JP2989257B2 - 硝酸菌培養液及び同菌の高濃度培養方法 - Google Patents
硝酸菌培養液及び同菌の高濃度培養方法Info
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水産動物の畜養・輸送設備、水族館等の閉鎖
系循環水の浄化に寄与する硝化細菌(硝化菌という)の
うちの硝酸菌の培養液及び該菌を高濃度に培養する方法
に関し、廃水、下水およびし尿処理設備などの活性汚
泥、土壌、海水および河川水など自然界に広く分布する
硝酸菌を高濃度に培養する際にも利用できる方法に関す
る。
系循環水の浄化に寄与する硝化細菌(硝化菌という)の
うちの硝酸菌の培養液及び該菌を高濃度に培養する方法
に関し、廃水、下水およびし尿処理設備などの活性汚
泥、土壌、海水および河川水など自然界に広く分布する
硝酸菌を高濃度に培養する際にも利用できる方法に関す
る。
硝化菌はアンモニアまたは亜硝酸を亜硝酸または硝酸
に酸化し、二酸化炭素を唯一の炭素源として菌体成分を
合成する独立栄養細菌であり、有機物が共存すると硝化
菌の増殖と硝化作用は阻害されるといわれてきた。
に酸化し、二酸化炭素を唯一の炭素源として菌体成分を
合成する独立栄養細菌であり、有機物が共存すると硝化
菌の増殖と硝化作用は阻害されるといわれてきた。
硝化菌にはアンモニアを酸化して亜硝酸塩にするアン
モニア酸化細菌(以下「亜硝酸菌」という)と、亜硝酸
塩を酸化して硝酸塩にする亜硝酸酸化菌(以下「硝酸
菌」という)の2つの細菌群からなる。それぞれの硝化
反応はつぎの式で表される。
モニア酸化細菌(以下「亜硝酸菌」という)と、亜硝酸
塩を酸化して硝酸塩にする亜硝酸酸化菌(以下「硝酸
菌」という)の2つの細菌群からなる。それぞれの硝化
反応はつぎの式で表される。
(a) 亜硝酸菌のアンモニア酸化反応 NH4 ++3/2O2→NO2 -+2H++H2O+39.5kcal (b) 硝酸菌の亜硝酸酸化反応 NO2 -+1/2O2→NO3 -+21.6kcal 硝化菌を廃水などの浄化に利用するためには、それら
の硝化性能を発揮させるだけの菌量をまず得なければな
らに。水産動物の畜養・輸送設備、水族館等の閉鎖系循
環水、廃水、下水およびし尿処理などの場合は、それら
の水中に硝化菌が微量ながらも存在しており、アンモニ
ア(NH4 +)とそれに見合ったリン(PO4 -3)および酸素
(O2)があって、適当な水温に保てば硝化菌は自然に増
殖してくる。
の硝化性能を発揮させるだけの菌量をまず得なければな
らに。水産動物の畜養・輸送設備、水族館等の閉鎖系循
環水、廃水、下水およびし尿処理などの場合は、それら
の水中に硝化菌が微量ながらも存在しており、アンモニ
ア(NH4 +)とそれに見合ったリン(PO4 -3)および酸素
(O2)があって、適当な水温に保てば硝化菌は自然に増
殖してくる。
しかしこの方法によると、硝化性能が十分に発揮でき
る硝化菌量に達するまで(この期間を「馴致期間」とい
う)に通常3〜6か月も要する。硝化装置の馴致期間を
短縮するために、硝化性能が十分に発揮できる硝化菌量
に達した他の硝化装置から硝化菌を植種する方法があ
る。この場合でも馴致期間は通常1〜3か月も要する。
る硝化菌量に達するまで(この期間を「馴致期間」とい
う)に通常3〜6か月も要する。硝化装置の馴致期間を
短縮するために、硝化性能が十分に発揮できる硝化菌量
に達した他の硝化装置から硝化菌を植種する方法があ
る。この場合でも馴致期間は通常1〜3か月も要する。
(1) アンモニア含有水硝化装置の馴致期間が、有機
物廃水の浄化装置に比べて極めて長い(硝化装置では1
〜3か月、有機物廃水浄化装置では10〜20日)。その原
因は次のとおりである。
物廃水の浄化装置に比べて極めて長い(硝化装置では1
〜3か月、有機物廃水浄化装置では10〜20日)。その原
因は次のとおりである。
有機物含有廃水浄化装置などの従属栄養細菌は有機化
合物を資化して増殖する。その場合除去された有機化合
物単位重量あたりの増菌重量すなわち菌体収率(または
余剰汚泥発生率ともいう)は、化合物の種類によって異
なるが概ね0.3〜0.6g菌/g有機物である。それに比べて
アンモニア含有水硝化装置などに含まれる亜硝酸菌の菌
体収率は0.06〜0.13g亜硝酸菌/g除去NH4−Nと低く、特
に硝酸菌の菌体収率は0.02〜0.07g硝酸菌/g除去NO2−N
とはるかに低い。
合物を資化して増殖する。その場合除去された有機化合
物単位重量あたりの増菌重量すなわち菌体収率(または
余剰汚泥発生率ともいう)は、化合物の種類によって異
なるが概ね0.3〜0.6g菌/g有機物である。それに比べて
アンモニア含有水硝化装置などに含まれる亜硝酸菌の菌
体収率は0.06〜0.13g亜硝酸菌/g除去NH4−Nと低く、特
に硝酸菌の菌体収率は0.02〜0.07g硝酸菌/g除去NO2−N
とはるかに低い。
また硝化菌は従属栄養細菌に比べて増殖が遅い。たと
えば平均世代時間(1個の菌が2個の菌に分裂するのに
かかる平均的な時間)は、従属栄養細菌では15〜30分間
に対し、硝化菌では12〜24時間以上である。そのため硝
化装置内で硝化性能を十分に発揮するだけの硝化菌量が
増えるのに長時間を要する。
えば平均世代時間(1個の菌が2個の菌に分裂するのに
かかる平均的な時間)は、従属栄養細菌では15〜30分間
に対し、硝化菌では12〜24時間以上である。そのため硝
化装置内で硝化性能を十分に発揮するだけの硝化菌量が
増えるのに長時間を要する。
特に硝酸菌は増殖が遅いため、馴致初期の処理水には
亜硝酸イオン(NO2 -)が増加する。亜硝酸イオン(N
O2 -)はアンモニアに劣らず生物に対して毒性が高く、
できるだけその発生を抑制しなければならない。
亜硝酸イオン(NO2 -)が増加する。亜硝酸イオン(N
O2 -)はアンモニアに劣らず生物に対して毒性が高く、
できるだけその発生を抑制しなければならない。
(2)硝化装置からの亜硝酸イオン(NO2 -)の発生をお
さえ、馴致期間を短縮するためには、硝化性能を十分に
発揮するだけの亜硝酸菌と特に硝酸菌量をあらかじめ準
備しておき、起動時の装置に投入すればよい。因みに従
来の廃水などの硝化装置の場合は、すでに硝化性能が十
分に発現している別の設備の活性汚泥を起動時の装置に
投入し馴致期間の短縮を図っていた。
さえ、馴致期間を短縮するためには、硝化性能を十分に
発揮するだけの亜硝酸菌と特に硝酸菌量をあらかじめ準
備しておき、起動時の装置に投入すればよい。因みに従
来の廃水などの硝化装置の場合は、すでに硝化性能が十
分に発現している別の設備の活性汚泥を起動時の装置に
投入し馴致期間の短縮を図っていた。
水産動物の畜養・輸送設備、水族館等の閉鎖系循環水
浄化のための硝化菌を馴致する場合、食用魚の魚病や食
中毒の発生などを避けるために、廃水およびし尿の硝化
装置活性汚泥をそのまま用いることはできないので、他
の水産動物の畜養設備または廃水もしくはし尿の硝化装
置活性汚泥から単離した(魚病や食中毒を引き起こす細
菌を含まないように単離した)硝化菌を用いる必要があ
る。
浄化のための硝化菌を馴致する場合、食用魚の魚病や食
中毒の発生などを避けるために、廃水およびし尿の硝化
装置活性汚泥をそのまま用いることはできないので、他
の水産動物の畜養設備または廃水もしくはし尿の硝化装
置活性汚泥から単離した(魚病や食中毒を引き起こす細
菌を含まないように単離した)硝化菌を用いる必要があ
る。
しかし硝化菌、特に硝酸菌は上記のとおり菌体収率が
低く増殖が遅いため、長時間培養しても低濃度の菌液し
か得られないという欠点があった。そのため大量の菌液
を運搬するしかなく実現は難しかった。
低く増殖が遅いため、長時間培養しても低濃度の菌液し
か得られないという欠点があった。そのため大量の菌液
を運搬するしかなく実現は難しかった。
また低濃度で大容量の硝化菌液を、凝集沈殿または遠
心分離により高濃度にする方法があるが、この方法は経
済性に問題がある。
心分離により高濃度にする方法があるが、この方法は経
済性に問題がある。
(3) 硝化装置の馴致が完了し定常運転に入ってから
も、系内のなんらかの原因により硝化菌がダメージを受
け硝化性能が低下することがある。特に硝酸菌がダメー
ジを受けた場合、処理水には亜硝酸イオン(NO2 -)がリ
ークし問題が生ずる。その場合性能回復に要する時間
は、有機物廃水浄化装置などに比べて長時間を要する。
これも硝酸菌の菌体収率が低く増殖が遅いことによる。
も、系内のなんらかの原因により硝化菌がダメージを受
け硝化性能が低下することがある。特に硝酸菌がダメー
ジを受けた場合、処理水には亜硝酸イオン(NO2 -)がリ
ークし問題が生ずる。その場合性能回復に要する時間
は、有機物廃水浄化装置などに比べて長時間を要する。
これも硝酸菌の菌体収率が低く増殖が遅いことによる。
性能回復に要する時間を短縮するためには、硝化性能
を十分に回復するだけの高濃度の硝化菌を系内に再度供
給すればよいが、従来低濃度の菌液しか得られなかった
ため、その実現は難しかった。
を十分に回復するだけの高濃度の硝化菌を系内に再度供
給すればよいが、従来低濃度の菌液しか得られなかった
ため、その実現は難しかった。
本発明は以上の問題点を解決するために、硝化菌のう
ちの硝酸菌を高濃度に培養することができる培養液及び
該培養液を用いて硝酸菌を高濃度に培養する方法を提供
しようとするものである。
ちの硝酸菌を高濃度に培養することができる培養液及び
該培養液を用いて硝酸菌を高濃度に培養する方法を提供
しようとするものである。
本発明は(1)ピルビン酸もしくはその塩、クエン
酸もしくはその塩、オキサル酢酸もしくはその塩、イソ
クエン酸もしくはその塩、2−オキソグルタル酸もしく
はその塩、コハク酸もしくはその塩、フマル酸もしくは
その塩、リンゴ酸もしくはその塩、グリオキシル酸もし
くはその塩、酢酸もしくはその塩、アデノシン三リン酸
(ATP)もしくはその塩、D−グルコース、D−フル
クトース、α−L−ラムノース、α−L−ラムノース
1分子、D−グルクロン酸1分子およびD−グルコース
2分子を1ユニットとし、該ユニットが直鎖状に重合し
た高分子多糖類のうち少なくとも1種類以上の有機化合
物を含むことを特徴とする硝酸菌培養及び(2)上記
(1)記載の硝酸菌培養液を用いて硝酸菌を培養するこ
とを特徴とする硝酸菌の高濃度培養方法である。
酸もしくはその塩、オキサル酢酸もしくはその塩、イソ
クエン酸もしくはその塩、2−オキソグルタル酸もしく
はその塩、コハク酸もしくはその塩、フマル酸もしくは
その塩、リンゴ酸もしくはその塩、グリオキシル酸もし
くはその塩、酢酸もしくはその塩、アデノシン三リン酸
(ATP)もしくはその塩、D−グルコース、D−フル
クトース、α−L−ラムノース、α−L−ラムノース
1分子、D−グルクロン酸1分子およびD−グルコース
2分子を1ユニットとし、該ユニットが直鎖状に重合し
た高分子多糖類のうち少なくとも1種類以上の有機化合
物を含むことを特徴とする硝酸菌培養及び(2)上記
(1)記載の硝酸菌培養液を用いて硝酸菌を培養するこ
とを特徴とする硝酸菌の高濃度培養方法である。
〔作 用〕 (1) 高能力の硝酸菌をあらかじめ単離しておくこと
により、下記の特定有機化合物を添加して硝酸菌のみを
高濃度に増殖させられる。
により、下記の特定有機化合物を添加して硝酸菌のみを
高濃度に増殖させられる。
(2) 特定有機化合物によって硝酸菌の増殖能力が促
進され、従来の方法では得られなかった高濃度の硝酸菌
液が比較的短時間で得られる。
進され、従来の方法では得られなかった高濃度の硝酸菌
液が比較的短時間で得られる。
なお特定の有機化合物による硝酸菌増殖促進のメカニ
ズムはまだ不明である。おそらくこれらの特定有機化合
物は従属栄養細菌では他の有機化合物から容易に生合成
されるが、硝酸菌では代謝経路の違いからその生合成ら
れるのに相当の時間を要する有機化合物ではないかと考
えられる。
ズムはまだ不明である。おそらくこれらの特定有機化合
物は従属栄養細菌では他の有機化合物から容易に生合成
されるが、硝酸菌では代謝経路の違いからその生合成ら
れるのに相当の時間を要する有機化合物ではないかと考
えられる。
〔実施例1〕 以下に硝酸菌の代表菌株(Nitrobacter agilis ATCC1
4123)を例にとって、本発明の一実施例を説明する。
4123)を例にとって、本発明の一実施例を説明する。
なお実施例での硝酸菌の培養は第1表に示す高圧滅菌
した培地1)(以下「P改培地」という)を用いて、すべ
て無菌的に操作した。
した培地1)(以下「P改培地」という)を用いて、すべ
て無菌的に操作した。
注1)下記のレーブィスおよびプレイマーの亜硝酸菌
培地組成を参考にした。Lelwis,R.F.and D.Pramer, 195
8.“Isolation of Nitrosomonas in pure culture",J.B
acteriol.,76,524−528 第 1 表
NaNO2 1.0 g KH2PO4 0.7 g Na2HPO4・12H2O 34.5 g MgSO4・7H2O 50 mg CaCl・2H2O 5.0 mg NaCl 300 mg MnSO4・4H2O 2 mg EDTA−Fe(13.8%) 1 mg 蒸留水 1 pH 7.5 培地(第1表)であらかじめ3日間前培養しておいて
硝酸菌液10mを新鮮培地100mに加え、三角フラスコ
(200m容)に20mを分注した。
培地組成を参考にした。Lelwis,R.F.and D.Pramer, 195
8.“Isolation of Nitrosomonas in pure culture",J.B
acteriol.,76,524−528 第 1 表
NaNO2 1.0 g KH2PO4 0.7 g Na2HPO4・12H2O 34.5 g MgSO4・7H2O 50 mg CaCl・2H2O 5.0 mg NaCl 300 mg MnSO4・4H2O 2 mg EDTA−Fe(13.8%) 1 mg 蒸留水 1 pH 7.5 培地(第1表)であらかじめ3日間前培養しておいて
硝酸菌液10mを新鮮培地100mに加え、三角フラスコ
(200m容)に20mを分注した。
ついで添加濃度が1mM,5mMおよび10mMとなるようにろ
過滅菌したピルビン酸ナトリウム溶液を加え、温度30
℃、回転数120rpmで97時間回転培養した。
過滅菌したピルビン酸ナトリウム溶液を加え、温度30
℃、回転数120rpmで97時間回転培養した。
これらの培養液について溶液開始時と終了時における
菌濃度を測定した。なお菌濃度はペトロフハウザー菌数
計数盤による直接計数法によった。
菌濃度を測定した。なお菌濃度はペトロフハウザー菌数
計数盤による直接計数法によった。
添加物質がオキサロ酢酸、クエン酸三ナトリウム2水
塩、イソクエン酸三ナトリウム水和物、2−オキソグル
タル酸、コハク酸ナトリウム6水和物、フマル酸一ナト
リウム、L−リンゴ酸二ナトリウム水和物およびグリオ
キシル酸一水和物の場合も、上記と同様に各種濃度に設
定し試験を行った。
塩、イソクエン酸三ナトリウム水和物、2−オキソグル
タル酸、コハク酸ナトリウム6水和物、フマル酸一ナト
リウム、L−リンゴ酸二ナトリウム水和物およびグリオ
キシル酸一水和物の場合も、上記と同様に各種濃度に設
定し試験を行った。
また比較のため、これと並行して添加物質を含まない
亜硝酸菌のみの培養液(コントロール)についても増殖
試験を行った。
亜硝酸菌のみの培養液(コントロール)についても増殖
試験を行った。
その結果を第2表に示す。
いずれの添加物質も適当な濃度に設定すれば、硝酸菌
濃度がコントロールに比べて著しく高くなり、硝酸菌の
増殖促進効果が認められた。
濃度がコントロールに比べて著しく高くなり、硝酸菌の
増殖促進効果が認められた。
〔実施例2〕 酢酸ナトリウム1mM,5mMおよび10mM、アデノシン三リ
ン酸二ナトリウム3水和物(ATP)が5mg/,25mg/お
よび50mg/となるように添加した培地について、前培
養3日間の硝酸菌を増殖し、実施例1と同様にして72時
間培養した。
ン酸二ナトリウム3水和物(ATP)が5mg/,25mg/お
よび50mg/となるように添加した培地について、前培
養3日間の硝酸菌を増殖し、実施例1と同様にして72時
間培養した。
この結果を第3表に示す。
注) 表中の添加物質名はすべて略名である。
〔実施例3〕 D−グルコース、D−フルクトースおよびα−L−ラ
ムノースがそれぞれ1mM,5mMおよび10mMとなるように添
加した培地について、前培養3日間の硝酸菌を植種し、
実施例1と同様にして72時間培養を行った。
ムノースがそれぞれ1mM,5mMおよび10mMとなるように添
加した培地について、前培養3日間の硝酸菌を植種し、
実施例1と同様にして72時間培養を行った。
この結果を第4表に示す。
〔実施例4〕 Pseudomonas elodea(ATCC31461)が産生する粘液物
質を脱アセチル化し精製して得られた高分子多糖類(和
光純製薬商品名:ゲランガム)を用いて硝酸菌の増殖試
験を行った。この物質は高分子多糖類は、α−L−ラム
ノース1分子、D−グルクロン酸1分子およびD−グル
コース2分子を1ユニットとし、該ユニットが直鎖状に
重合した高分子多糖類(平均重量分子量は65万)であ
る。この物質が0.1,0.2,0.5および1.0%となるように加
えた培地(第1表)に前培養3日間の硝酸菌を植種し、
実施例1と同様にして2時間培養した。その結果を第5
表に示す。
質を脱アセチル化し精製して得られた高分子多糖類(和
光純製薬商品名:ゲランガム)を用いて硝酸菌の増殖試
験を行った。この物質は高分子多糖類は、α−L−ラム
ノース1分子、D−グルクロン酸1分子およびD−グル
コース2分子を1ユニットとし、該ユニットが直鎖状に
重合した高分子多糖類(平均重量分子量は65万)であ
る。この物質が0.1,0.2,0.5および1.0%となるように加
えた培地(第1表)に前培養3日間の硝酸菌を植種し、
実施例1と同様にして2時間培養した。その結果を第5
表に示す。
これよりゲランガムがいずれの濃度のときでも、硝酸
菌濃度がコントロールよりも高かった。
菌濃度がコントロールよりも高かった。
なおこの高分子多糖類を75%エタノールで殺菌し、上
記と同様にして培地に加えて培養したところ、第5表と
ほぼ同じ結果が得られた。
記と同様にして培地に加えて培養したところ、第5表と
ほぼ同じ結果が得られた。
〔発明の効果〕 (1) 従来の無機化合物(アンモニア)による硝酸菌
の培養では、最終菌度が1.1〜4.8×108cells/mとある
のに比べて、本発明では従来と同じ培養時間で4.8×108
〜2.0×109cells/mと従来の2〜18倍も高い菌濃度が
得られる。
の培養では、最終菌度が1.1〜4.8×108cells/mとある
のに比べて、本発明では従来と同じ培養時間で4.8×108
〜2.0×109cells/mと従来の2〜18倍も高い菌濃度が
得られる。
(2) 従来と同じ培養時間で高濃度の硝酸菌液が得ら
れるため、従来と同じ硝化菌数であっても凝集沈殿また
は遠心分離処理をすることなく、より小容量の硝酸菌液
を起動時またはダメージを受けた時の硝化装置に供給す
ることが可能となる。また従来よりも小容量であって
も、はるかに大量の菌数を該硝化装置に供給することも
可能となる。
れるため、従来と同じ硝化菌数であっても凝集沈殿また
は遠心分離処理をすることなく、より小容量の硝酸菌液
を起動時またはダメージを受けた時の硝化装置に供給す
ることが可能となる。また従来よりも小容量であって
も、はるかに大量の菌数を該硝化装置に供給することも
可能となる。
そのため起動時の硝化装置の馴致期間が2〜3週間、
ダメージをうけた硝化装置の能力回復は1〜2週間と著
しく短縮される。
ダメージをうけた硝化装置の能力回復は1〜2週間と著
しく短縮される。
(3) 従来では水産動物の畜養・輸送設備等の閉鎖系
循環水からあらかじめ硝化能力が高い硝酸菌の優占種を
培養して増菌するのに通常6〜12か月を要した。
循環水からあらかじめ硝化能力が高い硝酸菌の優占種を
培養して増菌するのに通常6〜12か月を要した。
しかし本発明を利用すれば、単離・培養に要する時間
は20〜30日間に短縮できる。
は20〜30日間に短縮できる。
(4) 高濃度で小容量の硝酸菌液だから、スペースを
とらずに低温で保存することが可能となる。それによっ
て従来とは比較にならないほど、設備の起動および硝化
菌のダメージ回復に迅速に対応することが可能となる。
とらずに低温で保存することが可能となる。それによっ
て従来とは比較にならないほど、設備の起動および硝化
菌のダメージ回復に迅速に対応することが可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】ピルビン酸もしくはその塩、クエン酸も
しくはその塩、オキサル酢酸もしくはその塩、イソクエ
ン酸もしくはその塩、2−オキソグルタル酸もしくはそ
の塩、コハク酸もしくはその塩、フマル酸もしくはその
塩、リンゴ酸もしくはその塩、グリオキシル酸もしくは
その塩、酢酸もしくはその塩、アデノシン三リン酸(AT
P)もしくはその塩、D−グルコース、D−フルクト
ース、α−L−ラムノース、α−L−ラムノース1分
子、D−グルクロン酸1分子およびD−グルコース2分
子を1ユニットとし、該ユニットが直鎖状に重合した高
分子多糖類のうち少なくとも1種類以上の有機化合物を
含むことを特徴とする硝酸菌培養液。 - 【請求項2】請求項1記載の硝酸菌培養液を用いて硝酸
菌を培養することを特徴とする硝酸菌の高濃度培養方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2325613A JP2989257B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 硝酸菌培養液及び同菌の高濃度培養方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2325613A JP2989257B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 硝酸菌培養液及び同菌の高濃度培養方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04197174A JPH04197174A (ja) | 1992-07-16 |
JP2989257B2 true JP2989257B2 (ja) | 1999-12-13 |
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ID=18178822
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2325613A Expired - Fee Related JP2989257B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 硝酸菌培養液及び同菌の高濃度培養方法 |
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---|---|
JP (1) | JP2989257B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2004283001A (ja) * | 2000-12-08 | 2004-10-14 | Bicom:Kk | 独立栄養細菌を高濃度に培養するための促進剤 |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP2325613A patent/JP2989257B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04197174A (ja) | 1992-07-16 |
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