JP3082466B2 - 片頭ピストン型可変容量圧縮機 - Google Patents
片頭ピストン型可変容量圧縮機Info
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- JP3082466B2 JP3082466B2 JP04262372A JP26237292A JP3082466B2 JP 3082466 B2 JP3082466 B2 JP 3082466B2 JP 04262372 A JP04262372 A JP 04262372A JP 26237292 A JP26237292 A JP 26237292A JP 3082466 B2 JP3082466 B2 JP 3082466B2
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- piston
- slider
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は片頭ピストン型可変容
量圧縮機に関するものである。
量圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の片頭ピストン型圧縮機として、特
開昭60−175783号公報に示されたものがある。
この圧縮機は図6に示すように円筒状のハウジング40
内に一体状に形成したシリンダブロック41に形成され
たシリンダボア41a内にピストン42を往復動可能に
収容している。又、シリンダブロック41とフロントカ
バー43の中心部には回転軸44がエンジンにより回転
可能に支持されている。この回転軸44にはラグプレー
ト45が同期回転可能に嵌合固定されている。さらに、
前記回転軸44にはスライダー46を介して回転揺動斜
板47が前後方向の往復揺動可能に装着されている。前
記ラグプレート45と回転揺動斜板47はヒンジ機構4
8を介して連結されている。前記回転揺動斜板47の外
周部は前記シリンダボア41a内に収容したピストン4
2の基端部にシュー49を介して係留されている。
開昭60−175783号公報に示されたものがある。
この圧縮機は図6に示すように円筒状のハウジング40
内に一体状に形成したシリンダブロック41に形成され
たシリンダボア41a内にピストン42を往復動可能に
収容している。又、シリンダブロック41とフロントカ
バー43の中心部には回転軸44がエンジンにより回転
可能に支持されている。この回転軸44にはラグプレー
ト45が同期回転可能に嵌合固定されている。さらに、
前記回転軸44にはスライダー46を介して回転揺動斜
板47が前後方向の往復揺動可能に装着されている。前
記ラグプレート45と回転揺動斜板47はヒンジ機構4
8を介して連結されている。前記回転揺動斜板47の外
周部は前記シリンダボア41a内に収容したピストン4
2の基端部にシュー49を介して係留されている。
【0003】上記圧縮機においては回転軸44が回転さ
れると、ラグプレート45及びヒンジ機構48を介して
回転揺動斜板47が所定の傾斜角で回転されるため、ピ
ストン42がシリンダボア41a内で往復動され、吸入
室から吸入した冷媒ガスをシリンダボア1a内で圧縮し
て吐出室へ吐出するようになっている。
れると、ラグプレート45及びヒンジ機構48を介して
回転揺動斜板47が所定の傾斜角で回転されるため、ピ
ストン42がシリンダボア41a内で往復動され、吸入
室から吸入した冷媒ガスをシリンダボア1a内で圧縮し
て吐出室へ吐出するようになっている。
【0004】なお、圧縮機の吐出容量の調整はピストン
42の背面に作用するクランク室50内の圧力と、ピス
トン42の前面に作用するシリンダボア41a内の吸入
圧力とのバランスによりピストン42を介して揺動斜板
47に作用する曲げモーメントの大きさでピストンスト
ロークが変化することにより行われる。
42の背面に作用するクランク室50内の圧力と、ピス
トン42の前面に作用するシリンダボア41a内の吸入
圧力とのバランスによりピストン42を介して揺動斜板
47に作用する曲げモーメントの大きさでピストンスト
ロークが変化することにより行われる。
【0005】又、上記圧縮機の回転軸44には電磁クラ
ッチ(図示略)が装着され、該クラッチがオンされる
と、エンジンの動力により回転軸44が回転されて、ラ
グプレート45が回転するとともに、回転揺動斜板47
が回転されて、ピストン42を往復動するようになって
いる。この圧縮機の起動時のショックを緩和するため、
前記ラグプレート45とスライダー46との間には、コ
イルバネ52が介在され、回転揺動斜板47を傾斜角が
最小、つまり最小容量位置に付勢保持するようになって
いる。
ッチ(図示略)が装着され、該クラッチがオンされる
と、エンジンの動力により回転軸44が回転されて、ラ
グプレート45が回転するとともに、回転揺動斜板47
が回転されて、ピストン42を往復動するようになって
いる。この圧縮機の起動時のショックを緩和するため、
前記ラグプレート45とスライダー46との間には、コ
イルバネ52が介在され、回転揺動斜板47を傾斜角が
最小、つまり最小容量位置に付勢保持するようになって
いる。
【0006】一方、シリンダブロック41の中心孔41
bには前記回転軸44の後端面をフロント側へ付勢する
ためのスラストベアリング53及び皿バネ54がストッ
パ55との間に介在されている。そして、前記電磁クラ
ッチのオン動作により回転軸44がリヤ側にスラスト荷
重Fを受けた場合に、その押圧力に抗してラグプレート
45が後方へ移動しないように、つまりピストン42の
トップクリアランスが減少してピストン42がバルブプ
レート56に衝突しないようにしている。
bには前記回転軸44の後端面をフロント側へ付勢する
ためのスラストベアリング53及び皿バネ54がストッ
パ55との間に介在されている。そして、前記電磁クラ
ッチのオン動作により回転軸44がリヤ側にスラスト荷
重Fを受けた場合に、その押圧力に抗してラグプレート
45が後方へ移動しないように、つまりピストン42の
トップクリアランスが減少してピストン42がバルブプ
レート56に衝突しないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧縮機は、回転
軸44の内端部をスラストベアリング53及び皿バネ5
4により支持する構成であるため、ベアリング53の潤
滑性は回転軸44を支持するベアリング51の隙間によ
りクランク室50内の冷媒ガスが進入するので問題はな
いが、構造が複雑で組付が面倒であるという問題があっ
た。又、皿バネ54はそれを介在する箇所の寸法誤差に
よりフロント側へのスラスト予荷重が大きく変動するの
で、組付時の予荷重の調整が非常に難しいという問題も
あった。
軸44の内端部をスラストベアリング53及び皿バネ5
4により支持する構成であるため、ベアリング53の潤
滑性は回転軸44を支持するベアリング51の隙間によ
りクランク室50内の冷媒ガスが進入するので問題はな
いが、構造が複雑で組付が面倒であるという問題があっ
た。又、皿バネ54はそれを介在する箇所の寸法誤差に
よりフロント側へのスラスト予荷重が大きく変動するの
で、組付時の予荷重の調整が非常に難しいという問題も
あった。
【0008】この問題を解消するため本願出願人は先に
回転軸の内端部に係合凹部を形成して、該係合凹部に球
体を係合し、該球体をコイル状のバネにより前方へ押動
するようにした回転軸の支持構造を提案している。
回転軸の内端部に係合凹部を形成して、該係合凹部に球
体を係合し、該球体をコイル状のバネにより前方へ押動
するようにした回転軸の支持構造を提案している。
【0009】この従来の回転軸支持構造は、構造が簡素
で製造及び組付が容易に行えるという利点がある。しか
し、回転軸の係合凹所と球体は滑り接触しているので、
回転軸を支持するベアリングの隙間を通してクランク室
と球体の収容室が連通していても、該収容室が袋小路と
なっているので、ガスの流れがなく回転軸と球体との潤
滑性が低下し、球体が摩耗して耐久性が低下するという
新たな問題が生じた。
で製造及び組付が容易に行えるという利点がある。しか
し、回転軸の係合凹所と球体は滑り接触しているので、
回転軸を支持するベアリングの隙間を通してクランク室
と球体の収容室が連通していても、該収容室が袋小路と
なっているので、ガスの流れがなく回転軸と球体との潤
滑性が低下し、球体が摩耗して耐久性が低下するという
新たな問題が生じた。
【0010】この発明の目的は上記従来の技術に存する
問題点を解消して、構造が簡素で製造及び組付を容易に
行うことができるとともに、回転軸の係合凹所と摺動子
との摺動部の潤滑性を向上することができる片頭ピスト
ン型可変容量圧縮機を提供することにある。
問題点を解消して、構造が簡素で製造及び組付を容易に
行うことができるとともに、回転軸の係合凹所と摺動子
との摺動部の潤滑性を向上することができる片頭ピスト
ン型可変容量圧縮機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記目的を達成するため、片頭ピストン型可変容量圧縮
機において、回転軸の後端面に凹所を形成して、該凹所
に摺動子を収容し、さらに前記摺動子を回転軸側へ押圧
するコイルバネをシリンダブロック内に収容し、前記シ
リンダブロックには前記摺動子の収容室と高圧室とを連
通路により連通して回転軸を支持するベアリングの隙
間、収容室及び前記連通路により高圧室とクランク室を
連通する給気通路を形成するという手段をとっている。
上記目的を達成するため、片頭ピストン型可変容量圧縮
機において、回転軸の後端面に凹所を形成して、該凹所
に摺動子を収容し、さらに前記摺動子を回転軸側へ押圧
するコイルバネをシリンダブロック内に収容し、前記シ
リンダブロックには前記摺動子の収容室と高圧室とを連
通路により連通して回転軸を支持するベアリングの隙
間、収容室及び前記連通路により高圧室とクランク室を
連通する給気通路を形成するという手段をとっている。
【0012】請求項2記載の発明は、上記目的を達成す
るため、片頭ピストン型可変容量圧縮機において、前記
回転軸の後端面に凹所を形成して、該凹所に摺動子を収
容し、さらに前記摺動子を回転軸側へ押圧するコイルバ
ネをシリンダブロック内に収容し、前記シリンダブロッ
クには前記球体の収容室と低圧室とを連通路により連通
して回転軸を支持するベアリングの隙間、収容室及び前
記連通路によりクランク室と低圧室を連通する抽気通路
を形成するという手段をとっている。
るため、片頭ピストン型可変容量圧縮機において、前記
回転軸の後端面に凹所を形成して、該凹所に摺動子を収
容し、さらに前記摺動子を回転軸側へ押圧するコイルバ
ネをシリンダブロック内に収容し、前記シリンダブロッ
クには前記球体の収容室と低圧室とを連通路により連通
して回転軸を支持するベアリングの隙間、収容室及び前
記連通路によりクランク室と低圧室を連通する抽気通路
を形成するという手段をとっている。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明は、回転軸の後端面に形成
した係合凹所に係合された摺動子の収容室と高圧室とを
連通して、回転軸を支持するベアリングの隙間と、前記
収容室及び連通路とにより高圧室からクランク室へ冷媒
ガスを導く給気通路としたので、前記回転軸の係合凹所
と摺動子との摺動部に高圧室からクランク室へ移動する
ガスが供給される。このため前記摺動部の潤滑性が向上
する。
した係合凹所に係合された摺動子の収容室と高圧室とを
連通して、回転軸を支持するベアリングの隙間と、前記
収容室及び連通路とにより高圧室からクランク室へ冷媒
ガスを導く給気通路としたので、前記回転軸の係合凹所
と摺動子との摺動部に高圧室からクランク室へ移動する
ガスが供給される。このため前記摺動部の潤滑性が向上
する。
【0014】又、請求項2記載の発明では、回転軸の後
端面に形成した係合凹所に係合された摺動子の収容室と
低圧室とを連通して、回転軸を支持するベアリングの隙
間と、前記収容室及び連通路とによりクランク室から低
圧室へ冷媒ガスを導く抽気通路としたので、前記回転軸
の係合凹所と摺動子との摺動部にクランク室から前記抽
気通路を通して低圧室へ移動するガスが供給される。こ
のため前記摺動部の潤滑性が向上する。
端面に形成した係合凹所に係合された摺動子の収容室と
低圧室とを連通して、回転軸を支持するベアリングの隙
間と、前記収容室及び連通路とによりクランク室から低
圧室へ冷媒ガスを導く抽気通路としたので、前記回転軸
の係合凹所と摺動子との摺動部にクランク室から前記抽
気通路を通して低圧室へ移動するガスが供給される。こ
のため前記摺動部の潤滑性が向上する。
【0015】
【実施例】以下、請求項1記載の発明を具体化した第1
実施例を図1〜図4に基づいて説明する。
実施例を図1〜図4に基づいて説明する。
【0016】図1に示すように、センタハウジング1の
フロント側端面にはフロントハウジング2が接合固定さ
れている。前記センタハウジング1のリヤ側端面にはリ
ヤハウジング3がバルブプレート4を介して接合固定さ
れている。前記センタハウジング1にはシリンダボア1
aを複数箇所に形成したシリンダブロック1bが一体状
に形成されている。前記センタハウジング1内に形成さ
れたクランク室5内には回転軸6がベアリング7,8を
介して回転可能に支持されている。前記シリンダボア1
aにはピストン9が嵌合されている。又、前記回転軸6
にはラグプレート10が嵌合固定されている。同じく回
転軸6には球面を有するスライダー11が前後方向への
往復動可能に支持され、このスライダー11はコイル状
のバネ12によりシリンダブロック1b側へ付勢されて
いる。前記スライダー11には回転支持体13が前記球
面に沿って回動可能に支持されている。この回転支持体
13は前記ラグプレート10にヒンジ機構Kを介して前
後方向への揺動可能に連結されている。
フロント側端面にはフロントハウジング2が接合固定さ
れている。前記センタハウジング1のリヤ側端面にはリ
ヤハウジング3がバルブプレート4を介して接合固定さ
れている。前記センタハウジング1にはシリンダボア1
aを複数箇所に形成したシリンダブロック1bが一体状
に形成されている。前記センタハウジング1内に形成さ
れたクランク室5内には回転軸6がベアリング7,8を
介して回転可能に支持されている。前記シリンダボア1
aにはピストン9が嵌合されている。又、前記回転軸6
にはラグプレート10が嵌合固定されている。同じく回
転軸6には球面を有するスライダー11が前後方向への
往復動可能に支持され、このスライダー11はコイル状
のバネ12によりシリンダブロック1b側へ付勢されて
いる。前記スライダー11には回転支持体13が前記球
面に沿って回動可能に支持されている。この回転支持体
13は前記ラグプレート10にヒンジ機構Kを介して前
後方向への揺動可能に連結されている。
【0017】前記ヒンジ機構Kは図2,3に示すよう
に、前記ラグプレート10の外周寄りに前後方向に突出
した左右一対の支持アーム14,14と、該支持アーム
14,14の先端部に係合した球状部15a,15aを
有する連結ピン15,15と、該連結ピン15,15の
ロッド部15b,15bを往復動可能に挿通する挿通孔
16aを有する軸受部16,16とにより構成されてい
る。
に、前記ラグプレート10の外周寄りに前後方向に突出
した左右一対の支持アーム14,14と、該支持アーム
14,14の先端部に係合した球状部15a,15aを
有する連結ピン15,15と、該連結ピン15,15の
ロッド部15b,15bを往復動可能に挿通する挿通孔
16aを有する軸受部16,16とにより構成されてい
る。
【0018】図1に示すように前記回転支持体13の外
周部には回転揺動斜板17が嵌合固定されている。この
回転揺動斜板17は前記ピストン9の基端部に形成した
凹所18内に進入した状態で前後一対のシュー19,1
9を介してピストン9に係留している。
周部には回転揺動斜板17が嵌合固定されている。この
回転揺動斜板17は前記ピストン9の基端部に形成した
凹所18内に進入した状態で前後一対のシュー19,1
9を介してピストン9に係留している。
【0019】前記リヤハウジング3内には隔壁20によ
り吸入室21と吐出室22が形成されている。前記バル
ブプレート4の前面には吸入弁23aを形成した吸入弁
板23が、プレート4の後面には吐出弁24aを形成し
た吐出弁板24が接合されている。前記吐出弁板24の
後面には吐出弁23aの開放位置を規制するリテーナ2
5が接合され、ボルト26及びナット27により前記バ
ルブプレート4に締め付け固定されている。
り吸入室21と吐出室22が形成されている。前記バル
ブプレート4の前面には吸入弁23aを形成した吸入弁
板23が、プレート4の後面には吐出弁24aを形成し
た吐出弁板24が接合されている。前記吐出弁板24の
後面には吐出弁23aの開放位置を規制するリテーナ2
5が接合され、ボルト26及びナット27により前記バ
ルブプレート4に締め付け固定されている。
【0020】前記回転軸6の後端面には横円錐形状の係
合凹所6aが形成され、該凹所6aには摺動子としての
球体28が収容されている。又、シリンダブロック1b
の中心孔1c内において前記球体28と前記ボルト26
の頭部との間にはコイル状のバネ29が介在されてい
る。そして、このバネ29により前記球体28を介して
回転軸6にフロント側への予荷重F29を付与して、該回
転軸6に作用する電磁クラッチ(図示略)による後方へ
のスラスト荷重Fによる回転軸6の移動を阻止するよう
にしている。
合凹所6aが形成され、該凹所6aには摺動子としての
球体28が収容されている。又、シリンダブロック1b
の中心孔1c内において前記球体28と前記ボルト26
の頭部との間にはコイル状のバネ29が介在されてい
る。そして、このバネ29により前記球体28を介して
回転軸6にフロント側への予荷重F29を付与して、該回
転軸6に作用する電磁クラッチ(図示略)による後方へ
のスラスト荷重Fによる回転軸6の移動を阻止するよう
にしている。
【0021】前記シリンダブロック1bには、前記球体
28を収容する収容室1dと、前記シリンダボア1aと
を連通する連通路30が形成されている。この連通路3
0の一端は前記吸入弁板23の一部を切り欠いてバルブ
プレート4に形成した吐出孔4bに連通されている。そ
して、前記連通路30、前記収容室1d及びベアリング
8の間隙g等により、シリンダボア1a内とクランク室
5とを連通する給気通路31が形成されている。前記連
通路30の途中には図4に示すように絞り30aが形成
されていて、ピストン9の圧縮行程時にシリンダボア1
a内圧縮室から適量の冷媒ガスがクランク室5に供給さ
れるようにしている。なお、ピストン9の吸入行程時に
は吸入室21のガスがバルブプレート4に形成した吸入
孔4aからボア1a内に吸入されるが、前記絞り30a
によりクランク室5から給気通路31を通してボア1a
内にガスが流入することはない。
28を収容する収容室1dと、前記シリンダボア1aと
を連通する連通路30が形成されている。この連通路3
0の一端は前記吸入弁板23の一部を切り欠いてバルブ
プレート4に形成した吐出孔4bに連通されている。そ
して、前記連通路30、前記収容室1d及びベアリング
8の間隙g等により、シリンダボア1a内とクランク室
5とを連通する給気通路31が形成されている。前記連
通路30の途中には図4に示すように絞り30aが形成
されていて、ピストン9の圧縮行程時にシリンダボア1
a内圧縮室から適量の冷媒ガスがクランク室5に供給さ
れるようにしている。なお、ピストン9の吸入行程時に
は吸入室21のガスがバルブプレート4に形成した吸入
孔4aからボア1a内に吸入されるが、前記絞り30a
によりクランク室5から給気通路31を通してボア1a
内にガスが流入することはない。
【0022】さらに、前記リヤハウジング3には容量制
御弁32が設けられている。この容量制御弁32により
クランク室5から吸入室21に連通する抽気通路33
(図4参照)の開閉を行う。そして、前記ピストン9の
前後に作用するクランク室圧力と吸入室圧力との差圧を
調整してピストン9のストロークを変更するとともに、
回転揺動斜板17の傾斜角を制御することにより、吐出
容量を調整するようになっている。
御弁32が設けられている。この容量制御弁32により
クランク室5から吸入室21に連通する抽気通路33
(図4参照)の開閉を行う。そして、前記ピストン9の
前後に作用するクランク室圧力と吸入室圧力との差圧を
調整してピストン9のストロークを変更するとともに、
回転揺動斜板17の傾斜角を制御することにより、吐出
容量を調整するようになっている。
【0023】次に、前記のように構成した可変容量圧縮
機について、その作用を説明する。圧縮機が停止した状
態では図1の二点鎖線で示すように、バネ12により回
転斜板17がスライダー11及び回転支持体13ととも
に後方へ移動され、該回転斜板17の傾斜角が最小で最
小容量可能な状態にある。この状態で電磁クラッチ(図
示略)がオンされると、回転軸6がエンジンの動力によ
り回転される。このとき電磁クラッチ(図示略)により
回転軸6は後方へのスラスト荷重Fを受ける。この荷重
Fは前記コイルバネ29によるフロント側への回転軸6
に付与した予荷重F29よりも小さいので、回転軸6及び
ラグプレート10等が後方へ移動されることはない。こ
のため振動や騒音が発生することはなく、又、ピストン
9のトップクリアランスが減少することもない。
機について、その作用を説明する。圧縮機が停止した状
態では図1の二点鎖線で示すように、バネ12により回
転斜板17がスライダー11及び回転支持体13ととも
に後方へ移動され、該回転斜板17の傾斜角が最小で最
小容量可能な状態にある。この状態で電磁クラッチ(図
示略)がオンされると、回転軸6がエンジンの動力によ
り回転される。このとき電磁クラッチ(図示略)により
回転軸6は後方へのスラスト荷重Fを受ける。この荷重
Fは前記コイルバネ29によるフロント側への回転軸6
に付与した予荷重F29よりも小さいので、回転軸6及び
ラグプレート10等が後方へ移動されることはない。こ
のため振動や騒音が発生することはなく、又、ピストン
9のトップクリアランスが減少することもない。
【0024】前記回転軸6の回転によりラグプレート1
0、支持アーム14、連結ピン15及び軸受部16を介
して回転支持体13及び揺動斜板17が最小傾斜状態で
回転される。これによりピストン9がシリンダボア1a
内で往復動され、吸入室21からシリンダボア1a内に
吸入した冷媒ガスを圧縮した後、吐出室22へ吐出す
る。
0、支持アーム14、連結ピン15及び軸受部16を介
して回転支持体13及び揺動斜板17が最小傾斜状態で
回転される。これによりピストン9がシリンダボア1a
内で往復動され、吸入室21からシリンダボア1a内に
吸入した冷媒ガスを圧縮した後、吐出室22へ吐出す
る。
【0025】圧縮機の起動時には容量制御弁32により
抽気通路33が開放され、クランク室5内の圧力の上昇
が抑制されるので、ピンスト9の背面及び前面に作用す
るクランク室圧力と吸入圧力との差圧は小さく、ピスト
ン9のストロークが増大して、圧縮容量が増大する。
抽気通路33が開放され、クランク室5内の圧力の上昇
が抑制されるので、ピンスト9の背面及び前面に作用す
るクランク室圧力と吸入圧力との差圧は小さく、ピスト
ン9のストロークが増大して、圧縮容量が増大する。
【0026】ピストン9の圧縮行程においては、シリン
ダボア1a内で圧縮された冷媒ガスは、給気通路31を
通してクランク室5へ導かれる。このときガスは球体2
8の収容室1dを通るので、球体28と係合凹所6aの
摺動面がガス中に含まれる潤滑油により確実に潤滑され
る。
ダボア1a内で圧縮された冷媒ガスは、給気通路31を
通してクランク室5へ導かれる。このときガスは球体2
8の収容室1dを通るので、球体28と係合凹所6aの
摺動面がガス中に含まれる潤滑油により確実に潤滑され
る。
【0027】次に、請求項2記載の発明を具体化した第
2実施例を図5に基づいて説明する。この実施例では前
述した圧縮機において、吐出室22とクランク室5とを
連通する給気通路31Aを前記球体28の収容室1dを
通さないで、該通路31Aのの途中に容量制御弁34を
介在している。又、クランク室5と吸入室21とを連通
する抽気通路33が前記球体28の収容室1dを通るよ
うにしている。又、この抽気通路33には絞り部33a
が設けられている。
2実施例を図5に基づいて説明する。この実施例では前
述した圧縮機において、吐出室22とクランク室5とを
連通する給気通路31Aを前記球体28の収容室1dを
通さないで、該通路31Aのの途中に容量制御弁34を
介在している。又、クランク室5と吸入室21とを連通
する抽気通路33が前記球体28の収容室1dを通るよ
うにしている。又、この抽気通路33には絞り部33a
が設けられている。
【0028】従って、この抽気通路33により、クラン
ク室5から抽気通路33を通して吸入室21側に流れる
冷媒ガスにより収容室1dに収容した球体28と前記係
合凹所6aとの摺動部を潤滑することができる。
ク室5から抽気通路33を通して吸入室21側に流れる
冷媒ガスにより収容室1dに収容した球体28と前記係
合凹所6aとの摺動部を潤滑することができる。
【0029】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、次のように具体化することもできる。 (1)前記実施例では摺動子として球体28を使用した
が、この形状を例えば円錐形、半球体状等に変更するこ
と。
ものではなく、次のように具体化することもできる。 (1)前記実施例では摺動子として球体28を使用した
が、この形状を例えば円錐形、半球体状等に変更するこ
と。
【0030】(2)コイルバネ29と球体28との間に
図示しないが、バネ受けを介在すること。
図示しないが、バネ受けを介在すること。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明は回転軸
の後端面の凹所に摺動子を収容し、前記摺動子を回転軸
側へ押圧するコイルバネをシリンダブロック内に収容
し、前記シリンダブロックには前記摺動子の収容室と高
圧室又は低圧室とを連通路により連通して回転軸を支持
するベアリングの隙間、収容室及び前記連通路により高
圧室又は低圧室とクランク室を連通する給気通路又は抽
気通路を形成したので、構造が簡素で製造及び組付を容
易に行うことができるとともに、回転軸の係合凹所と摺
動子との摺動部の潤滑性を向上することができる効果が
ある。
の後端面の凹所に摺動子を収容し、前記摺動子を回転軸
側へ押圧するコイルバネをシリンダブロック内に収容
し、前記シリンダブロックには前記摺動子の収容室と高
圧室又は低圧室とを連通路により連通して回転軸を支持
するベアリングの隙間、収容室及び前記連通路により高
圧室又は低圧室とクランク室を連通する給気通路又は抽
気通路を形成したので、構造が簡素で製造及び組付を容
易に行うことができるとともに、回転軸の係合凹所と摺
動子との摺動部の潤滑性を向上することができる効果が
ある。
【図1】この発明を揺動斜板式可変容量圧縮機に具体化
した第1実施例を示す中央部縦断面図である。
した第1実施例を示す中央部縦断面図である。
【図2】ヒンジ機構付近の平断面図である。
【図3】ヒンジ機構付近の縦断面図である。
【図4】シリンダボア、クランク室及び吸入室の関係を
示す回路図である。
示す回路図である。
【図5】この発明の第2実施例における吐出室、クラン
ク室及び吸入室の関係を示す回路図である。
ク室及び吸入室の関係を示す回路図である。
【図6】従来の圧縮機の縦断面図である。
1 センタハウジング、1a シリンダボア、1b シ
リンダブロック、1d収容室、2 フロントハウジン
グ、3 リヤハウジング、5 クランク室、6回転軸、
6a 凹所、9 ピストン、10 ラグプレート、11
スライダー、13 回転支持体、14 支持アーム、
15 連結ピン、16 軸受部、17回転揺動斜板、2
1 低圧室としての吸入室、22 高圧室としての吐出
室、28 摺動子としての球体、29 コイルバネ、3
0 連通路、31 給気通路、33 抽気通路、K ヒ
ンジ機構。
リンダブロック、1d収容室、2 フロントハウジン
グ、3 リヤハウジング、5 クランク室、6回転軸、
6a 凹所、9 ピストン、10 ラグプレート、11
スライダー、13 回転支持体、14 支持アーム、
15 連結ピン、16 軸受部、17回転揺動斜板、2
1 低圧室としての吸入室、22 高圧室としての吐出
室、28 摺動子としての球体、29 コイルバネ、3
0 連通路、31 給気通路、33 抽気通路、K ヒ
ンジ機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水藤 健 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/08
Claims (2)
- 【請求項1】 ハウジング内に片頭ピストンを収容する
ための複数のシリンダボアを互いに平行に形成したシリ
ンダブロックを設け、前記ハウジングの一方にクランク
室を設けて回転軸を支持し、該回転軸には回転支持体を
嵌合固定し、該回転支持体にはヒンジ機構を介して回転
揺動斜板を前後方向への往復揺動可能に装着するととも
に、前記回転軸の回転により前記回転揺動斜板を前後動
させて前記片頭ピストンをシリンダボア内で往復動さ
せ、吸入室から吸入した冷媒ガスをシリンダボア内で圧
縮して吐出室へ吐出するようになし、さらに前記ピスト
ンの背面に作用するクランク室圧力と前面に作用する吸
入圧力との差圧によりピストンの往復動ストロークを変
更して、回転揺動斜板の傾斜角を変更することにより、
吐出容量を調整するようにした片頭ピストン型可変容量
圧縮機において、 前記回転軸の後端面に凹所を形成して、該凹所に摺動子
を収容し、さらに前記摺動子を回転軸側へ押圧するコイ
ルバネをシリンダブロック内に収容し、前記シリンダブ
ロックには前記摺動子の収容室と高圧室とを連通路によ
り連通して回転軸を支持するベアリングの隙間、収容室
及び前記連通路により高圧室とクランク室を連通する給
気通路を形成した片頭ピストン型可変容量圧縮機。 - 【請求項2】 ハウジング内に片頭ピストンを収容する
ための複数のシリンダボアを互いに平行に形成したシリ
ンダブロックを設け、前記ハウジングの一方にクランク
室を設けて回転軸を支持し、該回転軸には回転支持体を
嵌合固定し、該回転支持体にはヒンジ機構を介して回転
揺動斜板を前後方向への往復揺動可能に装着するととも
に、前記回転軸の回転により前記回転揺動斜板の前後動
させて前記片頭ピストンをシリンダボア内で往復動さ
せ、吸入室から吸入した冷媒ガスをシリンダボア内で圧
縮して吐出室へ吐出するようになし、さらに前記ピスト
ンの背面に作用するクランク室圧力と前面に作用する吸
入圧力との差圧によりピストンの往復動ストロークを変
更して、回転揺動斜板の傾斜角を変更することにより、
吐出容量を調整するようにした片頭ピストン型可変容量
圧縮機において、 前記回転軸の後端面に凹所を形成して、該凹所に摺動子
を収容し、さらに前記摺動子を回転軸側へ押圧するコイ
ルバネをシリンダブロック内に収容し、前記シリンダブ
ロックには前記球体の収容室と低圧室とを連通路により
連通して回転軸を支持するベアリングの隙間、収容室及
び前記連通路によりクランク室と低圧室を連通する抽気
通路を形成した片頭ピストン型可変容量圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04262372A JP3082466B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 片頭ピストン型可変容量圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04262372A JP3082466B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 片頭ピストン型可変容量圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06117364A JPH06117364A (ja) | 1994-04-26 |
JP3082466B2 true JP3082466B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=17374840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04262372A Expired - Fee Related JP3082466B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 片頭ピストン型可変容量圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3082466B2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP04262372A patent/JP3082466B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06117364A (ja) | 1994-04-26 |
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