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JP3097764B2 - ガイダンス音声付き音声入力装置 - Google Patents

ガイダンス音声付き音声入力装置

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JP3097764B2
JP3097764B2 JP03063444A JP6344491A JP3097764B2 JP 3097764 B2 JP3097764 B2 JP 3097764B2 JP 03063444 A JP03063444 A JP 03063444A JP 6344491 A JP6344491 A JP 6344491A JP 3097764 B2 JP3097764 B2 JP 3097764B2
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義武 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガイダンス音声を発声
者に対して出力して発声者から発声を促し、この発声者
からの発声を受信するガイダンス音声付き音声入力装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】発声者から音声入力装置を離して使用す
る、いわゆるハンズフリーで使用する音声認識装置など
で、装置に音声を入力する発声者に対して、発声のタイ
ミングを明らかにするためのガイダンス信号発生装置な
どを付加することは、認識装置の稼働時間やアルゴリズ
ム上の負担を軽減し、かつ、発声者に対しても装置に対
する親和感を与える上で重要である。このようなガイダ
ンス信号は、一般に音声認識装置がキーボードなどの手
で入力する装置の代用として使われるために、また発声
者自身が発声結果をフィードバックして即時に理解する
ことが望まれるために、視覚や触覚に訴える装置より
も、聴覚に訴える装置が望まれる。すなわち、ガイダン
ス信号発生装置として、一般には、音声によるガイダン
ス方法が望ましい形である。
【0003】ところが、音声によるガイダンス方法で
は、ガイダンス音声自体が発声者の出す音声と同一の音
声周波数帯域の信号であるため、ガイダンス音声の生成
途中で発声者が音声を装置に向かって入力するような場
合を考えると、音声信号入力器では発声者の音声と一緒
にガイダンス音声を受信するため、装置にはガイダンス
音声の重畳した音声パターンが入力されることになり、
認識装置において認識誤りを生じる原因となる。
【0004】この問題を解決する方法は4つ考えられ
る。第1には、ガイダンス音声の発生途中での音声入力
を受け付けない方法がある。しかし、この方法ではガイ
ダンス音声が完全に消えるまで発声者に発声させないよ
う時間的制約を課すこととなる。また、ガイダンス音声
の発生途中で発声者が発声した場合、ガイダンス発声時
間中の入力音声を分析することができないため、いわゆ
る語頭切れという現象を生じ、認識装置での認識誤りの
原因となる。第2には、ガイダンス音声の音量を低く抑
える方法がある。この方法には、音声入力装置のアルゴ
リズムによって発声者の音声を検知した場合にガイダン
ス音声を打ち切る方法も含まれる。しかし、高騒音下で
使用される認識装置では、ガイダンス音声の音量を小さ
くすることは明瞭なガイダンス音声を与える上では実用
的ではない。また、音声を検知した場合にガイダンス音
声を打ち切る方法は、音声検出のアルゴリズムが完全で
なければ第1の方法で示したものと同じ語頭切れを生
じ、また、残響のあるような部屋で装置を使用する場合
ではガイダンス音声の残響成分までを完全に打ち消すこ
とは難しい技術である。第3には、ガイダンス音声を発
声するスピーカーを音声入力装置から音響的に切り離す
方法がある。この方法は、例えば、電話機の受話器のよ
うに、発声者にガイダンスを受聴させる音響系と、発声
者の音声を入力させる音響系とを分離するものである。
しかし、この方法では、音声入力音響系との分離を図る
ため発声者に密着したガイダンス発生装置が必要とな
り、発声者に装置を装着する煩わしさを与える。第4に
は、装置に入力された音声信号から重畳しているガイダ
ンス音声を事後的に除去しようとする方法がある。この
例としては、適応予測フィルタの手法により、装置内部
にガイダンスの原信号を予め記憶しておき、音声入力装
置で受信した音声信号からガイダンス音声信号とそれに
付随して発生する音響信号を原信号に基づいて推定し除
去しようとする方法がある。しかしながら、この方法で
は、ガイダンス信号の推定が完全でなかった場合、発声
者の音声信号に対して波形歪を生じさせ、認識装置での
認識率の劣化につながる。さらに、適応予測フィルタの
係数の学習のために、発声者に発声を促すガイダンスと
は別にフィルタの学習のためのガイダンス信号と学習時
間を必要とする。従って、列記したこれら4つの方法で
は、いずれも認識装置に悪影響を与えず、かつ、発声者
に負担とならない形でのガイダンス音声と入力音声との
分離を図ることは難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した各方法は、そ
れぞれ欠点があり、ガイダンス音声に発声者の発声が重
畳された場合には、本音声入力装置を認識装置に適用し
た場合に、誤認識を生じるという問題がある。
【0006】ところで、上述した各方法のうち、第4の
方法は、適応予測フィルタによる事前の学習が必要であ
り、また、フィルタの推定が完全でない場合に発声者の
音声自体に歪を生じるという点で問題があることを指摘
した。しかし、この問題は、除去しようとするガイダン
ス音声の周波数帯域を限定し、その帯域内で除去を行う
ことにより、その他の周波数帯域における音声波形に歪
を与えずに解決できる。また、この除去方法において
は、適応予測フィルタを用いず、帯域除去フィルタだけ
で実現すれば、事前の学習も必要としない。このように
して得られる、ガイダンス音声と同一周波数帯域だけを
除去した音声は、発声者が入力する直接の音声とは音質
的には異なるが、除去する周波数帯域を聴覚上問題のな
い帯域に限定すれば、音声入力装置より再生したときの
音声波形は聴覚的には変化が少ない。また、この音声を
音声認識装置で使用する場合にも、認識に使用する標準
パターン自体もこのような帯域除去フィルタを通過した
音声によって構成しておけば、認識率の劣化を生じにく
い結果が得られる。また、この方法では、ガイダンス音
声自体の品質は低下するが、ガイダンス音声の音量を大
きくすることにより、ガイダンス音声自体が聞き取りに
くいといった現象は軽減できる。このように、ガイダン
ス音声と入力音声とで使用する周波数帯域を分離するこ
とにより、ガイダンス音声の重畳があっても入力音声自
体への影響がおよびにくい、ガイダンス音声付き音声入
力装置が実現できる。このように第4の方法を改良する
ことにより上述した欠点を解決することができる。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、ガイダンス音声に発声者の発
声が重畳されてもガイダンス音声の成分を含まない音声
信号のみを取り出すことができるガイダンス音声付き音
声入力装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のガイダンス音声付き音声入力装置は、発声
者に対して発声を促すガイダンス信号を生成する信号生
成手段と、該信号生成手段の出力信号から特定の周波数
帯域の信号を取り出す帯域通過フィルタと、該帯域通過
フィルタの出力信号を発声者に受聴させるべく該出力信
号を音声信号として発生する拡声器と、前記音声信号に
応答して発声者から出力される音声を受信し、電気信号
として出力する信号入力手段と、該信号入力手段の出力
信号から前記特定の周波数帯域以外の信号を取り出す帯
域除去フィルタとを有することを要旨とする。
【0009】
【作用】本発明のガイダンス音声付き音声入力装置で
は、ガイダンス信号を帯域通過フィルタに通すことによ
り特定の周波数帯域の信号に限定するとともに、このガ
イダンス音声に応答して発声者から出力される音声に対
しては帯域除去フィルタを使用してガイダンス信号と同
一の周波数帯域の信号を除去し、これによりガイダンス
音声と発声者の音声信号とが時間的に重畳しても、ガイ
ダンス信号の成分を含まない音声信号を得ることができ
る。
【0010】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0011】図1は本発明の一実施例に係わるガイダン
ス音声付き音声入力装置の構成を示すブロック図であ
る。同図において、ガイダンス信号源11は、発声者1
9に発声を促すガイダンス音声を出す信号源であり、例
えば、テープレコーダーで録音した音声や、また例え
ば、電気的に合成した音声である。帯域通過フィルタ1
2は、特定の周波数帯域の信号だけを通過させることを
目的としたフィルタであり、その通過帯域は、例えば、
1kHzから2kHzとする。また、その通過帯域は、
一つの帯域に限る必要はない。増幅器13は、帯域通過
フィルタ12を通過した後の信号を歪なく増幅するもの
である。スピーカー14は、増幅器13の出力信号を空
間へ放出し発声者19へ受聴させるものである。マイク
ロホン15は、発声者19の音声を収音するマイクロホ
ンである。帯域除去フィルタ16は、帯域通過フィルタ
で通過を目的とする周波数帯域の信号を除去し、また、
その他の周波数帯域の信号について通過させることを目
的としたフィルタであり、その通過帯域は、例えば、1
00Hzから1kHz、および、2kHzから5kHz
とする。音声出力部17は、帯域除去フィルタ16を通
過した音声信号を出力するものであり、例えば、電気的
な端子、テープレコーダー、磁気メモリなどである。ス
イッチ18は、発声者が本実施例の装置に対して動作を
要求するためのスイッチであり、例えば、電気的な接
点、あるいは、光センサーなどである。
【0012】以下に図1の実施例の作用を説明する。
【0013】発声者19が本装置に対して音声入力する
とき、まず、発声者はスイッチ18を操作し、装置の動
作要求を与える。動作要求に対して、装置は、要求を受
け入れたことを発声者19に確認させるために、ガイダ
ンス信号源11より、「音声を入力して下さい」などの
音声信号を生成する。この信号は、帯域通過フィルタ1
2により、1kHzから2kHzの特定の周波数帯域だ
けの信号となり、増幅器13を通じてスピーカー14よ
り放出される。また、スイッチ18の動作要求に対し
て、マイクロホン15、帯域除去フィルタ16、および
音声出力部17についても動作を開始し、発声者による
音声の入力を待つ。入力を待つ時間は、例えば、数秒か
ら数十秒間の有限な時間とする。ここで、ガイダンス信
号がスピーカー14より放出されている間に、あるい
は、放出後に、発声者19からの発声があると、この音
声は、マイクロホン15より入力され、帯域除去フィル
タ16を通過することにより1kHzから2kHzの特
定の周波数帯域について除去された音声信号となり、音
声出力部17より、ガイダンス信号帯域を含まない音声
信号を出力する。
【0014】図2は本発明の他の実施例のブロック図で
あり、この実施例の音声入力装置は音声認識装置に適用
されている。
【0015】図2において、ガイダンス信号源21は、
図1のガイダンス信号源と同様に、発声者33に発声を
促すガイダンス音声を出す信号源であるが、また、例え
ば、後述するラベル出力部31の出力結果をもとに、認
識結果のラベルを発声者33に確認させるために出力す
る機能を有する。帯域通過フィルタ22、増幅器23、
スピーカー24、マイクロホン25、帯域除去フィルタ
26は、それぞれ、図1における帯域通過フィルタ1
2、増幅器13、スピーカー14、マイクロホン15、
帯域除去フィルタ16と同様の機能を持つものである。
音声分析部27は、帯域除去フィルタ26より出力され
た音声信号からスペクトル領域の特徴を表すパラメータ
を算出するものであり、例えば、短時間LPCケプスト
ラム分析などを用いる。特徴記憶部28は、音声分析部
27で算出されたパラメータの時系列を時間区間単位で
記憶し、ラベルを付与して、音声認識で使用する標準パ
ターンを構成するものであり、その時間区間は、例え
ば、本実施例を単語音声認識装置として使用するなら
ば、1単語区間について記憶するものとする。ラベル入
力部29は、特徴記憶部28で蓄積した1時間区間毎に
ついて、例えば、発声者33の手入力により、または、
例えば自動的な順序で、ラベルを付与し、特徴記憶部2
8に記憶させるものである。類似度計算部30は、ラベ
ルが未知の音声として音声分析部27より入力されたパ
ラメータ列と、特徴記憶部28に記憶される標準パター
ンとの間で類似度計算を行うものであり、その計算方法
は、例えば、DPマッチングを使用する。ラベル出力部
31は、類似度計算部30の結果よりラベルが未知の入
力音声に対して最も類似度が高いと判定された標準パタ
ーンのラベルを出力するものであり、また、その出力は
同様にガイダンス信号源21に与えられる。スイッチ3
2は、上記音声認識装置を動作させるためのスイッチで
ある。
【0016】以下に、図2のブロック図の動作を説明す
る。
【0017】本実施例は、音声認識で使用する標準パタ
ーンを記憶する登録モードと、音声を入力して標準パタ
ーンとの類似度を計算し、最も類似度の高い標準パター
ンのラベルを出力する認識モードの2つの動作を行う。
【0018】最初に、登録モードの動作について説明す
る。
【0019】まず、発声者33はスイッチ32を認識モ
ードへ操作し、認識装置の動作要求を与える。動作要求
に対して、認識装置は、要求を受け入れたことを発声者
33に確認させるために、ガイダンス信号源21より、
例えば「認識単語を発声して下さい」などの、ガイダン
ス音声を発生する。この信号は帯域通過フィルタ22に
より1kHzから2kHzの特定の周波数帯域だけの信
号となり、増幅器23を通じてスピーカー24より放出
される。このとき同時に、マイクロホン25、帯域除去
フィルタ26、および音声分析部27についても動作を
開始し、発声者による音声の入力を待つ。入力を待つ時
間は、例えば、スイッチ32の操作開始より数秒から数
十秒間以内とする。ここで、ガイダンス信号がスピーカ
ー24より放出されている間に、あるいは、放出後に、
発声者33からの発声があると、この音声は、マイクロ
ホン25より入力され、帯域除去フィルタ26を通過す
ることにより1kHzから2kHzの特定の周波数帯域
を除去された音声信号となり、音声分析部27において
ガイダンス信号を含まない音声信号として分析される。
このとき、音声分析部27では、音声区間のみを選択し
て分析結果を出力する。音声区間の検出方法は、例え
ば、音声分析部27の出力における短時間信号パワーを
観測し、信号パワーがある閾値を一定時間以上越える区
間を検出するようにして実現する。音声分析部27の出
力は、認識に使用する標準パターンとして、ラベル入力
部29からラベル付けが行われ、特徴記憶部28に記憶
される。次に、認識モードの動作について説明する。
【0020】発声者33はスイッチ32を認識モードへ
操作し、認識装置の動作要求を与える。動作要求に対し
て、認識装置は、要求を受け入れたことを発声者33に
確認させるために、ガイダンス信号源21より、例えば
「音声を入力して下さい」などの、ガイダンス音声を発
生する。この信号は、登録モードの場合と同様に、帯域
通過フィルタ22により1kHzから2kHzの特定の
周波数帯域だけの信号となり、増幅器23を通じてスピ
ーカー24より放出される。このとき同時に、マイクロ
ホン25、帯域除去フィルタ26、および音声分析部2
7についても動作を開始し、発声者による音声の入力を
待つ。入力を待つ時間は、例えば、スイッチ32の操作
開始より数秒から数十秒間以内とする。ここで、ガイダ
ンス信号がスピーカー24より放出されている間に、あ
るいは、放出後に、発声者33からの発声があると、こ
の音声は、登録モードの場合と同様に、マイクロホン2
5より入力され、帯域除去フィルタ26を経由して1k
Hzから2kHzの特定の周波数帯域を除去された音声
信号となり、音声分析部27より音声区間のみを選択さ
れて出力される。音声分析部27の出力は、ラベルが未
知の入力音声パターンとして、特徴記憶部28に記憶さ
れた複数個の標準パターンと類似度計算部30において
パターンマッチングされる。この結果、最も類似度の高
いと判定された標準パターンのラベルがラベル出力部3
1より出力される。出力されたラベルは、例えば、ガイ
ダンス信号源21へフィードバックして、発声者33へ
の認識結果の確認に使用することも可能である。例え
ば、標準パターンとして登録した音声ラベルを、「すず
き」、「たなか」、「さとう」、とすると、認識した標
準パターンのラベルを「すずき」としたとき、「認識単
語は『すずき』です。よろしいですか」などの合成音声
をガイダンス信号源21から発生して発声者33に聴か
せて確認させ、また、これに対する「はい」、「いい
え」などの確認の音声を発声者33に入力させることが
できる。
【0021】本実施例の音声認識装置において、ガイダ
ンス音声信号の重畳に対して認識性能の低下が生じにく
いことを確認するために、実施例を模擬した実験を行っ
た。実験は、ガイダンス音声を重畳させた、成人男性5
名が発声した日本の都市名100単語を認識するもので
ある。ガイダンス音声は、20歳代の成人女性が「コマ
ンド名を発声して下さい」と発声したものであり、これ
を先の説明で述べた帯域通過フィルタ22と同等の1k
Hzから2kHzの周波数帯域だけを通過するフィルタ
に通し、発声者の原音声の短時間パワーと同レベルのパ
ワーになるように、「コマンド名」の部分で重畳させ
た。このガイダンス重畳音声について、帯域除去フィル
タでガイダンスを除去した場合と、除去しない場合とで
の音声認識率の変化を見た。使用した帯域除去フィルタ
は、さきに説明した帯域除去フィルタ26と同等の1k
Hzから2kHzの周波数を除去するフィルタであり、
ガイダンス重畳音声について、ガイダンスの除去をする
場合は、このフィルタを通して、また、ガイダンスの除
去をしない場合はこのフィルタを通さずに、16次のL
PCケプストラム分析を行い、音声パターンを作成して
認識実験を行った。なお、標準パターンは、標準パター
ンと入力音声パターンとがフィルタの通過の有無も含め
て音響的に同一の条件で分析されるように設定して作成
した。話者5名について平均した実験結果では、ガイダ
ンス音声の重畳が無い場合に、認識率98.6%であっ
た音声について、ガイダンス音声が重畳し、これを帯域
除去フィルタで除去しなかった場合、認識率84.8%
と約14%の低下を見た。これに対して、帯域除去フィ
ルタで除去した音声では、認識率93.6%となり、認
識率の低下を5%に抑えられることを確認した。このよ
うに、ガイダンス付き音声認識装置においては、帯域制
限したガイダンス音声を使用した場合、ガイダンス音声
の重畳があっても、これを帯域除去フィルタで除去する
ことにより、認識率の劣化を少なく抑えることができ
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガイダンス信号を帯域通過フィルタに通すことにより特
定の周波数帯域の信号に限定するとともに、このガイダ
ンス音声に応答して発声者から出力される音声に対して
は帯域除去フィルタを使用してガイダンス信号と同一の
周波数帯域の信号を除去し、これによりガイダンス音声
と発声者の音声信号とが時間的に重畳しても、ガイダン
ス信号の成分を含まない音声信号を得ることができるの
で、ガイダンス発声用のスピーカと音声入力用のマイク
ロホンとを音響的に分離して配置する必要がなく、ハン
ズフリーの音声入力装置を構成することが容易であると
ともに、ガイダンス信号が開始された時点から任意の時
刻で発声を受け付けることができ、親和性のある音声入
力装置を構成でき、また適応予測フィルタ等を使用した
従来のガイダンス音声除去方法で必要としたフィルタの
学習アルゴリズム、学習のためのガイダンス音声信号お
よび学習時間を排除することができる。更に、本音声入
力装置を音声認識装置に適用した場合に、音声にガイダ
ンス音声が重畳したり、ガイダンス音声が除去不足であ
っても、認識率の低下を生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるガイダンス音声付き
音声入力装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例に係わるガイダンス音声付
き音声入力装置を音声認識装置に適用した場合の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
11 ガイダンス信号源 12 帯域通過フィルタ 14 スピーカ 15 マイクロホン 16 帯域除去フィルタ 17 音声出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/16 G10L 13/00 G10L 15/20 G10L 21/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発声者に対して発声を促すガイダンス信
    号を生成する信号生成手段と、該信号生成手段の出力信
    号から特定の周波数帯域の信号を取り出す帯域通過フィ
    ルタと、該帯域通過フィルタの出力信号を発声者に受聴
    させるべく該出力信号を音声信号として発生する拡声器
    と、前記音声信号に応答して発声者から出力される音声
    を受信し、電気信号として出力する信号入力手段と、該
    信号入力手段の出力信号から前記特定の周波数帯域以外
    の信号を取り出す帯域除去フィルタとを有することを特
    徴とするガイダンス音声付き音声入力装置。
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