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JP3100249U - 消臭性の布状単品 - Google Patents

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JP3100249U
JP3100249U JP2003270731U JP2003270731U JP3100249U JP 3100249 U JP3100249 U JP 3100249U JP 2003270731 U JP2003270731 U JP 2003270731U JP 2003270731 U JP2003270731 U JP 2003270731U JP 3100249 U JP3100249 U JP 3100249U
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JP2003270731U
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Inventor
寺嶋 秀樹
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日本ダム株式会社
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Abstract

【課題】プリントラベル、織ラベル、装飾テープ、ワッペンなどの布状単品に消臭機能を持たせ、衣服、カバン、靴、スリッパ、タオル、帽子などの物品に消臭・抗菌機能を効果的に付与する。
【解決手段】消臭性の布状単品は、物品の一部に縫着または接着する図柄模様や有色の繊維製品であり、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂からフィルム2を成形し、該フィルムをラミネート加工によって繊維製品または繊維素材7に貼着させる。
【選択図】図4

Description

 本考案は、衣服などの物品の一部に取り付けることにより、その物品に消臭・抗菌機能を効果的に付与する消臭性の布状単品に関する。
 プリントラベル、織ラベル、装飾テープ、ワッペン、ファスナ用引き手布のような布状単品は、衣服や身飾品のような物品に装飾効果を付与したり、該物品に関するブランド,品質などの情報を開示するために、現在では多数の物品に縫着または接着されている。従来の布状単品は、ラベル、テープ、ワッペンなどのように形状、寸法や模様に多少の差異はあっても、単に装飾または物品のブランド,ブランドや品質を開示するだけであり、現在では各製造メーカにおける布状単品の差異は殆どなくなっている。
 このため、本出願人は、既に特開平9−274438号公報において抗菌性のラベルが提案しており、これによって布状単品であるラベルの付加価値を高めることを意図し、市販ラベルとの差別化を図っていた。この抗菌性のラベルは、確かにかなりの抗菌機能は有していても消臭機能までも備えるとはいえず、ユーザーに対するアピール度が比較的小さいことにより、販売化には至っていない。
 一方、比較的確認しやすい消臭機能は、アピール度が大きいので物品自体の付加価値を高めて差別化を図るのにきわめて有効であり、既に消臭繊維で織成した衣服、消臭加工をした靴下や靴中敷などが多数存在する。これらの消臭加工において、衣服を織成する消臭繊維は一般に高価であったり、消臭剤で衣服全体を処理すると使用薬剤量が多くなることで物品の販売価格を押し上げてしまう。また、肌のきわめて敏感な使用者は、消臭繊維または消臭加工に用いる薬剤によってかぶれたり発疹したりする可能性があり、PL法の関連においても使用に際しての懸念材料が多い。
 これに対し、実用新案登録第3076995号公報では、市販の消臭繊維で織成した織ラベルやテープを提案している。これらの製品は、消臭機能が比較的高いことにより、特開平9−274438号公報で開示の抗菌性のラベルに比べてユーザーに対するアピール度が大きく、既に製品化されて市販に至っている。
特開平9−274438号公報 実用新案登録第3076995号公報
 市販の消臭繊維で織成した織ラベルやテープは、ある程度の消臭機能を有していても、該消臭繊維は市販品であるために、用途に応じて消臭性能を増大させることに限界があり、バッグに詰めた作業着や柔道着の強い悪臭を消去するような能力は持っていない。また、市販の消臭繊維は、通常の合成繊維に比べて相当にコストが高く、織ラベルやテープの製造コストに与える影響が小さくない。
 本考案は、織ラベルやテープなどの布状単品の付加価値をいっそう高めるために提案されたものであり、用途に応じて消臭性能を増減することが容易な消臭性の布状単品を提供することを目的としている。本考案の他の目的は、既存の消臭ラベルに比べてコストが安く、全体のコストに与える影響が比較的小さい消臭性の布状単品を提供することである。
 上記目的を達成するために、本考案に係る消臭性の布状単品は、物品の一部に縫着または接着された図柄模様や有色の繊維製品であり、この布状単品として、例えば、プリントラベル、織ラベル、装飾テープ、ワッペン、ファスナ用引き手布などが存在する。また、布状単品を縫着または接着する物品とは、該布状単品を取り付けて市販される商品を意味し、例えば、プリントラベルや織ラベルについて作業着,柔道着,学生服,会社の制服,肌着などの被服、運動着、カバン、靴、スリッパ、タオル、帽子さらには医療器具などを意味し、ワッペンについてブレザー、スポーツウェア、帽子などを意味し、装飾テープについてトレーナー、帽子などを意味し、ファスナ用引き手布についてスライドファスナを意味する。
 この明細書において、「繊維製品」とは、消臭機能を付与する際に、図柄や模様の印刷または織り出しを終えて商品化が完了しており、そのままでまたはカット・ホールド加工などの仕上げ処理だけで販売できる製品を意味する。また、「繊維素材」とは、消臭機能を付与する際に未加工状態であり、消臭機能を付与した後に所定の商品化を要する製品を意味する。
 本考案に係る第1の布状単品は、物品の一部に縫着または接着する図柄模様や有色の繊維製品である。この布状単品では、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂からフィルムを成形し、該フィルムをラミネート加工によって繊維製品または繊維素材に貼着させる。具体的には、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂から連続気泡のフィルムを成形すると好ましい。このフィルムは、繊維製品の裏面、表面または両面に貼着すればよい。
 第1の布状単品において、消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂は、熱可塑性樹脂または反応性樹脂などである。この可撓性樹脂として、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、酸化珪素樹脂、シリコン樹脂、シロキサン系樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、EVA、ポリイミド樹脂、繊維素樹脂などが例示でき、これらを複数混合または積層したり、可能ならばグラフト架橋などをすることも可能である。成形したフィルムは、吸着性と吸水性が高い連続気泡構造であると好ましく、特にポリウレタン、発泡ポリ塩化ビニルなどが好適である。
 消臭性フィルムを繊維製品または繊維素材とラミネート加工するには、通常、両者の間に熱融着性フィルムやホットメルト樹脂粉末などを介在させて加熱加圧する。また、繊維製品または繊維素材の裏面を部分溶融させることにより、接着剤を介在させることなく、消臭性フィルムを直接融着することも可能である。使用する消臭性フィルムが連続気泡構造である場合には、その吸着性能を低下させないために、可能ならば多孔性またはネット状の熱融着性フィルムを介在させる。
 本考案に係る第2の布状単品では、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この液状の樹脂をコーティングやディッピングなどで繊維素材や繊維製品または繊維素材に付着させる。具体的には、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用いると好ましい。コーティングは、繊維製品や繊維素材の表面全面に行っても、ストライプや水玉のような模様状または文字や図柄状に部分的に行ってもよく、ディッピングは片面または全面に行えばよい。
 第2の布状単品において、消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂は、前記と同様の樹脂であればよい。この可撓性樹脂は、コーティングやディッピングの際に液状であり、加工処理後に加熱などで乾燥すればよい。
 本考案に係る第3の布状単品では、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂を単独または他の樹脂フィルムとともにフィルムを成形し、該フィルムを細断してマイクロスリットヤーンを形成し、該スリットヤーンを繊維製品または繊維素材の一部または全体に織り込んでいる。具体的には、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用いると好ましい。このスリットヤーンは、繊維製品における経糸および/または緯糸として織り込む。マイクロスリットヤーンとなる樹脂フィルムは、連続気泡構造であると好ましい。
 本考案に係る第4の布状単品では、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この液状の樹脂をコーティングやディッピングなどで糸に付着させ、この付着糸を繊維製品または繊維素材の一部ないし全面に織り込んでいる。この付着糸が、強度的に単独または複数本を撚るだけでは使用できないならば、他の通常の繊維と撚り合わせるかまたは他の繊維の周囲に巻き付けた複合糸にしてもよい。
 可撓性樹脂に練り込む消臭機能を持つ薬剤は、微粉末の固体のまたは液体の状態であることを要する。消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒であると好ましく、さらに金属フタロシアニン、活性炭、備長炭粉末、酸化チタン、キチン、キトサン、カテキン、銀粉末などが例示できる。液体としては、キトサン誘導体溶液、竹酢液(商品名:竹宝水)、木酢液、ポリフェノール含有溶液、カチオン性第四級アンモニウム塩などが例示でき、竹酢液や木酢液とは、竹炭または木炭の製造時に出る煙を冷却・回収した竹や木のエキスである。所望に応じて、抗菌機能を持つ薬剤は、消臭機能を持つ薬剤とともに可撓性樹脂に練り込み、消臭機能を持つ薬剤は一般に抗菌性や防汚性も発現する。
 好適な消臭機能を持つ薬剤において、白金担持活性炭触媒とは、白金が0.01〜10重量%担持された活性炭であり、この触媒は常温で酸化作用を行って気体中の悪臭成分を分解することで臭気を減少させ、酸化作用による殺菌作用も存在する。貴金属担持ゼオライト触媒とは、白金やパラジウムなどの貴金属が0.01〜10重量%担持されたゼオライトであり、この触媒では消臭効果の点から白金担持ゼオライト触媒が好ましい。多孔性二酸化ケイ素は、例えば、サイリシア430(商品名、富士シリシア化学製)である。酸化チタン光触媒にはアパタイト被覆酸化チタン光触媒が例示でき、この触媒は、酸化チタン光触媒の表面がリン酸カルシウムアパタイトで被覆された複合材料であり、特に多孔質リン酸カルシウムにより被覆されるが好ましい。アパタイト被覆酸化チタン光触媒は、例えば、粒子径35〜40nmの粉末(昭和電工製)である。また、通常の酸化チタン光触媒は、紫外線照射などで励起して酸化還元能力を発揮し、有機物を分解できる酸化チタンであり、二酸化チタンまたはより低次の酸化状態にあるものが好ましく、アナターゼ型、ルチル型などの結晶型である。この光触媒の粒子径は、500nm以下特に50nm以下であると光触媒活性の高さの点から好ましい。この光触媒は、例えば、酸化ケイ素ゾル配合溶液であるST−K03(商品名、石原テクノ製)である。
 例えば、消臭性の布状単品がプリントラベルや織ラベルであれば、該ラベルには、文字や図形などの図柄模様を織成またはプリントされており、通常の繊維製品と同様に可撓性である。この種のラベルは、通常の広幅の布地,編地,フェルト地などをヒートカットでテープ状に切断しても、公知の細幅織機でテープ状に織成してもよく、さらにラベル片ごとに裁断且つエンドホールドやセンターホールドに折り曲げる。ラベルの素材は、広幅織物からテープ状に裁断する場合には、ポリエステル,ナイロン,アクリルなどの合成繊維製であり、細幅織機を織成するならば、綿,麻,羊毛,絹などの天然繊維製であってもよく、これらの天然繊維とポリエステル,ナイロン,アクリルなどの合成繊維との混紡繊維や複合糸などでもよい。この種のラベルは、物品の所定の個所に縫着または接着することによって物品に所望の消臭機能さらに抗菌機能も付与でき、該物品は汚染しやすい環境で使用するものであると好適である。
 例えば、消臭性の布状単品がマイクロスリットヤーンや付着糸であれば、製織時に経糸および/または緯糸として織ラベルに織り込む。広幅織物であれば、これを織成する際に、マイクロスリットヤーンや付着糸を1本ずつジャカード機の1かま分ごとに同時に送り込み、このジャカード機において、通常の経糸と同様に一定の横間隔をおいて竜頭に通せばよい。マイクロスリットヤーンや付着糸の織り込みは、織機において各ラベルの横幅分ごとに横方向に通してもよく、この場合には、通常の緯糸と同様に織機の緯糸供給装置によって挿入する。
 本考案に係る布状単品は、織ラベル、装飾テープ、ワッペン、ファスナ用引き手布などにおいて優れた防臭機能を有しさらに抗菌効果も付与できる。この布状単品を衣服のような物品に縫着または接着すると、その物品に防臭・抗菌性の機能を容易且つ長期間付与できる。本考案の布状単品によって防臭機能を物品に付与すると、該布状単品を縫着や接着した物品の商品価値を容易に高める。この布状単品による防臭機能の付与は、物品の全体を処理する機能加工に比べて薬剤必要量が少なく、該物品の販売価格に影響することが少ない。この布状単品は、縫着糸の抜糸などで物品から除去可能であるため、PL法の関連においても使用に際して懸念は全くない。
 この布状単品は、所定の消臭機能を付与でき、用途に応じて薬剤量の加減、薬剤配置状態の変更または単品形状の変更によってその消臭性能を増減することも可能である。この布状単品は、物品全体に比べてはるかに小面積であり、且つ薬剤成分を肌と直接接触しない個所に配置可能であるから、該物品の使用者が仮にきわめて敏感な肌であっても、用いる防臭機能を持つ薬剤によってかぶれや発疹の影響を受けることがない。
 次に、本考案を実施例に基づいて説明する。消臭機能を持つ薬剤粉末として白金担持活性炭と多孔性二酸化ケイ素を用い、1.0%白金担持活性炭30重量部、多孔性二酸化ケイ素30重量部、水酸化アルミニウム60重量部をポリウレタン樹脂100重量部に練り込み、この可撓性樹脂から厚み50μmの連続気泡フィルムに成形する。得た広幅の消臭性フィルム2(図3参照)は、幅100〜260cm、長さ50mである。
 一方、繊維素材として、実施例1では図1に示すような無地の布テープ1を製造するために、ポリエステル繊維製の無地の広幅織物3(図2)を織成する。広幅織物3は幅約100〜260cmである。図3に示すように、消臭性フィルム2と広幅織物3は、低融点の熱融着性フィルム5を挟んで加熱ローラ対6に連続的に送り、該ローラ対を160℃に加熱することで熱融着性フィルム5を溶融して消臭性フィルム2と広幅織物3とを融着し、広幅の繊維素材7(図4)を得る。広幅の繊維素材は、ヒートスリッタ(図示しない)に通し、図2の線aに沿って裁断して幅3cmである多数本の布テープ1(図1)を得る。
 布テープ1には、図5に示すように、シルクスクリーン印刷機(図示しない)によって、その表面に通常の顔料を含むインクでデザインやネームを連続的にプリントして図柄層8を形成する。布テープ1を連続的にプリントした後に、該テープをカットアンドホールドマシーン(図示しない)によって、図1の線bに沿って所定のラベル幅ごとに横方向にヒートカットし、ついで図5の線cで示すようにエンドホールドする。得たプリントラベル10(図5)は、例えば、トレーナ12(図6)などの衣服の衿裏側に縫着する。
 プリントラベル10は、通常の状態では一般のラベルと全く変らない。汗をかいたトレーナ12をバッグなどに詰め込むと、裏面の消臭性フィルム1によって汗の臭いなどを消臭し、優れた消臭作用が存在することが判明する。プリントラベル10では、消臭機能を持つ薬剤が存在するフィルム1はラベル裏側に位置するので、肌の敏感な人がラベル10に長時間接触しても肌が影響を受けることはない。
 実施例1で製造した広幅の消臭性フィルム1を使用し、これをスリッタ(図示しない)に通し、多数本の幅2cmの消臭性テープ18に裁断する。一方、繊維製品として、プリントラベルテープを製造するため、図7のように、公知の細幅織機(図示しない)によってポリエステル繊維の無地の布テープ14を織成する。布テープ14の表面に通常の顔料を含むインクでデザインやネームなどの図柄15をプリントし、幅2cmのプリントテープ16を得る。
 プリントテープ16と消臭性テープ18は、図4とほぼ同様に、低融点の熱融着性フィルムを挟んでローラ対に連続的に送り、該ローラ対を160℃に加熱することで熱融着性フィルムを溶融してプリントテープ16と消臭性フィルム18とを融着する。得た細幅のラベル素材20は、カットアンドホールドマシーン(図示しない)によって、所定のラベル幅ごとに横方向にヒートカットしてからセンターホールドまたはエンドホールドし、所望のプリントラベルを形成する。
 消臭機能を持つ薬剤粉末として白金担持ゼオライトと多孔性二酸化ケイ素を用いる。0.1%白金担持ゼオライト5重量部、多孔性二酸化ケイ素35重量部、水酸化アルミニウム70重量部をイソシアネート架橋剤1重量部とともに固形分20%のアクリル樹脂100重量部に練り込み、この可撓性樹脂から厚み50μmのフィルムに成形する。得た消臭性フィルムは、スリッタ(図示しない)に通し、幅2cmである多数本の消臭性テープに裁断する。
 一方、繊維製品として、織ラベルテープを製造する。図示しないけれども、織成装置では、広幅織物を織成する際に、レピア織機上方のジャカード機において、緯糸がパターンに応じて紋様を形成するとともに、レピア織機において、多数本のホットナイフをブレストビームの前方に配置し、幅約70〜260cmの広幅織物を織成してから直ちにテープ状に裁断する。この広幅織物が織機後方の各ホットナイフでヒートカットされることにより、多数本の織ラベルテープを同時に製造でき、各テープをリールに巻取っていく。
 前記の織ラベルテープは、ホットメルト層をコーティングまたはラミネートした消臭性テープと重合させ、加熱ローラ対に連続的に送って融着する。また、図4とほぼ同様に、両者の間にホットメルト粉末を散布しながら加熱ローラ対に連続的に送り、該織ラベルテープと消臭性テープとを融着してもよい。得た細幅のラベル素材は、カットアンドホールドマシーン(図示しない)によって、所定のラベル幅ごとに横方向にヒートカットしてからセンターホールドまたはエンドホールドする。
 実施例1で製造した可撓性樹脂液について添加量を1.5倍にして使用し、この樹脂液には、顔料および展色材を添加して多彩な着色である各種の有色インクを作製する。一方、繊維素材は実施例2で用いたポリエステル繊維の無地の布テープであり、該布テープの上にスクリーン法によって図柄模様を連続的に印刷する。図8に例示するように、布テープ22の表面に前記の樹脂液を含む有色インクによって図柄層23をプリントし、該図柄層はデザイン24(図9)やネーム26(図9)などを形成する。
 図柄層23の厚みは3〜5μmでも消臭効果があるけれども、厚みを増すほど消臭効果を上げることができる。図9に示すプリントラベル28について、布テープ22の表面に通常の顔料を含むインクでデザインやネームを印刷して図柄層を形成し、該図柄層の上側に樹脂液を含む無色インクを塗布したり、その無色インクを布テープの表面または裏面全体に塗布してもよい。
 プリントラベル28は、細幅織物を連続的にプリント印刷した後にラベルごとに横方向にヒートカットし、ついでホットプレスによってセンターホールドまたはエンドホールドすればよい。プリントラベル28は、例えば、衣服、カバン、靴裏側などに縫着し、縫着後には通常の状態では一般のラベルと全く変らない。
 消臭機能を持つ薬剤粉末として白金担持活性炭と活性炭粉末を用いる。5.0%白金担持活性炭20重量部、活性炭粉末20重量部、分散剤4重量部を水分散アクリル樹脂44重量部に練り込んで樹脂液を得る。一方、繊維製品として、図10に示すワッペン30を用いる。ワッペン30は、ジャカード機とレピア織機の紋織装置から図柄31を有する広幅織物を織成し、該広幅織物をテープ状にヒートカットし、得た織テープ32の裏面に不織布(図示しない)を貼着して製造する。得たテープを横方向に寸断し、さらにオーバーロック縫製によって縁取り34を形成すると矩形ワッペン30となる。
 前記の樹脂液は、ワッペン30の裏側不織布に含浸させた後に乾燥する。消臭機能を有するワッペン30は、例えば、作業着、スポーツウェア、ブレザーなどの衣服の目立つ個所に縫着すればよい。これらの衣服は、汗をかいた後にバッグの中に詰め込んでおいても悪臭を発することがない。
 消臭機能を持つ薬剤粉末としてアパタイト被覆酸化チタン光触媒を用いる。酸化チタン光触媒水分散液4重量部、シラン加水分解物66重量部、酢酸亜鉛触媒2重量部を水64重量部とともにシリコン架橋型樹脂30重量部と練り合わせて樹脂液を得る。一方、繊維製品として、細幅織機で織成した模様付きの装飾テープ36(図11)を用いる。
 装飾テープ36は前記の樹脂液に浸漬し、マングルロールで適宜に絞り取る。ついで120℃で2分間乾燥した後に、160℃で30秒間加熱処理する。酸化チタン光触媒の付着量は、繊維布帛に対して約1重量%である。装飾テープ36は、例えば、パンツ38のポケット40の縁に縫着し、そのパンツに美的効果を付与する。また、トレーナ(図示しない)の肩の3本ラインまたはパンツ(図示しない)のサイドラインとして縫着し、そのトレーナやパンツに美的効果と機能効果を付与してもよい。
 消臭機能を持つ薬剤粉末としてアパタイト被覆酸化チタン光触媒を用いる。アパタイト被覆酸化チタン光触媒粉末4.0重量%、増粘剤0.8重量%、リンゴ酸0.5重量%、エポキシ系シランカップリング剤0.5重量%を水92.2重量%とともに固形分80%のトリメチロールメラミン縮合物(メラミン樹脂)2.0重量%と練り合わせて樹脂液を得る。一方、繊維製品として、細幅織機で織成した無地の装飾テープ(図示しない)を用いる。
 この装飾テープは、その裏側にグラビアロールによって前記の樹脂液を塗布して乾燥する。そして170℃で30秒間キュアリングすることにより、トリメチロールメラミン縮合物を反応させてメラミン樹脂とする。この装飾テープは種々の用途に適用できる。
 消臭機能を持つ薬剤粉末として白金担持活性炭と多孔性二酸化ケイ素を用いる。0.1%白金担持活性炭5重量部、 多孔性二酸化ケイ素35重量部、水酸化アルミニウム70重量部をイソシアネート架橋剤1重量部とともに固形分20%のアクリル樹脂100重量部に練り込んで樹脂液を得る。この樹脂液をポリエステル樹脂のフィルム(厚さ50μm)の片面に塗布して、130℃で2分間乾燥する。このフィルムを細断してマイクロスリットヤーンを形成する。
 このスリットヤーンは、広幅織物1を織成する際に、1本ずつジャカード機(図示しない)の1かま分ごとに同時に送り込り、経糸として一定の横間隔をおいて広幅織物に織り込んでいく。この織成装置では、広幅織物を織成する際に、レピア織機上方のジャカード機において、緯糸がパターンに応じて紋様を形成するとともに、レピア織機において、多数本のホットナイフをブレストビームの前方に配置し、幅約70〜260cmの広幅織物を織成してから直ちにテープ状に裁断する。得た織ラベルテープは、幅2cmで多数本同時に製造され、これをそれぞれリールに巻取っていく。
 巻取った織ラベルテープは、カットアンドホールドマシーン(図示しない)によって、所定のラベル幅ごとに横方向にヒートカットしてからセンターホールドまたはエンドホールドする。この織ラベルは、衣服の衿裏側などに縫着すればよく、消臭性スリットヤーンの存在により優れた消臭機能を有する。
 消臭機能を持つ薬剤粉末として白金担持ゼオライト、酸化チタン光触媒および多孔性二酸化ケイ素を用いる。0.1%白金担持ゼオライト10重量部、酸化チタン光触媒5重量部、酸化マグネシウム35重量部、多孔性二酸化ケイ素35重量部をイソシアネート架橋剤1重量部とともにポリウレタン樹脂200重量部に練り込み、このポリウレタン樹脂から厚み50μmのフィルムに成形する。得たフィルムを細断してマイクロスリットヤーンを形成する。
 このスリットヤーンは、実施例8と同様に、広幅織物に織り込んでからテープ状に裁断する。得た織ラベルは、消臭性スリットヤーンの存在により優れた消臭機能を有する。
 消臭機能を持つ薬剤粉末として白金担持活性炭と多孔性二酸化ケイ素を用いる。1.0%白金担持活性炭5重量部、多孔性二酸化ケイ素10重量部、水酸化アルミニウム10重量部、分散剤5重量部、メチルセルロース1重量部、水69重量部を水分散アクリル樹脂100重量部に練り込み、樹脂液を得る。ポリエステルのフィラメントを前記の樹脂液の槽を通して付着させて乾燥し、消臭性糸42(図12)を得る。
 消臭性糸42は、単独または複数本を撚り、所定の織物に対して経糸または緯糸として供給する。図12に示す複合糸44は、単独または複数本を撚っただけの消臭性糸42であると経糸または緯糸としての引っ張り強度を有しない場合に使用する。複合糸44では、例えば、混合する消臭性糸42と天然または合成繊維46とを合糸機で引き揃えてから、リング撚糸機やダブルツイスタで撚り合わせて製造する。複合糸44は、図示のような均一混合または群混合などのいずれでもよい。
本考案の布状単品であるプリントネームとなる布テープの平面図である。 図1の布テープに裁断する広幅織物の概略平面図である。 図2の広幅織物と消臭性フィルムとの接着工程を示す概略側面図である。 広幅織物と消臭性フィルムとを接着した繊維素材を示す断面図である。 布状単品であるプリントネームの一例を示す平面図である。 図5のプリントネームを縫着した衣服の一例を示す正面図である。 本考案の変形例であるプリントラベルテープの概略断面図である。 本考案の他の変形例である布テープを示す概略断面図である。 図8の布テープに対応するプリントラベルの概略平面図である。 本考案の別の変形例に相当する矩形ワッペンの概略断面図である。 布状単品である装飾テープの使用例を示すパンツの概略背面図である。 本考案のさらに別の変形例である複合糸の拡大断面図である。
符号の説明
 1  布テープ
 2  消臭性フィルム
 3  広幅織物
 5  熱融着性フィルム
 7  繊維素材
 8  図柄層
 10 プリントラベル
 12 トレーナ

Claims (7)

  1.  物品の一部に縫着または接着する消臭性の布状単品であって、図柄模様や有色の繊維製品であり、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂からフィルムを成形し、該フィルムをラミネート加工によって繊維製品または繊維素材に貼着させる消臭性の布状単品。
  2.  物品の一部に縫着または接着する消臭性のプリントラベルであって、図柄模様や有色の繊維製品であり、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂から連続気泡のフィルムを成形し、該フィルムをラミネート加工によって繊維製品または繊維素材に貼着させる消臭性の布状単品。
  3.  物品の一部に縫着または接着する消臭性の布状単品であって、図柄模様や有色の繊維製品であり、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この液状の樹脂をコーティングやディッピングなどで繊維製品または繊維素材に付着させる消臭性の布状単品。
  4.  物品の一部に縫着または接着する消臭性のプリントラベルであって、図柄模様や有色の繊維製品であり、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この液状の樹脂をコーティングやディッピングなどで繊維製品または繊維素材に付着させる消臭性の布状単品。
     消臭性の布状単品。
  5.  物品の一部に縫着または接着する消臭性の布状単品であって、図柄模様や有色の繊維製品であり、1種または2種以上の消臭機能を持つ薬剤を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂を支持樹脂とともにフィルムを成形し、該フィルムを細断してマイクロスリットヤーンを形成し、該スリットヤーンを繊維製品または繊維素材の一部または全体に織り込んでいる消臭性の布状単品。
  6.  物品の一部に縫着または接着する消臭性の布状単品であって、図柄模様や有色の繊維製品であり、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この樹脂を単独または他の樹脂フィルムとともに連続気泡のフィルムを成形し、該フィルムを細断してマイクロスリットヤーンを形成し、該スリットヤーンを繊維製品または繊維素材の一部または全体に織り込んでいる消臭性の布状単品。
  7.  物品の一部に縫着または接着する消臭性の布状単品であって、図柄模様や有色の繊維製品であり、消臭機能を持つ薬剤として、少なくとも白金担持活性炭触媒、貴金属担持ゼオライト触媒、多孔性二酸化ケイ素または酸化チタン光触媒を練り込んだ可撓性樹脂を用い、この液状の樹脂をコーティングやディッピングなどで糸に付着させ、この糸を繊維製品または繊維素材の一部ないし全面に織り込んでいる消臭性の布状単品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016097207A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 平岡織染株式会社 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法
JP2016106699A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 平岡織染株式会社 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法
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