JP3074703B2 - マルチパルス符号化装置 - Google Patents
マルチパルス符号化装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、音声信号の高能率符号化を行うマルチパル
ス符号化装置に関するものである。
ス符号化装置に関するものである。
本発明は、駆動パルスを複数の合成フィルタに供給し
て得られた複数の音声情報と入力音声情報とを比較し
て、一つの合成フィルタ及び対応する駆動パルスの対を
選択し、この対の合成フィルタ及び駆動パルスに関連す
る情報を符号化することにより、音声信号を低ビットレ
ートに圧縮符号化することができると共に、低ビットレ
ートであっても音声合成によって品質の良い合成音を得
ることができるようになるマルチパルス符号化装置を提
供するものである。
て得られた複数の音声情報と入力音声情報とを比較し
て、一つの合成フィルタ及び対応する駆動パルスの対を
選択し、この対の合成フィルタ及び駆動パルスに関連す
る情報を符号化することにより、音声信号を低ビットレ
ートに圧縮符号化することができると共に、低ビットレ
ートであっても音声合成によって品質の良い合成音を得
ることができるようになるマルチパルス符号化装置を提
供するものである。
従来の音声の分析合成系(ボコーダ)として、例えば
いわゆる線形予測分析(LPC)を用いた音声分析合成系
がある。また、このLPC分析合成系を用いた音声信号の
符号化において、品質の良い合成音声を得ることのでき
る符号化の手法としては、例えば、いわゆるマルチパル
ス駆動線形予測符号化(MPC或いはMPEC)がある。このM
PCは、上記LPC分析合成系において、一般に行われてい
るパルスと雑音による音源のモデル化を避け、音源を有
声音・無声音にかかわらず複数のパルスによって表現
し、これによってLPC合成フィルタを駆動する方法であ
る。
いわゆる線形予測分析(LPC)を用いた音声分析合成系
がある。また、このLPC分析合成系を用いた音声信号の
符号化において、品質の良い合成音声を得ることのでき
る符号化の手法としては、例えば、いわゆるマルチパル
ス駆動線形予測符号化(MPC或いはMPEC)がある。このM
PCは、上記LPC分析合成系において、一般に行われてい
るパルスと雑音による音源のモデル化を避け、音源を有
声音・無声音にかかわらず複数のパルスによって表現
し、これによってLPC合成フィルタを駆動する方法であ
る。
第2図に上記MPCを用いた従来の音声合成回路のブロ
ック図を示す。
ック図を示す。
この第2図において、入力端子101には、後述するパ
ルスの振幅と位置を示す信号P(n)が供給され、マル
チパルス生成回路102に送られる。該マルチパルス生成
回路102では、上記パルスの振幅と位置の信号P(n)
に基づいてマルチパルス列V(n)が生成される。当該
マルチパルス列V(n)で、LPC合成フィルタである長
期予測合成フィルタ103と短期予測合成フィルタ104が駆
動されることにより、合成音声信号Q(n)が得られる
ようになっている。該合成音声信号Q(n)が出力端子
105から出力される。
ルスの振幅と位置を示す信号P(n)が供給され、マル
チパルス生成回路102に送られる。該マルチパルス生成
回路102では、上記パルスの振幅と位置の信号P(n)
に基づいてマルチパルス列V(n)が生成される。当該
マルチパルス列V(n)で、LPC合成フィルタである長
期予測合成フィルタ103と短期予測合成フィルタ104が駆
動されることにより、合成音声信号Q(n)が得られる
ようになっている。該合成音声信号Q(n)が出力端子
105から出力される。
ここで、上記長期予測合成フィルタ103のフィルタ特
性FSL(Z)は、 FSL(Z)=1/(1+βZ-M) (1) で表せる。なお、(1)式中のMは該長期予測合成フィ
ルタ103の遅延タップ数、βは予測係数である。また、
上記短期予測合成フィルタ104のフィルタ特性FSS(Z)
は、 FSS(Z)=1/(1+α1Z-1+α2Z-2…) (2) で表せる。この(2)式中αは予測係数である。
性FSL(Z)は、 FSL(Z)=1/(1+βZ-M) (1) で表せる。なお、(1)式中のMは該長期予測合成フィ
ルタ103の遅延タップ数、βは予測係数である。また、
上記短期予測合成フィルタ104のフィルタ特性FSS(Z)
は、 FSS(Z)=1/(1+α1Z-1+α2Z-2…) (2) で表せる。この(2)式中αは予測係数である。
ただし、一般のMPCを用いた音声合成の場合、上記長
期予測合成フィルタ103は必ずしも必要ではないが、こ
の第2図のように長期予測合成フィルタ103を用いるこ
とで、音声の長期の相関をとることができるようにな
り、このため音質が向上し、また、マルチパルスのエネ
ルギが少なくて済むようになる。
期予測合成フィルタ103は必ずしも必要ではないが、こ
の第2図のように長期予測合成フィルタ103を用いるこ
とで、音声の長期の相関をとることができるようにな
り、このため音質が向上し、また、マルチパルスのエネ
ルギが少なくて済むようになる。
ところで、上述した長期予測合成フィルタ103及び短
期予測合成フィルタ104の各フィルタ特性FSL(Z)及び
FSS(Z)は、例えば第3図のような構成を用いて決定
されている。
期予測合成フィルタ104の各フィルタ特性FSL(Z)及び
FSS(Z)は、例えば第3図のような構成を用いて決定
されている。
この第3図の入力端子111には、原音声信号である入
力音声信号S(n)が供給されている。ここで、上述し
た第2図での短期予測合成フィルタ104の予測係数αi
(iは1,2,3,…)は、例えば上記入力音声信号S(n)
のLPC分析を行うことで得られる。また、第2図の長期
予測合成フィルタ103の遅延タップ数M及び予測係数β
は、 FAS(Z)=1+α1Z-1+α2Z-2… (3) で表されるフィルタ特性FAS(Z)の短期予測分析フィ
ルタ112に、上記入力音声信号S(n)を入力した時の
出力R1(n)を分析することで得られる。この時の分析
方法としては、例えば、 FAL(Z)=1+βZ-M (4) のフィルタ特性FAL(Z)の長期予測分析フィルタ113
に、上記短期予測分析フィルタ112の出力R1(n)を入
力した時の出力R2(n)の2乗和が最小になるように、
すなわち、 が最小となるように、上記予測係数β及び遅延タップ数
Mが求められる。なお、上記出力R2(n)は出力端子11
4から出力される。
力音声信号S(n)が供給されている。ここで、上述し
た第2図での短期予測合成フィルタ104の予測係数αi
(iは1,2,3,…)は、例えば上記入力音声信号S(n)
のLPC分析を行うことで得られる。また、第2図の長期
予測合成フィルタ103の遅延タップ数M及び予測係数β
は、 FAS(Z)=1+α1Z-1+α2Z-2… (3) で表されるフィルタ特性FAS(Z)の短期予測分析フィ
ルタ112に、上記入力音声信号S(n)を入力した時の
出力R1(n)を分析することで得られる。この時の分析
方法としては、例えば、 FAL(Z)=1+βZ-M (4) のフィルタ特性FAL(Z)の長期予測分析フィルタ113
に、上記短期予測分析フィルタ112の出力R1(n)を入
力した時の出力R2(n)の2乗和が最小になるように、
すなわち、 が最小となるように、上記予測係数β及び遅延タップ数
Mが求められる。なお、上記出力R2(n)は出力端子11
4から出力される。
このようにして上記フィルタ特性FAL(Z)及びF
SS(Z)が求められた第2図の長期予測合成フィルタ10
3と短期予測合成フィルタ104を上記マルチパルス列V
(n)で駆動するのが上記MPCである。
SS(Z)が求められた第2図の長期予測合成フィルタ10
3と短期予測合成フィルタ104を上記マルチパルス列V
(n)で駆動するのが上記MPCである。
また、上記音声合成装置では、例えば合成音声信号Q
(n)が所望の値に近くなるようなマルチパルス列V
(n)の探索が行われ、この探索によって得られたマル
チパルス列V(n)によって音声の合成がなされるよう
になっている。この時のマルチパルス列V(n)探索の
アルゴリズムとしては、例えば、いわゆるA−b−S
(アナリシス−バイ−シンセシス)法の原理を用いた方
法がある。この方法では、第4図に示すような構成によ
って、入力音声信号S(n)と上記合成音声信号Q
(n)との誤差を計算し、聴覚特性による重み付けを行
ってから、平均2乗誤差が最小になるような上記マルチ
パルス列V(n)の探索が行われる。
(n)が所望の値に近くなるようなマルチパルス列V
(n)の探索が行われ、この探索によって得られたマル
チパルス列V(n)によって音声の合成がなされるよう
になっている。この時のマルチパルス列V(n)探索の
アルゴリズムとしては、例えば、いわゆるA−b−S
(アナリシス−バイ−シンセシス)法の原理を用いた方
法がある。この方法では、第4図に示すような構成によ
って、入力音声信号S(n)と上記合成音声信号Q
(n)との誤差を計算し、聴覚特性による重み付けを行
ってから、平均2乗誤差が最小になるような上記マルチ
パルス列V(n)の探索が行われる。
すなわち、この第4図の構成において、初期状態とし
て既にある数のパルス(マルチパルス列V(n))が決
定されているとすると、該マルチパルス列V(n)は、
上述した長期予測合成フィルタと短期予測合成フィルタ
とで構成されたLPC合成フィルタ123を通って合成音声信
号Q(n)に変換される。この合成音声信号Q(n)
は、端子126から供給される上記入力音声信号S(n)
と、該合成音声信号Q(n)との減算演算を行うことで
誤差信号e(n)を得る減算器124に送られる。その
後、該誤差信号e(n)に聴感的な重み付け(重み付け
の係数W(z)による重み付け)を行う重み付けフィル
タ125に送られ、その出力ew(n)に基づいて2乗誤差
最小化回路121で2乗誤差が最小になるように新しいパ
ルスの振幅と位置の信号P(n)が決定されてマルチパ
ルス生成回路122に送れらる。すなわち、該第4図の構
成では、これまでに(例えば初期状態で)決定されたマ
ルチパルス列V(n)による合成音声信号Q(n)と入
力音声信号S(n)との誤差信号e(n)に基づいて、
新しいマルチパルス列V(n)を追加し、この誤差信号
e(n)が予め設定した値より小さくなるか、或いは予
め設定した数のパルス(マルチパルス列V(n))が決
定されるまで、上述した処理を繰り返すようになってい
る。
て既にある数のパルス(マルチパルス列V(n))が決
定されているとすると、該マルチパルス列V(n)は、
上述した長期予測合成フィルタと短期予測合成フィルタ
とで構成されたLPC合成フィルタ123を通って合成音声信
号Q(n)に変換される。この合成音声信号Q(n)
は、端子126から供給される上記入力音声信号S(n)
と、該合成音声信号Q(n)との減算演算を行うことで
誤差信号e(n)を得る減算器124に送られる。その
後、該誤差信号e(n)に聴感的な重み付け(重み付け
の係数W(z)による重み付け)を行う重み付けフィル
タ125に送られ、その出力ew(n)に基づいて2乗誤差
最小化回路121で2乗誤差が最小になるように新しいパ
ルスの振幅と位置の信号P(n)が決定されてマルチパ
ルス生成回路122に送れらる。すなわち、該第4図の構
成では、これまでに(例えば初期状態で)決定されたマ
ルチパルス列V(n)による合成音声信号Q(n)と入
力音声信号S(n)との誤差信号e(n)に基づいて、
新しいマルチパルス列V(n)を追加し、この誤差信号
e(n)が予め設定した値より小さくなるか、或いは予
め設定した数のパルス(マルチパルス列V(n))が決
定されるまで、上述した処理を繰り返すようになってい
る。
従来のMPCの方式では、上述したように、例えば上記
A−b−S法の原理を用いたマルチパルス列V(n)の
探索に先立って、上記長期予測合成フィルタ及び短期予
測合成フィルタのフィルタ特性を決定しておく必要があ
るが、上記長期予測合成フィルタのフィルタ特性決定の
手法としては最適な方法がなく、特に上記遅延タップ数
Mを求めるのが困難である。このため、音声合成装置で
得られた合成音声が、良好なものとなっているとは言い
難い。
A−b−S法の原理を用いたマルチパルス列V(n)の
探索に先立って、上記長期予測合成フィルタ及び短期予
測合成フィルタのフィルタ特性を決定しておく必要があ
るが、上記長期予測合成フィルタのフィルタ特性決定の
手法としては最適な方法がなく、特に上記遅延タップ数
Mを求めるのが困難である。このため、音声合成装置で
得られた合成音声が、良好なものとなっているとは言い
難い。
そこで、本発明は、上述のような実情に鑑みて提案さ
れたものであり、音声信号の圧縮符号化ができると共
に、簡単に最適な合成音声信号を得ることができるマル
チパルス符号化装置を提供することを目的とするもので
ある。
れたものであり、音声信号の圧縮符号化ができると共
に、簡単に最適な合成音声信号を得ることができるマル
チパルス符号化装置を提供することを目的とするもので
ある。
本発明のマルチパルス符号化装置は、上述の目的を達
成するために提案されたものであり、長期予測合成及び
短期予測合成を行う複数の合成フィルタと、これら複数
の合成フィルタに対応する駆動パルス発生手段と、当該
駆動パルス発生手段によって発生された駆動パルスを対
応する合成フィルタに供給して得られた音声情報と、入
力音声情報とを比較し、上記複数の合成フィルタの一つ
とこれに対応する駆動パルスの対を選択する比較選択手
段と、当該比較選択手段で選択された合成フィルタ及び
駆動パルスに関連する情報を符号化する符号化手段とを
有してなるものである。
成するために提案されたものであり、長期予測合成及び
短期予測合成を行う複数の合成フィルタと、これら複数
の合成フィルタに対応する駆動パルス発生手段と、当該
駆動パルス発生手段によって発生された駆動パルスを対
応する合成フィルタに供給して得られた音声情報と、入
力音声情報とを比較し、上記複数の合成フィルタの一つ
とこれに対応する駆動パルスの対を選択する比較選択手
段と、当該比較選択手段で選択された合成フィルタ及び
駆動パルスに関連する情報を符号化する符号化手段とを
有してなるものである。
本発明によれば、合成フィルタからの音声情報(合成
音声情報)と、入力音声情報とを比較し、この比較結果
に基づいた合成フィルタとこれに対応する駆動パルスに
関連する情報を符号化しているので、この符号化出力か
ら得られる合成音は最もよい合成音となる。
音声情報)と、入力音声情報とを比較し、この比較結果
に基づいた合成フィルタとこれに対応する駆動パルスに
関連する情報を符号化しているので、この符号化出力か
ら得られる合成音は最もよい合成音となる。
以下、本発明を適用した実施例について図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
第1図に本発明実施例のマルチパルス符号化装置の概
略構成のブロック図を示す。
略構成のブロック図を示す。
この第1図の符号化装置は、複数の合成フィルタとし
ての長期予測合成フィルタ31〜3m(mは整数)及び短期
予測合成フィルタ41〜4mと、これら複数の合成フィルタ
に対応する駆動パルス発生手段であるマルチパルス生成
回路21〜2mと、当該マルチパルス生成回路21〜2mによっ
て発生された駆動パルス(マルチパルス列V(n)1〜
V(n)m)を対応する合成フィルタに供給して得られ
た音声情報である合成音声信号Q(n)1〜Q(n)m
と入力音声情報である入力音声信号S(n)とを比較
し、最も良い合成音声信号Q(n)g(gは1〜mの内
の何れか)が得られる上記複数の合成フィルタの一つと
これに対応する駆動パルスの対を選択する比較処理部11
と選択処理部12とからなる比較選択回路10と、当該比較
選択回路10で選択された合成フィルタ及び駆動パルスに
関連する情報としての長期予測合成フィルタの遅延タッ
プ数Mgと予測係数βg,マルチパルス列V(n)g及び短
期予測合成フィルタの予測係数を符号化する符号化回路
6とを有してなるものである。
ての長期予測合成フィルタ31〜3m(mは整数)及び短期
予測合成フィルタ41〜4mと、これら複数の合成フィルタ
に対応する駆動パルス発生手段であるマルチパルス生成
回路21〜2mと、当該マルチパルス生成回路21〜2mによっ
て発生された駆動パルス(マルチパルス列V(n)1〜
V(n)m)を対応する合成フィルタに供給して得られ
た音声情報である合成音声信号Q(n)1〜Q(n)m
と入力音声情報である入力音声信号S(n)とを比較
し、最も良い合成音声信号Q(n)g(gは1〜mの内
の何れか)が得られる上記複数の合成フィルタの一つと
これに対応する駆動パルスの対を選択する比較処理部11
と選択処理部12とからなる比較選択回路10と、当該比較
選択回路10で選択された合成フィルタ及び駆動パルスに
関連する情報としての長期予測合成フィルタの遅延タッ
プ数Mgと予測係数βg,マルチパルス列V(n)g及び短
期予測合成フィルタの予測係数を符号化する符号化回路
6とを有してなるものである。
すなわち、この第1図に示す本実施例装置は、MPCを
用いた音声合成を行うものであって、長期予測合成フィ
ルタ31〜3mを用いることで、音声の長期の相関がとれる
ようにして音質を向上させ、また、マルチパルスのエネ
ルギを少なくて済むようにしている。ここで、上記各長
期予測合成フィルタ31〜3mは、前述した(1)式中遅延
タップ数Mと予測係数βがそれぞれ異なるものとされる
ことで、各々異なるフィルタ特性FSL(Z)1〜F
SL(Z)mとされている。また、上記短期予測合成フィ
ルタ41〜4mの各フィルタ特性はそれぞれ同じフィルタ特
性FSS(Z)となっている。なお、上記短期予測合成フ
ィルタ41〜4mの各フィルタ特性FSS(Z)は、前述した
(2)式で表すことができるものである。更に、上記マ
ルチパルス生成回路21〜2mからは、前述した第4図のよ
うにして、対応する長期予測合成フィルタ31〜3mでの最
適のマルチパルス列V(n)1〜V(n)mが生成され
るようになっている。例えば、これらマルチパルス生成
回路21〜2mからは、前述した第4図に示したLPC合成フ
ィルタ123内の長期予測合成フィルタのフィルタ特性
を、本実施例の各長期予測合成フィルタ31〜3mのフィル
タ特性FSL(Z)1〜FSL(Z)mとし、該フィルタ特性
FSL(Z)1〜FSL(Z)mとされた長期予測合成フィル
タが配されたLPC合成フィルタ123を用いて、当該第4図
の構成でそれぞれ選ばれた最適のマルチパルス列が得ら
れるようになっている。このようにして得られたマルチ
パルス列V(n)1〜V(n)mが、第1図のLPC合成
フィルタである長期予測合成フィルタ31〜3m及び短期予
測合成フィルタ41〜4mを介することにより、合成音声信
号Q(n)1〜Q(n)mが得られるようになってい
る。これら合成音声信号Q(n)1〜Q(n)mが上記
比較選択回路10に送られる。
用いた音声合成を行うものであって、長期予測合成フィ
ルタ31〜3mを用いることで、音声の長期の相関がとれる
ようにして音質を向上させ、また、マルチパルスのエネ
ルギを少なくて済むようにしている。ここで、上記各長
期予測合成フィルタ31〜3mは、前述した(1)式中遅延
タップ数Mと予測係数βがそれぞれ異なるものとされる
ことで、各々異なるフィルタ特性FSL(Z)1〜F
SL(Z)mとされている。また、上記短期予測合成フィ
ルタ41〜4mの各フィルタ特性はそれぞれ同じフィルタ特
性FSS(Z)となっている。なお、上記短期予測合成フ
ィルタ41〜4mの各フィルタ特性FSS(Z)は、前述した
(2)式で表すことができるものである。更に、上記マ
ルチパルス生成回路21〜2mからは、前述した第4図のよ
うにして、対応する長期予測合成フィルタ31〜3mでの最
適のマルチパルス列V(n)1〜V(n)mが生成され
るようになっている。例えば、これらマルチパルス生成
回路21〜2mからは、前述した第4図に示したLPC合成フ
ィルタ123内の長期予測合成フィルタのフィルタ特性
を、本実施例の各長期予測合成フィルタ31〜3mのフィル
タ特性FSL(Z)1〜FSL(Z)mとし、該フィルタ特性
FSL(Z)1〜FSL(Z)mとされた長期予測合成フィル
タが配されたLPC合成フィルタ123を用いて、当該第4図
の構成でそれぞれ選ばれた最適のマルチパルス列が得ら
れるようになっている。このようにして得られたマルチ
パルス列V(n)1〜V(n)mが、第1図のLPC合成
フィルタである長期予測合成フィルタ31〜3m及び短期予
測合成フィルタ41〜4mを介することにより、合成音声信
号Q(n)1〜Q(n)mが得られるようになってい
る。これら合成音声信号Q(n)1〜Q(n)mが上記
比較選択回路10に送られる。
本実施例装置においては、上述したように各長期予測
合成フィルタ31〜3mのフィルタ特性がそれぞれ異なって
いるため、各短期予測合成フィルタ41〜4mの各出力すな
わち合成フィルタの出力である合成音声信号Q(n)1
〜Q(n)mもそれぞれ異なったものとなっている。こ
れら各合成音声信号Q(n)1〜Q(n)mの中で、最
も良い合成音が比較選択回路10で選ばれる。
合成フィルタ31〜3mのフィルタ特性がそれぞれ異なって
いるため、各短期予測合成フィルタ41〜4mの各出力すな
わち合成フィルタの出力である合成音声信号Q(n)1
〜Q(n)mもそれぞれ異なったものとなっている。こ
れら各合成音声信号Q(n)1〜Q(n)mの中で、最
も良い合成音が比較選択回路10で選ばれる。
ここで、上記比較選択回路10の比較処理部11では、入
力音声信号S(n)に最も近くなる合成音声信号Q
(n)gを選ぶような処理を行う。具体的には、例えば
各合成音声信号Q(n)1〜Q(n)mと、端子5を介
した入力音声信号S(n)との誤差信号(入力音声信号
S(n)に対する誤差信号)をそれぞれ得て、これら誤
差信号に基づいて2乗誤差が最小となるような合成音声
信号Q(n)gを選ぶ。換言すれば、2乗誤差が最も小
さくなるということは、入力音声信号S(n)に最も近
い合成音声信号Q(n)gであることを示す。この比較
処理部11での比較結果は、上記選択処理部12に送られ
る。
力音声信号S(n)に最も近くなる合成音声信号Q
(n)gを選ぶような処理を行う。具体的には、例えば
各合成音声信号Q(n)1〜Q(n)mと、端子5を介
した入力音声信号S(n)との誤差信号(入力音声信号
S(n)に対する誤差信号)をそれぞれ得て、これら誤
差信号に基づいて2乗誤差が最小となるような合成音声
信号Q(n)gを選ぶ。換言すれば、2乗誤差が最も小
さくなるということは、入力音声信号S(n)に最も近
い合成音声信号Q(n)gであることを示す。この比較
処理部11での比較結果は、上記選択処理部12に送られ
る。
また、上記比較選択回路10の選択処理部11には、各マ
ルチパルス生成回路21〜2mからのマルチパルス列V
(n)1〜V(n)mと、各長期予測合成フィルタ31〜
3mの各遅延タップ数M1〜Mm及び予測係数β1〜βmの情
報も供給されている。該選択処理部12では、上記比較処
理部11の比較結果に応じて、上記最適の合成音声信号Q
(n)gが得られる長期予測合成フィルタの遅延タップ
数Mgと予測係数βg及び対応するマルチパルス生成回路
のマルチパルス列V(n)gの情報を選択して出力する
ようになっている。
ルチパルス生成回路21〜2mからのマルチパルス列V
(n)1〜V(n)mと、各長期予測合成フィルタ31〜
3mの各遅延タップ数M1〜Mm及び予測係数β1〜βmの情
報も供給されている。該選択処理部12では、上記比較処
理部11の比較結果に応じて、上記最適の合成音声信号Q
(n)gが得られる長期予測合成フィルタの遅延タップ
数Mgと予測係数βg及び対応するマルチパルス生成回路
のマルチパルス列V(n)gの情報を選択して出力する
ようになっている。
当該遅延タップ数Mg,予測係数βgとマルチパルス列
V(n)gの情報、及び端子9からの短期予測合成フィ
ルタの予測係数の情報が符号化回路6に送られて符号化
された後、出力端子7から出力信号C(n)として出力
される。
V(n)gの情報、及び端子9からの短期予測合成フィ
ルタの予測係数の情報が符号化回路6に送られて符号化
された後、出力端子7から出力信号C(n)として出力
される。
上述のようなことから、本実施例装置においては、マ
ルチパルス符号化において用いられる長期予測合成フィ
ルタを決定(フィルタ特性を決定)する場合、それぞれ
異なるフィルタ特性の複数の長期予測合成フィルタを用
意しておき、これらの長期予測合成フィルタを用いて得
られた合成音声信号の中から最適な合成音を得ることが
できるようになる信号を選び、この選ばれた合成音声信
号Q(n)gに対応する長期予測合成フィルタの遅延タ
ップ数Mg及び予測係数βgの情報と、該長期予測合成フ
ィルタに対応したマルチパルス生成回路の出力(マルチ
パルス列V(n)g)を得て、これらの情報を短期予測
合成フィルタの予測係数と共に符号化して出力するよう
にしている。このため、後に当該符号化出力に基づいて
音声を合成すれば、良好な合成音声が得られるようにな
る。上述のようなことから、従来例の場合と同じビット
レートで符号化しても、本実施例装置での符号化出力に
基づいた合成音の方が音質が向上するようになる。更
に、各長期合成フィルタ31〜3mのフィルタ特性も最適な
ものが選ばれるようになっているため、合成音声の品質
が向上することになる。
ルチパルス符号化において用いられる長期予測合成フィ
ルタを決定(フィルタ特性を決定)する場合、それぞれ
異なるフィルタ特性の複数の長期予測合成フィルタを用
意しておき、これらの長期予測合成フィルタを用いて得
られた合成音声信号の中から最適な合成音を得ることが
できるようになる信号を選び、この選ばれた合成音声信
号Q(n)gに対応する長期予測合成フィルタの遅延タ
ップ数Mg及び予測係数βgの情報と、該長期予測合成フ
ィルタに対応したマルチパルス生成回路の出力(マルチ
パルス列V(n)g)を得て、これらの情報を短期予測
合成フィルタの予測係数と共に符号化して出力するよう
にしている。このため、後に当該符号化出力に基づいて
音声を合成すれば、良好な合成音声が得られるようにな
る。上述のようなことから、従来例の場合と同じビット
レートで符号化しても、本実施例装置での符号化出力に
基づいた合成音の方が音質が向上するようになる。更
に、各長期合成フィルタ31〜3mのフィルタ特性も最適な
ものが選ばれるようになっているため、合成音声の品質
が向上することになる。
本発明のマルチパルス符号化装置においては、長期予
測合成及び短期予測合成を行う複数の合成フィルタと、
これら複数の合成フィルタに対応する駆動パルス発生手
段からの駆動パルスを対応する合成フィルタに供給して
得られた複数の音声情報と入力音声情報とを比較して、
一つの合成フィルタ及び対応する駆動パルスの対を選択
することで、合成フィルタの最適な特性を選ぶことがで
きるようになり、この選択された対の合成フィルタ及び
駆動パルスに関連する情報を符号化することによって、
音声信号を低ビットレートに圧縮符号化することができ
ると共に、低ビットレートであっても音声合成によって
簡単に品質の良い合成音を得ることができるようにな
る。
測合成及び短期予測合成を行う複数の合成フィルタと、
これら複数の合成フィルタに対応する駆動パルス発生手
段からの駆動パルスを対応する合成フィルタに供給して
得られた複数の音声情報と入力音声情報とを比較して、
一つの合成フィルタ及び対応する駆動パルスの対を選択
することで、合成フィルタの最適な特性を選ぶことがで
きるようになり、この選択された対の合成フィルタ及び
駆動パルスに関連する情報を符号化することによって、
音声信号を低ビットレートに圧縮符号化することができ
ると共に、低ビットレートであっても音声合成によって
簡単に品質の良い合成音を得ることができるようにな
る。
第1図は本発明実施例装置の概略構成を示すブロック回
路図、第2図は従来例の合成回路を示すブロック回路
図、第3図はフィルタ特性決定のための構成を示す。ブ
ロック回路図、第4図はマルチパルス列探索のための構
成を示すブロック回路図である。 6……符号化回路 21〜2m……マルチパルス生成回路 31〜3m……長期予測合成フィルタ 41〜4m……短期予測合成フィルタ 10……比較選択回路 11……比較処理部 12……選択処理部
路図、第2図は従来例の合成回路を示すブロック回路
図、第3図はフィルタ特性決定のための構成を示す。ブ
ロック回路図、第4図はマルチパルス列探索のための構
成を示すブロック回路図である。 6……符号化回路 21〜2m……マルチパルス生成回路 31〜3m……長期予測合成フィルタ 41〜4m……短期予測合成フィルタ 10……比較選択回路 11……比較処理部 12……選択処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 11/00 - 13/08 G10L 19/00 - 21/06 INSPEC(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)
Claims (1)
- 【請求項1】長期予測合成及び短期予測合成を行う複数
の合成フィルタと、 これら複数の合成フィルタに対応する駆動パルス発生手
段と、 当該駆動パルス発生手段によって発生された駆動パルス
を対応する合成フィルタに供給して得られた音声情報
と、入力音声情報とを比較し、上記複数の合成フィルタ
の一つとこれに対応する駆動パルスの対を選択する比較
選択手段と、 当該比較選択手段で選択された合成フィルタ及び駆動パ
ルスに関連する情報を符号化する符号化手段とを有して
なることを特徴とするマルチパルス符号化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02166883A JP3074703B2 (ja) | 1990-06-27 | 1990-06-27 | マルチパルス符号化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02166883A JP3074703B2 (ja) | 1990-06-27 | 1990-06-27 | マルチパルス符号化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0457100A JPH0457100A (ja) | 1992-02-24 |
JP3074703B2 true JP3074703B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=15839387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02166883A Expired - Fee Related JP3074703B2 (ja) | 1990-06-27 | 1990-06-27 | マルチパルス符号化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3074703B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3523649B2 (ja) | 1997-03-12 | 2004-04-26 | 三菱電機株式会社 | 音声符号化装置、音声復号装置及び音声符号化復号装置、及び、音声符号化方法、音声復号方法及び音声符号化復号方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2658438B2 (ja) | 1989-10-19 | 1997-09-30 | 日本電気株式会社 | 音声符号化方法とその装置 |
-
1990
- 1990-06-27 JP JP02166883A patent/JP3074703B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2658438B2 (ja) | 1989-10-19 | 1997-09-30 | 日本電気株式会社 | 音声符号化方法とその装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0457100A (ja) | 1992-02-24 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |