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JP2988937B2 - 海洋源由来の新規の抗腫瘍性及び抗ウイルス性組成物 - Google Patents

海洋源由来の新規の抗腫瘍性及び抗ウイルス性組成物

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JP2988937B2
JP2988937B2 JP63107386A JP10738688A JP2988937B2 JP 2988937 B2 JP2988937 B2 JP 2988937B2 JP 63107386 A JP63107386 A JP 63107386A JP 10738688 A JP10738688 A JP 10738688A JP 2988937 B2 JP2988937 B2 JP 2988937B2
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HAABAA BURANCHI OOSHANOGURAFUITSUKU INST Inc
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有効な抗ウィルス活性及び抗腫瘍活性を持
つ新規の有機化合物に関する。さらに詳細には、本発明
は、海洋生物すなわち多骨海綿目ミカリダエ(Mycalida
e)科ミカーレ(Mycale)属の海綿から誘導された新規
の抗腫瘍性及び抗ウィルス性化合物と、その使用方法に
係る。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 種々の腫瘍に関連する疾病が人類を冒している。かな
りの研究が腫瘍学及び抗腫瘍手段に向けられた。腫瘍は
種々の哺乳動物において共通であり、哺乳動物における
腫瘍の予防、成長の制御及び減退は人類にとって重要で
ある。腫瘍という語は元の組織又は宿主の身体の秩序に
対して全体として不都合な新しい組織成長の異常な塊を
言う。
腫瘍は、種々の形態のガン及びその結果もたらされる
ガン性悪液質を包含する種々の疾病によって哺乳動物及
び人類を冒している。ガン性悪液質は、腫瘍によって哺
乳動物が冒された際伴われる微候性の不快さである。こ
れらの微候は、例えば体重の減少によって立証される、
冒された哺乳動物の弱体状態を含む。ガンの恐ろしさは
よく知られており、例えば、ガンは心臓及び血管系疾病
に次ぐヒトの第2の死因である。
腫瘍学、及び化学治療を包含する抗腫瘍手段に対して
かなりの研究及び投資が行われている。ガンの成長を阻
害し、緩和し、または防除するいくつかの方法及び化合
物が開発されているが、新しい方法及び抗腫瘍性化合物
が必要である。
ウイルス疾病もまた、人類、植物、昆虫及び動物を冒
している。ウイルス疾病の予防及び制御は健康及び経済
的観点から重要である。
ウイルス性疾病は、一般的な風邪、ヘルペス、エイズ
(後天性免疫不全症候群)及びガンを包含するヒトの疾
病に関与するので、それを防除することが重要であるこ
とは明らかである。また、動物におけるウイルス疾病の
防除も、経済的理由及びヒトに疾病を感染させるキャリ
ヤーとなることを防止する上でも重要である。植物のウ
イルス疾患は、果樹、タバコ及び種々の野菜の栽培に破
滅的影響を与えるものとして知られている。昆虫のウイ
ルス疾病は、ヒトに感染する能力を有するので重要であ
る。
ウイルス疾病の予防及び防除はこのように人類にとっ
て最も重要なことであり、かなりの研究が抗腫瘍手段に
対して行われている。ウイルスを阻害し、防除しまたは
破壊することを助けるいくつかの方法及び化合物が開発
されているが、抗ウイルス性化合物がさらに必要であ
る。
海洋生物、特に海綿は、多様な化学的及び生物学的に
興味深い分子の潜在的な供給源である。海綿から誘導さ
れるいくつかのこのような分子はショイヤー・ピー・ジ
ェイ編、Marin Natural Prodacts,Chemical and Bi
ological Perspectives;Academic Prress;ニューヨー
ク 1978−1983 Vol.I−V、KatoらのTetorahedoron
Letters、Vol.26、3483〜3286頁(1985)、及びCaponと
MacleodらのTetrahedron、Vol.41、3391〜3404(1985)
に記載されている。
この他、天然に誘導された興味深い物質がペデリンで
ある。ペデリンはハネカクシ属の昆虫から単離される。
ペデリンは英国特許1,078,049(1967)及び932,875(19
63)に記載されているように抗有糸分裂活性を示す。
そして現在、多骨海綿類目ミカリダエ(Mycalidae)
科ミカーレ属の海綿の抽出物から誘導された化合物が、
有用な抗腫瘍活性及び抗ウイルス活性を有することが見
出された。
したがって、本発明の目的は、抗ウイルス剤及び抗腫
瘍剤として有用な新規物質及びそその製法を提供するこ
とである。
この発明の付加的な目的及び利点は、一部において以
下の記載に説明されており、及び一部においてその記載
から明らかであろうし、またこの発明の実施によって理
解され得る。この発明の目的及び利点は、前記請求の範
囲に特に記載した組成物、プロセス、方法及び組合わせ
により実現され、達成される。
[課題を解決するための手段] この発明にしたがって上記目的を達成するために、こ
こで具体化され充分に説明するように、この発明は次の
一般式(I): で示される化合物を含む。式中R1〜6は、同一又は異
り、水素、低級アルキル基、低級アルケニル基もしくは
低級アシル基であり、R7〜14は同一又は異なり、水素
もしくは水酸基である。
この発明の好ましい態様において、化合物は実質的に
純粋である。
この発明の好ましい態様において、R1〜6はメチル
基である。
本発明のさらに好ましい態様において、ミカールアミ
ド(mycalamideと命名され、式(II): で表される化合物を含む。
ここに具体化し充分に説明したように、この発明はま
た、効果的抗腫瘍または抗ウイルス量の式IまたはIIで
表される化合物の1つまたはそれ以上を活性成分として
含み、さらに非毒性の薬理学的に許容できるキャリヤー
または稀釈剤を含有する抗腫瘍性または抗ウイルス性組
成物を提供する。
ここに具体化し充分に説明したように、この発明はま
た、式I及びIIの化合物を製造するプロセスを提供す
る。このプロセスは、多骨海綿類目ミカリダエ科ミカー
レ属の海綿を採取する工程、式IまたはIIで表される組
成物を含む抽出物を得るために適当な有機溶媒と前記海
綿とを接触させる工程、及び抽出物から式IまたはIIで
表される組成物を単離する工程を含む。
この発明の好ましい態様においては、好適な有機溶媒
は、メタノール、トルエン、エチルアセテート、ヘキサ
ン、ヘプタン、イソオクタン、イソプロパノール、エタ
ノール、ベンゼン、アセトン、ジエチルエーテル、t−
ブチル−メチルエーテル、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン、ジクロロメタン及びその組合わせからなる群
から選ばれる。
ここに具体化し充分に説明したように、この発明はさ
らに、宿主中の腫瘍を阻害する方法と、効果的抗腫瘍量
の式I又はIIで表される組成物の1つまたはそれ以上と
腫瘍を接触させることを含むガン悪液質の治療方法を提
供する。
ここに具体化し充分に説明したように、この発明はさ
らに効果的抗ウイルス量の式I又はIIで表される組成物
の1つまたはそれ以上とウイルスを接触させることを含
むウイルスの阻害方法を提供する。
前記一般的説明及び以下の詳細な説明は例示的なもの
であり、この発明を限定するものでないことに注意され
たい。
この発明によれば、上記目的を達成するために、ここ
で具体化され充分に説明されるように一般式(I) (ここで、R1〜6は、同一または異なり、水素、低級
アルキル基、低級アルケニル基もしくは低級アシル基で
ある。R7〜14は、同一または異なる基であり、単結合
の水素または水酸基である。)で表される化合物が提供
される。
本発明の好ましい態様において、化合物は実質的に純
粋である。
本発明の好ましい態様において、R1〜6はメチル基
である。
本発明のさらに好ましい態様において、本発明は次の
一般式(II) で示されるミカールアミドと呼ばれる化合物を含む。
この発明によれば、活性成分として効果的抗腫瘍量式
IまたはIIで示される上記化合物のうち1種またはそれ
以上と非毒性の薬理学的に許容できるキャリヤーまたは
稀釈剤を含む抗腫瘍性組成物が提供される。抗腫瘍性化
合物が用いられる条件が異なるので、効果量は変化する
が、活性に必要な最小投与量は、一般的に105腫瘍細胞
に対して0.001〜1.0μgである。非毒性の薬理学的に許
容できる担体もしくは稀釈剤の有用な例は、エタノー
ル、ジメチルスルホキシド及びメタノールであるが、こ
れに限定するものではない。
この発明によれば、効果的抗腫瘍量の式IもしくはII
で表される化合物のうち1種以上と、腫瘍とを接触させ
ることを含む宿主中の腫瘍を阻害する方法が提供され
る。本発明の化合物による腫瘍及び腫瘍細胞を阻害する
効果は、哺乳類を含む宿主の腫瘍の防除及びガン性悪液
質の治療に対する有用性を示す。
この発明によれば、活性成分として、効果的抗ウイル
ス量の式IまたはIIで示される上述した組成物の1種以
上と、非毒性の薬理学的に許容できる担体もしくは稀釈
剤を含む抗ウイルス性組成物が提供される。抗ウイルス
性組成物が用いられる条件が異なるので、効果量は変化
するが、活性に必要な最小投与量は一般的にウイルスの
プラーク形成単位25〜80に対し0.002〜2.0μgである。
非毒性の薬理学的に許容できる担体または稀釈剤の有用
な例は、エタノール、ジメチルスルホキシド及びグリセ
ロールを含むが、これに限定するものではない。
この発明によれば、効果的な抗ウイルス量の式I及び
IIで表される化合物のうち一種以上と、ウイルスとを接
触させることを含む方法によって、ウイルス細胞を阻害
し、または死滅させる。前記の様に最小効果量は、一般
的にウイルスのプラーク形成単位25〜80に対し0.002〜
2.0μgである。式IまたはII化合物は、RNAウイルス、
水胞性口内炎(以下、VSVという)、アレナウイルス、
コロナウイルス、ライノウイルス、インフルエンザウイ
ルス及びDNAウイルス、単純ヘルペスI型(以下、HSV−
Iという)、その他のヘルペスウイルス、アデノウイル
ス、コクサッキーウイルス、ポリオウイルス及びパポバ
ウイルスを含む種々の範囲のウィルスを阻害し、死滅さ
せるために活性であるが、これに限定するものではな
い。
この発明の化合物のウイルス細胞を阻害する効果性
は、式IまたはIIで表される化合物がまた、ウイルスに
よって引起される宿主の動物及び植物のウイルス感染の
防除に有用であることを示し、このようにしてウイルス
は阻害され、死滅させられる。この発明の化合物を利用
することによって防除することができるウイルス感染
は、前記RNAウイルス及びDNAウイルスによって引起され
るものを含むが、これに限定されるものではない。この
発明はまた、植物の一般的なウイルス感染の防除に有効
である。
この発明において、式IまたはIIで表される化合物を
製造するプロセスは、多骨海綿類目ミカリダエ科ミカー
レ属の海綿を採取する工程、式IまたはIIで表される化
合物を含む有機抽出物を得るための少なくとも1つの適
当な有機溶媒と前記海綿を接触する工程、及び式Iまた
はIIで表される化合物を単離する工程を含む。
この発明の式IまたはIIで表される化合物を製造する
プロセスの好ましい態様の詳細な説明及び実施例を下記
に示す。多骨海綿類目ミカリダエ科ミカーレ属の海綿を
ニュージーランド、オタゴ湾のアクアリウムポイントの
海底から採取する。前記海綿をメタノールとトルエンの
混合比が3:1の混合物と混和することによって抽出して
液体抽出物を得、この抽出物を濃縮して粗残渣物を産出
する。前記残渣物は、次に、水からメタノールのグラジ
エントのような適当な溶媒システムを用いて、逆相フラ
ッシュクロマトグラフィーによって分留される。
現在のところメタノールとトルエンの混合物を好まし
い抽出溶媒として選んだが、他の適当な溶媒で代用して
もよい。適当な溶媒は、海綿の他の成分から式Iまたは
IIのいずれかの化合物を抽出できなければならない。メ
タノールまたはトルエンの代り用いることができる適当
な溶媒は、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、エチル
アセテート、イソプロパノール、エタノール、ベンゼ
ン、アセトン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエ
ーテル、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロ
ロメタン及びその組合わせを含むが、これに限定するも
のではない。
いずれの適当な分留及び単離技術をこの発明のプロセ
スにしたがって利用することができる。適当な分留技術
は、例えばBluntらのJ.Nat.Prod.(1987)のVol.50に開
示されているような適当な分離−抽出カラムを用いた逆
相クロマトグラフィーを含む。これらのカラムは、例え
ば、水、メタノール、ヘプタン、ヘキサン、エチルアセ
テート、クロロホルム、アセトニトリル、n−プロパノ
ール、n−ブタノール及び当該技術でよく知られている
ようなそれらの種々の組み合せ及び種々の比率の混合物
のような適当な溶出液で溶出する。
[実施例] この発明を実施例を挙げて説明する。この実施例は本
発明の範囲を限定するものではない。前記一般的及び詳
細な説明と共に、この実施例は、本発明のなお一層の理
解及びこの発明の化合物の製造方法の概略を提供する。
次の実施例は、この発明の目的を達成するためのこの
発明の化合物、プロセス及び方法の好ましい態様を表す
ものである。実施例中に調製方法が示されていない出発
物質及び試薬は、化学会社のような当該分野で知られて
いる供給源から市販されているものである。
実施例1 この発明の抗腫瘍性、抗ウイルス性のミカールアミド
を次の手順で製造した。
ミカールアミドの製造 ニュージーランドのミカーレ属海綿(多骨海綿類目ミ
カリダエ科)を、ニュージーランド、オタゴ湾のアクア
リウムポイントの海底で採取した。冷凍した海綿200gを
3:1メタノール−トルエン混合溶液と混和し、固体を濾
過することによって抽出した。溶媒を除去することによ
って、3つの前記工程から得られ、混和された抽出物
は、抗ウイルス性を有する茶色のゴム質(11.04g)を生
じた。逆相フラッシュクロマトグラフィー(Bluntらの
J.Nat.Prod.、50(1987))を用い、水/メタノールが
1:1、3:1、9:1の溶液で溶出することによって、バイオ
活性分画を得た。これらを併せて茶色の油状物質(307m
g)を得た。この油状物質のサブサンプル(140mg)をフ
ラクトゲルPGM2000のカラム(フラクトゲル120g、カラ
ム43cm×2cm)に入れた。水/メタノール1:4で溶出する
(0.5m/分)ことによって、空隙量1.5付近で、バイ
オ活性分画を得、これらを併せた(茶色の油状物、50m
g)。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DAVISIL、
35〜60μ、5g)を用いて、CH2Cl2で出発し、次にメタノ
ールの量を増加し、メタノール/CH2Cl2が1:9で溶出され
た最も生物学的に活性な分画において、1.7mgのミカー
ルアミド(1)が得られた。
ミカールアミド(1)のデータ [α]365nm+110゜ (c 0.2g/100m,CHCl3) MS(EI):M+,測定では503.27220ダルトン、C24H41NO
10からの計算では503.27305(−1.7ppm) M+−メタノール、測定では471.24824ダルトン、C23H
37NO9からの計算では471.24683(+3.0ppm) IR、フィルム(cm-1):3700−3100,2690,1740,1540147
0,1390,1100,1080,1040. この発明の組成物の抗腫瘍活性 この実施例の化合物1(ミカールアミド)に相当する
式I及びIIの組成物の抗腫瘍効果を説明するために以下
のアッセイ法を用いた。
p388マウス白血病細胞アッセイ 細胞ラインの維持 p388マウス白血病細胞を、10%のウマ血清、4mMグル
タミン及び20μg/mゲンタマイシン(Biologos社製)
を含むダルベッコMEM培地(Dulbecco MEM medium)中
で成長させた。細胞を10%CO2中でインキュベートし、
1週間に2回継代培養する。
生体外における手法 1.24穴プレートもしくはチューブの各穴に化合物を加
え、溶媒を蒸発乾固する。
2.各穴もしくはチューブに2m(1.2×105)細胞を加
え、混合する。
3.10%CO2、35℃で48時間インキュベートする。
4.倒立顕微鏡でプレートを読み、以下の通り、活性に1
+から4+まで点数を付ける:ND(検出できず)、>90
%;1+、75〜90%;2+、50〜74%;3+、35〜49%;4+<
25%(各々、対照成長に対して) 細胞カウントは各チューブについて行ない、対照に対
するパーセントとして報告する。
p388の生体内における手法 1.化合物を殺菌した生理食塩水に溶解または懸濁し、必
要であれば懸濁液中にTween洗浄剤を加える。普通の実
験用マウスの腹腔内へ、23ゲージ針をつけたツベルクリ
ンシリンジで注射する。
2.試験用化合物をp338腫瘍を移植した24時間後に注入す
る。その注入は8日間毎日続け、量に制限があれば少量
ずつ行う。
3.各々注入を終えた初めの1時間は、動物をよく観察す
る。動物を毎日検査し、5日目及び30日目にその体重を
測定する。
4.全ての実験に対し、陽性対照化合物で試験して、表を
作る。投与量は9日間で20mg/Kgである。最小許容T/C値
は、135%である。対照の許容半数生存時間は、9〜13
日である。
5.T/C値は、次式を用いて計算する。
130%を越えるT/C値は、有意であるとみなす。
水溶液中のビンブラスチンまたはビンクリスチンの陽性
対照 B16マウス黒色腫アッセイ手法 マウスに皮下継代を行なうことによってB16黒色腫を
その生体内に持続する。このアッセイのためにマウスか
ら得られた腫瘍を、試験マウスの腹腔内に接種した。接
種物のレベルは10%の腫瘍髄質に対して0.5mであっ
た。接種して24時間後にマウスを10のグループに無作為
に分けた。細菌学的な腫瘍のチェックは陰性であった。
試験物質を、殺菌した0.9%食塩水に溶解または懸濁し
(必要であれば少量のエタノール及びTween−80を加え
る)、マウス1匹につき0.5mを毎日与えた。この処理
をインプラントの24時間後に始め、物質の量に依存して
5〜9日間続けた。マウスの重量を1日目と5日目に測
定し、死数を毎日記録した。治療評価の終点は、平均生
存時間及び半数生存時間及び生存日数60日目とした。
ヒトの腫瘍細胞ラインアッセイ 細胞ラインの維持 HCT−8ヒト結晶腫瘍細胞をRPM1 1640培地(キブ
コ)中で成長させる。A−549ヒト肺癌細胞をダルベッ
コ培地(バイオロゴス社)中で培養する。MCF−7、MDA
−MB321及びT47Dヒト乳癌細胞はイーグルスMEM培地中で
成長させる。全培地は、10%仔牛血清を添加してあり、
50μg/mゲンタマイシンを含む。全ヒト腫瘍細胞ライ
ンを5%CO2、37℃でインキュベートし、1週間に1回
継代培養する。接種レベルはT−25フラスコ当り、MCF
−7細胞350,000個、HCT−8細胞60,000個、及びA−54
9細胞300,000個である。
手法 1.1mの細胞(HCT−8 5000個、A549 8000個、MCF−
7 12000個)を24穴プレートの各穴に接種する。
2.CO2インキュベータ中で48時間インキュベートする。
3.各穴に化合物(50μg)を添加し、さらに120時間イ
ンキュベートする。
4.培地を捨て、メチレンブルー(HCT−8)またはクリ
スタルバイオレット(A−549及びMCF−7)で30分間染
色する。
5.薬品処理した穴の細胞濃度を対照の細胞濃度と以下の
とおり比較する: ND(検出できず)>90%;1+、75〜90%;2+、50〜74
%;3+、25〜49%;4+<25% (各々、対照成長に対して) ビンブラスチン対照の最終濃度は、下記の通りであ
る。(アッセイ当り2μ使用) 本発明の組成物の抗ウイルス活性 次のアッセイ手法を用いて、実施例の化合物1に相当
する式I及びIIで表される組成物の生体外における抗ウ
イルス効果を実証した。
HSV−1及びVSVの抗ウイルス ディスク(Disc)アッセ
イ A.細胞培養の維持 1.ウイルス a.単純ヘルペス1型(HSV−1)及び水胞性口内炎(VS
V)は両方ともCV−1細胞ライン中で複製した。CV−1
は、原始アフリカミドリザル細胞から誘導された線維穿
細胞に類似した細胞培養物である。
2.CV−1細胞の生育 a.150cm2組織培養フラスコ中で、10%の仔牛血清(FB
S)を含む40mlのMEM(生育培地)中に10×106個のCV−
1細胞を植える。
b.フラスコに植えつけてから7日後に、細胞数は約40×
106〜50×106となる。CV−1細胞の倍増時間は、これら
の数字に基づき72時間である。
3.トリプシン処理 a.培地を無菌的に除去する。
b.Ca++及びMg++を含まないダルベッコのリン酸緩衝食塩
水10mで細胞シートを2回すすぐ。
c.4.0mのトリプシン−EDTA混合物を加える。
d.フラスコを時折震動させながら5分間室温でインキュ
ベートする。
e.フラスコを振盪する。
f.10mのEMEM生育培地を加え、細胞塊をピペッティン
グにより破壊する。
g.細胞を計数する。
B.ウイルスアッセイのためのプレートの調製 1.細胞濃度 a.細胞をEMEMで4×105細胞/mに稀釈する。
b.24穴のトレーに1つのウェルにつき0.5mずつ接種す
る。各ウェルにつき細胞濃度は2×105個である。
c.37℃で5%CO2を用いてインキュベートする。
d.ウェルは植え付けてから数日(好ましくは2,3または
4日)後まで使用できる。
C.CV−1細胞中のHSV−1及びVSVのアッセイ 1.プレート中のCV−1ウイルスによる感染 a.培地をウェルから除去する。
b.25プラーク形成単位(PFU)以上80PFU以下のウィルス
をウェルに感染させる。
c.感染細胞を37℃で1時間インキュベートする。
d.インキュベート期間の終点で上澄を注ぎ出す。
e.0.5mのメチルセルロース被覆培地(MCO)を加え
る。
1)MCOは、1%の4000センチポアズのメチルセルロー
スを用いて調製した、フェノールレッドを含まない維持
培地である。FBSを5%の濃度で用いる。
2.薬剤評価 a.薬剤評価のために、円形ろ紙(直径6mm)を約0.02m
の海綿抽出物または被検化合物で湿らせる。
1)溶媒を室温で20〜30分間蒸発させる。
2)CV−1細胞、ウイルス及びMCOを含むウェル中にろ
紙を置く。
b.組織培養プレートを37℃で48時間インキュベートす
る。
c.48時間後、0.5mのNRMCOを各ウェル上に置く。
1)NRMCOは、0.1mg/mのニュートラルレッド染料と、
2%の15センチポアズのメチルセルロースとを含みフェ
ノールレッドを含まない維持被覆培地である。
d.プレートを37℃でインキュベートし、次の日に読む。
1)抗ウイルス活性は、2つのパラメータから観察され
る。1つはプラーク数の実際の減少、もう1つはプラー
ク直径の縮小である。
3.薬剤活性の点数付け a.抗ウイルス活性(AVA)を0から+++まで点数付け
する。
+++:プラーク形成の完全な阻害 ++:部分的阻害 +:部分的阻害 0:防御なし b.細胞毒性 24穴組織培養プレートのウェルは直径16mmである。ろ
紙は直径6mmである。6mm以上の細胞毒性帯を、8から16
までの偶数のみを用いて等級付けする。
0:可視的または顕微鏡的な細胞毒性がない。
16:100%毒性または完全な細胞破壊 8,10,12,14::部分的細胞毒性、すなわち、直径6mmのろ
紙を含む毒性帯の直径 A59コロナウイルス試験を、上記のような生体外及び
次に示すようなマウスの体内で行なう。
A59生体内アッセイ手法 生後4週間のマウスの腹腔内に、42LD50投与量のウイ
ルスを接種する。本発明の組成物をその日から続けて9
日間与える。マウスを全部で14日間観察する。ウイルス
だけを接種したマウスは、通常3〜7日間に80〜100%
の死亡率で死ぬ。ウイルスに薬剤を加えて投与されたマ
ウスにおける死亡率0%の示数は、ひどい臨床的疾病及
び死亡からの防御を示す。
上記生体内及び生体外におけるアッセイの結果を第1
及び第2表に示す。
ミカールアミド(1)の抗腫瘍及び抗ウイルス活性 第1表は、ミカールアミドが生体内及び生体外におい
て抗ウイルス活性を持つことを示す。前記生体内及び生
体外における実験から、この発明の化合物が、その発明
の目的を達成する点において、ウイルスの成長の素子、
哺乳類及び植物を含む宿主におけるウイルス性疾患の防
除に効果的であることは明らかである。
生体内及び生体外における実験及び第2表に示した結
果から、本発明の化合物は本発明の目的を達成する点に
おいて、腫瘍の阻害または破壊、及び哺乳類を含む宿主
におけるガン悪液質のような哺乳類を含む宿主における
腫瘍によって引起されるかまたはそれに関連する疾病の
防除に効果的であることは明白である。
本発明の範囲は前記課題を説明するための手段、実施
例、ここで示した利用法及びその応用に限定するもので
はない。例えば、ハロゲン誘導体のような実施例1の化
合物のその他の誘導体が前記好ましい実施態様に類似し
た抗腫瘍及び抗ウイルス活性を有するであろうことがわ
かっている。さらに、ここで述べられた化合物は、例え
ば、鎮痛剤のようなその他の有益な外用薬となる。本発
明の組成物は、現在または将来の当該技術分野において
既知の適切な治療方法及び手法を用いて適用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・ダブリュ・ブラント ニュージーランド国、2,クライストチ ャーチ、シャーデイル・プレイス 6 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 493/04 A61K 31/35 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式で表される化合物。 (但し、R1〜6は、同一もしくは異なり、水素、低級
    アルキルまたは低級アシルであり、及びR7〜14は同一
    または異なり、単結合の水素または水酸基である。)
  2. 【請求項2】前記R1〜6がメチル基である請求項1記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】次の化学式で表される請求項1記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】実質的に純粋である請求項1〜3いずれか
    に記載の化合物。
  5. 【請求項5】活性成分として抗腫瘍効果量の請求項1〜
    4いずれかに記載の化合物の1種またはそれ以上と、非
    毒性の薬理学的に許容できるキャリヤーまたは希釈剤と
    を含む、抗腫瘍性組成物。
  6. 【請求項6】抗腫瘍効果量の請求項1〜4いずれかに記
    載の化合物の1種またはそれ以上と、腫瘍とを接触させ
    ることを含む、ヒト以外の宿主中の腫瘍の阻害方法。
  7. 【請求項7】宿主が哺乳類である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】活性成分として抗ウイルス効果量の請求項
    1〜4いずれかに記載の化合物の1種またはそれ以上
    と、非毒性の病理学的に許容できるキャリヤーまたは稀
    釈剤とを含む、抗ウイルス性組成物。
  9. 【請求項9】抗ウイルス効果量の請求項1〜4いずれか
    に記載の化合物の1種またはそれ以上と、ウイルスとを
    接触させることを含む、ヒト以外の宿主中のウイルスを
    阻害する方法。
  10. 【請求項10】宿主が哺乳類である請求項9の方法。
  11. 【請求項11】多骨海綿類目ミカリダエ科ミカーレ属の
    海綿を採取する工程、前記海綿を適切な有機溶媒と接触
    する工程、海綿と溶媒との混合物から海綿抽出物を得る
    工程、及び前記抽出物から請求項1記載の化合物を単離
    する工程を含む、請求項1〜4いずれかに記載の化合物
    の製法。
  12. 【請求項12】有機溶媒がメタノール、トルエン、ヘキ
    サン、ヘプタン、イソオクタン、イソプロパノール、エ
    タノール、ベンゼン、エチルアセテート、アセトン、ジ
    エチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、クロロホ
    ルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン及びその
    混合物からなる群の中から選ばれ、逆相フラッシュクロ
    マトグラフィーを用いて前記抽出物から請求項1〜4い
    ずれかに記載の化合物を単離する、請求項12の製法。
  13. 【請求項13】抗腫瘍効果量の請求項1または3記載の
    化合物と腫瘍の細胞とを接触させることを含む、ヒト以
    外の宿主における腫瘍の存在によって引き起こされるガ
    ン性悪液質の治療方法。
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