JP3090763B2 - 動画像符号化装置 - Google Patents
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- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N19/00—Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
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- H04N19/503—Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using predictive coding involving temporal prediction
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- H04N19/61—Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding in combination with predictive coding
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- H04N19/82—Details of filtering operations specially adapted for video compression, e.g. for pixel interpolation involving filtering within a prediction loop
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動き補償予測器とループ
内フィルタを持つ動画像符号化装置に係り、更に詳しく
はループ内フィルタをオン/オフ制御する技術に関する
ものである。
内フィルタを持つ動画像符号化装置に係り、更に詳しく
はループ内フィルタをオン/オフ制御する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】動画像信号の高能率符号化においては、
圧縮率を高める方式として動き補償フレーム間予測符号
化(以下、単に動き補償予測という)方式が知られてい
る。この動き補償予測では、画面をある大きさのブロッ
ク(例えば16画素×16ラインのブロック)に分割
し、各ブロックについて予測画面の中から予測誤差が最
も少ないブロックを探索するもので、その探索の結果得
られる動きベクトルは画面中の物体の動きを表す情報と
して受信側に送られる。
圧縮率を高める方式として動き補償フレーム間予測符号
化(以下、単に動き補償予測という)方式が知られてい
る。この動き補償予測では、画面をある大きさのブロッ
ク(例えば16画素×16ラインのブロック)に分割
し、各ブロックについて予測画面の中から予測誤差が最
も少ないブロックを探索するもので、その探索の結果得
られる動きベクトルは画面中の物体の動きを表す情報と
して受信側に送られる。
【0003】この動き補償予測は通常、実画素からなる
予測画面に対して行われ、動きベクトルとしては整数画
素ベクトル(すなわち小数部のないベクトル)が得られ
る。このように整数画素単位で予測を行う方式を整数画
素動き補償予測と称している。
予測画面に対して行われ、動きベクトルとしては整数画
素ベクトル(すなわち小数部のないベクトル)が得られ
る。このように整数画素単位で予測を行う方式を整数画
素動き補償予測と称している。
【0004】また、後述するように、実画素と実画素の
間の仮想的な1/2画素(ハーフペル)を周囲の実画素
から補間により求め、その仮想画素(補間画素)をも予
測画面として利用する動き補償もあり、これは1/2画
素(ハーフペル)動き補償予測と呼ばれる。
間の仮想的な1/2画素(ハーフペル)を周囲の実画素
から補間により求め、その仮想画素(補間画素)をも予
測画面として利用する動き補償もあり、これは1/2画
素(ハーフペル)動き補償予測と呼ばれる。
【0005】図7には、CCITT勧告H.261に準
拠した動画像符号化装置が示される。この動画像符号化
装置は予測方式として整数画素動き補償予測を用いてお
り、この機能に加えてに更にループ内フィルタを備えて
いる。
拠した動画像符号化装置が示される。この動画像符号化
装置は予測方式として整数画素動き補償予測を用いてお
り、この機能に加えてに更にループ内フィルタを備えて
いる。
【0006】図7において、1は入力画面と予測画面と
の差をとって予測誤差信号を出力する減算器、2は予測
誤差信号に離散コサイン変換を行うDCT回路、3は離
散コサイン変換をした予測誤差信号を量子化する量子化
器、4は量子化器3の出力信号を逆量子化する逆量子化
器、5は逆量子化した信号を更に離散コサイン逆変換す
るIDCT回路、6はIDCT回路5の出力信号に予測
画面を加算して局部復号信号を出力する加算器、7は局
部復号した画面をフレーム単位に保持するフレームメモ
リ、8はフレームメモリの出力信号を可変遅延する可変
遅延回路、9は可変遅延回路8から出力される予測値に
フィルタをかけるループ内フィルタ、13は入力画面と
フレームメモリ7の局部復号された画面とを比較しその
結果に基づいて動きベクトルMVを生成して可変遅延回
路8の遅延量を制御する動き補償予測部である。
の差をとって予測誤差信号を出力する減算器、2は予測
誤差信号に離散コサイン変換を行うDCT回路、3は離
散コサイン変換をした予測誤差信号を量子化する量子化
器、4は量子化器3の出力信号を逆量子化する逆量子化
器、5は逆量子化した信号を更に離散コサイン逆変換す
るIDCT回路、6はIDCT回路5の出力信号に予測
画面を加算して局部復号信号を出力する加算器、7は局
部復号した画面をフレーム単位に保持するフレームメモ
リ、8はフレームメモリの出力信号を可変遅延する可変
遅延回路、9は可変遅延回路8から出力される予測値に
フィルタをかけるループ内フィルタ、13は入力画面と
フレームメモリ7の局部復号された画面とを比較しその
結果に基づいて動きベクトルMVを生成して可変遅延回
路8の遅延量を制御する動き補償予測部である。
【0007】ループ内フィルタ9は量子化誤差の加算さ
れている局部復号信号に対して低域通過のフィルタをか
けることにより、予測誤差信号として符号化しにくいパ
ルス状の信号を減少させるためのものであり、このルー
プ内フィルタのオン/オフをうまく制御することにより
符号化効率を向上させることができる。
れている局部復号信号に対して低域通過のフィルタをか
けることにより、予測誤差信号として符号化しにくいパ
ルス状の信号を減少させるためのものであり、このルー
プ内フィルタのオン/オフをうまく制御することにより
符号化効率を向上させることができる。
【0008】図8にはこのループ内フィルタ9における
フィルタ特性の一例が示される。ここでは8画素×8ラ
インのブロックを単位にフィルタをかける。このフィル
タ処理を説明すると、ブロックの4隅にある領域(a)
の画素はそのまま自身の値を用いる。1ライン目と8ラ
イン目の中間6画素の領域(b)の各画素は、自身の画
素に1/2の重み付けをし左右隣の画素にそれぞれ1/
4の重み付けをした値を合計してフィルタ処理後の自身
の画素の値とする。1画素列目と8画素列目の中間6ラ
インの領域(c)の各画素は、自身の画素に1/2の重
み付けをし上下隣の画素にそれぞれ1/4の重み付けを
した値を合計してフィルタ処理後の自身の画素の値とす
る。ブロックの内部の6画素×6ラインの領域(d)の
各画素は、自身の画素に1/4の重み付けを、左右上下
隣の画素にそれぞれ1/8の重み付けを、斜め4隅隣の
画素にそれぞれ1/16の重み付けをした値を合計して
フィルタ処理後の自身の画素の値とする。
フィルタ特性の一例が示される。ここでは8画素×8ラ
インのブロックを単位にフィルタをかける。このフィル
タ処理を説明すると、ブロックの4隅にある領域(a)
の画素はそのまま自身の値を用いる。1ライン目と8ラ
イン目の中間6画素の領域(b)の各画素は、自身の画
素に1/2の重み付けをし左右隣の画素にそれぞれ1/
4の重み付けをした値を合計してフィルタ処理後の自身
の画素の値とする。1画素列目と8画素列目の中間6ラ
インの領域(c)の各画素は、自身の画素に1/2の重
み付けをし上下隣の画素にそれぞれ1/4の重み付けを
した値を合計してフィルタ処理後の自身の画素の値とす
る。ブロックの内部の6画素×6ラインの領域(d)の
各画素は、自身の画素に1/4の重み付けを、左右上下
隣の画素にそれぞれ1/8の重み付けを、斜め4隅隣の
画素にそれぞれ1/16の重み付けをした値を合計して
フィルタ処理後の自身の画素の値とする。
【0009】図7の動画像符号化装置において予測値を
求める際のループ内フィルタのオン/オフ制御の仕方と
しては幾つかある。準最適な予測値の求め方の一つとし
ては、まず動き補償予測部13で動きベクトルとして最
適な整数画素ベクトル(すなわち整数画素動き補償予測
を行う)を求め、この動きベクトルを持つ予測ブロック
に対して、ループ内フィルタをオンした時(フィルタ演
算を施した時)とオフした時(フィルタ演算を行わない
時)の両方の予測値を動き補償予測部13において作成
し、この両方の予測値について入力画面との差をとって
それぞれの予測誤差を求め、そのうち予測誤差の少ない
方を選択し、その選択した予測誤差がループ内フィルタ
のオン時のものであれば実際にループ内フィルタ9をオ
ンにするよう制御し、オフ時のものであればループ内フ
ィルタ9をオフにするよう制御する。
求める際のループ内フィルタのオン/オフ制御の仕方と
しては幾つかある。準最適な予測値の求め方の一つとし
ては、まず動き補償予測部13で動きベクトルとして最
適な整数画素ベクトル(すなわち整数画素動き補償予測
を行う)を求め、この動きベクトルを持つ予測ブロック
に対して、ループ内フィルタをオンした時(フィルタ演
算を施した時)とオフした時(フィルタ演算を行わない
時)の両方の予測値を動き補償予測部13において作成
し、この両方の予測値について入力画面との差をとって
それぞれの予測誤差を求め、そのうち予測誤差の少ない
方を選択し、その選択した予測誤差がループ内フィルタ
のオン時のものであれば実際にループ内フィルタ9をオ
ンにするよう制御し、オフ時のものであればループ内フ
ィルタ9をオフにするよう制御する。
【0010】「動き補償予測+ループ内フィルタ」方式
による場合、動き補償予測部13において整数画素の動
きベクトルを検出した後に更にその動きベクトルを持つ
予測ブロックに対してループ内フィルタをかけた場合の
演算を行うことが必要であり、そのための演算回路が必
要となる。
による場合、動き補償予測部13において整数画素の動
きベクトルを検出した後に更にその動きベクトルを持つ
予測ブロックに対してループ内フィルタをかけた場合の
演算を行うことが必要であり、そのための演算回路が必
要となる。
【0011】そこで、このループ内フィルタのオン/オ
フ制御を簡素化した方法としてRM8方式がある。この
方式では、動き補償予測部13で求めた動きベクトル
(MVx ,MVy )が(0,0)でない時(すなわち動
きがある時)には、ループ内フィルタをオンにするとい
うものである。これによりループ内フィルタのオン/オ
フの判定のための動き補償予測部13でのループ内フィ
ルタ演算は不要となるが、実際にフィルタ演算を行わな
いでオン/オフの判定を行うものであるため、前述のル
ープ内フィルタ演算を行ってオン/オフ判定を行う方法
に比べると、S/N比などにおいて良い特性が得られな
い。
フ制御を簡素化した方法としてRM8方式がある。この
方式では、動き補償予測部13で求めた動きベクトル
(MVx ,MVy )が(0,0)でない時(すなわち動
きがある時)には、ループ内フィルタをオンにするとい
うものである。これによりループ内フィルタのオン/オ
フの判定のための動き補償予測部13でのループ内フィ
ルタ演算は不要となるが、実際にフィルタ演算を行わな
いでオン/オフの判定を行うものであるため、前述のル
ープ内フィルタ演算を行ってオン/オフ判定を行う方法
に比べると、S/N比などにおいて良い特性が得られな
い。
【0012】ところで、動き補償予測方式としては、前
述の整数画素動き補償予測方式に限られるものではな
く、実画素と実画素の間の仮想的な1/2画素(ハーフ
ペル)を周囲の実画素から補間により求め、その仮想画
素(補間画素)をも予測画面として利用する動き補償も
あり、これは1/2画素(ハーフペル)動き補償予測と
呼ばれる。この1/2画素動き補償予測では動きベクト
ルはその大きさが整数画素刻みだけでなく、0.5画素
刻みで求まる。この1/2画素動き補償予測はMPEG
方式に採用されている。
述の整数画素動き補償予測方式に限られるものではな
く、実画素と実画素の間の仮想的な1/2画素(ハーフ
ペル)を周囲の実画素から補間により求め、その仮想画
素(補間画素)をも予測画面として利用する動き補償も
あり、これは1/2画素(ハーフペル)動き補償予測と
呼ばれる。この1/2画素動き補償予測では動きベクト
ルはその大きさが整数画素刻みだけでなく、0.5画素
刻みで求まる。この1/2画素動き補償予測はMPEG
方式に採用されている。
【0013】図9にはこの1/2画素動き補償予測方式
に動画像符号化装置の概略的な構成例が示される。図
中、減算器1、量子化器3、逆量子化器4、加算器6、
フレームメモリ7、可変遅延回路8は前述の図7の実施
例のものと同じであり、相違点として、動き補償予測部
が1/2画素で動き補償予測を行う1/2画素動き補償
予測部13’からなり、またループ内フィルタ9を持っ
ていない。
に動画像符号化装置の概略的な構成例が示される。図
中、減算器1、量子化器3、逆量子化器4、加算器6、
フレームメモリ7、可変遅延回路8は前述の図7の実施
例のものと同じであり、相違点として、動き補償予測部
が1/2画素で動き補償予測を行う1/2画素動き補償
予測部13’からなり、またループ内フィルタ9を持っ
ていない。
【0014】図10の(I)はこの1/2画素動き補償
予測の予測画面の概念を示すものであり、図中の〇印が
実際の整数画素、×印が補間により求まる1/2画素
(補間画素)である。この1/2画素を求める演算方法
は、図10の(II)に示されるように、隣り合う実際
の整数画素の値をA、B、C、Dとする時、その間の1
/2画素(補間画素)の値a、b、c、d、eは、それ
ぞれ次式に従って求まる。 a=(A+B)/2 b=(A+c)/2 c=(A+B+C+D)/4 d=(B+D)/2 e=(C+D)/2
予測の予測画面の概念を示すものであり、図中の〇印が
実際の整数画素、×印が補間により求まる1/2画素
(補間画素)である。この1/2画素を求める演算方法
は、図10の(II)に示されるように、隣り合う実際
の整数画素の値をA、B、C、Dとする時、その間の1
/2画素(補間画素)の値a、b、c、d、eは、それ
ぞれ次式に従って求まる。 a=(A+B)/2 b=(A+c)/2 c=(A+B+C+D)/4 d=(B+D)/2 e=(C+D)/2
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の動
画像符号化装置におけるループ内フィルタのオン/オフ
制御の方法は、オン/オフ判定のためにループ内フィル
タ演算を行う場合にはそのための演算回路が必要となっ
て装置規模が増大し、また動きベクトルで動きがあるか
否かだけでオン/オフ判定を行う場合には特性が劣化す
るといった問題点がある。
画像符号化装置におけるループ内フィルタのオン/オフ
制御の方法は、オン/オフ判定のためにループ内フィル
タ演算を行う場合にはそのための演算回路が必要となっ
て装置規模が増大し、また動きベクトルで動きがあるか
否かだけでオン/オフ判定を行う場合には特性が劣化す
るといった問題点がある。
【0016】また、装置をLSI等により造るにあたっ
ては、上述のH.261方式とMPEG方式のものをそ
れぞれ別々に造るのではなく、単一のLSIでその両者
に適用できる汎用的なものを造ることが望ましい。
ては、上述のH.261方式とMPEG方式のものをそ
れぞれ別々に造るのではなく、単一のLSIでその両者
に適用できる汎用的なものを造ることが望ましい。
【0017】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、受信側に整数画素
刻みの動きベクトルを送信するタイプの動画像符号化装
置において、1/2画素動き補償予測方式とループ内フ
ィルタ方式とをうまく組み合わせることにより、ループ
内フィルタのオン/オフ判定のためのループ内フィルタ
演算を特別に行わなくとも、それと近似的な演算により
ループ内フィルタのオン/オフ制御を可能にし、演算回
路等を増加させることなく良好な特性を得れるようにす
ることにある。
のであり、その目的とするところは、受信側に整数画素
刻みの動きベクトルを送信するタイプの動画像符号化装
置において、1/2画素動き補償予測方式とループ内フ
ィルタ方式とをうまく組み合わせることにより、ループ
内フィルタのオン/オフ判定のためのループ内フィルタ
演算を特別に行わなくとも、それと近似的な演算により
ループ内フィルタのオン/オフ制御を可能にし、演算回
路等を増加させることなく良好な特性を得れるようにす
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は本発明に係る原理
説明図である。図1において、21は入力画面と予測画
面との差をとって予測誤差信号を出力する減算器、22
は予測誤差信号を量子化する量子化器、23は量子化器
22の出力信号を逆量子化する逆量子化器、24は逆量
子化した予測誤差信号に予測画面を加算して局部復号信
号を出力する加算器、25は局部復号した信号をフレー
ム単位に保持するフレームメモリ、26はフレームメモ
リの出力信号を可変遅延する可変遅延回路、27は可変
遅延回路8から出力される予測値にフィルタをかけるル
ープ内フィルタ、28は入力画面とフレームメモリ25
の局部復号された画面とを比較しその結果に基づいて動
きベクトルMVを生成して可変遅延回路26の制御を行
う1/2画素動き補償予測部、29は1/2画素動き補
償予測部28からの動きベクトルに基づいてループ内フ
ィルタ27のオン/オフを判定してオン/オフ制御信号
を出力する判定部である。
説明図である。図1において、21は入力画面と予測画
面との差をとって予測誤差信号を出力する減算器、22
は予測誤差信号を量子化する量子化器、23は量子化器
22の出力信号を逆量子化する逆量子化器、24は逆量
子化した予測誤差信号に予測画面を加算して局部復号信
号を出力する加算器、25は局部復号した信号をフレー
ム単位に保持するフレームメモリ、26はフレームメモ
リの出力信号を可変遅延する可変遅延回路、27は可変
遅延回路8から出力される予測値にフィルタをかけるル
ープ内フィルタ、28は入力画面とフレームメモリ25
の局部復号された画面とを比較しその結果に基づいて動
きベクトルMVを生成して可変遅延回路26の制御を行
う1/2画素動き補償予測部、29は1/2画素動き補
償予測部28からの動きベクトルに基づいてループ内フ
ィルタ27のオン/オフを判定してオン/オフ制御信号
を出力する判定部である。
【0019】本発明の動画像符号化装置は、一つの形態
として、1/2画素による動き補償予測を行って1/2
画素刻みの大きさの動きベクトルを求める1/2画素動
き補償予測部28と、予測画面にフィルタをかけるルー
プ内フィルタ27と、1/2画素動き補償予測部28に
より求められた動きベクトルが1/2画素ベクトルの時
にループ内フィルタ27をオンにするオン/オフ制御信
号をループ内フィルタ27に出力する判定部29と、該
1/2画素動き補償予測部において求めた1/2画素刻
みの大きさの動きベクトルに基づき求めた整数画素刻み
の動きベクトルを受信側に送信する送信部とを備えたも
のである。
として、1/2画素による動き補償予測を行って1/2
画素刻みの大きさの動きベクトルを求める1/2画素動
き補償予測部28と、予測画面にフィルタをかけるルー
プ内フィルタ27と、1/2画素動き補償予測部28に
より求められた動きベクトルが1/2画素ベクトルの時
にループ内フィルタ27をオンにするオン/オフ制御信
号をループ内フィルタ27に出力する判定部29と、該
1/2画素動き補償予測部において求めた1/2画素刻
みの大きさの動きベクトルに基づき求めた整数画素刻み
の動きベクトルを受信側に送信する送信部とを備えたも
のである。
【0020】また本発明の動画像符号化装置は、他の形
態として、1/2画素による動き補償フレーム間予測を
行って1/2画素刻みの大きさの動きベクトルを求める
1/2画素動き補償予測部と、予測画面にフィルタをか
けるループ内フィルタと、1/2画素動き補償予測部に
より求められた動きベクトルが1/2画素ベクトルであ
り、かつ動きベクトルのノルムが所定のしきい値より大
きかった時にループ内フィルタをオンに制御するオン/
オフ制御信号をループ内フィルタに出力する判定部
と、、該1/2画素動き補償予測部において求めた1/
2画素刻みの大きさの動きベクトルに基づき求めた整数
画素刻みの動きベクトルを受信側に送信する送信部とを
備えたものである。
態として、1/2画素による動き補償フレーム間予測を
行って1/2画素刻みの大きさの動きベクトルを求める
1/2画素動き補償予測部と、予測画面にフィルタをか
けるループ内フィルタと、1/2画素動き補償予測部に
より求められた動きベクトルが1/2画素ベクトルであ
り、かつ動きベクトルのノルムが所定のしきい値より大
きかった時にループ内フィルタをオンに制御するオン/
オフ制御信号をループ内フィルタに出力する判定部
と、、該1/2画素動き補償予測部において求めた1/
2画素刻みの大きさの動きベクトルに基づき求めた整数
画素刻みの動きベクトルを受信側に送信する送信部とを
備えたものである。
【0021】上述の動画像符号化装置において、該送信
部は該1/2画素動き補償予測部で求めた1/2画素刻
みの動きベクトルをその小数部を切り捨てて整数画素刻
みの動きベクトルに整数化するよう構成することができ
る。
部は該1/2画素動き補償予測部で求めた1/2画素刻
みの動きベクトルをその小数部を切り捨てて整数画素刻
みの動きベクトルに整数化するよう構成することができ
る。
【0022】
【作用】本発明では、1/2画素動き補償予測部28に
おいて1/2画素を求める演算を、近似的にオン/オフ
判定のためのループ内フィルタ演算と見なして、フィル
タのオン/オフ制御を行う。このように見なすと、1/
2画素動き補償予測部28において動きベクトルとして
1/2画素ベクトルが求められた場合、これは従来法に
より予測ブロックに対してループ内フィルタ演算を行っ
たブロックと行わないブロックとを比較した時にループ
内フィルタ演算を行ったブロックの方が予測誤差が小さ
いと判定されるのと近似的に同じであると考えることが
できるので、この場合には判定部29でそれを判定して
ループ内フィルタ27をオンにするよう制御する。ま
た、1/2画素動き補償予測部の1/2画素刻みの大き
さの動きベクトルに基づき整数画素刻みの動きベクトル
を求めて受信側に送信する。
おいて1/2画素を求める演算を、近似的にオン/オフ
判定のためのループ内フィルタ演算と見なして、フィル
タのオン/オフ制御を行う。このように見なすと、1/
2画素動き補償予測部28において動きベクトルとして
1/2画素ベクトルが求められた場合、これは従来法に
より予測ブロックに対してループ内フィルタ演算を行っ
たブロックと行わないブロックとを比較した時にループ
内フィルタ演算を行ったブロックの方が予測誤差が小さ
いと判定されるのと近似的に同じであると考えることが
できるので、この場合には判定部29でそれを判定して
ループ内フィルタ27をオンにするよう制御する。ま
た、1/2画素動き補償予測部の1/2画素刻みの大き
さの動きベクトルに基づき整数画素刻みの動きベクトル
を求めて受信側に送信する。
【0023】また、ループ内フィルタ27をオンにする
条件としては、上述の動きベクトルが1/2画素ベクト
ルか整数画素ベクトルかによるだけでなく、その条件に
加えて、動きベクトルの値が所定のしきい値より大きい
場合(すなわち動きがあった場合だけ)にループ内フィ
ルタをオンにするよう制御してもよく、それにより、よ
り適切なオン/オフ制御が可能になる。
条件としては、上述の動きベクトルが1/2画素ベクト
ルか整数画素ベクトルかによるだけでなく、その条件に
加えて、動きベクトルの値が所定のしきい値より大きい
場合(すなわち動きがあった場合だけ)にループ内フィ
ルタをオンにするよう制御してもよく、それにより、よ
り適切なオン/オフ制御が可能になる。
【0024】送信部では、1/2画素動き補償予測部2
8で求めた1/2画素刻みの動きベクトルの小数部を切
り捨てることで整数画素刻みの動きベクトルにすること
ができ、これにより、求めた動きベクトルは(0,0)
ベクトルに近づくようになり、送るべき情報量をより削
減することができる。
8で求めた1/2画素刻みの動きベクトルの小数部を切
り捨てることで整数画素刻みの動きベクトルにすること
ができ、これにより、求めた動きベクトルは(0,0)
ベクトルに近づくようになり、送るべき情報量をより削
減することができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図2には本発明の一実施例としての動画像符号化
装置の構成が示される。この実施例はH.261方式に
適用できるように「動き補償予測+ループ内フィルタ」
の機能を持っている。図2において、減算器1、DCT
回路2、量子化器3、逆量子化器4、IDCT回路5、
加算器6、フレームメモリ7、可変遅延回路8、ループ
内フィルタ9は前述の従来例で説明したものと同じ機能
のものである。
する。図2には本発明の一実施例としての動画像符号化
装置の構成が示される。この実施例はH.261方式に
適用できるように「動き補償予測+ループ内フィルタ」
の機能を持っている。図2において、減算器1、DCT
回路2、量子化器3、逆量子化器4、IDCT回路5、
加算器6、フレームメモリ7、可変遅延回路8、ループ
内フィルタ9は前述の従来例で説明したものと同じ機能
のものである。
【0026】従来例との相違点として、動き補償予測部
は、動きベクトルを1/2画素刻みに演算して1/2動
き補償予測を行う1/2動き補償予測部10と、この1
/2動き補償予測部10から出力される動きベクトル
(1/2画素刻みの大きさの動きベクトル)に基づいて
ループ内フィルタ9のオン/オフを判定してそのオン/
オフ制御信号をループ内フィルタ9に送出するフィルタ
判定部11とからなる。
は、動きベクトルを1/2画素刻みに演算して1/2動
き補償予測を行う1/2動き補償予測部10と、この1
/2動き補償予測部10から出力される動きベクトル
(1/2画素刻みの大きさの動きベクトル)に基づいて
ループ内フィルタ9のオン/オフを判定してそのオン/
オフ制御信号をループ内フィルタ9に送出するフィルタ
判定部11とからなる。
【0027】このフィルタ判定部11では、1/2動き
補償予測部10からの動きベクトルが、1/2画素ベク
トル(すなわち整数+0.5の大きさを持つベクトル)
のものであった時にループ内フィルタ9をオンに、一
方、整数画素ベクトル(すなわち整数の大きさを持つベ
クトル)であった時にオフするよう制御する。図3には
このフィルタ判定部11の構成例が示される。ここで
は、動きベクトル(MVx,MVy )はmビットからな
り、その最下位ビットLSBが少数部となる。フィルタ
判定部11はX方向動きベクトルMVx の少数部(MV
x −LSB)とY方向動きベクトルMVy の少数部(M
Vy −LSB)がそれぞれ入力されるオアゲート111
からなり、このオアゲート111の出力信号がループ内
フィルタ9のオン/オフ制御信号となる。
補償予測部10からの動きベクトルが、1/2画素ベク
トル(すなわち整数+0.5の大きさを持つベクトル)
のものであった時にループ内フィルタ9をオンに、一
方、整数画素ベクトル(すなわち整数の大きさを持つベ
クトル)であった時にオフするよう制御する。図3には
このフィルタ判定部11の構成例が示される。ここで
は、動きベクトル(MVx,MVy )はmビットからな
り、その最下位ビットLSBが少数部となる。フィルタ
判定部11はX方向動きベクトルMVx の少数部(MV
x −LSB)とY方向動きベクトルMVy の少数部(M
Vy −LSB)がそれぞれ入力されるオアゲート111
からなり、このオアゲート111の出力信号がループ内
フィルタ9のオン/オフ制御信号となる。
【0028】またこのフィルタ判定部11は入力された
1/2画素刻みの動きベクトルMVを整数画素刻みの動
きベクトル(IMV)に整数化する整数化回路を更に備
えている。この回路が必要なのはCCITT勧告H.2
61では受信側に送る動きベクトルが整数画素ベクトル
であるからである。図4にはこの整数化回路の構成例が
示される。この整数化回路は少数部切捨てにより整数化
を行うものであって、この整数化回路がX方向とY方向
の動きベクトルについてそれぞれ用意されている。
1/2画素刻みの動きベクトルMVを整数画素刻みの動
きベクトル(IMV)に整数化する整数化回路を更に備
えている。この回路が必要なのはCCITT勧告H.2
61では受信側に送る動きベクトルが整数画素ベクトル
であるからである。図4にはこの整数化回路の構成例が
示される。この整数化回路は少数部切捨てにより整数化
を行うものであって、この整数化回路がX方向とY方向
の動きベクトルについてそれぞれ用意されている。
【0029】この整数化回路は、図示するように、加算
器112とセレクタ113からなる。加算器112は、
入力された動きベクトル(mビット)の最下位ビットL
SB(少数部)に“1”を加算して出力する。セレクタ
113は、入力された動きベクトル(mビット)と加算
器112からの出力信号とがそれぞれ入力端子IN0、
IN1に入力されており、動きベクトルMVの最上位ビ
ットMSB(符号ビット)によりそれが“0”の時に入
力端子IN0側、“1”の時に入力端子IN1側を選択
するよう切替えを行い、出力信号としては動きベクトル
MVの上位側の(m−1)ビット(すなわち少数部を除
いた整数部)を出力する。
器112とセレクタ113からなる。加算器112は、
入力された動きベクトル(mビット)の最下位ビットL
SB(少数部)に“1”を加算して出力する。セレクタ
113は、入力された動きベクトル(mビット)と加算
器112からの出力信号とがそれぞれ入力端子IN0、
IN1に入力されており、動きベクトルMVの最上位ビ
ットMSB(符号ビット)によりそれが“0”の時に入
力端子IN0側、“1”の時に入力端子IN1側を選択
するよう切替えを行い、出力信号としては動きベクトル
MVの上位側の(m−1)ビット(すなわち少数部を除
いた整数部)を出力する。
【0030】これにより、例えば、入力した動きベクト
ルが十進数+3.5に対応する二進数“0000001
1.1”である時にはその値がセレクタ113で選択さ
れてそのLSBを除去した値“00000011”(=
+3)が出力され、一方、十進数−3.5に対応する二
進数“11111100.1”である時には、そのLS
Bに加算器112で“1”を加算された値“11111
101.0”がセレクタ113で選択されてそのLSB
を除去した値“11111101”(=−3)が出力さ
れる。このように、この整数化回路では、(0,0)ベ
クトルに近い方向へ整数化を行っており、それにより伝
送する動きベクトルのビット数ができるだけ少なくなる
よう、すなわち伝送情報量をできるだけ削減できるよう
にしている。
ルが十進数+3.5に対応する二進数“0000001
1.1”である時にはその値がセレクタ113で選択さ
れてそのLSBを除去した値“00000011”(=
+3)が出力され、一方、十進数−3.5に対応する二
進数“11111100.1”である時には、そのLS
Bに加算器112で“1”を加算された値“11111
101.0”がセレクタ113で選択されてそのLSB
を除去した値“11111101”(=−3)が出力さ
れる。このように、この整数化回路では、(0,0)ベ
クトルに近い方向へ整数化を行っており、それにより伝
送する動きベクトルのビット数ができるだけ少なくなる
よう、すなわち伝送情報量をできるだけ削減できるよう
にしている。
【0031】この実施例装置の動作は、前述したよう
に、1/2動き補償予測部10で1/2画素刻みに演算
された動きベクトルMVがそのX方向またはY方向の少
なくとも一方において1/2画素ベクトルである場合に
は、フィルタ判定部11がそれを判定してフィルタオン
制御信号を出力してループ内フィルタ9をオンにし、一
方、動きベクトルが整数画素ベクトルである場合にはフ
ィルタオフ制御信号を出力してループ内フィルタ9をオ
フにするというものである。
に、1/2動き補償予測部10で1/2画素刻みに演算
された動きベクトルMVがそのX方向またはY方向の少
なくとも一方において1/2画素ベクトルである場合に
は、フィルタ判定部11がそれを判定してフィルタオン
制御信号を出力してループ内フィルタ9をオンにし、一
方、動きベクトルが整数画素ベクトルである場合にはフ
ィルタオフ制御信号を出力してループ内フィルタ9をオ
フにするというものである。
【0032】このように、動きベクトルが1/2画素ベ
クトルであるか整数画素ベクトルであるかによりループ
内フィルタのオン/オフ制御を行うものであるが、この
ような制御により適切にフィルタのオン/オフを行える
理由は、ループ内フィルタを演算する関数(図8に相
当)も1/2画素を求めるためのフィルタ関数(図10
に相当)も共にローパスフィルタ関数であるので、図8
のループ内フィルタ演算のフィルタ関数の代わりに図1
0の1/2画素演算のフィルタ関数をループ内フィルタ
の近似関数として用いてオン/オフ判定を行うことで、
近似的に準等価な演算を行い得るからである。
クトルであるか整数画素ベクトルであるかによりループ
内フィルタのオン/オフ制御を行うものであるが、この
ような制御により適切にフィルタのオン/オフを行える
理由は、ループ内フィルタを演算する関数(図8に相
当)も1/2画素を求めるためのフィルタ関数(図10
に相当)も共にローパスフィルタ関数であるので、図8
のループ内フィルタ演算のフィルタ関数の代わりに図1
0の1/2画素演算のフィルタ関数をループ内フィルタ
の近似関数として用いてオン/オフ判定を行うことで、
近似的に準等価な演算を行い得るからである。
【0033】すなわち、1/2動き補償予測部10で求
められた動きベクトルが1/2画素ベクトルであったと
いうことは、実際の整数画素の予測ブロック(すなわち
何らの演算も行っていないブロック)よりも補間により
求まる1/2画素の予測ブロック(すなわち1/2画素
演算により近似的なループ内フィルタ関数をかけたブロ
ック)の方が予測誤差が小さかったということであり、
これは予測ブロックに対してループ内フィルタ演算をし
てオン/オフを判定する従来の方法でループ内フィルタ
をかけたブロックの方が予測誤差が小さくなると判定さ
れたことと近似的に同じと考えることができ、したがっ
て得られた動きベクトルが1/2画素ベクトルであった
時にループ内フィルタをオンとするようにオン/オフ制
御をすれば符号化特性を上ることが期待できる。
められた動きベクトルが1/2画素ベクトルであったと
いうことは、実際の整数画素の予測ブロック(すなわち
何らの演算も行っていないブロック)よりも補間により
求まる1/2画素の予測ブロック(すなわち1/2画素
演算により近似的なループ内フィルタ関数をかけたブロ
ック)の方が予測誤差が小さかったということであり、
これは予測ブロックに対してループ内フィルタ演算をし
てオン/オフを判定する従来の方法でループ内フィルタ
をかけたブロックの方が予測誤差が小さくなると判定さ
れたことと近似的に同じと考えることができ、したがっ
て得られた動きベクトルが1/2画素ベクトルであった
時にループ内フィルタをオンとするようにオン/オフ制
御をすれば符号化特性を上ることが期待できる。
【0034】図5には、本実施例の動画像符号化装置を
用いた場合と前述のRM方式の動画像符号化装置を用い
た場合の計算機シミュレーションによる伝送レート:S
N比特性が示される。図において、横軸が伝送レート
(×64kbps )、縦軸がS/N比(dB)であり、図
中の□印の特性(イ)が本実施例方式、△印の特性
(ロ)がRM8方式のものである。この図からも明らか
なように、本方式による方がRM8方式よりも約0.2
〜0.5dBだけS/N比が改善され、特に伝送レート
が高くなるに従ってその改善効果が大きくなる。これは
RM8方式ではフィルタのオン/オフ判定のためにルー
プ内フィルタ演算を全く行わないのに対し、本方式では
1/2画素演算により近似的にそれを行っているので、
その分、S/N比が改善されるものである。
用いた場合と前述のRM方式の動画像符号化装置を用い
た場合の計算機シミュレーションによる伝送レート:S
N比特性が示される。図において、横軸が伝送レート
(×64kbps )、縦軸がS/N比(dB)であり、図
中の□印の特性(イ)が本実施例方式、△印の特性
(ロ)がRM8方式のものである。この図からも明らか
なように、本方式による方がRM8方式よりも約0.2
〜0.5dBだけS/N比が改善され、特に伝送レート
が高くなるに従ってその改善効果が大きくなる。これは
RM8方式ではフィルタのオン/オフ判定のためにルー
プ内フィルタ演算を全く行わないのに対し、本方式では
1/2画素演算により近似的にそれを行っているので、
その分、S/N比が改善されるものである。
【0035】なお、この実施例装置はH.261方式に
適用できる回路構成となっているが、1/2動き補償予
測部を持っているものであるから回路構成を若干変更す
るだけでMPEG方式にも容易に対応可能であり、これ
は装置を作成する場合にH.261方式にもMPEG方
式にも対応できる汎用性のある回路を単一のLSIで作
成できるという点で利点となる。
適用できる回路構成となっているが、1/2動き補償予
測部を持っているものであるから回路構成を若干変更す
るだけでMPEG方式にも容易に対応可能であり、これ
は装置を作成する場合にH.261方式にもMPEG方
式にも対応できる汎用性のある回路を単一のLSIで作
成できるという点で利点となる。
【0036】本発明の実施にあたっては種々の変形形態
が可能である。図6にはかかる変形例の一つが示され
る。この例は前述の実施例のフィルタ判定部の構成を変
えたものである。図示のように、X方向動きベクトルM
Vx を所定のしきい値TH1と比較する比較器114
と、Y方向動きベクトルMVy を所定のしきい値TH2
と比較する比較器115と、X方向動きベクトルMVx
の小数部(MVx −LSB)とY方向動きベクトルMV
y の小数部(MVy −LSB)が入力されるオアゲート
116と、これら比較器114、115とオアゲート1
16の出力信号が入力されてオン/オフ制御信号を出力
するアンドゲート117とからなる。
が可能である。図6にはかかる変形例の一つが示され
る。この例は前述の実施例のフィルタ判定部の構成を変
えたものである。図示のように、X方向動きベクトルM
Vx を所定のしきい値TH1と比較する比較器114
と、Y方向動きベクトルMVy を所定のしきい値TH2
と比較する比較器115と、X方向動きベクトルMVx
の小数部(MVx −LSB)とY方向動きベクトルMV
y の小数部(MVy −LSB)が入力されるオアゲート
116と、これら比較器114、115とオアゲート1
16の出力信号が入力されてオン/オフ制御信号を出力
するアンドゲート117とからなる。
【0037】この変形例は、上述の実施例に前述したR
M8方式の考え方も取り入れたものであり、動きベクト
ル(MVx ,MVy )の大きさが所定のしきい値(TH
1,TH2)以下の時にはフィルタをオンにしないよう
にしている。すなわち、動きベクトルMVのX方向、Y
方向の大きさの少なくとも一方がそれぞれのしきい値T
H1、TH2より大きく、かつ1/2画素ベクトルであ
った場合に、ループ内フィルタ9をオンにするよう制御
している。
M8方式の考え方も取り入れたものであり、動きベクト
ル(MVx ,MVy )の大きさが所定のしきい値(TH
1,TH2)以下の時にはフィルタをオンにしないよう
にしている。すなわち、動きベクトルMVのX方向、Y
方向の大きさの少なくとも一方がそれぞれのしきい値T
H1、TH2より大きく、かつ1/2画素ベクトルであ
った場合に、ループ内フィルタ9をオンにするよう制御
している。
【0038】なお、この変形例では動きベクトルの大き
さがしきい値を超えるか否かをそれぞれのX方向成分M
Vx とY方向成分MVy がそれぞれのしきい値TH1 、
TH2を超えるか別々に判定して行っているが、本発明
はこれに限られるものではない。例えば動きベクトルの
絶対値|MV|=(MVx 2 +MVy 2 )1/2 が所定の
しきい値を超えているか否かで行ってもよい。すなわち
ループ内フィルタをオンにする条件として、動きベクト
ルMVとして1/2画素ベクトルが求まり、かつその動
きベクトルMVのノルムが所定のしきい値より大きかっ
た時とすることができる。
さがしきい値を超えるか否かをそれぞれのX方向成分M
Vx とY方向成分MVy がそれぞれのしきい値TH1 、
TH2を超えるか別々に判定して行っているが、本発明
はこれに限られるものではない。例えば動きベクトルの
絶対値|MV|=(MVx 2 +MVy 2 )1/2 が所定の
しきい値を超えているか否かで行ってもよい。すなわち
ループ内フィルタをオンにする条件として、動きベクト
ルMVとして1/2画素ベクトルが求まり、かつその動
きベクトルMVのノルムが所定のしきい値より大きかっ
た時とすることができる。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、受信側に整数画素刻みの値の動きベクトルを送信す
るタイプの動画像符号化装置において、1/2画素動き
補償予測回路をそのまま使用してループ内フィルタのオ
ン/オフ制御ができるので、フィルタオン/オフ判定の
ためのループ内フィルタ演算を特別に行わなくともよい
ようになる。また得られる特性は近似的にループ内フィ
ルタ演算を行ってオン/オフ判定を行ったものとなるか
ら、従来のRM8方式に比べて改善され、特に伝送レー
トの高い時に符号化効率の向上が大きくなる。
ば、受信側に整数画素刻みの値の動きベクトルを送信す
るタイプの動画像符号化装置において、1/2画素動き
補償予測回路をそのまま使用してループ内フィルタのオ
ン/オフ制御ができるので、フィルタオン/オフ判定の
ためのループ内フィルタ演算を特別に行わなくともよい
ようになる。また得られる特性は近似的にループ内フィ
ルタ演算を行ってオン/オフ判定を行ったものとなるか
ら、従来のRM8方式に比べて改善され、特に伝送レー
トの高い時に符号化効率の向上が大きくなる。
【0040】また本発明装置は1/2画素動き補償予測
回路をその内部に含むものであるから、本装置はH.2
61方式などの「動き補償予測+ループ内フィルタ」方
式に適用できるだけでなく、若干の回路変更によりMP
EG方式等にも容易に適用可能であり、装置の汎用性を
増すことができ、LSI化する際に有利である。
回路をその内部に含むものであるから、本装置はH.2
61方式などの「動き補償予測+ループ内フィルタ」方
式に適用できるだけでなく、若干の回路変更によりMP
EG方式等にも容易に適用可能であり、装置の汎用性を
増すことができ、LSI化する際に有利である。
【図1】本発明に係る原理説明図である。
【図2】本発明の一実施例としての動画像符号化装置を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図3】実施例装置におけるフィルタ判定部の構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図4】実施例装置におけるフィルタ判定部の整数化回
路を示すブロック図である。
路を示すブロック図である。
【図5】ループ内フィルタ制御の計算器シミュレーショ
ンによるS/N比特性を本発明方式とRM8方式で比較
して示す図である。
ンによるS/N比特性を本発明方式とRM8方式で比較
して示す図である。
【図6】本発明の他の実施例としてのフィルタ判定部の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図7】従来のCCITT勧告H.261方式による動
画像符号化装置を示すブロック図である。
画像符号化装置を示すブロック図である。
【図8】従来装置におけるループ内フィルタ特性の例を
示す図である。
示す図である。
【図9】MPEG方式による動画像符号化装置を示す図
である。
である。
【図10】1/2画素動き補償予測の予測画面の概念を
示す図である。
示す図である。
1 減算器 2 DCT(離散コサイン変換)回路 3 量子化器 4 逆量子化器 5 IDCT(離散コサイン逆変換)回路 6 加算器 7 フレームメモリ 8 可変遅延回路 9 ループ内フィルタ 10 1/2画素動き補償予測部 11 フィルタ判定部 13 動き補償予測部 111、116 オアゲート 112 加算器 113 セレクタ 114、115 比較器 117 アンドゲート
フロントページの続き (72)発明者 江口 勝博 福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目22番 8号 富士通九州ディジタル・テクノロ ジ株式会社内 (72)発明者 藤後 努 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 松田 喜一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−244585(JP,A) 画像電子学会誌、第20巻、第4号、 p.354 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/24 - 7/68 G06T 9/00
Claims (3)
- 【請求項1】 1/2画素による動き補償予測を行って
1/2画素刻みの大きさの動きベクトルを求める1/2
画素動き補償予測部と、 予測画面にフィルタをかけるループ内フィルタと、 該1/2画素動き補償予測部により求められた動きベク
トルが1/2画素ベクトルの時に該ループ内フィルタを
オンにするオン/オフ制御信号を該ループ内フィルタに
出力する判定部と、該1/2画素動き補償予測部において求めた1/2画素
刻みの大きさの動きベクトルに基づき求めた整数画素刻
みの動きベクトルを受信側に送信する送信部と を備えた
動画像符号化装置。 - 【請求項2】 1/2画素による動き補償フレーム間予
測を行って1/2画素刻みの大きさの動きベクトルを求
める1/2画素動き補償予測部と、 予測画面にフィルタをかけるループ内フィルタと、 1/2画素動き補償予測部により求められた動きベクト
ルが1/2画素ベクトルであり、かつ動きベクトルのノ
ルムが所定のしきい値より大きかった時に該ループ内フ
ィルタをオンに制御するオン/オフ制御信号を該ループ
内フィルタに出力する判定部と該1/2画素動き補償予
測部において求めた1/2画素刻みの大きさの動きベク
トルに基づき求めた整数画素刻みの動きベクトルを受信
側に送信する送信部とを備えた動画像符号化装置。 - 【請求項3】 該送信部は該1/2画素動き補償予測部
で求めた1/2画素刻みの動きベクトルをその小数部を
切り捨てて整数画素刻みの動きベクトルに整数化するよ
う構成された請求項1または2記載の動画像符号化装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5628892A JP3090763B2 (ja) | 1992-02-06 | 1992-02-06 | 動画像符号化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5628892A JP3090763B2 (ja) | 1992-02-06 | 1992-02-06 | 動画像符号化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05219498A JPH05219498A (ja) | 1993-08-27 |
JP3090763B2 true JP3090763B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=13022913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5628892A Expired - Fee Related JP3090763B2 (ja) | 1992-02-06 | 1992-02-06 | 動画像符号化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3090763B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3927336A1 (de) * | 1989-08-18 | 1990-04-19 | Rudolph Dipl Ing Siegfried | Dynamische wurfarmlagerung fuer sportboegen |
JP2606523B2 (ja) * | 1992-02-28 | 1997-05-07 | 日本ビクター株式会社 | 予測符号化装置及び復号化装置 |
AU1941797A (en) * | 1997-03-17 | 1998-10-12 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Image encoder, image decoder, image encoding method, image decoding method and image encoding/decoding system |
RU2154918C1 (ru) | 1998-08-01 | 2000-08-20 | Самсунг Электроникс Ко., Лтд. | Способ и устройство для цикл-фильтрации данных изображения |
DE69933858T2 (de) * | 1998-12-10 | 2007-05-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd., Kadoma | Arithmetische filtervorrichtung |
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