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JP3057008B2 - 包装用緩衝固定材 - Google Patents

包装用緩衝固定材

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Publication number
JP3057008B2
JP3057008B2 JP8226061A JP22606196A JP3057008B2 JP 3057008 B2 JP3057008 B2 JP 3057008B2 JP 8226061 A JP8226061 A JP 8226061A JP 22606196 A JP22606196 A JP 22606196A JP 3057008 B2 JP3057008 B2 JP 3057008B2
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JP
Japan
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plate
bottom plate
fold
cushioning
packaging
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JP8226061A
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Inventor
幸一 高松
彰 八田
昌信 宇美
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Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP8226061A priority Critical patent/JP3057008B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電製品、精密機
器、割れ物等を包装するために用いる包装用緩衝固定材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家電製品、精密機器、割れ物等を包装箱
に包装する場合には、運搬時の振動や衝撃による被包装
物の損傷や破損及び保管時の包装箱の積み重ねにより被
包装物へ直接加重が負荷されること等を防止するため、
包装用緩衝固定材に被包装物を保持した状態で包装箱内
に収納する方法が用いられている。このような包装用緩
衝固定材としては、所定の形状に成型されたポリエチレ
ン等の合成樹脂からなる発泡体や、ダンボール板を所定
形状に組み立てたもの等がある。しかしながら、合成樹
脂を用いた包装用緩衝固定材は、それ自身が大きな体積
を占有し常に原型を維持することから保管や処分の点で
好ましくなく、リサイクルの面においても問題がある。
このような理由から、合成樹脂よりもダンボール板を用
いた包装用緩衝固定材が多用される傾向にある。
【0003】以下に、このようなダンボール板を用いた
包装用緩衝固定材の従来例について図面を参照しながら
説明する。図12は従来のダンボール板を用いた包装用
緩衝固定材(従来例1)の斜視図である。図12におい
て、100はダンボール板、101は上板、102a〜
102cは側板、103は挿入片、104a〜104d
は折り目、105a〜105dは舌片、106は内底
板、107は製品保持部である。第1従来例の包装用緩
衝固定材は、図12に示したように1枚のダンボ−ル板
100を折り曲げて角形環状に巻かれた構造を有してお
り、側板102aの端部に形成された挿入片103を側
板102b,102cに連通して形成された挿入片嵌合
部(図示せず)に挿入することによって、角形環状構造
を維持している。また、ダンボール板100の上板10
1には折り目104a,104b,104c,104d
の各々を介して上板101に連設された舌片105a,
105b,105c,105dが形成されており、これ
らの舌片105a,105b,105c,105dを内
底板106側に折り込むことによって、製品保持部10
7が形成されている。尚、上板101の下部のダンボー
ル板100は、製品保持部107に対応する位置が切り
抜かれて開口した状態となっている。上記構成を有する
第1従来例の包装用緩衝固定材は、2つを1組として製
品保持部107を対向させた状態で直立させ、製品保持
部107に被包装物の一部を嵌入させて保持した後、所
定の包装箱内に収納される。
【0004】図12に示した第1従来例の包装用緩衝固
定材は、包装作業者が平板状態のダンボ−ル板から組み
立てて使用されるものであるが、このような包装用緩衝
固定材の組み立てをより簡素化した簡易組み立て型の包
装用緩衝固定材が実開平5−95869号公報(以下、
イ号公報と略称する。)等に提案されている。次に、イ
号公報に記載の簡易組立型の包装用緩衝固定材について
図13を用いて説明する。図13は、従来のダンボール
板を用いた簡易組立型の包装用緩衝固定材(従来例2)
の斜視図である。図13において、110,110a,
110bは背板、111a,111bは側板、112
a,112bは上板、113a,113bは側板、11
4a,114bは止着板、115a,116aは中板、
117a,117bは緩衝部、118a,118bは製
品保持部である。第2従来例の包装用緩衝固定材は、図
13に示したように両側部に背板110a,110bを
有する背板110と、背板110と折り目A,A’を介
して連設して形成された側板111a,111bと、側
板111a,111bと折り目B,B’を介して連設し
て形成された上板112a,112bと、上板112
a,112bと折り目C,C’を介して連設して形成さ
れた側板113a,113bと、側板113a,113
bと折り目D,D’を介して連設して形成された止着板
114a,114bと、から構成される1枚のダンボー
ル板から形成されており、止着板114a,114bは
各々背板110と接着剤等によって止着されている。
【0005】第2従来例の包装用緩衝固定材は組立前は
折り目B,B’のみが山折りされた平板状であるが、折
り目A,A’及び折り目C,C’を山折りするととも
に、折り目D,D’を谷折りすることにより、背板11
0a、側板111a、上板112a、側板113aから
構成される角形環状部と、背板110b、側板111
b、上板112b、側板113bから構成される角形環
状部が対向して形成される。この後、折り目E,Gを山
折りし、折り目Fを谷折りして、上板112aに連設し
て形成された中板115aと、中板115a及び側板1
13aに連設して形成された中板116aを角形環状部
の内部側に陥入させることによって、略凹形環状の緩衝
部117aが形成される。また、図示していないが、同
様にして略凹形環状の緩衝部117bが形成され、これ
らの緩衝部117a,117bの陥入した部分が製品保
持部118a,118bとなっている。上記構成を有す
る第2従来例の包装用緩衝固定材も、第1従来例と同様
に2つを1組として製品保持部を対向させた状態で直立
させ、製品保持部に被包装物の一部を嵌入させて保持し
た後、所定の包装箱内に収納される。また、第2従来例
の包装用緩衝固定材は、緩衝部を押しつぶせば平板状と
なり、また組み立て時には折り目に沿って簡単に緩衝部
及び製品保持部を形成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の包装用緩衝固定材は以下のような課題を有してい
た。第1従来例における包装用緩衝固定材は、 1)被包装物を保持し、外部からの衝撃や振動を緩衝で
きるだけの十分な強度を確保するために、必要となる強
度が高くなるとともにダンボール板が長くなったり、構
造が複雑になったりして、組み立てに要する作業時間が
長く、作業効率に欠ける。 2)また、長いダンボール板はそれ自身の保管性に欠け
るとともに、長いダンボール板から包装用緩衝固定材を
組み立てるためには、十分な組立スペースを確保する必
要があり、作業性に欠ける。 3)また、包装作業者がダンボール板を組み立てる作業
を省くために、包装作業者に組み立てられた状態で包装
用緩衝固定材を納入しようとしても、組立後の状態では
占有容積が大きいことから、搬送性及び保管性に欠け
る。
【0007】また、第2従来例における包装用緩衝固定
材は、 4)組み立てが容易である一方で、組立後に形成される
凹形環状の緩衝部は安定に自立できる構造ではないた
め、組立後の形状確保のためや、製品保持部に被包装物
を嵌入させる際に所定の治具が必要となり、作業性に欠
けるとともに作業時間が長くなる。 5)また、凹形環状の緩衝部の内部が空洞で、緩衝部の
強度を補強する構造を有していないので形状の自己保持
性に欠けるとともに、製品保持部を形成する中板は折り
目を介して上板と側板に連設されているのみで宙づり状
態であることから、被包装物を保持した状態で包装箱に
収納された際に、衝撃吸収性や落下強度を十分に確保す
ることができないとともに、包装箱を積み重ねて保管す
る場合の耐積載圧が不足し、剛性に欠ける。 6)また、製品保持部の一部が切り込み線によって形成
されているために、製品保持部に被包装物が保持されて
いる状態において、輸送中の振動や衝撃により被包装物
の表面に擦り傷等の損傷を生じやすく、さらに被包装物
が切り込み線で引っ掛かり易いために、製品保持部への
嵌入や取り外しに細心の注意を要し、作業性に欠ける。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、組立前の保管性や搬送性に優れ、組立が容易で組
立に要する作業時間や作業スペースが少なく組立時の作
業性及び作業効率が高いとともに、組立後は自身で極め
て安定に形状確保が可能で、かつ被包装物の保持強度や
落下強度及び耐積載圧が高く、耐振動性や衝撃吸収性に
優れる包装用緩衝固定材の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の包装用緩衝固定材は、(a)側部の折り目を
介して連設された外底板、外側板、上板、内側板と、上
板に折り目を介して両側板の間に両側板と平行に連設さ
れた中側板と、内側板及び中側板と折り目を介して連設
され、かつ外底板に部分的に止着された内底板と、で形
成された断面が略四角形状の2つの第1部材緩衝部と、
外底板に折り目を介して連設されているとともに第1部
材緩衝部内に立設され、両側板の内壁間を支持する1つ
以上の形状保持片と、形状保持片を折り曲げた際に形成
される開口部と、両側部に形成された2つの第1部材緩
衝部に挟まれた製品保持部と、を有する第1部材と、
(b)側部の折り目を介して連設された外底板、外側
板、上板、内側板で形成された断面が略四角形状の2つ
の第2部材緩衝部と、外底板、外側板、上板、内側板の
いずれかに折り目を介して連設され第2部材緩衝部内に
立設された1つ以上の形状保持片と、前記内側板に折り
目を介して連設され、外底板に部分的に止着された内底
板と、外側板及び内側板の中央部を各々打ち抜き形成さ
れた当接部と、を有する第2部材と、を備え、第1部材
の開口部に第2部材の第2部材緩衝部を嵌合させて形成
される構成よりなる。
【0010】この構成により、組立前の保管性や搬送性
に優れ、組立が容易で組立に要する作業時間や作業スペ
ースが少なく組立時の作業性及び作業効率が高いととも
に、組立後は自身で極めて安定に形状確保が可能で、か
つ被包装物の保持強度や落下強度及び耐積載圧が高く、
耐振動性や衝撃吸収性に優れる包装用緩衝固定材を提供
することが可能となる。
【0011】また、上記課題を解決するために本発明の
他の発明の包装用緩衝固定材は、(a)側部の折り目を
介して連設された外底板、外側板、上板、内側板と、上
板に折り目を介して両側板の間に両側板と平行に連設さ
れた中側板と、内側板及び中側板と折り目を介して連接
され、かつ外底板に部分的に止着された内底板と、で形
成された断面が略四角形状の2つの第1部材緩衝部と、
外底板、外側板、上板、中側板のいずれかに折り目を介
して連設され第1部材緩衝部内に立設された1つ以上の
形状保持片と、を有する第1部材と、(b)側部の折り
目を介して連設された外上板、2つの外側板、外底板で
形成された略角形環状の外部緩衝部と、外底板の側部か
ら折り目を介して連設され、内側板、内上板、内側板と
で外部緩衝部内に形成された略角形環状の内部緩衝部
と、外底板、両内側板、内上板のいずれかに折り目を介
して連設され内部緩衝部内に立設された1つ以上の形状
保持片と、外上板に切り込み形成された製品保持部と、
を有する第2部材と、を備え、第1部材を第2部材の側
面から挿着して形成される構成よりなる。
【0012】この構成により、組立前の保管性や搬送性
に優れ、組立が容易で組立に要する作業時間や作業スペ
ースが少なく組立時の作業性及び作業効率が高いととも
に、組立後は自身で極めて安定に形状確保が可能で、か
つ被包装物の保持強度や落下強度及び耐積載圧が高く、
耐振動性や衝撃吸収性に優れる包装用緩衝固定材を提供
することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、(a)側部の折り目を介して連設された外底板、外
側板、上板、内側板と、上板に折り目を介して両側板の
間に両側板と平行に連設された中側板と、内側板及び中
側板と折り目を介して連設され、かつ外底板に部分的に
止着された内底板と、で形成された断面が略四角形状の
2つの第1部材緩衝部と、外底板に折り目を介して連設
されているとともに第1部材緩衝部内に立設され、両側
板の内壁間を支持する1つ以上の形状保持片と、形状保
持片を折り曲げた際に形成される開口部と、両側部に形
成された2つの第1部材緩衝部に挟まれた製品保持部
と、を有する第1部材と、(b)側部の折り目を介して
連設された外底板、外側板、上板、内側板で形成された
断面が略四角形状の2つの第2部材緩衝部と、外底板、
外側板、上板、内側板のいずれかに折り目を介して連設
され第2部材緩衝部内に立設された1つ以上の形状保持
片と、内側板に折り目を介して連設され、外底板に部分
的に止着された内底板と、外側板及び内側板の中央部を
各々打ち抜き形成された当接部と、を有する第2部材
と、を備え、第1部材の開口部に第2部材の第2部材緩
衝部を嵌合させて形成される構成よりなる。
【0014】この構成により、第1部材緩衝部及び第2
部材緩衝部の内部に立設された形状保持片によって強度
が著しく補強され、衝撃強度や圧縮強度が高く自立可能
な第1部材緩衝部又は第2部材緩衝部を備えた第1部材
と第2部材を、第1部材の外底板と第2部材の外底板と
の間に第2部材の当接部により空間部を有するように2
つの部材を嵌合させることによって、製品保持部におい
て極めて高い保持強度を実現することができるととも
に、落下強度や耐積載圧を著しく高めることができると
いう作用を有する。
【0015】また、第1部材の第1部材緩衝部と第2部
材の第2部材緩衝部からなる2重の緩衝構造を備えてい
ることから、外部から加えられる衝撃や振動を両緩衝部
において吸収して、被包装物へ伝達される衝撃や振動を
低減することが可能となり、衝撃吸収性や耐振動性に優
れた包装用緩衝固定材を実現することができるという作
用を有する。
【0016】また、第1部材と第2部材はいずれも組立
前は平板状態であるため、保管に要するスペ−スが極め
て少ないとともに、極めて効率よく搬送することができ
るという作用を有する。
【0017】また、第1部材と第2部材は、組立前の平
板状態においても組立後に必要な占有面積と同程度の面
積を要するだけであるため、組立包装作業に要する作業
スペースが少なく、かつダンボール板に予め形成された
折り目を所定の方向に折り込むことにより、平板状態か
ら極めて容易に組み立てることができるという作用を有
する。
【0018】また、第1部材と第2部材は組立後におい
て極めて安定に自立可能で、これらの部材を嵌合させて
得られる包装用緩衝固定材は、製品保持部に被包装物を
嵌入させる際にもその形状を安定に維持できることか
ら、組立時及び包装時の作業性及び作業効率の高い包装
方法の実現が可能になるという作用を有する。
【0019】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、第1部材緩衝部の開口方向
と、第2部材緩衝部の開口方向が直交する構成よりな
る。この構成により、包装用緩衝固定材のいずれの面に
対してもこれと直交するダンボール片を有することか
ら、包装用緩衝固定材の強度及び耐衝撃性や耐落下性を
より向上させることができるという作用を有する。
【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1又は2の内のいずれか1に記載の発明において、開口
部の形状が、2つの第1部材緩衝部において異なる構成
よりなる。この構成により、第1部材の開口部を2つの
第1部材緩衝部で異なる大きさとし、これに対応して開
口部に嵌合される第2部材の第2部材緩衝部の形状を形
成することによって、第1部材と第2部材を嵌合させる
際の方向を特定することが可能となり、嵌合方向を間違
って嵌合しようとして作業時間を浪費したり、開口部や
第2部材緩衝部を変形破損したりする等の作業効率の低
下を防止することができるという作用を有する。
【0021】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至3の内のいずれか1に記載の発明において、第1
部材が、上板に折り目を介して連設して形成され、内底
板側に折り曲げ可能な舌片を有している構成よりなる。
この構成により、製品保持部への被包装物の嵌入及び製
品保持部からの被包装物の取り外しを極めてスムーズに
行うことができるとともに、被包装物の嵌入時や取り外
し時及び製品保持部に被包装物を保持している状態にお
いて、切り込みにより露呈したダンボール片により被包
装物が損傷することを防止することが可能になるという
作用を有する。
【0022】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至4の内のいずれか1に記載の発明において、第1
部材が、外底板に開口部に連続して形成された略直線状
の打ち抜き部を有し、第2部材が、外側板及び/又は内
側板に打ち抜き部に嵌入される嵌合部を有している構成
よりなる。この構成により、第1部材と第2部材を嵌合
させた際の形状がより安定するとともに、包装用緩衝固
定材全体での強度がより向上するという作用を有する。
【0023】本発明の請求項6に記載の発明は、(a)
側部の折り目を介して連設された外底板、外側板、上
板、内側板と、上板に折り目を介して両側板の間に両側
板と平行に連設された中側板と、内側板及び中側板と折
り目を介して連接され、かつ外底板に部分的に止着され
た内底板と、で形成された断面が略四角形状の2つの第
1部材緩衝部と、外底板、外側板、上板、中側板のいず
れかに折り目を介して連設され第1部材緩衝部内に立設
された1つ以上の形状保持片と、を有する第1部材と、
(b)側部の折り目を介して連設された外上板、2つの
外側板、外底板で形成された略角形環状の外部緩衝部
と、外底板の側部から折り目を介して連設され、内側
板、内上板、内側板とで外部緩衝部内に形成された略角
形環状の内部緩衝部と、外底板、両内側板、内上板のい
ずれかに折り目を介して連設され内部緩衝部内に立設さ
れた1つ以上の形状保持片と、外上板に切り込み形成さ
れた製品保持部と、を有する第2部材と、を備え、第1
部材を第2部材の側面から挿着して形成される構成より
なる。
【0024】この構成により、第1部材緩衝部及び内部
緩衝部の内部に立設された形状保持片によって強度が著
しく補強され、衝撃強度や圧縮強度が高く自立可能な第
1部材緩衝部又は内部緩衝部を備えた第1部材と第2部
材を、第1部材の外底板と第2部材の外底板との間に空
間部を有するように第2部材内に第1部材を挿入するこ
とによって、製品保持部において極めて高い保持強度を
実現することができるとともに、落下強度や耐積載圧を
著しく高めることができるという作用を有する。
【0025】また、第1部材の第1部材緩衝部と第2部
材の内部及び外部緩衝部からなる2重の緩衝構造を備え
ていることから、外部から加えられる衝撃や振動をこら
らの緩衝部において吸収して、被包装物へ伝達される衝
撃や振動を低減することが可能となり、衝撃吸収性や耐
振動性に優れた包装用緩衝固定材を実現することができ
るという作用を有する。
【0026】また、第1部材と第2部材はいずれも組立
前は平板状態であるため、保管に要するスペ−スが極め
て少ないとともに、搬送時にも極めて効率よく輸送する
ことができるという作用を有する。
【0027】また、第1部材と第2部材は、組立前の平
板状態においても組立後に必要な占有面積と同程度の面
積を要するだけであるため、組立包装作業に要する作業
スペースが少なく、かつダンボール板に予め形成された
折り目を所定の方向に折り込むことにより、平板状態か
ら極めて容易に組み立てることができるという作用を有
する。
【0028】また、第1部材と第2部材は組立後におい
て極めて安定に自立可能で、これらの部材を嵌合させて
得られる包装用緩衝固定材は、製品保持部に被包装物を
嵌入させる際にもその形状を安定に維持できることか
ら、組立時及び包装時の作業性及び作業効率の高い包装
方法の実現が可能になるという作用を有する。
【0029】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
6に記載の発明において、第1部材が、いずれか1つの
外側板の外底板側の端部に突設して、かつ第2部材の内
側板の高さと略同じ長さで形成された突設片を有する構
成よりなる。この構成により、第1部材の2つの外側板
のいずれか一方の端部にのみ突設片を形成することによ
って、第2部材に第1部材を挿着する際の方向を特定す
ることが可能となり、挿着方向を間違って挿入しようと
して作業時間を浪費したり、第1部材緩衝部や内部及び
外部緩衝部を変形破損したりする等の作業効率の低下を
防止することができるという作用を有する。
【0030】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
6又は7の内のいずれか1に記載の発明において、第2
部材が、外上板に連設して形成され、製品保持部の内側
に折り曲げ可能な舌片を有している構成よりなる。この
構成により、製品保持部への被包装物の嵌入及び製品保
持部からの被包装物の取り外しを極めてスムーズに行う
ことができるとともに、被包装物の嵌入時や取り外し時
及び製品保持部に被包装物を保持している状態におい
て、切り込みにより露呈したダンボール片により被包装
物が損傷することを防止することが可能になるという作
用を有する。
【0031】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1乃至8の内のいずれか1に記載の発明において、折り
目が、折り目上に不連続に形成された折り目打ち抜き部
又は折り目切り込み線を有する構成よりなる。この構成
により、折り上げや折りたたみといった折り目の折曲が
容易になるとともに、折り目のくせ付けが不要になると
いう作用を有する。
【0032】以下に、本発明の実施の形態の具体例を図
面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の第1実施の形態におけ
る包装用緩衝固定材に用いる組立前の平板状態での第1
部材の平面図、図2は本発明の第1実施の形態における
包装用緩衝固定材に用いる組立前の平板状態での第1部
材の裏面図、図3は本発明の第1実施の形態における包
装用緩衝固定材に用いる第1部材の組立後の裏面側から
の斜視図である。図1〜図3において、1はダンボール
板、2は表板、3,4は裏板、5a,5bは止着部、6
a,6bは上板、7a,7bは内側板、8a,8bは中
側板、9は内底板、10a,10b〜14a,14bは
折り目、15a,15bは舌片、16a,16bは舌片
折り目、17a,17bは打ち抜き部、18a,18b
は外側板、19a,19bは外底板、20a,20bは
折り目、21a,21bは打ち抜き部、21a’,21
b’〜23a,23bは切り込み線、24a,24bは
形状保持片、25a,25bは折り目、26a,26b
は開口部、27a,27bは第1部材緩衝部である。
【0033】本実施の形態における包装用緩衝固定材に
用いる第1部材の構造について、まず組立前の平板状態
を示す図1及び図2を用いて説明する。第1部材は、表
板2と裏板3,4が山折りされた折り目10a,10b
を介して連設された略長方形のダンボール板1から形成
されており、裏板3と裏板4は折り目10a,10bで
折り返されて各々表板2の裏面の止着部5a,5bにお
いて接着剤等により止着されている。
【0034】表板2は上板6a,6bと、上板6a,6
bと折り目11a,11bを介して連設された内側板7
a,7bと、上板6a,6bと折り目13a,13bを
介して連設された中側板8a,8bと、内側板7a,7
bと折り目12a,12bを介して、また中側板8a,
8bと折り目14a,14bを介して連設された内底板
9から構成されている。また、上板6a,6b、内側板
7a,7b、中側板8a,8b、内底板9には対称位置
に形成された打ち抜き部17a,17bを有している。
また、上板6a,6bの一部には舌片折り目16a,1
6bを介して、折り込み可能な舌片15a,15bが形
成されている。
【0035】一方、裏板3は外側板18aと、外側板1
8aと折り目20aを介して連設された外底板19aか
ら構成され、同様に裏板4も外側板18bと、外側板1
8bと折り目20bを介して連設された外底板19bか
ら構成されている。外底板19a、19bは、対称位置
に形成された打ち抜き部21a,21bと、打ち抜き部
21a,21bの一端部から連続して形成された略直線
状の切り込み線21a’,21b’と、切り込み線21
a’,21b’の両端部から連続して形成された略直線
状の切り込み線22a,22b,23a,23bを有し
ており、これらの切り込み線に囲まれ、折り目25a,
25bで外底板19a,19bと連設された形状保持片
24a,24bが形成されている。また、上記のように
表板2、裏板3、裏板4に打ち抜きや切り込み等で加工
された形状は、長手方向の中心線に対して略線対称に形
成されている。
【0036】次に、本実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第1部材の組立方法及び組立時の構造につ
いて図3を用いて説明する。図1及び図2に示した平板
状態から、折り目11a,11b、折り目13a,13
b、折り目20a,20bを各々山折りするとともに、
折り目12a,12bと折り目14a,14bを谷折り
することによって、外底板19a、外側板18a、上板
6a、内側板7a、中側板8aからなる断面が略四角形
状の第1部材緩衝部27aと、外底板19b、外側板1
8b、上板6b、内側板7b、中側板8bからなる断面
が略四角形状の第1部材緩衝部27bを形成する。
【0037】次に、外底板19aに連設された形状保持
片24aを折り目25aから、外底板19aに対して略
垂直に、第1部材緩衝部27aの内部に折り込んで、中
側板8aと外側板18aの間に立設するとともに、外底
板19bに連設された形状保持片24bを折り目25b
から、外底板19bに対して略垂直に、第1部材緩衝部
27bの内部に折り込んで、中側板8bと外側板18b
の間に立設する。尚、図3においては、形状保持片24
aは立設させる途中の状態、形状保持片24bは外底板
19bに対して略垂直に立設させた状態を示している。
【0038】このように形状保持片24a,24bを各
々第1部材緩衝部27a,27bの中側板8a,8bと
外側板18a,18bの間に立設させることによって、
外底板19a,19bに開口部26a,26bが形成さ
れる。また、開口部26aと開口部26bはいずれも略
方形状であるが、その大きさは異なっている。さらに、
上板6a,6bに連設された舌片15a,15bもそれ
ぞれ第1部材緩衝部27a,27bの内部側に向かって
所定の角度で折り込んだ状態として、第1部材の組立が
完了する。
【0039】上記のように、第1部材はダンボール板に
予め形成された折り目を所定の方向に折り込むことによ
り、平板状態から極めて容易に組み立てることができる
とともに、第1部材緩衝部内に立設された形状保持片を
有していることから、組立後は自身でその形状を維持す
ることができる。
【0040】次に、本実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第2部材の構造について図4〜図6を用い
て説明する。図4は本発明の第1実施の形態における包
装用緩衝固定材に用いる組立前の平板状態での第2部材
の平面図、図5は本発明の第1実施の形態における包装
用緩衝固定材に用いる組立前の平板状態での第2部材の
裏面図である。図4及び図5において、30はダンボー
ル板、31,32は表板、33は裏板、34a,34b
は折り目、35a,35bは上板、36a,36bは内
側板、36a’,36b’は当接部、37a,37bは
内底板、38a,38bは外側板、38a’,38b’
は当接部、39は外底板、40a,40b,41a,4
1bは折り目、42a,42bは形状保持片、43a,
43bは折り目、44a,44bは打ち抜き部、45
a,45bは切り込み線、46a,46bは折り目打ち
抜き部、47a,47bは折り目、48a,48bは切
り込み線、49a,49bは打ち抜き部である。
【0041】本実施の形態における包装用緩衝固定材に
用いる第2部材の構造について、まず組立前の平板状態
を示す図4及び図5を用いて説明する。第2部材は、表
板31,32と裏板33が山折りされた折り目34a,
34bを介して連設された略長方形のダンボール板30
から形成されている。
【0042】表板31は上板35aと、上板35aと折
り目40aを介して連設された内側板36aと、内側板
36aと折り目41a及び折り目打ち抜き部46aを介
して連設された内底板37aから構成され、内底板37
aの裏面は接着剤等により外底板39に止着されてい
る。
【0043】同様に、表板32も上板35bと、上板3
5bと折り目40bを介して連設された内側板36b
と、内側板36bと折り目41b及び折り目打ち抜き部
46bを介して連設された内底板37bから構成され、
内底板37bの裏面は接着剤等により外底板39に止着
されている。
【0044】内側板36a,36bは略方形状に形成さ
れた打ち抜き部44a,44bを有しており、この打ち
抜き部44a,44bと切り込み線45a,45b及び
切り込み線48a,48bに囲まれ、折り目43a,4
3bで上板35a,35bに連設された形状保持片42
a,42bが形成されている。
【0045】尚、当接部36a’,36b’は内側板3
6a,36bの一部分で、打ち抜き部44a,44b
と、折り目41a,41bと、折り目打ち抜き部46
a,46bの間の幅の狭い部分に相当する。同様に、当
接部38a’,38b’は外側板38a,38bの一部
分で、打ち抜き部49a,49bと、折り目47a,4
7bの間の幅の狭い部分に相当する。
【0046】一方、裏板33は外側板38a,38b
と、外側板38a,38bと折り目47a,47bを介
して連設された外底板39から構成される。外側板38
a,38bは、切り込み線48a、48bと連続して形
成された略方形状の打ち抜き部49a,49bを有して
いる。
【0047】次に、本実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第2部材の組立方法及び組立時の構造につ
いて図6を用いて説明する。図6は本発明の第1実施の
形態における包装用緩衝固定材に用いる第2部材の組立
後の平面側からの斜視図である。図6において、28
a,28bは第2部材緩衝部、50a,50bは嵌合部
である。
【0048】まず、図4及び図5に示した平板状態か
ら、折り目40a,40b、折り目47a,47bを各
々山折りするとともに、折り目41a,41bを谷折り
することによって、外底板39、外側板38a、上板3
5a、内側板36aからなる断面が略四角形状の第2部
材緩衝部28aと、外底板39、外側板38b、上板3
5b、内側板36bからなる断面が略四角形状の第2部
材緩衝部28bを形成する。
【0049】次に、上板35aに連設された形状保持片
42aを折り目43aから、上板35aに対して略垂直
に、第2部材緩衝部28aの内部に折り込んで、内側板
36aと外側板38aの間に立設し係止させるととも
に、上板35bに連設された形状保持片42bも同様に
して、折り目43bから上板35bに対して略垂直に、
第2部材緩衝部28bの内部に折り込んで、内側板36
bと外側板38bの間に立設し係止させる。
【0050】尚、図6においては、図中の下方左側の形
状保持片42aは立設させていない状態、図中の下方右
側の形状保持片42bは立設させる途中の状態、図中の
上方の形状保持片42a,42bは上板35a,35b
に対して略垂直に立設させた状態を示している。
【0051】このように形状保持片42a,42bを各
々第2部材緩衝部28a,28bの内部に立設し係止さ
せることによって、図6に示したように外側板38a,
38bの一部に突設した嵌合部50a,50bが形成さ
れ、第2部材の組立が完了する。
【0052】上記のように、第2部材はダンボール板に
予め形成された折り目を所定の方向に折り込むことによ
り、平板状態から極めて容易に組み立てることができる
とともに、第2部材緩衝部の内部に立設された形状保持
片を有していることから、組立後は自身でその形状を維
持することができる。
【0053】次に、上記方法により組み立てられた第1
部材と第2部材を嵌合させて得られる本実施の形態の包
装用緩衝固定材の構造を図7を用いて説明する。図7は
本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固定材の斜
視図である。図7において、29は製品保持部である。
【0054】図7に示す本実施の形態における包装用緩
衝固定材は、図3に示す第1部材の外底板19aに形成
された開口部26aに、図6に示す第2部材の第2部材
緩衝部28a,28bの内の上方に図示された部分A,
A’を嵌合させ、同様に第1部材の外底板19bに形成
された開口部26bに第2部材の第2部材緩衝部28
a,28bの内、図6において下方に図示された部分
B,B’を嵌合させることによって、極めて容易に組み
立てられる。また、開口部26a,26bに第2部材緩
衝部28a,28bを嵌合させる際に、第2部材の嵌合
片50a,50bも、第1部材の開口部26a,26b
に連続して形成された打ち抜き部21a,21bに嵌入
される。また、第1部材を第2部材に嵌合した状態で
は、第2部材の当接部36a’,36b’及び当接部3
8a’,38b’が、第1部材の外底板19a,19b
に対して略垂直に当接し、また第2部材の第2部材緩衝
部28a,28bのB,B’部分が、第1部材の上板6
bに当接した状態となる。
【0055】尚、図7においては、第2部材の第2部材
緩衝部28a,28bのB,B’部分が、第1部材の上
板6bに当接した状態を示したが、これとともに第2部
材の第2部材緩衝部28a,28bのA,A’部分が、
第1部材の上板6aに当接する構造でもよい。
【0056】上記のように組み立てられた包装用緩衝固
定材において、第1部材の対向して形成された第1部材
緩衝部27a,27b及び内底板9によって囲まれた空
間部分が被包装物を保持するための製品保持部29とな
る。
【0057】また、本実施の形態における包装用緩衝固
定材の使用方法は従来例と同様であり、図7に示した包
装用緩衝固定材2つを各々の製品保持部29が対向する
ように配置し、製品保持部29に被包装物の一部を嵌入
させて使用する。被包装物を製品保持部29に嵌入する
際には、舌片15a,15bが内側に折り込まれた状態
となり、被包装物と接触してガイド兼弾性材として機能
する。
【0058】以上のように本実施の形態における包装用
緩衝固定材は、第1部材緩衝部及び第2部材緩衝部の内
部に立設された形状保持片によって強度が著しく補強さ
れ、衝撃強度や圧縮強度が高く自立可能な第1部材緩衝
部又は第2部材緩衝部を備えた第1部材と第2部材を、
第1部材と第2部材に形成された第1部材緩衝部と第2
部材緩衝部の開口方向が垂直に交わるように、また第1
部材の外底板と第2部材の外底板との間に第2部材の当
接部により空間部を有するように2つの部材を嵌合させ
ることによって、製品保持部において極めて高い保持強
度を実現することができるとともに、落下強度や耐積載
圧を著しく高めることができる。
【0059】また、第1部材の第1部材緩衝部と第2部
材の第2部材緩衝部からなる2重の緩衝構造を備えてい
ることから、外部から加えられる衝撃や振動を両緩衝部
において吸収して、被包装物へ伝達される衝撃や振動を
低減することが可能となり、衝撃吸収性や耐振動性に優
れた包装用緩衝固定材を実現することができる。
【0060】また、第1部材と第2部材はいずれも組立
前は平板状態であるため、保管に要するスペ−スが極め
て少ないとともに、搬送時にも極めて効率よく輸送する
ことができる。
【0061】また、第1部材と第2部材は、組立前の平
板状態においても組立後に必要な占有面積と同程度の面
積を要するだけであるため組立包装作業に要するスペー
スが少なく、かつダンボール板に予め形成された折り目
を所定の方向に折り込むことにより、平板状態から極め
て容易に組み立てることができる。
【0062】また、第1部材と第2部材は組立後におい
て極めて安定に自立可能で、これらの部材を嵌合させて
得られる包装用緩衝固定材は、製品保持部に被包装物を
嵌入させる際にもその形状を安定に維持することができ
ることから、組立時の作業性及び作業効率の高い包装方
法の実現が可能になる。
【0063】また、図3に示したように、第1部材の開
口部を2つの第1部材緩衝部で異なる大きさとし、これ
に対応して開口部に嵌合される第2部材の第2部材緩衝
部の形状を形成することによって、第1部材と第2部材
を嵌合させる際の嵌合方向を特定することが可能とな
り、嵌合方向を間違って嵌合しようとして作業時間を浪
費したり、開口部や第1部材緩衝部を変形破損したりす
る等の作業効率の低下を防止することができる。
【0064】また、本実施の形態の包装用緩衝固定材
は、製品保持部に舌片を備えていることから、製品保持
部への被包装物の嵌合及び製品保持部からの被包装物の
取り外しを極めてスムーズに行うことができるととも
に、このような嵌合時や取り外し時及び製品保持部に被
包装物を保持している状態において、切り込み線により
露呈したダンボール片により被包装物が損傷することを
防止することが可能となる。
【0065】また、折り目上に不連続に形成された折り
目打ち抜き部を有していることから、折り上げや折りた
たみといった折り目の折曲が容易であり、折り目のくせ
付けが不要になる。
【0066】尚、本実施の形態では折り目上に不連続な
折り目打ち抜き部を形成したものを示したが、折り目上
に不連続な折り目切り込み線を形成しても同様な作用が
得られる。
【0067】また、本実施の形態では、図7に示したよ
うに第1部材の外底板の開口部に連続して形成された打
ち抜き部に第2部材の外側板の一部の嵌合部を嵌入させ
る構造としたが、製品保持部における被包装物の固定や
揺動防止の目的から、第2部材の内側板にも内側板の当
接部に連続して延設された同様な嵌合部を形成し、これ
を嵌入することができるように、第1部材の外底板に打
ち抜き部を形成したり、第1部材の開口部を大きく形成
してもよい。
【0068】(実施の形態2)図8は本発明の第2実施
の形態における包装用緩衝固定材に用いる第1部材の組
立後の前面側からの斜視図、図9は本発明の第2実施の
形態における包装用緩衝固定材に用いる第1部材の組立
後の背面側からの斜視図である。図8及び図9におい
て、51はダンボール板、52は内底板、53,54は
外底板、55a,55bは内側板、56a,56bは上
板、57a,57bは外側板、58a,58bは中側
板、59a,59b〜63a,63bは折り目、64
a,64bは切り込み線、65は突設片、66a,66
bは形状保持片、67a,67bは切り込み線、68
a,68bは折り目、69a,69bは止着部、70
a,70bは折り目、98a,98bは第1部材緩衝部
である。
【0069】本実施の形態における包装用緩衝固定材に
用いる第1部材の構造について、図8及び図9を用いて
説明する。第1部材は、外底板53,54に折り目62
a,62bを介して連設された外側板57a,57b
と、外側板57a,57bに折り目61a,61bを介
して連設された上板56a,56bと、上板56a,5
6bに折り目60a,60bを介して連設された内側板
55a,55bと、上板56a,56bに折り目70
a,70bを介して連設された中側板58a,58b
と、内側板55a,55bに折り目59a,59bを介
して、また中側板58a,58bに折り目63a,63
bを介して連設された内底板52と、から構成される1
枚のダンボール板51で形成されている。また、外底板
53及び外底板54はそれぞれ止着部69a,69bに
おいて接着剤等により内底板52の裏面と止着されてい
る。
【0070】また、内底板52、内側板55a,55
b、中側板58a,58b、上板56a,56bに渡っ
て直線状又は略環状の切り込み線64a,64bが形成
されており、外底板53及び外底板54にも略コの字状
の切り込み線67a,67bが形成されている。外底板
53の切り込み線67aに囲まれた部分には、折り目6
8aを介して折り込み可能な形状保持片66aが形成さ
れており、同様に外底板54の切り込み線67bに囲ま
れた部分にも、折り目68bを介して折り込み可能な形
状保持片66bが形成されている。また、外側板57a
の折り目62a側の端部の一部には、外底板53に対し
て略垂直にかつ外側板57aと連設して形成された突設
片65を有している。
【0071】尚、上記のように、内底板52、外底板5
3,54、内側板55a,55b、上板56a,56
b、外側板57a,57b、中側板58a,58bに加
工された切り込み等形状は、長手方向の中心線に対して
略線対称に形成されている。
【0072】次に、本実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第1部材の組立方法及び組立時の構造につ
いて図8及び図9を用いてより詳細に説明する。本実施
の形態における第1部材は組立前の状態は折り目61
a,61bのみが山折りされた平板状であり、折り目6
0a,60b、折り目62a,62b、折り目70a,
70bを各々山折りするとともに、折り目59a,59
b,63a,63bを谷折りすることによって、外底板
53、外側板57a、上板56a、内側板55a、中側
板58aからなる断面が略四角形状の第1部材緩衝部9
8aと、外底板54、外側板57b、上板56b、内側
板55b、中側板58bからなる断面が略四角形状の第
1部材緩衝部98bを形成する。
【0073】次に、外底板53に連設された形状保持片
66aを折り目68aから、外底板53に対して略垂直
に、第1部材緩衝部98aの内部に折り込んで、外側板
57aと中側板58aの間に立設させるとともに、外底
板54に連設された形状保持片66bも同様にして、折
り目68bから外底板54に対して略垂直に、第1部材
緩衝部98bの内部に折り込んで、外側板57bと中側
板58bの間に立設させることにより、第1部材の組立
が完了する。尚、図9においては、図中の形状保持片6
6a,66bは外底板53,54に対して略垂直に立設
させた状態を示している。
【0074】上記のように、第1部材はダンボール板に
予め形成された折り目を所定の方向に折り込むことによ
り、平板状態から極めて容易に組み立てることができる
とともに、第1部材緩衝部の内部に立設された形状保持
片を有していることから、組立後は自身でその形状を維
持することができる。
【0075】次に、本実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第2部材の構造について図10及び図11
を用いて説明する。図10は本発明の第2実施の形態に
おける包装用緩衝固定材に用いる第2部材の組立後の背
面側からの斜視図、図11は本発明の第2実施の形態に
おける包装用緩衝固定材に用いる第1部材と第2部材の
挿着方法を示す斜視図である。図10及び図11におい
て、71はダンボール板、72は外上板、73a,73
bは外側板、74は外底板、75は内上板、76a,7
6bは内側板、77は内底板、78a〜78gは折り
目、79a,79bは切り込み線、80a,80bは折
り目、81a,81bは形状保持片、82,83a,8
3b〜85a,85b,86は折り目、87a,87
b,88,89a,89b,90,91a,91bは切
り込み線、92,93a,93b〜95a,95b,9
6は舌片、97は製品保持部、99aは外部緩衝部,9
9bは内部緩衝部である。
【0076】本実施の形態における包装用緩衝固定材に
用いる第2部材の構造について、図10及び図11を用
いて説明する。第2部材は、外側板73bに折り目78
gを介して連設された外上板72と、外上板72に折り
目78aを介して連設された外側板73aと、外側板7
3aに折り目78bを介して連設された外底板74と、
外底板74に折り目78cを介して連設された内側板7
6aと、内側板76aに折り目78dを介して連設され
た内上板75と、内上板75に折り目78eを介して連
設された内側板76bと、内側板76bに折り目78f
を介して連設された内底板77と、から構成される1枚
のダンボール板71で形成されている。また、外側板7
3bと内側板76a、外底板74と内底板77は、それ
ぞれ接着剤等により止着されている。
【0077】外底板74は略コの字状の切り込み線79
a,79bを有し、切り込み線79a,79bに囲まれ
た部分には、外底板74と折り目80a、80bを介し
て連設して形成され、外底板74に対して略垂直に立設
可能な形状保持片81a、81bが形成されている。
【0078】外上板72には、切り込み線87a、87
bによって外上板72に折り目82を介して連設された
舌片92と、切り込み線87a、87b及び略直線状の
切り込み線88によって外上板72に折り目83a,8
3bを介して連設された舌片93a,93bと、切り込
み線88及び略直線状の切り込み線89a,89b,9
0によって外上板72に折り目84a,84bを介して
連設された舌片94a,94bと、切り込み線90及び
切り込み線91a,91bによって外上板72に折り目
85a,85bを介して連設された舌片95a,95b
及び折り目86を介して連設された舌片96と、が形成
されている。また、これらの舌片92,93a,93
b,94a,94b,95a,95b,96は内側に折
り込み可能となっている。尚、上記のように、外上板7
2及び外底板74に加工された切り込み等の形状は、長
手方向の中心線に対して略線対称に形成されている。
【0079】次に、本実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第2部材の組立方法及び組立時の構造につ
いて図10及び図11を用いてより詳細に説明する。本
実施の形態における第2部材は組立前の状態は折り目7
8b,78d,78gが山折りされた平板状であり、折
り目78a,78c,78eを各々山折りするととも
に、折り目78fを谷折りすることによって、外上板7
2、外側板73a、外底板74、外側板73bからなる
角形環状の外部緩衝部99aと、外底板74、内側板7
6a、内上板75、内側板76bからなる角形環状の内
部緩衝部99bを形成する。
【0080】次に、外底板74に連設された形状保持片
81aを折り目80aから、外底板74に対して略垂直
に、内部緩衝部99bの内部に折り込んで、両内側板7
6a,76bの間に立設させるとともに、外底板74に
連設された形状保持片81bを折り目80bから、外底
板74に対して略垂直に、内部緩衝部99bの内部に折
り込んで、両内側板76a,76bの間に立設させるこ
とにより、第2部材の組立が完了する。尚、図10にお
いては、形状保持片81a,81bはいずれも外底板7
4に対して略垂直に立設させた状態を示している。
【0081】上記のように、第2部材はダンボール板に
予め形成された折り目を所定の方向に折り込むことによ
り、平板状態から極めて容易に組み立てることができる
とともに、内部緩衝部の内部に立設された形状保持片を
有していることから、組立後は自身でその形状を維持す
ることができる。
【0082】次に、上記方法により組み立てられた第1
部材を第2部材に挿着して得られる本実施の形態におけ
る包装用緩衝固定材の構造を図11を用いて説明する。
図11に示したように、本実施の形態における包装用緩
衝固定材は、第1部材の上板56a,56bと第2部材
の外上板72が当接するように、また第2部材の内部緩
衝部99bを形成していない外側板73aと第1部材の
突設片65が形成されている外側板57aが当接するよ
うに、第1部材を第2部材の内部に挿着することによっ
て、極めて容易に組み立てることができる。このように
第1部材を第2部材の内部に挿着した後、外上板72に
連設して形成された舌片92,93a,93b,94
a,94b,95a,95b,96を所定の角度で内側
に折り込むことによって、製品保持部97が形成され
る。また、第2部材の内部において、第1部材の外底板
53は第2部材の内上板75に当接し、第1部材の突設
片65の先端部は第2部材の外底板74に当接した状態
となっている。
【0083】上記のように組み立てられた包装用緩衝固
定材において、外上板72から第2部材の内部側に、か
つ第1部材の第1部材緩衝部98a,98bに挟まれた
空間部分が被包装物を保持するための製品保持部97と
なる。
【0084】また、本実施の形態における包装用緩衝固
定材の使用方法は従来例と同様であり、図11に示した
包装用緩衝固定材2つを各々の製品保持部97が対向す
るように配置し、製品保持部97に被包装物の一部を嵌
入させて使用する。被包装物を製品保持部97に嵌入す
る際には、舌片92,93a,93b,94a,94
b,95a,95b,96が内側に折り込まれた状態と
なり、被包装物と接触してガイド兼弾性材として機能す
る。
【0085】以上のように本実施の形態における包装用
緩衝固定材は、第1部材緩衝部、内部緩衝部の各緩衝部
の内部に立設された形状保持片によって強度が著しく補
強され、衝撃強度や圧縮強度が高く自立可能な第1部材
緩衝部又は内部緩衝部を備えた第1部材と第2部材を、
第1部材の外底板と第2部材の外底板との間に第1部材
に形成された突設片によって空間部を有するように第2
部材内に第1部材を挿着することによって、製品保持部
におけて極めて高い保持強度を実現することができると
ともに、落下強度や耐積載圧が著しく高めることができ
る。
【0086】また、第1部材の第1部材緩衝部と第2部
材の内部緩衝部及び外部緩衝部からなる2重の緩衝構造
を備えていることから、外部から加えられる衝撃や振動
をこれらの緩衝部において吸収して、被包装物へ伝達さ
れる衝撃や振動を低減することが可能となり、衝撃吸収
性や耐振動性に優れた包装用緩衝固定材を実現すること
ができる。
【0087】また、第1部材と第2部材はいずれも組立
前は平板状態であるため、保管に要するスペ−スが極め
て少ないとともに、搬送時にも極めて効率よく輸送する
ことができる。
【0088】また、第1部材と第2部材は、組立前の平
板状態においても組立後に必要な占有面積と同程度の面
積を要するだけであるため組立包装作業に要するスペー
スが少なく、かつダンボール板に予め形成された折り目
を所定の方向に折り込むことにより、平板状態から極め
て容易に組み立てることができる。
【0089】また、第1部材と第2部材は組立後におい
て極めて安定に自立可能で、これらの部材を嵌合させて
得られる包装用緩衝固定材は、製品保持部に被包装物を
嵌入させる際にもその形状を安定に維持することができ
ることから、組立時の作業性及び作業効率の高い包装方
法の実現が可能になる。
【0090】また、図11に示したように、第1部材の
2つの外側板のいずれか一方の端部にのみ突設片を形成
することによって、第2部材に第1部材を挿着する際の
挿着方向を特定することが可能となり、挿着方向を間違
って挿入しようとして作業時間を浪費したり、第1部材
緩衝部や内部及び外部緩衝部を変形破損したりする等の
作業効率の低下を防止することができる。
【0091】また、本実施の形態の包装用緩衝固定材に
は、製品保持部に舌片を備えていることから、製品保持
部への被包装物の嵌入及び製品保持部からの被包装物の
取り外しを極めてスムーズに行うことができるととも
に、被包装物の嵌入時や取り外し時及び製品保持部に被
包装物を保持している状態において、切り込み線により
露呈したダンボール片により被包装物が損傷することを
防止することが可能になる。
【0092】尚、図中には示していないが、本実施の形
態における包装用緩衝固定材の第1部材及び第2部材の
折り目には、第1実施の形態と同様に折り目上に不連続
な折り目切り込み部や折り目切り込み線を形成してもよ
い。このような折り目切り込み部や折り目切り込み線を
形成することによって、折り上げや折りたたみといった
折り目の折曲が容易になり、折り目のくせ付けが不要に
なる。
【0093】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いてより詳細に
説明する。図7に示した第1実施の形態における包装用
緩衝固定材を第1実施例、図12に示した第1従来例の
包装用緩衝固定材を第1比較例、後述の図14に示した
第3従来例の包装用緩衝固定材を第2比較例として、振
動試験、落下試験、耐圧試験、組立時間の比較試験を行
った。
【0094】図14は従来のダンボール板を用いた包装
用緩衝固定材(従来例3)の斜視図である。図14に示
した包装用緩衝固定材は、第1従来例と同様に1枚のダ
ンボール板を組み立てて構造体としたものである。
【0095】また、比較試験については各々以下のよう
な条件で評価した。振動試験は、包装用緩衝固定材に被
包装物を保持した状態で、振動周波数5〜50Hzで、
垂直方向に1Gで40分、水平方向に0.5Gで20分
振動させて、被包装物に生じる外観上のスレ傷や包装用
緩衝固定材の形状くずれ、及び共振の発生(包装用緩衝
固定材による振動加速度の増加)について評価した。
【0096】落下試験は、包装用緩衝固定材に被包装物
を保持した状態で、1角3稜6面での落下を行い、被包
装物の外観にスレ傷等の発生がなく、かつ包装用緩衝固
定材が形状を維持できる落下高さを決定した。
【0097】耐圧試験は、圧縮速度12mm/minで
各包装用緩衝固定材の長手方向から圧縮した場合に形状
を維持できる圧縮強度を決定した。組立時間は各包装用
緩衝固定材について、平板状態から組み立てが完了する
までの時間を各々10個ずつ組み立てを行って測定し、
その平均値を算出した。
【0098】以上の比較試験の結果をまとめたものを
(表1)に示す。
【表1】
【0099】(表1)から明らかなように、本発明の第
1実施例の包装用緩衝固定材は、第1比較例と比べて、
振動試験で被包装物と包装用緩衝固定材を構成するダン
ボール板の切り込み線部分が接触することにより生じる
スレ(スリ傷)の発生がなく、落下試験及び耐圧試験の
いずれについてもより優れた特性を有することが判明し
た。
【0100】また、本発明の第1実施例の包装用緩衝固
定材は、第2比較例と比べて、振動試験や落下試験では
特性上差がないものの、耐圧試験では第2比較例の1.
4倍以上の耐圧特性を有することが明らかになった。
【0101】さらに、第1実施例の包装用緩衝固定材の
組み立てに要する時間は平均して15秒/個程度で第1
比較例に比べると若干長いが、第2比較例の組立時間の
1/4以下であり、第1実施例によれば耐振動性、耐落
下性、耐圧性においていずれも優れた特性を有する包装
用緩衝固定材を短時間でかつ容易に組み立てられること
が実証された。
【0102】
【発明の効果】本発明の包装用緩衝固定材によれば、以
下のような優れた効果が得られる。 1)請求項1又は6に記載の発明によれば、強度が高く
かつ自立可能な緩衝部を備えた第1部材と第2部材を嵌
合又は挿着した包装用緩衝固定材であることから、高い
保持強度で被包装物を保持することができるため、包装
箱内に収納した際に包装箱の内部で被包装物を宙づり状
態で極めて安定に保持することができるという優れた効
果が得られる。
【0103】また、保持強度とともに、落下強度や耐積
載圧も著しく高いことから、包装用緩衝固定材をその取
り扱いにおいて作業台から落下させた場合にも損傷や破
損が少なく、また被包装物を保持して包装箱内に収納し
た後包装箱を積み重ねたりした場合にも、包装用緩衝固
定材が押しつぶされたりすることがなく、包装箱内の被
包装物を安定に保持することができるとともに、包装箱
の保管形態を自在に設定することができるという優れた
効果が得られる。
【0104】また、第1部材の緩衝部と第2部材の緩衝
部からなる2重の緩衝構造によって衝撃吸収性や耐振動
性に優れ、外部から加えられる衝撃や振動を緩衝部にお
いて吸収し、被包装物へ伝達される衝撃や振動を低減し
て、被包装物の損傷や破損を確実に防止することができ
るという優れた効果が得られる。
【0105】また、包装用緩衝固定材を構成する第1部
材と第2部材はいずれも組立前は平板状態で保管に要す
るスペ−スが極めて少なく、搬送時にも極めて効率よく
輸送することができることから、保管場所を自在に選択
できるとともに、輸送コストの低減を図ることができる
という優れた効果が得られる。
【0106】また、包装用緩衝固定材を構成する第1部
材と第2部材は、組立前の平板状態においても組立後に
必要な占有面積と同程度の面積を要するだけであるため
組立包装作業に要するスペースが少なく、かつ予め形成
された折り目を所定の方向に折り込むことにより、平板
状態から極めて容易に組み立てることができることか
ら、包装に要する作業場所を極めて有効に利用できると
ともに、組立時間の短縮が可能になるという優れた効果
が得られる。
【0107】また、包装用緩衝固定材は組立後において
極めて安定に自立可能で、製品保持部に被包装物を嵌入
させる際にもその形状を安定に維持することができるこ
とから、組立時及び包装時の作業性及び作業効率を向上
させることができるという優れた効果が得られる。
【0108】2)請求項1及び2に記載の発明によれ
ば、包装用緩衝固定材のいずれの面に対してもこれと直
交するダンボール片を有する構造とすることができるこ
とから、包装用緩衝固定材の強度及び耐衝撃性や耐落下
性をより向上させることができるという優れた効果が得
られる。
【0109】3)請求項3又は7に記載の発明によれ
ば、第1部材と第2部材を嵌合又は挿着する際の方向を
特定することが可能となることから、方向を間違って嵌
合又は挿着しようとして作業時間を浪費したり、開口部
や緩衝部を変形破損したりする等の作業効率の低下を防
止することができるという優れた効果が得られる。
【0110】4)請求項4又は8に記載の発明によれ
ば、製品保持部への被包装物の嵌入及び製品保持部から
の被包装物の取り外しを極めてスムーズに行うことがで
きるとともに、被包装物の嵌入時や取り外し時及び製品
保持部に被包装物を保持している状態において、切り込
み線により露呈したダンボール片により被包装物が損傷
することを防止することが可能となるという優れた効果
が得られる。
【0111】5)請求項9に記載の発明によれば、折り
上げや折りたたみといった折り目の折曲が容易になると
ともに、折り目のくせ付けが不要になることから、第1
部材及び第2部材の組み立てにおける作業時間を短縮
し、組立作業の効率を向上させることができるという優
れた効果が得られる。
【0112】6)請求項1乃至9に記載の発明によれ
ば、従来のダンボール板を用いた包装用緩衝固定材に比
べて、より少ないダンボール板の使用量で高い保持強
度、落下強度、耐積載圧が得られるとともに、衝撃吸収
性や耐振動性を向上させることができることから、廃棄
処分する場合においても処分するダンボール量が少な
く、省資源化や環境保護が図れるという優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる組立前の平板状態での第1部材の平面図
【図2】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる組立前の平板状態での第1部材の裏面図
【図3】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第1部材の組立後の裏面側からの斜視図
【図4】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる組立前の平板状態での第2部材の平面図
【図5】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる組立前の平板状態での第2部材の裏面図
【図6】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第2部材の組立後の平面側からの斜視図
【図7】本発明の第1実施の形態における包装用緩衝固
定材の斜視図
【図8】本発明の第2実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第1部材の組立後の前面側からの斜視図
【図9】本発明の第2実施の形態における包装用緩衝固
定材に用いる第1部材の組立後の背面側からの斜視図
【図10】本発明の第2実施の形態における包装用緩衝
固定材に用いる第2部材の組立後の背面側からの斜視図
【図11】本発明の第2実施の形態における包装用緩衝
固定材に用いる第1部材と第2部材の挿着方法を示す斜
視図
【図12】従来のダンボール板を用いた包装用緩衝固定
材(従来例1)の斜視図
【図13】従来のダンボール板を用いた簡易組立型の包
装用緩衝固定材(従来例2)の斜視図
【図14】従来のダンボール板を用いた包装用緩衝固定
材(従来例3)の斜視図
【符号の説明】
1 ダンボール板 2 表板 3,4 裏板 5a,5b 止着部 6a,6b 上板 7a,7b 内側板 8a,8b 中側板 9 内底板 10a,10b〜14a,14b 折り目 15a,15b 舌片 16a,16b 舌片折り目 17a,17b 打ち抜き部 18a,18b 外側板 19a,19b 外底板 20a,20b 折り目 21a,21b 打ち抜き部 21a’,21b’〜23a,23b 切り込み線、 24a,24b 形状保持片 25a,25b 折り目 26a,26b 開口部 27a,27b 第1部材緩衝部 28a,28b 第2部材緩衝部 29 製品保持部 30 ダンボール板 31,32 表板 33 裏板 34a,34b 折り目 35a,35b 上板 36a,36b 内側板 36a’,36b’ 当接部 37a,37b 内底板 38a,38b 外側板 38a’,38b’ 当接部 39 外底板 40a,40b,41a,41b 折り目 42a,42b 形状保持片 43a,43b 折り目 44a,44b 打ち抜き部 45a,45b 切り込み線 46a,46b 折り目打ち抜き部 47a,47b 折り目 48a,48b 切り込み線 49a,49b 打ち抜き部 50a,50b 嵌合部 51 ダンボール板 52 内底板 53,54 外底板 55a,55b 内側板 56a,56b 上板 57a,57b 外側板 58a,58b 中側板 59a,59b〜63a,63b 折り目 64a,64b 切り込み線 65 突設片 66a,66b 形状保持片 67a,67b 切り込み線 68a,68b 折り目 69a,69b 止着部 70a,70b 折り目 71 ダンボール板 72 外上板 73a,73b 外側板 74 外底板 75 内上板 76a,76b 内側板 77 内底板 78a〜78g 折り目 79a,79b 切り込み線 80a,80b 折り目 81a,81b 形状保持片 82,83a,83b〜85a,85b,86 折り目 87a,87b,88,89a,89b,90,91
a,91b 切り込み線 92,93a,93b〜95a,95b,96 舌片 97 製品保持部 98a,98b 第1部材緩衝部 99a 外部緩衝部 99b 内部緩衝部 100 ダンボール板 101 上板 102a〜102c 側板 103 挿入片 104a〜104d 折り目 105a〜105d 舌片 106 内底板 107 製品保持部 110,110a,110b 背板 111a,111b 側板 112a,112b 上板 113a,113b 側板 114a,114b 止着板 115a,116a 中板 117a,117b 緩衝部 118a,118b 製品保持部
フロントページの続き (72)発明者 宇美 昌信 佐賀県佐賀市高木瀬西六丁目3番2号 サガシキ印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−183461(JP,A) 特開 平5−319430(JP,A) 実開 平6−81928(JP,U) 実開 平7−19125(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 5/50 101 B65D 81/113

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)側部の折り目を介して連設された外
    底板、外側板、上板、内側板と、前記上板に折り目を介
    して前記両側板の間に前記両側板と平行に連設された中
    側板と、前記内側板及び前記中側板と折り目を介して連
    設され、かつ前記外底板に部分的に止着された内底板
    と、で形成された断面が略四角形状の2つの第1部材緩
    衝部と、前記外底板に折り目を介して連設されていると
    ともに前記第1部材緩衝部内に立設され、前記両側板の
    内壁間を支持する1つ以上の形状保持片と、前記形状保
    持片を折り曲げた際に形成される開口部と、両側部に形
    成された2つの前記第1部材緩衝部に挟まれた製品保持
    部と、を有する第1部材と、(b)側部の折り目を介し
    て連設された外底板、外側板、上板、内側板で形成され
    た断面が略四角形状の2つの第2部材緩衝部と、前記外
    底板、前記外側板、前記上板、前記内側板のいずれかに
    折り目を介して連設され前記第2部材緩衝部内に立設さ
    れた1つ以上の形状保持片と、前記内側板に折り目を介
    して連設され、前記外底板に部分的に止着された内底板
    と、前記外側板及び前記内側板の中央部を各々打ち抜き
    形成された当接部と、を有する第2部材と、を備え、前
    記第1部材の前記開口部に前記第2部材の前記第2部材
    緩衝部を嵌合させて形成される包装用緩衝固定材。
  2. 【請求項2】前記第1部材緩衝部の開口方向と、前記第
    2部材緩衝部の開口方向が直交することを特徴とする請
    求項1に記載の包装用緩衝固定材。
  3. 【請求項3】前記開口部の形状が、前記2つの第1部材
    緩衝部において異なることを特徴とする請求項1又は2
    の内のいずれか1に記載の包装用緩衝固定材。
  4. 【請求項4】前記第1部材が、前記上板に折り目を介し
    て連設して形成され、前記内底板側に折り曲げ可能な舌
    片を有していることを特徴とする請求項1乃至3の内の
    いずれか1に記載の包装用緩衝固定材。
  5. 【請求項5】前記第1部材が、前記外底板に前記開口部
    に連続して形成された略直線状の打ち抜き部を有し、前
    記第2部材が、前記外側板及び/又は前記内側板に前記
    打ち抜き部に嵌入される嵌合部を有していることを特徴
    とする請求項1乃至4の内のいずれか1に記載の包装用
    緩衝固定材。
  6. 【請求項6】(a)側部の折り目を介して連設された外
    底板、外側板、上板、内側板と、前記上板に折り目を介
    して前記両側板の間に前記両側板と平行に連設された中
    側板と、前記内側板及び前記中側板と折り目を介して連
    接され、かつ前記外底板に部分的に止着された内底板
    と、で形成された断面が略四角形状の2つの第1部材緩
    衝部と、前記外底板、前記外側板、前記上板、前記中側
    板のいずれかに折り目を介して連設され前記第1部材緩
    衝部内に立設された1つ以上の形状保持片と、を有する
    第1部材と、(b)側部の折り目を介して連設された外
    上板、2つの外側板、外底板で形成された略角形環状の
    外部緩衝部と、前記外底板の側部から折り目を介して連
    設され、内側板、内上板、内側板とで前記外部緩衝部内
    に形成された略角形環状の内部緩衝部と、前記外底板、
    前記両内側板、前記内上板のいずれかに折り目を介して
    連設され前記内部緩衝部内に立設された1つ以上の形状
    保持片と、前記外上板に切り込み形成された製品保持部
    と、を有する第2部材と、を備え、前記第1部材を前記
    第2部材の側面から挿着して形成される包装用緩衝固定
    材。
  7. 【請求項7】前記第1部材が、いずれか1つの前記外側
    板の前記外底板側の端部に突設して、かつ前記第2部材
    の前記内側板の高さと略同じ長さで形成された突設片を
    有することを特徴とする請求項6に記載の包装用緩衝固
    定材。
  8. 【請求項8】前記第2部材が、前記外上板に連設して形
    成され、前記製品保持部の内側に折り曲げ可能な舌片を
    有していることを特徴とする請求項6又は7の内のいず
    れか1に記載の包装用緩衝固定材。
  9. 【請求項9】前記折り目が、前記折り目上に不連続に形
    成された折り目打ち抜き部又は折り目切り込み線を有す
    ることを特徴とする請求項1乃至8の内のいずれか1に
    記載の包装用緩衝固定材。
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