JP3076784B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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- Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はレーダシステムに
用いられるコンフォーマルアレーアンテナに関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】図5は従来のアンテナ装置を示す構成図
であり、図において、1は半球上に複数個の素子を設け
たコンフォーマルアレーアンテナ、2は上記コンフォー
マルアレーアンテナ1を構成する半球の構造用基体、3
1 〜3n は上記構造用基体に沿って配列されたn個の素
子、41 〜4n は上記素子31 〜3n に接続するn本の
信号線、5は上記信号線41 〜4n に接続するマイクロ
波ビーム形成回路である。図6は上記コンフォーマルア
レーアンテナ1を構成する素子31 〜3n の構成図であ
り例として31 について示すものであり、61 は素子ア
ンテナである。 【0003】次に動作について説明する。マイクロ波電
力はコンフォーマルアレーアンテナ1の半球の構造用基
体2に沿って配列された素子31 〜3n の素子アンテナ
61〜6n により受信され、信号線41 〜4n を経由し
マイクロ波ビーム形成回路5に伝送されマイクロ波移相
器、マイクロ波可変減衰器、マイクロ波スイッチ、マイ
クロ波結合器等を用いてマイクロ波信号のまま合成され
ビームを形成する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来のアンテナ装置は
以上のように構成されているのでアンテナのビームは半
空間にわたり任意に形成できるが、移相器、減衰器、ス
イッチ結合器、分配器等のマイクロ波部品を用いて多く
のビームを構成する場合、形状損失が大きくなり、限ら
れた数のビームしか同時に合成できなかった。また、レ
ーダ装置の一部として使用し半空間における或る所望の
方向にビームを向けた場合を想定すると、コンフォーマ
ルアレーアンテナ1の素子31 〜3n のうち、その所望
の方向から見て影になる部分の素子は有効に利用できな
くなり、特に半球の天頂方向からのビーム走査角が90
゜に近づくと半数近くの素子は有効に使用されなくな
る。 【0005】また、コンフォーマルアレーアンテナ1の
素子アンテナ61 〜6n として直線偏波のアンテナを使
用した場合、任意の方向から見た場合のコンフォーマル
アレーアンテナ1上の素子アンテナ61 〜6n 間の偏波
面が互いに異なるため交差偏波成分が発生する。 【0006】また、多数の信号線を使用するので信号線
間の電磁干渉が発生し、形状が大きくなるなどの問題点
があった。 【0007】この発明は上記のような問題を解消するた
めになされたもので同時に複数の多ビームを合成できる
とともに、全素子を常時有効に使用することが可能であ
り各々の素子アンテナ61 〜6n の偏波の違いによる交
差偏波、電磁干渉の問題を解決できるアンテナ装置を得
ることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】第一の発明によるアンテ
ナ装置は、素子アンテナ、上記素子アンテナに接続され
送受信を切換える送受切換器、送信部、及び受信部とを
有した複数の素子であって、上記送信部が伝送されたマ
イクロ波信号を位相制御する位相制御器、及び上記送受
切換器に接続され上記位相制御器で位相制御されたマイ
クロ波信号を増幅し、上記送受切換器を介して上記素子
アンテナに送信する第一の増幅器を有し、かつ上記受信
系が上記送受切換器に接続され上記送受切換器を介して
上記素子アンテナで受信されたマイクロ波信号を増幅す
る第二の増幅器、及び上記第二の増幅器で増幅されたマ
イクロ波信号を位相と振幅情報を含むディジタル信号に
変換するアナログディジタル変換器を有して成る複数の
素子と、航空機の表面あるいは艦船の表面等少なくとも
一部に曲面を有して与えられた形状の構造用基体と、上
記各々の素子を上記構造用基体に沿って複数個配列して
成るコンフォーマルアレーアンテナ部と、マイクロ波信
号を分配するマイクロ波電力分配器と、上記マイクロ波
電力分配器で分配された各マイクロ波信号を上記各々の
素子の位相制御器にそれぞれ伝送する複数本の送信系信
号線と、上記各々の素子のアナログディジタル変換器か
ら供給されるディジタル信号をそれぞれ伝送する複数本
の受信系信号線と、上記コンフォーマルアレーアンテナ
部から離間して配置され上記各々の受信系信号線で伝送
されるディジタル信号を合成し、ビームを形成するディ
ジタルビーム形成回路とを具備したものである。 【0009】 【0010】 【0011】 【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態を図について説明する。図1において、1は
半球上に複数個の素子を設けたコンフォーマルアレーア
ンテナ、2は上記コンフォーマルアレーアンテナ1を構
成する半球の構造用基体、31 〜3n は上記構造用基体
2に沿って配列されたn個の素子、71 〜7n は上記素
子31 〜3n の送信系に接続する送信系信号線、8は上
記送信系信号線71〜7n に接続するマイクロ波電力分
配器、91 〜9n は上記素子31 〜3n の受信系に接続
する受信系信号線、10は上記受信系信号線91 〜9n
に接続するディジタルビーム形成回路である。図2は本
アンテナ装置における信号の流れを示す構成図であり、
31 〜3n は素子、61 〜6n は素子アンテナ、111
〜11n は送受切換器、121 〜12n は上記送受切換
器111 〜11n に接続する送信系、131 〜13n は
上記送信系121 〜12n を構成する高出力増幅器、1
41 〜14n は上記送信系を構成する位相制御器、71
は上記送信系121 〜12n に接続する送信系信号線、
8は上記送信系信号線に接続するマイクロ波電力分配
器、151 〜15n は上記送受切換器111 〜11n に
接続する受信系、161 〜16n は上記受信系151 〜
15n を構成する低雑音増幅器、171 〜17n は上記
受信系151 〜15n を構成するアナログディジタル変
換器、91 〜9n は上記受信系151 〜15n に接続す
る受信系信号線、10は受信系信号線に接続するディジ
タルビーム形成回路である。 【0012】次に動作について説明する。マイクロ波電
力分配器8に入力されたマイクロ波信号は所望の振幅、
位相を持つn端子の出力に分配され送信系信号線71 〜
7nを経由して素子31 〜3n の送信系121 〜12n
へ伝送される。マイクロ波信号は素子31 〜3n の送信
系121 〜12n の位相制御器141 〜14n において
所望のアンテナビームを形成する様に位相変化を受け高
電力増幅器131 〜13n において増幅された後、送受
切換器111 〜11n を経由してコンフォーマルアレー
アンテナ1の構造用基体2に取り付けられた素子アンテ
ナ61 〜6n から空間に放射される。空間に放射された
マイクロ波信号は目標で反射し再び素子アンテナ61 〜
6n で受信され、送受切換器111 〜11n を経由して
素子31〜3n の受信系151 〜15n に伝送される。
受信系151 〜15n に入力したマイクロ波信号は低雑
音増幅器161 〜16n で増幅される。低雑音増幅器1
61 〜16n で増幅されたマイクロ波信号は直接または
IFに変換されその出力はアナログディジタル変換器1
71 〜17n により位相と振幅の情報を含むディジタル
信号に変換される。ディジタル信号は受信系信号線91
〜9n を伝送されディジタルビーム形成回路10で個別
フーリエ変換、高速フーリエ変換、Winogradフ
ーリエ変換等の技術を使用してマイクロ波信号としてで
はなくディジタル信号としてビーム合成される。従って
各素子31 〜3n からの信号を任意のビーム形状に応じ
てディジタル的に複数個並列処理することが可能とな
る。また、半球面上に配列された全ての素子31 〜3n
からの情報を常時有効に処理できるため半空間全ての方
向からの情報が常時得られる。従って送信波のアンテナ
ビームの方向に依らず、半空間における任意の方向に複
数の受信ビームを向けることにより、全素子の常時有効
利用が可能になる。 【0013】また素子アンテナ61 〜6n として直線偏
波のものを使用しても送信信号の偏波と目標から反射さ
れた受信信号の偏波は各素子アンテナ61 〜6n ごとに
考えれば同一であり、素子31 〜3n の段階で目標から
の信号を位相と振幅情報を含むディジタル信号に変換し
ておきこれをディジタルビーム形成回路10で合成する
ので素子間の偏波の違いによる交差偏波の問題は解決さ
れる。 【0014】なお、上記実施の形態では、コンフォーマ
ルアレーアンテナ1として半球形状の構造用基体2を使
用したが、これに限定したものではなく、艦船、航空機
ミサイル、陸上用車両、衛星、地上レーダサイト等の構
造物の外側及び円柱、球、円錐等の一部またはこれらを
複合した形状の曲面の一部または複数箇所を有する形状
であってもよい。偏波については、直線偏波に限定する
ことなく、円偏波も使用可能である。 【0015】また、上記実施の形態において素子31 〜
3n とマイクロ波電力分配回路8及びディジタルビーム
形成回路10との信号の伝送に光信号を用いた場合につ
いても同様の動作を期待できる。 【0016】図3は素子31 〜3n とマイクロ波電力分
配回路8及びディジタルビーム形成回路10との信号の
伝送を光信号を用いた場合についての実施態様を示すも
ので、マイクロ波電力分配器8の出力端に光変調器18
n+1 〜182nを付加しマイクロ波信号を光信号に変換し
光ファイバー19n+1 〜192nにより素子31 〜3nの
送信系121 〜12n に付加された光復調器20n+1 〜
202nまで信号を伝送しここで光信号からマイクロ波信
号に変換している。受信の場合は素子31 〜3n の受信
系151 〜15n に付加された光変調器181 〜18n
によりディジタル信号を電気信号から光信号に変換し、
光ファイバー191 〜19n によりディジタルビーム形
成回路10の前に付加された光復調器201 〜20n に
より再びディジタル電気信号に変換している。この図3
によれば、機器間の信号の伝送を光信号を使用して行っ
ているので、信号線間の電磁干渉の問題が解決され、光
ファイバーを使用しているので信号線系を小形化でき
る。 【0017】ここで受信系のマイクロ波信号(受信信
号)をA/D変換後光伝送する理由について以下に説明
する。レーダでは何百Kmもの遠方の小目標から、近距
離の大きな山まで幅広い信号レベルを扱う必要があり、
そのダイナミックレンジは通常100dB程度となる。
これらの信号は雑音レベルの上下にわたり存在する。雑
音レベル以下の信号に対してもコヒーレント積分等によ
り信号を抽出可能でありこの場合は白色雑音であること
を想定している。本発明においても個々のチャンネルは
この条件を満たす必要があり広ダイナミックレンジを有
する信号伝送系が必要になる。しかしながら、一般に光
系のダイナミックレンジは通常のレーザーの出力の制限
(10dBm程度)による上限とレーザ固有の雑音(シ
ョット雑音または量子雑音)による下限が存在し125
dBc/Hz程度でありレーダの帯域を数MHz(例え
ば5MHz)とすると50〜60dB(58dB)とな
ってしまう。従って、これらの欠点を補い光伝送の利点
を生かすには、信号を一度A/D変換し、ディジタル信
号に変換した後伝送を行うことが必要となる。これによ
り、ダイナミックレンジを広げたままで入力信号の雑音
成分及びそれ以下の信号も含んだまま信号の伝送が可能
となる。 【0018】図4は信号の伝送に光信号を用いた他の実
施態様を示すものでアナログディジタル変換器171 〜
17n の位置を光復調器201 〜20n とディジタルビ
ーム形成回路10の間にした場合の例であり上記実施態
様例と同様の動作を期待できる。図においてマイクロ波
信号は光変調器181 〜18n において直接またはIF
に変換されて光信号に変換され光ファイバー191 〜1
9n を経由して光復調器201 〜20n に伝送される。
この光信号は光復調器201 〜20n により復調されア
ナログディジタル変換器171 〜17n において直接ま
たはIFに変換された後ディジタル信号に変換される。 【0019】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、コン
フォーマルアレーアンテナ部の各素子における受信系で
マイクロ波信号をディジタル信号に変換し、伝送した後
ディジタルビーム形成回路で任意に合成できるので、従
来のコンフォーマルアレーアンテナ及び平面アレーアン
テナでは実現できなかった複数種多ビーム同時形成、全
素子の常時有効利用が可能となり、特に、送信波のアン
テナビームの方向に依らず、曲面における任意の方向に
複数の受信ビームを向けることにより、広い角度領域ま
で複数多種のビームの同時形成が可能となる。また、送
信部及び受信部をそれぞれ同一の素子内に有しているた
め、交差偏波の問題も解決できる。さらに、コンフォー
マルアレーアンテナ部から離間して配置され、受信系信
号線によって接続されるディジタルビーム形成回路と、
送信系信号線によって接続されるマイクロ波電力分配器
とを備え、コンフォーマルアレーアンテナ部で受信され
位相と振幅情報を含むディジタル信号に変換された信号
を受信信号線で伝送することにより、コンフォーマルア
レーアンテナ部におけるディジタルビーム形成を可能と
するとともに、信号線間の電磁干渉、受信信号線の増大
を抑えて受信信号線の小型化を実現することが可能とな
る。 【0020】
用いられるコンフォーマルアレーアンテナに関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】図5は従来のアンテナ装置を示す構成図
であり、図において、1は半球上に複数個の素子を設け
たコンフォーマルアレーアンテナ、2は上記コンフォー
マルアレーアンテナ1を構成する半球の構造用基体、3
1 〜3n は上記構造用基体に沿って配列されたn個の素
子、41 〜4n は上記素子31 〜3n に接続するn本の
信号線、5は上記信号線41 〜4n に接続するマイクロ
波ビーム形成回路である。図6は上記コンフォーマルア
レーアンテナ1を構成する素子31 〜3n の構成図であ
り例として31 について示すものであり、61 は素子ア
ンテナである。 【0003】次に動作について説明する。マイクロ波電
力はコンフォーマルアレーアンテナ1の半球の構造用基
体2に沿って配列された素子31 〜3n の素子アンテナ
61〜6n により受信され、信号線41 〜4n を経由し
マイクロ波ビーム形成回路5に伝送されマイクロ波移相
器、マイクロ波可変減衰器、マイクロ波スイッチ、マイ
クロ波結合器等を用いてマイクロ波信号のまま合成され
ビームを形成する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来のアンテナ装置は
以上のように構成されているのでアンテナのビームは半
空間にわたり任意に形成できるが、移相器、減衰器、ス
イッチ結合器、分配器等のマイクロ波部品を用いて多く
のビームを構成する場合、形状損失が大きくなり、限ら
れた数のビームしか同時に合成できなかった。また、レ
ーダ装置の一部として使用し半空間における或る所望の
方向にビームを向けた場合を想定すると、コンフォーマ
ルアレーアンテナ1の素子31 〜3n のうち、その所望
の方向から見て影になる部分の素子は有効に利用できな
くなり、特に半球の天頂方向からのビーム走査角が90
゜に近づくと半数近くの素子は有効に使用されなくな
る。 【0005】また、コンフォーマルアレーアンテナ1の
素子アンテナ61 〜6n として直線偏波のアンテナを使
用した場合、任意の方向から見た場合のコンフォーマル
アレーアンテナ1上の素子アンテナ61 〜6n 間の偏波
面が互いに異なるため交差偏波成分が発生する。 【0006】また、多数の信号線を使用するので信号線
間の電磁干渉が発生し、形状が大きくなるなどの問題点
があった。 【0007】この発明は上記のような問題を解消するた
めになされたもので同時に複数の多ビームを合成できる
とともに、全素子を常時有効に使用することが可能であ
り各々の素子アンテナ61 〜6n の偏波の違いによる交
差偏波、電磁干渉の問題を解決できるアンテナ装置を得
ることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】第一の発明によるアンテ
ナ装置は、素子アンテナ、上記素子アンテナに接続され
送受信を切換える送受切換器、送信部、及び受信部とを
有した複数の素子であって、上記送信部が伝送されたマ
イクロ波信号を位相制御する位相制御器、及び上記送受
切換器に接続され上記位相制御器で位相制御されたマイ
クロ波信号を増幅し、上記送受切換器を介して上記素子
アンテナに送信する第一の増幅器を有し、かつ上記受信
系が上記送受切換器に接続され上記送受切換器を介して
上記素子アンテナで受信されたマイクロ波信号を増幅す
る第二の増幅器、及び上記第二の増幅器で増幅されたマ
イクロ波信号を位相と振幅情報を含むディジタル信号に
変換するアナログディジタル変換器を有して成る複数の
素子と、航空機の表面あるいは艦船の表面等少なくとも
一部に曲面を有して与えられた形状の構造用基体と、上
記各々の素子を上記構造用基体に沿って複数個配列して
成るコンフォーマルアレーアンテナ部と、マイクロ波信
号を分配するマイクロ波電力分配器と、上記マイクロ波
電力分配器で分配された各マイクロ波信号を上記各々の
素子の位相制御器にそれぞれ伝送する複数本の送信系信
号線と、上記各々の素子のアナログディジタル変換器か
ら供給されるディジタル信号をそれぞれ伝送する複数本
の受信系信号線と、上記コンフォーマルアレーアンテナ
部から離間して配置され上記各々の受信系信号線で伝送
されるディジタル信号を合成し、ビームを形成するディ
ジタルビーム形成回路とを具備したものである。 【0009】 【0010】 【0011】 【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態を図について説明する。図1において、1は
半球上に複数個の素子を設けたコンフォーマルアレーア
ンテナ、2は上記コンフォーマルアレーアンテナ1を構
成する半球の構造用基体、31 〜3n は上記構造用基体
2に沿って配列されたn個の素子、71 〜7n は上記素
子31 〜3n の送信系に接続する送信系信号線、8は上
記送信系信号線71〜7n に接続するマイクロ波電力分
配器、91 〜9n は上記素子31 〜3n の受信系に接続
する受信系信号線、10は上記受信系信号線91 〜9n
に接続するディジタルビーム形成回路である。図2は本
アンテナ装置における信号の流れを示す構成図であり、
31 〜3n は素子、61 〜6n は素子アンテナ、111
〜11n は送受切換器、121 〜12n は上記送受切換
器111 〜11n に接続する送信系、131 〜13n は
上記送信系121 〜12n を構成する高出力増幅器、1
41 〜14n は上記送信系を構成する位相制御器、71
は上記送信系121 〜12n に接続する送信系信号線、
8は上記送信系信号線に接続するマイクロ波電力分配
器、151 〜15n は上記送受切換器111 〜11n に
接続する受信系、161 〜16n は上記受信系151 〜
15n を構成する低雑音増幅器、171 〜17n は上記
受信系151 〜15n を構成するアナログディジタル変
換器、91 〜9n は上記受信系151 〜15n に接続す
る受信系信号線、10は受信系信号線に接続するディジ
タルビーム形成回路である。 【0012】次に動作について説明する。マイクロ波電
力分配器8に入力されたマイクロ波信号は所望の振幅、
位相を持つn端子の出力に分配され送信系信号線71 〜
7nを経由して素子31 〜3n の送信系121 〜12n
へ伝送される。マイクロ波信号は素子31 〜3n の送信
系121 〜12n の位相制御器141 〜14n において
所望のアンテナビームを形成する様に位相変化を受け高
電力増幅器131 〜13n において増幅された後、送受
切換器111 〜11n を経由してコンフォーマルアレー
アンテナ1の構造用基体2に取り付けられた素子アンテ
ナ61 〜6n から空間に放射される。空間に放射された
マイクロ波信号は目標で反射し再び素子アンテナ61 〜
6n で受信され、送受切換器111 〜11n を経由して
素子31〜3n の受信系151 〜15n に伝送される。
受信系151 〜15n に入力したマイクロ波信号は低雑
音増幅器161 〜16n で増幅される。低雑音増幅器1
61 〜16n で増幅されたマイクロ波信号は直接または
IFに変換されその出力はアナログディジタル変換器1
71 〜17n により位相と振幅の情報を含むディジタル
信号に変換される。ディジタル信号は受信系信号線91
〜9n を伝送されディジタルビーム形成回路10で個別
フーリエ変換、高速フーリエ変換、Winogradフ
ーリエ変換等の技術を使用してマイクロ波信号としてで
はなくディジタル信号としてビーム合成される。従って
各素子31 〜3n からの信号を任意のビーム形状に応じ
てディジタル的に複数個並列処理することが可能とな
る。また、半球面上に配列された全ての素子31 〜3n
からの情報を常時有効に処理できるため半空間全ての方
向からの情報が常時得られる。従って送信波のアンテナ
ビームの方向に依らず、半空間における任意の方向に複
数の受信ビームを向けることにより、全素子の常時有効
利用が可能になる。 【0013】また素子アンテナ61 〜6n として直線偏
波のものを使用しても送信信号の偏波と目標から反射さ
れた受信信号の偏波は各素子アンテナ61 〜6n ごとに
考えれば同一であり、素子31 〜3n の段階で目標から
の信号を位相と振幅情報を含むディジタル信号に変換し
ておきこれをディジタルビーム形成回路10で合成する
ので素子間の偏波の違いによる交差偏波の問題は解決さ
れる。 【0014】なお、上記実施の形態では、コンフォーマ
ルアレーアンテナ1として半球形状の構造用基体2を使
用したが、これに限定したものではなく、艦船、航空機
ミサイル、陸上用車両、衛星、地上レーダサイト等の構
造物の外側及び円柱、球、円錐等の一部またはこれらを
複合した形状の曲面の一部または複数箇所を有する形状
であってもよい。偏波については、直線偏波に限定する
ことなく、円偏波も使用可能である。 【0015】また、上記実施の形態において素子31 〜
3n とマイクロ波電力分配回路8及びディジタルビーム
形成回路10との信号の伝送に光信号を用いた場合につ
いても同様の動作を期待できる。 【0016】図3は素子31 〜3n とマイクロ波電力分
配回路8及びディジタルビーム形成回路10との信号の
伝送を光信号を用いた場合についての実施態様を示すも
ので、マイクロ波電力分配器8の出力端に光変調器18
n+1 〜182nを付加しマイクロ波信号を光信号に変換し
光ファイバー19n+1 〜192nにより素子31 〜3nの
送信系121 〜12n に付加された光復調器20n+1 〜
202nまで信号を伝送しここで光信号からマイクロ波信
号に変換している。受信の場合は素子31 〜3n の受信
系151 〜15n に付加された光変調器181 〜18n
によりディジタル信号を電気信号から光信号に変換し、
光ファイバー191 〜19n によりディジタルビーム形
成回路10の前に付加された光復調器201 〜20n に
より再びディジタル電気信号に変換している。この図3
によれば、機器間の信号の伝送を光信号を使用して行っ
ているので、信号線間の電磁干渉の問題が解決され、光
ファイバーを使用しているので信号線系を小形化でき
る。 【0017】ここで受信系のマイクロ波信号(受信信
号)をA/D変換後光伝送する理由について以下に説明
する。レーダでは何百Kmもの遠方の小目標から、近距
離の大きな山まで幅広い信号レベルを扱う必要があり、
そのダイナミックレンジは通常100dB程度となる。
これらの信号は雑音レベルの上下にわたり存在する。雑
音レベル以下の信号に対してもコヒーレント積分等によ
り信号を抽出可能でありこの場合は白色雑音であること
を想定している。本発明においても個々のチャンネルは
この条件を満たす必要があり広ダイナミックレンジを有
する信号伝送系が必要になる。しかしながら、一般に光
系のダイナミックレンジは通常のレーザーの出力の制限
(10dBm程度)による上限とレーザ固有の雑音(シ
ョット雑音または量子雑音)による下限が存在し125
dBc/Hz程度でありレーダの帯域を数MHz(例え
ば5MHz)とすると50〜60dB(58dB)とな
ってしまう。従って、これらの欠点を補い光伝送の利点
を生かすには、信号を一度A/D変換し、ディジタル信
号に変換した後伝送を行うことが必要となる。これによ
り、ダイナミックレンジを広げたままで入力信号の雑音
成分及びそれ以下の信号も含んだまま信号の伝送が可能
となる。 【0018】図4は信号の伝送に光信号を用いた他の実
施態様を示すものでアナログディジタル変換器171 〜
17n の位置を光復調器201 〜20n とディジタルビ
ーム形成回路10の間にした場合の例であり上記実施態
様例と同様の動作を期待できる。図においてマイクロ波
信号は光変調器181 〜18n において直接またはIF
に変換されて光信号に変換され光ファイバー191 〜1
9n を経由して光復調器201 〜20n に伝送される。
この光信号は光復調器201 〜20n により復調されア
ナログディジタル変換器171 〜17n において直接ま
たはIFに変換された後ディジタル信号に変換される。 【0019】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、コン
フォーマルアレーアンテナ部の各素子における受信系で
マイクロ波信号をディジタル信号に変換し、伝送した後
ディジタルビーム形成回路で任意に合成できるので、従
来のコンフォーマルアレーアンテナ及び平面アレーアン
テナでは実現できなかった複数種多ビーム同時形成、全
素子の常時有効利用が可能となり、特に、送信波のアン
テナビームの方向に依らず、曲面における任意の方向に
複数の受信ビームを向けることにより、広い角度領域ま
で複数多種のビームの同時形成が可能となる。また、送
信部及び受信部をそれぞれ同一の素子内に有しているた
め、交差偏波の問題も解決できる。さらに、コンフォー
マルアレーアンテナ部から離間して配置され、受信系信
号線によって接続されるディジタルビーム形成回路と、
送信系信号線によって接続されるマイクロ波電力分配器
とを備え、コンフォーマルアレーアンテナ部で受信され
位相と振幅情報を含むディジタル信号に変換された信号
を受信信号線で伝送することにより、コンフォーマルア
レーアンテナ部におけるディジタルビーム形成を可能と
するとともに、信号線間の電磁干渉、受信信号線の増大
を抑えて受信信号線の小型化を実現することが可能とな
る。 【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置
を示す構成図である。 【図2】 この発明によるアンテナ装置の機器間の接続
図である。 【図3】 信号伝送系に光信号を使用した場合のこの発
明の実施の形態1を示す機器間の接続図である。 【図4】 信号伝送系に光信号を使用した場合のこの発
明の他の実施例を示す機器間の接続図である。 【図5】 従来のアンテナ装置を示す構成図である。 【図6】 従来のアンテナ装置の素子の構成図である。 【符号の説明】 1 コンフォーマルアレーアンテナ、2 構造用基体、
3 素子、4 信号線、5 マイクロ波ビーム形成回
路、6 素子アンテナ、7 送信系信号線、8マイクロ
波電力分配器、9 受信系信号線、10ディジタルビー
ム形成回路、11 送受切換器、12 送信系、13
高電力増幅器、14 位相制御器、15受信系、16
低雑音増幅器、17 アナログディジタル変換器、18
光変調器、19 光ファイバー、20 光復調器。
を示す構成図である。 【図2】 この発明によるアンテナ装置の機器間の接続
図である。 【図3】 信号伝送系に光信号を使用した場合のこの発
明の実施の形態1を示す機器間の接続図である。 【図4】 信号伝送系に光信号を使用した場合のこの発
明の他の実施例を示す機器間の接続図である。 【図5】 従来のアンテナ装置を示す構成図である。 【図6】 従来のアンテナ装置の素子の構成図である。 【符号の説明】 1 コンフォーマルアレーアンテナ、2 構造用基体、
3 素子、4 信号線、5 マイクロ波ビーム形成回
路、6 素子アンテナ、7 送信系信号線、8マイクロ
波電力分配器、9 受信系信号線、10ディジタルビー
ム形成回路、11 送受切換器、12 送信系、13
高電力増幅器、14 位相制御器、15受信系、16
低雑音増幅器、17 アナログディジタル変換器、18
光変調器、19 光ファイバー、20 光復調器。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 片木 孝至
鎌倉市上町屋325番地 三菱電機株式会
社 鎌倉製作所内
(56)参考文献 特開 昭59−193603(JP,A)
特開 昭55−8197(JP,A)
特開 昭58−147667(JP,A)
1982 INTERNATIONAL
SYMPOSIUM DIGEST A
NTENNAS AND PROPAG
ATION,VOLUME 2,P431
−434,AN EXPERIMENTA
L ARRAY−ANTENNA WI
TH DIGITAL BEAM−FO
RMING FOR ADVANCED
RADAR APPLICATION
S
IEE PROCEEDINGS V
OL.127,Pt.F.No.4,AU
GUST 1980,PP257−265,Dig
ital Beam forming
for sonar systems
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01Q 21/20
G01S 7/02
G01S 7/03
H01Q 3/30
H01Q 23/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.素子アンテナ、上記素子アンテナに接続され送受信
を切換える送受切換器、送信部、及び受信部とを有した
複数の素子であって、上記送信部が伝送されたマイクロ
波信号を位相制御する位相制御器、及び上記送受切換器
に接続され上記位相制御器で位相制御されたマイクロ波
信号を増幅し、上記送受切換器を介して上記素子アンテ
ナに送信する第一の増幅器を有し、かつ上記受信系が上
記送受切換器に接続され上記送受切換器を介して上記素
子アンテナで受信されたマイクロ波信号を増幅する第二
の増幅器、及び上記第二の増幅器で増幅されたマイクロ
波信号を位相と振幅情報を含むディジタル信号に変換す
るアナログディジタル変換器を有して成る複数の素子
と、 航空機の表面あるいは艦船の表面等少なくとも一部に曲
面を有して与えられた形状の構造用基体と、上記各々の
素子を上記構造用基体に沿って複数個配列して成るコン
フォーマルアレーアンテナ部と、 マイクロ波信号を分配するマイクロ波電力分配器と、 上記マイクロ波電力分配器で分配された各マイクロ波信
号を上記各々の素子の位相制御器にそれぞれ伝送する複
数本の送信系信号線と、 上記各々の素子のアナログディジタル変換器から供給さ
れるディジタル信号をそれぞれ伝送する複数本の受信系
信号線と、上記コンフォーマルアレーアンテナ部から離間して配置
され 上記各々の受信系信号線で伝送されるディジタル信
号を合成し、ビームを形成するディジタルビーム形成回
路とを具備したことを特徴とするアンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10029762A JP3076784B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | アンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10029762A JP3076784B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | アンテナ装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62025866A Division JPH0758860B2 (ja) | 1987-01-27 | 1987-02-06 | アンテナ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11308045A JPH11308045A (ja) | 1999-11-05 |
JP3076784B2 true JP3076784B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=12285083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10029762A Expired - Lifetime JP3076784B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | アンテナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3076784B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111200446A (zh) * | 2020-04-03 | 2020-05-26 | 山西科泰航天防务技术股份有限公司 | 多目标实时遥测信号接收系统 |
-
1998
- 1998-02-12 JP JP10029762A patent/JP3076784B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
1982 INTERNATIONAL SYMPOSIUM DIGEST ANTENNAS AND PROPAGATION,VOLUME 2,P431−434,AN EXPERIMENTAL ARRAY−ANTENNA WITH DIGITAL BEAM−FORMING FOR ADVANCED RADAR APPLICATIONS |
IEE PROCEEDINGS VOL.127,Pt.F.No.4,AUGUST 1980,PP257−265,Digital Beam forming for sonar systems |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11308045A (ja) | 1999-11-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |