JP3055778B2 - 化粧用脂取りシート - Google Patents
化粧用脂取りシートInfo
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A47—FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
- A47K—SANITARY EQUIPMENT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; TOILET ACCESSORIES
- A47K7/00—Body washing or cleaning implements
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- Epidemiology (AREA)
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- Cosmetics (AREA)
- Body Washing Hand Wipes And Brushes (AREA)
Description
に関し、さらに詳しく述べると、顔面に浮き出した皮膚
の脂分(皮脂分)を拭き取るための好ましくは小片状の
化粧用脂取りシートに関する。本発明による脂取りシー
トは、吸脂性に優れるとともに、化粧途中において吸脂
状態を容易に確認することができ、皮膚に対する刺激が
少なく、また、顔面清拭効果に優れるので、その後の化
粧料の馴染み及びのりも良好である。さらに、本発明の
脂取りシートは、皮脂分の吸収性に優れ、吸脂状態の容
易な確認の指標となる透明化が顕著に起こり、しかも強
靱であるばかりでなく、その表面に親水性を付与したこ
とにより、顔面の汗やそれに溶け込んだ皮脂分をも多量
に吸収することが可能である。
部位に浮き出した皮脂分を拭き取って顔面を清浄に保っ
たり、化粧料の馴染み及びのりを良くするため、いろい
ろなタイプの化粧用脂取り紙が使用されていることは周
知の通りである。すなわち、化粧時、顔面に皮脂分が浮
き出たままの状態で化粧をすると、化粧料が皮膚に馴染
まないため、化粧料ののりが悪くなり、化粧の効果が十
分に発揮できないからである。また、化粧を行った後に
は、化粧後の皮膚から経時的に浮き上がってきた皮脂分
を油取り紙で吸い取ることによって、化粧くずれや「て
かり」を未然に防止することができるという効果もあ
る。
使用されている脂取り紙は、吸脂性を有する麻、合成パ
ルプ等の植物繊維を抄紙して得た紙類である。しかし、
これらの紙類からなる脂取り紙は、その高い吸脂性とは
裏腹に、使用した繊維材料の硬さ及び表面粗さに原因し
て皮膚に対する刺激が高いという欠点がある。そして、
この皮膚に対する刺激性を改善すべく、脂取り紙の製造
時、強圧縮のロールプレスを行ったり、紙の表面に炭酸
カルシウム粉末等の無機粉末を糊剤とともに塗布するこ
とが行われている。しかし、前者には、ロールプレスに
より押し潰した繊維が経時的に起毛状態となり、再び皮
膚を刺激するという欠点があり、また、後者には、紙の
表面が糊剤に覆われるために皮脂分の吸収能力の低下を
回避できないという欠点がある。
取り紙の製造時にロールプレスを行ったり、紙の表面に
炭酸カルシウム粉末等の無機粉末を塗布する際に発生す
る問題点を解決しようとするもので、脂取り紙の表面に
多孔質の球状ビーズを付着させることを教示している。
この考案によると、多孔質の球状ビーズを付着させたこ
とにより、皮脂を効果的に吸収できるという効果が得ら
れる。
皮脂の吸収性を改良するため、(A)植物繊維を主成分
とするパルプ原料に、(B)無機質填料を配合して紙料
を調製した後、紙の緊度(g/cm2 )0.7以上である
ように抄紙することを教示している。これらの公開公報
において教示される方法によって製造される脂取り紙
は、使用時に皮膚に対する刺激を軽減することに関して
有効である。しかしながら、これらの油取り紙では皮脂
分の吸収性の改良に限度があり、さらなる改良が望まれ
ている。さらに、これらの脂取り紙では、その使用時、
皮脂分の吸収状態、すなわち、拭き取りの効果を容易か
つ正確に確認できないという問題を有している。拭き取
りの効果の確認が困難であることは、使用者にとって
は、顔面から皮脂分を除去したという満足度を得ること
ができないことを意味している。すなわち、使用者の側
からすれば、脂取り紙の使用により使用者自身の顔面か
らどれくらいの量の皮脂分が除去されたかということ
は、非常に重要な評価ポイントであり、化粧時の満足度
もそれによって大きく変動可能である。
効果の確認を容易にすることに着眼した化粧用脂取り紙
も公知である。例えば、特公昭56−8606号公報
は、麻繊維中にポリオレフィン樹脂繊維体を10〜70
重量%の量で配合し、12〜50g/cm2 の紙厚に抄造
したことを特徴とする化粧用脂取り紙を教示している。
この脂取り紙では、不透明な麻繊維中に透明感のあるポ
リオレフィン繊維体を混在させた構成としたことによ
り、使用前は不透明な麻繊維が、吸脂した時点で透明感
を呈するようになり、よって、皮脂分拭き取りの作用効
果を明瞭に確認することができる。
取り紙本体に、粘土粒子、シリカ微粒子、繊維の粉体等
の無機又は有機の粉粒体が含有されかつ脂取り紙本体の
表面が平滑面状に形成されてなることを特徴とする脂取
り紙を開示している。この脂取り紙では、脂取り紙本体
の紙繊維の隙間に粉粒体が含有されているので、皮脂分
が脂取り紙の全体に湿潤するとともに、紙繊維と粉粒体
の間の隙間を埋め、脂取り紙本体の透明化を促進できる
という効果、すなわち、使用者にとっての「皮脂を除去
したという満足感」を得ることができる。
は、吸脂によるその透明化及びそれによる吸脂効果の確
認に関してはある程度の効果を奏することができるけれ
ども、脂取り紙で最も重要であるところの吸脂量に関し
て、悪い影響として吸脂量を低下させてしまい、さら
に、吸脂後の脂取り紙において完全な透明化を達成する
ことが困難である。したがって、吸脂量をさらに改善
し、使用者が十分な満足感を得ることができるような脂
取り紙の透明化を可能とすることが依然として望まれて
いる。
であるが、それが繊維材料を薄く抄紙することによって
製造した紙類からできていることに原因して、使用者が
その顔面から皮脂分を拭き取っている間にたやすく破損
してしまい、すぐに交換しなければならないという問題
点がある。市販の脂取り紙は比較的に高価であるので、
すぐに交換しなくてもよい、より強靱な脂取り紙を提供
することが望まれている。
季や暖房中の室内の如く発汗が顕著な場合に、通常の使
用では皮膚表面の多量の汗をあわせて吸い取ることがで
きず、また、残存する汗のなかに皮脂分が溶け込んだま
まであるので、化粧料の馴染みやのりが悪いという問題
もある。したがって、優れた吸脂性等に追加して、汗等
の液体の吸収能力にすぐれた脂取り紙を提供することが
望まれている。
うな従来の化粧用脂取り紙の多くの問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、吸脂性に優れ、使用中に
破損することがなく、吸脂すると透明化して吸脂効果を
明確に確認でき、使用者に十分な拭き取り感、満足感を
与えることができ、肌触りもよく、そして特性の改良等
を目的とした表面に対する粉粒体等の付着を必要としな
いような改良された化粧用脂取り紙を提供することにあ
る。
の吸収性に優れ、吸脂状態の容易な確認の指標となる透
明化が顕著に起こり、しかも強靱であるばかりでなく、
顔面の汗やそれに溶け込んだ皮脂分をも多量に吸収する
ことが可能な改良された化粧用脂取り紙を提供すること
にある。
によると、プラスチック材料の多孔質延伸フィルムから
なり、その際、前記多孔質延伸フィルムの単位面積当た
りの空隙体積が、次式: 単位面積当たりの空隙体積=〔フィルムの厚さ(cm)×
1(cm)×1(cm)×空孔率(%)〕÷100 (ここで、空孔率は、多孔質フィルム中に占める空孔の
割合である)で計算して、0.0001〜0.005cm
3 の範囲にあることを特徴とする化粧用脂取りシートに
よって達成することができる。なお、「空孔率」は、そ
の定義をさらに詳しく説明すると、多孔質フィルムの空
孔のすべてにそのフィルムと同一組成の材料が充填され
た時、その充填材料の量の、対応の空孔を有しないフィ
ルムに対する割合を意味する。
は、好ましくは、5〜50%の範囲でありかつフィルム
厚さは、好ましくは、5〜200μm の範囲である。さ
らに、本発明の化粧用脂取りシートにおいて、多孔質延
伸フィルムの少なくとも一方の表面には、親水性液体吸
収物質が少なくとも部分的に分布せしめられていること
が好ましい。多孔質延伸フィルムの表面における親水性
液体吸収物質の分布は、多孔質延伸フィルムの製造中の
いろいろな段階で得ることができるけれども、好ましく
は、多孔質延伸フィルムの製造後にそのフィルムの表面
に液体吸収物質の溶液や分散液などを所定の被覆量で塗
工することにより得ることができる。また、この塗工方
法に代えて、多孔質延伸フィルムの製造過程でそのフィ
ルムの原料あるいは中間製品中に親水性液体吸収物質を
練り込みなどの手法で混入することによっても、液体吸
収物質の分布を得ることができる。この場合、液体吸収
物質の一部分がフィルムの表面に露呈して、所期の効果
を奏することになる。
孔質延伸フィルムにおいて、そのフィルムの液体吸収能
力は、そのフィルムの吸水量に関して表した場合、単位
面積当たり0.00003〜0.005cm3 の範囲であ
ることが好ましい。また、多孔質延伸フィルムの表面に
分布せしめられている液体吸収物質の水溶液の表面張力
は、15.0〜36.0dyn/cmの範囲であることが好ま
しい。
は、紙本体として、従来の脂取り紙のように紙類を使用
しないで、プラスチック材料を使用し、しかもその材料
を多孔質延伸フィルムの形としたことを特徴としてい
る。本発明の多孔質延伸フィルムは、プラスチック材料
を出発物質として使用していろいろな手法に従って製造
することができるというものの、好ましくは、透明性の
高い結晶性熱可塑性樹脂に充填剤を添加して主原料と
し、これを成膜してプラスチックフィルムとなし、さら
にこのフィルムを延伸し、微細な空孔を付与することに
よって製造できる。
チックフィルムは、シートの体積に占める空間の割合が
従来の脂取り紙と比較して大きいので、皮膚表面の皮脂
分の吸脂性に優れており、また、したがって、単位面積
当たりの吸脂量が顕著に大である。また、このプラスチ
ックフィルムは、多数個の微細な空孔を均一に含有する
構造を有しているので、皮膚表面の皮脂分を拭き取る前
には、光の拡散に原因して不透明性を呈示し、しかし、
吸脂後には、それぞれの空孔に皮脂分が充填されて光の
拡散が防止ないし緩和されるので、フィルム本体の本来
の性質である透明性が相俟って、吸脂効果を明確に確認
することが可能になる。
を製造するに当たり、主たる原材料として使用する透明
性の高い結晶性熱可塑性樹脂の好ましい例は、以下に列
挙するものに限定されないけれども、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ−4−メチル
ペンテン、エチレン−プロピレンブロック共重合体など
を包含し、特に、成膜時に溶融強さを有する点におい
て、変性ポリプロピレンが最適である。
熱可塑性樹脂と組み合わせて用いられる充填剤の好まし
い例は、吸脂時の透明性発現の点から、以下に列挙する
ものに限定されるわけではないけれども、鉱油、グリセ
リン、石油ゼリー、低分子量ポリエチレン、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラ
メチレンオキサイド、軟質カルボワックス、そしてその
混合物を包含する。これらの充填剤のなかで、鉱油は、
それが比較的に安価であるため、より好ましい。
用する原材料中で広い範囲で変更して使用することがで
きる。充填剤の適当な添加量は、好ましくは、原材料の
20〜60重量%の範囲であり、さらに好ましくは25
〜40重量%の範囲である。ここで、原材料に対する充
填剤の添加量が20重量%を下回ると、延伸後に得られ
るフィルムの空孔率が低下するために吸脂量が低下して
しまい、反対に60重量%を上回ると、成膜が困難にな
り、脆いフィルムしか得ることができない。
を製造するに当たり、主原材料としての熱可塑性樹脂及
び充填剤に加えて、必要に応じてその他の添加剤を添加
してもよい。例えば、主原料の結晶化を容易にする目的
で、有機核剤を添加してもよい。適当な有機核剤として
は、例えば、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸等の
有機酸、あるいは有機アルコールなどを挙げることがで
きる。その他の適当な添加剤としては、例えば、無機又
は有機の顔料、香料、界面活性剤、帯電防止剤などを挙
げることができる。
め、上記したような主原料及び任意の添加剤を溶融混合
して成膜する。この溶融混合工程及び引き続く成膜工程
は、常法に従って行うことができる。例えば、適当な溶
融混合法として、ニーダーなどによる混練などを挙げる
ことができ、また、適当な成膜方法として、インフレー
ション法、キャスト法などを挙げることができる。例え
ば、インフレーション法は、上記した主原料等を溶融混
合した後、円形のダイより吹き上げて筒状に成膜するこ
とができる。キャスト法は、主原料等を溶融混合した
後、ダイよりチルロール(冷却ロール)上に押し出して
成膜することができる。また、このキャスト法の1変形
例として、溶融混合物をチルロール上に押し出した後、
適当な溶剤で添加剤を洗い流すことによって除去するこ
とができる。
のプラスチックフィルムの延伸を行う。延伸も、成膜と
同様、常法に従って一軸延伸あるいは二軸延伸で行うこ
とができる。例えば、二軸延伸を行う場合、長手方向の
延伸は駆動ロールの周速を変化させることで行うことが
でき、幅方向の延伸はフィルムの左右端をチャックでつ
かみ、機械的に横方向に引っ張ることで行うことができ
る。
というものの、空孔率が5〜50%の範囲及び延伸後の
フィルムの厚さが5〜200μm の範囲となるように延
伸するのが好ましい。フィルムの延伸時、空孔率が5%
を下回ると、吸脂量が低下してしまい、また、反対に5
0%を上回ると、吸脂量が多くなりすぎてしまい、吸脂
効果を明確に確認することが困難になる。さらに、フィ
ルムの厚さが5μm を下回ると、吸脂量が低下すると同
時に、顔面の脂取りが不要な部位にまでフィルムが付着
してしまい、取扱いが難しくなり、また、反対に200
μm を上回ると、吸脂量が多くなりすぎてしまう。
は、通常、1.5〜3.0の範囲であるのが好ましい。
延伸倍率が1.5を下回ると、吸脂のために十分な空孔
率を得ることができず、反対に3.0を上回ると、孔数
が多すぎて、吸脂量が多くなりすぎてしまう。さらに、
フィルムの延伸により形成される空孔の孔径は、通常、
0.2〜5μm の範囲であるのが好ましい。この孔径が
0.2μm を下回ると、透明化に必要な皮脂分を吸収さ
せることができず、反対に5μm を上回ると、吸脂量が
多くなりすぎてしまう。
得られる多孔質延伸プラスチックフィルムにおいて、そ
のフィルムの単位面積当たりの空隙体積は、前記した式
で計算して、0.0001〜0.005cm3 の範囲にあ
ることが好ましく、0.0002〜0.001cm3 の範
囲にあるのがさらに好ましい。フィルムの上記空隙体積
が0.0001cm3 を下回ると、使用者が脂取りシート
を持ちにくくなり、反対に0.005cm3 を上回ると、
吸脂量が多くなりすぎてしまい、吸脂効果を明確に確認
することが困難になる。
ように、皮脂分の吸収力に優れる、吸脂状態の容易な確
認の指標となる透明化が顕著に起こる、強靱である、等
の多くの効果を奏することができる。しかし、このよう
なプラスチック材料製の脂取りシートは、それを紙製の
脂取りシートと比較した場合、水分、例えば汗などの吸
収がうまくいかないという欠点を有している。本発明者
らは、この欠点をあわせて解消すべく鋭意研究の結果、
低い吸汗性の主たる原因はプラスチックシートの表面の
疎水性にあることをつきとめ、シートの表面に親水性を
付与することにより、顔面の汗やそれに溶け込んだ皮脂
分を容易に吸収することが可能であることを見い出し
た。
と、多孔質延伸フィルムの少なくとも1つの表面に、親
水性液体吸収物質が少なくとも部分的に分布せしめられ
ていることを特徴とする親水性に優れた化粧用脂取りシ
ートが提供される。本発明の親水性脂取りシートにおけ
る親水性液体吸収物質の分布形態は、通常、液体吸収物
質の微細な粒子が多孔質延伸フィルムの表面にほぼ均一
に分散せしめられている状態である。また、液体吸収物
質の適用にはいろいろな方法が使用できるので、それに
応じて、フィルムの内部にも液体吸収物質が含有されて
いてもよい。さらに、液体吸収物質の分布表面は、もし
も脂取りシートがその片面のみを使用するようにデザイ
ンされているような場合には、多孔質延伸フィルムの片
面のみに液体吸収物質を分布せしめてもよく、さもなけ
れば、両面に分布せしめてもよい。
方法によって実施することができる。例えば、多孔質延
伸フィルムの製造後、液体吸収物質を多孔質延伸フィル
ムの表面に塗工することにより有利に適用することがで
きる。この方法の場合、例えば、液体吸収物質を適当な
溶剤に溶解した後、得られた塗工液を適当な手法で多孔
質延伸フィルムの片面あるいは両面に薄く塗工し、さら
にそれを乾燥させ、溶剤を除去することにより、所望と
する親水性脂取りシートを製造することができる。
のできる親水性液体吸収物質は、それが所期の作用効果
を奏し得る限りにおいて特に限定されないというもの
の、好ましくは、界面活性剤である。なぜなら、本発明
の場合、脂取りシートで顔面の汗などの液体(液滴)を
拭き取る場合、その液滴に液体吸収物質が取り込まれ、
液滴の表面張力が低下せしめられることが必要であり、
そのためには、低濃度で著しい表面活性示す物質、すな
わち、界面活性剤の存在が有効であるからである。な
お、プラスチックフィルムの製造の際に主原料に対して
各種の添加剤を添加することができ、その一例として界
面活性剤が含まれるということを前記したが、この場合
の界面活性剤は、特に親水性の付与を目的としてもので
はなくて、主原料の混練時にそれらの良好な分散を補助
することなどを目的としている。
当な界面活性剤は、以下に列挙するものに限定されない
けれども、例えば、 陰イオン界面活性剤:アルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
燐酸エステルなど、 非イオン界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステルなど、 陽イオン界面活性剤:アルキルアミン塩、第四級アンモ
ニウム塩など、 親水性ポリマー:ポリビニルアルコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールなど、 を挙げることができる。このような界面活性剤のなかで
も、親水性の付与に優れ、肌に対する安全性も良好であ
ることから、ソルビタンモノラウレートに代表されるソ
ルビタン脂肪酸エステルを特に有利に使用することがで
きる。
液を調製する場合、適当な溶剤としては、以下に列挙す
るものに限定されないけれども、例えば、イソプロピル
アルコール、エタノール、水、メチルエチルケトン、ト
ルエン、酢酸エチル、ヘプタンなどを挙げることができ
る。このような溶剤のなかでも、イソプロピルアルコー
ルは、液体吸収物質の溶解性が比較的に高いこと、揮発
性が高いこと、などから、特に有利に使用することがで
きる。
は、使用する液体吸収物質の種類や界面活性の度合い、
所望とする効果などに応じて広く変更することができる
けれども、通常、親水性付与後の多孔質延伸フィルムの
液体吸収能力が、そのフィルムの吸水量に関して表した
場合、単位面積当たり0.00003〜0.005cm 3
の範囲となるのに十分な量であることが好ましい。液体
吸収能力が上記の範囲を外れると、得られる化粧用脂取
りシートにおいて満足し得る吸汗性を得ることができな
い。なお、このような液体吸収能力の好ましい範囲は、
得られる化粧用脂取りシートの全体について適用し得る
基準である。
しめられている液体吸収物質の水溶液の表面張力は、1
5.0〜36.0dyn/cmの範囲であることが好ましい。
多孔質延伸フィルムの表面の表面張力が上記の範囲を外
れると、得られる化粧用脂取りシートにおいて満足し得
る吸汗性を得ることができず、また、汗の吸収や脂取り
の度合いを脂取りシートの色の変化により評価する場合
にこれを有効に利用することができない。
には、常法に従って塗工作業を行うことができる。適当
な塗工方法として、例えば、グラビアコーティング、フ
レキソコーティング、スクリーンコーティング、ディッ
プコーティング、スプレーコーティングなどを挙げるこ
とができる。多孔質延伸フィルムの表面における塗工液
の被覆量は、使用する液体吸収物質の種類や界面活性の
度合い、所望とする効果などに応じて広く変更すること
ができるけれども、通常、約0.1〜3g/m2の量で十
分である。
たような塗工方法に代えて、多孔質延伸フィルムの製造
過程でそのフィルム中に液体吸収物質を混入せしめる方
法も採用できる。例えば、多孔質延伸フィルムの製造に
当たり、フィルムの原材料である熱可塑性樹脂、充填
剤、有機核剤などを溶融し、混合する際に、その任意の
タイミングで液体吸収物質を混入することによって、所
望とする親水性脂取りシートを製造することができる。
この方法の場合にも、塗工による液体吸収物質の適用の
ところで列挙した液体吸収物質を同様に使用することが
でき、また、その混入量も、上記したような液体吸収能
力が保証されるような量が適当である。なお、この方法
の場合、使用可能な多数の液体吸収物質のなかでも、物
質自体の耐熱性、親水性などの面から、ラウリン酸ジエ
タノールアミドなどを特に有利に使用することができ
る。
明する。なお、下記の実施例において、「部」は、特に
断りのある場合を除いて「重量部」を意味する。また、
本発明は下記の実施例に限定されるものではないことを
理解されたい。例1 下記の原料を記載の量で溶融混合した。
ール上にキャストして成膜した。次いで、得られたフィ
ルムを二軸延伸(長手方向に1.8倍、幅方向に1.8
倍)した。下記の特徴を有する多孔質延伸プラスチック
フィルムが得られた。
断して供試フィルムを作成し、下記の手法に従って、
(1)吸脂性、(2)使用後の透明感及び(3)フィル
ムの肌触りに関して品質評価を行った。 (1)吸脂性の評価 供試フィルムの重量(mg)を測定した後、市販のミネラ
ルオイルをフィルムに含浸させた。1分間の放置後、フ
ィルム表面に残留しているオイルをペーパータオルで拭
き取り、再び供試フィルムの重量(mg)を測定した。ミ
ネラルオイルの含浸によるフィルムの重量変化値から、
単位面積当たりの吸脂量(mg/cm2 )及び理論吸脂量
(フィルムの空隙がすべてミネラルオイルで充填された
時の吸脂量、mg/cm2 )を求めた。 (2)使用後の透明感 供試フィルムを化粧用脂取りシートとして使用して、2
0人のパネラーによるモニターテストを実施した。使用
後のフィルムにおいて、透明感が非常に優れているもの
を優(◎)、透明感が良好なものを良(○)、許容でき
る透明感を示したものを可(△)、透明感に劣るものを
不可(×)とした。 (3)フィルムの肌触り 供試フィルムを化粧用脂取りシートとして使用して、2
0人のパネラーによるモニターテストを実施した。使用
中のフィルムにおいて、肌触りが非常に優れているもの
を優(◎)、肌触りが良好なものを良(○)、許容でき
る肌触りを示したものを可(△)、ゴワゴワ感があり肌
触りに劣るものを不可(×)とした。
る。 フィルムの重量(吸脂前) 121mg フィルムの重量(吸脂後) 174mg 重量変化(増加量) 53mg 単位面積当たり吸脂量 0.98mg/cm2 理論吸脂量 0.73mg/cm2 使用後の透明感 優(◎) 肌触り 優(◎) 上記した結果から理解されるように、本例において得ら
れた多孔質延伸プラスチックフィルムは、化粧用脂取り
シートとして非常に好適なものであった。また、このフ
ィルムは、評価試験の途中で破れるようなこともなかっ
た。例2 前記例1に記載の手法を繰り返した。しかし、本例で
は、下記の原料を記載の量で溶融混合した。
成のため、前記例1のキャスト法に代えてインフレーシ
ョン法を使用し、溶融混合物を円形のダイより吹き上げ
てチューブ状フィルムに成膜し、得られたフィルムをさ
らに切断して2枚のシート状フィルムとした。次いで、
得られたフィルムを一軸延伸(長手方向に1.6倍)し
た。
の特徴及びそれぞれの評価試験の結果を以下に記載す
る。 フィルムの厚さ 0.0035cm 空孔率 20% 単位面積当たりの空隙体積 0.0007cm3 フィルムの重量(吸脂前) 172mg フィルムの重量(吸脂後) 211mg 重量変化(増加量) 39mg 単位面積当たり吸脂量 0.72mg/cm2 理論吸脂量 0.59mg/cm2 使用後の透明感 優(◎) 肌触り 優(◎) 上記した結果から理解されるように、本例において得ら
れた多孔質延伸プラスチックフィルムは、化粧用脂取り
シートとして非常に好適なものであった。また、このフ
ィルムは、評価試験の途中で破れるようなこともなかっ
た。例3 前記例1に記載の手法を繰り返した。しかし、本例で
は、下記の原料を記載の量で溶融混合した。
成のため、前記例1のキャスト法に代えてインフレーシ
ョン法を使用し、溶融混合物を円形のダイより吹き上げ
てチューブ状フィルムに成膜し、得られたフィルムをさ
らに切断して2枚のシート状フィルムとした。次いで、
得られたフィルムを一軸延伸(長手方向に1.6倍)し
た。
の特徴及びそれぞれの評価試験の結果を以下に記載す
る。 フィルムの厚さ 0.0075cm 空孔率 20% 単位面積当たりの空隙体積 0.0015cm3 フィルムの重量(吸脂前) 281mg フィルムの重量(吸脂後) 338mg 重量変化(増加量) 57mg 単位面積当たり吸脂量 1.06mg/cm2 理論吸脂量 1.26mg/cm2 使用後の透明感 可(△) 肌触り 良(○) 上記した結果から理解されるように、本例において得ら
れた多孔質延伸プラスチックフィルムは、化粧用脂取り
シートとして使用可能であるけれども、前記例1及び例
2のフィルムに比較して特性的に劣っていた。また、こ
のフィルムは、評価試験の途中で破れるようなこともな
かった。例4 本例は、比較例である。
し、本例では、比較のため、下記の原料を記載の量で溶
融混合した。 ポリエチレン樹脂(Fina Oil and 38.0部 Chemical社から商品名「Fina 1285」として入手可能) 鉱油(ウィトコ社から商品名「Witco 62.0部 Protol」として入手可能) また、本例では、多孔質延伸プラスチックフィルムの作
成のため、前記例1のキャスト法に代えて変形キャスト
法を使用した。すなわち、得られた溶融混合物を押し出
しダイから冷却ロール上にキャストして成膜した後、鉱
油を有機溶剤で溶解除去した。次いで、得られたフィル
ムを二軸延伸(長手方向に2.4倍、幅方向に2.8
倍)した。
の特徴及びそれぞれの評価試験の結果を以下に記載す
る。 フィルムの厚さ 0.005cm 空孔率 75% 単位面積当たりの空隙体積 0.004cm3 フィルムの重量(吸脂前) 65mg フィルムの重量(吸脂後) 269mg 重量変化(増加量) 204mg 単位面積当たり吸脂量 3.78mg/cm2 理論吸脂量 3.14mg/cm2 使用後の透明感 可(△) 肌触り 良(○) 上記した結果から理解されるように、本例において得ら
れた多孔質延伸プラスチックフィルムは、化粧用脂取り
シートとして使用可能であるけれども、前記例1及び例
2のフィルムに比較して特性的に劣っていた。例5 本例は、比較例である。
し、本例では、比較のため、下記の原料を記載の量で溶
融混合した。 ポリプロピレン樹脂(シエル・ケミカル社から商品名 30.0部 「DS 5D45」として入手可能) 鉱油(アモコ・オイル・アンド・ケミカル社から商品 70.0部 名「White Mineral Oil #31」 として入手可能) 有機核剤(Milliken Chemical社から 0.08部 商品名「Millad 3905」として入手可能) また、本例では、多孔質延伸プラスチックフィルムの作
成のため、前記例1のキャスト法に代えて変形キャスト
法を使用した。すなわち、得られた溶融混合物を押し出
しダイから冷却ロール上にキャストして成膜した後、鉱
油を有機溶剤で溶解除去した。次いで、得られたフィル
ムを二軸延伸(長手方向に1.8倍、幅方向に2.7
倍)した。
の特徴及びそれぞれの評価試験の結果を以下に記載す
る。 フィルムの厚さ 0.011cm 空孔率 84% 単位面積当たりの空隙体積 0.00924cm3 フィルムの重量(吸脂前) 90mg フィルムの重量(吸脂後) 550mg 重量変化(増加量) 460mg 単位面積当たり吸脂量 3.52mg/cm2 理論吸脂量 7.74mg/cm2 使用後の透明感 不可(×) 肌触り 良(○) 上記した結果から理解されるように、本例において得ら
れた多孔質延伸プラスチックフィルムは、化粧用脂取り
シートとして使用可能であるけれども、吸脂効果の確認
が非常に困難であり、前記例1及び例2のフィルムに比
較して特性的に劣っていた。例6 本例は、参考例である。
用脂取り紙(市販品)を用意し、前記例1に記載の手法
に従って品質評価を行った。それぞれの化粧用脂取り紙
の特徴及びそれぞれの評価試験の結果を以下に記載す
る。Y社製化粧用脂取り紙(金箔うち紙) 脂取り紙の厚さ 0.0025cm 空孔率 − 単位面積当たりの空隙体積 − 脂取り紙の重量(吸脂前) 121mg 脂取り紙の重量(吸脂後) 136mg 重量変化(増加量) 15mg 単位面積当たり吸脂量 0.27mg/cm2 理論吸脂量 − 使用後の透明感 良(○) 肌触り 可(△)K社製化粧用脂取り紙(天然植物紙) 脂取り紙の厚さ 0.0025cm 空孔率 − 単位面積当たりの空隙体積 − 脂取り紙の重量(吸脂前) 86mg 脂取り紙の重量(吸脂後) 104mg 重量変化(増加量) 18mg 単位面積当たり吸脂量 0.33mg/cm2 理論吸脂量 − 使用後の透明感 良(○) 肌触り 良(○)S社製化粧用脂取り紙(天然パルプ100%、天然マニラ麻配合) 脂取り紙の厚さ 0.0002cm 空孔率 − 単位面積当たりの空隙体積 − 脂取り紙の重量(吸脂前) 33mg 脂取り紙の重量(吸脂後) 100mg 重量変化(増加量) 17mg 単位面積当たり吸脂量 0.31mg/cm2 理論吸脂量 − 使用後の透明感 良(○) 肌触り 良(○) 上記した結果から理解されるように、本例において参考
のために試験した化粧用脂取り紙は、化粧用脂取り紙と
して使用可能であるけれども、前記例1及び例2のフィ
ルムに比較して特性的にかなり劣っていた。例7 下記の原料を記載の量で溶融混合した。
キャストして成膜した後、得られたフィルムを二軸延伸
(長手方向に1.8倍、幅方向に1.8倍)した。多孔
質延伸プラスチックフィルムが得られた。
(F)(花王社製の界面活性剤)をイソプロピルアルコ
ールに溶解して5重量%の界面活性剤を含む塗工液を調
製した。得られた塗工液を先の工程で作製した多孔質フ
ィルムの表面に180線のグラビアロールで塗工し、さ
らに乾燥した。親水化処理後の多孔質フィルムの特徴
は、次の通りである。
断して供試フィルムを作成し、下記の手法に従って、
(1)吸脂性及び(2)吸水性に関して品質評価を行っ
た。 (1)吸脂性の評価 供試フィルムの重量(mg)を測定した後、市販のミネラ
ルオイルをフィルムに含浸させた。1分間の放置後、フ
ィルム表面に残留しているオイルをペーパータオルで拭
き取り、再び供試フィルムの重量(mg)を測定した。ミ
ネラルオイルの含浸によるフィルムの重量変化値から、
単位面積当たりの吸脂量(cm3 /cm2 )を求めた。 (2)吸水性の評価 供試フィルムの重量(mg)を測定した後、水道水に含浸
させた。1分間の放置後、フィルム表面に残留している
水をペーパータオルで拭き取り、再び供試フィルムの重
量(mg)を測定した。水道水の含浸によるフィルムの重
量変化値から、単位面積当たりの吸水量(cm3 /cm2 )
を求めた。
記の原料を記載の量で溶融混合した。 ポリプロピレン樹脂(ユニオン・カーバイド社から商 58.0部 品名「5D45」として入手可能) 鉱油(アモコ・オイル・アンド・ケミカル社から商品 35.0部 名「White Mineral Oil #31」 として入手可能) 有機核剤(ヘキスト・セラネーズ社から商品名「Blue 5.0部 P−526」として入手可能) 界面活性剤(ヘキスト・セラネーズ社から商品名「Ho 2.0部 stastat System E5952」として 入手可能) 得られた評価結果を下記の第1表に示す。
考のため、Y社製化粧用脂取り紙(金箔うち紙)を用意
し、前記例7に記載の手法に従って品質評価を行った結
果である。第1表に記載の評価結果から理解されるよう
に、親水性を付与した本発明の脂取りシートの場合、従
来の脂取り紙に比較して、吸脂性及び吸水性(吸汗性)
の両面において優れた作用を発揮することができる。例9 前記例7に記載の手法を繰り返したが、本例の場合、吸
脂性及び吸水性(吸汗性)に及ぼす界面活性剤の影響を
調べるため、下記の第2表に化学名及び商品名を記載す
る各種の界面活性剤を前記例7と同一の量で使用して脂
取りシートを調製した。また、比較に供するため、市販
のマイクロポーラスフィルム(未処理品)及びY社製化
粧用脂取り紙(金箔うち紙)もあわせて使用した。な
お、第2表には、それぞれの界面活性剤のHLB値(親
水性/親油性比)及びそれを溶解した塗工液の表面張力
(dyn/cm)もあわせて記載する。
行った結果、下記の第2表に記載するような結果が得ら
れた。表中、吸脂量は単位面積当たり吸脂量(cm3 /cm
2 )であり、吸水量は単位面積当たり吸水量(cm3 /cm
2 )である。さらに、それぞれの脂取りシートの吸脂時
及び吸水時の色の変化を目視により観察し、変化が優れ
ている場合を「優」、変化が良好な場合を「良」、変化
に乏しい場合を「不可」として評価した結果、下記の第
2表に記載するような結果が得られた。
を付与した脂取りシートであっても、本発明の範囲外の
界面活性剤を使用した場合には、本発明で所望の吸脂性
及び吸水性(吸汗性)を得ることができないこと、ま
た、このような不都合は、主として界面活性剤の表面張
力に依存していることがわかる。さらに、界面活性剤の
表面張力について見ると、所望の吸脂性及び吸水性(吸
汗性)を得るため、使用する界面活性剤の水溶液の表面
張力は36dyn/cm以下であることが望ましいことがわか
る。
ば、脂取り紙そのものを従来のそれのように繊維材料か
らなる紙ではなくて、プラスチック材料の多孔質フィル
ムから形成し、そのフィルム中の微細な空孔に、顔面に
浮き出した油脂分を吸着させるように構成したので、高
い吸脂性を具現することができ、吸脂部の優れた透明化
ににより吸脂効果を明確に確認でき、よって、使用者に
十分な拭き取り感、満足感を与えることができ、肌触り
もよく、使用中に破損することもなく、また、特性の改
良等を目的として表面に粉粒体等を付着させることも必
要でなくなる。
料の多孔質フィルムの表面に親水性を付与したことによ
り、皮脂分の吸収性に優れる、吸脂状態の容易な確認の
指標となる透明化が顕著に起こる、強靱である、等の上
記した効果ばかりでなく、顔面の汗やそれに溶け込んだ
皮脂分をも多量に吸収することが可能であるという注目
すべき効果を得ることができる。この吸汗効果は、特に
夏季のような発汗作用が顕著な季節において有効であ
り、汗を十分に拭き取ることができることに加えて、脂
取りシートが肌に貼り付くことがなくなり、不快感なく
使用することができる。また、親水性の付与は、付加的
な作用として帯電防止性の付与を有しており、したがっ
て、使用済みの脂取りシートを廃棄する時にそのシート
が手にまとわりつくという不快感も解消することができ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 プラスチック材料の多孔質延伸フィルム
からなり、その際、前記多孔質延伸フィルムの単位面積
当たりの空隙体積が、次式: 単位面積当たりの空隙体積=〔フィルムの厚さ(cm)×
1(cm)×1(cm)×空孔率(%)〕÷100 (ここで、空孔率は、多孔質フィルム中に占める空孔の
割合である)で計算して、0.0001〜0.005cm
3 の範囲にあ ることを特徴とする化粧用脂取りシート。 - 【請求項2】 前記多孔質延伸フィルム中に占める空孔
の孔径が0.2〜5μmの範囲であることを特徴とする
請求項1に記載の化粧用脂取り紙。 - 【請求項3】 前記多孔質延伸フィルムの空孔率が5〜
50%の範囲でありかつフィルム厚さが5〜200μm
の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
化粧用脂取りシート。 - 【請求項4】 前記多孔質延伸フィルムの少なくとも一
方の表面に、親水性液体吸収物質が少なくとも部分的に
分布せしめられていることを特徴とする請求項1に記載
の化粧用脂取りシート。 - 【請求項5】 前記液体吸収物質が前記多孔質延伸フィ
ルムの製造後にそのフィルムの表面に塗工することによ
り分布せしめられたものであることを特徴とする請求項
4に記載の化粧用脂取りシート。 - 【請求項6】 前記液体吸収物質が前記多孔質延伸フィ
ルムの製造過程でそのフィルム中に混入せしめられたも
のであり、その一部分がフィルムの表面に露呈している
ことを特徴とする請求項4に記載の化粧用脂取りシー
ト。 - 【請求項7】 前記多孔質延伸フィルムの液体吸収能力
が、そのフィルムの吸水量に関して表した場合、単位面
積当たり0.00003〜0.005cm3 の範囲である
ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の
化粧用脂取りシート。 - 【請求項8】 前記液体吸収物質の水溶液の表面張力
が、15.0〜36.0dyn/cmの範囲であることを特徴
とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の化粧用脂取
りシート。
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