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JP3039526B2 - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP3039526B2
JP3039526B2 JP10205973A JP20597398A JP3039526B2 JP 3039526 B2 JP3039526 B2 JP 3039526B2 JP 10205973 A JP10205973 A JP 10205973A JP 20597398 A JP20597398 A JP 20597398A JP 3039526 B2 JP3039526 B2 JP 3039526B2
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clock signal
output signal
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input
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征明 早田
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NEC Corp
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NEC Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、PLL(phase
locked loop)を用いたクロックリカバリ回路におい
て、特に高速動作かつ識別器に入力するクロック信号の
位相を無調整化することができるようにしたPLL回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】PLL回路に関しては、たとえば、特開
平09−246963号公報には、素子などのばらつき
から生じるVCO(電圧制御発振器)の発振周波数のず
れに対して無調整化を行なうことが開示されている。ま
た、この無調整化を行なうPLL方式に関して、論理回
路によりディジタル化した位相比較器と位相比較補正回
路を使用してPLL方式について、特開平07−461
22号公報により開示されている。さらに、ディジタル
化したPLL回路として、特開平08−16784号公
報には、位相誤差に対応した変化周期で入力データ値が
増減する発振入力データ系列をVCOで発振させ、この
位相誤差に対応した発振周期の再生クロック信号を得る
ことが開示されている。
【0003】ところで、PLLを用いたクロックリカバ
リ回路は入力データ通信において装置の小型化に結びつ
く重要な技術である。従来、クロックリカバリ回路の中
では、入力データに同期したクロック信号を発生するP
LLと、そのクロック信号を用いて入力データの識別再
生を行う識別器が別ブロックで構成されていた。この場
合、PLLで発生したクロック信号を識別器に入力する
際、クロック信号の位相が識別器の最適識別点になるよ
うにクロック信号の位相調整が必要である。
【0004】この調整は遅延回路などを挿入することで
行ってきたが、この位相調整の無調整化の提案が近年行
われている。このような、回路の一例が論文「A Self
Correcting Clock Recovery Circuit」 IEEE Jou
rnal of Lightwave Technology. VOL. LT-3, N
o.6,pp. 1312-1314, Dec. 1983.に記
載されている。
【0005】図8は従来のクロックリカバリ回路を示す
回路図である。この図8に示す従来のクロックリカバリ
回路の例は、位相比較器50、フィルタ51、およびV
CO52から構成されされている。位相比較器50で
は、第1のDFF(D型フリップフロップ)53と第2
のDFF54が直列に接続されており、入力データは第
1のDFF53のデータ入力端子Dに入力され、第1の
DFF53の出力端子Qと第2のDFF54のデータ入
力端子Dが接続され、第2のDFF54の出力端子Qか
ら識別入力データが出力される。
【0006】第1のDFF53のクロック信号入力端子
CにはVCO52からのクロック信号が供給され、第2
のDFF544のクロック信号入力端子CにはVCO5
2からのクロック信号がインバータ55で反転したクロ
ック信号が入力される。さらに、第1のDFF53と第
2のDFF54の入力データ入力端子Dと入力データ出
力端子Qをそれぞれ2入力の第1の排他的論理和回路
(以下、EXORという)56と第2のEXOR57の
各第1、第2入力端子に接続する。第1のEXOR56
と第2のEXOR57のそれぞれの出力は加算器58に
入力される。
【0007】この際、第1のEXOR56の出力は加算
されるように、第2のEXOR57の出力は減算される
ように加算器58に入力する。加算器58の出力はフィ
ルタ51に入力され、フィルタ51の出力をVCO52
に帰還することでPLLが構成される。
【0008】次に動作を説明する。図9、図10に位相
比較器50のタイミングチャートを示す。図9は入力デ
ータに対してクロック信号の位相が遅れている場合のタ
イミングチャートであり、図10は入力データに対して
クロック信号の位相が進んでいる場合のタイミングチャ
ートである。図9(e)、図10(e)に示す第1のE
XOR56の出力は、第1のDFF53に入力される図
9(a)、図10(a)に示す入力データの変化点と、
図9(b)、図10(b)に示すクロック信号の入力タ
イミング時間差の幅を持つパルスが出力される。
【0009】また、図9(f),図10(f)に示す第
2のEXOR57の出力には、クロック信号の半周期分
の幅を持つパルスが出力される。入力データの位相に対
してクロック信号の位相が遅れている場合、図9(e)
に示すように、第1のEXOR56の出力パルス幅は図
10(f)に示す第2のEXOR57の出力パルス幅よ
りも広い。このため、第1のEXOR56の出力信号と
第2のEXOR57の出力信号とを加算器58で加算し
て得た加算器28の出力信号{図9(g)}はフィルタ
51を通した平均値は+側の電位になる。
【0010】逆に、入力データの位相に対してクロック
信号の位相が進んでいる場合、図10(e)に示す第1
のEXOR56の出力信号のパルス幅は、図10(f)
に示す第2のEXOR57の出力信号のパルス幅よりも
狭くなる。そのため、この第1のEXOR56の出力信
号と、第2のEXOR57の出力信号とを加算器58で
加算して得た信号{図10(g)}をフィルタ51を通
した平均値は−側の電位になる。
【0011】このようにして、クロック信号と入力デー
タの位相差により出力電圧が変化するために、位相比較
器としての機能が果たせる。PLLが同期する場合は、
位相比較器50の出力電圧が0になる場合、すなわち、
第1のEXOR56と第2のEXOR57の出力パルス
幅が等しくなる場合である。そのとき、入力クロック信
号の位相は入力データの1タイムスロットのちょうど中
間となる。第1のDFF53と第2のDFF54は識別
器も兼ねているために、以上の構成のPLLにより、無
調整で識別器の最適点で識別動作をするクロックリカバ
リ回路が構成できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のPLLを用いたクロックリカバリ回路器で
は、クロック信号の位相が入力データの位相よりも進ん
でおり、さらに、その位相差が大きい場合、第1のEX
OR56の出力パルス幅が狭くなってくる。したがっ
て、第1のEXOR56、第2のEXOR57の動作速
度に高速性が要求される。パルス幅が十分に広いときに
は、これらのEXORの出力も十分な大きさと幅を持っ
たパルスが出力されるが、パルス幅が狭くなってくる
と、EXORの動作速度によっては、パルスの出力振幅
が小さくなってきて、位相誤差の検出ができなくなって
くる。特に、数ギガビット/セコンド(Gb/s)クラスの
信号に対しては、信号の2〜3倍の動作速度がEXOR
に要求されるために、実際のICでは実現が難しい。
【0013】この発明は、上記従来の課題を解決するた
めになされたもので、高速動作に適し、かつ、クロック
信号の位相調整が不必要で、しかも素子のばらつきに対
して、影響されなくなるPLL回路を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のPLL回路は、電圧制御発振器から出力
されるクロック信号を用いて入力データの識別再生を行
なう識別器と、前記電圧制御発振器から出力されるクロ
ック信号を反転する第1のインバータと、前記入力デー
タを前記第1のインバータで反転された前記クロック信
号のエッジでサンプルする第1のD型フリップフロップ
と、前記第1のD型フリップフロップの出力信号を前記
識別器の出力信号が負論理から正論理に変わるときにサ
ンプルするとともに、クロック信号入力端子に入力され
る前記識別器の出力信号が正論理の状態時にそのサンプ
ル値を保持する第1のDラッチと、前記第1のD型フリ
ップフロップの出力信号を反転する第2のインバータ
と、前記識別器の出力信号を反転する第3のインバータ
と、前記第2のインバータにより反転された前記第1の
D型フリップフロップの出力信号を前記第3のインバー
タで反転される前記識別器の出力信号が正論理から負論
理に変わるときにサンプルするとともに、クロック信号
入力端子に入力される信号が負論理の状態時にそのサン
プル値を保持する第2のDラッチと、前記第1のインバ
ータないし前記第3のインバータ、前記第1のD型フリ
ップフロップ、前記第1のDラッチ、前記第2のDラッ
チとともに位相比較器を構成して前記識別器の出力信号
が正論理のときに前記第1のDラッチの出力信号を選択
して出力し、かつ前記識別器の出力信号が負論理のとき
に前記第2のDラッチの出力信号を選択して出力するセ
レクタと、前記電圧制御発振器の発振周波数を変化させ
るために前記位相比較器の出力の帯域調整をして出力す
るフィルタとを備えることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、識別器において、電圧
制御発振器から出力されるクロック信号を用いて入力デ
ータの識別再生を行ない、この識別器の出力信号を位相
比較器に送出する。位相比較器では、電圧制御発振器か
ら出力されるクロック信号を第1のインバータで反転し
て、第1のD型フリップフロップに入力することによ
り、この反転されたクロック信号のエッジで入力データ
をサンプリングして第1のDラッチに入力するととも
に、第1のD型フリップフロップの出力を第2のインバ
ータにより反転して第2のDラッチに入力する。第1の
Dラッチは識別器の出力信号が負論理から正論理に変わ
るときに第1のD型フリップフロップの出力をサンプリ
ングし、識別器の出力信号が正論理状態時にサンプル値
を保持する。第2のDラッチでは、第2のインバータに
より反転された第1のD型フリップフロップの出力信号
を第3のインバータで反転される識別器の出力信号が正
論理から負論理に変わるときにサンプリングし、識別器
の出力信号が負論理状態時にサンプル値を保持する。セ
レクタは識別器の出力信号が正論理のときに、第1のD
ラッチの出力信号を選択してフィルタに出力し、識別器
の出力信号が負論理のときに第2のDラッチの出力信号
を選択してフィルタに出力することにより、電圧制御発
振器から出力されるクロック信号が入力データに対して
進相か、遅相かに応じて論理レベルが「1」あるいは
「0」レベルで出力する。フィルタはセレクタの出力の
帯域調整をして電圧制御発振器に出力することにより、
電圧制御発振器から出力されるクロック信号の周波数を
可変する。
【0016】したがって、この発明では、PLLから識
別器へ入力されるクロック信号の位相調整が不用にな
り、素子のばらつきなどに対して影響されなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明にによるPLL回
路の実施の形態について図面に基づき説明する。図1は
この発明による第1実施の形態の構成を示すブロック図
である。この図1において、まず、この第1実施の形態
の概略的構成から説明する。識別器1のデータ入力端子
Dには、NRZ形式の入力データが入力されるようにな
っている。この入力データは位相比較器2のデータ入力
端子にも入力されるようになっている。識別器1のクロ
ック信号入力端子Cには、VCO4から出力されるクロ
ック信号が入力されるようになっている。
【0018】識別器1は、このクロック信号の立ち上が
り時に、入力データがサンプリングされて、入力データ
の識別再生を行なうようにしており、この識別器1の出
力端子からサンプリングされた入力データが出力され、
この識別器1の出力信号が位相比較器2にも送出される
ようになっている。また、位相比較器2では、識別器1
に入力される入力データとクロック信号との位相の比較
を行なうが、入力信号に対してクロック信号の位相が進
んでいる場合は、識別器1の出力信号により位相進みを
表しているレベルの信号を出力し、逆に入力信号に対し
てクロック信号の位相が遅れている場合には、識別器1
の出力信号により位相遅れを表しているレベルの信号を
出力するようになっている。つまり、このクロック信号
の位相が入力データの1タイムスロットの中間より早い
方にずれているか、遅い方にずれているかを、識別器1
の出力信号に応じてディジタル出力するようになってい
る。
【0019】入力データとクロック信号の同期時には、
位相比較器2の出力信号が平均すると零になる地点(す
なわち、クロック信号の位相がちょうど、入力データの
1タイムスロットの中間になる。)になるようにしてい
る。このため、PLL・識別器間のクロック信号の位相
調整が不必要になるようにしている。この位相比較器2
は、ディジタル動作のみで高速に動作するようになって
おり、したがって、ギガビットクラスの高速入力データ
に対して安定した動作を行なうことができるようになっ
ている。
【0020】位相比較器2の出力信号はフィルタ3に送
出するようになっている。フィルタ3は、位相比較器2
の出力信号の帯域調整を行なって、VCO4に出力する
ようになっている。VCO4はこのフィルタ3の出力信
号の電圧に応じてクロック信号の周波数を可変してクロ
ック信号を上述のよう、識別器1と位相比較器2に出力
するようになっている。かくして、位相比較器2とフィ
ルタ3とVCO4とにより、PLLを構成している。
【0021】次に、前記位相比較器2の詳細な構成につ
いて説明する。図2は、この第1実施の形態における位
相比較器2の構成例を示すブロック図である。この図2
において、入力データは第1のDFF10のデータ入力
端子Dに入力されるようになっており、VCO4から出
力されるクロック信号は第1のインバータ14を介して
第1のDFF10のクロック信号入力端子Cに入力され
るようになっている。したがって、ラッチするタイミン
グは識別器1の場合と逆位相になっている。
【0022】第1のDFF10の出力信号は第1のDラ
ッチ11のデータ入力端子Dに直接入力されるようにな
っているとともに、第2のインバータ15を通して第2
のDラッチ12のデータ入力端子Dに入力されるように
なっている。これにより、第1のDラッチ11のデータ
入力端子Dと第2のDラッチ12のデータ入力端子Dに
入力される第1のDFF10の出力信号が互いに逆相関
係になっている。
【0023】第1のDラッチ11のクロック信号入力端
子Cには、前記識別器1の出力信号が直接入力されるよ
うになっている。また、第2のDラッチ12のクロック
信号入力端子Cには、第3のインバータ16を介して前
記識別器1の出力信号が入力されるようになっている。
したがって、第1のDラッチ11のクロック信号入力端
子Cに入力される識別器1の出力信号と第2のDラッチ
12のクロック信号入力端子Cに入力される識別器1の
出力信号との論理が互いに逆相関係になっている。
【0024】このような接続関係にすることにより、第
1のDラッチ11では、識別器1の出力信号が「0」
(負論理)から「1」(正論理)に変わるときに、デー
タ入力端子Dの値をサンプルし、クロック信号入力によ
り入力データが「1」の状態中その値を保持する。第2
のDラッチ12では、識別器1の出力信号が「1」から
「0」に変わるときに、データ入力端子Dの値をサンプ
ルし、クロック信号入力端子Cに入力された信号が
「0」の状態中その値を保持するようにする。
【0025】第1のDラッチ11と第2のDラッチ12
の出力はそれぞれセレクタ13の入力端子D1,D2に
入力されるようになっている。セレクタ13の制御端子
には識別器1の出力信号が印加され、識別器1の出力信
号が「1」のときにはセレクタ13の入力端子D1を選
択して第1のDラッチ11の出力信号を出力し、識別器
1の出力信号が「0」のときには、セレクタ13の入力
端子D2を選択して、第2のDラッチ12の出力信号を
出力するようになっている。
【0026】次に、この第1実施の形態の動作について
図3、図4のタイミングチャートを併用して説明する。
図3は図3(b)に示すクロック信号の位相が図3
(a)に示す入力データの位相よりも遅れている場合の
主要信号の波形を示している。図3(b)に示すクロッ
ク信号の立ち上がり時に、識別器1に入力される図3
(a)に示す入力データが識別器1でサンプルされて、
識別器1の出力側にサンプルされた入力データが図3
(c)に示すよう波形となって、出力される。
【0027】また、クロック信号の立ち下がり時に入力
データが位相比較器2の第1のDFF10のデータ入力
端子Dに入力されてサンプルされて、第1のDFF10
の出力端子Qにサンプルされた入力データが図3(d)
に示すように出力される。図3の場合、クロック信号の
位相が入力データに対して遅れているために、識別器1
の出力と第1のDFF10の出力は同じである。
【0028】次に、識別器1の出力信号の立ち上がり時
に第1のDラッチ11を用いて第1のDFF10の出力
信号がサンプルされ,図3(e)に示すように第1のD
ラッチ11の出力端子Qから出力される。逆に、識別器
1の出力信号の立ち下がり時に第2のDラッチ12を用
いて第1のDFF10の出力信号がサンプルされ,図3
(f)に示すように、第2のDラッチ12の出力端子Q
から出力される。
【0029】第1のDラッチ11の出力は、セレクタ1
3のデータ入力端子D1に送出され、第2のDラッチ1
2の出力は、セレクタ13のデータ入力端子D2に送出
される。セレクタ13の制御端子には、識別器1の出力
信号が入力され、識別器1の出力信号の立ち上がりから
立ち下がりまでは、第1のDラッチ11の出力がセレク
タ13から、すなわち、位相比較器2から出力される
{図3(g)}。
【0030】また、識別器1の出力信号の立ち下がりか
ら立ち上がりまでは、第2のDラッチ12の出力信号が
セレクタ13から、すなわち、位相比較器2から出力さ
れる。したがって、入力データに対してクロック信号の
位相が遅れている場合は、クロック信号の位相を進ませ
るように位相比較器2の出力が「1」レベルを出力す
る。
【0031】次に、図4に示すクロック信号の位相が入
力データの位相よりも進んでいる場合について説明す
る。この場合も前記クロック信号の位相が入力データの
位相よりも遅れている場合と同様の要領で、第1のDラ
ッチ11は図4(c)に示す識別器1の出力信号の立ち
上がり時により、第1のDFF10の出力信号をサンプ
ルして第1のDFF10の出力端子Qから図4(d)に
示すような出力信号がセレクタ13の入力端子D1に送
出する。
【0032】また、第2のDラッチ12は図4(c)に
示すように、識別器1の出力信号の立ち下がり時によ
り、第1のDFF10の出力信号をサンプルして、第2
のDラッチ12の出力端子Qから出力信号がセレクタ1
3のデータ入力端子D2に送出する。セレクタ13の制
御端子には、識別器1の出力信号が入力され、この識別
器1の出力信号の立ち上がりから立ち下がりの期間で
は、図4(e)に示すように、第1のDラッチ11の出
力信号がセレクタ13から出力され、識別器1の出力信
号の立ち下がりから立ち上がりの期間では、第2のDラ
ッチ12の出力信号がセレクタ13から出力される。そ
の結果、セレクタ13の出力信号は図4(g)に示すよ
うに「0」レベルとなる。
【0033】このように、図4(b)に示すクロック信
号の位相が図4(a)に示す入力データの位相に対して
進んでいるために、図4(c)に示す識別器1の出力と
位相比較器2における第1のDFF10の図4(d)に
示す出力は異なっている。このため、位相比較器2の出
力、すなわち図4(g)に示すセレクタ13の出力はク
ロック信号の位相を遅らせるように「0」レベルが出力
される。この位相比較器2の出力はフィルタ3を通して
VCO4に帰還することにより、入力データに同期した
クロック信号が生じる。
【0034】また、入力データの位相とクロック信号の
位相の同期時には、位相が進んでいる場合と、遅れてい
る場合の中間にクロック信号が設定される。すなわち、
入力データの変化点とクロック信号の立ち下がりがほぼ
同じ点となる。識別器1はクロック信号の立ち上がりで
識別しているために、自動的に入力データの1タイムス
ロットの中間点で識別が行われるようになる。
【0035】次に、この発明による第2実施の形態につ
いて説明する。図5はこの発明に係わる第2実施の形態
の構成を示すブロック図である。この図5に示す第2実
施の形態では、前記第1実施の形態の構成に加えて新た
にデユーティ調整回路20が付加されている。すなわ
ち、識別器1および位相比較器2の入力データ端子の前
にデューティ調整回路20を挿入している。
【0036】前記第1実施の形態では、入力データのデ
ューティ比が50%でないと、入力データが「0」から
「1」に変化した場合のクロック信号位相の進み遅れの
変化基準点と、入力データが「1」から「0」に変化し
たときのクロック信号位相の進み遅れの変化基準点が違
ってくる。そのため、この違いがジッタに変換される。
ジッタの少ないクロック信号を発生させるために、この
第2実施の形態では、デューティ調整回路20を用いて
入力データのデューティを調整するようにしている。
【0037】次に、この発明の第3実施の形態について
図6を用いて説明する。図6はこの第3実施の形態にお
ける位相比較器2の内部構成を示すブロック図である。
この図6を図2に示す第1実施の形態における位相比較
器と比較しても明らかように、第3実施の形態では、第
1のDラッチ11と第2のDラッチ12とセレクタ13
とによる構成に代えて、第1のDFF10と第2のDF
F30を用いて構成している。すなわち、第1のDFF
10のデータ入力端子Dには、入力データが入力されク
ロック信号入力端子Cには、VCO4からのクロック信
号が第1のインバータ14を通して入力されるようにな
っている。
【0038】第1のDFF10の出力端子Qに現れる出
力信号は第2のDFF30のデータ入力端子Dに入力さ
れるようになっている。この第2のDFF30のクロッ
ク信号入力端子Cには、識別器1の出力信号が入力され
るようになっている。第2のDFF30の出力端子Qの
出力信号は図1で示したフィルタ3に出力するようにな
っている。このような構成にすることにより、識別器1
の出力が「0」から「1」に変化した場合、すなわち、
入力データの立ち上がり時に関してのみ位相比較を行
う。このため、入力データのデューディ比がずれていて
も位相比較が行える。
【0039】次に、こ発明の第4実施の形態について説
明する。図7は、この第4実施の形態における位相比較
器2の内部構成を示すブロック図である。この図7に示
す位相比較器2は、図6で示した第3実施の形態におけ
る位相比較器2の構成にさらに第4のインバータ40と
第5のインバータ41を追加して構成されている。すな
わち、第1のDFF10の出力信号は、第4のインバー
タ40を通して第2のDFF30のデータ入力端子Dに
入力されるようになっている。また、識別器1の出力信
号は、第5のインバータ41を通して第2のDFF30
のクロック信号入力端子Cに入力されるようになってい
る。
【0040】このように構成することにより、この第4
実施の形態では、第3実施の形態とは逆に、識別器1の
出力が「1」から「0」に変化した場合、すなわち、入
力データの立ち下がり時に関してのみ位相比較を行う。
したがって、入力データのデューティ比がずれていて
も、位相比較を行なうことができる。
【0041】このように、上記各実施の形態では、位相
比較器2はディジタル回路のみで構成されているため
に、高速動作も可能であり、この発明を用いることによ
り2.4ギガビット/セコンドの入力データに対して安
定に動作するPLLが実現できる。また、クロック信号
の位相調整回路が含まれていないために、抵抗変動が大
きいICに対しても、出力入力データのエラー無しに動
作する。さらに、上記第2ないし第4実施の形態を用い
ることにより、デューティ比が50%でない入力データ
に対してもジッタが少ないPLLが構成できる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、VC
Oで発生されるクロック信号を用いて入力データの識別
再生を識別器で行ない、入力データとクロック信号の位
相差を位相比較器で行ない、かつ識別器の出力信号を用
いてその位相に応じて2値で出力し、位相比較器の出力
信号をフィルタで帯域調整後VCOに印加してクロック
信号の周波数を可変するようにしたので、このクロック
信号が識別器に入力されるとき、自動的に入力データの
タイムスロットの中間で識別されるように、クロック信
号の位相が決まる。これにともない、PLLから識別器
へのクロック信号の位相調整が不用になり、素子ばらつ
きに強いPLLが実現可能となる。また、位相比較器は
ディジタル回路のみで構成されているために高速動作も
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるPLL回路の第1実施の形態の
全体の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すこの発明によるPLL回路の第1実
施の形態における位相比較器の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】図2の位相比較回路におけるクロック信号が入
力データの位相よりも遅れている場合の主要信号の波形
を示すタイミングチャートである。
【図4】図2の位相比較回路におけるクロック信号が入
力データの位相よりも進んでいる場合の主要信号の波形
を示すタイミングチャートである。
【図5】この発明によるPLL回路の第2実施の形態の
全体の構成を示すブロック図である。
【図6】この発明によるPLL回路の第3実施の形態に
おける位相比較器の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明によるPLL回路の第4実施の形態に
おける位相比較器の構成を示すブロック図である。
【図8】従来のクロックリカバリ回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図9】図8のクロックリカバリ回路におけるデータの
位相に対してクロック信号の位相が遅れている場合の動
作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】図8のクロックリカバリ回路におけるデータ
の位相に対してクロック信号の位相が遅れている場合の
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1……識別器、2……位相比較器、3……フィルタ、4
……VCO(電圧制御発振器)、10……第1のDF
F、11……第1のDラッチ、12……第2のDラッ
チ、13……セレクタ、14……第1のインバータ、1
4……第2のインバータ、16……第3のインバータ、
20……デユーティ調整回路、30……第2のDFF、
40……第4のインバータ、41……第5のインバー
タ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制御発振器から出力されるクロック
    信号を用いて入力データの識別再生を行なう識別器と、 前記電圧制御発振器から出力されるクロック信号を反転
    する第1のインバータと、前記入力データを前記第1の
    インバータで反転された前記クロック信号のエッジでサ
    ンプルする第1のD型フリップフロップと、前記第1の
    D型フリップフロップの出力信号を前記識別器の出力信
    号が負論理から正論理に変わるときにサンプルするとと
    もに、クロック信号入力端子に入力される前記識別器の
    出力信号が正論理の状態時にそのサンプル値を保持する
    第1のDラッチと、前記第1のD型フリップフロップの
    出力信号を反転する第2のインバータと、前記識別器の
    出力信号を反転する第3のインバータと、前記第2のイ
    ンバータにより反転された前記第1のD型フリップフロ
    ップの出力信号を前記第3のインバータで反転され
    記識別器の出力信号が正論理から負論理に変わるときに
    サンプルするとともに、クロック信号入力端子に入力さ
    れる信号が負論理の状態時にそのサンプル値を保持する
    第2のDラッチと、前記第1のインバータないし前記第
    3のインバータ、前記第1のD型フリップフロップ、前
    記第1のDラッチ、前記第2のDラッチとともに位相比
    較器を構成して前記識別器の出力信号が正論理のときに
    前記第1のDラッチの出力信号を選択して出力し、かつ
    前記識別器の出力信号が負論理のときに前記第2のDラ
    ッチの出力信号を選択して出力するセレクタと、 前記電圧制御発振器の発振周波数を変化させるために前
    記位相比較器の出力の帯域調整をして出力するフィルタ
    と、 を備えることを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に係る発明の位相比較器の構成
    とセレクタの代わりに、前記電圧制御発振器から出力さ
    れるクロック信号を反転する第1のインバータと、 前記第1のインバータで反転された前記クロック信号に
    より前記入力データのサンプルを行なう第1のD型フリ
    ップフロップと、 前記第1のD型フリップフロップの出力信号を前記識別
    器の出力信号が負論理から正論理に変化した場合にサン
    プルして前記入力データと前記クロック信号の位相比較
    を行なう第2のD型フリップフロップと、 を備えることを特徴とする請求項1記載のPLL回路。
  3. 【請求項3】 前記第2のD型フリップフロップは、前
    記第1のD型フリップフロップの出力信号をデータ入力
    端子に第4のインバータを通して入力するとともに、ク
    ロック信号端子に第5のインバータを通して前記識別器
    の出力信号を入力することを特徴とする請求項2記載の
    PLL回路。
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