JP3048632U - 照明灯用反射鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、光源からの光線を所定の照明範囲
に均一の明るさに拡散反射させることができる照明灯用
反射鏡を提供することにある。 【解決手段】 照明灯用反射鏡７の内周面８にはアルミ
ニウムを蒸着して照明灯用反射鏡７の反射率を向上させ
ている。照明灯用反射鏡７の軸芯部には電球挿入孔９が
形成され、この電球挿入孔９には白熱電球１０が挿入さ
れた状態で取り付けられている。従って、白熱電球１０
の側背面には前記内周面８が位置するようになってい
る。前記照明灯用反射鏡７の内周面８には内周面８の軸
芯部を起点として正面視螺旋状の反射部１２が複数形成
されている。しかも、これら反射部１２には断面凸円弧
状で畝状に形成された反射面１２Ａが形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、各種照明灯に使用される照明灯用反射鏡に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

光源の側背面に照明灯用反射鏡を設け、前記光源からの光を前方に反射させて 光源からの光を効率良く照明する照明灯用反射鏡が従来より知られている。 ところで、従来の照明灯用反射鏡１の多くは図１に示されるように放物面鏡形 状に形成されたものである。一方、前記照明灯用反射鏡１に取り付けられる光源 としてはフィラメント２に電流を通して発光させる白熱電球３が一般的に用いら れている。 照明灯用反射鏡１に前記白熱電球３を取り付けた場合、照明光に明るさのムラ が生じるという欠陥がある。その理由としては白熱電球３のフィラメント２の発 光状態のムラが照明光にムラとなって現れるためで、甚だしい時はフィラメント の像が拡大投影される場合もある。 そこで、上記問題を解決するために照明灯用反射鏡の内周面に水玉模様状の球 面の突起を形成して白熱電球のフィラメントの明暗の像が拡散されて結像しない 様に工夫をこらした照明灯用反射鏡が提案されているが、内周面に水玉模様状の 球面の突起を正確に形成する作業は困難であり、このため均質な製品を大量生産 することは極めて困難である。 照明光の明るさのムラを解決する別の方法として、図２に示されるように照明 灯用反射鏡４の内周面を輪帯状５に細分割し凸状円筒面の反射面となして白熱電 球６のフィラメントの像を拡散させることも行われている。 しかし、この場合、白熱電球６の光軸方向にあるフィラメントの明暗のムラは 円筒面の反射で拡散し明るさの均一化がなされるが、光軸と直交面上に存在する 全周方向のフィラメントのムラに対しては拡散することができない。 このため、フィラメントの像のムラは従来の照明灯用反射鏡１よりは改善され るが完全に解決することができない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記事実に鑑みなされたものであり、光源からの光線を所定の照明範 囲に均一の明るさに拡散反射させることができる照明灯用反射鏡を提供すること にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、放物面鏡形状に形成された照明灯用反射鏡であって、照明 灯用反射鏡の内面に正面視螺旋状に細分割し、断面凸円弧状で畝状に形成された 反斜面を設けたことを特徴としている。 請求項２の考案は、放物面鏡形状に形成された照明灯用反射鏡であって、照明 灯用反射鏡の内面に正面視螺旋状に細分割し、断面凹円弧状で畝状に形成された 反射面を設けたことを特徴としている。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図３乃至図６には本考案に係る照明灯用反射鏡の第１実施例が示されている。 なお、実施例では携帯電灯用の発光部に使用される照明灯用反射鏡を例にして説 明する。 図３及び図４に示される照明灯用反射鏡７はプラスチックで射出成形によって 放物面鏡形状に形成されている。この照明灯用反射鏡７の内周面８にはアルミニ ウムを蒸着して照明灯用反射鏡７の反射率を向上させている。 前記照明灯用反射鏡７の軸芯部には電球挿入孔９（図４参照）が形成され、こ の電球挿入孔９には光源としての白熱電球１０が挿入された状態で取り付けられ ている。従って、白熱電球１０の側背面には前記内周面８が位置するようになっ ている。前記白熱電球１０にはフィラメント１１が内蔵されている。 また、図３に示されるように、前記照明灯用反射鏡７の内周面８には内周面８ の軸芯部を起点として正面視螺旋状の反射部１２が複数形成されている。しかも 、図４に示されるように、これら反射部１２には断面凸円弧状で畝状に形成され た反射面１２Ａが形成されている。 図４に示されるように、前記反射部１２の基本形状は回転放物面で、放物面の 焦点距離は１３．１ｍｍ，反射部１２の有効外径は７５ｍｍ，有効内径は２２ｍ ｍとし反射部１２（放物面）を幅１ｍｍ，複数本（６０本前後が好ましい）の多 条螺旋状に細分割して１ｍｍの分割幅に断面が曲率半径３０ｍｍの凸円弧状面の 反射面１２Ａを形成した。

【０００６】 次に、第１実施例の作用について説明する。 前記白熱電球１０を点灯すると図５に示されるようにフィラメント１１の発光 点Ｘ１から実線で示す光線が前記反射部１２の反射面１２Ａに当たり、実線で示 す反射光は所定の角度θ１に平均的に拡散し、照明灯用反射鏡７の前方に照射さ れる。 また、前記白熱電球１０のフィラメント１１の発光状態のムラにより発光点Ｘ １より光軸Ｋ上にズレた位置に別の発光点Ｘ２が存在したとしても発光点Ｘ２か らの光線は破線で示す経路を経て反射光は所定の角度θ１に平均的に拡散し照明 灯用反射鏡７の前方向に照射されるため、照明光にはフィラメント１１の発光状 態のムラによる照明ムラが生じない。 また、光軸Ｋと直交する断面について考えて見ると、図６に示されるように照 明灯用反射鏡７の反射部１２は円弧状の反射面１２Ａとなっている。従って、こ の反射面１２Ａに発光点Ｙ１からの実線で示す光線が当たった場合は円周方向に 角度θ２の範囲に平均的に拡散され、照明用反射鏡７の前方に照射される。 前記白熱電球１０のフィラメント１１の発光状態のムラにより、発光点Ｙ１が 存在する光軸Ｋと直交する同一平面上に、別の発光点Ｙ２が存在する場合を考察 すると、発光点Ｙ２からの光線は破線を示す経路を経て、反射光は円周方向に角 度θ２の範囲に平均的に拡散され、照明用反射鏡７の前方に照射されるので、フ ィラメント１１の発光状態のムラによる照明光のムラを解消することができる。 上述の作用のもとに、照明灯用反射鏡７は光線を均一に所定の範囲に拡散する ことができるので、実施例の結果として例えば、白熱電球１０を点灯して光を照 射すると照明灯用反射鏡７の前面から２ｍ離れた位置で直径２５０ｍｍの範囲に 均一な照明がなされ、フィラメント１１の発光状態のムラによる照明光の明るさ のムラを確実に防止でき、照明光の質の向上を図ることができた。

【０００７】 図７には本考案に係る照明灯用反射鏡の第２実施例が示されている。なお、第 １実施例と同一の構成は同一の符号を用いてその説明を省略する。 図７に示されるように、前記照明灯用反射鏡７の内周面８には内周面８の軸芯 部を起点として正面視螺旋状の反射部１２が複数形成されている。これら反射部 １２には断面凹円弧状で畝状に形成された反射面１３Ａが形成されている。 なお、他の構成及び作用は第１実施例と同一であるのでその説明は省略する。

【０００８】 なお、実施例では照明灯用反射鏡７をプラスチックで射出成形したがこれに限 定されるものではないことは勿論である。 また、実施例では携帯電灯用の発光部に使用される照明灯用反射鏡７を説明し たが、照明灯用反射鏡７は携帯電灯用の発光部以外に用いるものでもよいことは 勿論である。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明した如く、本考案に係る照明灯用反射鏡は、光源の光軸方向にあるフ ィラメントの明暗のムラと光源の光軸方向と直交方向にあるフィラメントの明暗 のムラの両方のムラを均一化することができるので、光源からの光線を所定の照 明範囲に均一の明るさに拡散反射させることができるという優れた効果を有する 。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の照明灯用反射鏡の断面図である。

【図２】従来の照明灯用反射鏡の正面図である。

【図３】第１実施例の照明灯用反射鏡の正面図である。

【図４】第１実施例の照明灯用反射鏡の断面図である。

【図５】図３のＡ−Ａ’断面矢視図であり、光路の模式
図である。

【図６】図４のＢ−Ｂ’断面矢視図であり、光路の模式
図である。

【図７】第２実施例の照明灯用反射鏡の断面図である。

【符号の説明】

７・・・照明灯用反射鏡 ８・・・内周面 １２・・反射部 １２Ａ・反射面 １３Ａ・反射面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 放物面鏡形状に形成された照明灯用反射
   鏡であって、照明灯用反射鏡の内面に正面視螺旋状に細
   分割し、断面凸円弧状で畝状に形成された反斜面を設け
   たことを特徴とする照明灯用反射鏡。
2. 【請求項２】 放物面鏡形状に形成された照明灯用反射
   鏡であって、照明灯用反射鏡の内面に正面視螺旋状に細
   分割し、断面凹円弧状で畝状に形成された反射面を設け
   たことを特徴とする照明灯用反射鏡。