JP3075283U - 飛沫補集器を備えた洋式便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】開蓋された便槽蓋に対する飛沫を便壷内に流下
させ、便槽蓋を清浄に保つことができるようにする。 【解決手段】便槽蓋3の便座2側の面に、閉蓋時に便座2
の内縁に沿って、便座2の開口部に嵌入し得るように、
かつ、便槽1との連結軸11に向かって開口部を有する馬
蹄形状に設けられた障壁40と、開蓋状態の便槽蓋3の障
壁40の内側に補集された飛沫を便壷10内に流下させるよ
う、便壷10側の端縁が便壷10上に張り出した導入斜面41
とからなる飛沫補集器4を便槽蓋3に設け、導入斜面41に
付着した飛沫を便壷11に向けて流下させるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本発明は、洋式便器で男性が小用を足す際に便槽蓋に付着する飛沫を補集する 器具を具備した洋式便器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

洋式便器で男性が起立した状態で小用を足す際、便槽蓋及び便座を跳ね上げた 状態で使用するが、その際、飛沫が便槽蓋に付着することがあった。 この付着した飛沫は、便槽蓋の汚れとなる上、その量が多ければ、下方に流れ 、便槽との連結軸周辺を汚し、衛生的でなく、掃除が面倒であるという問題があ った。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、開蓋 された便槽蓋に対する飛沫を便壷内に流下させ、便槽蓋を清浄に保つことができ るようにすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的は、便槽蓋の便座側の面に、閉蓋時に便座の内縁に沿って、便座の 開口部に嵌入し得るように、かつ、便槽との連結軸に向かって開口部を有する馬 蹄形状に設けられた障壁と、開蓋状態の便槽蓋の障壁の内側に補集された飛沫を 便壷内に流下させるよう、便壷側の端縁が便壷上に張り出した導入斜面とからな る飛沫補集器を便槽蓋に設けることにより達成される。 また、障壁内側には、途中に給水栓を有し、外部水源に連なる導水路に通じ、 導入斜面に向けて水を噴射し得る噴水孔を設けることが推奨される。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は本考案にかかる飛沫補集器を具備した洋式便器の一実施例を示す斜視図 、図２は図１に示した飛沫補集器の周辺の構成を示す斜視図、図３は図１に示し た洋式便器の立体構成を示す組み立て斜視図、図４は図３に示した飛沫補集器の 周辺の立体構成を示す組み立て斜視図である。 図中、１は便槽、１０は便壷、１１は連結軸、２は便座、３は便槽蓋、４は飛 沫補集器、４０は障壁、４１は導入斜面、４２は噴水孔、５は給水栓である。 なお、便槽１、便座２、便槽蓋３は、従来公知の洋式便器に使用されているも のと同様であるので、その詳細な説明は省略する。

【０００６】 便槽１は、便壷１０を有し、その上面に便座２及び便槽蓋３を取り付けるため の連結軸１１を有する。 便座２及び便槽蓋３は、図３及び図４に示したように、便槽１の連結軸１１に 開閉自在に軸支されるものである。 飛沫補集器４は、複数の噴水孔４２を有する障壁４０と、導入斜面４１とから なる。

【０００７】 障壁４０は、図１及び図２に示したように、便槽蓋３の便座２側の面に、閉蓋 時に便座２の内縁に沿って、便座２の開口部に嵌入し得るように、かつ、便槽１ との連結軸に向かって開口部を有する馬蹄形状のものである。 導入斜面４１は、障壁４０の内側に、障壁４０と一体に設けられる。 この導入斜面４１は、図１に示したように、便槽蓋３及び便座２を跳ね上げた 状態のときに、その下縁が便壷１０上に張り出し、障壁４０の内側に落ちた水分 が便壷１０に流下するようになっている。

【０００８】 なお、この導入斜面４１の便壷１０側の張り出し部分は、便座２の回動を妨げ ないようになっている。 噴水孔４２は、図示しない導水路を通して、障壁４０の内側に向けて後述する 図示しない外部水源に連なるものであり、噴射された水が障壁４０に囲まれた導 入斜面４１に広がるよう所要の間隔で複数配設される。 給水栓５は、外部水源と、噴水孔４２に連なる導水路の途中であって、便槽１ の上面の、水洗タンク及び連結軸１１の配設位置の間に設けられ、噴水孔４２に 対する給水を制御するものである。

【０００９】 この飛沫補集器を具備した洋式便器では、給水栓５を開くことにより、障壁４ ０の内側が洗い流され、導入斜面４１上に付着している飛沫は、噴射された水と 共に導入斜面４１を伝って便壷１０に流下する。 このため、男性の小便時に便槽蓋３や、連結軸１１周辺に付着する飛沫を、随 時、洗い流して、常に清浄に保つことができるようになる。

【００１０】 なお、本考案は上記の実施例に限定されるものではなく、例えば、上記の実施 例では用を足した者が給水栓を操作して水の噴射を開始及び停止させるようにな っているが、この給水栓には、一度押したら所定時間開栓し、自動的に閉栓する 自動栓を使用してもよく、また、起立した状態で用が足されたことを検知するセ ンサーを設け、用足しが終了したときに自動的に所定時間給水栓を開栓するよう にしてもよい。

【００１１】 また、便槽蓋が閉じた状態でも、噴射された水が、導入斜面全体に行き渡るよ うにしておき、便槽蓋の開閉状態に関係なく、定期的に導入斜面を洗浄するよう にしてもよい。 また、導入斜面を水洗する機構は設けなくてもよく、この場合、多量の小便が 導入斜面に当たったときには、そのまま便壷に流下し、連結軸周辺を汚すことが なくなる。

【００１２】 また、導入斜面の水洗機構を具備しない場合、外部に、導入斜面を洗浄するた めの独立した装置や器具を設けるようにしてもよい。 また、飛沫補集器を設けた便槽蓋と、便座を、従来、使用されている洋式便器 の便槽蓋及び便座と交換し、飛沫補集器を備えた洋式便器を構成するようにして もよい。 この場合、導入斜面の洗浄機構は、便槽蓋に取り付けておくことが推奨される 。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は上記のように構成されるので、本考案によるときは、開蓋された便槽 蓋に対する飛沫を便壷内に流下させ、便槽蓋を清浄に保つことができるようにな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる飛沫補集器を具備した洋式便器
の一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１に示した飛沫補集器の周辺の構成を示す斜
視図である。

【図３】図１に示した洋式便器の立体構成を示す組み立
て斜視図である。

【図４】図３に示した飛沫補集器の周辺の立体構成を示
す組み立て斜視図である。

【符号の説明】

１ 便槽 １０ 便壷 １１ 連結軸 ２ 便座 ３ 便槽蓋 ４ 飛沫補集器 ４０ 障壁 ４１ 導入斜面 ４２ 噴水孔 ５ 給水栓

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 便槽（１）と、便座（２）と、便槽蓋
   （３）とを備えた洋式便器において、 その便槽蓋（３）の便座（２）側の面に、閉蓋時に便座
   （２）の内縁に沿って、便座（２）の開口部に嵌入し得
   るように、かつ、便槽（１）との連結軸（１１）に向か
   って開口部を有する馬蹄形状に設けられた障壁（４０）
   と、 開蓋状態の便槽蓋（３）の障壁（４０）の内側に補集さ
   れた飛沫を便壷（１０）内に流下させるよう、便壷（１
   ０）側の端縁が便壷（１０）上に張り出した導入斜面
   （４１）と、 からなる飛沫補集器（４）を具備した上記の洋式便器。
2. 【請求項２】 外部水源に連なる給水栓（５）と、給水
   栓（５）から障壁（４０）内側に設けた噴水孔（４２）
   に通じる導水路を具備した請求項１に記載の飛沫補集器
   （４）を具備した洋式便器。