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JP2981926B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2981926B2
JP2981926B2 JP3019977A JP1997791A JP2981926B2 JP 2981926 B2 JP2981926 B2 JP 2981926B2 JP 3019977 A JP3019977 A JP 3019977A JP 1997791 A JP1997791 A JP 1997791A JP 2981926 B2 JP2981926 B2 JP 2981926B2
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matting
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマット性に優れたハロゲ
ン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【発明の背景】フィルム状の物質(プラスチックフィル
ムあるいはコート紙)はロール状に巻取るときのブロッ
キング防止や他の物質と面状に密着する際の真空密着性
や、表面のスベリ性向上等の目的で表面にマット剤を添
加することが行われている。マット剤の添加方法として
は、マット剤粒子を親水性コロイド層中に添加して支持
体上に塗設することが行われている。
【0003】これらのマット剤としては、例えばスイス
特許330,158号に記載のシリカ、仏国特許1,296,995号に
記載のガラス粉、英国特許1,173,181号に記載のアルカ
リ土類金属又はカドミウム、亜鉛などの炭酸塩などの無
機物粒子;米国特許2,322,037号に記載の澱粉、ベルギー
特許625,451号或いは英国特許981,198号に記載された澱
粉誘導体、特公昭44-3643号に記載のポリビニルアルコ
ール、スイス特許330,158号に記載されたポリスチレン
或いはポリメチルメタアクリレート、米国特許3,079,25
7号に記載のポリアクリロニトリル、米国特許3,022,169
号に記載のポリカーボネートのような有機物粒子等が知
られている。
【0004】こうしたマット剤粒子を親水性コロイド層
に担持させる場合、塗布乾燥中にマット剤が親水性コロ
イド層中に沈み込みやすいため充分なマット性が得られ
にくい。マット性を高めるため多量のマット剤を使用し
たりマット剤の粒径を大きくしたりするとヘイズが劣化
したり異物故障を起こしたりする。特にハロゲン化銀写
真感光材料(以下、単に感光材料という)のように複数
の親水性コロイド層が積層しているような場合、マット
剤が表面層をつきぬけて、画像形成層に達してしまい、
マットピンホールを生じることがある。この現象のた
め、親水性コロイドであるゼラチンを減量するとマット
ピンホールが劣化するので、吸湿膨張性改良の障害とも
なっている。
【0005】又、米国特許第4920004号には、表面をゼ
ラチンでグラフトさせたマット粒子が、下層への沈み込
みが少なく、かつ処理後でもマット剤が剥離しないとい
う効果が開示されている。しかしながら、そのような粒
子をマット剤として用いた感光材料ではロール状に巻き
とられたときのブロッキングが劣化するという欠点が有
る。
【0006】又、筆者等は、特願平2-270704号におい
て、マット剤の表面を撥水性の物質でコーティングした
マット粒子を用いた感光材料がマットピンホールやブロ
ッキングの防止に優れ、かつ、ゼラチン減量が可能なた
め吸湿膨張係数が小さくできる事を開示した。しかしな
がら、該発明においては、マット剤粒子のゼラチン層へ
の密着性が弱く、特にシート状に重ねられたときに、中
間の1枚を引きだしたとき等にマット剤が剥離する欠点
を有していた。
【0007】
【発明の目的】上記の背景に鑑み、本発明の第一の目的
は、親水性コロイド層中に添加しても沈み込みが少なく
マット化効率の高いマット剤を用いて、ブロッキング防
止、マット性に優れ、かつ感光材料マット剤が表面へ強
く結合している感光材料を提供する事である。第2の目
的はマット性が高く、かつマットピンホールが少ない感
光材料の提供である。第3の目的は、吸湿膨張の小さい
感光材料の提供である。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、表面をシランカッ
プリング剤でコートしたマット剤粒子を親水性コロイド
層中に含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料によって達成される。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本明細書中においては、本発明にかかるシ
ランカップリング剤によってコートされるマット剤粒子
をマット剤の核という。本発明に用いられるマット剤の
核としては、前記のような従来公知のいずれのマット剤
も用いることが出来る。かさ比重としては低い物が好ま
しく、不定形シリカ等が最も好ましい。又、この他、多
孔質のゼオライト、シリカアルミナ、希土類酸化物等も
好ましく用いられる。又、有機物(例えばポリメチルメ
タクリレート等)も用いることが出来るが、有機物質の
アエロゲルのように多孔質化したものはより好ましい。
かさ比重としては、1.5以下のものが好ましく、1以下
のものは特に好ましい。かさ比重を小さくするために
は、不定形の粒子が好ましいが、球状等の定形粒子も用
いても良い。又、中空の粒子も好ましい。
【0011】これらの粒子の平均粒径としては、好まし
くは0.5〜20μ、特に好ましくは1〜15μ以上である。
添加量としては1〜150mg/m2が好ましく、特に1〜100m
g/m2が好ましい。
【0012】以下にマット剤表面にコートするシランカ
ップリングの具体例を挙げて説明するが本発明はこれら
に限定されないことはいうまでもない。
【0013】A−1 ビニルトリクロロシラン A−2 ビニルトリエトキシシラン A−3 γ-クロロプロピルトリメトキシシラン A−4 γ-クロロプロピルメチルジクロロシラン A−5 γ-クロロプロピルメチルジメトキシシラン A−6 γ-クロロプロピルメチルジエトキシシラン A−7 γ-アミノプロピルトリエトキシシラン A−8 N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルト
リメトキシシラン A−9 N-(β-アミノエテル)-γ-アミノプロピルメ
テルジメトキシシラン A−10 γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン A−11 γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン A−12 γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン A−13 γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン A−14 γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン A−15 ジ-(γ-メタクリロキシプロピル)-ジメトキ
シシラン A−16 ジビニルジエトキシシラン A−17 ジ-(γ-アミノプロピル)-ジエトキシシラン A−18 ジ-(γ-グリシドキシプロピル)-ジメトキシ
シラン コーティング方法としは、種々の方法があるが、本発明
では、有機、無機材料とに分けて説明する。
【0014】1.有機材料への処理方法 有機材料の機械的強度、電気特性、耐水性、接着性など
の向上を目的として、有機材料或いは、有機材料と無機
材料の混合物の中に添加する。添加方法としては、シラ
ンカップリング剤の0.2〜2%を直接もしくは溶剤で希
釈添加する。
【0015】2.無機材料への処理方法 無機材料を有機材料への配合したときの機械的強度、電
気特性、耐水性、接着性、加工性などの向上を目的とし
て無機材料の表面処理を行う。処理方法としては、以下
のような方法がある。
【0016】(イ)乾式法 無機材料(無機充填剤)がヘンシェルミキサー、スーパ
ーミキサー、V-ブレンダーなどで良く攪拌されている
中ヘシランカップリング剤の水溶液(又は、溶剤希釈液
あるいは原液)を噴霧あるいは点滴により添加する。シ
ランカップリング剤を均一に分散させるためにはそれを
水溶液又はアルコール水溶液にして使用する。
【0017】(ロ)湿式法 無機材料(無機充填剤)を水中へ分散させ、高速攪拌を
してスラリー状態になった中ヘシランカップリング剤の
水溶液を添加する。攪拌後に静置し、無機材料(無機充
填剤)が沈降した後、上澄み液を分別、乾燥させる。
【0018】(ハ)スプレー法 高温状態の無機材料(無機充填剤)にシランカップリン
グ剤の水溶液をスプレーにより噴霧添加する。
【0019】マット剤の感光材料への添加方法は、あら
かじめ塗布液中に分散させて塗布する方法であってもよ
いし、塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマッ
ト剤を噴霧する等の方法を用いてもよい。また複数種の
異なるマット剤を添加する場合、両方の方法を併用して
もよい。これらのマット剤をさらに効果的に感光材料中
に添加するための製造技術は、特願平1-228762号等に
記載されている。
【0020】親水性コロイドとしてはゼラチンが特に好
ましいが、ゼラチン誘導体、セルロース誘導体、ゼラチ
ンと他の高分子のグラフトポリマー、それ以外の蛋白
質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一或いは共重合体
の如き合成親水性高分子物質等の親水性コロイドも併用
して用いることができる。
【0021】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか
酸処理ゼラチン、ビュレチン・オブ・ソサエティー・オ
ブ・ジャパン(Bull.Soc.Sci.Phot.Japan)No16,30頁
(1966)に記載されたような酸素処理ゼラチンを用いて
もよく、又ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いる
ことができる。ゼラチン誘導体としては、ゼラチンに例
えば酸ハライド、酸無水物、イソシアナート類、プロモ
酢酸、アルカンサルトン類、ビニスルホンアミド類、マ
レインイミド化合物類、ポリアルキレオンキシド類、エ
ポキシ化合物類等種々の化合物を反応させて得られるも
のが用いられる。その具体例は米国特許2,614,928号、
同3,132,945号、同3,186,846号、同3,312,553号、英国
特許861,414号、同1,033,189号、同1,005,784号、特公
昭42-26845号、などに記載されている。
【0022】蛋白質としては、アルブミン、カゼイン、
セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロースの硫酸エ
ステル、又は糖誘導体としてはアルギン酸ソーダ、でん
粉誘導体をゼラチンと併用してもよい。
【0023】前記ゼラチンと他の高分子グラフトポリマ
ーとしてはゼラチンにアクリル酸、メタアクリル酸、そ
れらのエステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリ
ル、スチレンなどの如きビニル系モノマーの単一(ホ
モ)又は共重合体をグラフトさせたものを用いることが
できる。事に、ゼラチンとある程度相溶性のあるポリマ
ー例えばアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリルア
ミド、ヒドロキシアルキルメタアクリレート等の重合体
とのグラフトポリマーが好ましい。これらの例は、米国
特許2,763,625号、同2,831,767号、同2,956,884号など
に記載されている。
【0024】支持体には特に制限はなく、プラスチック
としてはポリエチレンテレフタレート、3酢酸セルロー
ス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリイミド、ナイロン、ポリビニール、ポリ塩化ビニリ
デン、等公知のプラスチック素材のいずれも、またこれ
らの素材を積層したも用いられる。また原紙の表面をポ
リオレフィンでコートしたもの、あるいは原紙上に直接
親水性コロイド層をコートしたものも好ましく用いられ
る。本発明では支持体と親水性コロイド層との接着性を
高めるために下引き層を設けることが出来る。下引き層
としては特開昭49-3972号記載のポリヒドロキシベンゼ
ン類を含む有機溶剤系での下引き加工層、特開昭49-111
18号、同52-104913号、同59-19941号、同59-19940号、
同59-18945号、同51-112326号、同51-117617号、同51-5
8469号、同51-114120号、同51-121323、同51-123139
号、同51-114121号、同52-139320号、同52-65422号、同
52-109923号、同52-119919号、同55-65949号、同57-128
332号、同59-19941号等に記載の水系ラテックス下引き
加工層、また米国特許2698235号、同2779684号、同4254
210号、同4645731号等に記載されている塩化ビニリデン
系下引等が挙げられる。又、該下引き層は通常、表面を
化学的ないし物理的に処理することができる。該処理と
しては薬品処理、機械処理、コロナ放電処理、火焔処
理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プ
ラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理
などの表面活性化処理が挙げられる。下引き層は、本発
明に係る塗設層とは区別され、塗設時期や条件に何ら制
限はない。
【0025】本発明がハロゲン化銀写真感光材料に適用
される場合、一般的な添加剤や公知の硬調化剤及びハロ
ゲン化銀粒子の製造方法、増感方法等については、特に
制限はなく、例えば特開昭63-230035号、特願平1-2666
40号等を参考にできる。
【0026】本発明においては、帯電防止のために、支
持体に対しバッキング側および/または乳剤層側に1層
以上の帯電防止層を有することができる。
【0027】この場合、帯電防止層を設けた側の表面比
抵抗は、25℃50%下で1.0×1011Ω以下であることが好
ましく、特に好ましくは8×1011Ω以下である。
【0028】上記帯電防止層は、水溶性導電性ポリマ
ー、疎水性ポリマー粒子及び硬化剤の反応物を含有する
帯電防止層等が好ましい。
【0029】上記水溶性導電性ポリマーとしては、スル
ホン酸基、硫酸エステル基、4級アンモニウム塩、3級
アンモニウム塩、カルボキシル基ポリエチレンオキシド
基から選ばれる少なくとも1つの導電性基を有するポリ
マーが挙げられる。これらの基のうちスルホン酸基、硫
酸エステル基、4級アンモニウム塩基が好ましい。導電
性基は水溶性導電性ポリマー1分子当たり5重量%以上
を必要とする。また、水溶性の導電性ポリマー中にカル
ボキシル基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基、ア
ジリジン基、活性メチレン基、スルフィン酸基、アルデ
ヒド基、ビニルスルホン基等が含まれるが、これらのう
ちカルボキシル基、ヒドロキシ基、シアミノ基、エポキ
シ基、アジリジン基、アルデヒド基が含まれていること
が好ましい。これらの基はポリマー1分子当たり5重量
%以上含まれていることが必要である。水溶性導電性ポ
リマーの数平均分子量は、3000〜100000であり、好まし
くは、3500〜50000である。
【0030】また、上記金属酸化物としては、酸化ス
ズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、ある
いは、これらの金属酸化物に金属リンや金属インジウム
をドーピングした物等が好ましく用いられる。これらの
金属酸化物の平均粒径は1μ〜0.01μが好ましい。
【0031】本発明は、一般的なプラスチックフィルム
やコート紙に適用され得る。またハロゲン化銀写真感光
材料に適用されるときは印刷用、X-レイ用、一般ネガ
用、一般リバーサル用、一般ポジ用、直接ポジ用等の各
種感光材料(印画紙を含む)に適用することができる。
特に、印刷用感光材料に適用した場合、ゼラチンの量を
削減してもマットピンホールの劣化が少ないため寸法安
定性(吸湿膨張性)の改良にも効果がある。
【0032】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に示すが、本
発明がこの実施例に限定されるものではないことは言う
までもない。
【0033】(実施例1) (マット剤粒子の調整)マット剤核として不定形シリカ
(富士デビソン社製、平均粒径7μ)を用い、製法a、
製法bによってシランカップリング剤を表1に示すよう
にコーティングした。又、球状ポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)を用い(粒径5μ)製法cによってシランカ
ップリング剤を表1に示すようにコーティングした。
【0034】(シランカップリング剤水溶液の調整)前
記シランカップリング剤をメタノールで3倍希釈し、シ
ランカップリング剤として4%になるように水中に添加
し、PHを3.5に調整しながら15分間攪拌した。
【0035】(製法a)マット剤表面に上記シランカッ
プリング剤水溶液をスプレーにより噴霧した。 (製法b)マット剤10gを100ccの水に超音波分散させ
た後、5000rpmで高速攪拌し、液がスラリー状になった
ところで上記のシランカップリング剤水溶液をシランカ
ップリング剤としてマット剤に対し50%添加し、30分間
攪拌を行った。この液を静置し固形分が沈降した後デカ
ンテーションで上澄み液を分離し、残分を真空乾燥させ
た。
【0036】(製法c)10%のPMMA粒子のスラリー状分
散液にシランカップリング剤をPMMAにたいし0.4%添加
し、30分間分散した後、液を真空乾燥させた。
【0037】
【表1】
【0038】(試料調製)特開昭59-19941に示す下引き
を施した厚さ100μのポリエチレンテレフタレートベー
ス上に、10W/(m2・min )でコロナ放電をかけた後、
5%のゼラチン水溶液中にドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを添加して超音波分散した上記マット剤I−
1〜IV−2を添加量がマット剤として20mg/m2、ゼラチ
ンとして1g/m2となるように塗布乾燥して試料No1〜
14を得た。
【0039】(スムースター値)マット性のバロメータ
ーとしてスムースター値を測定した。スムースター値
は、試料を23℃48%RHで2h調湿した後、同条件下で東英
電子工業(株)製SM-6Bにより測定した。(J.TAPPI紙
パルプ試験法No5に準拠)スムースター値とは、J.TA
PPI紙パルプ試験法No.5に記載された物性値であり、表
面の凹凸度を示す。原理は測定面に密着した平面状の吸
引器を用いて空気吸引を行った場合の大気圧との差圧を
測定する。この時、表面が平らであれば、吸引面は表面
に良く密着し外部からの空気の流入がないため、大きな
差圧が観測される。又、表面に凹凸が有ると、すき間よ
り空気が入り込んで差圧は小さくなる。ある基準の差圧
に対して観測される圧力との差をスムースター値として
いる。その際、基準値より差圧が小さい(即ち、凹凸が
多い)ときを正の値としている。従って、スムースター
値が大きい程、凹凸は大きいことになる。
【0040】(ブロッキング性)250cm×10mの試料をコ
ア芯75mm巻き付け(加重150Kg/cm2)、23度80%の環境
下で7日間保存した後、のブロッキングの程度を見た。
【0041】ランク5;全くブロッキングが認められな
い ランク4;はがす際に若干のくっつきが認められるが、
はがした後は後が残らない ランク3;はがす際にくっつきが認められ、はがした後
も若干の跡が残る ランク2;はがす際に強いくっつきが認められ、はがし
た後にゼラチン層あるいは下引層の剥離が認められる ランク1;はがす際に強いくっつきが認められ、はがし
た支持体が裂けている(マット剤の結合強度) 大全サイズ(610mm*508mm)の大きさに断裁したシート
フィルムを100枚1組にして紙袋に入れ、その袋を机上
に3袋積み重ねた。最も下の紙袋から中程のフィルムを
1枚抜き出したときのスムースター値を測定し、積み重
ねていないフィルムのスムースター値と比較した。
【0042】結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】本発明の試料はマット度、ブロッキング防
止能力ともに極めてすぐれていることが分かる。
【0045】実施例2 ハロゲン化銀感光材料として以下のように試料No15〜26
を調整した。
【0046】乳剤層としては塩化ロジウム錯体4×10-5
mol/Aglmol含み、塩化銀98%、臭化銀2%で平均粒径0.
18μの立方体粒子を用いてAg量3.5g/m2、ゼラチン量
としては2.0g/m2として塗布した。
【0047】乳剤面側保護層に上記マット剤I−2、II
−3、III−4、IV−1をそれぞれ添加、ゼラチン量は
1.1g/m2で塗布した。マット剤の添加量は表3に示
す。
【0048】(マットピンホール)試料の乳剤面を貼り
込みベースに密着させ、濃度2.0を与えるように露光
後、現像処理して目視評価した。
【0049】プリンターは大日本スクリーン製造社製P
−627FMを用いた。
【0050】現像液はコニカ(株)製CDM-651K自動機は
コニカ(株)製GR-27を用い、現像条件は28℃30秒であ
った。
【0051】ランク2以下は実用に耐えない。
【0052】
【表3】
【0053】本発明はスムースター値、マットピンホー
ルとも比較例に比して極めて優れていることが分かる。
【0054】実施例3 実施例2において特開昭63-230035号実施例3に記載の
試料N−12において3塩化Rh・3NaCl錯体の添加量を1
g/Ag・molとした以外は同様にして、ハロゲン化銀乳
剤をクォーツ光源で密着露光するのに最適な感度を持つ
ポジ型に変え、末露光の状態で処理した以外は実施例2
と同様に実験した。結果を表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】実施例4 実施例2においてゼラチン量を保護膜0.5g/m2、乳剤
層1.0g/m2とした以外は実施例2と同様に実験した。
またこの試料と対応する実施例2の試料について吸湿膨
張変化を測定した結果を示す。結果を表5に示す。
【0057】(吸湿膨張変化)試料を60cm×5cmのサイ
ズに断裁し約56cmの間隔で印をつけた。この試料を23℃
20%の環境下で5時間調湿し、基準となる56cmの目盛り
(厚さ5mmのガラス面上にある)との差を読む。続いて
この試料を23℃55%の環境下で5時間調湿に同じ基準目
盛りとの差を読む。両者の差を吸湿膨張の値とする。
【0058】
【表5】
【0059】本発明によりマットピンホールの劣化が少
なく、吸湿膨張を大幅に改良するこが出来た。
【0060】実施例5 実施例1において支持体をポリオレフィンで被覆した原
紙とした以外は同様にして同様の評価を行った。結果を
表6に示す。
【0061】
【表6】
【0062】実施例1と同様の効果が得られている。
【0063】
【本発明の効果】本発明によりマット性とマットピンホ
ールが良好で且つ表面への結合の強く、しかも吸湿膨張
が小さくハロゲン化銀写真感光材料を提供出来た。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/32 G03C 1/95

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面をシランカップリング剤でコートし
    マット剤粒子を親水性コロイド層中に含有することを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
JP3019977A 1990-10-09 1991-02-13 ハロゲン化銀写真感光材料 Expired - Fee Related JP2981926B2 (ja)

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