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JP3019538B2 - ベーン型圧縮機 - Google Patents

ベーン型圧縮機

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Publication number
JP3019538B2
JP3019538B2 JP3274239A JP27423991A JP3019538B2 JP 3019538 B2 JP3019538 B2 JP 3019538B2 JP 3274239 A JP3274239 A JP 3274239A JP 27423991 A JP27423991 A JP 27423991A JP 3019538 B2 JP3019538 B2 JP 3019538B2
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JP
Japan
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chamber
refrigerant
suction
compression chamber
compression
Prior art date
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JP3274239A
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English (en)
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JPH05113185A (ja
Inventor
勉 森本
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の空調装
置に用いる冷媒圧縮機として有効なベーン型圧縮機に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車の空調装置用の冷媒圧縮機とし
て、従来から偏心ロータに形成されたベーン溝にベーン
を摺動自在に取付けたベーン型圧縮機が使用されてい
る。この種のベーン型圧縮機は、主ハウジングと、この
主ハウジングの両端を覆うフロント側およびリア側のサ
イドプレートと、この主ハウジングに収容されてシャフ
トにより回転駆動される上記偏心ロータ、およびこの偏
心ロータに取着された上記ベ―ンとで囲まれた空間によ
って圧縮室を形成し、この圧縮室が容積変化することに
より冷媒の吸入,圧縮,吐出を行なうようになってい
る。
【0003】このような圧縮機では、長期間停止すると
圧縮機内の冷媒が液化し、この圧縮機を再起動した場合
には液圧縮が起こり、ベーン等を破損する心配がある。
【0004】すなわち、圧縮機を長期間停止すると、エ
バポレータと圧縮機の周囲温度差により圧縮機内の冷媒
が液化し、圧縮室および吸入孔を介してこの圧縮室に連
通しているフロントハウジング内の冷媒が満配になる。
【0005】圧縮室に液状冷媒が多量に溜まると、圧縮
機を起動した場合、この液状冷媒は非圧縮性であるため
圧縮室で圧縮することができず、したがって圧縮室の圧
力が異常に高くなってしまう。このため、ベーンに過剰
な圧力が加わり、ベーンの破損を招く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、圧縮
室とオイル分離室との間に液状冷媒の逃し弁を設け、圧
縮室内の圧力が異常に上昇した場合にこの逃し弁を通じ
て圧縮室内の液状冷媒をオイル分離室へ逃がす構造が採
用されている。
【0007】しかしながら、圧縮室だけに液状冷媒が溜
まっている場合は、この逃し弁を通じて液状冷媒を放出
することにより異常圧力の上昇をある程度まで防止する
ことは不可能でないが、圧縮室およびフロントハウジン
グの両室に亘って液状冷媒が溜まっている場合は、液状
冷媒の貯溜量が多いため、これを排除するには逃し弁の
開口面積のみでは不足し、圧力上昇を避けることができ
ない欠点がある。
【0008】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、フロントハウジン
グ内に溜まる液状冷媒が圧縮室に流れ込むのを防止し、
液圧縮の発生を防止してベ―ンの損傷を防止することが
できるべーン型圧縮機を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、主ハウジングと、この主ハウジング内で回転
される偏心ロータと、この偏心ロータに設置されたベー
ンと、これら主ハウジングおよび偏心ロータならびにベ
ーンとで囲まれ上記偏心ロータの回転により容積変化す
る圧縮室と、上記主ハウジングと連結されたフロントハ
ウジング内に形成された吸入室と、上記主ハウジングと
フロントハウジングを区画するフロントプレートに形成
され上記吸入室の冷媒を圧縮室に導く吸入孔と、上記圧
縮室で加圧された冷媒を送り出す吐出孔と、上記圧縮室
内が異常圧力に上昇したときに圧縮室内の液状冷媒を逃
がす逃がし弁と、を備えたベーン型圧縮機において、上
記吸入室内に位置して上記吸入孔の前方に区画壁を形成
し、この区画壁の上端に上記吸入孔の実質的な開口部を
設け、この開口部は吸入室の上部位置に開口しているこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、圧縮室の吸入孔の実質的な開
口部はフロントハウジングに形成されている吸入室の上
部に開口しているから、吸入室内に溜まっている液状冷
媒が圧縮室に流入するのが阻止され、圧縮機を起動した
場合は、圧縮室内の液状冷媒のみを加圧するので、圧力
上昇が抑止され、かつ速やかに圧力が逃されるので異常
圧力の上昇を回避することができる。
【0011】
【実施例】以下本発明について、図面に示す一実施例に
もとづいて説明する。
【0012】図1ないし図6はスルーベーン型圧縮機の
全体の構造を示し、1は主ハウジングである。この主ハ
ウジング1は例えば鋳鉄(FC)よりなり、図2に示す
ように、若干いびつな形の円筒状をした内面2を有す
る。
【0013】この主ハウジング1の前端部はフロントプ
レート3により閉塞されており、このフロントプレート
3にはフロントハウジング4が連結されている。これら
フロントプレート3とフロントハウジング4の間には吸
入室5が形成されている。主ハウジング1の後端部はリ
アプレート6により閉塞されており、このリアプレート
6にはリアハウジング7が連結されている。これらリア
プレート6とリアハウジング7の間にはオイル分離室8
が形成されている。
【0014】上記フロントハウジング4と、フロントプ
レ―ト3、主ハウジング1、リアプレ―ト7およびリア
ハウジング7は、通しボルト9によって一体的に連結さ
れている。
【0015】10はロータであり、一端に駆動シャフト
11および他端に支持シャフト12を一体に有してい
る。
【0016】このロータ10は主ハウジング1内に偏心
して配置されており、上記両端の駆動シャフト11およ
び支持シャフト12が、前記フロントプレート3および
リアプレート6に取着した軸受13、14により回転自
在に支持されている。駆動シャフト11は、フロントハ
ウジング5を貫通して外部に導出されており、この外部
端部が自動車のエンジンにより回転駆動されるようにな
っている。なお、駆動シャフト11とフロントハウジン
グ5は、シャフトシール15により液密が保たれてい
る。
【0017】ロータ10には、図2に示すように、十字
形のベーン溝16が形成されている。放射方向に伸びる
各ベーン溝16には、それぞれベーン17…が収容され
ている。これらベ―ン17は高珪素アルミニウム合金な
どからなり、ベーン溝16に径方向へ摺動自在にして収
容されている。
【0018】主ハウジング1の内面2と、フロントプレ
―ト3、リアプレ―ト7、ロータ10および各ベ−ン1
7…により囲まれた空間は圧縮室18…を構成し、上記
ロータ10の回転に伴ってこれら圧縮室18…は容積が
変化する。この圧縮室18…の容積が増大する領域は吸
入行程となり、また圧縮室18…の容積が縮小する領域
は圧縮行程およびこれに続いて吐出行程となる。
【0019】主ハウジング1の側壁には、上記圧縮室1
8が吐出行程となる位置に対向して吐出室ハウジング2
0が取付けられている。この吐出室ハウジング20には
吐出室21が形成されている。そして、主ハウジング1
の側壁には、吐出行程に位置する圧縮室18と吐出室2
1を連通する吐出孔22が開口されており、この吐出孔
22は逆止弁構造の吐出弁23により開閉されるように
なっている。
【0020】上記吐出室ハウジング20は、リアプレー
ト6に形成した吐出通路24を介して前記リアハウジン
グ7に形成したオイル分離室8に導通している。
【0021】また、リアハウジング7には、オイル分離
室8内の冷媒を送り出す吐出パイプ25が連結されてい
る。
【0022】また、上記リアプレート6には、圧縮室1
8が圧縮行程にある場合にこの圧縮室18の圧をオイル
分離室8に逃すための逃し弁(スラッジングバルブ)2
6が形成されている。逃し弁26の構造は図3に示され
ており、上記リアプレート6に形成した逃しポ―ト27
をボール弁28により開閉するようになっており、この
ボール弁28はスプリング29で押している。よって、
圧縮室18内の圧力が所定以上の異常圧力になった場合
に、ボール弁28が逃しポ―ト27を開き、圧縮室18
内の冷媒を直接オイル分離室8に逃す作用を奏する。な
お、29aはスプリング29の押圧力を調節する調節ボ
ルトである。
【0023】フロントプレート3には、圧縮室18が吸
入行程にある場合に対向する吸入孔30が形成されてお
り、この吸入孔30はフロントハウジング4に形成した
吸入室5に通じている。この吸入室5は吸入パイプ31
を介して、図示しないエバポレータに連結されている。
【0024】上記フロントプレート3には、吸入孔30
が吸入室5に臨む開口に対向して区画壁32が形成され
ている。この区画壁32は図4および図5に詳細に示さ
れており、この区画壁32が吸入孔30の入口と吸入室
5を区画しているが、区画壁32の上端部においては吸
入室5に臨む開口部33が形成されており、この開口部
33が実質的に吸入孔30の入口となっている。この開
口部33は、図4および図5に示す通り、吸入室5内に
おいて、比較的高い位置に開口されている。この開口部
33の開口面積は吸入孔30の開口面積以上とし、区画
壁32によって吸入孔30の開口面積を絞らないように
してある。
【0025】なお、図1では開口部33の位置が実際よ
りも低い位置に示されている。
【0026】また、この区画壁32に対向してフロント
ハウジング4の内面には案内壁35が突出されている。
これら区画壁32と案内壁35は、吸入室5内で気液分
離壁を構成する。つまり、吸入パイプ31を介して冷媒
が吸入室5に導入された場合、冷媒がこれら区画壁32
および案内壁35に衝突し、冷媒の液体成分を吸入室5
の下部、底部に分離するとともに気体成分を吸入室5の
上部位置に区分する作用を奏する。
【0027】なお、フロントプレート3の吸入孔30の
位置は、図4に示す通り、中心よりも右側に設置されて
いるのに対し、吸入パイプ31は同図の左側に設置され
ており、吸入パイプ31から導入された冷媒が直接吸入
孔30の入口としての開口部33に流れ込まないように
なっている。
【0028】そしてまた、上記区画壁32の下部には圧
縮室18と吸入室5の下部を連通させるオイル戻し孔3
6が形成されている。このオイル戻し孔36は直径2mm
程度の孔により形成され、このオイル戻し孔36により
吸入室5内の底部に溜まるオイルを圧縮室18に供給
し、気化冷媒にオイル成分を混合するようになってい
る。
【0029】このような構成による実施例のベーン型圧
縮機について、作用を説明する。
【0030】図示しない電磁クラッチを介して自動車走
行用エンジンの回転力が駆動シャフト11に伝達される
とロータ10は主ハウジング1内で回転する。この回転
に伴ない、圧縮室18が容積を拡張する領域では冷凍サ
イクルのエバポレータから吸入室5内に導入された冷媒
が吸入孔30を介して圧縮室18内に吸入する。
【0031】吸入された冷媒は圧縮室18の容積減少に
伴って圧縮され、吐出孔22より吐出弁23を押し開い
て吐出室21に吐出される。
【0032】この冷媒は、冷媒通路24からオイル分離
室8に送られ、このオイル分離室8で潤滑油を分離した
後、吐出パイプ25より冷凍サイクルのコンデンサ側へ
吐出される。
【0033】ところで、圧縮機を停止した場合は、エバ
ポレータと圧縮機の周囲温度が異なるため吸入室5およ
び圧縮室18内の冷媒が液化する。
【0034】圧縮機の停止期間が短い場合は液化する冷
媒の量が少ないので、圧縮機を再起動した時、圧縮室1
8内の液化冷媒が圧縮された気体冷媒とともに吐出室2
1へ吐出される。または、圧縮室18内の液化冷媒が圧
縮てこの圧力が逃し弁26の作動圧力以上に達すると、
逃し弁26のボール弁28が逃しポ―ト27を開き、よ
って圧縮室18内の冷媒を直接オイル分離室8に逃すの
で、圧縮室18の異常圧力上昇、つまり液圧縮を防止す
ることができる。
【0035】ところが、圧縮機の停止期間が長い場合
は、液化冷媒の量が多くなり、主ハウジング1内の圧縮
室18およびフロントハウジング4の吸入室5内が満液
状態に達する。この状態で、圧縮機を再起動すると、圧
縮室18内の液化冷媒が圧縮されて液圧縮を発生し、ベ
−ンの損傷を招く。
【0036】つまり従来の場合、図6に模式的に示す通
り、液状冷媒が圧縮室18および吸入室5に亘って満杯
になっていると、これら両室18および5の液状冷媒を
全て排除するのには逃し弁26の逃しポ―ト27の通路
面積が小さすぎ、また開弁遅れも生じるなどのために排
除に要する時間が長く掛かり、この間に異常圧力上昇が
発生することがあった。
【0037】この状態を図8の特性により説明すると、
a点でエンジンと圧縮機を繋ぐクラッチが接続されたと
すると、起動後1〜2回転はクラッチが完全に繋がらず
にクラッチの伝達トルク以上の抵抗があるので液圧縮の
圧力上昇は比較的低いが、b点で示すように、起動後3
〜5回転になるとクラッチが完全に繋がってクラッチの
伝達トルクが完全にロータ10に伝わるようになって異
常圧力のピーク値Pが発生する。すなわち、従来の場合
は、異常圧力のピーク値Pは起動から100〜150ms
時間に発生し、その圧力は350〜400kg/cm2 にも
達するものであり、このためベーン16の損傷を生じる
場合がある。
【0038】これに対し、本発明の場合は、圧縮機が長
期に亘り停止することにより液化冷媒が圧縮室18およ
びフロントハウジング4の吸入室5内で満液状態に達し
たとしても、図7に模式的に示す通り、吸入孔30の実
質的な開口部33が吸入室5内で上部位置に開口されて
いるので、この開口部33よりも低い位置にある液化冷
媒は区画壁33により圧縮室18へ流れ込むのが阻止さ
れる。
【0039】このため、圧縮室18は全部の液化冷媒を
液圧縮しなくてもよくなり、圧縮室18内の液化冷媒の
みを排除すればよい。圧縮室18だけの液化冷媒を排除
するのであれば、吐出孔22から排除するとともに逃し
弁26を通じても排出することができるので、圧力の異
常上昇が防止される。
【0040】この状態を図9の特性により説明すると、
a点でエンジンと圧縮機を繋ぐクラッチが接続されたと
すると、起動後1〜2回転はクラッチが完全に繋がらず
にクラッチの伝達トルク以上の抵抗があるので液圧縮の
圧力上昇は比較的低い。しかし、本実施例の場合は、排
除する液化冷媒に量が少ないので起動後の1〜2回転は
の回転で液化冷媒を圧送することができる。よって、b
点でクラッチが完全に繋がったことによりクラッチの伝
達トルクが全部ロータ10に加わったとしても、この時
点では液化冷媒は残留していないので、異常圧力上昇は
発生しない。
【0041】この間に発生する圧力にピーク値Pは、b
点に至る以前であり、すなわち、本実施例の場合は、圧
力のピーク値Pが起動から30〜50ms時間内に、15
0〜200kg/cm2 のレベルにとどまり、このためベー
ン16の損傷を防止することができる。
【0042】なお、吸入孔30の開口部33よりも低い
位置にある吸入室5内に残った液化冷媒は、区画壁32
の下部に形成したオイル戻し孔36を通じて吸入室5か
ら圧縮室18へ徐々に供給し、気化冷媒と一緒に吐出側
に排除される。
【0043】通常の運転状態では、吸入パイプ31を介
して冷媒が吸入室5に導入された場合、冷媒は吸入室5
内において旋回されて区画壁32および案内壁35に衝
突し、この衝突により気液分離が促進される。つまり、
冷媒がこれら区画壁32および案内壁35に衝突する
と、液体成分が吸入室5の下部に溜まり、気体成分は吸
入室5の上部位置に至る。
【0044】しかし、このまま吸入室5内に液化冷媒、
特に冷媒ガスに混合して各運動部分を潤滑およびシール
するために供給している潤滑オイルが吸入室5内に溜ま
ると、各運動部分の潤滑が不能になり、各部のシール性
が低下し、冷媒の吐出温度が上昇する心配がある。
【0045】特に、低速高負荷のような運転状態では潤
滑オイルが、区画壁32および案内壁35の気液分離作
用により、吸入室5内に溜まり易くなる。
【0046】しかしながら、本実施例では、区画壁32
の下部にオイル戻し孔36を形成したから、吸入室5内
に溜まるオイルは、このオイル戻し孔36を通じて圧縮
室18へ供給され、冷媒ガスに混合されて各運動部へ供
給される。したがって、潤滑が円滑になされ、各部のシ
ール性が向上し、冷媒の吐出温度の上昇を防止すること
ができる。
【0047】図9では、吐出圧力Pd と吐出温度Td の
関係を、構造別に測定した結果を示す。
【0048】従来の場合Aは、区画壁32が無いので吸
入室5内にオイルが滞留することはなく、吐出温度の上
昇は少ない。
【0049】これに対し、区画壁32を設けてオイル戻
し孔36を形成しない場合Bは、吸入室5内にオイルが
溜まるので吐出温度の上昇が著しい。
【0050】しかし、区画壁32にオイル戻し孔36を
形成した本実施例の場合Cは、吸入室5内のオイルがオ
イル戻し孔36により圧縮室18へ供給されるため吐出
温度の上昇を防止することができる。
【0051】なお、本発明は上記実施例に制約されるも
のではない。
【0052】例えば、案内壁35は必ずしも必要とする
ものではなく、これを省略してもよい。
【0053】また、区画壁32はフロントプレート3に
一体に形成することに限らず、別体構造、またはフロン
トハウジング4に形成してもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
縮室の吸入孔の実質的な開口部が吸入室の上部に開口し
ているから、吸入室内に溜まっている液状冷媒が圧縮室
に流入するのが阻止され、圧縮機を起動した場合に、圧
縮室内の液状冷媒のみを排除すればよいので、圧縮室の
圧力上昇が抑止される。このため液圧縮、すなわち異常
圧力上昇が防止され、ベ−ンの破損などを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示しスルーベ−ン型圧縮機
の縦断面図。
【図2】同実施例の側断面図。
【図3】図1におけるIII −III 線の断面図。
【図4】フロントプレートの側面図。
【図5】フロントプレートの断面図。
【図6】従来の構造を模式的に示す図。
【図7】本実施例の構造を模式的に示す図。
【図8】従来の場合の時間と発生圧の関係を示す特性
図。
【図9】本実施例の場合の時間と発生圧の関係を示す特
性図。
【図10】吐出圧力と吐出温度の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…主ハウジング、3…フロントプレート、4…フロン
トハウジング、5…吸入室、6…リアプレート、7…リ
アハウジング、8…オイル分離室、10…ロータ、11
…駆動シャフト、16…ベ―ン溝、17…ベーン、18
…圧縮室、20…吐出室、22…吐出孔、23…吐出
弁、26…逃し弁、30…吸入孔、31…吸入パイプ、
32…区画壁、33…開口部、35…案内壁、36…オ
イル戻し孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主ハウジングと、この主ハウジング内で回
    転される偏心ロータと、この偏心ロータに設置されたベ
    ーンと、これら主ハウジングおよび偏心ロータならびに
    ベーンとで囲まれ上記偏心ロータの回転により容積変化
    する圧縮室と、上記主ハウジングと連結されたフロント
    ハウジング内に形成された吸入室と、上記主ハウジング
    とフロントハウジングを区画するフロントプレートに形
    成され上記吸入室の冷媒を圧縮室に導く吸入孔と、上記
    圧縮室で加圧された冷媒を送り出す吐出孔と、上記圧縮
    室内が異常圧力に上昇したときに圧縮室内の液状冷媒を
    逃がす逃がし弁と、を備えたベーン型圧縮機において、 上記吸入室内に位置して上記吸入孔の前方に区画壁を形
    成し、この区画壁の上端に上記吸入孔の実質的な開口部
    を設け、この開口部は吸入室の上部位置に開口している
    ことを特徴とするベーン型圧縮機。
  2. 【請求項2】上記区画壁の下部には圧縮室と吸入室の下
    部とを連通するオイル戻し孔を形成したことを特徴とす
    る請求項1に記載のベーン型圧縮機。
JP3274239A 1991-10-22 1991-10-22 ベーン型圧縮機 Expired - Lifetime JP3019538B2 (ja)

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JPH05113185A JPH05113185A (ja) 1993-05-07
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