JP3094093B2 - アルカリ土類珪酸塩によるco2の固定化方法 - Google Patents
アルカリ土類珪酸塩によるco2の固定化方法Info
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- Y02C20/40—Capture or disposal of greenhouse gases of CO2
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- Silicon Compounds (AREA)
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルカリ土類珪
酸塩によるCO2 の固定化方法に関するものである。さ
らに詳しくは、地球温暖化の要因の一つであるCO2 の
固定、さらには微細な球状シリカの製造にも有用なアル
カリ土類珪酸塩によるCO2 の固定化方法に関するもの
である。
酸塩によるCO2 の固定化方法に関するものである。さ
らに詳しくは、地球温暖化の要因の一つであるCO2 の
固定、さらには微細な球状シリカの製造にも有用なアル
カリ土類珪酸塩によるCO2 の固定化方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、CO2 は地球温暖化の
要因の一つであると考えられるようになってきており、
大気中のCO2 の除去、固定化は人類が環境問題として
取り組むべき最大の課題となっている。現在候補にあげ
られている有力なCO2 の固定化方法としては、CO2
とH2を反応させてメタノール等の有機物を合成する方
法、人工的な光合成にCO2 を用いる方法、CO2 の濃
度を上げて深海に吹き込み液化して投棄する方法、枯渇
した油田やガス田等の地中にCO2 を圧入し貯蔵する方
法等が考えられている。
要因の一つであると考えられるようになってきており、
大気中のCO2 の除去、固定化は人類が環境問題として
取り組むべき最大の課題となっている。現在候補にあげ
られている有力なCO2 の固定化方法としては、CO2
とH2を反応させてメタノール等の有機物を合成する方
法、人工的な光合成にCO2 を用いる方法、CO2 の濃
度を上げて深海に吹き込み液化して投棄する方法、枯渇
した油田やガス田等の地中にCO2 を圧入し貯蔵する方
法等が考えられている。
【0003】しかしながら、これらのいずれの方法も処
理コストが高く、経済的に負担が大きくなること、及び
深海投棄ではCO2 が環境に与える影響が危惧されてい
るため、実用化に問題を残している。また、技術的に容
易な方法として炭酸塩として固定化する方法も検討され
ている。この方法の一つとして、アルカリ金属あるいは
アルカリ土類金属の水酸化物に吸収させる方法がある。
しかしながら、そのような水酸化物を合成するには多量
のエネルギーが必要で、そのエネルギーを得るために逆
にCO2 を発生させる欠点があった。さらに他の方法と
して、カルシウムやマグネシウムを成分とする珪酸塩鉱
物にユーリー(Urey)の反応を利用して吸収させる方法
が候補としてあげられている。これらの反応式を以下に
示す。
理コストが高く、経済的に負担が大きくなること、及び
深海投棄ではCO2 が環境に与える影響が危惧されてい
るため、実用化に問題を残している。また、技術的に容
易な方法として炭酸塩として固定化する方法も検討され
ている。この方法の一つとして、アルカリ金属あるいは
アルカリ土類金属の水酸化物に吸収させる方法がある。
しかしながら、そのような水酸化物を合成するには多量
のエネルギーが必要で、そのエネルギーを得るために逆
にCO2 を発生させる欠点があった。さらに他の方法と
して、カルシウムやマグネシウムを成分とする珪酸塩鉱
物にユーリー(Urey)の反応を利用して吸収させる方法
が候補としてあげられている。これらの反応式を以下に
示す。
【0004】
【化1】
【0005】
【化2】 しかしながら、この反応は地球科学的研究から提案され
たものであり、岩石の生成反応は数百年のオーダーで進
むので、その実用化には技術的なブレイクスルーが必要
と考えられてきた。ただ、上記の反応によるCO2 の固
定は、別の観点からも注目される。それと言うのも、反
応によって、シリカ(SiO2 )が生成するからであ
る。
たものであり、岩石の生成反応は数百年のオーダーで進
むので、その実用化には技術的なブレイクスルーが必要
と考えられてきた。ただ、上記の反応によるCO2 の固
定は、別の観点からも注目される。それと言うのも、反
応によって、シリカ(SiO2 )が生成するからであ
る。
【0006】シリカは、従来から使用されているセラミ
ックス原料としてのみでなく、近年になり化学的耐久
性、耐熱性、低熱膨張性、圧電性、光学的性質などに注
目され、新しい材料として用いられるようになってきて
いる。このようなシリカについては、たとえば従来よ
り、微細なシリカの製造法として、ケイ砂と炭酸ナトリ
ウムとを1200〜1300℃で溶解し珪酸ナトリウム
を作り、この珪酸ナトリウムを硫酸塩等の鉱酸を加える
方法や、珪酸ナトリウムにアルカリ土類金属塩を加えた
後に鉱酸を加える方法、珪酸ナトリウムと鉱酸の反応生
成ゲルに有機溶剤を加えてオルガノゲルを作った後に熱
分解する方法、酸性白土に鉱酸を加えて製造する方法等
が工業的に採用されている。また、最近では高純度品を
製造する方法として、四塩化珪素に水素と酸素の存在下
で熱分解する方法、金属アルコキシドを熱分解する方法
などが発案されている。
ックス原料としてのみでなく、近年になり化学的耐久
性、耐熱性、低熱膨張性、圧電性、光学的性質などに注
目され、新しい材料として用いられるようになってきて
いる。このようなシリカについては、たとえば従来よ
り、微細なシリカの製造法として、ケイ砂と炭酸ナトリ
ウムとを1200〜1300℃で溶解し珪酸ナトリウム
を作り、この珪酸ナトリウムを硫酸塩等の鉱酸を加える
方法や、珪酸ナトリウムにアルカリ土類金属塩を加えた
後に鉱酸を加える方法、珪酸ナトリウムと鉱酸の反応生
成ゲルに有機溶剤を加えてオルガノゲルを作った後に熱
分解する方法、酸性白土に鉱酸を加えて製造する方法等
が工業的に採用されている。また、最近では高純度品を
製造する方法として、四塩化珪素に水素と酸素の存在下
で熱分解する方法、金属アルコキシドを熱分解する方法
などが発案されている。
【0007】しかしながら、これらの従来の製造方法で
は、工程数が極めて多く、それだけコストが高くなると
いう欠点があった。また、これらの方法で製造したシリ
カは、微粒子が複雑に凝集した二次粒子を形成してい
て、捏和性、分散性に劣る欠点があった。そこで、この
発明では、以上のとおりの従来技術の限界や欠点を解消
し、地球温暖化の要因の一つであると考えられるCO2
を固定化することを可能とすると共に、有用な産業資源
としてのシリカを、安価にかつ大量に微細球状シリカと
して製造することのできる新しい方法を提供することを
目的としている。
は、工程数が極めて多く、それだけコストが高くなると
いう欠点があった。また、これらの方法で製造したシリ
カは、微粒子が複雑に凝集した二次粒子を形成してい
て、捏和性、分散性に劣る欠点があった。そこで、この
発明では、以上のとおりの従来技術の限界や欠点を解消
し、地球温暖化の要因の一つであると考えられるCO2
を固定化することを可能とすると共に、有用な産業資源
としてのシリカを、安価にかつ大量に微細球状シリカと
して製造することのできる新しい方法を提供することを
目的としている。
【0008】この発明は、上記の課題を解決するものと
して、珪酸カルシウムおよび珪酸マグネシウムのうちの
少なくとも1種を含む粉末を水に懸濁させ、懸濁水にC
O2またはCO2 含有ガスを吹き込みCO 2 を水に溶解
し流動状態で反応させ、珪酸カルシウムのカルシウムお
よび/または珪酸マグネシウムのマグネシウムを徐々に
溶解し、珪石分を珪酸の水和物(SiO 2 ・nH 2 O)
として水中に分散させることを特徴とするアルカリ土類
珪酸塩によるCO2 の固定化方法を提供する。
して、珪酸カルシウムおよび珪酸マグネシウムのうちの
少なくとも1種を含む粉末を水に懸濁させ、懸濁水にC
O2またはCO2 含有ガスを吹き込みCO 2 を水に溶解
し流動状態で反応させ、珪酸カルシウムのカルシウムお
よび/または珪酸マグネシウムのマグネシウムを徐々に
溶解し、珪石分を珪酸の水和物(SiO 2 ・nH 2 O)
として水中に分散させることを特徴とするアルカリ土類
珪酸塩によるCO2 の固定化方法を提供する。
【0009】さらに、この発明は、上記のアルカリ土類
珪酸塩によるCO2 の固定化にともなって、微細な球状
のシリカを製造する方法をも提供する。
珪酸塩によるCO2 の固定化にともなって、微細な球状
のシリカを製造する方法をも提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明によって固定化の対象と
なるCO2 については、特にその由来や供給源に制限は
なく、工業生産や化石燃料の消費に伴って排出されるC
O2 ないしCO2 含有ガスも対象となる。この発明にお
いて規定するところの珪酸カルシウムは、酸化カルシウ
ムと二酸化珪素(シリカ)が結合した組成の化合物の総
称で、その割合は種々である。また、酸化カルシウムと
二酸化珪素を主成分として水酸基等の他の化学種が結合
した化学物質であっても、この発明の特徴を発現する化
学物質であれば、特に制限はない。天然には珪灰石(C
aSiO3 )と珪酸二カルシウム(CaSiO4 )が発
見されている。工業的に利用されているのは殆ど珪灰石
であり、陶磁器原料、タイル素地、電気磁器、溶接棒の
溶剤等に使用されている。しかしながら、資源としての
利用率はまだ低く、用途開発が望まれている。また天然
鉱物以外は、セメントや鉄鋼鉱蓮、軽量気泡コンクリー
ト中に含まれる珪酸二カルシウム、珪酸三カルシウム、
トバモライトなどを用いることができる。
なるCO2 については、特にその由来や供給源に制限は
なく、工業生産や化石燃料の消費に伴って排出されるC
O2 ないしCO2 含有ガスも対象となる。この発明にお
いて規定するところの珪酸カルシウムは、酸化カルシウ
ムと二酸化珪素(シリカ)が結合した組成の化合物の総
称で、その割合は種々である。また、酸化カルシウムと
二酸化珪素を主成分として水酸基等の他の化学種が結合
した化学物質であっても、この発明の特徴を発現する化
学物質であれば、特に制限はない。天然には珪灰石(C
aSiO3 )と珪酸二カルシウム(CaSiO4 )が発
見されている。工業的に利用されているのは殆ど珪灰石
であり、陶磁器原料、タイル素地、電気磁器、溶接棒の
溶剤等に使用されている。しかしながら、資源としての
利用率はまだ低く、用途開発が望まれている。また天然
鉱物以外は、セメントや鉄鋼鉱蓮、軽量気泡コンクリー
ト中に含まれる珪酸二カルシウム、珪酸三カルシウム、
トバモライトなどを用いることができる。
【0011】また、この発明において規定するところの
珪酸マグネシウムとは、酸化マグネシウムと二酸化珪素
が結合した組成の化合物の総称で、その割合は種々であ
る。また、酸化マグネシウムと二酸化珪素を主成分とし
て水酸基等の他の化学種が結合した化学物質であって
も、この発明の特徴を発現する化学物質であれば、特に
制限はない。天然にはかんらん石、蛇紋石、滑石、緑泥
石、石綿(アスベスト)、海緑石として豊富に産する。
工業的には石綿が広く使用されているものの、近年にな
って石綿の発癌性が問題となって、使用が控えられてい
るばかりでなく、過去に使用した石綿廃棄物の無害化処
理が問題となっている。この発明では、石綿を含んだ建
設廃材への適用も可能である。この発明においては、こ
れら珪酸カルシウム又は珪酸マグネシウムのいずれかの
一方、あるいは両方の混合物、あるいは固溶体を含有す
る物質を用いることができる。
珪酸マグネシウムとは、酸化マグネシウムと二酸化珪素
が結合した組成の化合物の総称で、その割合は種々であ
る。また、酸化マグネシウムと二酸化珪素を主成分とし
て水酸基等の他の化学種が結合した化学物質であって
も、この発明の特徴を発現する化学物質であれば、特に
制限はない。天然にはかんらん石、蛇紋石、滑石、緑泥
石、石綿(アスベスト)、海緑石として豊富に産する。
工業的には石綿が広く使用されているものの、近年にな
って石綿の発癌性が問題となって、使用が控えられてい
るばかりでなく、過去に使用した石綿廃棄物の無害化処
理が問題となっている。この発明では、石綿を含んだ建
設廃材への適用も可能である。この発明においては、こ
れら珪酸カルシウム又は珪酸マグネシウムのいずれかの
一方、あるいは両方の混合物、あるいは固溶体を含有す
る物質を用いることができる。
【0012】さらに、この発明においては、これらの珪
酸カルシウム及び珪酸マグネシウムの少なくとも1種を
含む物質の粉末の粒度は、CO2 との反応速度を速める
ために、できるだけ微粉にして、表面積を大きくしたほ
うが良く、50メッシュ以下であることが好ましい。も
ちろん、細かいほど好ましいが、粒度を細かくするほど
粉砕に要するエネルギーは急激に多くなるので、実用的
には粉砕に要するエネルギーを勘案して決める必要があ
る。また、懸濁液を流動状態にすることで反応速度を非
常に促進できる。流動速度は速いほど好ましく、少なく
とも粉末が沈降しない程度に強く液体を流動させること
が望ましい。さらに、必要に応じて珪酸カルシウム又は
珪酸マグネシウム含有物を予備加熱処理することによっ
ても反応を促進することができる。
酸カルシウム及び珪酸マグネシウムの少なくとも1種を
含む物質の粉末の粒度は、CO2 との反応速度を速める
ために、できるだけ微粉にして、表面積を大きくしたほ
うが良く、50メッシュ以下であることが好ましい。も
ちろん、細かいほど好ましいが、粒度を細かくするほど
粉砕に要するエネルギーは急激に多くなるので、実用的
には粉砕に要するエネルギーを勘案して決める必要があ
る。また、懸濁液を流動状態にすることで反応速度を非
常に促進できる。流動速度は速いほど好ましく、少なく
とも粉末が沈降しない程度に強く液体を流動させること
が望ましい。さらに、必要に応じて珪酸カルシウム又は
珪酸マグネシウム含有物を予備加熱処理することによっ
ても反応を促進することができる。
【0013】そして、この発明においては、懸濁水に
は、酸性あるいはアルカリ性を発現する化学物質を添加
した後にCO2 またはCO2 含有ガスを吹き込むことが
その態様の一つとして示される。その際に、懸濁水で酸
性を発現する化学物質には、塩酸、硝酸、硫酸などの鉱
酸、さらには有機酸等に代表される酸がある。これらの
物質は、水溶液中のカルシウムイオンあるいはマグネシ
ウムイオンの溶解量を増大させる。一般に、イオン濃度
が大きいほどイオン同志の衝突の確率は大きくなり、反
応速度は速くなる。この原理によって、酸性を発現する
化学物質は、珪酸カルシウムまたは珪酸マグネシウムを
含む物質とCO2 との反応を促進する。このため、上記
の作用がある化学物質であればその種類に特に制限はな
い。また、その濃度は水への飽和溶液の濃度を上限とす
る。下限は特に制限はないが、濃度が低いと反応速度が
遅くなるので、0.1%以上が好ましい。珪酸マグネシ
ウムを含む系では反応速度が遅いので、0.5%以上が
好ましい。排ガスには一般にCO2 ばかりでなく、亜硫
酸ガス、塩素ガス、窒素酸化物などが混在している。そ
れらは、水に溶解すると酸性を発現するので好ましく作
用する。さらに、そのようなガスを珪酸カルシウムまた
は珪酸マグネシウムを含む物質が分散した水に吹き込む
場合には、酸性を発現する化学物質を特に加えなくても
よい。
は、酸性あるいはアルカリ性を発現する化学物質を添加
した後にCO2 またはCO2 含有ガスを吹き込むことが
その態様の一つとして示される。その際に、懸濁水で酸
性を発現する化学物質には、塩酸、硝酸、硫酸などの鉱
酸、さらには有機酸等に代表される酸がある。これらの
物質は、水溶液中のカルシウムイオンあるいはマグネシ
ウムイオンの溶解量を増大させる。一般に、イオン濃度
が大きいほどイオン同志の衝突の確率は大きくなり、反
応速度は速くなる。この原理によって、酸性を発現する
化学物質は、珪酸カルシウムまたは珪酸マグネシウムを
含む物質とCO2 との反応を促進する。このため、上記
の作用がある化学物質であればその種類に特に制限はな
い。また、その濃度は水への飽和溶液の濃度を上限とす
る。下限は特に制限はないが、濃度が低いと反応速度が
遅くなるので、0.1%以上が好ましい。珪酸マグネシ
ウムを含む系では反応速度が遅いので、0.5%以上が
好ましい。排ガスには一般にCO2 ばかりでなく、亜硫
酸ガス、塩素ガス、窒素酸化物などが混在している。そ
れらは、水に溶解すると酸性を発現するので好ましく作
用する。さらに、そのようなガスを珪酸カルシウムまた
は珪酸マグネシウムを含む物質が分散した水に吹き込む
場合には、酸性を発現する化学物質を特に加えなくても
よい。
【0014】懸濁水においてアルカリ性を発現する化学
物質には、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が代表
的なものとして例示される。アンモニアも塩基性を発現
する化学物質であるが、高温では水溶液から揮発して消
失するので好ましくない。これらの物質は、水溶液中の
シリカの溶解度を増大し、珪酸カルシウムまたは珪酸マ
グネシウムを含む物質とCO2 との反応を促進するため
に用いる。その濃度は水への飽和溶液の濃度を上限とす
る。下限は特に制限はないが、濃度が低いと反応速度が
遅くなるので、0.1%以上が好ましい。
物質には、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が代表
的なものとして例示される。アンモニアも塩基性を発現
する化学物質であるが、高温では水溶液から揮発して消
失するので好ましくない。これらの物質は、水溶液中の
シリカの溶解度を増大し、珪酸カルシウムまたは珪酸マ
グネシウムを含む物質とCO2 との反応を促進するため
に用いる。その濃度は水への飽和溶液の濃度を上限とす
る。下限は特に制限はないが、濃度が低いと反応速度が
遅くなるので、0.1%以上が好ましい。
【0015】この発明における珪酸カルシウムないし珪
酸マグネシウムの少なくとも一種を含む物質とCO2 の
反応は、前記のとおりのユーリー(Urey)の反応に従う
ものである。この反応は、粉末を微細化したり、酸性あ
るいはアルカリ性を発現する化学物質を反応系に加える
ことで室温付近でも十分に進む。しかしながら、反応速
度は温度が高くなるほど速いので、懸濁液の温度は好ま
しくは30℃以上である。通常工場から排出されるCO
2 含有の排ガスは100〜200℃であるので、そのよ
うな排ガスを利用する場合は懸濁液を特に温める必要は
ない。一方、高温の排ガスを連続的に吹き込むと、懸濁
液の蒸発を伴うので適宜水を補給するか、冷却システム
で液化還流させることが望ましい。
酸マグネシウムの少なくとも一種を含む物質とCO2 の
反応は、前記のとおりのユーリー(Urey)の反応に従う
ものである。この反応は、粉末を微細化したり、酸性あ
るいはアルカリ性を発現する化学物質を反応系に加える
ことで室温付近でも十分に進む。しかしながら、反応速
度は温度が高くなるほど速いので、懸濁液の温度は好ま
しくは30℃以上である。通常工場から排出されるCO
2 含有の排ガスは100〜200℃であるので、そのよ
うな排ガスを利用する場合は懸濁液を特に温める必要は
ない。一方、高温の排ガスを連続的に吹き込むと、懸濁
液の蒸発を伴うので適宜水を補給するか、冷却システム
で液化還流させることが望ましい。
【0016】以下、実施例を示し、この例に沿って、こ
の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。も
ちろん、この出願の説明は、以下の実施例に限定される
ものではない。
の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。も
ちろん、この出願の説明は、以下の実施例に限定される
ものではない。
【0017】
【実施例】実施例1 100メッシュ以下の粒度に粉砕したウァラストナイト
(CaSiO3 、珪灰石)10.0gを秤量し三角フラ
スコに入れ、蒸留水200mlを加えて懸濁させ、80
℃の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2 を1分間
に165mlの速度で160分間吹き込み反応させた。
反応終了後、懸濁液を濾過し、濾別したコロイド状の沈
殿物から水を乾燥除去しシリカを得た。得られたシリカ
を電子顕微鏡で観察した。
(CaSiO3 、珪灰石)10.0gを秤量し三角フラ
スコに入れ、蒸留水200mlを加えて懸濁させ、80
℃の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2 を1分間
に165mlの速度で160分間吹き込み反応させた。
反応終了後、懸濁液を濾過し、濾別したコロイド状の沈
殿物から水を乾燥除去しシリカを得た。得られたシリカ
を電子顕微鏡で観察した。
【0018】添付した図面の図1は、この発明によって
生成したシリカ(粒径0.1〜0.5μm)の顕微鏡写
真である。図1に示したように、直径が0.1〜0.5
μmのほぼ真球の微細粒子であった。また、濾液の水分
を110℃の乾燥器中で十分に蒸発させることにより残
った固形物に対して粉末X線回折法による組成分析を行
った。その結果、回折ピークの位置は炭酸カルシウムの
回折線の位置と一致した。また、固形物の重量測定結果
から、出発物質中のカルシウムは全て炭酸カルシウムと
して回収できた。実施例2 100メッシュ以下の粒度に粉砕したウァラストナイト
10.0gを秤量し三角フラスコに入れ蒸留水200m
lを加えて懸濁させ、石灰焼成炉の排ガス(CO2 濃度
11.5%、温度160℃)を1分間に200mlの速
度で300分間吹き込み反応させた。反応途中、随時水
を補給しながら反応を行い、反応終了後、懸濁液を濾過
し、濾別したコロイド状の沈殿物から水を乾燥除去して
シリカを得た。得られたシリカを電子顕微鏡観察と粉末
X線回折法による組成分析を行ったところ、直径が0.
1〜0.5μmの微細球状シリカ粒子の生成と未反応の
ウァラストナイトが確認された。比較例1 100メッシュ以下の粒度に粉砕したウァラストナイト
10.0gを秤量し三角フラスコに入れ蒸留水200m
lを加えて懸濁させ、0.1規定の塩酸100mlを添
加し70℃で1時間反応させた。反応終了後、懸濁液を
濾過し、濾別したコロイド状の沈殿物から水を乾燥除去
しシリカを得た。得られたシリカを電子顕微鏡で観察し
たところ、シリカは複雑な形状をした不定形であった。実施例3 100メッシュ以下の粒度に粉砕したセピオライト(M
g5 Si8 O15・6H 2 O)10.0gを秤量し三角フ
ラスコに入れ蒸留水200mlを加えて懸濁させ、80
℃の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2 を1分間
に165mlの速度で160分間吹き込み反応させた。
反応終了後、粒径保持能が10μmの濾紙を用いて懸濁
液を濾過する。濾紙に残った沈殿物を粉末X線回折法に
より組成を調べたところ、MgCO3 ・5H2 Oであっ
た。また、濾紙を通過したコロイド状の沈殿を粒径保持
能力が0.1μmの濾紙で再び濾過し、濾紙に残った沈
殿物に含まれる水を乾燥除去して得られたシリカを電子
顕微鏡で観察した。
生成したシリカ(粒径0.1〜0.5μm)の顕微鏡写
真である。図1に示したように、直径が0.1〜0.5
μmのほぼ真球の微細粒子であった。また、濾液の水分
を110℃の乾燥器中で十分に蒸発させることにより残
った固形物に対して粉末X線回折法による組成分析を行
った。その結果、回折ピークの位置は炭酸カルシウムの
回折線の位置と一致した。また、固形物の重量測定結果
から、出発物質中のカルシウムは全て炭酸カルシウムと
して回収できた。実施例2 100メッシュ以下の粒度に粉砕したウァラストナイト
10.0gを秤量し三角フラスコに入れ蒸留水200m
lを加えて懸濁させ、石灰焼成炉の排ガス(CO2 濃度
11.5%、温度160℃)を1分間に200mlの速
度で300分間吹き込み反応させた。反応途中、随時水
を補給しながら反応を行い、反応終了後、懸濁液を濾過
し、濾別したコロイド状の沈殿物から水を乾燥除去して
シリカを得た。得られたシリカを電子顕微鏡観察と粉末
X線回折法による組成分析を行ったところ、直径が0.
1〜0.5μmの微細球状シリカ粒子の生成と未反応の
ウァラストナイトが確認された。比較例1 100メッシュ以下の粒度に粉砕したウァラストナイト
10.0gを秤量し三角フラスコに入れ蒸留水200m
lを加えて懸濁させ、0.1規定の塩酸100mlを添
加し70℃で1時間反応させた。反応終了後、懸濁液を
濾過し、濾別したコロイド状の沈殿物から水を乾燥除去
しシリカを得た。得られたシリカを電子顕微鏡で観察し
たところ、シリカは複雑な形状をした不定形であった。実施例3 100メッシュ以下の粒度に粉砕したセピオライト(M
g5 Si8 O15・6H 2 O)10.0gを秤量し三角フ
ラスコに入れ蒸留水200mlを加えて懸濁させ、80
℃の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2 を1分間
に165mlの速度で160分間吹き込み反応させた。
反応終了後、粒径保持能が10μmの濾紙を用いて懸濁
液を濾過する。濾紙に残った沈殿物を粉末X線回折法に
より組成を調べたところ、MgCO3 ・5H2 Oであっ
た。また、濾紙を通過したコロイド状の沈殿を粒径保持
能力が0.1μmの濾紙で再び濾過し、濾紙に残った沈
殿物に含まれる水を乾燥除去して得られたシリカを電子
顕微鏡で観察した。
【0019】添付した図面の図2は、この発明によって
生成したシリカの顕微鏡写真である。図2に示したよう
に、得られたシリカは直径が0.05〜0.3μmのほ
ぼ真球の微細粒子であった。実施例4 100メッシュ以下の粒度に粉砕したセピオライト10
0.0gを秤量しガス洗浄瓶に入れ、蒸留水2000m
lと1規定の塩酸10mlを加えて懸濁させた、80℃
の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2 を1分間に
165mlの速度で160分間吹き込み反応させた。反
応終了後、実施例3の方法でMgCO3・5H2 Oと珪
酸の水和物にそれぞれ濾別した。後者の珪酸の水和物に
含まれる水を乾燥除去してシリカを得た。当該シリカを
電子顕微鏡で観察したところ、直径が0.1〜0.8μ
mの微細球状粒子であった。
生成したシリカの顕微鏡写真である。図2に示したよう
に、得られたシリカは直径が0.05〜0.3μmのほ
ぼ真球の微細粒子であった。実施例4 100メッシュ以下の粒度に粉砕したセピオライト10
0.0gを秤量しガス洗浄瓶に入れ、蒸留水2000m
lと1規定の塩酸10mlを加えて懸濁させた、80℃
の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2 を1分間に
165mlの速度で160分間吹き込み反応させた。反
応終了後、実施例3の方法でMgCO3・5H2 Oと珪
酸の水和物にそれぞれ濾別した。後者の珪酸の水和物に
含まれる水を乾燥除去してシリカを得た。当該シリカを
電子顕微鏡で観察したところ、直径が0.1〜0.8μ
mの微細球状粒子であった。
【0020】実施例3と同じ反応温度、反応時間であっ
たにも関わらず、多量のセピオライトを分解できた。実施例5 100メッシュ以下の粒度に粉砕したセピオライト10
0.0gを秤量しガス洗浄瓶に入れ、蒸留水2000m
lと1規定の水酸化ナトリウム20mlを加えて懸濁さ
せ、80℃の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2
を1分間に165mlの速度で160分間吹き込み反応
させた。反応終了後、実施例3の方法でMgCO3 ・5
H2 Oと珪酸の水和物にそれぞれ濾別した。後者の珪酸
の水和物に含まれる水を乾燥除去してシリカを得た。得
られたシリカを電子顕微鏡で観察したところ、直径が
0.2〜1.0μmの微細球状粒子であった。
たにも関わらず、多量のセピオライトを分解できた。実施例5 100メッシュ以下の粒度に粉砕したセピオライト10
0.0gを秤量しガス洗浄瓶に入れ、蒸留水2000m
lと1規定の水酸化ナトリウム20mlを加えて懸濁さ
せ、80℃の恒温槽に設置し、80℃に加温したCO2
を1分間に165mlの速度で160分間吹き込み反応
させた。反応終了後、実施例3の方法でMgCO3 ・5
H2 Oと珪酸の水和物にそれぞれ濾別した。後者の珪酸
の水和物に含まれる水を乾燥除去してシリカを得た。得
られたシリカを電子顕微鏡で観察したところ、直径が
0.2〜1.0μmの微細球状粒子であった。
【0021】実施例3と同じ反応温度、反応時間であっ
たにも関わらず、多量のセピオライトを分解できた。 実施例6 100メッシュ以下にボールミルで粉砕したアスベスト
10gを秤量し、ガス洗浄瓶に入れ、蒸留水200ml
を加えて懸濁させる。それを70℃の恒温水槽に設置
し、70℃に制御した1%SO2 含有のCO2 を1分間
に100mlの速度で30分間吹き込み反応させた後、
実施例3の方法でMgCO3 ・H2 Oと珪酸の水和物に
それぞれ瀘別した。後者の珪酸の水和物に含まれる水を
乾燥除去したところ、0.1〜1.0μmの球状シリカ
が得られた。
たにも関わらず、多量のセピオライトを分解できた。 実施例6 100メッシュ以下にボールミルで粉砕したアスベスト
10gを秤量し、ガス洗浄瓶に入れ、蒸留水200ml
を加えて懸濁させる。それを70℃の恒温水槽に設置
し、70℃に制御した1%SO2 含有のCO2 を1分間
に100mlの速度で30分間吹き込み反応させた後、
実施例3の方法でMgCO3 ・H2 Oと珪酸の水和物に
それぞれ瀘別した。後者の珪酸の水和物に含まれる水を
乾燥除去したところ、0.1〜1.0μmの球状シリカ
が得られた。
【0022】以上のように、この発明の方法で球状シリ
カが製造できるのは、CO2 を吹き込み懸濁液を流動状
態にしてCO2 と珪酸カルシウムおよび珪酸マグネシウ
ムの中の少なくとも一種を含む物質と反応させたことに
よる。これは、CO2 が水に溶解すると弱酸性を発現す
る性質を効果的に利用したことによる。すなわち、CO
2 は水に溶解し珪酸カルシウムまたは珪酸マグネシウム
を含む物質に穏和に作用する。その結果、カルシウムま
たはマグネシウムを徐々に溶解し、珪石分は主に珪酸の
水和物(SiO2 ・nH2 O)となって水中に分散す
る。反応は流動状態で進むので、分散した微細な非晶質
の珪酸の水和物は互いにランダムな方向から衝突して合
体する。この衝突はどの方向でも等しい割合で起こるの
で、分散粒子は球状に成長する。水の毛細管力から分か
るように、凸面には表面張力の作用でその面の曲率半径
に反比例する圧縮力が発生する。すでに成長した球状粒
子に衝突し付着した新たに生成した微細珪酸の水和物
は、球状粒子の表面に曲率半径の極めて小さい凸面を発
生させる。この凸面には、非常に大きな圧縮力が働く。
この力を解放させるように該凸面部の物質は周囲の曲率
半径が大きい所へ移動し、該凸面の曲率半径は付着した
球状粒子の曲率半径まで大きくなり表面は滑らかにな
る。
カが製造できるのは、CO2 を吹き込み懸濁液を流動状
態にしてCO2 と珪酸カルシウムおよび珪酸マグネシウ
ムの中の少なくとも一種を含む物質と反応させたことに
よる。これは、CO2 が水に溶解すると弱酸性を発現す
る性質を効果的に利用したことによる。すなわち、CO
2 は水に溶解し珪酸カルシウムまたは珪酸マグネシウム
を含む物質に穏和に作用する。その結果、カルシウムま
たはマグネシウムを徐々に溶解し、珪石分は主に珪酸の
水和物(SiO2 ・nH2 O)となって水中に分散す
る。反応は流動状態で進むので、分散した微細な非晶質
の珪酸の水和物は互いにランダムな方向から衝突して合
体する。この衝突はどの方向でも等しい割合で起こるの
で、分散粒子は球状に成長する。水の毛細管力から分か
るように、凸面には表面張力の作用でその面の曲率半径
に反比例する圧縮力が発生する。すでに成長した球状粒
子に衝突し付着した新たに生成した微細珪酸の水和物
は、球状粒子の表面に曲率半径の極めて小さい凸面を発
生させる。この凸面には、非常に大きな圧縮力が働く。
この力を解放させるように該凸面部の物質は周囲の曲率
半径が大きい所へ移動し、該凸面の曲率半径は付着した
球状粒子の曲率半径まで大きくなり表面は滑らかにな
る。
【0023】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、この発明に
よって、地球上に豊富に存在する珪酸カルシウム及び珪
酸マグネシウムの少なくとも1種を含む物質(単体、混
合物あるいは固溶体)から、地球温暖化の原因となって
いるCO2 を効率良く固定化すると同時に、安価に大量
の微細球状シリカを得ることができる。
よって、地球上に豊富に存在する珪酸カルシウム及び珪
酸マグネシウムの少なくとも1種を含む物質(単体、混
合物あるいは固溶体)から、地球温暖化の原因となって
いるCO2 を効率良く固定化すると同時に、安価に大量
の微細球状シリカを得ることができる。
【0024】さらにまた、この発明は、アスベスト(ク
リソタイル、Mg3 Si2 O5 (OH)4 )の無害化処
理にも応用できる。
リソタイル、Mg3 Si2 O5 (OH)4 )の無害化処
理にも応用できる。
【図1】この発明の実施例において生成したシリカ(粒
径0.1〜0.5μm)の顕微鏡写真である。
径0.1〜0.5μm)の顕微鏡写真である。
【図2】この発明の実施例において生成したシリカ(粒
径0.05〜0.3μm)の顕微鏡写真である。
径0.05〜0.3μm)の顕微鏡写真である。
Claims (7)
- 【請求項1】 珪酸カルシウムおよび珪酸マグネシウム
のうちの少なくとも1種を含む粉末を水に懸濁させ、懸
濁水にCO2 またはCO2 含有ガスを吹き込みCO 2 を
水に溶解し流動状態で反応させ、珪酸カルシウムのカル
シウムおよび/または珪酸マグネシウムのマグネシウム
を徐々に溶解し、珪石分を珪酸の水和物(SiO 2 ・n
H 2 O)として水中に分散させることを特徴とするアル
カリ土類珪酸塩によるCO2 の固定化方法。 - 【請求項2】 粉末の粒度が50メッシュ以下である請
求項1記載のアルカリ土類珪酸塩によるCO 2 の固定化
方法。 - 【請求項3】 粉末が少なくとも沈降しない程度に強く
液体を流動させる請求項1記載のアルカリ土類珪酸塩に
よるCO 2 の固定化方法。 - 【請求項4】 珪酸カルシウムもしくは珪酸マグネシウ
ム含有物を予備加熱処理する請求項1記載のアルカリ土
類珪酸塩によるCO 2 の固定化方法。 - 【請求項5】 懸濁水の温度を30℃以上にする請求項
1記載のアルカリ土類珪酸塩によるCO 2 の固定化方
法。 - 【請求項6】 懸濁水に、酸性あるいはアルカリ性を発
現する化学物質を加えて、CO2 またはCO2 含有ガス
を吹き込む請求項1記載のアルカリ土類珪酸塩によるC
O 2 の固定化方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一に記載の
アルカリ土類珪酸塩によるCO2 の固定化方法を用いて
CO 2 を固定化した際に生じる水中に分散した(SiO
2 ・nH2 O)からなるコロイド状の沈殿物から、水分
を除去して微細な球状のシリカ(SiO2 )を製造取得
することを特徴とする微細球状シリカの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09074568A JP3094093B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | アルカリ土類珪酸塩によるco2の固定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09074568A JP3094093B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | アルカリ土類珪酸塩によるco2の固定化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10249153A JPH10249153A (ja) | 1998-09-22 |
JP3094093B2 true JP3094093B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13550955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09074568A Expired - Lifetime JP3094093B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | アルカリ土類珪酸塩によるco2の固定化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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US7722842B2 (en) * | 2003-12-31 | 2010-05-25 | The Ohio State University | Carbon dioxide sequestration using alkaline earth metal-bearing minerals |
JP2008019099A (ja) * | 2004-09-02 | 2008-01-31 | Nozawa Corp | 炭酸ガス固定化性能に優れたフォルステライト |
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ES2521415T3 (es) | 2006-03-10 | 2014-11-12 | C-Quest Technologies International Llc | Procedimiento de secuestro de dióxido de carbono para instalaciones de producción de cemento |
US7993616B2 (en) | 2007-09-19 | 2011-08-09 | C-Quest Technologies LLC | Methods and devices for reducing hazardous air pollutants |
US9108151B2 (en) * | 2008-08-28 | 2015-08-18 | Orica Explosives Technology Pty Ltd | Integrated chemical process |
TWI447329B (zh) | 2008-09-26 | 2014-08-01 | Univ Ohio State | 將碳質燃料轉化成無碳能量載體 |
AU2010292313B2 (en) | 2009-09-08 | 2015-08-20 | The Ohio State University Research Foundation | Integration of reforming/water splitting and electrochemical systems for power generation with integrated carbon capture |
CN102597173A (zh) | 2009-09-08 | 2012-07-18 | 俄亥俄州立大学研究基金会 | 具有原位co2捕集的合成燃料和化学品生产 |
AU2011326127B2 (en) | 2010-11-08 | 2017-04-20 | Particulate Solid Research, Inc. | Circulating fluidized bed with moving bed downcomers and gas sealing between reactors |
WO2012155059A1 (en) | 2011-05-11 | 2012-11-15 | The Ohio State University | Oxygen carrying materials |
WO2012155054A1 (en) | 2011-05-11 | 2012-11-15 | The Ohio State University | Systems for converting fuel |
WO2013002542A2 (ko) * | 2011-06-30 | 2013-01-03 | 전남대학교산학협력단 | 폐기물을 이용한 이산화탄소 고정방법 |
CA3148322A1 (en) | 2013-02-05 | 2014-08-14 | Ohio State Innovation Foundation | Methods for converting fuel into syngas |
US9616403B2 (en) | 2013-03-14 | 2017-04-11 | Ohio State Innovation Foundation | Systems and methods for converting carbonaceous fuels |
WO2015131117A1 (en) | 2014-02-27 | 2015-09-03 | Ohio State Innovation Foundation | Systems and methods for partial or complete oxidation of fuels |
CA3020406A1 (en) | 2016-04-12 | 2017-10-19 | Ohio State Innovation Foundation | Chemical looping syngas production from carbonaceous fuels |
CN111065459B (zh) | 2017-07-31 | 2023-09-22 | 俄亥俄州立创新基金会 | 具有不相等反应器组件运行压力的反应器系统 |
US10549236B2 (en) | 2018-01-29 | 2020-02-04 | Ohio State Innovation Foundation | Systems, methods and materials for NOx decomposition with metal oxide materials |
US11697597B2 (en) | 2018-02-08 | 2023-07-11 | Mineral Carbonation International Pty Ltd | Integrated process for mineral carbonation |
US11413574B2 (en) | 2018-08-09 | 2022-08-16 | Ohio State Innovation Foundation | Systems, methods and materials for hydrogen sulfide conversion |
WO2020150438A1 (en) | 2019-01-17 | 2020-07-23 | Ohio State Innovation Foundation | Systems, methods and materials for stable phase syngas generation |
US11453626B2 (en) | 2019-04-09 | 2022-09-27 | Ohio State Innovation Foundation | Alkene generation using metal sulfide particles |
AU2020340961A1 (en) | 2019-09-03 | 2022-03-24 | Ohio State Innovation Foundation | Redox reaction facilitated carbon dioxide capture from flue gas and conversion to carbon monoxide |
WO2024247105A1 (ja) * | 2023-05-30 | 2024-12-05 | 日揮グローバル株式会社 | Co2固定化方法及びco2固定化装置 |
-
1997
- 1997-03-11 JP JP09074568A patent/JP3094093B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH10249153A (ja) | 1998-09-22 |
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