JP3098342U - 給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】蒸気を熱源とし、湯または水を熱交換器により間接加熱する給湯装置において、熱交換器から排出される高温の蒸気の熱を再利用して、効率の改善を図る。
【解決手段】給水配管2からの水は、合流点15で熱湯配管3を通った熱湯と合流される。合流点15からの湯または水の温度は、第1の熱交換器5によりある程度の温度まで上げられ、さらに、第2の熱交換器4で、目標の温度の熱湯になるまで上げられる。目標の温度となった熱湯は、熱湯配管3に供給される。このように、第2の熱交換器4からの高温の蒸気を第1の熱交換器5で再利用して、システムの熱効率の改善を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】給水配管2からの水は、合流点15で熱湯配管3を通った熱湯と合流される。合流点15からの湯または水の温度は、第1の熱交換器5によりある程度の温度まで上げられ、さらに、第2の熱交換器4で、目標の温度の熱湯になるまで上げられる。目標の温度となった熱湯は、熱湯配管3に供給される。このように、第2の熱交換器4からの高温の蒸気を第1の熱交換器5で再利用して、システムの熱効率の改善を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、蒸気によって湯または水を熱湯にして供給する給湯装置に関する。本明細書で、水とは水道業者から供給される通常の温度の水、たとえば、5°C〜25°C程度の水をいい、湯とは前記水を加熱して温度が上昇した60°C程度以下の温水をいい、熱湯とは、湯をさらに加熱してさらに高温になった80°C程度以上の高温の湯をいう。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品工場などにおいて、図2に示すように、蒸気を熱源とし、熱交換器により湯または水を間接加熱させるようにした給湯装置200が用いられている。なお、従来の給湯装置としては以下の特許文献1に示すものが出願されている。
図2は、蒸気を熱源とし、熱交換により湯または水を間接加熱させる従来の給湯装置の原理構成を示すものである。図2において、蒸気配管1からの蒸気は、熱交換器4を通り、スチームトラップ13を介してドレン14として捨てられる。給水配管2からの水と、熱湯配管3から戻った熱湯は、合流点15で合流される。合流によって混合された混合湯は、熱交換器4を通り、熱湯にされ熱湯配管3に供給され、合流点15に戻る。合流点15から供給される湯または水の温度は、熱交換器4により、所望の値まで熱せられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−121793号公報
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
図2に示した給湯装置200では、蒸気と水とが直接混合しないので、洗浄湯、飲料湯として利用される。しかしながら、図2に示した給湯装置200では、熱交換器4から高温のドレン14が捨てられており、エネルギが無駄に消費されている。
【0005】
以下に、従来の給湯装置200について詳細に説明する。給湯装置200において、蒸気配管1には、たとえば、圧力0.3Mpa、温度143°Cの飽和蒸気が供給され、熱交換器4で、5°Cの水は93°Cの熱湯に熱交換される。この93°Cの熱湯は、熱湯配管3に供給され、洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等6で使用される。
【0006】
熱湯は、洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等6で一部又は全部が消費され合流点15に戻り、合流点15で、給水配管2からの水と混合され、再び、熱交換器4に供給される。熱交換器4から出力される熱湯の温度は、熱交換器4で目標値である93°Cになるように加熱される。しかしながら、冬の期間、給水配管から給水される水の温度が5°C程度と低い場合には、熱交換器4の熱容量によっては、連続して93°Cの熱湯を供給することは難しく、75°C程度に温度が低下する。
【0007】
このような熱湯を供給する給湯装置においては、熱交換器4から排出される蒸気のドレン温度は85°〜90°C程度と高温であり、この排出される蒸気はスチームトラップ13でドレン14となって捨てられ、熱が有効に利用されていない。この熱交換器4から排出される高温の蒸気を再利用すれば、熱効率を上げることができると考えられる。
【0008】
本考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、蒸気を熱源とし、熱交換器により湯または水を間接加熱するようにした給湯装置であって、熱交換器から排出される高温の蒸気の熱を再利用して、エネルギ効率の改善を図るようにした給湯装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本考案に係る給湯装置は、蒸気を供給する蒸気配管と、水を供給する給水配管と、熱湯を供給する熱湯配管と、給水配管からの水と熱湯配管からの熱湯とを混合し、この混合された湯または水の温度を熱交換により上昇させる第1の熱交換器と、第1の熱交換器により温度が上昇した湯の温度を、さらに所望の温度まで熱交換により上昇させ、この温度上昇された熱湯を熱湯配管に供給する第2の熱交換器とを備え、蒸気配管からの蒸気を前記第2の熱交換器に送り、第2の熱交換器から排出された蒸気を前記第1の熱交換器に送ることを特徴とする。
【0010】
本考案に係る給湯装置では、給水配管からの水は、合流点で熱湯配管を通って熱湯と合流され、合流点された湯または水は、第1の熱交換器によりある程度の温度にまで上げられ、さらに、第2の熱交換器で、目標の温度の熱湯に加熱される。そして、目標の温度となった熱湯は、熱湯配管を通って洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等から供給される。このように、第2の熱交換器から排出される高温の蒸気を第1の熱交換器で再利用することによって、熱効率の改善を図ることができる。
【0011】
また、本考案では、第2の熱交換器の湯出口と第1の熱交換器の湯入口間に循環ポンプを設けたことを特徴とする。
【0012】
この循環ポンプを設けたことによって、第1の熱交換器で加熱された湯を第2の熱交換器に強制的に循環させるので、システム全体の効率をさらに高めることができる。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の給湯装置の構成を示す図である。図1に示すように、この給湯装置100は、蒸気を供給する蒸気配管1と、水を供給する給水配管2と、熱湯を供給する熱湯配管3とを備える。本明細書においては、単に蒸気と表現しているが、通常、給湯装置においては、飽和蒸気が用いられるので、蒸気を飽和蒸気と読み替えても良い。
【0014】
蒸気配管1には、電動弁11と蒸気温調弁12が設けられる。電動弁11は、蒸気配管1への蒸気の流入を開閉する。蒸気温調弁12は、供給される熱湯温度を一定にするために、熱湯の温度に応じて蒸気量を制御する。蒸気配管1を通ってきた蒸気は、熱交換器4を通り、さらに、熱交換器5を通った後に、スチームトラップ13を経て、ドレン14として外部に排出される。
【0015】
熱湯配管3を通ってきた熱湯と給水配管2に供給された水とは、合流点15で混合される。熱湯配管3を通ってきた熱湯と給水配管2に供給された水とを合流点15で混合する際に、逆流を防止するために、逆止弁16および逆止弁17が給水配管2および熱湯配管3にそれぞれ設けられる。また、熱湯配管3の熱湯の温度上昇による管内圧力を減少させるために、熱湯配管3には、密閉膨張タンク18が設けられる。
【0016】
合流点15からの湯または水は、熱交換器5に送られる。ここで、熱湯配管3を通ってきた熱湯と給水配管2に供給された水とが混合された場合は湯と表現し、熱湯配管3を通ってきた熱湯がゼロの場合、すなわち、熱湯が洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・で全て消費された場合には、水のみが供給されるので水と表現する。合流点15で混合された湯または水は、熱交換器5で加熱され、ポンプ19を介して熱交換器4に送られ、温度がさらに上昇する。熱交換器4からは、所望の温度(たとえば93°C)の熱湯が連続して供給される。本発明によれば、冬の期間、給水配管から給水される水の温度が5°C程度と低い場合でも、熱交換器5によって、給水配管から給水される水の温度が40°C程度に暖められるので、連続して93°Cの熱湯を供給することが可能となる。
【0017】
熱交換器4から供給された熱湯は、熱湯配管3を通って、合流点15に戻る。合流点15で、再び、給水配管2から供給された水と混合される。そして、合流点15からの湯または水は、再び、熱交換器5および熱交換器4を通り、熱湯配管3に熱湯として供給される。熱湯配管3の経路中には、洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・が設けられる。洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・からは、熱湯が取り出される。
【0018】
このように、本実施の形態の給湯装置100では、蒸気配管1に、蒸気が送られ、この蒸気配管1からの蒸気は、熱交換器4に入り、さらに、熱交換器5に入り、スチームトラップ13を経てドレン14として外部に捨てられる。
【0019】
給水配管2からの水は、合流点15で熱湯配管3を通って来た熱湯と合流され、合流点15からの湯または水は、熱交換器5である程度の温度まで上げられ、さらに、熱交換器4で、目標の温度に上げられる。そして、目標の温度となった熱湯は、熱湯配管3を介して洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等に供給される。このように、本考案では熱交換器5および熱交換器4の2段の熱交換器を設けることにより、システム全体の熱効率を大幅に上げることができる。
【0020】
熱湯配管3に供給される熱湯の温度は、センサ20で検出される。センサ20の検出出力に基づいて、蒸気温調弁12は、PID制御または自力式温調弁による制御によって熱湯配管3に供給される熱湯の温度を目標値になるように制御する。
【0021】
たとえば、洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・からの給湯量が増えると、熱湯配管3から合流点15に供給される熱湯の量は減少し、給水配管2から供給される水の量は増加する。従って、熱交換器5に供給される熱湯の温度が低下してくるので、熱交換器4から熱湯配管3に供給される熱湯の温度も低下してくる。このとき、熱湯配管3に供給される熱湯の温度はセンサ20で検出され、このセンサ20の検出出力に基づいて、蒸気温調弁12が動作し、蒸気量を増やして、熱湯配管3に供給される熱湯の温度を上昇させる。
【0022】
すなわち、熱湯配管3に供給される熱湯の温度が目標値より低下すると、蒸気温調弁12は開度が大きくなるように制御される。蒸気温調弁12の開度が大きくなると、蒸気配管1を介して熱交換器4および熱交換器5に入る蒸気の量が多くなり、熱湯配管3に供給される熱湯の温度が上昇する。
【0023】
一方、たとえば、洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・において熱湯消費がほとんどないときには、熱湯配管3を通過した熱湯の温度はほとんど下がらない。従って、この場合には、蒸気温調弁12の開度が小さくなるように制御される。蒸気温調弁12の開度が小さくなると、熱交換器4および熱交換器5に入る蒸気の量が少なくなり、エネルギ消費量が減る。
【0024】
なお、蒸気温調弁12やセンサ20が万一作動不良になったときには、電動弁11が閉まり、蒸気の流入が停止され、システムの異常動作が未然に防止される。
【0025】
このように、本実施の形態の給湯装置100では、合流点15からの湯または水は、熱交換器5により温度が第1段階の温度に上昇され、さらに、熱交換器4により第2の段階の目標温度まで上昇される。このように、熱交換器5で予熱され、熱交換器4で目標値まで昇温されるような2段階の熱交換を行うことにより、熱交換器4から捨てられていた高温の蒸気の熱を再利用することができる。
【0026】
以下に、従来の処理と本考案の装置の各部における温度関係について説明する。図2に示す従来の1段の熱交換器4のみによる構成では、熱交換器4において、5°Cから目標値の93°Cにまで温度を一挙に上昇させなければならず、そのために大量の蒸気を消費する。
【0027】
一方、本考案においては、図1に示すように、たとえば、圧力0.3Mpa、温度143°Cの飽和蒸気が供給される。定常状態では、熱湯配管3には、たとえば、5°Cの水が供給され、熱湯配管3に供給される熱湯の目標温度は、たとえば、93°Cである。熱交換器4は湯温を、たとえば、40°Cから93°Cに53°Cだけ上昇させる。そのために蒸気の温度は熱交換器4を出るときにはたとえば、90°Cに下がる。熱交換器4から排出される温度90°Cの蒸気は熱交換器5に送られる。この熱交換器5に送られた蒸気は、熱交換器5で水温を、たとえば、5°Cから40°Cに35°C上昇させ、それによって蒸気の温度は熱交換器5を出るときには蒸気の温度は、たとえば、57°Cになる。
【0028】
本実施の形態の給湯装置100では、熱交換器5を設け、熱交換器4から排出される高温の蒸気を使って、合流点15からの湯または水を予熱し、その余熱された湯を熱交換器5で昇温する。このように、本実施の形態の給湯装置では、熱交換器4から排出される高温の蒸気が再利用されるため、システム全体の熱効率を上げることができる。
【0029】
なお、本考案は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0030】
【考案の効果】
本考案によれば、給水配管からの水は、合流点で熱湯配管を通った熱湯と合流され、合流点からの湯または水の温度は、第1の熱交換器によりある程度の温度まで上げられ、さらに、第2の熱交換器で、目標の温度の熱湯になるまで上げられる。そして、目標の温度となった熱湯は、熱湯配管を通って、洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等から連続して供給される。このように、第2の熱交換器からの高温の蒸気を再利用することができ、効率の改善を図ることができる。
【0031】
また、本考案では、第2の熱交換器の湯出口と第1の熱交換器の湯入口間に循環ポンプが設けられる。従って、循環ポンプを設けたことによって、第1の熱交換器で加熱された湯を第2の熱交換器に強制的に循環させるので、システム全体の効率をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係る給湯装置の原理構成を示すシステム図である。
【図2】従来の給湯装置の原理構成を示す図である。
【符号の説明】
1…蒸気配管、2…給水配管、3…熱湯配管、4…熱交換器、5…熱交換器、6a…洗浄用ガン、6b…高温殺菌装置、6c…高温仕込装置、11…電動弁、12…蒸気温調弁、13…スチームトラップ、14…ドレン、15…合流点、16、17…逆止弁、18…密閉膨張タンク、19…ポンプ、20…センサ
【考案の属する技術分野】
本考案は、蒸気によって湯または水を熱湯にして供給する給湯装置に関する。本明細書で、水とは水道業者から供給される通常の温度の水、たとえば、5°C〜25°C程度の水をいい、湯とは前記水を加熱して温度が上昇した60°C程度以下の温水をいい、熱湯とは、湯をさらに加熱してさらに高温になった80°C程度以上の高温の湯をいう。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品工場などにおいて、図2に示すように、蒸気を熱源とし、熱交換器により湯または水を間接加熱させるようにした給湯装置200が用いられている。なお、従来の給湯装置としては以下の特許文献1に示すものが出願されている。
図2は、蒸気を熱源とし、熱交換により湯または水を間接加熱させる従来の給湯装置の原理構成を示すものである。図2において、蒸気配管1からの蒸気は、熱交換器4を通り、スチームトラップ13を介してドレン14として捨てられる。給水配管2からの水と、熱湯配管3から戻った熱湯は、合流点15で合流される。合流によって混合された混合湯は、熱交換器4を通り、熱湯にされ熱湯配管3に供給され、合流点15に戻る。合流点15から供給される湯または水の温度は、熱交換器4により、所望の値まで熱せられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−121793号公報
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
図2に示した給湯装置200では、蒸気と水とが直接混合しないので、洗浄湯、飲料湯として利用される。しかしながら、図2に示した給湯装置200では、熱交換器4から高温のドレン14が捨てられており、エネルギが無駄に消費されている。
【0005】
以下に、従来の給湯装置200について詳細に説明する。給湯装置200において、蒸気配管1には、たとえば、圧力0.3Mpa、温度143°Cの飽和蒸気が供給され、熱交換器4で、5°Cの水は93°Cの熱湯に熱交換される。この93°Cの熱湯は、熱湯配管3に供給され、洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等6で使用される。
【0006】
熱湯は、洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等6で一部又は全部が消費され合流点15に戻り、合流点15で、給水配管2からの水と混合され、再び、熱交換器4に供給される。熱交換器4から出力される熱湯の温度は、熱交換器4で目標値である93°Cになるように加熱される。しかしながら、冬の期間、給水配管から給水される水の温度が5°C程度と低い場合には、熱交換器4の熱容量によっては、連続して93°Cの熱湯を供給することは難しく、75°C程度に温度が低下する。
【0007】
このような熱湯を供給する給湯装置においては、熱交換器4から排出される蒸気のドレン温度は85°〜90°C程度と高温であり、この排出される蒸気はスチームトラップ13でドレン14となって捨てられ、熱が有効に利用されていない。この熱交換器4から排出される高温の蒸気を再利用すれば、熱効率を上げることができると考えられる。
【0008】
本考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、蒸気を熱源とし、熱交換器により湯または水を間接加熱するようにした給湯装置であって、熱交換器から排出される高温の蒸気の熱を再利用して、エネルギ効率の改善を図るようにした給湯装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本考案に係る給湯装置は、蒸気を供給する蒸気配管と、水を供給する給水配管と、熱湯を供給する熱湯配管と、給水配管からの水と熱湯配管からの熱湯とを混合し、この混合された湯または水の温度を熱交換により上昇させる第1の熱交換器と、第1の熱交換器により温度が上昇した湯の温度を、さらに所望の温度まで熱交換により上昇させ、この温度上昇された熱湯を熱湯配管に供給する第2の熱交換器とを備え、蒸気配管からの蒸気を前記第2の熱交換器に送り、第2の熱交換器から排出された蒸気を前記第1の熱交換器に送ることを特徴とする。
【0010】
本考案に係る給湯装置では、給水配管からの水は、合流点で熱湯配管を通って熱湯と合流され、合流点された湯または水は、第1の熱交換器によりある程度の温度にまで上げられ、さらに、第2の熱交換器で、目標の温度の熱湯に加熱される。そして、目標の温度となった熱湯は、熱湯配管を通って洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等から供給される。このように、第2の熱交換器から排出される高温の蒸気を第1の熱交換器で再利用することによって、熱効率の改善を図ることができる。
【0011】
また、本考案では、第2の熱交換器の湯出口と第1の熱交換器の湯入口間に循環ポンプを設けたことを特徴とする。
【0012】
この循環ポンプを設けたことによって、第1の熱交換器で加熱された湯を第2の熱交換器に強制的に循環させるので、システム全体の効率をさらに高めることができる。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の給湯装置の構成を示す図である。図1に示すように、この給湯装置100は、蒸気を供給する蒸気配管1と、水を供給する給水配管2と、熱湯を供給する熱湯配管3とを備える。本明細書においては、単に蒸気と表現しているが、通常、給湯装置においては、飽和蒸気が用いられるので、蒸気を飽和蒸気と読み替えても良い。
【0014】
蒸気配管1には、電動弁11と蒸気温調弁12が設けられる。電動弁11は、蒸気配管1への蒸気の流入を開閉する。蒸気温調弁12は、供給される熱湯温度を一定にするために、熱湯の温度に応じて蒸気量を制御する。蒸気配管1を通ってきた蒸気は、熱交換器4を通り、さらに、熱交換器5を通った後に、スチームトラップ13を経て、ドレン14として外部に排出される。
【0015】
熱湯配管3を通ってきた熱湯と給水配管2に供給された水とは、合流点15で混合される。熱湯配管3を通ってきた熱湯と給水配管2に供給された水とを合流点15で混合する際に、逆流を防止するために、逆止弁16および逆止弁17が給水配管2および熱湯配管3にそれぞれ設けられる。また、熱湯配管3の熱湯の温度上昇による管内圧力を減少させるために、熱湯配管3には、密閉膨張タンク18が設けられる。
【0016】
合流点15からの湯または水は、熱交換器5に送られる。ここで、熱湯配管3を通ってきた熱湯と給水配管2に供給された水とが混合された場合は湯と表現し、熱湯配管3を通ってきた熱湯がゼロの場合、すなわち、熱湯が洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・で全て消費された場合には、水のみが供給されるので水と表現する。合流点15で混合された湯または水は、熱交換器5で加熱され、ポンプ19を介して熱交換器4に送られ、温度がさらに上昇する。熱交換器4からは、所望の温度(たとえば93°C)の熱湯が連続して供給される。本発明によれば、冬の期間、給水配管から給水される水の温度が5°C程度と低い場合でも、熱交換器5によって、給水配管から給水される水の温度が40°C程度に暖められるので、連続して93°Cの熱湯を供給することが可能となる。
【0017】
熱交換器4から供給された熱湯は、熱湯配管3を通って、合流点15に戻る。合流点15で、再び、給水配管2から供給された水と混合される。そして、合流点15からの湯または水は、再び、熱交換器5および熱交換器4を通り、熱湯配管3に熱湯として供給される。熱湯配管3の経路中には、洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・が設けられる。洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・からは、熱湯が取り出される。
【0018】
このように、本実施の形態の給湯装置100では、蒸気配管1に、蒸気が送られ、この蒸気配管1からの蒸気は、熱交換器4に入り、さらに、熱交換器5に入り、スチームトラップ13を経てドレン14として外部に捨てられる。
【0019】
給水配管2からの水は、合流点15で熱湯配管3を通って来た熱湯と合流され、合流点15からの湯または水は、熱交換器5である程度の温度まで上げられ、さらに、熱交換器4で、目標の温度に上げられる。そして、目標の温度となった熱湯は、熱湯配管3を介して洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等に供給される。このように、本考案では熱交換器5および熱交換器4の2段の熱交換器を設けることにより、システム全体の熱効率を大幅に上げることができる。
【0020】
熱湯配管3に供給される熱湯の温度は、センサ20で検出される。センサ20の検出出力に基づいて、蒸気温調弁12は、PID制御または自力式温調弁による制御によって熱湯配管3に供給される熱湯の温度を目標値になるように制御する。
【0021】
たとえば、洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・からの給湯量が増えると、熱湯配管3から合流点15に供給される熱湯の量は減少し、給水配管2から供給される水の量は増加する。従って、熱交換器5に供給される熱湯の温度が低下してくるので、熱交換器4から熱湯配管3に供給される熱湯の温度も低下してくる。このとき、熱湯配管3に供給される熱湯の温度はセンサ20で検出され、このセンサ20の検出出力に基づいて、蒸気温調弁12が動作し、蒸気量を増やして、熱湯配管3に供給される熱湯の温度を上昇させる。
【0022】
すなわち、熱湯配管3に供給される熱湯の温度が目標値より低下すると、蒸気温調弁12は開度が大きくなるように制御される。蒸気温調弁12の開度が大きくなると、蒸気配管1を介して熱交換器4および熱交換器5に入る蒸気の量が多くなり、熱湯配管3に供給される熱湯の温度が上昇する。
【0023】
一方、たとえば、洗浄用ガン6a、高温殺菌装置6b、高温仕込装置6c、・・・において熱湯消費がほとんどないときには、熱湯配管3を通過した熱湯の温度はほとんど下がらない。従って、この場合には、蒸気温調弁12の開度が小さくなるように制御される。蒸気温調弁12の開度が小さくなると、熱交換器4および熱交換器5に入る蒸気の量が少なくなり、エネルギ消費量が減る。
【0024】
なお、蒸気温調弁12やセンサ20が万一作動不良になったときには、電動弁11が閉まり、蒸気の流入が停止され、システムの異常動作が未然に防止される。
【0025】
このように、本実施の形態の給湯装置100では、合流点15からの湯または水は、熱交換器5により温度が第1段階の温度に上昇され、さらに、熱交換器4により第2の段階の目標温度まで上昇される。このように、熱交換器5で予熱され、熱交換器4で目標値まで昇温されるような2段階の熱交換を行うことにより、熱交換器4から捨てられていた高温の蒸気の熱を再利用することができる。
【0026】
以下に、従来の処理と本考案の装置の各部における温度関係について説明する。図2に示す従来の1段の熱交換器4のみによる構成では、熱交換器4において、5°Cから目標値の93°Cにまで温度を一挙に上昇させなければならず、そのために大量の蒸気を消費する。
【0027】
一方、本考案においては、図1に示すように、たとえば、圧力0.3Mpa、温度143°Cの飽和蒸気が供給される。定常状態では、熱湯配管3には、たとえば、5°Cの水が供給され、熱湯配管3に供給される熱湯の目標温度は、たとえば、93°Cである。熱交換器4は湯温を、たとえば、40°Cから93°Cに53°Cだけ上昇させる。そのために蒸気の温度は熱交換器4を出るときにはたとえば、90°Cに下がる。熱交換器4から排出される温度90°Cの蒸気は熱交換器5に送られる。この熱交換器5に送られた蒸気は、熱交換器5で水温を、たとえば、5°Cから40°Cに35°C上昇させ、それによって蒸気の温度は熱交換器5を出るときには蒸気の温度は、たとえば、57°Cになる。
【0028】
本実施の形態の給湯装置100では、熱交換器5を設け、熱交換器4から排出される高温の蒸気を使って、合流点15からの湯または水を予熱し、その余熱された湯を熱交換器5で昇温する。このように、本実施の形態の給湯装置では、熱交換器4から排出される高温の蒸気が再利用されるため、システム全体の熱効率を上げることができる。
【0029】
なお、本考案は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0030】
【考案の効果】
本考案によれば、給水配管からの水は、合流点で熱湯配管を通った熱湯と合流され、合流点からの湯または水の温度は、第1の熱交換器によりある程度の温度まで上げられ、さらに、第2の熱交換器で、目標の温度の熱湯になるまで上げられる。そして、目標の温度となった熱湯は、熱湯配管を通って、洗浄用ガン・高温殺菌装置・高温仕込装置等から連続して供給される。このように、第2の熱交換器からの高温の蒸気を再利用することができ、効率の改善を図ることができる。
【0031】
また、本考案では、第2の熱交換器の湯出口と第1の熱交換器の湯入口間に循環ポンプが設けられる。従って、循環ポンプを設けたことによって、第1の熱交換器で加熱された湯を第2の熱交換器に強制的に循環させるので、システム全体の効率をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係る給湯装置の原理構成を示すシステム図である。
【図2】従来の給湯装置の原理構成を示す図である。
【符号の説明】
1…蒸気配管、2…給水配管、3…熱湯配管、4…熱交換器、5…熱交換器、6a…洗浄用ガン、6b…高温殺菌装置、6c…高温仕込装置、11…電動弁、12…蒸気温調弁、13…スチームトラップ、14…ドレン、15…合流点、16、17…逆止弁、18…密閉膨張タンク、19…ポンプ、20…センサ
Claims (2)
- 蒸気を供給する蒸気配管と、
湯または水を供給する給水配管と、
熱湯を供給する熱湯配管と、
前記給水配管からの水と前記熱湯配管からの熱湯とを混合し、当該混合された湯または水の温度を熱交換により上昇させる第1の熱交換器と、
前記第1の熱交換器により温度が上昇した湯の温度を、さらに所望の温度まで熱交換により上昇させ、当該温度上昇された熱湯を前記熱湯配管に供給する第2の熱交換器とを備え、
前記蒸気配管からの蒸気を前記第2の熱交換器に送り、前記第2の熱交換器から排出された蒸気を前記第1の熱交換器に送る
ことを特徴とする給湯装置。 - 前記第2の熱交換器の湯出口と前記第1の熱交換器の湯入口間に循環ポンプを設けたことを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003003250U JP3098342U (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | 給湯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP3098342U true JP3098342U (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=43252103
Family Applications (1)
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JP2003003250U Expired - Lifetime JP3098342U (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | 給湯装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3098342U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0641610A (ja) * | 1992-07-28 | 1994-02-15 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 真空脱脂焼結炉とそれを用いた脱脂方法 |
JP2017067353A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 株式会社亀山鉄工所 | 熱交換器システム |
JP2018059667A (ja) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | 株式会社ミヤワキ | 内部循環型給湯システム |
-
2003
- 2003-06-04 JP JP2003003250U patent/JP3098342U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0641610A (ja) * | 1992-07-28 | 1994-02-15 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 真空脱脂焼結炉とそれを用いた脱脂方法 |
JP2017067353A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 株式会社亀山鉄工所 | 熱交換器システム |
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