[go: up one dir, main page]

JP2982307B2 - 同期電動機 - Google Patents

同期電動機

Info

Publication number
JP2982307B2
JP2982307B2 JP2411999A JP41199990A JP2982307B2 JP 2982307 B2 JP2982307 B2 JP 2982307B2 JP 2411999 A JP2411999 A JP 2411999A JP 41199990 A JP41199990 A JP 41199990A JP 2982307 B2 JP2982307 B2 JP 2982307B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
stator
magnetic field
phase difference
rotating magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2411999A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04217845A (ja
Inventor
佐竹利彦
大野木幸男
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SATAKE SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SATAKE SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SATAKE SEISAKUSHO KK filed Critical SATAKE SEISAKUSHO KK
Priority to JP2411999A priority Critical patent/JP2982307B2/ja
Priority to DE69102911T priority patent/DE69102911T2/de
Priority to EP91302245A priority patent/EP0447257B1/en
Priority to DK91302245.5T priority patent/DK0447257T3/da
Priority to MYPI91000435A priority patent/MY105310A/en
Priority to KR1019910004209A priority patent/KR910017709A/ko
Priority to FI911306A priority patent/FI911306A/fi
Priority to US07/671,116 priority patent/US5144180A/en
Priority to NO911070A priority patent/NO303478B1/no
Priority to AU73541/91A priority patent/AU639191B2/en
Priority to CA002038480A priority patent/CA2038480C/en
Publication of JPH04217845A publication Critical patent/JPH04217845A/ja
Priority to NO964574A priority patent/NO964574D0/no
Application granted granted Critical
Publication of JP2982307B2 publication Critical patent/JP2982307B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機の作用で起
動して永久磁石で同期運転に引き込む永久磁石型同期電
動機に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に係る従来技術として、ブラシレ
ス構造の同期電動機がある。これは、回転子を1組の誘
導電動機のかご形導体と、1組の永久磁石の回転子コア
とにより構成し、起動時には固定子の回転磁界と誘導電
動機のかご形導体との電磁誘導作用により起動し、誘導
電動機の非同期速度から同期速度に近づいた時、つまり
すべりが零に近づいた時、固定子の回転磁界と永久磁石
の磁極とが吸引し合って同期速度に至るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の同期電
動機は固定子の回転磁界と電磁誘導作用のある一組の
誘導電動機のかご形導体と固定子の回転磁界と吸引し
合う一組の永久磁石の回転子コアとにより構成し、起動
時は固定子の回転磁界と誘導電動機のかご形導体との
電磁誘導作用により起動するために、非同期速度におけ
る前記永久磁石の磁極と固定子の回転磁界との吸引・反
撥が同時に作用する起動障害に十分打ち勝つだけの電磁
誘導作用を有するかご形導体を必要とする。したがっ
て、誘導電動機のかご形導体は永久磁石の回転子コアに
よる起動障害を無視でき得るだけの十分な大きさに構成
する必要があり、このため永久磁石のブラシレス同期電
動機はその出力に比較して大型になっていた。
【0004】一方、本来必要とされる同期トルクは、誘
導電動機のかご形導体による起動トルクを永久磁石に十
分打ち勝つだけの大きさにするため、逆に永久磁石は小
形になり同期トルクに比較して同期電動機は大形になっ
ていた。つまり目標とする同期トルクに必要とする永久
磁石の回転子コアから、その永久磁石の非同期時に作用
する起動障害に十分打ち勝つ誘導電動機のかご形導体と
なるよう設計するためである。
【0005】以上の永久磁石型のブラシレス同期電動機
は小型の特にWOW(ワウ)を嫌う録音録画機やその再
生機に使用されるが、前述の理由によりこれらの機器の
小型化への限界となり、同出力で小型の同期電動機の開
発が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定子の回転
磁界との電磁誘導作用により非同期速度で回転する第1
の回転子部分と、前記回転磁界との吸引により同期速度
で回転する永久磁石で形成した第2の回転子部分とによ
1組に形成される回転子を、同一回転軸上に任意間隔
を設けて独立して2組装設した回転子と、前記2組の回
転子それぞれに対向して周設した2個の固定子と、該2
個の固定子のうち一方の固定子がこれに対峙する回転子
の周囲に生じる回転磁界と、他の固定子がこれに対峙す
る回転子の周囲に生じる回転磁界との間に、相対位置に
おける電気的位相に位相差0°と位相差 180°とを生じ
させる電圧移相装置とを備え、前記位相差0°または位
相差 180°の回転磁界において、前記一方の固定子の回
転磁界と一方の固定子に対峙する第2の回転子部分とが
吸引し合い、且つ前記他の固定子の回転磁界と他の固定
子に対峙する第2の回転子部分とが反撥し合って、同一
回転軸上で前記吸引と反撥とで相殺するよう、一方の固
定子に対峙する第2の回転子部分と他方の固定子に対峙
する第2の回転子部分とを配設し、起動時は、電圧移相
装置によって前記位相差0°または位相差 180°の回転
磁界で起動し、同期引き入れ時には、電圧移相装置によ
って前記位相差を 180°変化させることにより前記課題
を解決するための手段とした。
【0007】更に前記永久磁石で形成した2組の第2の
回転子部分の同一回転軸上への配設は、2組の回転子の
同一位置でそれぞれの磁極の中心位置を一致させること
でより容易に配設可能となる。
【0008】また、前記電圧移相装置を2個の固定子の
うち一方の固定子の固定子巻線の端子を逆極性に切り換
えるスイッチで構成することも有効な手段となる。
【0009】また、固定子を励磁する電源は商用周波数
の交流電源かまたはインバータを利用した可変周波数電
源を用いることあるいは単相交流電源かまたは多相交流
電源を用いることも有効な手段となる。
【0010】
【作 用】本発明の同期電動機の作用を説明する。まず
固定子の回転磁界との電磁誘導作用により非同期速度で
回転する第1の回転子部分、たとえば誘導電動機のかご
形導体と、固定子の回転磁界との吸引により同期速度で
回転する永久磁石で形成した第2の回転子部分、つまり
永久磁石の回転子コアと、により1組に形成される回転
子を、同一回転軸上に任意間隔を設けて独立して2組装
設した回転子と、該2組の回転子にそれぞれ対峙して周
設した2個の固定子と、2個の固定子間における回転磁
界の位相を位相差0゜と 180゜とに切換可能にした電圧
移相装置とにより構成し、位相差0゜もしくは 180゜に
おいて、一方の固定子の回転磁界と該固定子に対峙する
第2の回転子部分とが吸引し合うように、且つ他の固定
子の回転磁界と該固定子に対峙する第2の回転子部分と
反撥し合うように、それぞれの第2の回転子部分(永
久磁石の回転子コア)を配設したので、位相差0゜もし
くは 180゜による本発明の同期電動機の起動は第1の
回転子部分、たとえば誘導電動機のかご形導体と固定子
の回転磁界との電磁誘導作用により、前記位相差に関係
なく個々の第1の回転子部分がそれぞれ誘導電動機とし
て起動することになる。これは、2組の回転子が同一回
転軸上に独立して設けてあることと、第2 の回転子部分
となる永久磁石の回転子コアのそれぞれを、2個の固定
子の回転磁界に対し、一方を吸引するように、他方を反
撥するように同一回転軸上に配設してあるので、永久磁
石の回転子コアの起動時の障害は打ち消されて非同期時
の障害になりえない。
【0011】さらに詳説すると、たとえば起動時に電圧
移相装置によって一方の固定子がこれに対峙する回転子
の周囲に生じる回転磁界と他方の固定子がこれに対峙す
る回転子の周囲に生じる回転磁界との間に、2個の固定
子の相対位置において電気的位相に位相差 180°を生じ
させた場合、同一回転軸上に任意間隔をおいて設けた
れぞれの第2の回転子部分、つまり2個の永久磁石の回
転子コアの磁極を次のように配設した。
【0012】まず一方の永久磁石の回転子コアのN極と
他方の永久磁石の回転子コアのN極とを同一位置に配置
し、さらに一方の永久磁石の回転子コアのS極と他方の
永久磁石の回転子コアのS極とを同一位置に配置させ
る。このようにして、2個の固定子の相対位置における
電気的位相に 180°の位相差を生じさせて起動すると、
個々の固定子の回転磁界は個々の第1の回転子部分に作
用して電磁誘導により回転を始める。このとき個々の
久磁石の回転子コアは同一位置で同極性としてあり
方、2個の固定子は位相差 180°のため相対位置で磁極
は異極性となるから、一方の固定子と一方の永久磁石の
回転子コアとは同極性で反撥、他方の固定子と他方の
永久磁石の回転子コアとは異極性で吸引して、同一回転
軸上においてその作用は一方の反発と他方の吸引で相殺
される。したがって起動時には第2の回転子コアとなる
永久磁石の回転磁界との反発あるいは吸引による影響を
受けることなく起動障害なくスムーズな誘導電動機での
起動となる。
【0013】ところで電圧移相装置によって2つの回
転磁界の位相差を 0°として起動する場合には、個々の
永久磁石の磁極を、一方の永久磁石の回転子コアのN極
と他方の永久磁石の回転子コアのS極とを同一位置に配
置し、さらに一方の永久磁石の回転子コアのS極と他方
の永久磁石の回転子コアのN極とを同一位置に配置する
ことで、前記と同じく起動時に永久磁石の影響を受けず
スムーズな誘導電動機での起動となる。
【0014】次に同期速度に引き入れる場合の作用を
位相差 180゜で起動した場合と位相差0゜で起動した場
合について説明する。誘導電動機で起動して回転子のす
べりSがS= 0に近づいた時、つまりS= 0.05 付近
おいて、前記電圧移相装置によって電気的位相を変化さ
せる。より具体的には位相差を 180°変化させると
つの回転磁界の位相差は 180°から 0°または 0°か
ら 180°にそれぞれ変化することになる。このようにす
ると、前述の2個の永久磁石の回転子コア同一位置で
同極性となるよう配設している場合、つまり位相差 180
゜で起動した場合、2個の固定子の位相差を 180°から
0°に変化させて相対位置で回転磁界の磁極を同極性と
するから、一方と他方の対峙する固定子と永久磁石の回
転子コアとは吸引となり同期速度に至る。また前述の2
個の永久磁石の回転子コア同一位置で異極性となるよ
配設してある場合、つまり位相差0゜で起動した場
合、2個の固定子の位相差を 0°から 180°に変化させ
て相対位置で回転磁界の磁極は異極性となるから一方
と他方の対峙する固定子と永久磁石の回転子コアとは吸
引となり同期速度に至る。ところで同期速度に引き入れ
るため電圧移相装置によって位相差を 180°変化させた
瞬間、2個の永久磁石の回転子コアの磁極と、2個の固
定子の回転磁界の磁極とがそれぞれ同磁極に位置してい
た場合、それらは同磁極のため反撥し合うが、2個の固
定子の磁界が回転磁界の由に反撥の次の瞬間には回転子
コアの磁極と異なる異極性の回転磁界と吸引し合って同
期速度に至る。
【0015】
【実施例】本発明の好適な実施例を図1と図2によって
その構成を示す。まず図1において本発明の同期電動機
の正断面図を、図2に回転子の軸方向の中心から見た一
部を破断した回転子の側断面図を示す。
【0016】鋼板を積層した回転子コア2に回転子導体
3と前記回転子コア2の両側に短絡環4とを装設して形
成した第1の回転子部分となるかご形回転子6と、永久
磁石コアで形成した第2の回転子部分となる永久磁石回
転子7とを一体にして一組とした回転子8を同一回転
軸9に独立して2組設けると共に、2組の回転子8にそ
れぞれ対峙して巻線13を装設した2組の固定子10を
機枠11に固設してある。また前記回転子8を2組設け
た回転軸9は機枠11に嵌挿した軸受12,12により
回転自在に軸支されている。
【0017】なお、冷却用ファンを設けること、短絡環
4に冷却作用を持たせること、機枠11と固定子10お
よび回転子8の任意箇所に冷却用通風路を設けることな
ど任意に選択可能である。
【0018】また第1の回転子部分となるかご形回転子
6と永久磁石コアで形成した第2の回転子部分となる永
久磁石回転子7とは図3(A),(B),(C)のよう
に構成することも可能であり本実施例に限定されない。
また第1の回転子部分をかご形導体で説明したが、巻線
形導体を使用することもある。
【0019】次に電圧移相装置14について図4により
説明する。固定子10A,10Bに巻装した巻線13
A,13Bを三相電源R,S,Tに並列に接続すると共
に他方の固定子10Bはスイッチ15からなる電圧移相
装置14を介して接続してある。ここで本実施例におい
ては巻線13A,13Bを並列に接続した例を示してい
るが直列に接続することもある。さて電圧移相装置14
は、巻線13Aと13Bとの電気的位相差を位相差 0°
と位相差 180°に切り換えるものであり、本実施例では
固定子10Bの巻線の端子をスイッチ15により切り換
え可能にしてあり、図4においてスイッチ15が(1)
側にあるとき位相差 0°、スイッチが(2)側にあると
き位相差 180°となるように構成してある。この電圧移
相装置14は起動時にスイッチ15を(1)側、つまり
位相差 0°に、同期運転時にスイッチ15を(2)側、
つまり位相差 180°に切り換えるものとする。
【0020】前記電圧移相装置14の起動時に位相差
0°、同期運転時に位相差 180° 切り換えることを受
けて前述の第2の回転子部分の永久磁石回転子7につ
いて更に説明する。起動時に位相差 0°であるから2個
の固定子の同一位置における磁極は常に同極性となる。
したがって、起動時に一方の固定子10Aの回転磁界と
前記一方の固定子10Aに対峙する永久磁石回転子7A
とが吸引し合うように且つ他の固定子10Bの回転磁界
と前記他方の固定子10Bに対峙する永久磁石回転子7
Bとが反撥し合うようにするために、永久磁石回転子の
同一位置における磁極を、永久磁石回転子7AのN極と
永久磁石回転子7BのS極とが相対するように同一回転
軸9に永久磁石回転子7を配設してある。つまり図5に
示すように回転子7と固定子10の同一位置における磁
極は、たとえば2個の固定子10A,10Bの瞬時の磁
極をS極とS極とした場合、回転子8の永久磁石回転子
7A,7BはN極とS極になり一方は吸引であり他方は
反撥となって、同一回転軸9上で相殺される。
【0021】以上の構成における作用を説明する。説明
は起動から同期運転に至る順序で行う。まず起動時に
は、電圧移相装置14のスイッチ15を(1)側にして
電源R、S、Tを投入する。固定子10A,10Bには
それぞれ電気的位相差 0°の回転磁界を発生する。そし
て回転磁界とかご形回転子6との電磁誘導作用により回
転軸9は回転を始める。この時永久磁石回転子7A,7
Bは回転子の同一位置における磁極の極性が異なるの
で、前述の通り回転磁界と永久磁石とは、一方で吸引、
他方で反撥という同一回転軸上での作用の相殺により、
従来の起動時の永久磁石と回転磁界による起動障害は発
生しない。したがって従来の技術にあるような永久磁石
回転子コアによる起動障害を考慮した大型のかご形回転
子とする必要はなくなった。
【0022】次に固定子10とかご形回転子6との電磁
誘導作用による回転子8の回転速度が上昇して、すべり
SがS=0.05に近づいた時に同期運転に引き入れる。こ
れは次にようにして行う。
【0023】先ず電圧移相装置14によって固定子10
A,10Bの回転磁界の電気的位相差 180°を生じるよ
うにする。つまり電圧移相装置14のスイッチ15を
(2)側に切り換えると、図6に示すように、固定子1
0A,10Bの回転磁界の位相差が 180°となっている
ので、2個の固定子10A,10Bの同一位置における
瞬時の磁極は常に異極性、つまりS極とN極になってい
る。したがって、永久磁石回転子7A、7Bのそれぞれ
の磁極N極とS極は前記の回転磁界と吸引し合って永久
磁石回転子7は同期速度に至る。またかご形回転子6は
永久磁石回転子7の同期により回転磁界との電磁誘導作
用は無くなり同期速度への影響は全くなくなる。
【0024】ところで前記同期引き入れの瞬間の回転磁
界と永久磁石回転子コアの磁極との位置関係が図6のよ
うに双方が吸引する位置にあれば最良であるが、たとえ
ば図7のように固定子10と永久磁石回転子7の磁極が
同極性で近づいていた場合は、永久磁石回転子7AのS
極と固定子10AのS極とが反撥し、同様に永久磁石回
転子7BのN極と固定子10BのN極とが反撥し、回転
子8の位置が瞬間に図6の位置に引き入れられすべての
N,S極が吸引する状態で安定して同期速度に至る。
【0025】以上のようにかご形回転子と永久磁石回転
子とを1組として同一回転軸に2組を独立して設けた回
転子と、それに対峙した2個の固定子及び、2個の固定
子の電気的位相差を 0°と 180°に切り換える簡単なス
イッチによる構成で、起動時には同期トルクを発生する
永久磁石回転子による起動障害を相殺により無視できる
から、永久磁石回転子の影響を無視し起動トルクだけを
考慮したかご形回転子の設計を行うことができ従来技術
のように大型になることはない。逆に起動時に起動障害
を与えない永久磁石回転子は、起動時は無視して同期ト
ルクに応じた永久磁石回転子の設計を行うことができ同
期トルクを大きくとることができる。
【0026】ところで本発明の同期電動機はその起動を
誘導電動機で行うので、一般的に誘導電動機で使用され
る電源を利用できる。つまり商用周波数の交流電源やイ
ンバータを利用した可変周波数電源を利用できる。また
単相、多相においても利用可能である。
【0027】以上の実施例の説明は電圧移相装置14に
よって2個の固定子の回転磁界の電気的位相に位相差 0
°と 180°とを設け、位相差 0°で起動して位相差 180
°で同期に引き入れる旨説明したが、逆に位相差180 °
で起動して位相差 0°で同期に引き入れることも可能で
ある。この場合、永久磁石回転子7A,7Bの同一位置
における磁極の極性を、永久磁石回転子7AのN極と永
久磁石回転子7BのN極とが相対するように同一回転軸
9に配設すればよく、その場合にも本実施例と同様の性
能を有するものとなる。
【0028】ところで前記電圧移相装置14を本実施例
ではスイッチ15により構成したが、一方の固定子に対
し、他方の固定子を回動させる、回動固定子に構成する
ことも可能である。
【0029】
【発明の効果】以上の構成から本発明の同期電動機は、
起動時は従来の誘導電動機と同様のトルク特性で行い、
すべりSがたとえばS=0.05付近から同期速度に移行し
て同期電動機のトルク特性で運転するものである。この
同期電動機は、起動機やブラシを必要としないからその
構造、構成が簡単となるだけでなく、従来の誘導電動機
と同様のトルク特性で起動できるので重負荷がかかった
ままで起動と同期運転が可能となる。
【0030】更に起動時には同期トルクを発生する永久
磁石回転子による起動障害を相殺により無視できるから
永久磁石回転子の影響を無視した起動トルクだけを考慮
したかご形回転子の設計を行えばよく、逆に起動時に起
動障害を与えない永久磁石回転子は起動時を無視して同
期トルクに応じた永久磁石回転子の設計を行うことがで
き、総じて小型で同期トルクの大きい同期電動機とする
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同期電動機の正断面図を示した図であ
る。
【図2】同期電動機の回転子の構造を回転子の軸方向の
中心から見た一部を破断した回転子の側面図である。
【図3】回転子の他の実施例を示す構造図である。
【図4】同期電動機の固定子巻線の接続と電圧移相装置
とを簡単に表した結線図である。
【図5】同期電動機の起動時における固定子と永久磁石
回転子の磁極の状態を示す図である。
【図6】同期電動機が同期トルクを発生するときの磁極
の状態を示す図である。
【図7】同期電動機を同期に引き入れる過程を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 同期電動機 2 回転子コア 3 回転子導体 4 短絡環 5 第1の回転子部分 6 かご形回転子 7 永久磁石回転子 8 回転子 9 回転軸 10 固定子 11 機枠 12 軸受 13 固定子巻線 14 電圧移相装置 15 スイッチ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子の回転磁界との電磁誘導作用により
    非同期速度で回転する第1の回転子部分と、前記回転磁
    界との吸引により同期速度で回転する永久磁石で形成し
    た第2の回転子部分とにより1組に形成される回転子
    を、同一回転軸上に任意間隔を設けて独立して2組装設
    した回転子と、前記2組 の回転子それぞれに対向して周設した2個の固
    定子と、 該2個の固定子のうち一方の固定子がこれに対峙する回
    転子の周囲に生じる回転磁界と、他の固定子がこれに対
    峙する回転子の周囲に生じる回転磁界との間に、相対位
    置における電気的位相に位相差0°と位相差 180°とを
    生じさせる電圧移相装置とを備え、 前記位相差0°または位相差 180°の回転磁界におい
    て、前記一方の固定子の回転磁界と一方の固定子に対峙
    する第2の回転子部分とが吸引し合い、且つ前記他の固
    定子の回転磁界と他の固定子に対峙する第2の回転子部
    分とが反撥し合って、同一回転軸上で前記吸引と反撥と
    で相殺するよう、一方の固定子に対峙する第2の回転子
    部分と他方の固定子に対峙する第2の回転子部分とを
    設し、起動時は、電圧移相装置によって前記位相差0°または
    位相差 180°の回転磁界で起動し、同期引き入れ時に
    は、電圧移相装置によって 前記位相差を 180°変化させ
    ることを特徴とする同期電動機。
  2. 【請求項2】一方と他方の第1の回転子部分をかご型回
    転子とし、一方と他方の第2の回転子部分を、2組の回
    転子の相対する同一位置で、その磁極の中心位置を一致
    させて配置したことを特徴とする請求項1記載の同期電
    動機。
  3. 【請求項3】前記電圧移相装置は一方の固定子巻線の
    端子を逆極性に切換えるスイッチで構成したことを特徴
    とする請求項1または2記載の同期電動機。
  4. 【請求項4】固定子を励磁する電源は商用周波数の交
    流電源かまたはインバータを利用した可変周波数電源で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の同期電動
    機。
  5. 【請求項5】固定子を励磁する電源は単相交流電源か
    または多相交流電源であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の同期電動機。
JP2411999A 1990-03-16 1990-12-18 同期電動機 Expired - Fee Related JP2982307B2 (ja)

Priority Applications (12)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2411999A JP2982307B2 (ja) 1990-12-18 1990-12-18 同期電動機
DE69102911T DE69102911T2 (de) 1990-03-16 1991-03-15 Synchronmotoren mit zwei Statoren.
EP91302245A EP0447257B1 (en) 1990-03-16 1991-03-15 Two-stator induction synchronous motor
DK91302245.5T DK0447257T3 (da) 1990-03-16 1991-03-15 Induktionssynkronmotor med 2 statorer
KR1019910004209A KR910017709A (ko) 1990-03-16 1991-03-16 2고정자 유도 동기 전동기
MYPI91000435A MY105310A (en) 1990-03-16 1991-03-16 Two-stator induction synchronous motor.
FI911306A FI911306A (fi) 1990-03-16 1991-03-18 Synkronmotor med tvao statorer.
US07/671,116 US5144180A (en) 1990-03-16 1991-03-18 Two-stator induction synchronous motor
NO911070A NO303478B1 (no) 1990-03-16 1991-03-18 Synkron induksjonsmotor med to statorer
AU73541/91A AU639191B2 (en) 1990-03-16 1991-03-18 Two-stator induction synchronous motor
CA002038480A CA2038480C (en) 1990-03-16 1991-03-18 Two-stator induction synchronous motor
NO964574A NO964574D0 (no) 1990-03-16 1996-10-28 Synkron induksjonsmotor med to statorer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2411999A JP2982307B2 (ja) 1990-12-18 1990-12-18 同期電動機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04217845A JPH04217845A (ja) 1992-08-07
JP2982307B2 true JP2982307B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=18520897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2411999A Expired - Fee Related JP2982307B2 (ja) 1990-03-16 1990-12-18 同期電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2982307B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108923606B (zh) * 2018-10-08 2024-03-15 株洲联诚集团控股股份有限公司 一种和谐机车牵引风机用异步启动永磁同步电动机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04217845A (ja) 1992-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3063229B2 (ja) 同期電動機
EP0467517B1 (en) Dual-stator induction synchronous motor
EP0447257B1 (en) Two-stator induction synchronous motor
JP3033621B2 (ja) ブラシレス誘導同期電動機
JP2005045877A (ja) 誘導同期モータ
JP2982307B2 (ja) 同期電動機
JPH11150968A (ja) コンデンサ分相永久磁石形同期電動機
EP1396068B1 (en) Flux impulse motor
JP2012522485A (ja) 同期電動機および誘導電動機として動作可能な電動機
Lin et al. Dual-stator line-start Vernier permanent magnet synchronous machine
JP2004187487A (ja) 永久磁石内蔵形同期電動機の駆動システム
JP2893353B2 (ja) 二固定子誘導同期電動機
JP2989881B2 (ja) 2固定子誘導同期電動機
JP2828319B2 (ja) 二固定子誘導同期電動機
WO2023080110A1 (ja) 磁気ギアードモーターおよび磁気ギアードモーターの製造方法
JP3062231B2 (ja) ブラシレス単相誘導同期電動機
JP2001157427A (ja) 永久磁石同期電動機
JP3358666B2 (ja) 同期電動機
JP2975400B2 (ja) 2固定子誘導同期電動機
JPS6026449A (ja) 永久磁石回転子型同期電動機
JPH11252881A (ja) 同期電動機
JPH0640730B2 (ja) 小型電動機
JPS6026450A (ja) 永久磁石回転子型同期電動機
JPH03251068A (ja) 小型電動機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees