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JP3097467B2 - 回路遮断器の可動接触子機構 - Google Patents

回路遮断器の可動接触子機構

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Publication number
JP3097467B2
JP3097467B2 JP06265352A JP26535294A JP3097467B2 JP 3097467 B2 JP3097467 B2 JP 3097467B2 JP 06265352 A JP06265352 A JP 06265352A JP 26535294 A JP26535294 A JP 26535294A JP 3097467 B2 JP3097467 B2 JP 3097467B2
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JP
Japan
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movable contact
silver
circuit breaker
thin film
movable
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Expired - Lifetime
Application number
JP06265352A
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JPH08129949A (ja
Inventor
照晃 益田
仁志 伊藤
康幸 中岡
伸作 山先
康平 倉田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は回路遮断器に係り、特
に開閉機構に駆動されて開閉動作する可動接触子と可動
子受けとを摺動接触により電気的に接続する可動接触子
機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7〜図9は、例えばUSP3,03
3,964号公報に示された従来の回路遮断器の可動接
触子機構を示すもので、図7は可動接触子機構を示す側
面図、図8は可動接触子機構の要部を示す正面図、図9
は一部を破断した可動接触子機構の要部を示す側面図で
ある。図において、1は回路遮断器の本体ケースを形成
する合成樹脂製のベ−ス、7は可動接触子であり、固定
接点4と接離する可動接点8が固着されている。9は可
動子受けで、上記可動接触子7を開閉軸10により回動自
在に軸支している。15は上記可動接触子7に連結された
開閉機構、12は圧縮ばねである。
【0003】このような従来の回路遮断器の可動接触子
機構においては、可動接触子7と可動子受け9を電気的
に接続するために、圧縮ばね12により可動接触子7を可
動子受け9に対して摺動可能に押圧している。この可動
接触子7は左右極の可動接触子と共にホルダ−(図示せ
ず)に保持され、開閉機構15により一体的に駆動され
る。ところで、上記のような可動接触子の摺動接触部に
おいては、摺動による摩擦熱や通電によるジュ−ル熱に
よる発熱のため酸化し、接触抵抗が増加することから、
酸化を防止して摺動接触部の通電容量を安定に維持させ
るため、摺動接触面に銀メッキ皮膜処理を施しているの
が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように可動接触子7および可動子受け9の電気的接触部
分に、銀メッキ皮膜処理を施して構成されている場合、
開閉動作により銀メッキ皮膜層が磨耗しやすく、磨耗に
より銅素地が露出して摺動抵抗が増大することにより摺
動接触部に発熱が生じたり、摺動荷重の増加により開閉
機構の開離速度が低下する等の問題点があった。また、
摺動接触部は大電流を通電時に高温となり溶着すること
から、耐熱性に優れた皮膜処理が必要であると言う問題
点があった。
【0005】この発明は、上述のような課題を解決を解
決するためになされたもので、電気的接触部の摺動抵抗
を低下させて耐久および耐熱性能の優れた回路遮断器の
可動接触子機構を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る回路遮断
器の可動接触子機構においては、本体ケースに固定され
た可動子受けと、この可動子受けに回動自在に軸支され
た可動接触子とを備え、上記可動子受けと可動接触子と
を摺動接触により電気的に接続した回路遮断器の可動接
触子機構において、上記可動子受け及び可動接触子の少
なくとも一方の摺動接触部に銀メッキ皮膜を施し、その
皮膜上に高分子薄膜を施したものである。
【0007】また、芳香族アミンを主成分とする高分子
薄膜を用いたものである。
【0008】また、フッ素系化合物の高分子薄膜を用い
たものである。
【0009】さらに、高分子薄膜に固体潤滑粒子を分散
包含させたものである。
【0010】また、本体ケースに固定された可動子受け
と、この可動子受けに回動自在に軸支された可動接触子
とを備え、上記可動子受けと可動接触子とを摺動接触に
より電気的に接続した回路遮断器の可動接触子機構にお
いて、上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも一方
の摺動接触部に銀と窒化ホウ素の複合メッキを施したも
のである。
【0011】また、本体ケースに固定された可動子受け
と、この可動子受けに回動自在に軸支された可動接触子
とを備え、上記可動子受けと可動接触子とを摺動接触に
より電気的に接続した回路遮断器の可動接触子機構にお
いて、上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも一方
が銀と窒化ホウ素の複合材と銅とのクラッド材からな
り、または上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも
一方が銀とグラファイトの複合材と銅とのクラッド材か
らなり、摺動部側に上記銀と窒化ホウ素の複合材または
上記銀とグラファイトの複合材を配したものである。
【0012】さらに、複合メッキまたは複合材からなる
摺動接触部に高分子薄膜を施したものである。
【0013】さらに、芳香族アミンを主成分とする高分
子薄膜を用いたものである。
【0014】さらにまた、フッ素系化合物の高分子薄膜
を用いたものである。
【0015】
【作用】上記のように構成された回路遮断器の可動接触
子機構においては、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方の摺動接触部において、銀メッキ皮膜上に施さ
れた高分子薄膜が摺動接触部の摩擦抵抗を低減する。
【0016】また、銀メッキ皮膜上に施された芳香族ア
ミンを主成分とする高分子薄膜が可動接触子の摺動時の
金属同志の溶着を妨げると共に、高分子薄膜のせん断力
が小さいために摩擦係数を低下させる。
【0017】また、銀メッキ皮膜上に施されたフッ素系
化合物の高分子薄膜が可動接触子の摺動時の金属同志の
溶着を妨げると共に、高分子薄膜のせん断力が小さいた
めに摩擦係数を低下させると共に、極めて低い表面張力
を有するために撥油性および防汚性を発揮する。
【0018】また、高分子薄膜の中に分散包含させた固
体潤滑粒子が、摺動接触面に潤滑性を付与する。
【0019】また、摺動接触部に施された銀と窒化ホウ
素の複合メッキが、摺動接触面に潤滑性を付与すると共
に、耐熱性および熱伝導性を向上させる。
【0020】また、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方が銀と窒化ホウ素の複合材と銅とのクラッド材
からなり、または可動子受け及び可動接触子の少なくと
も一方が銀とグラファイトの複合材と銅とのクラッド材
からなり、摺動部側に配した銀と窒化ホウ素の複合材ま
たは銀とグラファイトの複合材が摺動接触面に潤滑性を
付与する。
【0021】また、銀と窒化ホウ素の複合メッキまたは
クラッド材からなる銀と窒化ホウ素の複合メッキもしく
は銀とグラファイトの複合材の上に施した高分子薄膜
が、上記作用に加えて摺動接触部の摩擦抵抗を低減す
る。
【0022】また、芳香族アミンを主成分とする高分子
薄膜が、可動接触子の摺動時の金属同志の溶着を妨げる
と共に、高分子薄膜のせん断力が小さいために摩擦係数
を低下させる。
【0023】さらに、フッ素系化合物の高分子薄膜が、
上記作用に加えて可動接触子の摺動時の金属同志の溶着
を妨げると共に、高分子薄膜のせん断力が小さいために
摩擦係数を低下させ、極めて低い表面張力を有するため
に撥油性および防汚性を発揮する。
【0024】
【実施例】
実施例1.図1〜図3は、この発明の一実施例である回
路遮断器の可動接触子機構を示すもので、図1は可動接
触子機構の正面図、図2は可動接触子機構の側面図、図
3はこの可動接触子機構を組み込んだ状態を示す回路遮
断器全体の側面図である。図において、1、2は回路遮
断器の本体ケースを形成するベースとカバーであり、い
ずれも合成樹脂で形成されている。3はベース1に固定
された電源側の固定導体であり、先端部に固定接点4が
固着されている。5は自動引き外し装置、6はこの自動
引き外し装置5に接続された負荷側の固定導体である。
7は銅製の可動接触子であり、固定接点4と接離する可
動接点8を有している。9は銅材料で形成された可動子
受けであり、それぞれ略L字状に形成された一対の支持
板9a、9bで構成されている。この支持板9a、9bは一端が
上記自動引き外し装置5に接続された接続導体19にそれ
ぞれ接続されている。そして、この支持板9a、9bはねじ
孔9c、9dに挿入された取付ねじ20により上記接続導体19
と共にベース1に固定されている。10は一対の支持板9
a、9b間に挟まれた可動接触子7と支持板9a、9bに開口
された孔(図示しない)に挿通された開閉軸で、この開
閉軸を介して可動接触子7が可動子受け9に回動自在に
枢支されている。11はベース1に回動自在に支持された
合成樹脂製のホルダーであり、開閉軸10の両端を凹部11
aで保持すると共に各極の可動接触子7を連結してい
る。12は開閉軸10の両側にそれぞれ嵌合されたコイル状
の圧縮ばねで、ホルダー11と可動子受け9の支持板9a、
9bとの間に介挿され、支持板9a、9bの内壁面を可動接触
子7の側面に圧接させている。13はホルダー11と可動接
触子7との間に張架された接圧ばね、14は操作ハンド
ル、15は回路遮断器の開閉機構であり、ハンドル受け15
a 、クレドル15b 、上部リンク15c 、下部リンク15d 等
により構成されている。16はクレドル15b に設けたスト
ッパーピン、17は下部リンク15d をホルダー11に連繋す
るための連結ピン、18は消弧室である。なお、図3に示
す可動接触子の投入状態では、電源側の固定導体3→固
定接点4→可動接点8→可動接触子7→可動子受け9→
接続導体19→自動引き外し装置5→負荷側の固定導体6
の方向に電流が流れる。
【0025】ここで、可動接触子機構の可動接触子7及
び可動子受け9の少なくとも一方の摺動接触部に、図4
に示すように銀メッキ皮膜32を施し、その皮膜上に接触
通電に悪影響を与えない1ミクロン程度の膜厚の芳香族
アミンを主成分とする高分子薄膜30を施している。この
高分子薄膜30は固体であり、摺動接触部において、潤滑
皮膜の役割を果たす。また、可動接触子7及び可動子受
け9の少なくとも一方の摺動接触面に図4に示すように
高分子薄膜30が存在することにより、摺動時の金属同志
の溶着を妨げると共に、高分子薄膜30のせん断力が極め
て小さいために摩擦係数が低下する等の効果がある。な
お、電気導通性においては芳香族アミンを主成分とする
高分子粒子は1ミクロン程度の薄膜であることから、ト
ンネル効果により保障される。なお、高分子薄膜自体に
は導電性はないが、薄膜であるため物理的な電気接触点
が多数形成され、電気接続性は確保される。
【0026】実施例2.上記実施例1では、可動接触子
機構の可動接触子7及び可動子受け9の少なくとも一方
摺動接触部に、銀メッキ皮膜を施した後、接触通電に悪
影響を与えない1ミクロン程度の膜厚の芳香族アミンを
主成分とする高分子薄膜30を施したが、接触通電に悪影
響を与えない1ミクロン程度の膜厚のフッソ系化合物を
主成分とする高分子薄膜30を施してもよい。 この実施
例によれば、上記実施例1と同様の効果を得ると共に、
特に、フッソ化合物は極めて低い表面張力を有するた
め、撥油性および防汚性に優れ、電気的接続の安定性に
寄与する。
【0027】実施例3.また、上記実施例では可動接触
子機構の可動接触子7及び可動子受け9の少なくとも一
方の摺動接触部に、銀メッキ皮膜32を施し、その皮膜上
に芳香族アミンまたはフッソ化合物を主成分とする高分
子薄膜30を施したが、図5に示すように、上記高分子薄
膜30にグラファイトまたは窒化ホウ素等の固体潤滑粒子
31を分散包含させたものである。この実施例によれば、
上記実施例1と同様の効果を得ると共に、潤滑性能が一
段と向上すると共に耐溶着性能を付与する。特に、窒化
ホウ素は、高温時に耐酸化性に優れているので、熱劣化
しくい特徴を持つことから耐熱性に優れ、可動接触子機
構部のように大電流を通電時に高温となる箇所には効果
が大きい。
【0028】実施例4.また、上記実施例1では、可動
接触子機構の可動接触子7及び可動子受け9の少なくと
も一方の摺動接触部に、銀メッキ皮膜32を施し、その皮
膜上に高分子薄膜を施したが、可動接触子機構の可動接
触子7及び可動子受け9の少なくとも一方の摺動接触部
に、図6に示すように、銀33a と窒化ホウ素33b (3
%、粒子全長10ミクロン以下)の複合材33からなる複
合メッキ処理を施してもよい。この実施例によれば、窒
化ホウ素33b は銀33a とは全く溶け合わない潤滑性粒子
であり、大電流通電時の発熱により溶融しても溶着する
ことがなく、摺動接触面は平滑に保たれる。また、窒化
ホウ素は高温時に耐酸化性に優れているので、熱劣化し
にくい特徴を持つことから耐熱性および熱伝導性に優
れ、大電流通電時に高温度となる可動接触子摺動面に合
致している。
【0029】実施例5.また、上記実施例4では、可動
接触子機構の可動接触子7及び可動子受け9の少なくと
も一方の摺動接触部に、銀と窒化ホウ素の複合材からな
る複合メッキ処理を施したが、可動接触子7及び可動子
受け9の少なくとも一方を、銀と窒化ホウ素の複合材と
銅とのクラッド材で形成するか、または銀とグラファイ
トの複合材と銅とのクラッド材で形成し、摺動部側に銀
と窒化ホウ素の複合材または銀とグラファイトの複合材
を配してもよい。この実施例によれば、上記実施例4と
同様の効果を得ると共に、クラッド材とすることにより
プレス加工するのみで可動接触子7または可動子受け9
を形成でき、メッキ処理等の後加工を廃止できるので加
工コストの低減が図れる。
【0030】実施例6.また、上記実施例4において、
可動接触子機構の可動接触子7及び可動子受け9の少な
くとも一方の摺動接触部に、銀と窒化ホウ素の複合材か
らなる複合メッキ処理を施した後に、芳香族アミンを主
成分とする高分子薄膜30を施してもよい。なお、上記実
施例5において、可動接触子7及び可動子受け9の少な
くとも一方を、銀と窒化ホウ素の複合材と銅とのクラッ
ド材で形成するか、または銀とグラファイトの複合材と
銅とのクラッド材で形成した摺動接触部に、芳香族アミ
ンを主成分とする高分子薄膜30を施してもよい。
【0031】実施例7.また、上記実施例4において、
可動接触子機構の可動接触子7及び可動子受け9の少な
くとも一方の摺動接触部に、銀と窒化ホウ素の複合材か
らなる複合メッキ処理を施した後に、フッ素系化合物の
高分子薄膜を施してもよい。なお、上記実施例5におい
て、可動接触子7及び可動子受け9の少なくとも一方
を、銀と窒化ホウ素の複合材と銅とのクラッド材で形成
するか、または銀とグラファイトの複合材と銅とのクラ
ッド材で形成した摺動接触部に、フッ素系化合物の高分
子薄膜を施してもよい。
【0032】なお、上記実施例1〜7では、可動接触子
機構の可動接触子7及び可動子受け9の少なくとも一方
の摺動接触部に、各々の実施例対応の処理を施している
が、開閉軸10の外周面、または可動接触子7および可動
子受け9の少なくとも一方の孔に、各々の実施例対応の
処理を施しても、同様の効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0034】可動子受け及び可動接触子の少なくとも一
方の摺動接触部に銀メッキ皮膜を施し、その皮膜上に高
分子薄膜を施すことにより、摺動抵抗を低減して電気接
触部の耐久性能を大幅に向上できる。
【0035】また、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方の摺動接触部に銀メッキ皮膜を施し、その皮膜
上に芳香族アミンを主成分とする高分子薄膜を施すこと
により、摺動時の金属同志の溶着を防止し、摺動抵抗が
増加しないので開閉機構の開離速度が低下せずにスムー
ズに動作し、電気的接触部の耐久性能が向上する。
【0036】また、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方の摺動接触部に銀メッキ皮膜を施し、その皮膜
上にフッ素系化合物の高分子薄膜を施すことにより、撥
油性および防汚性に優れているので、油や汚物が付着し
難いために電気的接触部の接触が安定する。
【0037】また、高分子薄膜の中に窒化ホウ素または
グラファイトの微粒子を分散包含させることにより、摺
動接触面に潤滑性を付与すると共に耐酸化性に優れてい
るので、高温時の熱劣化を防ぎ、大電流を通電しても可
動接触部が溶着し難くなり、通電性能が大幅に向上す
る。
【0038】また、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方の摺動接触部に銀と窒化ホウ素の複合メッキを
施すことにより、摺動接触面に潤滑性を付与すると共に
耐熱性および熱伝導性を向上させ、大電流を通電しても
可動接触部が溶着し難くなり、通電性能が大幅に向上す
る。
【0039】また、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方が銀と窒化ホウ素の複合材と銅とのクラッド材
からなり、または可動子受け及び可動接触子の少なくと
も一方が銀とグラファイトの複合材と銅とのクラッド材
からなり、摺動部側に銀と窒化ホウ素の複合材または銀
とグラファイトの複合材を配することにより、摺動接触
面に潤滑性を付与し、摺動抵抗が増加しないので、開閉
機構の開離速度が低下せずにスムーズに動作し、電気的
接触部の耐久性能が向上する。さらに、クラッド材とす
ることによりプレス加工するのみで可動接触子及び可動
子受けを形成でき、メッキ処理等の後加工を廃止できる
ので加工コストの低減が図れる。
【0040】また、可動子受け及び可動接触子の少なく
とも一方の摺動接触部に銀と窒化ホウ素の複合メッキを
施した上、またはクラッド材からなる銀と窒化ホウ素の
複合材もしくは銀とグラファイトの複合材の上に、高分
子薄膜を施すことにより、請求項5または6の効果に加
えて、摺動抵抗を低減して電気接触部の耐久性能を大幅
に向上できる。
【0041】また、芳香族アミンを主成分とする高分子
薄膜を用いることにより、請求項7の効果に加えて可動
接触子の摺動時の金属同志の溶着を妨げると共に、高分
子薄膜のせん断力が小さいために摩擦係数を低下させ
る。
【0042】さらに、フッ素系化合物の高分子薄膜用い
ることにより、請求項7の効果に加えて、可動接触子の
摺動時の金属同志の溶着を妨げると共に、高分子薄膜の
せん断力が小さいために摩擦係数を低下させ、フッ素系
化合物の高分子薄膜が極めて低い表面張力を有するため
に撥油性および防汚性に優れているので油や汚物が付着
し難く、電気的接触部の接触が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である回路遮断器の可動接
触子機構を示す正面図である。
【図2】この発明の一実施例である回路遮断器の可動接
触子機構を示す側面図である。
【図3】この発明の実施例である可動接触子機構を組み
込んだ回路遮断器全体を示す側面図である。
【図4】この発明の実施例1または実施例2の可動接触
子、または可動子受けの摺動接触部に施された銀メッキ
皮膜および高分子薄膜を示す説明図である。
【図5】この発明の実施例3の可動接触子、または可動
子受けの摺動接触部に施された高分子薄膜に、固体潤滑
粒子を分散包含させた状態を示す説明図である。
【図6】この発明の実施例4の可動接触子、または可動
子受けの摺動接触部に施された複合メッキ膜を示す説明
図である。
【図7】従来の回路遮断器の可動接触子機構を示す側面
図である。
【図8】従来の回路遮断器の可動接触子機構の要部を示
す正面図である。
【図9】従来の回路遮断器の可動接触子機構を示す一部
を破断した側面図である。
【符号の説明】
1 ベース、7 可動接触子、9 可動子受け、10 開
閉軸、 30 高分子薄膜 31 固体潤滑粒子、32 銀メッキ皮膜、33 複合材、
33a 銀、 33b 窒化ホウ素
フロントページの続き (72)発明者 山先 伸作 福山市緑町1番8号 三菱電機株式会社 福山製作所内 (72)発明者 倉田 康平 福山市緑町1番8号 三菱電機エンジニ アリング株式会社 姫路事業所福山支所 内 (56)参考文献 特開 平1−319213(JP,A) 特開 平4−19938(JP,A) 特開 平4−126314(JP,A) 実開 昭60−129020(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 73/02 H01H 71/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体ケースに固定された可動子受けと、
    この可動子受けに回動自在に軸支された可動接触子とを
    備え、上記可動子受けと可動接触子とを摺動接触により
    電気的に接続した回路遮断器の可動接触子機構におい
    て、上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも一方の
    摺動接触部に銀メッキ皮膜を施し、その皮膜上に高分子
    薄膜を施したことを特徴とする回路遮断器の可動接触子
    機構。
  2. 【請求項2】 芳香族アミンを主成分とする高分子薄膜
    を用いたことを特徴とする請求項1記載の回路遮断器の
    可動接触子機構。
  3. 【請求項3】 フッ素系化合物の高分子薄膜を用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の回路遮断器の可動接触子
    機構。
  4. 【請求項4】 高分子薄膜に固体潤滑粒子を分散包含さ
    せたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の回路遮断器の可動接触子機構。
  5. 【請求項5】 本体ケースに固定された可動子受けと、
    この可動子受けに回動自在に軸支された可動接触子とを
    備え、上記可動子受けと可動接触子とを摺動接触により
    電気的に接続した回路遮断器の可動接触子機構におい
    て、上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも一方の
    摺動接触部に銀と窒化ホウ素の複合メッキを施したこと
    を特徴とする回路遮断器の可動接触子機構。
  6. 【請求項6】 本体ケースに固定された可動子受けと、
    この可動子受けに回動自在に軸支された可動接触子とを
    備え、上記可動子受けと可動接触子とを摺動接触により
    電気的に接続した回路遮断器の可動接触子機構におい
    て、上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも一方が
    銀と窒化ホウ素の複合材と銅とのクラッド材からなり、
    または上記可動子受け及び可動接触子の少なくとも一方
    が銀とグラファイトの複合材と銅とのクラッド材からな
    り、摺動部側に上記銀と窒化ホウ素の複合材または上記
    銀とグラファイトの複合材を配したことを特徴とする回
    路遮断器の可動接触子機構。
  7. 【請求項7】 複合メッキまたは複合材からなる摺動接
    触部に高分子薄膜を施したことを特徴とする請求項5ま
    たは請求項6記載の回路遮断器の可動接触子機構。
  8. 【請求項8】 芳香族アミンを主成分とする高分子薄膜
    を用いたことを特徴とする請求項7記載の回路遮断器の
    可動接触子機構。
  9. 【請求項9】 フッ素系化合物の高分子薄膜を用いたこ
    とを特徴とする請求項7記載の回路遮断器の可動接触子
    機構。
JP06265352A 1994-10-28 1994-10-28 回路遮断器の可動接触子機構 Expired - Lifetime JP3097467B2 (ja)

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