JP3022844B2 - 電波吸収壁用の抵抗膜及びその製造方法、並びにその抵抗膜を用いた電波吸収壁 - Google Patents
電波吸収壁用の抵抗膜及びその製造方法、並びにその抵抗膜を用いた電波吸収壁Info
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Description
られる抵抗膜及びその製造方法並びにその抵抗膜を用い
た電波吸収体に関する。さらに詳しくは、建築物の外壁
材として有用な電波吸収構造壁に関する。
障害が大きな社会問題となっている。この電波障害を解
消するために、電波の反射体と抵抗膜とを組み合わせた
λ/4型の電波吸収壁が提案されている(特開平8−3
26193号公報参照)。この提案は、電波の反射層と
抵抗膜とからなる構造体において、反射層の入射方向の
前面からλ/4(λは入射電波の波長)だけ離した位置
に所定の抵抗値を有する抵抗膜を配置すると、電波吸収
特性の優れた電波吸収壁になるという知見に基づくもの
である。
案されている(特開平9−260886号公報参照)。
これは、10-4〜104Ω・cmの体積固有電気抵抗を
示す多数本の炭素長繊維を長さ方向に配列し結着剤で結
合してなる複数の長尺の炭素繊維束を間隔を開けて平行
に配列してなる抵抗膜層と、その背後にある誘電体層
と、更に誘電体層の背後にある反射層とを有する電波吸
収体である。
造紙を用いたときの、その電気的な基礎物性並びに、前
記炭素繊維抄造紙を抵抗膜として用いたλ/4型電波吸
収壁として使用した場合のテレビ電波吸収能についての
実験的検討の報告がなされている(大谷他:日本建築学
会大会講演梗概集、1996年6月、p1339−13
40「炭素繊維抵抗膜を用いたテレビ電波吸収壁の開発
(その1 CF抵抗膜の電気的特性と電波吸収能)」参
照)。ここでは、厚さ350μmで直流面積抵抗が47
3Ω/squareのCF抄造紙を2枚張り合わせた抵
抗膜、並びに該抵抗膜に矩形の孔を開けてメッシュ構造
とし、開孔率を変えることにより抵抗値を調整した抵抗
膜が使用されている。
紙は強度が低い。そのため、例えばコンクリート等に埋
め込んで実用的な面積を有する電波吸収壁を製造する場
合に、取り扱いが容易でない。特に開孔を有するメッシ
ュ形状の抵抗膜においてはそれが顕著である。本発明は
上記従来の課題を解決するためのものであり、軽量で強
度が高いため、共振型の電波吸収壁の製造時において取
り扱いが容易な、施工性に優れた抵抗膜及びその抵抗膜
の製造方法を提供することを目的としている。本発明の
更なる目的は、その抵抗膜を用いた優れた電波吸収特性
を有する電波吸収壁を提供することを目的としている。
点は、繊維長0.1〜150mmの短炭素繊維から形成
された炭素繊維ペーパーの両面又は片面が樹脂で被覆さ
れており、複数の開孔部が形成されていることを特徴と
する電波吸収壁用の抵抗膜によって達成される。炭素繊
維ペーパーを樹脂で被覆することにより、抵抗膜の重量
を大きくすることなく抵抗膜の強度を向上させることが
できる。したがって、抵抗膜を埋め込んだ構造の電波吸
収壁の製造において、施工性に優れた抵抗膜となる。ま
た、その被覆する樹脂で抵抗膜の抵抗値を調整すること
ができる。なお、本発明の抵抗膜は樹脂で被覆されるた
め、抵抗膜に防湿、防水の機能を付与することができる
利点もある。
る。開孔によって抵抗膜の抵抗値を調整することができ
る。また、コンクリート等の誘電体に埋設される場合、
抵抗膜が開孔を有することによって、抵抗膜の両側を挟
むコンクリート等の構造体が開孔を通して一体となるこ
とができる。したがって、誘電体の強度をあまり損なう
ことがない。さらに、接着剤等により抵抗膜とコンクリ
ート等の構造体とを接着する作業が不要となる。開孔の
形状は矩形、三角形、その他の多角形、円形、楕円形等
任意の形状とすることができる。但し、製造や電波吸収
特性の面から矩形が好ましい。また、抵抗膜の複数の開
孔部を同じ形状とし、且つ一定の間隔を空けて規則的に
配置されていると、抵抗値を調整する面から好ましい。
さらにまた、本発明の抵抗膜は、厚みが0.2〜0.4
mmであることが好ましい。強度やハンドリングに優れ
たものとなる。特に、抵抗膜の強度及び剛性の点で、前
記樹脂がポリエチレンテレフタレートであることが好ま
しい。
の間隔を空けて規則的に配置されている抵抗膜を用いて
共振型の電波吸収構造壁を構成する場合、開孔部が規則
的に配置された方向と吸収しようとする電波の電界方向
とが平行になるように構成されることが好ましい。これ
により、電波吸収特性を向上させることができる。本発
明の電波吸収壁用抵抗膜は、繊維長0.1〜150mm
の短炭素繊維を抄紙して炭素繊維ペーパーを得る工程
と、前記炭素繊維ペーパーの両面又は片面を樹脂で被覆
する工程と、複数の開孔部を炭素繊維ペーパーに形成す
る工程とを経て製造することができる。
て電波吸収壁として使用されることができる。例えば本
発明の電波吸収構造壁は、炭素繊維ペーパーの両面又は
片面が樹脂で被覆されている抵抗膜と導電性の電波反射
層と誘電体とを含む。また、抵抗膜と電波反射層との間
に、誘電体であるコンクリートを存在させてもよい。
素繊維ペーパーの両面又は片面が樹脂で被覆されてシー
ト状に成形されたものである。シートの形状としては縦
と横がほぼ同程度の寸法を有するものから、一方向の寸
法が他方向の寸法に比べて極端に大きなテープ状のもの
も包含するものである。本発明の抵抗膜の構成要素であ
る炭素繊維ペーパーは、例えば短炭素繊維を抄紙するこ
とによって製造することができる。抄紙は、炭素繊維と
抄紙用バインダーの混合物を原料として、円網を用いた
抄き網部、圧搾部、乾燥部等からなる通常の抄紙機を用
いて行うことができる。炭素繊維は、例えばピッチ、ポ
リアクリロニトリル、レーヨン等を原料としたものが使
用される。このなかでもピッチを原料とした短炭素繊維
が好ましい。原料のピッチとしては、例えば石炭系のコ
ールタール、コールタールピッチ、石炭液化物、石油系
の重質油、ピッチ、石油樹脂やその熱重縮合反応生成
物、ナフタレンやアントラセンの触媒反応による生成物
等を挙げることができる。
0.1〜150mm程度の短炭素繊維が好ましく使用さ
れる。また、炭素繊維はその体積抵抗が10-3〜10-4
Ω・cm、繊維直径が5〜30μmのものが好ましく使
用される。炭素繊維は一種類又は上記特性の異なる二種
類以上の炭素繊維を混合して使用することができる。抄
紙用バインダーとしては、セルロース繊維、ポリプロピ
レン繊維、ポリビニルアルコール繊維、抄紙用パルプ等
の有機繊維が好適であり、一種類又は二種類以上のバイ
ンダーの混合物を使用することができる。
体積固有抵抗の値、炭素繊維の長さ、炭素繊維と抄紙用
バインダーとの配合比、炭素繊維ペーパーの坪量(単位
面積当たりの重量)等を適当に組み合せることによって
所望の値に調整することができる。本発明の抵抗膜は、
上述のようにして製造した炭素繊維ペーパーの両面又は
片面を樹脂で被覆して製造する。ハンドリング性、抵抗
値の調整の面から炭素繊維ペーパーの両面が被覆される
ことが好ましい。
樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂(PBT)、ポリカーボネート樹脂(P
C)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、天然ゴム、合成ゴム
等のゴム状物質等を例示することができる。このなかで
もポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)をを使用
することが、ラミネートの容易性、抵抗膜の強度および
剛性等の点から好ましい。
被覆するには、各種の方法を採用することができる。例
えば、炭素繊維ペーパーの両面を樹脂で被覆する場合、
炭素繊維ペーパーに熱硬化性樹脂を含浸させて硬化させ
る方法が挙げられる。このとき熱硬化性樹脂を溶剤で希
釈したものを使用すると、炭素繊維ペーパーへの含浸を
容易にすることもできる。溶剤で希釈した樹脂を使用し
た場合は、樹脂の硬化に先立って溶剤を乾燥除去するこ
とが好ましい。溶剤としては、例えばエチルアルコール
等を例示することができる。
脂を溶剤に溶解した溶液を含浸させ、その後溶剤を乾燥
除去することによっても炭素繊維ペーパーの両面を樹脂
で被覆することができる。また、炭素繊維ペーパーの両
面又は片面に熱可塑性樹脂からなるシートまたはフィル
ムをラミネートする方法によっても、炭素繊維ペーパー
の両面又は片面を樹脂で被覆することができる。ラミネ
ートは加熱プレス、加熱ローラーによる圧着等によって
行うことができる。
維ペーパーの抵抗値を調整することにより、容易に希望
の抵抗値を有するように制御することができる。炭素繊
維ペーパーの抵抗値は炭素繊維ペーパーの断面積等によ
って変化する。また、上記のようにして製造された両面
又は片面が樹脂で被覆された炭素繊維ペーパーに、開孔
部を形成することによって更に抵抗膜全体の抵抗値を調
整することができる。
る場合においては、複数の開孔部が同じ形状をしてお
り、且つ一定の間隔を空けて規則的に配置されているこ
とが好ましい。複数の開孔部が同じ形状であり、且つ一
定の間隔を空けて規則的に配置されている抵抗膜を用い
て共振型の電波吸収構造壁を構成する場合、開孔部が規
則的に配置されている方向と吸収しようとする電波の電
界方向とが平行になるように構成されることが好まし
い。このような構造にすることによって電波吸収特性を
向上させることができる。
面又は片面が被覆された炭素繊維ペーパーの一部を切断
して取り除く方法がある。あるいは樹脂で両面又は片面
が被覆されたテープ状の炭素繊維ペーパーを格子状に接
着又は熱圧着する方法によって、開孔部をもった本発明
の抵抗膜を形成することができる。その他、開孔部が形
成された炭素繊維ペーパーの両面又は片面に樹脂を被覆
されることによっても得ることができる。但し、樹脂で
被覆された後に開孔する方が、炭素繊維ペーパーに開孔
部を形成しやすいので好ましい。本発明の抵抗膜は、樹
脂層を含めた全体の厚さが0.05〜1.0mm、好ま
しくは0.2〜0.4mmであることが、強度やハンド
リング性等の面から望ましい。
収特性をもった共振型の電波吸収壁を得ることができ
る。また、抵抗膜は強度、剛性が高く、且つ軽量である
ため施工性がよい。したがって容易に電波吸収壁を製造
することができる。本発明の抵抗膜を用いて共振型の電
波吸収壁を製造するには、抵抗膜と電波反射層とを適当
な間隔を保って配置するように構成する。抵抗膜と電波
反射層の間は真空又は空気のみが存在する構成であって
もよく、またコンクリート、プラスチック、石材、煉
瓦、木材等の誘電体が存在する構成であってもよい。誘
電体の中に抵抗膜が埋没されるような構成であっても、
誘電体の性状に影響を受けることが少なく、安定した電
波吸収特性を維持できる。したがって、本発明の抵抗膜
を用いれば、電波吸収壁の設計が容易に行える。
たシートあるいはフィルム状の導電体、金網のような導
電性の網状体、金属等の導電性の棒又は線を一方向或い
は二方向にほぼ一つの平面を構成するように間隔をおい
て配置した層等で構成することができる。電波反射層は
電波吸収壁で吸収しようとする電波を反射するものであ
ればこれらに限定されるものではない。鉄筋コンクリー
トで電波吸収壁を構成する場合は、鉄筋で電波反射層を
構成することも可能である。
てほぼ平行になるように配置することが好ましい。テー
プ状の抵抗膜を用いる場合は、テープ状の抵抗膜を所望
の間隔をあけて、長さ方向が吸収しようとする電波の電
界方向と平行になるように配置することが好ましい。抵
抗膜と電波反射層の間隔Lは、吸収しようとする電波の
波長をλ、抵抗膜と電波反射層の間に存在する誘電体の
誘電率をεとした場合、 L=(λ/4)(ε)-1/2 とすることが電波吸収特性を高める上で有利であるが、
電波吸収特性、電波吸収壁の厚さ等を考慮して決定され
る。本発明の抵抗膜は、ビルディング等のコンクリート
外壁の中に埋め込んで共振型の電波吸収壁を製造するの
に好適に使用される。
る。 [実施例1] 最高熱処理温度1000℃のピッチ系炭素繊維(平均繊
維長:3mm、平均繊維直径:14.5μm)25重量
%、抄紙用バインダーとしてのセルロース繊維75重量
%の混合物を原料として抄紙し、坪量40g/m2、厚
さ0.20mm、幅650mmの長尺炭素繊維ペーパー
を製造した。この炭素繊維ぺ一パーに液状レゾール型フ
ェノール樹脂(エチルアルコ一ル希釈)を含浸させた
後、乾燥、硬化させて、坪量60g/m2のフェノ一ル
樹脂含浸炭素繊維ぺ一パ一とした。この後、フェノ一ル
樹脂含浸炭素繊維ぺ一パ一の両面にポリエチレンテレフ
タレート樹脂シートを積層し加熱圧着し厚さ0.3mm
のシート状成形物を製造した。このシ一ト状成形物に、
ダイカットロ一ルを用いて、縦40mm、横12mmの
矩形の開孔を図1に示すように視則正しく形成し、開孔
率50%、高周波抵抗約300Ωの抵抗膜(抵抗膜A)
を製造した。
の2100mm×2100mm×150mmの以下の2
種類の電波吸収壁(電波吸収壁−1、及び電波吸収壁−
2)を製造した。 (電波吸収壁−l) 表面から約25mmの位置に太さ6mmの金属棒4を
縦、横の問隔がそれぞれ150mm、33mmになるよ
うにメッシュ状に埋設した反射層4aを有する軽量1種
コンクリート5の表面に、抵抗膜1(抵抗膜A)を厚さ
3mmのエポキシモルタル2を用いて接合しその上を磁
器製の厚さ13mmの大型タイルからなる表面仕止げ材
3で覆った。抵抗膜1はエポキシモルタル2のほぼ中央
になるようにした。 (電波吸収壁−2) 軽量1種コンクリ一トの表面に、抵抗膜1(抵抗膜A)
を、前記エポキシモルタル2の代わりに厚さ1mmの液
状エポキシ樹脂で接合した以外は電波吸収壁−lと同様
の電波吸収壁とした。 (結果) 電波吸収壁の製作において、抵抗膜Aは適当な強度及び
剛性を有し、ハンドリング性、施工性が良好であった。
ートの打設後の材令1週間の上記電波吸収壁−1及び電
波吸収壁−2について、周波数400MHz〜l.1G
Hzの範囲の電波を抵抗膜側から電波入射角度50°で
入射させ、反射損失を測定した。その結果を図3に示
す。反射損失は、電波吸収壁−lにおいて、ピーク周波
数590MHzにおいて約25dB、電波吸収壁−2に
おいて、ピーク周波数540MHzにおいて約24dB
であった。
良好な電波吸収特性を示した。 [比較例l] 最高熱処理温度1000℃のピッチ系炭素繊維(平均繊
維長:3mm、平均繊維直径:14.5μm)25重量
%、抄紙用バインダーとしてのセルロース繊維75重量
%の混合物を原料として抄紙し、坪量40g/m2、厚
さ0.25mm、幅650mmの長尺炭素繊維ぺ一パー
を製造した。この炭素繊維ぺ一パーからカッターにて一
部を切り取り、縦10mm、横40mmの矩形の開孔を
図lに示すように規則正しく形成し、開孔率60%、高
周波抵抗約540Ωの抵抗膜(抵抗膜B)を製造した。
の1300mm×1300mm×62mmの以下の2種
類の電波吸収壁(電波吸収壁−3、及び電波吸収壁−
4)を製造した。 (電波吸収壁−3) 表面から約25mmの位置に太さ3mmの金属棒4を
縦、横の間隔がそれぞれ60mm、20mmになるよう
にメッシュ状に埋設した反射層を有するビニロン繊維補
強コンクリート5の表面に、抵抗膜l(抵抗膜B)を厚
さ5mmのエポキシモルタル2を用いて接合しその上を
磁器製の厚さ7mmのタイルからなる表面仕上げ材3で
覆った。抵抗膜1はエポキシモルタル2のほぼ中央にな
るようにした。 (電波吸収壁−4)ビ ニロン繊維補強コンクリートの表面に、抵抗膜1(抵
抗膜B)を厚さ1mmの液状エポキシ樹脂で接合した以
外は電波吸収壁−lと同様の電波吸収壁とした。 (結果) 電波吸収壁の製作において、樹脂で被覆されていない抵
抗膜Bは強度が小さく、抵抗膜を破損させないよう細心
の注意が必要だった。
コンクリートの打設後の上記電波吸収壁−3及び電波吸
収壁−4について、周波数400MHz〜l.1GHz
の範囲の電波を抵抗膜側から電波入射角度0°で入射さ
せ、反射損失を測定した。その結果を図4に示す。反射
損失は、電波吸収壁−3において、ピーク周波数680
MHzにおいて約23dB、電波吸収壁−4において、
ピーク周波数600MHzにおいて約9dBであった。
電波吸収壁−3は良好な電波吸収特性を示したが、電波
吸収壁−4は電波吸収特性が劣ったものとなった。これ
は、炭素繊維ぺ一パーの空隙に粘度の小さいエポキシ樹
脂が進入し抵抗膜の電気特性を変化させたためと考えら
れる。
かなように炭素繊維ペーパーの両面を樹脂で被覆した本
発明の抵抗膜は、軽量であるにもかかわらず、適当な強
度及び剛性を有し、電波吸収壁を製造する際のハンドリ
ング性、施工性に優れている。また、樹脂によって被覆
されるため、本発明の抵抗膜は水分を吸うことが少な
く、劣化が少ない。本発明の抵抗膜を電波吸収壁におい
てコンクリート、エポキシ樹脂等の誘電体中に埋設した
場合、誘電体の性状に影響されず安定な電気的特性を維
持できる。したがって、本発明の抵抗膜を用いれば電波
吸収壁の設計が容易となる。
置の一例を示す部分拡大図
構成を示す斜視図
波の周波数と反射損失を示すグラフ
波の周波数と反射損失を示すグラフ
Claims (7)
- 【請求項1】 繊維長0.1〜150mmの短炭素繊維
から形成された炭素繊維ペーパーの両面又は片面が樹脂
で被覆されており、複数の開孔部が形成されていること
を特徴とする電波吸収壁用の抵抗膜。 - 【請求項2】 複数の開孔部が同じ形状をしており、且
つ一定の間隔を空けて規則的に配置されている請求項1
記載の電波吸収壁用の抵抗膜。 - 【請求項3】 厚みが0.2〜0.4mmである請求項
1または2記載の電波吸収壁用の抵抗膜。 - 【請求項4】 前記樹脂がポリエチレンテレフタレート
である請求項1〜3のいずれかに記載の電波吸収壁用の
抵抗膜。 - 【請求項5】 繊維長0.1〜150mmの短炭素繊維
を抄紙して炭素ペーパーを得る工程と、前記炭素ペーパ
ーの両面又は片面を樹脂で被覆する工程と、複数の開孔
部を炭素繊維ペーパーに形成する工程とを有することを
特徴とする電波吸収壁用の抵抗膜の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の抵抗膜
と電波反射層とを有する電波吸収壁。 - 【請求項7】 抵抗膜と電波反射層との間に、コンクリ
ートが存在する請求項6記載の電波吸収壁。
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JP10209200A JP3022844B2 (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 電波吸収壁用の抵抗膜及びその製造方法、並びにその抵抗膜を用いた電波吸収壁 |
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JP10209200A JP3022844B2 (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 電波吸収壁用の抵抗膜及びその製造方法、並びにその抵抗膜を用いた電波吸収壁 |
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Publication Number | Publication Date |
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