JP3067841B2 - 光フィルタ制御装置及び方法 - Google Patents
光フィルタ制御装置及び方法Info
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- JP3067841B2 JP3067841B2 JP3155485A JP15548591A JP3067841B2 JP 3067841 B2 JP3067841 B2 JP 3067841B2 JP 3155485 A JP3155485 A JP 3155485A JP 15548591 A JP15548591 A JP 15548591A JP 3067841 B2 JP3067841 B2 JP 3067841B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、光通信に用いられる
光受信機及び光伝送システムにおける信号の受信方法な
どに用いられる光フィルタ制御装置及び方法に関し、更
に詳しくは、波長多重されて伝送される信号の中から所
望の波長の光信号を選別して受信する光受信機及び信号
受信方法などに用いられる光フィルタ制御装置及び方法
に関する。
光受信機及び光伝送システムにおける信号の受信方法な
どに用いられる光フィルタ制御装置及び方法に関し、更
に詳しくは、波長多重されて伝送される信号の中から所
望の波長の光信号を選別して受信する光受信機及び信号
受信方法などに用いられる光フィルタ制御装置及び方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】波長多重されて光ファイバ等を伝送され
てきた信号の中から、所望の波長の信号を選別して受信
する方法には、受信機に分波器を設けて波長多重信号を
分波した後、各々の信号を光検出器により電気信号に変
換する方法や、光フィルタにより所望の波長の光信号の
みを透過させて、光検出器により電気信号に変換する方
法等が考えられている。これらの方法のうち、外部制御
により透過波長を変えられるいわゆるチューナブル光フ
ィルタを用いた受信方法は、光検出器が1つで済み、し
かも波長多重数が増加しても受信機の構成を変更せずに
対応できる等の利点がある。
てきた信号の中から、所望の波長の信号を選別して受信
する方法には、受信機に分波器を設けて波長多重信号を
分波した後、各々の信号を光検出器により電気信号に変
換する方法や、光フィルタにより所望の波長の光信号の
みを透過させて、光検出器により電気信号に変換する方
法等が考えられている。これらの方法のうち、外部制御
により透過波長を変えられるいわゆるチューナブル光フ
ィルタを用いた受信方法は、光検出器が1つで済み、し
かも波長多重数が増加しても受信機の構成を変更せずに
対応できる等の利点がある。
【0003】図5は、このようなチューナブル光フィル
タを用いた光受信機の従来例を示す概略図である。光フ
ァイバ等の光伝送路111を伝送されてきた波長多重光
信号は、チューナブル光フィルタ131に入力される。
このチューナブル光フィルタ131は、制御信号によっ
て可変電流源162から注入する電流量Iλfを変化さ
せることにより、その透過光波長λfを変化させること
ができる。このλfを所望の光波長λiに一致させること
によりλiの波長信号のみを光検出器152に入力せし
め、所望の受信信号が得られる。
タを用いた光受信機の従来例を示す概略図である。光フ
ァイバ等の光伝送路111を伝送されてきた波長多重光
信号は、チューナブル光フィルタ131に入力される。
このチューナブル光フィルタ131は、制御信号によっ
て可変電流源162から注入する電流量Iλfを変化さ
せることにより、その透過光波長λfを変化させること
ができる。このλfを所望の光波長λiに一致させること
によりλiの波長信号のみを光検出器152に入力せし
め、所望の受信信号が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では、次のような問題がある。例えば、波長多
重されて伝送されてくる信号の波長λ1、……、λnや、
あるいは、注入電流Iλfに対するチューナブル光フィ
ルタ131の透過波長λfが、時間の経過とともに変化
すると、所望の波長の光信号が光フィルタ131を透過
しなくなり、信号が受信できなくなる。光信号は、通
常、半導体レーザが光源として用いられ、また、チュー
ナブル光フィルタも半導体レーザと同様の材料や構造が
好適に用いられる。しかし、これらは、原理的に温度に
よる影響を受けやすく、また、長期的な安定度も高くな
いので、時間の経過とともに波長が変化しやすい。
記従来例では、次のような問題がある。例えば、波長多
重されて伝送されてくる信号の波長λ1、……、λnや、
あるいは、注入電流Iλfに対するチューナブル光フィ
ルタ131の透過波長λfが、時間の経過とともに変化
すると、所望の波長の光信号が光フィルタ131を透過
しなくなり、信号が受信できなくなる。光信号は、通
常、半導体レーザが光源として用いられ、また、チュー
ナブル光フィルタも半導体レーザと同様の材料や構造が
好適に用いられる。しかし、これらは、原理的に温度に
よる影響を受けやすく、また、長期的な安定度も高くな
いので、時間の経過とともに波長が変化しやすい。
【0005】このような問題を避けるために、光源の半
導体レーザを温度安定化したり、フィルタの透過帯域幅
を、波長変動を吸収できるように広くとったりする対策
が行われているが、前者は、装置が大型化し、コストも
上昇するという問題があり、また、後者は、可能な波長
多重数を著しく制限してしまう。
導体レーザを温度安定化したり、フィルタの透過帯域幅
を、波長変動を吸収できるように広くとったりする対策
が行われているが、前者は、装置が大型化し、コストも
上昇するという問題があり、また、後者は、可能な波長
多重数を著しく制限してしまう。
【0006】 よって、本発明の目的は、上記の課題に
鑑み、波長多重度を制限せず、コストも比較的安価で更
に優れた受信機能を実現する光通信に用いられる光受信
機及び光伝送システムにおける信号の受信方法などに用
いられる光フィルタ制御装置及び方法を提供することに
ある。
鑑み、波長多重度を制限せず、コストも比較的安価で更
に優れた受信機能を実現する光通信に用いられる光受信
機及び光伝送システムにおける信号の受信方法などに用
いられる光フィルタ制御装置及び方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光フィルタ制御
装置は、入力光を分岐する手段と、選択波長を変えるこ
とができる光フィルタであり、前記分岐された光のうち
の一つが入力される光フィルタと、該光フィルタの出力
光と前記分岐された光の内の該光フィルタに入力されな
かった光とのビート信号を検出する手段と、該ビート信
号に基づいて前記光フィルタの選択波長を制御する手段
と、前記光フィルタの選択波長を適当な振幅で振動させ
るための低周波信号源とを具備することを特徴とする。
前記ビート信号を検出する手段が、非線型性を有する光
検出器を有してもよい。
装置は、入力光を分岐する手段と、選択波長を変えるこ
とができる光フィルタであり、前記分岐された光のうち
の一つが入力される光フィルタと、該光フィルタの出力
光と前記分岐された光の内の該光フィルタに入力されな
かった光とのビート信号を検出する手段と、該ビート信
号に基づいて前記光フィルタの選択波長を制御する手段
と、前記光フィルタの選択波長を適当な振幅で振動させ
るための低周波信号源とを具備することを特徴とする。
前記ビート信号を検出する手段が、非線型性を有する光
検出器を有してもよい。
【0008】本発明の光フィルタ制御方法は、選択波長
を変えることができる光フィルタの選択波長を制御する
光フィルタ制御方法であって、入力光を分岐して、該分
岐した光の一つを前記光フィルタに入力し、前記光フィ
ルタの出力光と、前記分岐した光の内前記光フィルタに
入力されなかった光とのビート信号を検出し、該ビート
信号に基づいて前記光フィルタの選択波長を制御し、更
に前記光フィルタの選択波長を適当な振幅で振動させる
ことを特徴とする。ここで、前記ビート信号に基づく前
記光フィルタの選択波長の制御は、前記ビート信号の有
無に基づく制御であったり、前記ビート信号の強度に基
づく制御であったりする。
を変えることができる光フィルタの選択波長を制御する
光フィルタ制御方法であって、入力光を分岐して、該分
岐した光の一つを前記光フィルタに入力し、前記光フィ
ルタの出力光と、前記分岐した光の内前記光フィルタに
入力されなかった光とのビート信号を検出し、該ビート
信号に基づいて前記光フィルタの選択波長を制御し、更
に前記光フィルタの選択波長を適当な振幅で振動させる
ことを特徴とする。ここで、前記ビート信号に基づく前
記光フィルタの選択波長の制御は、前記ビート信号の有
無に基づく制御であったり、前記ビート信号の強度に基
づく制御であったりする。
【0009】本発明によれば、前記ビート信号を検出し
て、その有無に基づいて光フィルタの選択波長を制御で
きる。ビート信号が検出されない時には、ビート信号が
検出されるように光フィルタの選択波長を制御すればよ
い。また検出されるビート信号が弱くなった時には、そ
れを回復するように光フィルタの選択波長を制御すれば
よい。本発明によれば、波長多重されて伝送されてきた
光信号の中から所望の波長の光信号を、チューナブル光
フィルタを用いて選択する際に、光信号を分岐して、分
岐光のうちの光フィルタに入力されなかった光の波長
と、光フィルタの出力光の波長とのずれを検出し、常に
チューナブル光フィルタの選択波長を入力光の波長に一
致させることができる。また、本発明では、低周波信号
源を用いて、初期設定で光フィルタの透過帯域の中に入
力光の波長を持って来ることができて、入力光の波長と
選択波長の若干の変動に対しても安定な受信等が行なえ
る。本発明の光フィルタ制御装置、及び光フィルタ制御
方法は、光受信器において用いることができる。本発明
の光フィルタ制御装置、もしくは光フィルタ制御方法を
用いることにより、光源の厳密な温度制御を不要とし、
更に、光フィルタの帯域幅を狭くでき、波長多重度の大
きな光通信システムが実現される。
て、その有無に基づいて光フィルタの選択波長を制御で
きる。ビート信号が検出されない時には、ビート信号が
検出されるように光フィルタの選択波長を制御すればよ
い。また検出されるビート信号が弱くなった時には、そ
れを回復するように光フィルタの選択波長を制御すれば
よい。本発明によれば、波長多重されて伝送されてきた
光信号の中から所望の波長の光信号を、チューナブル光
フィルタを用いて選択する際に、光信号を分岐して、分
岐光のうちの光フィルタに入力されなかった光の波長
と、光フィルタの出力光の波長とのずれを検出し、常に
チューナブル光フィルタの選択波長を入力光の波長に一
致させることができる。また、本発明では、低周波信号
源を用いて、初期設定で光フィルタの透過帯域の中に入
力光の波長を持って来ることができて、入力光の波長と
選択波長の若干の変動に対しても安定な受信等が行なえ
る。本発明の光フィルタ制御装置、及び光フィルタ制御
方法は、光受信器において用いることができる。本発明
の光フィルタ制御装置、もしくは光フィルタ制御方法を
用いることにより、光源の厳密な温度制御を不要とし、
更に、光フィルタの帯域幅を狭くでき、波長多重度の大
きな光通信システムが実現される。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例の概略を示す
ブロック図である。図1において、11,12,13は
光ファイバ等の光伝送路、21,22は光信号の1部を
分岐する光分岐素子、23は2つの光信号を合流させる
光合流素子、31は注入電流Iλfによって透過する波
長を変えることの可能なチューナブル光フィルタ、51
は非線形性を有する受光素子、61は受光素子51から
の信号を解析してチューナブル光フィルタ31への注入
電流を制御する制御回路、62は制御回路61からの信
号によってチューナブル光フィルタ31へ電流を注入す
る電流源、52はチューナブル光フィルタ31によって
選択された所望の波長の光信号を電気信号に変換する光
検出器、53は受光素子51の出力から伝送されてきた
信号成分を除去するハイパスフィルタである。
ブロック図である。図1において、11,12,13は
光ファイバ等の光伝送路、21,22は光信号の1部を
分岐する光分岐素子、23は2つの光信号を合流させる
光合流素子、31は注入電流Iλfによって透過する波
長を変えることの可能なチューナブル光フィルタ、51
は非線形性を有する受光素子、61は受光素子51から
の信号を解析してチューナブル光フィルタ31への注入
電流を制御する制御回路、62は制御回路61からの信
号によってチューナブル光フィルタ31へ電流を注入す
る電流源、52はチューナブル光フィルタ31によって
選択された所望の波長の光信号を電気信号に変換する光
検出器、53は受光素子51の出力から伝送されてきた
信号成分を除去するハイパスフィルタである。
【0011】チューナブル光フィルタ31には、例え
ば、沼居著、“半導体可変波長フィルタの現状”、電子
情報通信学会論文誌C−I,Vol.J73−C−I,
No.5,pp.347−353(1990年5月)に
詳述されているような、DFB−LDフィルタ等が、好
適に用いられる。また、光分岐素子21,22や光合流
素子23には、光導波路型、あるいはファイバ融着型等
の素子が用いられる。フィルターないし光アンプ31に
は、半導体光アンプが、非線形性を有する受光素子ない
し光検出器51には通常のPINフォトダイオードが使
用できる。
ば、沼居著、“半導体可変波長フィルタの現状”、電子
情報通信学会論文誌C−I,Vol.J73−C−I,
No.5,pp.347−353(1990年5月)に
詳述されているような、DFB−LDフィルタ等が、好
適に用いられる。また、光分岐素子21,22や光合流
素子23には、光導波路型、あるいはファイバ融着型等
の素子が用いられる。フィルターないし光アンプ31に
は、半導体光アンプが、非線形性を有する受光素子ない
し光検出器51には通常のPINフォトダイオードが使
用できる。
【0012】図2は、図1に示した実施例において所望
の信号λiにチューナブル光フィルタ31の透過波長を
一致させる様子を示した概略図である。図1及び図2を
用いて、本実施例の光受信機の動作の詳細を説明する。
の信号λiにチューナブル光フィルタ31の透過波長を
一致させる様子を示した概略図である。図1及び図2を
用いて、本実施例の光受信機の動作の詳細を説明する。
【0013】図1において、光伝送路11上には、複数
の波長の光信号λ1、……、λnが伝送されてきている。
このうちの波長λiの信号が所望の信号であるとし、ま
たチューナブル光フィルタ31の透過中心波長λfは、
予め注入電流の大まかな制御によりλiの近傍に設定で
きるものとする。
の波長の光信号λ1、……、λnが伝送されてきている。
このうちの波長λiの信号が所望の信号であるとし、ま
たチューナブル光フィルタ31の透過中心波長λfは、
予め注入電流の大まかな制御によりλiの近傍に設定で
きるものとする。
【0014】光伝送路11を伝送されてきた波長多重さ
れた光信号λ1、……、λnは、光分岐素子21によって
その一部が分岐され、光合流素子23を介して非線形性
を有する受光素子51へ入力される。一方、光分岐素子
21で分岐されなかった光はチューナブル光フィルタ3
1へ入力される。図2(a)のように、所望の信号91
の波長λiがチューナブル光フィルタ31の透過帯域9
2の中にない場合は、この光は光フィルタ31で阻止さ
れ、分岐素子22の側へは出力されない。一方、図2
(b)のように、波長λiが光フィルタ31の透過帯域
92の中にはいると、この光は、光フィルタ31を通過
し、光分岐素子22へと出力される。この光は、一部が
光分岐素子22で分岐され、光合流素子23を介して、
受光素子51へと伝達される。また、光分岐素子22で
分岐されなかった光は光検出器52で電気信号71に変
換され、受信信号となる。
れた光信号λ1、……、λnは、光分岐素子21によって
その一部が分岐され、光合流素子23を介して非線形性
を有する受光素子51へ入力される。一方、光分岐素子
21で分岐されなかった光はチューナブル光フィルタ3
1へ入力される。図2(a)のように、所望の信号91
の波長λiがチューナブル光フィルタ31の透過帯域9
2の中にない場合は、この光は光フィルタ31で阻止さ
れ、分岐素子22の側へは出力されない。一方、図2
(b)のように、波長λiが光フィルタ31の透過帯域
92の中にはいると、この光は、光フィルタ31を通過
し、光分岐素子22へと出力される。この光は、一部が
光分岐素子22で分岐され、光合流素子23を介して、
受光素子51へと伝達される。また、光分岐素子22で
分岐されなかった光は光検出器52で電気信号71に変
換され、受信信号となる。
【0015】図2(a)のように、所望信号91の波長
λiがチューナブル光フィルタ31の透過帯域にない場
合、受光素子51へは光分岐素子21から分岐された光
のみが入射し、波長λiの光を変調して伝送されてきた
信号成分がこの受光素子51から出力される。しかし、
ハイパスフィルタ53はこの信号成分を除去するよう
に、カットオフ周波数が設定されているので、この信号
成分は制御回路61へは伝達されない。
λiがチューナブル光フィルタ31の透過帯域にない場
合、受光素子51へは光分岐素子21から分岐された光
のみが入射し、波長λiの光を変調して伝送されてきた
信号成分がこの受光素子51から出力される。しかし、
ハイパスフィルタ53はこの信号成分を除去するよう
に、カットオフ周波数が設定されているので、この信号
成分は制御回路61へは伝達されない。
【0016】一方、図2(b)のように、λiがチュー
ナブル光フィルタ31の透過帯域内にある場合、受光素
子51へは光分岐素子21と光分岐素子22で分岐され
た光が同時に入射する。このとき、波長λiを変調して
伝送されてきた信号成分のほかに、受光素子51の非線
形性によって、2つの分岐された光同志のビート信号
が、受光素子51から出力される。波長λiの光の光源
に半導体レーザを用いている場合、この波長には時間的
ゆらぎが存在し、また光分岐素子21と22で分岐され
た光は光路差があるのでこのビート信号が生ずる訳であ
る。このビート信号は、波長λiの光を変調して伝送さ
れてきた信号よりも、はるかに高い周波数まで、広い周
波数成分を有するので、ハイパスフィルタ53によって
除去されずに制御回路61へと伝達される。
ナブル光フィルタ31の透過帯域内にある場合、受光素
子51へは光分岐素子21と光分岐素子22で分岐され
た光が同時に入射する。このとき、波長λiを変調して
伝送されてきた信号成分のほかに、受光素子51の非線
形性によって、2つの分岐された光同志のビート信号
が、受光素子51から出力される。波長λiの光の光源
に半導体レーザを用いている場合、この波長には時間的
ゆらぎが存在し、また光分岐素子21と22で分岐され
た光は光路差があるのでこのビート信号が生ずる訳であ
る。このビート信号は、波長λiの光を変調して伝送さ
れてきた信号よりも、はるかに高い周波数まで、広い周
波数成分を有するので、ハイパスフィルタ53によって
除去されずに制御回路61へと伝達される。
【0017】従って、制御回路61はハイパスフィルタ
53からの出力をモニタすることにより、チューナブル
フィルタ31の透過帯域92が所望信号の波長λiに合
っているか否かを知ることができる。
53からの出力をモニタすることにより、チューナブル
フィルタ31の透過帯域92が所望信号の波長λiに合
っているか否かを知ることができる。
【0018】制御回路61は、チューナブルフィルタ3
1の透過帯域92がλiに合っていない時、可変電流源
62を制御して注入電流Iλfを変化させ、ハイパスフ
ィルタ53からビート信号が出るまで、即ちチューナブ
ルフィルタ31の透過帯域内にλiが入るまでチューナ
ブルフィルタ31の透過帯域中心波長λfを動かすこと
により、波長のチューニングを行い、こうして光検出器
52により信号の受信を始めることができるようにな
る。
1の透過帯域92がλiに合っていない時、可変電流源
62を制御して注入電流Iλfを変化させ、ハイパスフ
ィルタ53からビート信号が出るまで、即ちチューナブ
ルフィルタ31の透過帯域内にλiが入るまでチューナ
ブルフィルタ31の透過帯域中心波長λfを動かすこと
により、波長のチューニングを行い、こうして光検出器
52により信号の受信を始めることができるようにな
る。
【0019】また、信号の受信状態にある時、前述のよ
うに温度変動、その他の原因で伝送されてきた波長λi
やチューナブルフィルタ31の透過中心波長λfが変動
することがある。このような状態で、λiがチューナブ
ルフィルタ31の透過帯域92の端に近づいてくると、
チューナブルフィルタ31の出力信号93は強度が減少
し、このため光分岐素子22で分岐されて受光素子51
へ伝達される光の強度が減少する。その結果、受光素子
51から出力されるビート信号も強度が弱くなるので、
制御回路61はこのビート信号の強度が回復するように
可変電流源62を制御して、チューナブルフィルタ31
の透過中心波長λfを変化させることができる。このよ
うにして、受光素子51から出力されるビート信号の強
度をモニタすることにより、波長λiの光をチューナブ
ルフィルタ31がトラッキングし、常に良好な受信状態
を保つことが可能となる。
うに温度変動、その他の原因で伝送されてきた波長λi
やチューナブルフィルタ31の透過中心波長λfが変動
することがある。このような状態で、λiがチューナブ
ルフィルタ31の透過帯域92の端に近づいてくると、
チューナブルフィルタ31の出力信号93は強度が減少
し、このため光分岐素子22で分岐されて受光素子51
へ伝達される光の強度が減少する。その結果、受光素子
51から出力されるビート信号も強度が弱くなるので、
制御回路61はこのビート信号の強度が回復するように
可変電流源62を制御して、チューナブルフィルタ31
の透過中心波長λfを変化させることができる。このよ
うにして、受光素子51から出力されるビート信号の強
度をモニタすることにより、波長λiの光をチューナブ
ルフィルタ31がトラッキングし、常に良好な受信状態
を保つことが可能となる。
【0020】図3は、本発明の第2の実施例を示す概略
のブロック図であり、図4は、図3に示した実施例の動
作を説明するための波形図である。図3において、図1
に示した部位と同一の部位には、同一の番号を付してあ
る。本実施例では、図1の第1実施例と比較して、低周
波信号源63とミキサ64が制御回路61とチューナブ
ルフィルタ31の間に設けられている点と、ハイパスフ
ィルタ53のかわりに、受信信号は除去するが、低周波
信号源63からの信号周波数は通すバンドパスフィルタ
54が設けられている点が異なっている。本実施例によ
れば、受信開始時に制御回路61がチューニング動作を
行う際、チューナブルフィルタ31の透過帯域の中心波
長に所望の信号波長λiを一致させることができる。次
に、この動作について詳細に説明する。
のブロック図であり、図4は、図3に示した実施例の動
作を説明するための波形図である。図3において、図1
に示した部位と同一の部位には、同一の番号を付してあ
る。本実施例では、図1の第1実施例と比較して、低周
波信号源63とミキサ64が制御回路61とチューナブ
ルフィルタ31の間に設けられている点と、ハイパスフ
ィルタ53のかわりに、受信信号は除去するが、低周波
信号源63からの信号周波数は通すバンドパスフィルタ
54が設けられている点が異なっている。本実施例によ
れば、受信開始時に制御回路61がチューニング動作を
行う際、チューナブルフィルタ31の透過帯域の中心波
長に所望の信号波長λiを一致させることができる。次
に、この動作について詳細に説明する。
【0021】所望信号の波長λiがチューナブルフィル
タ31の透過帯域内になくてチューニング動作を開始す
る時、制御回路61は、低周波信号源63を動作させ、
可変電流源62からの電流に低周波信号を重畳させてチ
ューナブルフィルタ31へ注入する。すると、チューナ
ブルフィルタ31の透過帯域は可変電流源62からの電
流値Iλfによって決まる波長λfを中心として、低周波
信号源からの電流振幅IΔλによって決まる振幅Δλで
振動する。Δλは、チューナブルフィルタ31の透過帯
域幅よりも充分広く設定されているものとする。
タ31の透過帯域内になくてチューニング動作を開始す
る時、制御回路61は、低周波信号源63を動作させ、
可変電流源62からの電流に低周波信号を重畳させてチ
ューナブルフィルタ31へ注入する。すると、チューナ
ブルフィルタ31の透過帯域は可変電流源62からの電
流値Iλfによって決まる波長λfを中心として、低周波
信号源からの電流振幅IΔλによって決まる振幅Δλで
振動する。Δλは、チューナブルフィルタ31の透過帯
域幅よりも充分広く設定されているものとする。
【0022】所望の波長λiがλf±Δλの中にない時
は、第1実施例と同様にバンドパスフィルタ54から出
力は出ない。この時、制御回路61は可変電流源62を
制御してλfを変化させるが、図4(a)のようにλiが
λf+Δλの端に入ってくると、バンドパスフィルタ5
3からは、図4(a)のAの波形で示したように、低周
波信号源63から発生する信号の1周期に1回の割合で
ビート信号が発生するようになる。更にλiがλfに近づ
くと、図4(b)で示したように、低周波信号源63か
ら発生する信号の1周期に2回の割合でビート信号が発
生するようになる。図4(c)のようにλiとλfが一致
すると、この1周期に2回の割合で発生するビート信号
は等間隔となるが、λiがλfからずれている時は、等間
隔でなくなる。図4(d)は、λiがλf−Δλの端にず
れた時にビート信号が、低周波信号源63から発生する
信号の1周期に1回の割合で発生するようになった状態
を示している。
は、第1実施例と同様にバンドパスフィルタ54から出
力は出ない。この時、制御回路61は可変電流源62を
制御してλfを変化させるが、図4(a)のようにλiが
λf+Δλの端に入ってくると、バンドパスフィルタ5
3からは、図4(a)のAの波形で示したように、低周
波信号源63から発生する信号の1周期に1回の割合で
ビート信号が発生するようになる。更にλiがλfに近づ
くと、図4(b)で示したように、低周波信号源63か
ら発生する信号の1周期に2回の割合でビート信号が発
生するようになる。図4(c)のようにλiとλfが一致
すると、この1周期に2回の割合で発生するビート信号
は等間隔となるが、λiがλfからずれている時は、等間
隔でなくなる。図4(d)は、λiがλf−Δλの端にず
れた時にビート信号が、低周波信号源63から発生する
信号の1周期に1回の割合で発生するようになった状態
を示している。
【0023】このようにして、制御回路61はIλfを
制御して低周波信号源63から発生する信号の1周期に
2回、等間隔で、ビート信号が発生するようにすること
により、チューナブルフィルタ31の透過波長の中心λ
fを所望信号の波長λiに一致させることができる。この
ようにした後、制御回路61は、低周波信号源63の動
作を停止させ、光検出器52は受信動作を開始する。
制御して低周波信号源63から発生する信号の1周期に
2回、等間隔で、ビート信号が発生するようにすること
により、チューナブルフィルタ31の透過波長の中心λ
fを所望信号の波長λiに一致させることができる。この
ようにした後、制御回路61は、低周波信号源63の動
作を停止させ、光検出器52は受信動作を開始する。
【0024】本実施例では、初期設定でチューナブルフ
ィルタ31の透過帯域の中心λfに所望信号の波長λiを
もってくることができるので、λiやλfの若干の変動に
対してはλiがチューナブルフィルタ31の透過帯域か
ら外れることがなく、第1実施例と比べてより安定な受
信が行える。
ィルタ31の透過帯域の中心λfに所望信号の波長λiを
もってくることができるので、λiやλfの若干の変動に
対してはλiがチューナブルフィルタ31の透過帯域か
ら外れることがなく、第1実施例と比べてより安定な受
信が行える。
【0025】以上、第1及び第2の実施例を用いて本発
明の詳細を説明したが、本発明の適用範囲はこれらの実
施例に限定される訳ではない。例えばチューナブルフィ
ルタ31にはDFB−LDフィルタを用いた例を示した
が、同様なチューニングを行なえる光フィルタであれば
どのようなものでも用いることができる。更に、DFB
フィルタは透過光に対し、一般に利得をもつため光分岐
素子21で分岐された光と光分岐素子22で分岐された
光は強度がアンバランスとなる。このアンバランスが大
きいと、受光素子51で効率的にビート信号が発生され
なくなることがある。このようなアンバランスを避ける
ため、光分岐素子21と光合流素子23の間に、光を光
のまま増幅する光増幅素子を設けてもよい。このような
光増幅素子としては半導体レーザの両端面に無反射コー
トを施した半導体レーザ増幅器などが好適に用いられ
る。
明の詳細を説明したが、本発明の適用範囲はこれらの実
施例に限定される訳ではない。例えばチューナブルフィ
ルタ31にはDFB−LDフィルタを用いた例を示した
が、同様なチューニングを行なえる光フィルタであれば
どのようなものでも用いることができる。更に、DFB
フィルタは透過光に対し、一般に利得をもつため光分岐
素子21で分岐された光と光分岐素子22で分岐された
光は強度がアンバランスとなる。このアンバランスが大
きいと、受光素子51で効率的にビート信号が発生され
なくなることがある。このようなアンバランスを避ける
ため、光分岐素子21と光合流素子23の間に、光を光
のまま増幅する光増幅素子を設けてもよい。このような
光増幅素子としては半導体レーザの両端面に無反射コー
トを施した半導体レーザ増幅器などが好適に用いられ
る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チューナブル光フィルタの入力光と出力光をそれぞれ一
部分岐し、非線形性を有する受光素子などでそのビート
信号を検出することにより、効果的にチューナブル光フ
ィルタをチューニングし、受信動作を開始すること等が
できる。更に、受信動作中に信号波長やチューナブルフ
ィルタの透過波長が変動した時などに、これらのずれを
検出し、チューナブルフィルタを制御して受信不能に陥
ることを防止すること等ができる。
チューナブル光フィルタの入力光と出力光をそれぞれ一
部分岐し、非線形性を有する受光素子などでそのビート
信号を検出することにより、効果的にチューナブル光フ
ィルタをチューニングし、受信動作を開始すること等が
できる。更に、受信動作中に信号波長やチューナブルフ
ィルタの透過波長が変動した時などに、これらのずれを
検出し、チューナブルフィルタを制御して受信不能に陥
ることを防止すること等ができる。
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】図1の実施例を説明するための波長関係を示し
た図である。
た図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図4】図3の実施例の動作を説明する波形図である。
【図5】従来例を示すブロック図である。
11,12,13 光伝送路 21,22 光分岐素子 23 光合流素子 31 チューナブルフィルタ 51 非線形性を有する受光素
子 52 光検出器 53 ハイパスフィルタ 54 バンドパスフィルタ 61 制御回路 62 可変電流源 63 低周波信号源
子 52 光検出器 53 ハイパスフィルタ 54 バンドパスフィルタ 61 制御回路 62 可変電流源 63 低周波信号源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 14/00 - 14/08 H04B 10/00 - 10/28 G02F 1/01 G02F 1/015 502
Claims (2)
- 【請求項1】入力光を分岐する手段と、選択波長を変え
ることができる光フィルタであり、前記分岐された光の
うちの一つが入力される光フィルタと、該光フィルタの
出力光と前記分岐された光の内の該光フィルタに入力さ
れなかった光とのビート信号を検出する手段と、該ビー
ト信号に基づいて前記光フィルタの選択波長を制御する
手段と、前記光フィルタの選択波長を適当な振幅で振動
させるための低周波信号源とを具備することを特徴とす
る光フィルタ制御装置。 - 【請求項2】選択波長を変えることができる光フィルタ
の選択波長を制御する光フィルタ制御方法であって、入
力光を分岐して、該分岐した光の一つを前記光フィルタ
に入力し、前記光フィルタの出力光と、前記分岐した光
の内前記光フィルタに入力されなかった光とのビート信
号を検出し、該ビート信号に基づいて前記光フィルタの
選択波長を制御し、更に前記光フィルタの選択波長を適
当な振幅で振動させることを特徴とする光フィルタ制御
方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3155485A JP3067841B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 光フィルタ制御装置及び方法 |
EP91118555A EP0483821B1 (en) | 1990-10-31 | 1991-10-30 | A method for controlling a tunable filter and an apparatus therefor |
DE69116307T DE69116307T2 (de) | 1990-10-31 | 1991-10-30 | Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung eines abstimmbaren Filters |
AT91118555T ATE132980T1 (de) | 1990-10-31 | 1991-10-30 | Verfahren und vorrichtung zur steuerung eines abstimmbaren filters |
US08/053,309 US5285059A (en) | 1990-10-31 | 1993-04-27 | Method for controlling a tunable filter and an apparatus therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3155485A JP3067841B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | 光フィルタ制御装置及び方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04355525A JPH04355525A (ja) | 1992-12-09 |
JP3067841B2 true JP3067841B2 (ja) | 2000-07-24 |
Family
ID=15607079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3155485A Expired - Fee Related JP3067841B2 (ja) | 1990-10-31 | 1991-05-31 | 光フィルタ制御装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3067841B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP3155485A patent/JP3067841B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04355525A (ja) | 1992-12-09 |
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