[go: up one dir, main page]

JP3072297B2 - 同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法 - Google Patents

同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法

Info

Publication number
JP3072297B2
JP3072297B2 JP1162176A JP16217689A JP3072297B2 JP 3072297 B2 JP3072297 B2 JP 3072297B2 JP 1162176 A JP1162176 A JP 1162176A JP 16217689 A JP16217689 A JP 16217689A JP 3072297 B2 JP3072297 B2 JP 3072297B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
track
vehicle
force
linear motor
synchronous linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1162176A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0327703A (ja
Inventor
欣二郎 吉田
Original Assignee
欣二郎 吉田
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 欣二郎 吉田 filed Critical 欣二郎 吉田
Priority to JP1162176A priority Critical patent/JP3072297B2/ja
Publication of JPH0327703A publication Critical patent/JPH0327703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3072297B2 publication Critical patent/JP3072297B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、同期形リニアモータの三次元力を軌道車両
の浮上方向と案内方向に利用すると共に、これを推進す
る方法に関するものである。
(ロ) 従来の技術 従来、陸上及び水中に一連の軌道を敷設して、同軌道
上を水陸両用の車両を走行させる水陸両用輸送システム
として、特開昭64−63468号公報が開示されている。
かかるシステムに用いられる車両には、動力源として
リニアモータを採用しており、陸上用軌道上での走行
は、推進手段と浮上手段とにより、車両を陸上用軌道よ
り浮上させた状態で走行可能とし、また、水中用軌道上
での走行は、推進手段と補助推進手段と水の浮力とによ
り、車両を水中用軌道より浮上させた状態で水中を走行
可能としている。
そして、車両の左右側下部には、車両に沈降力をもた
せるための沈降用錘を着脱機構を介して着脱自在に取付
けて、事故発生等の非常時には、着脱機構を操作して沈
降用錘を離脱させることにより、車両を水の浮力により
水面まで浮上させることができるようにしている。
また、ドイツでは磁気浮上鉄道であるトランスラピッ
ドが開発されており、かかるトランスラピッドでは、浮
上は、電磁石と固定子鉄心レールとの間に発生する磁気
吸引力を利用し、車上に設けられた電源により制御され
る一方、推進は、固定子の電機子巻線と電磁石とからな
る同期形リニアモータから発生する推進力を利用し、地
上に設けられた電源により制御されて、浮上と推進がそ
れぞれ別々に分離された電源によって制御される方式が
採用されている。
また、特開昭51−73210号公報には、浮上用地上コイ
ルを設けた超伝導リニア同期電動機を用いた誘導反発形
磁気浮上車の微小垂直振動の制御を、電機子電流の位相
を制御することにより行うようにした構造が記載されて
いる。
そして、これは、基本的に、誘導反発形の超伝導磁気
浮上方式を採用した軌道車両であり、かかる軌道車両で
は、地上に浮上専用コイルを設ける一方、車上に超電導
磁石を設けて、これら浮上専用コイルと超電導磁石とに
より浮上力を発生させるようにしている。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 ところが、上記した水陸両用車両では、陸上において
は、浮上手段により車両の重量と磁気による浮上力とを
釣合わせることで、車両と軌道との間に一定の間隔を保
持させることができるが、水中においては、車両の重量
と沈降用錘の重量と車両にはたらく錘の浮力とを釣合わ
せて、車両と軌道との間に一定の間隔を保持させること
が困難であるという課題がある。
しかも、上記した水陸両用車両では、沈降用錘とその
着脱機構を必要とするため、車両の重量が増大して、車
両の走行電力を増大させる等の課題がある。
さらに、推進用と浮上用の2種類のコイルを必要と
し、軌道構造が複雑になるという課題もある。
また、トランスラピッドでは、固定子鉄心レールがな
い場合、磁気吸引力が発生しないために軌道車両を磁気
浮上させることができないという不具合がある。
しかも、トランスラピッドは、電磁石と固定子鉄心レ
ールと車上制御電源とによる独立浮上機構を構成すると
共に、電機子巻線と電磁石と地上制御電源とによる別の
独立推進機構を構成する二重構造となっているため、構
造が複雑になる上に施工コストやメンテナンス等の経済
的負担が大きくなるという不具合がある。
また、誘導反発形の超電導磁気浮上方式を採用した軌
道車両では、地上に浮上専用の短絡コイル又はシート導
体板等を必要とし、しかも、150km/h程度の高速で推進
しなければ浮上せず、停止状態にて浮上させることがで
きないという不具合がある。
しかも、かかる軌道車両では、浮上専用の短絡コイル
又はシート導体板等を必要とするため、構造が複雑にな
る上に施工コストやメンテナンス等の経済的負担が大き
くなるという不具合がある。
(ニ) 課題を解決するための手段 そこで、本発明では、陸上,水中,陸上及び水中のい
ずれかに敷設した軌道に沿って走行可能に構成した軌道
車両の推進方法であって、軌道には、電機子コイルを配
設すると共に、軌道車両には、上記電機子コイルと対向
したマグネットを設けて、同期形リニアモータを構成
し、上記電機子コイルに供給する交流電流の大きさと位
相及び周波数を陸上基地から制御して同期形リニアモー
タの動作点及び速度を制御することにより、軌道車両の
マグネットに発生する電磁力の垂直方向の分力を用い
て、陸上においては、軌道車両の重量を、同期形リニア
モータの反発力又は吸引力として調整し、水中において
は、軌道車両の重量と水の浮力との差を、同期形リニア
モータの反発力又は吸引力として調整して、軌道車両を
軌道より浮上させ、或いは、軌道車両を設定した強さで
軌道に接触させると同時に、同じ電磁力の軌道に平行な
分力を同期形リニアモータの推進力として用いて軌道車
両を推進させることができることを特徴とする同期形リ
ニアモータによる軌道車両の推進方法を提供せんとする
ものである。
また、本発明は、水中に敷設した軌道に沿って走行可
能に構成した軌道車両の推進方法であって、軌道には、
電機子コイルを配設すると共に、軌道車両には、上記電
機子コイルと対向したマグネットを設けて、同期形リニ
アモータを構成し、上記電機子コイルに供給する交流電
流の大きさと位相及び周波数を陸上基地から制御して同
期形リニアモータの動作点及び速度を制御することによ
り、軌道車両のマグネットに発生する電磁力の垂直方向
の分力を用いて、水中における軌道車両の重量と水の浮
力との差を、同期形リニアモータの反発力又は吸引力と
して調整し、軌道車両を軌道より浮上させ、或いは、軌
道車両を設定した強さで軌道に接触させると同時に、同
じ電磁力の軌道に平行な分力を同期形リニアモータの推
進力として用いて軌道車両を推進させることができ、又
は、軌道車両を軌道より浮上させ、或いは、軌道車両を
設定した強さで軌道に接触させると同時に、同期形リニ
アモータの吸引力によって軌道車両を推進させながら同
じ電磁力の軌道に対する左右方向の分力を案内力として
用いて軌道車両を案内することができることを特徴とす
る同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法をも提
供せんとするものである。
(ホ) 作用効果 本発明によれば、陸上,水中(ここでは、海中も含
む),陸上及び水中の三形態のいずれかに敷設した軌道
に、浮上用コイルや案内用コイルを全く設けずに、電機
子コイルのみを配設して、同電機子コイルに交流電流を
供給することにより、軌道上に移動磁界を励起させるこ
とができ、この励起された移動磁界によって軌道車両に
設けたマグネットに電磁力が発生する。
上記電機子コイルにおける交流電流の大きさと位相及
び周波数の地上のみから制御して、上記リニアモータの
動作点及び速度を制御することにより、軌道車両に設け
たマグネットに発生するこの電磁力の垂直方向の分力
(浮上力)を軌道車両に作用させて、陸上においては、
軌道車両の重量を、同期形リニアモータの反発力又は吸
引力として調整し、水中においては、軌道車両の重量と
水の浮力との差を、同期形リニアモータの反発力又は吸
引力として調整し、軌道車両を軌道より浮上させて無接
触で支持すると同時に同じ電磁力の軌道に平行な分力
(水平方向分力;推進力)によって推進させるか、又
は、軌道車両を自由に設定した強さで軌道に軽く接触さ
せて機械的に支持すると同時に同じ電磁力の推進力成分
によって推進させることができる。
しかも、軌道車両を停止させた状態で軌道に対して浮
上させることができ、また、軌道車両を自由に設定した
強さで軌道に接触させて機械的に支持することができ
る。
そして、本発明では、同期形リニアモータにより必要
な推進力と浮上力とをその速度に無関係に同一の原理
(統一原理)で同時に発生させることができるため、推
進機構と浮上機構とをそれぞれ別々に構成する必要がな
く、地上のみから非接触で推進と浮上とを制御すること
ができて、地上電機子巻線と車上マグネットによる一つ
の構成、すなわち、同期形リニアモータのみで浮上機構
と推進機構とを実現することができ、その結果、トラン
スラピッドのように車上の制御電源設備を設ける必要が
ない。
従って、本発明は、トランスラピッド等のような従来
の常電導磁気浮上車両とは、本質的に異なる。しかも、
本発明では、推進手段と浮上手段とをそれぞれ別途に設
ける必要がないことから、誘導反発形超電導磁気浮上列
車のように浮上専用地上コイルを全く必要としない。
このように、本発明では、浮上用コイルや案内用コイ
ル等が不要であることから、その分、従来の磁気浮上車
両よりもリニアモータ軌道構造が非常に簡単となり、そ
の結果、特に、超高速磁気浮上列車のように地上に浮上
用コイルや案内用コイルを設ける場合には、軌道の長さ
に比例して施工コストやメンテナンスコスト等の低減効
果が非常に高くなる(略半減する)という経済効率の良
い移動システムを提供することができる。
そして、本発明は、車輪等の機械的支持装置により支
持した場合には、車両の重量や水の浮力と全く無関係
に、機械的支持装置にかかる等価重量を自由に軽量化調
整できるため、従来の軌道車両とも本質的に異なる。
また、前記した同期形リニアモータによる電磁吸引力
の軌道に対する左右方向の分力(横方向分力)は、軌道
車両の左右変位に対して復元力として作用するので、軌
道車両を軌道に沿わせて左右中央位置に保持(案内)す
ることができる。
このように、同期形リニアモータの電機子コイルが、
軌道車両を軌道より浮上させ、或いは、軌道車両を自由
に設定した強さで軌道に接触させると同時に、軌道車両
を推進させる機能と、推進時の軌道車両を案内する機能
とを兼ねることから、地上のみから電機子コイルの電流
制御による推進浮上(又は支持)案内兼用システムを提
供することができる。
(ヘ) 実施例 本発明の実施例を図面に基き詳説すれば、第1図、第
2図は本発明に係る輸送システム(A)を示している。
第1図は、海部(S)を挾んで向い合う陸部(L)の
地下に設けた基地(B)(B)間の水中に、軌道(R)
を敷設し、同軌道(R)上に水中走行可能の軌道車両
(V)を走行させて、人員・物資等の輸送を行うように
している。
(5)(5)…はエアロックである。
また、第2図は、陸上に基地(B)(B)を設け、各
基地(B)(B)間に、陸部(L)においては地上に、
海部(S)においては水中に軌道(R)を敷接し、同軌
道(R)上に水陸両用の軌道車両(V)を走行させて、
人員・物資等の輸送を行うようにしている。第3図は、
軌道車両(V)及び軌道(R)の正面断面図であり、軌
道車両(V)には、水中での緊急避難のために、少なく
とも同車両(V)の上部が水面上に浮上するだけの浮力
を付与している。
(1)(1′)は、軌道車両(V)の下面に設けた左
右一対の超電導コイルであり、同超電導コイル(1)
(1′)によって、軌道(R)に垂直な磁束を発生する
左右一対の超電導マグネット(M)(M′)を構成して
いる。
(2)(2′)は、軌道(R)の上面に配設した電機
子コイルであり、上記超電導マグネット(M)(M′)
とで、基地(B)から供給された三相交流電流によって
作動する同期形リニアモータ(L)を構成している。
(3)(3)…は、陸上において軌道車両(V)の左
右変位を抑制すると共に、後述する水中における軌道車
両(V)の案内において、同軌道車両(V)が復元範囲
を越えて変位したとき、同変位を制限するためのガイド
ローラであり、(4)(4)は軌道挟持板で緊急避難の
為に開閉自在にしている。
以下に、軌道車両(V)の推進方法について説明す
る。
すなわち、第4図は、軌道車両(V)及び軌道(R)
に配設した超電導マグネット(M)(M′)と電機子コ
イル(2)(2′)の模式的側面図であり、右方を軌道
車両(V)の進行方向としている。
図中、(τ)は超電導マグネット(M)(M′)のポ
ールピッチを示しており、上記電機子コイル(2)
(2′)はポールピッチ(τ)の2/3の間隔で配設さ
れ、隣接した3個の電機子コイル(2)(2′)を1組
とし、同組中のそれぞれの電機子コイル(2)(2′)
に三相交流電流のa,b,c相が供給されている。
したがって、軌道(R)に配設した電機子コイル
(2)(2′)は、(m)で示すような磁束密度を有
し、かつ、右方に進行する移動磁界を励起することにな
る。
超電導マグネット(M)(M′)と電機子コイル
(2)(2′)とは一定の間隔を保持して上下に対向し
ており、上記移動磁界と超電導マグネット(M)
(M′)との相互作用によって、電機子コイル(2)
(2′)に供給された交流電流の周波数と同期して軌道
車両(V)を右方に推進する。
第5図は、上記移動磁界と超電導マグネット(M)
(M′)とによって生ずる軌道(R)に沿った水平方向
の分力、すなわち、車両への推進力(Dp)を示すグラフ
であり、(Δx)は動作点であり、+は移動磁界に対す
る遅れ、−は進みを示している。
図示するように、動作点(Δx)の変化に対し推進力
(Dp)は略サインカーブ状に変化し、同推進力(Dp)
は、動作点(Δx)が0及び±τのとき0、+1/2τの
とき進行方向の最大となり、−1/2τのとき逆方向の最
大となる。
第6図は、軌道(R)に重力方向の分力(Dv)を示す
グラフであり、+は磁気吸引力、−は磁気反発力を示
し、動作点(Δx)の変化に対して略コサインカーブ状
に変化し、同分力(Dv)は、動作点(Δx)が0のとき
磁気吸引力が最大、±1/2τのとき0、±τのとき磁気
反発力が最大になる。
したがって、動作点(Δx)と電流の大きさを制御す
ることによって、任意の大きさの推進力(Dp)と、軌道
(R)に対する任意の大きさの重力方向の分力(Dv)と
を同時に発生させることができる。
そして、軌道車両(V)への推進力(Dp)を発生させ
ながら、同時に、陸部(L)においては、軌道車両
(V)の重量を、同期形リニアモータ(L)の反発力又
は吸引力によって調整し、また、水中においては、軌道
車両(V)の重量と水の浮力との差を、同期形リニアモ
ータ(L)の反発力又は吸引力によって調整するのに充
分な重力方向の分力(Dv)を発生させることができる。
そのために、軌道車両は、停止させた状態で軌道に対
して浮上させることができ、また、設定した強さで軌道
に接触させて機械的に支持することができる。
また、軌道車両(V)が所定の速度で走行中に、外乱
によって走行速度が変化した場合、同期形リニアモータ
(L)の負荷が変化して動作点(Δx)が変化し、軌道
車両(V)の上下位置にも偏差を生ずるが、動作点(Δ
x)の変化は、電機子コイル(2)(2′)に供給する
交流電力の電圧及び電流の変化によって検出することが
でき、また、軌道車両(V)の上下偏差はセンサ等で検
出することができるので、上記の検出値に基づいて電機
子コイル(2)(2′)に供給する交流電流の大きさと
位相及び周波数を制御して動作点(Δx)を変位させ、
上下位置の偏差を許容範囲内に保持しながら、しかも、
推進力(Dp)を変化させることにより、軌道車両(V)
を所定の走行速度に復帰させることができる。
また、本実施例のように、軌道(R)の上面に電機子
コイル(2)(2′)を、軌道車両(V)の下面に超電
導マグネット(M)(M′)を配設した同期形リニアモ
ータ(L)においては、陸上では、電機子コイル(2)
(2′)の供給する交流電流の大きさと位相及び周波数
を制御し、動作点(Δx)が1/2τ〜τ間に位置するよ
うにして、超電導マグネット(M)(M′)と電機子コ
イル(2)(2′)との間の磁気反発力で軌道車両
(V)を浮上させ、同時に、推進力(Dp)により軌道車
両(V)を推進させることができる。
また、水中では、動作点(Δx)が0〜1/2τに位置
するように、交流電流の大きさと位相及び周波数を制御
すれば、超電導マグネット(M)(M′)と、電機子コ
イル(2)(2′)間に作用する磁気の反発力又は吸引
力で、軌道車両(V)の重量と水の浮力との差を調整し
て、軌道車両(V)を軌道(R)より浮上又は設定した
強さで軌道(R)に接触させると同時に、軌道車両
(V)を推進させることができる。
次に、水中における軌道車両(V)の案内、すなわち
左右の位置安定について説明する。
第7図は、超電導マグネット(M)(M′)と電機子
コイル(2)(2′)の模式的正面図であり、(X)は
軌道(R)の中心線、(Δy)は軌道車両(V)の軌道
(R)に対する左右方向の変位であって、+は左方向、
−は右方向の変位を示している。
第8図は、軌道車両(V)の軌道(R)に対する左右
方向の変位(Δy)と、超電導マグネット(M)
(M′)と電機子コイル(2)(2′)との間に発生す
る左右方向の分力との関係を示すグラフであって、各分
力(Dt0)(Dt1)(Dt2)(Dt3)(Dt4)は、それぞれ
動作点(Δx)が0、1/4τ、1/2τ、3/4τ、τのとき
の左右方向の分力を示している。
そして、水中では、同期形リニアモータ(L)の動作
点(Δx)が0以上、1/2τ以下であるから、この場合
左右方向の分力は(Dt0)(Dt1)であり、図示するよう
に、変位(Δy)に対し上記分力(Dt0)(Dt1)が負の
関係にあるので、同分力(Dt0)(Dt1)が復元力として
作用し、軌道(R)上において、軌道車両(V)の左右
位置を自律的に安定させることができる。
本発明の実施例は上記のように構成されており、陸
上,水中,陸上及び水中のいずれかに敷設した軌道
(R)に沿って走行可能に構成した軌道車両(V)にお
いて、軌道(R)の上面に電機子コイル(2)(2′)
を配設すると共に、軌道車両(V)の下面に、上記電機
子コイル(2)(2′)と対向した超電導マグネット
(M)(M′)を設けて、超電導の同期形リニアモータ
(L)を構成したことで、軌道車両(V)が集電する必
要がなく、また、電機子コイル(2)(2′)に作用さ
せる交流電流の大きさと位相及び周波数を制御して、同
期形リニアモータ(L)の動作点(Δx)及び速度を制
御することにより、1種類の電機子コイルで、陸上にお
いては、軌道車両(V)の重量を、同期形リニアモータ
(L)の反発力又は吸引力によって調整し、水中におい
ては、軌道車両(V)の重量と水の浮力との差を、同期
形リニアモータ(L)の反発力又は吸引力によって調整
して、軌道車両(V)を軌道(R)より浮上又は設定し
た強さで軌道(R)に接触させると同時に、軌道車両
(V)を推進させることも、又、同期形リニアモータ
(L)の吸引力によって軌道車両(V)を推進させなが
ら案内することもできる。
さらに従来の磁気浮上車両では推進手段と浮上手段と
をそれぞれ別途に設けているが、本発明では、推進力と
浮上力とを一つの電機子コイルで同時に発生させること
ができるため、推進手段と浮上手段とを別途に設ける必
要性がなく、軌道(R)に配設する電機子コイルの構造
を簡単化することができ、設備費を大巾に軽減すること
ができる。
なお、軌道に配設した電機子コイルと、軌道車両に設
けたマグネットとは、互いに対向して配設させておけば
よく、例えば、電機子コイル(2)(2′)を軌道
(R)の側面、下面または傾斜面に配設し、これと対向
するように超電導マグネット(M)(M′)を軌道車両
(V)に配設することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は、本発明に係る輸送システムの説明
図。 第3図は、軌道車両及び軌道の正面断面図。 第4図は、超電導マグネットと電機子コイルの模式的側
面図。 第5図は、動作点と推進力との関係を示すグラフ。 第6図は、動作点と重力方向の分力との関係を示すグラ
フ。 第7図は、超電導マグネットと電機子コイルの模式的正
面図。 第8図は、左右変位と左右方向の分力との関係を示すグ
ラフ。 (L):同期形リニアモータ (M):超電導マグネット (R):軌道 (V):軌道車両 (Δx):動作点 (2):電機子コイル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陸上,水中,陸上及び水中のいずれかに敷
    設した軌道(R)に沿って走行可能に構成した軌道車両
    (V)の推進方法であって、 軌道(R)には、電機子コイル(2)を配設すると共
    に、軌道車両(V)には、上記電機子コイル(2)と対
    向したマグネットを設けて、同期形リニアモータ(L)
    を構成し、上記電機子コイル(2)に供給する交流電流
    の大きさと位相及び周波数を陸上基地から制御して同期
    形リニアモータ(L)の動作点(Δx)及び速度を制御
    することにより、軌道車両(V)のマグネットに発生す
    る電磁力の垂直方向の分力を用いて、 陸上においては、軌道車両(V)の重量を、同期形リニ
    アモータ(L)の反発力又は吸引力として調整し、 水中においては、軌道車両(V)の重量と水の浮力との
    差を、同期形リニアモータ(L)の反発力又は吸引力と
    して調整して、 軌道車両(V)を軌道(R)より浮上させ、或いは、軌
    道車両(V)を設定した強さで軌道(R)に接触させる
    と同時に、 同じ電磁力の軌道(R)に平行な分力を同期形リニアモ
    ータ(L)の推進力として用いて軌道車両(V)を推進
    させることができることを特徴とする同期形リニアモー
    タによる軌道車両の推進方法。
  2. 【請求項2】水中に敷設した軌道(R)に沿って走行可
    能に構成した軌道車両(V)の推進方法であって、 軌道(R)には、電機子コイル(2)を配設すると共
    に、軌道車両(V)には、上記電機子コイル(2)と対
    向したマグネットを設けて、同期形リニアモータ(L)
    を構成し、上記電機子コイル(2)に供給する交流電流
    の大きさと位相及び周波数を陸上基地から制御して同期
    形リニアモータ(L)の動作点(Δx)及び速度を制御
    することにより、軌道車両(V)のマグネットに発生す
    る電磁力の垂直方向の分力を用いて、 水中における軌道車両(V)の重量と水の浮力との差
    を、同期形リニアモータ(L)の反発力又は吸引力とし
    て調整し、 軌道車両(V)を軌道(R)より浮上させ、或いは、軌
    道車両(V)を設定した強さで軌道(R)に接触させる
    と同時に、 同じ電磁力の軌道(R)に平行な分力を同期形リニアモ
    ータ(L)の推進力として用いて軌道車両(V)を推進
    させることができ、 又は、軌道車両(V)を軌道(R)より浮上させ、或い
    は、軌道車両(V)を設定した強さで軌道(R)に接触
    させると同時に、 同期形リニアモータ(L)の吸引力によって軌道車両
    (V)を推進させながら同じ電磁力の軌道(R)に対す
    る左右方向の分力を案内力として用いて軌道車両(V)
    を案内することができることを特徴とする同期形リニア
    モータによる軌道車両の推進方法。
JP1162176A 1989-06-23 1989-06-23 同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法 Expired - Fee Related JP3072297B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1162176A JP3072297B2 (ja) 1989-06-23 1989-06-23 同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1162176A JP3072297B2 (ja) 1989-06-23 1989-06-23 同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0327703A JPH0327703A (ja) 1991-02-06
JP3072297B2 true JP3072297B2 (ja) 2000-07-31

Family

ID=15749461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1162176A Expired - Fee Related JP3072297B2 (ja) 1989-06-23 1989-06-23 同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3072297B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07229304A (ja) * 1994-02-17 1995-08-29 Penta Ocean Constr Co Ltd コンクリート均し装置
JP2821541B2 (ja) * 1994-02-22 1998-11-05 五洋建設株式会社 鉄筋上走行用作業車
US8038542B2 (en) 2006-03-03 2011-10-18 Hm Attractions Inc. Linear motor driven amusement ride and method
CA2840255C (en) 2011-06-30 2018-03-20 Hm Attractions Inc. Motion control system and method for an amusement ride

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
超電導が鉄道を変える−リニアモーターカー・マグレブ(鉄道総合技術研究所浮上式鉄道開発推進本部編、1988年12月24日株式会社清文社発行)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0327703A (ja) 1991-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3158765A (en) Magnetic system of transportation
KR101630783B1 (ko) 안내 기능을 갖는 추진 전자석을 포함하는 자기부상 시스템
CN105691233B (zh) 电磁列车
JPH088724B2 (ja) 負荷の低摩擦輸送のための磁力装置
JP2009514716A (ja) 車両の軌道作動型磁気的切換方法
JPS6122521B2 (ja)
US10208431B1 (en) Permanent magnet maglev using passive, low-frequency electromagnetic stabilization
KR20010040363A (ko) 자기 부상 차량이 설치된 운송 시스템의 구동용 장치
JP2008167636A (ja) 磁気浮上装置
CN217074053U (zh) 一种永磁电动悬浮式驱动装置
CN110549863A (zh) 一种悬浮式电磁推进装置及磁浮列车
JP3072297B2 (ja) 同期形リニアモータによる軌道車両の推進方法
CN205292323U (zh) 电磁列车
KR101764861B1 (ko) 액티브 완충 스프링을 갖는 자기부상 열차
JPH0522807A (ja) 磁気浮上式鉄道の軌道分岐装置
KR20220014544A (ko) 자기부상열차의 제어장치
JP3092723B2 (ja) 水中リニア輸送システム
KR101544382B1 (ko) 전류각 제어를 위한 인버터를 갖는 자기부상 시스템
KR20150068093A (ko) 편심보상 전자석을 갖는 자기부상 시스템
JP2986854B2 (ja) 水中リニア輸送システム
JP2985807B2 (ja) 磁気浮上電車車両
JPH11215614A (ja) 浮上式搬送装置
JPH0515011A (ja) 磁気浮上式走行装置
WO1991019621A1 (en) Underwater linear transport system
JPH1169513A (ja) 永久磁石による高速地上輸送の自己調整システム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees