄
    膜を介して導入する工程と、 該触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱処理によっ
    て結晶化させる工程とを含む半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 外気を遮断した状態で、基板上に第1の
    絶縁性薄膜、非晶質ケイ素膜、及び第2の絶縁性薄膜を
    3層続けて形成する工程と、 該非晶質ケイ素膜に、該非晶質ケイ素膜の結晶化を助長
    する触媒元素を、イオン注入法により該第2の絶縁性薄
    膜を介して導入する工程と、 該触媒元素を導入した非晶質ケイ素膜を加熱処理によっ
    て結晶化させる工程と、 該結晶化したケイ素膜にレーザー光あるいは強光を照射
    して結晶の処理を行う工程とを含む半導体装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第2の絶縁性薄膜からMOS型トラ
    ンジスタのゲート絶縁膜を形成する工程を含む請求項
    または記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記触媒元素をイオン注入法により前記
    非晶質ケイ素膜へ導入する際のドーズ量を、1×1011
    〜1×1014atoms/cm2とする請 求項1、2、
    4、または5のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 触媒元素として、Ni、Co、Pd、P
    t、Cu、Ag、Au、In、Sn、AlおよびSbの
    内の一種または複数種類の元素を用いる請求項1、2、
    4、または5のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
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