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JP3040294B2 - 食品用保存剤 - Google Patents

食品用保存剤

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JP3040294B2
JP3040294B2 JP5289748A JP28974893A JP3040294B2 JP 3040294 B2 JP3040294 B2 JP 3040294B2 JP 5289748 A JP5289748 A JP 5289748A JP 28974893 A JP28974893 A JP 28974893A JP 3040294 B2 JP3040294 B2 JP 3040294B2
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Japan
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bacteriocin
food
acid
foods
extract
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瑞夫 矢嶋
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Asama Chemical Co Ltd
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Asama Chemical Co Ltd
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品用保存剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】食品の流通過程、店頭または家庭におけ
る貯蔵・保存は、人間の歴史とともに常に解決を求めら
れる課題としてあり、そのための対策として、あらゆる
物理的あるいは化学的方法が考案されてきた。例えば、
冷凍、冷蔵、乾燥、塩蔵、糖蔵、加熱減菌、加熱殺菌
(壜、缶詰)、包装加熱、包装内部の気相置換、などの
ほかに酢漬け、乳酸醗酵、さらには安息香酸やソルビン
酸などの化学的保存料の使用などがそれらの対応策とし
て採られてきた。
【0003】食品の貯蔵や保存方法の開発は、古くより
続けられたものとはいえ、食品自体に対する要求は、時
代の流れに伴い変化する。安全性はいつの時代において
も第一に要求されるが、近年特に、健康と食物に対する
関心が深まり、それと共に、天然または自然に近い食品
に対する関心が高まってきている。
【0004】このような近年の食品に対する指向は、食
品の保存方法にも著しい影響を与えている。安全性指向
からは食品にできるだけ合成保存料の添加を減らし、天
然指向からは冷凍や冷蔵、乾燥や塩蔵などもあまり好ま
れず、グルメ指向からはできるだけ新鮮なものが求めら
れ、健康指向からはできるだけ食塩濃度を減らしたいと
いう様々な要求に対して、種々の方法の開発が行われて
きている。
【0005】さらに現代の食品の抱える問題は、食品類
の国境が無くなってきていることであり、世界中のあら
ゆる所から食品素材あるいは食品そのものが輸入されて
来ていることである。このことは食品とともに、食品に
付着ないし汚染している各種の微生物が広く食品市場に
入ってきていることを意味し、多くの新しい食中毒菌例
えば、Listeria monocytogenesや、幾つかのサルモネラ
菌、従来あまり日本では検出されなかったボツリヌスA
あるいはB型菌などによる食中毒の危険性が指摘される
に到っている。
【0006】さらに現代の食品の問題は、調理済食品の
増加で、例えば、サラダ類、サンドイッチ類、玉子焼
き、カスタ−ドクリ−ム、チキンナゲット、チキンバス
ケット、フライ類など、さらにそれらを組み合わせた、
いわゆるおかずの類が、それなりに一定期間の微生物に
対する安定性の保証を求められながら市販されるに至っ
ていることである。
【0007】さらに食品の健康指向から、あらゆる保存
性食品において食塩濃度を低下させることが行われてお
り、たとえば、イカの塩辛の食塩濃度は10数%あった
ものが、4〜5%に低下され、漬物では12〜3%のも
のが4〜6%に、肉製品では2.5〜3%のものが1〜
2%に、味噌では13%程度のものが4〜8%に、魚介
類の干物では2〜3%のものが0.6〜1%に低下して
きている。このことは食品類の微生物に対する安定性が
著しく低下することになり、単に腐敗し易いのみなら
ず、各種の食中毒菌に対する安全性も低下することにな
ってきている。
【0008】このような食品類の貯蔵・保存策として、
先ず第一に食品類を製造する環境を清潔にし、生産と食
品の包装工程において微生物の汚染をできるだけ少なく
する、微生物の汚染度の出来るだけ少ない食品材料を使
用する、製造工程から包装工程を出来るだけ低温に管理
する、製品は低温に保存するなどの基本的な対策を行う
のが通例である。しかしながら、食品原材料中の微生物
の数を、完全にゼロにすることは極めて困難であり、通
常生の肉や魚介類であれば、最低でも、103/g程度の微
生物が存在するし、また製造工程中に60〜80℃程度
の加熱殺菌工程があっても、耐熱性の細菌芽胞が残留す
ることは避けられない。
【0009】さらに、食品を低温に置いた場合でも細菌
類のなかには低温でよく発育するものがある。食中毒細
菌のなかにも低温で発育するものがあり、Yersinia ent
erocolitica 、Listeria monocytogenes、Clostridium
botulinum E 型菌などは、5℃位の低温に保存しても次
第に発育し、食中毒を起こすに足る菌量や毒素の産生を
行うに到る。もちろん通常の低温細菌は、時間の経過と
ともに発育し食品を腐敗させる。食品の保存と微生物的
な安全性の確保は、単に食品の製造者や流通業者の問題
だけではなく、消費者の手元に移った後も温度と時間の
経過によって左右される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような理由から、
生産、流通過程において微生物的な管理を十分実施する
としても、なお食品それ自体に微生物に対する安定性ま
たは抵抗性を持たせることが必要である。そのために所
謂化学的保存料の利用がある。しかし合成保存料の安息
香酸、ソルビン酸、プロピオン酸、パラベン類などの使
用は安全性に対する疑問を持つ消費者もあるため、天然
に存在する酢酸や乳酸などの有機酸またはその塩類の利
用、グリシンなどのアミノ酸の利用、魚の白子のタンパ
ク質であるプロタミンの利用などが図られている。しか
し、これらの天然系の物質は安全性の利点はあるもの
の、食品保存の効果上からは、例えば抗菌スペクトルが
狭い、大量に使用しなければならない、色や特有の匂い
がつくなどの問題点があった。
【0011】従って、安全性が高く、しかも食品の保存
と微生物に対する安全性の向上を図ることのできる物質
の探索が鋭意実施されてきており、例えば、乳酸菌の生
産するペプチドまたはタンパク質で、抗菌性を有しなが
ら、しかも人間の消化酵素で分解消化されるバクテリオ
シンの利用が検討されている(例えば、Food Technolog
y 164〜167, Jan. 1989) 。しかし、バクテリオシン
は、一般的に抗菌スペクトルの範囲が狭く、それ単独で
広い範囲の食品を保存することは困難であった。
【0012】そこで、本発明は、バクテリオシンと相乗
的に作用する物質を併用することにより、広範な食品の
保存性を高めることができ、さらに安全性の高い、しか
も食品の品質を損うことのない食品用保存剤を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、乳酸菌ロイコ
ノストック(Leuconostoc)属細菌の産生するバクテリオ
シンと、酢酸ナトリウム、乳酸、グリセリン脂肪酸エス
テル、蔗糖脂肪酸エステル、グリシン、アラニン、プロ
タミン、ポリリジン、ペクチン若しくはペクチン分解
物、キトサン、唐辛子抽出物、ワサビ抽出物、ホップ抽
出物およびアルコールからなる群から選ばれる化合物の
少なくとも1種を含有する食品用保存剤を提供するもの
である。
【0014】本発明において、乳酸菌ロイコノストック
(Leuconostoc)属によって生産されたバクテリオシン
(以下、本発明のバクテリオシンということがある)と
しては、Leuconostoc paramesenteroides によって生産
されたロイコノシンS(Leuconocin S)、Leuconostoc ge
lidum によって生産されたロイコシンA(Leucocin
A)、Leuconostoc mesenteroides によって生産されたメ
センテロシン5(Mesenterocin 5) などを挙げることが
できる。
【0015】これらのバクテリオシンは、いずれも抗菌
性を有するタンパク質またはペプチドであり、多くの醗
酵乳製品、肉製品等のなかから高い比率で分離され、普
通の乳製品、肉製品等の中には常在しているものと推定
されるとともに、人間の消化管からも生産菌が分離され
ている。また、バクテリオシンは、いずれも人間の消化
酵素のペプシン、トリプシン、キモトリプシンなどによ
って、完全に分解消化される。また、熱に対する安定性
が高く、いずれも60℃で30分の加熱によっても活性
を失わない。さらに、基本的にはグラム陽性細菌類、特
に乳酸菌に対して抗菌作用を示すと共に、ブドウ球菌、
枯草菌、クロストリジウム菌、リステリア菌に対しても
抗菌性を示す。本発明のバクテリオシンとしては、ロイ
コノストック属の生産する有効な抗菌活性を有するもの
であればよく、また他の成分を含有していてもよい。
【0016】本発明においてバクテリオシンとともに使
用できる化合物としては、まず、酢酸ナトリウムおよび
乳酸を挙げることができる。
【0017】酢酸ナトリウムおよび/または乳酸をとも
に含有させることにより、バクテリオシンの抗菌作用の
強くないグラム陰性の細菌類や、真菌類に対して抗菌効
果を補うばかりでなく、バクテリオシン自体の作用を強
め、同じ微生物に対するバクテリオシンの抗菌作用を数
倍に高めることができる。また、バクテリオシンの作用
が明瞭でなかったグラム陽性細菌の一部の株に対して、
その作用が明瞭に現れるようになる。この理由は明らか
でないが、特に乳酸はタンパク質類の安定性を高める作
用が強いので、食品中でバクテリオシンの分解や不活性
化を防ぐのであろう。酢酸ナトリウム、乳酸はバクテリ
オシンに対し0.1〜500の割合(重量比)で配合す
ることが好ましい。
【0018】また、本発明において、バクテリオシンと
ともに使用できる化合物として、グリセリン脂肪酸エス
テルおよび蔗糖脂肪酸エステルを挙げることができる。
これらのエステルを構成する脂肪酸としては、例えばカ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸およびオレイン酸を挙げるこ
とができる。
【0019】なかでも、グリセリン脂肪酸エステルとし
ては、カプリル酸、カプリン酸およびラウリン酸のモノ
エステルが好ましく、蔗糖脂肪酸エステルとしては、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリ
ン酸のモノエステルが好ましい。
【0020】これらの脂肪酸エステルは、バクテリオシ
ンと併用すると、バクテリオシンの微生物菌体への浸透
性が高められると推定され、その結果、最小発育阻止濃
度が低くてすむことになるものと思われる。本発明にお
いて、これらの脂肪酸エステルはバクテリオシンに対
し、0.05〜250の割合で含有させることが好まし
い。
【0021】本発明のバクテリオシンと併用する化合物
として、グリシンおよびアラニンを挙げることができ
る。これらのアミノ酸は細菌類の細胞壁の合成阻害を起
こすので、バクテリオシンの細菌菌体内部への浸透が促
進され、その抗菌作用が大幅に増強されるものと推定さ
れる。アミノ酸はバクテリオシンに対し0.1〜500
の割合(重量比)で含有させることが効果的である。
【0022】本発明のバクテリオシンと併用する化合物
として、プロタミンおよびポリリジンを挙げることがで
きる。プロタミンは細菌細胞の細胞膜と結合して細胞内
容物を漏出させ、ポリリジンは、やはり細菌の細胞壁構
造体に損傷を与えるので著しいタンパク質の合成阻害が
起こるとされており、いずれの場合もバクテリオシンの
細菌細胞内部への侵入を高めるものと推定される。プロ
タミン、ポリリジンはバクテリオシンに対し0.05〜
100の割合(重量比)で含有させることが好ましい。
【0023】本発明において、バクテリオシンとともに
使用する物質として、ペクチン若しくはペクチン分解
物、キトサンがある。これらの物質を併用することによ
る微生物に対する阻害作用の理由についてはまだ明確で
ない部分が多いが、実際の食品中においては、明らかに
相乗的な作用の現れることが多く、従って有用に組み合
わせて使用することができる。これらの物質はバクテリ
オシンに対し0.1〜500の割合(重量比)で含有さ
せることが好ましい。
【0024】本発明において、バクテリオシンとともに
使用する物質としては、また、唐辛子抽出物、ワサビ抽
出物およびホップ抽出物がある。これらの物質の作用
は、フェノール性の成分による微生物の細胞膜に対する
損傷が多く、従ってバクテリオシンの微生物細胞への侵
入を助けるものと推定される。これらの物質はバクテリ
オシンに対し0.05〜500の割合(重量比)で含有
させることが好ましい。
【0025】さらに、アルコールとして、プロピレング
リコールとエチルアルコールを挙げることができる。こ
れらのアルコールが、微生物細胞の膜組織の損傷によっ
て微生物を阻害または、死滅させるのはよく知られたと
ころであるが、本発明のように、バクテリオシンと組み
合わせ使用するとき、著しい作用の増大を招く。これは
やはり、微生物菌体内部へのバクテリオシンの侵入を助
けることがその理由であろうと推定される。アルコール
はバクテリオシンに対し0.05〜500の割合(重量
比)で含有させることが効果的である。
【0026】本発明のバクテリオシンと共に使用する各
物質については、必ずしも一つだけではなく、幾つかの
ものを組み合わせて使用してもよい。対象となる食品の
種類、組成、予想される汚染ないし変敗原因微生物、p
H、水分活性、要求される保存温度、保存期間などに応
じて、適宜二つないし三つの、時にはそれ以上の物質を
組み合わせて使用することができる。
【0027】例えば、食肉製品に対しては酢酸ナトリウ
ムおよび/または乳酸と、アラニンおよび/またはグリ
シンを併用するとよいことが多い。酢酸ナトリウムとグ
リシンとの併用などはその代表的な例である。プロタミ
ンまたはポリリジンをさらに併用してもよい。漬物類に
対しては、酢酸ナトリウムおよび/または乳酸と、唐辛
子抽出物、ワサビ抽出物またはホップ抽出物の併用がよ
い。唐辛子抽出物、ワサビ抽出物またはホップ抽出物を
併用すると、食品の酸化防止、変色防止効果を発現する
という利点もある。
【0028】さらには、例えば、本発明のバクテリオシ
ンとプロタミンを組み合わせ使用するときには、前記食
肉製品の項で代表的な例として記した化合物類をともに
配合すると、多くの肉製品、例えばソーセージ、ハムま
たは蒲鉾類の保存期間を延長することができるととも
に、微生物的な安定性を向上させることができる。
【0029】本発明の食品用保存剤を使用するに当たっ
ては、食品中の食塩濃度と効果の関係に注意することが
必要であり、食塩濃度が比較的高いと効果が大きい。こ
のような場合、特に数%以下(食品中)のアルコールを
組み合わせると、絶大な保存効果を得ることができる。
このような時に、さらにポリリジンの併用によりさらに
効果を高めることができる。
【0030】本発明のバクテリオシンは、肉のスラリー
中では加熱に対して不安定であるが、一般に熱に対して
極めて安定なタンパク質であり、120℃、20分の加
熱に耐える。従って、食品を加熱することによって生存
している菌数を減らし、さらに本発明のバクテリオシン
を含有する保存剤を使用することによって、効果的に保
存性を高めることができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の効果を実施例によって説明す
る。なお、下記実施例に用いたバクテリオシンの製法は
以下のとおりである。すなわち、1リットルの三角フラ
スコを3個用意し、それぞれに、下記組成のMRS培地
500mlを入れ、98℃、30分間加熱殺菌し、前記
した3種のロイコノストック属乳酸菌を1種ずつ、それ
ぞれ接種して、37℃、約20時間培養した。この培養
液を、80℃、10分間加熱した後、濃縮、凍結乾燥し
て、ロイコノシンS、ロイコシンA、メセンテロシン5
の3種のロイコノストック属の生産したバクテリオシン
それぞれ31g、31g、30gを得た。これらの培養
乾燥物をそれぞれのバクテリオシンとして用いた。
【0032】MRS培地の組成(g/l) ポリペプトン(大五栄養) 10;肉エキス(和光)
10;酵母エキス(オリエンタル酵母) 5;グルコー
ス 20;Tween-80 1;K2 HPO4 2;無水酢酸
ナトリウム 5;クエン酸アンモン 2;MgSO4
7H2 O 0.1;MnSO4 ・4−6H2 O 0.0
【0033】また、バクテリオシンと併用した各種成分
のうち、唐辛子抽出物、ワサビ抽出物、ホップ抽出物お
よびペクチン分解物は、アサマ化成(株)製である。ま
た、うグリセリン脂肪族エステルとしては理研ビタミン
(株)製、M-100 を、蔗糖脂肪族エステルとしては三菱
化成食品(株)製、S-1570を用いた。
【0034】実施例1 合い挽き肉1,000g、玉ねぎ300g、小麦粉60
g、水50gを配合したハンバ−グの基本組成に対し、
表1左欄に示す各種の保存剤成分を表1に示す割合にな
るように添加し、塩酸またはカ性ソ−ダでpHを5.8
に調整した後、30gづつ成型して、25分間蒸し上げ
し、冷却した。これを一試験区あたり5個づつ用意し、
25℃に保存して、外観と臭いのチェックによる保存試
験を行った。試験結果を表1右欄に保存日数として5個
の平均値で示す。
【0035】本発明の保存剤を添加した試験区は、保存
試験前、色、味、臭い、形態等については対照区と全く
差が認められず、添加による品質上の悪影響は認められ
なかった。
【0036】
【表1】
【0037】実施例2 塩蔵大根(タクアン)を食塩含量が3%になるまで流水
下で脱塩し、表2の処方の調味液に3日間冷蔵庫中で調
味漬けした。次に、表2の調味液に、表3左欄の保存剤
を4倍の濃度で添加し、このもの100mlに対して調
味漬けしたタクアン300gを加えて袋詰めした(保存
剤の濃度は表3記載の濃度となる)。同様の方法で各種
の試験群を調整し、20℃に保存して、タクアン液部の
濁り、袋の膨れなどの観察により保存日数を調べた。そ
の結果を表3右欄に示す。
【0038】
【表2】 成分 濃度(重量%) 醤油 1.0 食塩 3.0 食酢 0.5 グリチルリチン 0.02 みりん 0.5 酵母エキス 0.5 HAP 1.0 水 93.43 (pH 4.9)
【0039】
【表3】
【0040】実施例3 スケソウダラSA級冷凍すり身2.5kg、食塩75
g、みりん50g、グルタミン酸ソ−ダ25g、砂糖2
5g、馬鈴薯澱粉175g、および氷水1kgを配合し
た基本組成に、表4左欄に組成を示す保存剤を、基本組
成に対する添加剤の各成分の割合が、表4に示す割合
(重量%)となるように、各種添加剤を添加し、30分
らいかい後、塩化ビニリデンフィルム(折径50mm)
に約100gづつ充填し、90℃の熱水中で30分加熱
して得た蒲鉾を、同様にして得た保存剤無添加の蒲鉾と
ともに保存試験標本とした。保存試験は、ケ−シング蒲
鉾を一試験区当たり5本づつ15℃の恒温器で保存し、
保存性を肉眼で観察し、防腐効果を判定した。結果を表
4右欄に示す。
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、食品の保存性の高い、
安全性の高い、しかも食品の品質を損うことのない食品
用保存剤を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 3/34 - 3/3598 C12P 1/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳酸菌ロイコノストック(Leuconostoc)
    属細菌の産生するバクテリオシンと、酢酸ナトリウム、
    乳酸、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステ
    ル、グリシン、アラニン、プロタミン、ポリリジン、ペ
    クチン若しくはペクチン分解物、キトサン、唐辛子抽出
    物、ワサビ抽出物、ホップ抽出物およびアルコールから
    なる群から選ばれる化合物の少なくとも1種を含有する
    食品用保存剤。
JP5289748A 1993-10-27 1993-10-27 食品用保存剤 Expired - Lifetime JP3040294B2 (ja)

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