JP3082260B2 - 複合成形体の製造方法 - Google Patents
複合成形体の製造方法Info
- Publication number
- JP3082260B2 JP3082260B2 JP03035026A JP3502691A JP3082260B2 JP 3082260 B2 JP3082260 B2 JP 3082260B2 JP 03035026 A JP03035026 A JP 03035026A JP 3502691 A JP3502691 A JP 3502691A JP 3082260 B2 JP3082260 B2 JP 3082260B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- norbornene
- metal insert
- composite molded
- based polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属補強体や金属製品
等の金属挿入体を有する複合成形体に関し、さらに詳し
くは、所定形状が保持され、ポリマー層の割れが防止さ
れ、しかも表面部分の強度が向上したノルボルネン系ポ
リマーからなる複合成形体に関する。
等の金属挿入体を有する複合成形体に関し、さらに詳し
くは、所定形状が保持され、ポリマー層の割れが防止さ
れ、しかも表面部分の強度が向上したノルボルネン系ポ
リマーからなる複合成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】反応射出成形(RIM)法により、低粘
度原料を用い、金型内で反応させて、各種プラスチック
成形品を製造する方法は周知である。また、このような
RIM法によるプラスチック成形品の強度を向上させる
ために、棒状や板状などの金属補強体を挿入することも
行なわれている。すなわち、RIM法においては、各種
の金属挿入体を予め金型内に配設しておき、金属挿入体
と金型内面との間隙にモノマーを含む塊状重合用反応液
を注入して硬化させることにより、芯材として金属挿入
体を有する複合成形品を製造することができる。また、
ノルボルネン系モノマーを原料とするRIM法により、
コイルやコンデンサーなどの電気部品をノルボルネン系
ポリマーで封止することも提案されている(特開昭62
−105610号)。
度原料を用い、金型内で反応させて、各種プラスチック
成形品を製造する方法は周知である。また、このような
RIM法によるプラスチック成形品の強度を向上させる
ために、棒状や板状などの金属補強体を挿入することも
行なわれている。すなわち、RIM法においては、各種
の金属挿入体を予め金型内に配設しておき、金属挿入体
と金型内面との間隙にモノマーを含む塊状重合用反応液
を注入して硬化させることにより、芯材として金属挿入
体を有する複合成形品を製造することができる。また、
ノルボルネン系モノマーを原料とするRIM法により、
コイルやコンデンサーなどの電気部品をノルボルネン系
ポリマーで封止することも提案されている(特開昭62
−105610号)。
【0003】ところが、ノルボルネン系ポリマーは、成
形時に、原料のノルボルネン系モノマーを含む塊状重合
用反応液が硬化するにしたがって収縮する。この成形収
縮のために、殆ど収縮しない各種金属挿入体が変形し、
成形品が所定の形状にならない場合がある。また、成形
時の反応熱により金属挿入体が一時膨張し、その結果、
生成するノルボルネン系ポリマーが押し広げられて応力
が残留する。そして、ひどいときには、ノルボルネン系
ポリマーと金属挿入体との収縮率の差やノルボルネン系
ポリマーの残留応力に起因して、生成したポリマー層が
破壊したり、ひび割れを生じる。そこで、このような問
題点を解決する方法が求められている。
形時に、原料のノルボルネン系モノマーを含む塊状重合
用反応液が硬化するにしたがって収縮する。この成形収
縮のために、殆ど収縮しない各種金属挿入体が変形し、
成形品が所定の形状にならない場合がある。また、成形
時の反応熱により金属挿入体が一時膨張し、その結果、
生成するノルボルネン系ポリマーが押し広げられて応力
が残留する。そして、ひどいときには、ノルボルネン系
ポリマーと金属挿入体との収縮率の差やノルボルネン系
ポリマーの残留応力に起因して、生成したポリマー層が
破壊したり、ひび割れを生じる。そこで、このような問
題点を解決する方法が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、所定
形状が保持されると共に、ポリマー層の割れが防止さ
れ、しかも表面層の強度が向上した、金属挿入体を有す
るノルボルネン系ポリマー製の複合成形体をRIM法に
より提供することにある。また、本発明の目的は、前記
物性を有すると共に、良好な外観を有し、取り扱いの安
全性や塗装性の良好なノルボルネン系ポリマー複合成形
体を提供することにある。
形状が保持されると共に、ポリマー層の割れが防止さ
れ、しかも表面層の強度が向上した、金属挿入体を有す
るノルボルネン系ポリマー製の複合成形体をRIM法に
より提供することにある。また、本発明の目的は、前記
物性を有すると共に、良好な外観を有し、取り扱いの安
全性や塗装性の良好なノルボルネン系ポリマー複合成形
体を提供することにある。
【0005】本発明者らは、従来技術の有する前記問題
点を克服するために鋭意研究した結果、金属挿入体と金
型内表面との間に補強用繊維を配設してから、ノルボル
ネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を金型
内に供給し塊状開環重合すると、反りがなく所定形状が
保持され、また、ポリマー層の割れがなく、しかも繊維
で補強された複合成形体の得られることを見出した。さ
らに、補強用繊維と金型内表面との間に、生成するノル
ボルネン系ポリマーと一体化し得るポリマーで形成され
た網状体を配設しておくと、繊維の露出がなく、外観、
安全性および塗装性に優れた複合成形体の得られること
を見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
点を克服するために鋭意研究した結果、金属挿入体と金
型内表面との間に補強用繊維を配設してから、ノルボル
ネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を金型
内に供給し塊状開環重合すると、反りがなく所定形状が
保持され、また、ポリマー層の割れがなく、しかも繊維
で補強された複合成形体の得られることを見出した。さ
らに、補強用繊維と金型内表面との間に、生成するノル
ボルネン系ポリマーと一体化し得るポリマーで形成され
た網状体を配設しておくと、繊維の露出がなく、外観、
安全性および塗装性に優れた複合成形体の得られること
を見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、金属挿入体の存在下に、ノルボルネン系モノマーと
メタセシス触媒系を含む反応液を金型内に供給し塊状開
環重合することにより、金属挿入体を有するノルボルネ
ン系ポリマーからなる複合成形体を製造する方法におい
て、金属挿入体と金型内表面との間に支持体により間隙
を設け、かつ、該間隙に補強用繊維を配設した後、反応
液を金型内に供給することを特徴とする複合成形体の製
造方法が提供される。また、本発明によれば、金属挿入
体の存在下に、ノルボルネン系モノマーとメタセシス触
媒系を含む反応液を金型内に供給し塊状開環重合するこ
とにより、金属挿入体を有するノルボルネン系ポリマー
からなる複合成形体を製造する方法において、金属挿入
体と金型内表面との間に補強用繊維を配設し、補強用繊
維と金型内表面との間に、さらに、生成するノルボルネ
ン系ポリマーと一体化し得るポリマーで形成された網状
体を配設した後、反応液を金型内に供給することを特徴
とする複合成形体の製造方法が提供される。以下、本発
明について詳述する。
ば、金属挿入体の存在下に、ノルボルネン系モノマーと
メタセシス触媒系を含む反応液を金型内に供給し塊状開
環重合することにより、金属挿入体を有するノルボルネ
ン系ポリマーからなる複合成形体を製造する方法におい
て、金属挿入体と金型内表面との間に支持体により間隙
を設け、かつ、該間隙に補強用繊維を配設した後、反応
液を金型内に供給することを特徴とする複合成形体の製
造方法が提供される。また、本発明によれば、金属挿入
体の存在下に、ノルボルネン系モノマーとメタセシス触
媒系を含む反応液を金型内に供給し塊状開環重合するこ
とにより、金属挿入体を有するノルボルネン系ポリマー
からなる複合成形体を製造する方法において、金属挿入
体と金型内表面との間に補強用繊維を配設し、補強用繊
維と金型内表面との間に、さらに、生成するノルボルネ
ン系ポリマーと一体化し得るポリマーで形成された網状
体を配設した後、反応液を金型内に供給することを特徴
とする複合成形体の製造方法が提供される。以下、本発
明について詳述する。
【0007】(金属挿入体)本発明の複合成形体では、
金属挿入体を芯材として用いる。金属挿入体の形状に
は、特に制限はなく、例えば、棒状体、板状体、その他
成形品の形状に合わせた任意の立体形状体などの金属補
強体、あるいはコイルやコンデンサー等の封止対象とな
る電気・電子部品などを例示することができる。金属挿
入体の大きさは、成形時の生成ノルボルネン系ポリマー
層の収縮および補強用繊維の充填を考慮して、成形体の
寸法よりも小さめとする。例えば、棒状金属挿入体の場
合には、挿入する成形体の部分の長さよりもやや小さめ
のものとする。板状金属挿入体の場合には、成形品の縦
横の寸法よりもやや小さめのものとする。もちろん厚味
方向についても、成形体の厚みより小さなものとする。
封止成形品については、封止対象部品よりも成形体の形
状が大きくなるように、金型を選択する。金属挿入体の
材質についても、特に限定はなく、アルミニウムや鉄、
ステンレス、銅など、各種金属を必要に応じて適宜選択
することができる。
金属挿入体を芯材として用いる。金属挿入体の形状に
は、特に制限はなく、例えば、棒状体、板状体、その他
成形品の形状に合わせた任意の立体形状体などの金属補
強体、あるいはコイルやコンデンサー等の封止対象とな
る電気・電子部品などを例示することができる。金属挿
入体の大きさは、成形時の生成ノルボルネン系ポリマー
層の収縮および補強用繊維の充填を考慮して、成形体の
寸法よりも小さめとする。例えば、棒状金属挿入体の場
合には、挿入する成形体の部分の長さよりもやや小さめ
のものとする。板状金属挿入体の場合には、成形品の縦
横の寸法よりもやや小さめのものとする。もちろん厚味
方向についても、成形体の厚みより小さなものとする。
封止成形品については、封止対象部品よりも成形体の形
状が大きくなるように、金型を選択する。金属挿入体の
材質についても、特に限定はなく、アルミニウムや鉄、
ステンレス、銅など、各種金属を必要に応じて適宜選択
することができる。
【0008】(補強用繊維) 補強用繊維としては、例えば、ガラスファイバー、カー
ボンファイバー、アラミドファイバー、グラファイトフ
ァイバーなどを挙げることができる。より具体的には、
捕強用繊維は、例えば、密度1.5〜2.0オンス/f
t2を有するガラスファイバーの連続ストランドででき
たマットであってもよく、そのようなマットの例として
は、オーエンス・コーニング・ファイバーグラス社のラ
ンダムガラスマットOCF 8608やOCF 861
0などが挙げられる。また、より大きな捕強効果を得る
ためにグラファイトファイバー製のマット、例えば、密
度1.0〜1.5オンス/ft 2 の織ったグラファイト
繊維(ハーキュレス社製、商品名AS−4またはAS−
6)、あるいはケブラー(商品名)の名称で市販されて
いるアラミドファイバー製のマットを用いることもでき
る。
ボンファイバー、アラミドファイバー、グラファイトフ
ァイバーなどを挙げることができる。より具体的には、
捕強用繊維は、例えば、密度1.5〜2.0オンス/f
t2を有するガラスファイバーの連続ストランドででき
たマットであってもよく、そのようなマットの例として
は、オーエンス・コーニング・ファイバーグラス社のラ
ンダムガラスマットOCF 8608やOCF 861
0などが挙げられる。また、より大きな捕強効果を得る
ためにグラファイトファイバー製のマット、例えば、密
度1.0〜1.5オンス/ft 2 の織ったグラファイト
繊維(ハーキュレス社製、商品名AS−4またはAS−
6)、あるいはケブラー(商品名)の名称で市販されて
いるアラミドファイバー製のマットを用いることもでき
る。
【0009】マットは、ファイバーを織成、編成または
絡合して作成したものであることが好ましく、それによ
ってマットのファイバーは、マットに外力が加えられた
とき、実質的に相互に依存した挙動を示し、成形性や補
強効果が向上する。また、チョップドロービングで作っ
たマットでもよく、これはチョップドロービングとバイ
ンダー溶液を減圧下に所定形状のスクリーン上に散布
し、そのスクリーンを加熱ゾーンに通してチョップドロ
ービングをポリマーバインダーで固めることによって得
られる。他のタイプのマットには、ロービング織布、ラ
ンダムマット、ニードル処理マット、これらのプロセス
で作られたプレ成形品などがある。
絡合して作成したものであることが好ましく、それによ
ってマットのファイバーは、マットに外力が加えられた
とき、実質的に相互に依存した挙動を示し、成形性や補
強効果が向上する。また、チョップドロービングで作っ
たマットでもよく、これはチョップドロービングとバイ
ンダー溶液を減圧下に所定形状のスクリーン上に散布
し、そのスクリーンを加熱ゾーンに通してチョップドロ
ービングをポリマーバインダーで固めることによって得
られる。他のタイプのマットには、ロービング織布、ラ
ンダムマット、ニードル処理マット、これらのプロセス
で作られたプレ成形品などがある。
【0010】マットの製造には、ロングファイバー、シ
ョートファイバーのいずれも使用することができる。ロ
ングファイバー、すなわち連続ファイバーは、一般に、
約2インチ以上の長さのものであり、他方、ショートフ
ァイバーは、約2インチ未満のものである。連続ファイ
バーを用いたガラスファイバーマットとしては、約2イ
ンチのチョップドストランドで作成された幅110イン
チのものが市販されている。
ョートファイバーのいずれも使用することができる。ロ
ングファイバー、すなわち連続ファイバーは、一般に、
約2インチ以上の長さのものであり、他方、ショートフ
ァイバーは、約2インチ未満のものである。連続ファイ
バーを用いたガラスファイバーマットとしては、約2イ
ンチのチョップドストランドで作成された幅110イン
チのものが市販されている。
【0011】(網状体)本発明では、所望により、生成
するノルボルネン系ポリマーと一体化し得るポリマーで
形成された網状体を補強用繊維とともに使用する。網状
体を形成するポリマーは、ノルボルネン系モノマーのメ
タセシス触媒系を用いた塊状開環重合反応を阻害しない
ものであって、繊維形成能を有し、かつ、ノルボルネン
系ポリマーとの密着性が良好で、一体化した成形体を与
えるものである。
するノルボルネン系ポリマーと一体化し得るポリマーで
形成された網状体を補強用繊維とともに使用する。網状
体を形成するポリマーは、ノルボルネン系モノマーのメ
タセシス触媒系を用いた塊状開環重合反応を阻害しない
ものであって、繊維形成能を有し、かつ、ノルボルネン
系ポリマーとの密着性が良好で、一体化した成形体を与
えるものである。
【0012】このようなポリマーの具体例としては、例
えば、高密度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密
度PE、超高分子量PE、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、
ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペ
ンテン−1、ポリスチレンなどのオレフィン系ポリマ
ー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体などのオレフィン系モノマーを主
成分とするエステル系モノマーとの共重合体;スチレン
と無水マレイン酸の共重合体;ポリ酢酸ビニル、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ヘキシルなどのエ
ステル系ポリマ−;これらのポリマーの塩素化物;およ
びこれらの混合物などが挙げられる。
えば、高密度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密
度PE、超高分子量PE、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、
ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペ
ンテン−1、ポリスチレンなどのオレフィン系ポリマ
ー;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体などのオレフィン系モノマーを主
成分とするエステル系モノマーとの共重合体;スチレン
と無水マレイン酸の共重合体;ポリ酢酸ビニル、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ヘキシルなどのエ
ステル系ポリマ−;これらのポリマーの塩素化物;およ
びこれらの混合物などが挙げられる。
【0013】また、スチレン(S)に代表されるビニル
芳香族化合物と、イソプレン(I)、ブタジエン(B)
などの共役ジエンから構成される各種ブロック共重合
体、具体的には、S−I型、S−B型、S−I−S型、
S−B−S型、S−I−S−I−S型などのブロック共
重合体;これらの水素化物;エチレン−プロピレンゴム
(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
体(EPDM)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴムなどの未加硫ゴム;これらの混合物などのエラス
トマーが挙げられる。これらのエラストマーは、上記オ
レフィン系ポリマーなどと任意の割合で混合して使用す
ることができる。
芳香族化合物と、イソプレン(I)、ブタジエン(B)
などの共役ジエンから構成される各種ブロック共重合
体、具体的には、S−I型、S−B型、S−I−S型、
S−B−S型、S−I−S−I−S型などのブロック共
重合体;これらの水素化物;エチレン−プロピレンゴム
(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
体(EPDM)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、ブチ
ルゴムなどの未加硫ゴム;これらの混合物などのエラス
トマーが挙げられる。これらのエラストマーは、上記オ
レフィン系ポリマーなどと任意の割合で混合して使用す
ることができる。
【0014】これらのポリマーの中でも、ノルボルネン
系ポリマーとの密着性の観点から、特に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
これらの混合物などが好ましい。また、網状体を形成す
るポリマーは、その熱変形温度が通常40℃以上、好ま
しくは80℃以上、さらに好ましくは110℃以上であ
ることが、成形時に反応熱によって網状体が変形した
り、よれたりしないため、望ましい。
系ポリマーとの密着性の観点から、特に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
これらの混合物などが好ましい。また、網状体を形成す
るポリマーは、その熱変形温度が通常40℃以上、好ま
しくは80℃以上、さらに好ましくは110℃以上であ
ることが、成形時に反応熱によって網状体が変形した
り、よれたりしないため、望ましい。
【0015】また、これらのポリマーには、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、カ
ーボンブラックなどの充填剤、各種顔料や染料等の着色
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤、帯電防止剤、
難燃剤、ジシクロペンタジエンまたはジシクロペンタジ
エンをスチレンや酢酸ビニルの存在下に熱重合して得ら
れる石油樹脂やその水添物の如き接着性向上剤などの改
質材を添加することにより、着色したり、耐候性の向上
を図ることができる。
ン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、カ
ーボンブラックなどの充填剤、各種顔料や染料等の着色
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤、帯電防止剤、
難燃剤、ジシクロペンタジエンまたはジシクロペンタジ
エンをスチレンや酢酸ビニルの存在下に熱重合して得ら
れる石油樹脂やその水添物の如き接着性向上剤などの改
質材を添加することにより、着色したり、耐候性の向上
を図ることができる。
【0016】網状体の網目の大きさは、通常5mm角以
上、好ましくは10〜50mm角である。網目があまり
大きすぎると、補強用繊維が網目から露出するため、網
状体を用いる効果が減少する。逆に、網目が小さすぎる
と、反応液の迅速な浸透が阻害される。網目の形状は、
四角形、菱形、六角形など任意であり、特に制限はな
い。網目の太さは、通常0.5〜5mm、好ましくは1
〜3mmである。この太さが細すぎるとマットを押える
力が弱くなり、太すぎると反応液の流れが悪くなる。
上、好ましくは10〜50mm角である。網目があまり
大きすぎると、補強用繊維が網目から露出するため、網
状体を用いる効果が減少する。逆に、網目が小さすぎる
と、反応液の迅速な浸透が阻害される。網目の形状は、
四角形、菱形、六角形など任意であり、特に制限はな
い。網目の太さは、通常0.5〜5mm、好ましくは1
〜3mmである。この太さが細すぎるとマットを押える
力が弱くなり、太すぎると反応液の流れが悪くなる。
【0017】(反応液、ノルボルネン系ポリマーなど)
本発明の複合成形体は、マトリックス樹脂として、ノル
ボルネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を
金型内で塊状開環重合して得たノルボルネン系ポリマー
を用いる。予め、金型内に金属挿入体を配設しておき、
金属挿入体と金型内面との空隙に反応液を注入して重合
させれば、金属挿入体を有する複合成形体を得ることが
できる。一般に、ノルボルネン系ポリマーから成る成形
品は、互いに反応して速やかにポリマーを生成する2種
以上の低粘度原料を混合し、次いで、金型内に供給して
型内で硬化させる、いわゆるRIM法により製造するこ
とができる。例えば、反応液として、活性剤とノルボル
ネン系モノマーを含む反応液と、メタセシス触媒とノル
ボルネン系モノマーを含む反応液とを用い、両液を混合
して金型内に供給し、塊状開環重合させるとノルボルネ
ン系ポリマー成形品が得られる。RIM法によるノルボ
ルネン系ポリマーの成形は、通常の熱可塑性樹脂の射出
成形に比べ、射出圧力が著しく低いため、安価で軽量の
金型を使用でき、また、金型内での原料の流動性がよい
ので、インサート成形品や大型成形品、複雑な形状の成
形品を製造するのに好ましい。
本発明の複合成形体は、マトリックス樹脂として、ノル
ボルネン系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を
金型内で塊状開環重合して得たノルボルネン系ポリマー
を用いる。予め、金型内に金属挿入体を配設しておき、
金属挿入体と金型内面との空隙に反応液を注入して重合
させれば、金属挿入体を有する複合成形体を得ることが
できる。一般に、ノルボルネン系ポリマーから成る成形
品は、互いに反応して速やかにポリマーを生成する2種
以上の低粘度原料を混合し、次いで、金型内に供給して
型内で硬化させる、いわゆるRIM法により製造するこ
とができる。例えば、反応液として、活性剤とノルボル
ネン系モノマーを含む反応液と、メタセシス触媒とノル
ボルネン系モノマーを含む反応液とを用い、両液を混合
して金型内に供給し、塊状開環重合させるとノルボルネ
ン系ポリマー成形品が得られる。RIM法によるノルボ
ルネン系ポリマーの成形は、通常の熱可塑性樹脂の射出
成形に比べ、射出圧力が著しく低いため、安価で軽量の
金型を使用でき、また、金型内での原料の流動性がよい
ので、インサート成形品や大型成形品、複雑な形状の成
形品を製造するのに好ましい。
【0018】ノルボルネン系モノマー 本発明において用いるノルボルネン系モノマーは、ノル
ボルネン環をもつものであればいずれでもよいが、三環
体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いると、熱変
形温度の高い重合体が得られ複合成形体として要求され
る耐熱性を満たすことができる。また、本発明において
は、生成する開環重合体を熱硬化型とすることができ、
そのためには全モノマー中の少なくとも10重量%、好
ましくは30重量%以上の架橋性モノマーを使用しても
よい。
ボルネン環をもつものであればいずれでもよいが、三環
体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いると、熱変
形温度の高い重合体が得られ複合成形体として要求され
る耐熱性を満たすことができる。また、本発明において
は、生成する開環重合体を熱硬化型とすることができ、
そのためには全モノマー中の少なくとも10重量%、好
ましくは30重量%以上の架橋性モノマーを使用しても
よい。
【0019】ノルボルネン系モノマーの具体例として
は、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの二環体、ジ
シクロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエンな
どの三環体、テトラシクロドデセンなどの四環体、トリ
シクロペンタジエンなどの五環体、テトラシクロペンタ
ジエンなどの七環体、これらのアルキル置換体(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ブチル置換体など)、
アルケニル置換体(例えば、ビニル置換体など)、アル
キリデン置換体(例えば、エチリデン置換体など)、ア
リール置換体(例えば、フェニル、トリル、ナフチル置
換体など)、エステル基、エーテル基、シアノ基、ハロ
ゲン原子などの極性基を有する置換体などが例示され
る。これらのモノマーは、1種以上を組合わせて用いて
もよい。なかでも、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の
見地から、三環体ないし五環体が賞用される。
は、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの二環体、ジ
シクロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエンな
どの三環体、テトラシクロドデセンなどの四環体、トリ
シクロペンタジエンなどの五環体、テトラシクロペンタ
ジエンなどの七環体、これらのアルキル置換体(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ブチル置換体など)、
アルケニル置換体(例えば、ビニル置換体など)、アル
キリデン置換体(例えば、エチリデン置換体など)、ア
リール置換体(例えば、フェニル、トリル、ナフチル置
換体など)、エステル基、エーテル基、シアノ基、ハロ
ゲン原子などの極性基を有する置換体などが例示され
る。これらのモノマーは、1種以上を組合わせて用いて
もよい。なかでも、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の
見地から、三環体ないし五環体が賞用される。
【0020】架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2
個以上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その
具体例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。
したがって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマー
が同一物である場合には格別他の架橋性モノマーを用い
る必要はない。なお、上記ノルボルネン系モノマーの1
種以上と共に開環重合し得るシクロブテン、シクロペン
テン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シクロド
デセンなどの単環シクロオレフィンなどを、本発明の目
的を損なわない範囲で併用することができる。
個以上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その
具体例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。
したがって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマー
が同一物である場合には格別他の架橋性モノマーを用い
る必要はない。なお、上記ノルボルネン系モノマーの1
種以上と共に開環重合し得るシクロブテン、シクロペン
テン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シクロド
デセンなどの単環シクロオレフィンなどを、本発明の目
的を損なわない範囲で併用することができる。
【0021】メタセシス触媒系 用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用触
媒として公知のメタセシス触媒と活性剤とからなるメタ
セシス触媒系であればいずれでもよく、具体例として
は、タングステン、モリブデン、タンタルなどのハロゲ
ン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウ
ム塩などのメタセシス触媒が挙げられ、また、活性剤
(共触媒)の具体例としては、アルキルアルミニウムハ
ライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、ア
リールオキシアルキルアルミニウムハライド、有機スズ
化合物などが挙げられる。メタセシス触媒は、ノルボル
ネン系モノマーの1モルに対し、通常、約0.01〜5
0ミリモル、好ましくは0.1〜20ミリモルの範囲で
用いられる。活性剤は、触媒成分に対して、好ましくは
1〜10(モル比)の範囲で用いられる。メタセシス触
媒および活性剤は、いずれもモノマーに溶解して用いる
方が好ましいが、生成物の性質を本質的に損なわない範
囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解させて用いても
よい。
媒として公知のメタセシス触媒と活性剤とからなるメタ
セシス触媒系であればいずれでもよく、具体例として
は、タングステン、モリブデン、タンタルなどのハロゲ
ン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウ
ム塩などのメタセシス触媒が挙げられ、また、活性剤
(共触媒)の具体例としては、アルキルアルミニウムハ
ライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、ア
リールオキシアルキルアルミニウムハライド、有機スズ
化合物などが挙げられる。メタセシス触媒は、ノルボル
ネン系モノマーの1モルに対し、通常、約0.01〜5
0ミリモル、好ましくは0.1〜20ミリモルの範囲で
用いられる。活性剤は、触媒成分に対して、好ましくは
1〜10(モル比)の範囲で用いられる。メタセシス触
媒および活性剤は、いずれもモノマーに溶解して用いる
方が好ましいが、生成物の性質を本質的に損なわない範
囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解させて用いても
よい。
【0022】塊状開環重合 ノルボルネン系ポリマーの好ましい製造法では、一般
に、ノルボルネン系モノマーを二液に分けて別の容器に
入れ、一方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を添
加し、二種類の安定な反応液を調製する。この二種類の
反応液を混合し、次いで所定形状の金型または型枠(両
者を合せて金型という)中に注入し、そこで塊状による
開環重合を行なう。金型温度は、通常、室温以上、好ま
しくは40〜200℃、特に好ましくは50〜130℃
である。重合反応に用いる成分類は、窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好まし
い。金型内の圧力は、0.1〜10kg/cm2程度で
あり、重合時間は、通常、20分より短く、好ましくは
5分以内である。
に、ノルボルネン系モノマーを二液に分けて別の容器に
入れ、一方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を添
加し、二種類の安定な反応液を調製する。この二種類の
反応液を混合し、次いで所定形状の金型または型枠(両
者を合せて金型という)中に注入し、そこで塊状による
開環重合を行なう。金型温度は、通常、室温以上、好ま
しくは40〜200℃、特に好ましくは50〜130℃
である。重合反応に用いる成分類は、窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好まし
い。金型内の圧力は、0.1〜10kg/cm2程度で
あり、重合時間は、通常、20分より短く、好ましくは
5分以内である。
【0023】ノルボルネン系ポリマーには、酸化防止
剤、充填材、補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラスト
マーなどの添加剤を配合することができる。これらの添
加剤は、通常、反応液に溶解ないしは分散させて配合す
るが、金型内に配設しておく場合もある。ノルボルネン
系ポリマーを発泡体とするときは、発泡剤を反応液に添
加し、これを金型内に注入する。好ましい発泡剤は、通
常は液体で、容易に揮発する低沸点有機化合物、例え
ば、ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素、メチレンクロ
ライド、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオ
ロメタンなどのハロゲン化炭化水素など、あるいは窒
素、アルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
剤、充填材、補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラスト
マーなどの添加剤を配合することができる。これらの添
加剤は、通常、反応液に溶解ないしは分散させて配合す
るが、金型内に配設しておく場合もある。ノルボルネン
系ポリマーを発泡体とするときは、発泡剤を反応液に添
加し、これを金型内に注入する。好ましい発泡剤は、通
常は液体で、容易に揮発する低沸点有機化合物、例え
ば、ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素、メチレンクロ
ライド、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオ
ロメタンなどのハロゲン化炭化水素など、あるいは窒
素、アルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
【0024】反応液に添加するエラストマーとしては、
例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、ス
チレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、エ
チレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPD
M)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)および
これらの水素化物などが挙げられる。これらのエラスト
マーを反応液に添加すると、得られるポリマーに耐衝撃
性が付与されるだけではなく、反応液の粘度を調節する
ことができる。
例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、ス
チレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、エ
チレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPD
M)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)および
これらの水素化物などが挙げられる。これらのエラスト
マーを反応液に添加すると、得られるポリマーに耐衝撃
性が付与されるだけではなく、反応液の粘度を調節する
ことができる。
【0025】金型は、各種合成樹脂、アルミニウム、低
融点合金、木、鉄など種々の材料で作成されたものが使
用でき、単なる型枠であってもよい。本発明においては
従来からRIM成形装置として公知の衝突混合装置を、
二種類の反応原液を混合するために使用することができ
る。この場合、二種類の反応原液を収めた容器は別々の
流れの供給源となる。二種類の流れをRIM機のミキシ
ング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次いで、成形金型中
に注入し、そこで即座に塊状重合させて成形品を得る。
融点合金、木、鉄など種々の材料で作成されたものが使
用でき、単なる型枠であってもよい。本発明においては
従来からRIM成形装置として公知の衝突混合装置を、
二種類の反応原液を混合するために使用することができ
る。この場合、二種類の反応原液を収めた容器は別々の
流れの供給源となる。二種類の流れをRIM機のミキシ
ング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次いで、成形金型中
に注入し、そこで即座に塊状重合させて成形品を得る。
【0026】衝突混合装置以外にも、ダイナミックミキ
サーやスタチックミキサーなどの低圧注入機を使用する
こともできる。室温におけるポットライフが1時間もあ
るような場合には、ミキサー中で二種類の反応溶液の混
合が完了してから、予備加熱した金型中へ数回にわたっ
て射出あるいは注入してもよく、また、連続的に注入し
てもよい。この方式の場合には、衝突混合装置に比較し
て装置を小型化することができ、また、低圧で操作可能
という利点を有するうえ、ガラス繊維などの充填剤の充
填量が多い場合に、注入スピードをゆっくりすることに
より、系内に均一に反応液を含浸させることが可能とな
る。
サーやスタチックミキサーなどの低圧注入機を使用する
こともできる。室温におけるポットライフが1時間もあ
るような場合には、ミキサー中で二種類の反応溶液の混
合が完了してから、予備加熱した金型中へ数回にわたっ
て射出あるいは注入してもよく、また、連続的に注入し
てもよい。この方式の場合には、衝突混合装置に比較し
て装置を小型化することができ、また、低圧で操作可能
という利点を有するうえ、ガラス繊維などの充填剤の充
填量が多い場合に、注入スピードをゆっくりすることに
より、系内に均一に反応液を含浸させることが可能とな
る。
【0027】また、本発明では二種類の反応原液を使用
する方法に限定されない。当業者であれば容易に理解し
うるように、例えば第三番目の容器にモノマーと所望の
添加剤を入れて第三の流れとして使用するなど各種の変
形が可能である。なお、反応液は通常窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下で貯蔵され、また操作されるが、成形
金型は必ずしも不活性ガスでシールしなくてもよい。
する方法に限定されない。当業者であれば容易に理解し
うるように、例えば第三番目の容器にモノマーと所望の
添加剤を入れて第三の流れとして使用するなど各種の変
形が可能である。なお、反応液は通常窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下で貯蔵され、また操作されるが、成形
金型は必ずしも不活性ガスでシールしなくてもよい。
【0028】(金型内への金属挿入体などの配設)本発
明においては、金属挿入体と補強用繊維、所望によりさ
らに網状体を金型内に配設して、金属挿入体と金型内面
との間の空隙(補強繊維や網状体内部の空隙を含む)
に、塊状重合用反応液を供給し、塊状開環重合させるこ
とにより、ノルボルネン系ポリマーからなる層を形成す
る。
明においては、金属挿入体と補強用繊維、所望によりさ
らに網状体を金型内に配設して、金属挿入体と金型内面
との間の空隙(補強繊維や網状体内部の空隙を含む)
に、塊状重合用反応液を供給し、塊状開環重合させるこ
とにより、ノルボルネン系ポリマーからなる層を形成す
る。
【0029】金属挿入体を芯材として使用する場合に
は、通常、金属挿入体の所望箇所に、合成樹脂やエラス
トマー、金属などで形成された支持体を設けて、金型内
で金属挿入体が反応液により浮くことを防止し、かつ、
金属挿入体と金型内面との間に間隙を設け、均一な樹脂
層を外周層として形成させる。支持体の形状としては、
円筒形、平板状、円錐形、円錐台形など種々な形を取る
ことができる。支持体を金属挿入体に設けるには、その
表面に支持体を接着して固定したり、または輪ゴム状に
して巻きつけるなど、適宜の方法がある。また、ポリス
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDMなど
のオレフィン系ポリマーや炭化水素系エラストマーで形
成された支持体を用いると、支持体とノルボルネン系ポ
リマーとの密着性を強固にすることができる。本発明に
おいても、このような支持体を用いる方法を採用するこ
とができる。ただし、例えば、ガラスマットなどの補強
用繊維を板状の金属挿入体の上下に配置したり、あるい
は補強用繊維で金属挿入体を包んで金型内に配設すれ
ば、反応液がこれら補強用繊維に含浸するため、支持体
を用いなくても、金属挿入体を芯材とする複合成形体を
得ることができる。
は、通常、金属挿入体の所望箇所に、合成樹脂やエラス
トマー、金属などで形成された支持体を設けて、金型内
で金属挿入体が反応液により浮くことを防止し、かつ、
金属挿入体と金型内面との間に間隙を設け、均一な樹脂
層を外周層として形成させる。支持体の形状としては、
円筒形、平板状、円錐形、円錐台形など種々な形を取る
ことができる。支持体を金属挿入体に設けるには、その
表面に支持体を接着して固定したり、または輪ゴム状に
して巻きつけるなど、適宜の方法がある。また、ポリス
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDMなど
のオレフィン系ポリマーや炭化水素系エラストマーで形
成された支持体を用いると、支持体とノルボルネン系ポ
リマーとの密着性を強固にすることができる。本発明に
おいても、このような支持体を用いる方法を採用するこ
とができる。ただし、例えば、ガラスマットなどの補強
用繊維を板状の金属挿入体の上下に配置したり、あるい
は補強用繊維で金属挿入体を包んで金型内に配設すれ
ば、反応液がこれら補強用繊維に含浸するため、支持体
を用いなくても、金属挿入体を芯材とする複合成形体を
得ることができる。
【0030】補強用繊維を用いると、複合成形体表面に
補強用繊維が露出することがある。そこで、支持体によ
り補強用繊維と金型内面との間に空隙を設けるようにし
てもよいが、それでも補強用繊維の露出があるときに
は、別の方法として、補強用繊維と金型内表面との間
に、さらに、生成するノルボルネン系ポリマーと一体化
し得るポリマーで形成された網状体を配設する方法があ
る。この方法によれば、補強用繊維成形体が複合成形体
の表面に露出するのを防ぐことができ、外観が良好で、
取り扱い上の安全性や塗装性に優れた複合成形体が得ら
れる。網状体による更なる補強効果もある。もちろん、
網状体を配設するとともに、支持体で保持し、網状体と
金型内面との間に空隙を設けてもよい。なお、補強繊維
は、金属挿入体の形状等によっては、必ずしもその全面
を覆うように配設する必要はない。同様に、網状体は、
補強繊維の全面を覆うことは必要ではなく、外観や塗装
性が問題となる箇所にのみ配設してもよい。
補強用繊維が露出することがある。そこで、支持体によ
り補強用繊維と金型内面との間に空隙を設けるようにし
てもよいが、それでも補強用繊維の露出があるときに
は、別の方法として、補強用繊維と金型内表面との間
に、さらに、生成するノルボルネン系ポリマーと一体化
し得るポリマーで形成された網状体を配設する方法があ
る。この方法によれば、補強用繊維成形体が複合成形体
の表面に露出するのを防ぐことができ、外観が良好で、
取り扱い上の安全性や塗装性に優れた複合成形体が得ら
れる。網状体による更なる補強効果もある。もちろん、
網状体を配設するとともに、支持体で保持し、網状体と
金型内面との間に空隙を設けてもよい。なお、補強繊維
は、金属挿入体の形状等によっては、必ずしもその全面
を覆うように配設する必要はない。同様に、網状体は、
補強繊維の全面を覆うことは必要ではなく、外観や塗装
性が問題となる箇所にのみ配設してもよい。
【0031】(複合成形体とその製造方法)金型内に、
補強用繊維と金属成形体とを入れて、金属挿入体と金型
内表面との間に補強用繊維を配設した後、ノルボルネン
系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を金型内に
供給し、前述の反応条件で塊状開環重合を行なう。ある
いは、補強用繊維と金型内表面との間に、さらに前記材
質からなる網状体を配設した後、反応液を金型内に供給
して塊状開環重合を行なう。
補強用繊維と金属成形体とを入れて、金属挿入体と金型
内表面との間に補強用繊維を配設した後、ノルボルネン
系モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を金型内に
供給し、前述の反応条件で塊状開環重合を行なう。ある
いは、補強用繊維と金型内表面との間に、さらに前記材
質からなる網状体を配設した後、反応液を金型内に供給
して塊状開環重合を行なう。
【0032】本発明の製造方法によれば、補強用繊維が
存在するために、応力が分散され、成形時の残留応力が
大幅に低減されるとともに、ノルボルネン系ポリマーが
補強用繊維で補強されているため、反りや亀裂、割れの
ない良好な物性の複合成形体が得られる。また、網状体
を併用すれば、補強用繊維が成形体表面に露出するのを
防ぐことができ、しかもノルボルネン系ポリマーと網状
体とが一体化しているため、外観、安全性および塗装性
に優れた複合成形体が得られる。本発明に複合成形体の
用途は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム板
の芯材を有する厚板(移送用荷台、仕切板、表示板、テ
ーブル板など)、上部の縁部にアルミニウム補強棒を入
れたU字溝、あるいは各種電気・電子部品の封止成形品
などを挙げることができる。
存在するために、応力が分散され、成形時の残留応力が
大幅に低減されるとともに、ノルボルネン系ポリマーが
補強用繊維で補強されているため、反りや亀裂、割れの
ない良好な物性の複合成形体が得られる。また、網状体
を併用すれば、補強用繊維が成形体表面に露出するのを
防ぐことができ、しかもノルボルネン系ポリマーと網状
体とが一体化しているため、外観、安全性および塗装性
に優れた複合成形体が得られる。本発明に複合成形体の
用途は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム板
の芯材を有する厚板(移送用荷台、仕切板、表示板、テ
ーブル板など)、上部の縁部にアルミニウム補強棒を入
れたU字溝、あるいは各種電気・電子部品の封止成形品
などを挙げることができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。なお、実施例、比較例中の部
は、特に断りのないかぎり重量基準である。
さらに具体的に説明する。なお、実施例、比較例中の部
は、特に断りのないかぎり重量基準である。
【0034】[実施例1]金属補強板として450mm
×650mm×1mmのアルミニウム板を用い、その上
下四隅に、ポリエチレン製の支持体(20mmφ×5m
m高さ)を接着した。ついで、アルミニウム板の上下に
470mm×670mm×2mmのコンティニアスガラ
スマット(日本電気硝子社製、商品名U−812)2枚
を配置するようにして、500mm×700mm×50
mmの空間を有する金型内に配設した。金型は60℃に
加熱し、垂直に立てた。反応液の注入口は、金型の下方
に設けた。
×650mm×1mmのアルミニウム板を用い、その上
下四隅に、ポリエチレン製の支持体(20mmφ×5m
m高さ)を接着した。ついで、アルミニウム板の上下に
470mm×670mm×2mmのコンティニアスガラ
スマット(日本電気硝子社製、商品名U−812)2枚
を配置するようにして、500mm×700mm×50
mmの空間を有する金型内に配設した。金型は60℃に
加熱し、垂直に立てた。反応液の注入口は、金型の下方
に設けた。
【0035】ジシクロペンタジエン(DCP)100部
に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
(SIS)(クインタック3421、日本ゼオン社商品
名)6.5部を入れて混合した。この液を2つの容器に
入れ、一方には、DCPに対しジエチルアルミニウムク
ロリド(DEAC)を41ミリモル濃度、n−プロピル
アルコールを41ミリモル濃度、四塩化ケイ素を21ミ
リモル濃度となるようにそれぞれ添加した(A液)。他
方には、DCPに対し、トリ(トリデシル)アンモニム
モリブデートを10ミリモル濃度となるように添加し、
さらにDCP100部当たりフェノール系酸化防止剤
(エタノックス702、エチルコーポレーション社製)
4部を添加した(B液)。
に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
(SIS)(クインタック3421、日本ゼオン社商品
名)6.5部を入れて混合した。この液を2つの容器に
入れ、一方には、DCPに対しジエチルアルミニウムク
ロリド(DEAC)を41ミリモル濃度、n−プロピル
アルコールを41ミリモル濃度、四塩化ケイ素を21ミ
リモル濃度となるようにそれぞれ添加した(A液)。他
方には、DCPに対し、トリ(トリデシル)アンモニム
モリブデートを10ミリモル濃度となるように添加し、
さらにDCP100部当たりフェノール系酸化防止剤
(エタノックス702、エチルコーポレーション社製)
4部を添加した(B液)。
【0036】両反応液(A液/B液の混合比1/1)
を、前記の金型の中へギヤーポンプとパワーミキサーを
用いてほぼ常圧で速やかに注入した。注入後、約3分間
重合反応を行い、金属挿入体を芯材とし、補強用ガラス
繊維で補強されたDCP樹脂を外周層とした大型板状の
複合成形体を得た。得られた複合成形体は、そりなどの
変形やポリマー層の割れがないものであった。
を、前記の金型の中へギヤーポンプとパワーミキサーを
用いてほぼ常圧で速やかに注入した。注入後、約3分間
重合反応を行い、金属挿入体を芯材とし、補強用ガラス
繊維で補強されたDCP樹脂を外周層とした大型板状の
複合成形体を得た。得られた複合成形体は、そりなどの
変形やポリマー層の割れがないものであった。
【0037】[比較例1]ガラスマットを配設しなかっ
たこと以外は、実施例1と同様にして大型板状複合成形
品を製造した。得られた複合成形品は、DCP樹脂とア
ルミニウム板との収縮率の差に起因すると思われるそり
が見られ、部分的に割れの発生が観察された。
たこと以外は、実施例1と同様にして大型板状複合成形
品を製造した。得られた複合成形品は、DCP樹脂とア
ルミニウム板との収縮率の差に起因すると思われるそり
が見られ、部分的に割れの発生が観察された。
【0038】
【0039】[実施例2] 実施例1において、ポリエチレン製の支持体を用いる代
わりに、ポリプロピレン90%と低密度ポリエチレン1
0%の混合樹脂から形成された網状体(網目の大きさ2
0mm角、網目の太さ2mm、熱変形温度120℃)を
上下の補強用繊維と金型内面との間に配設したこと以外
は、同様にして大型板状の複合成形体を作成した。得ら
れた複合成形体は、反りなどの変形や割れがなく、しか
も補強用繊維が露出していないため、外観が良好で、安
全性や塗装性にも優れている。
わりに、ポリプロピレン90%と低密度ポリエチレン1
0%の混合樹脂から形成された網状体(網目の大きさ2
0mm角、網目の太さ2mm、熱変形温度120℃)を
上下の補強用繊維と金型内面との間に配設したこと以外
は、同様にして大型板状の複合成形体を作成した。得ら
れた複合成形体は、反りなどの変形や割れがなく、しか
も補強用繊維が露出していないため、外観が良好で、安
全性や塗装性にも優れている。
【0040】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、金属挿入体
を有し、反りや割れの発生のない、表面部分が強化され
た複合成形品を提供することができる。また、本発明に
よれば、金属挿入体を有し、反りや割れの発生がないと
共に、外観、安全性、塗装性などに優れた複合成形体を
提供することができる。
を有し、反りや割れの発生のない、表面部分が強化され
た複合成形品を提供することができる。また、本発明に
よれば、金属挿入体を有し、反りや割れの発生がないと
共に、外観、安全性、塗装性などに優れた複合成形体を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 喜晴 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 日本ゼオン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−245002(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/14
Claims (2)
- 【請求項1】 金属挿入体の存在下に、ノルボルネン系
モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を金型内に供
給し塊状開環重合することにより、金属挿入体を有する
ノルボルネン系ポリマーからなる複合成形体を製造する
方法において、金属挿入体と金型内表面との間に支持体
により間隙を設け、かつ、該間隙に補強用繊維を配設し
た後、反応液を金型内に供給することを特徴とする複合
成形体の製造方法。 - 【請求項2】 金属挿入体の存在下に、ノルボルネン系
モノマーとメタセシス触媒系を含む反応液を金型内に供
給し塊状開環重合することにより、金属挿入体を有する
ノルボルネン系ポリマーからなる複合成形体を製造する
方法において、金属挿入体と金型内表面との間に補強用
繊維を配設し、補強用繊維と金型内表面との間に、さら
に、生成するノルボルネン系ポリマーと一体化し得るポ
リマーで形成された網状体を配設した後、反応液を金型
内に供給することを特徴とする複合成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03035026A JP3082260B2 (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | 複合成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03035026A JP3082260B2 (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | 複合成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04249119A JPH04249119A (ja) | 1992-09-04 |
JP3082260B2 true JP3082260B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=12430551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03035026A Expired - Fee Related JP3082260B2 (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | 複合成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3082260B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106863863A (zh) * | 2017-02-17 | 2017-06-20 | 安徽绿动能源有限公司 | 一种纤维全缠绕塑料内胆复合气瓶的制造方法 |
-
1991
- 1991-02-06 JP JP03035026A patent/JP3082260B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04249119A (ja) | 1992-09-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5063103A (en) | Reinforced polymeric matrix | |
CA2040990C (en) | Composite molded articles | |
DE68917625T2 (de) | Verbundmaterial und Verfahren zu dessen Herstellung. | |
US20020172787A1 (en) | Pipe made from metathesis polymerized olefins | |
JP3082260B2 (ja) | 複合成形体の製造方法 | |
JP2894726B2 (ja) | マイクロカプセルを含有するバルク重合用反応配合液およびノルボルネン系ポリマーの製造方法 | |
CA2060596A1 (en) | Integrally molded composites and method therefor | |
JP3041649B2 (ja) | 複合成形品の製造方法 | |
JPH05269783A (ja) | 反応射出成形品の製造法 | |
JPS62122718A (ja) | プラスチツクサンドイツチ板の製造方法 | |
JPH04278316A (ja) | 反応成形用挿入体キット | |
JP2938133B2 (ja) | 軽量板状成形品 | |
JP2938132B2 (ja) | 複合成形品 | |
JP3006849B2 (ja) | 複合成形品 | |
JP2805209B2 (ja) | 複合成形品およびその製造法 | |
JPH02239915A (ja) | 肉厚成形品の製造方法 | |
JP3271293B2 (ja) | 複合成形品の製造方法 | |
JP2002144487A (ja) | 管状体及びその製造方法 | |
JP2902000B2 (ja) | 複合成形品の製造法 | |
JP3888426B2 (ja) | ノルボルネン系樹脂積層体の製造方法 | |
JPH06210651A (ja) | ノルボルネン系樹脂複合成形品の製造方法 | |
JP2892714B2 (ja) | 強化ノルボルネン系ポリマーの製造方法 | |
JPH0985774A (ja) | 複合成形品の製造方法 | |
JPH11129280A (ja) | 反応射出成形方法とそれに用いる反応原液 | |
JPH0274311A (ja) | 反応射出成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080630 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |